文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針及び経営戦略
当社グループは、『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』をビジョンに掲げ、インターネット等を通じて単発・短期の仕事を受注する働き方やそれによって成立する経済活動を支援して、よりよい未来のために日本のギグ・エコノミー市場を創成していくとともに、世の中にとって必要とされるリーディングカンパニーとなることを目指しております。
また、当社グループはオンデマンドエコノミー事業においてフィールドエンジニア、コンストラクション、セールスプロモーション、コールセンター、システムデベロップメントといったITを軸としたサービスを、シェアリングエコノミー事業においてシェアオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスなどを、起業家やフリーランス、企業向けサテライトオフィス利用をターゲットに提供しております。このように、多種多様なサービスを展開することで、一部の市場の縮小が生じた場合にも業績に大きな影響をあたえない安定的な経営基盤を築いております。さらに、事業規模の拡大及び既存事業とのシナジー効果をもたらすことを目的としてM&Aを積極的に活用していくことを経営戦略としております。
新型コロナウィルス感染症の影響により、延期となった案件がある一方、巣ごもり需要によるフードデリバリーの活況、大学講義のリモート化、政府が打ち出した政策等様々な案件の受注拡大もあり、同感染症による業績への影響は軽微となっております。多種多様なサービスを提供する当社においては、今後においても、コロナ禍で市場拡大している案件を受注できる体制を整えていることから、経営方針及び経営戦略の変更は行っておりません。
当社グループは、高い成長性と収益性の向上が経営上の重点課題と認識しております。成長性については売上高対前年比率、収益性については売上高営業利益率を重要な経営指標と重視しており持続的な成長を意識した経営に注力し、企業価値の向上に努めてまいります。
(3) 会社の対処すべき課題
当社グループはITを軸にしたオンデマンドエコノミー事業、シェアリングエコノミー事業の2セグメントを展開しております。当社は既存事業の伸長とM&Aの活用による両面で成長、事業拡大をしておりますが、グループ内の融合も進んできたことから、当連結会計年度において、M&Aに伴い増加傾向にあった子会社5社を2社に集約する合併をしております。本合併に伴い、重複する管理部門のスリム化を図る一方で、より一層の内部統制及びコンプライアンスの強化も必要不可欠であると考えております。また、創業以来、多様な働き方を支援し続けている当社グループは「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」を目指しており、当社独自のサービスの開発、営業力の強化を継続的な課題としております。
② 取引先の満足度の向上
市場環境並びに労働環境の変化に伴い、取引先のニーズは、多様化・高度化が進んでおります。当社ではそのニーズに対応すべく、当社に対する満足度調査を取引先に定期的に実施するなど、課題、連携を密にしております。引き続き、より高度なニーズに対応すべく、専門性を高めるための組織体制、運営体制を強化することで、取引先から選ばれる企業を目指してまいります。
③ 当社登録スタッフ(ギグワーカー)の満足度の向上
オンデマンドエコノミー事業を行う上において、優秀なスタッフを確保していくことは事業拡大に必要不可欠と考えております。多様な働き方を提供している当社グループには、「雇用関係だけによらない働き方」・「多様かつ柔軟な働き方(副業・在宅等)」を希望する個人事業主、フリーランスが数多く登録しており、仕事を通じた当社との距離感が強みであります。一方で、人材不足が顕著な中では、登録スタッフの当社グループに対する満足度をより高める努力も求められております。当社としては、登録スタッフに対する福利厚生面も含めた待遇改善の検討や定期的な面談、スキルアップのための各種研修システム等を充実させることで、従来以上に信頼関係強化に努めてまいります。
④ 法的規制等について
2018年4月1日から改正労働契約法、改正労働者派遣法の適用が本格化しております。当社グループでは、組織(個人)単位の期間制限抵触日が2018年9月30日に到来したことを受け、派遣先での直接雇用推進若しくは派遣元での無期雇用化などの対策を進めております。
また、育児・介護休業法の改正や年次有給休暇取得の義務化、2020年4月からは「労働者派遣法やパートタイム・有期雇用労働法の改正(所謂、同一労働同一賃金の適用)」が施行されるなど、労働環境に係わる法改正が定期的に行われております。当社グループとしては、速やかに対応できるよう情報収集に努めると同時に、引き続き、従業員、登録スタッフが安心して働くことができる労働環境を構築してまいります。
⑤ 機密情報・個人情報の管理について
当社グループは、多数の登録スタッフ、取引先及び協力会社等の機密情報・個人情報を保有しております。当社グループにおきましては、情報セキュリティ管理システムの認証制度、ISO/IEC27001(JIS Q 27001)の認証を取得し、機密情報・個人情報の保護体制を強化してまいりました。
今後もセキュリティポリシーに基づいた管理体制を強化するとともに、適切に運用してまいります。
⑥ ダイバーシティ及び女性活躍推進の取組みについて
当社グループでは、多様な市場のニーズを的確に捉え、持続可能な成長を実現するためには、誰もが働きやすい環境を整えることが必要不可欠であると考え、ダイバーシティ及び女性活躍推進活動に積極的に取り組んでおります。
役員や管理職だけでなく広く従業員との定期的な議論の場を設け、その重要性・意義を発信するとともに意見を吸い上げる体制を構築しております。その結果、女性活躍を推進している企業として、経済産業省と株式会社東京証券取引所より「なでしこ銘柄」の認定を4年連続で受けております。東証2部上場のサービス業種においては、4年連続の認定は当社グループのみであります。
また、働き方改革の一環で各官公庁が主催する各種認証制度にも積極的に参画、経済産業省から労働者の健康を促進する企業として、「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を4年連続して受けるなど、今後も「夢」を目指す人材を支援する環境の整備を構築してまいります。
⑦ 災害対策について
当社グループではオンデマンドエコノミー事業で毎月約3,000~4,000人の当社登録エージェント(登録スタッフ)が派遣・業務受託等の契約により全国で日々働いております。また、シェアリングエコノミー事業は首都圏を中心に59拠点のシェアオフィスを運営しております。
独自のエージェント管理システムにより、登録エージェント及びシェアオフィスの利用状況は即座に確認できる体制を整えておりますが、大地震や火災、洪水等の災害が発生した場合には、運営施設の被害、交通機関及びライフライン等の中断により、業務に支障、損害が生じる可能性があります。
BCP対応を強化するとともに、引き続き、登録エージェント、シェアオフィス利用者への安全対策に努めてまいります。
⑧ 当社サービス・社名の認知度向上について
当社は2019年8月1日に社名をギグワークス株式会社(旧社名:スリープログループ株式会社)に変更いたしました。当社は創業以来、「必要な時に必要なだけ働ける」、「お仕事情報のプラットフォーム」を提供し、個人及びフリーランス(個人事業主)が時間や場所に縛られることなく快適に働ける環境を構築し、近年急速に関心、認知度が高まっているギグワーカーへのプラットフォームの提供を他社に先駆けて行っております。
「ギグワークス」への社名変更から1年が経過し、ギグワークの拡がりとともに、各種媒体に取り上げられる機会も増え、認知度も確実に向上しておりますが、従来以上に広告宣伝活動及び広報活動に取り組むことで、当社サービス並びに社名の認知度向上に努めてまいります。
⑨ 新型コロナウイルス感染症について
当社は、新型コロナウイルス感染症に関する情報収集及び同感染症の感染拡大に伴う影響を最小限に止めるための対応を迅速に行っております。
また、同時に従業員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保を最優先に考えており、従業員においては2020年3月下旬から原則在宅勤務体制に移行し、オンライン会議システムを活用するなど出勤を最小限に留めております。出勤部署においてもマスク着用や衛生関連品の利用を徹底するなど同感染症防止のための対策を講じております。
新型コロナウイルス感染症の収束には相当な時間を要すると思われることから今後におきましても、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動への影響を注視するとともに、想定外のリスクや不測の事態を想定し、経営環境の変化に臨機応変に対応できる体制の構築を図ってまいります。
以下においては、当社グループの事業展開及びその他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上あるいは当社グループの事業を理解するうえで、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、下記事項には、将来に係るリスク要因が含まれておりますが、これらの事項は本有価証券報告書提出日現在における判断を基にしております。
また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にご留意下さい。
当社グループは、『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』をビジョンに掲げ、単なる仕事の仲介だけに留まらない「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」として更なる飛躍を目指しております。当社グループでは正社員、契約社員、時短勤務はもちろんのこと、ショートタイムでの副業(複業)、フリーランスやテレワークなど多種多様な働き方を選択できる環境があり、働く方々の生活に合った多様なワークスタイルを提供しております。
当社グループの事業内容としては、オンデマンドエコノミー事業とシェアリングエコノミー事業を行っております。
オンデマンドエコノミー事業は、ライフスタイルや人生のステージに合わせて「必要な時に必要なだけ働ける」をテーマとしたプラットフォームを提供することで、労働市場に新しい価値を生み出しております。創業以来、多様な働き方を提供し続けている当社グループには、「雇用関係だけによらない働き方」・「多様かつ柔軟な働き方(副業・在宅等)」を希望する個人事業主、フリーランスが数多く登録しており、このような登録スタッフの活躍によりクライアントからの幅広いニーズに対して日本全国で応えられる体制を構築しております。
具体的には、企業と個人を繋げるオンデマンドサービス(セールスプロモーション、コールセンター、フィールドエンジニアリング、コンストラクション)と、ITエンジニアによるシステム開発を主体としたプロフェッショナルサービス(システムデベロップメント)の提供を行っております。
セールスプロモーション部門においては、IT関連の知識が豊富なギグワーカー(登録スタッフ)を多数擁することを強みとし、IT業界を中心としたお客様に、企画から販売、マーケット報告に至る一連のプロセスについてのサポートを提供させていただいております。しかしながら、IT業界においてはスマートデバイスをはじめテクノロジー変化の速度は早く、エージェントへの教育・研修費や新規の採用コストの増加、また、マーケットの単価競争等の競争激化が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、同部門の中には対面営業、サポートが避けられないケースもあり、コロナが収束しない環境下においては、マイナスの影響が当面継続する可能性もあります。
コールセンター部門では、広範な商品・サービスに対応したコールセンターをカスタマイズして提供できる体制とノウハウを強みとしており、当社他部門と連携した一気通貫型のサービス提供を強みとしております。当社のサービス別売上では最大の構成比を占めている部門であり、毎期着実に伸長している部門ではありますが、当社グループよりも大規模なコールセンター設備でサービスを展開する企業は既に複数社存在しており、こうした企業による寡占化や、大手派遣企業や新たな事業者等の参入の可能性は常にあります。競合他社との競争がさらに激化した場合には、優秀な人材獲得のための募集費等が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
フィールドエンジニア部門では、IT機器の購入者に対するオンサイトサポート(訪問・かけつけサービス)を全国規模で提供できることを強みにIT関連のお客様のパートナーとして営業基盤を拡大しております。またIT技術者エージェントを全国に擁することを強みとし、企業や官公庁等を対象としたITインフラ整備、ネットワークの構築や保守・管理サービス等の提供にも業務を拡大しております。日本全国で短期間に大規模なサービス展開を行える事、他の支援サービスとの複合的なサービス提供によって競争優位性を確保しており、各学校に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境などを整備する「GIGA(ギガ)スクール構想」に対する受注体制も整えております。しかしながら、最終消費者市場におけるユーザーのITリテラシー向上に伴う一部の市場の縮小や、社会構造の変化による受注件数、官公庁における予算配分の遅れや縮小、売上単価の減少等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
プロフェッショナルサービス(システムデベロップメント)部門では、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売は堅調に推移、ITエンジニアの稼働も底堅く推移しておりますが、コロナ禍での投資抑制を背景とした開発案件の停止や中断も発生してきており、今後はコロナ禍における受注環境の悪化が当社グループの業績に影響を与える可能性もあります。
シェアリングエコノミー事業は、主に起業家や個人事業主支援を目的にスペースシェアを主体としてシェアリングサービスの提供を展開しております。運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に59拠点で展開しており、「必要な時に、必要な分だけ使う(借りる)」をテーマに、利用者に対して低コストで高品質な働く場を提供しております。また、働き方改革やコロナ禍での急速なリモートワークの導入を背景にオフィス分散化、オフィス削減、通勤時間の短縮や生産性向上等、一変した環境に対応する働き方を導入する企業も増えたことに伴い、サテライトオフィスの需要がより一層拡大しております。社会的な認知度が向上したこともあり、利用企業数及び稼働率とも高い水準を維持しておりますが、市場の拡大とともに、新規参入企業も増加してきており、当社グループの優位性に影響を及ぼす可能性もあります。
また、当社グループは当連結会計年度に藤田観光株式会社との業務提携により、ビジネスホテルの旗艦店「新宿ワシントンホテル」「東京ベイ有明ワシントンホテル」内にシェアワークプレイス「THEHUB」を出店し、ビジネス利用の宿泊者様向けに「ワークスペース付き宿泊プラン」といった新たなシェアオフィスの形を提供しておりますが、コロナの影響でホテル業界全般の集約力は落ちており、減損リスク等その影響が当社グループの業績に影響を与える可能性もあります。
新規出店に関しては収益性の高い「直営拠点」の出店を基本に業容拡大を目指しておりますが、候補物件の競合激化等による不動産市況の高騰や内装コストの上昇等により、計画通りの出店ができない場合には、当社グループの業績、成長に影響を与える可能性もあります。
2018年4月1日から改正労働契約法、改正労働者派遣法の適用が本格化しております。当社グループでは、組織(個人)単位の期間制限抵触日が2018年9月30日に到来したことを受け、派遣先での直接雇用推進若しくは派遣元での無期雇用化などの対策を進めております。
また、育児・介護休業法の改正や年次有給休暇取得の義務化、2020年4月からは「労働者派遣法やパートタイム・有期雇用労働法の改正(所謂、同一労働同一賃金の適用)」が施行されるなど、労働環境に係わる法改正が目まぐるしく行われております。当社としては、速やかに対応できるよう情報収集に努めると同時に、引き続き、従業員が安心して働くことができる労働環境を構築してまいりますが、今後の法改正等により求められる具体的内容によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、多数のエージェント、クライアント及びエンドユーザーの機密情報・個人情報を保有しております。当社グループにおきましては、情報セキュリティ管理システムの認証制度、ISO/IEC27001(JISQ27001)の認証を取得し、機密情報・個人情報の保護体制を強化、今後もセキュリティポリシーに基づいた管理体制を強化するとともに、適切に運用してまいります。
しかしながら、こうした当社グループの取組みにもかかわらず、従業員等の故意又は過失、不測の事態等により個人情報及び機密情報が外部に漏洩した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を与える可能性があります。
当社グループと業務委託契約を締結しているエージェント及び資本金1,000万円もしくは5,000万円以下の外注法人におきましては、下請代金支払遅延等防止法が適用されます。当社グループは、法令に遵守した事業運営に努め、買いたたき・支払遅延等に対し細心の注意を払い、適切に契約を締結しております。
しかしながら、これらの施策にも関わらず、今後、所轄官庁の判断、法令とその解釈の変更及び新たな判例に基づく判断等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
業務で従業員が発明した特許を、原始的に企業の帰属とすることを可能にした改正特許法が2015年7月3日に成立いたしました。当社グループでは、従来から発明考案取扱規程を制定し、発明した社員に対し相当の金銭若しくはその他の経済上の利益を受ける権利を付与することを定めております。また、この施策に加え、当社顧客との契約において、当該特許権等を顧客に譲渡する場合には、該当社員に対して付与する相当の金銭若しくはその他の経済上利益相当分を顧客が負担することを定めた条項を制定するなど、従業員、当社グループともに不利益が発生しないよう対策を実施し、従業員の発明に対する意欲の向上を図っております。
しかしながら、これらの施策にも関わらず、今後、所轄官庁の判断、法令とその解釈の変更及び新たな判例に基づく判断等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループと雇用関係にあるエージェントが、業務遂行に際してまたは業務に起因して、死亡、負傷等した場合、または、疾病にかかった場合には、労働基準法及び労働者災害補償保険法その他の関係法令上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられる場合があります。当社グループは、安全衛生研修を実施し、定期的に安全衛生委員会を開催するなど、エージェントに対する安全衛生管理体制の向上を推進しております。
しかしながら、万一労働災害が発生した場合、労働契約上の安全配慮違反や不法行為責任等を理由に、当社グループが損害賠償責務を負う可能性があります。また、エージェントによる業務遂行に際して、エージェントの過誤による事故や顧客企業との契約違反またはエージェントの不法行為により訴訟の提訴またはその他の請求を受ける可能性があります。当社グループは、法務担当者を配して法的危機管理に対処する体制を整えておりますが、訴訟の内容及び金額によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは人材供給型のサービスの提供に関して、独自に構築しているエージェントシステムを強みとしており、優秀なエージェントを集めるための採用活動、登録者に対しては定期的な教育・自己研鑽支援等を実施するなど、エージェントに対する満足度を高めるよう努力しております。
また、当社グループの独自求人サイトJobproを開設することで、エージェント1人ひとりのニーズに合致する就業情報の提供も可能となっております。
しかしながら、当社グループの受注業務に対し、エージェントのニーズが合致せずに応募が不足する場合やスキルを有するエージェントが不足する場合には、需給バランスが崩れ、売上機会の喪失や原価率の上昇等エージェントシステムの強みが十分に機能しない場合が想定されます。これらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの業務は、業務システムを使用して、エージェントの配置・作業の進捗管理・代金の請求及び売上管理等の業務管理を行っております。随時業務システムのバージョンアップを進めておりますが、プログラムの作成過程で潜在的なバグが発生していた場合や、陳腐化した場合、マルウェアやランサムウェア等の不正なプログラムの侵入、自然災害や事故等により、システムや通信回線が不通となり復旧が遅れた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
社会保険適用事務所が社員を雇用する場合、健康保険法及び厚生年金保険法により、社員を社会保険に加入させる義務があります。これにより、現場業務を担当するエージェントを含めた当社の雇用する労働者で社会保険適用該当者については、社会保険への加入を徹底しておりますが、2016年10月1日より従業員501人以上の企業で、週20時間以上働く方など短時間労働者も社会保険の加入対象となりました。
年金制度改革により、毎年引き上げられていた厚生年金保険料の会社負担の料率は2017年9月分以降、9.15%で固定されましたが、社会保険制度の改正による保険料率や被保険者の範囲等に変更がある場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業拡大を図る有効な手段として、積極的にM&Aを検討、活用しており、当社グループの成長の柱の1つになっております。M&A自体は2017年10月を最後に活用しておりませんが、案件の情報収集及び検討は常に行っております。M&A検討時のデューデリジェンスについては、社外取締役からのアドバイス及び外部評価会社からの意見等も取り入れた上で常に決定スピードとのバランスを取りながら、慎重に検討しておりますが、M&Aの実行に伴い、多額の資金需要及びのれんの償却等が発生する可能性もあります。また、M&Aにあたっては市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の業績及び財政状況などを考慮し進めておりますが、これらの買収が必ずしも当社グループの見込みどおりの収益貢献やシナジー効果を生むとは限らず、経営環境や事業の状況の著しい変化等によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合もあります。その場合、のれんの減損損失や株式の評価損が生じる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは全国にグループ会社及び営業拠点を有しており、地震や水害など大規模な自然災害、パンデミック、事件事故、その他企業存続を脅かす事象が発生した場合に備えて、従業員及び登録スタッフの安否を確認し、安全を確保するための対策を危機管理マニュアルに定めております。また、事業継続のための施策として事業拠点や情報システムの機能分散なども講じており、危機発生時は迅速かつ適切な対応が取れる体制を整えております。
しかしながら、想定を大きく上回る規模で自然災害等が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があり、何らかの原因によって大規模なシステム障害や通信ネットワーク障害が発生した場合には、当社グループの事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 新型コロナウイルス感染症の影響について
当社グループでは新型コロナウイルス感染症に関する情報収集及び同感染症の感染拡大に伴う影響を最小限に抑えるための対応を常に検討、実行しております。
同時に従業員及びお客様をはじめとするステークホルダーの皆様の安全確保を最優先に考えており、従業員においては2020年3月下旬から原則在宅勤務体制に移行し、オンライン会議システムを活用するなど出勤を最小限に留めております。出勤部署においてもマスク着用や衛生関連品の利用を徹底するなど同感染症防止のための対策を講じており、現時点では業績面も含め、一定の成果を上げているものと考えております。
その一方で、新型コロナウイルス感染症の収束には相当な時間を要すると思われることから、今後については、受注環境の大幅な悪化等、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性もございます。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態と経営成績の状況
a. 経営成績
当社グループは、『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』をビジョンに掲げ、単なる仕事の仲介だけに留まらない「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」として更なる飛躍を目指しております。当社グループでは正社員、契約社員、時短勤務はもちろんのこと、ショートタイムでの副業(複業)、フリーランスやテレワークなど多種多様な働き方を選択できる環境があり、働く方々の生活に合った多様なワークスタイルを提供しております。また、2020年10月よりギグワーカー(働き手)とクライアント企業(発注者)の間で、仕事の受発注を直接成立可能とする新プラットフォームサービス「GIGWorks Basic」の提供を開始しております。労働の多様性、スキルシェアに関してメディアで取り上げられる機会が増えている昨今、当社グループの社会的な重要性も日々増していると認識しております。
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、経済活動の停滞が続いている一方で、当社グループが属するIT支援サービス業界は、特定業種において人手不足の状況が継続しており、業務依頼件数の大幅な悪化はございません。しかしながら、第三波による感染症の流行が懸念されている中においては、経済の見通しは引き続き不透明な状況にあると認識しております。
このような環境の中、当社グループは、ITに精通した登録エージェントによるオンデマンドエコノミー事業と子会社のアセットデザインを中心に展開しているシェアリングエコノミー事業の業容拡大とサービスの品質・効率の向上、強化に取り組んでまいりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は197億70百万円(前連結会計年度比12.4%増)、営業利益は10億2百万円(前連結会計年度比27.8%増)、経常利益は10億4百万円(前連結会計年度比25.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億57百万円(前連結会計年度比46.5%増)となりました。
(注)ギグ・エコノミーとは、インターネット等を通じて単発・短期の仕事を受注する働き方やそれによって成立する経済活動のことを言います。近年、米国を中心に使われるようになった用語で、ネット仲介の配車サービスや宅配サービスなどが有名です。一般的にギグ・エコノミーは、個人の働き方が多様化した一つの形態であり、日本国内においても、働き方改革、副業・兼業の容認拡大の中で今後は仕事を仲介・サポートする当社のようなプラットフォーム提供企業の役割がより重要になると考えております。
セグメントごとの経営状況は、以下のとおりであります。当社グループは、これまでのBPO事業、コワーキングスペース事業に留まらない、さらに多様な事業を展開していく方針であることから、事業内容を適切に表現するため、当連結会計年度より、従来「BPO」事業としていた報告セグメントの名称を「オンデマンドエコノミー」事業に、「コワーキングスペース」事業としていた報告セグメントの名称を「シェアリングエコノミー」事業に変更しております。なお、セグメント名称のみの変更であるため、セグメント情報に与える影響はありません。また、前連結会計年度のセグメント情報は変更後のセグメント名称で記載しております。
(オンデマンドエコノミー事業)
オンデマンドエコノミー事業は、ライフスタイルや人生のステージに合わせて「必要な時に必要なだけ働ける」をテーマとしたプラットフォームを提供することで、労働市場に新しい価値を生み出しております。創業以来、多様な働き方を提供し続けている当社グループには、「雇用関係だけによらない働き方」・「多様かつ柔軟な働き方(副業・在宅等)」を希望する個人事業主、フリーランスが数多く登録しており、当連結会計年度は5,338人のユニークワーカーが日本全国で活躍しております。このような登録スタッフの活躍により幅広いニーズに日本全国で応えられる体制を構築しております。具体的には、企業と個人を繋げるオンデマンドサービスと、ITエンジニアによるシステム開発を主体としたプロフェッショナルサービスの提供を行っております。また、2020年10月19日にはクライアントとギグワーカーとの新プラットフォームサービス『GiGWorks Basic』の提供を開始しております。
オンデマンドサービスにおいては、オリンピック・パラリンピック関連で予定していた案件が延期された一方で、政府が推進する働き方改革や感染症の拡大に伴うテレワークへの取り組みなどを背景に、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、急速な高まりを見せております。このような状況下、各拠点を流動的に活用するとともにリモートアクセス環境を整備し、複数の新規大型案件受注にも対応できる体制を構築しており、稼働状況も極めて旺盛な状態にあります。自社で運営するコンタクトセンターは、ニーズの高まりを受けて「東京・大阪・福岡」を中心に増席を進めており、福岡県福岡市百道浜に福岡第2コンタクトセンターを新たに開設いたしました。これにより6拠点を活用したBCP(事業継続計画)の体制も整い、通販・テクニカルサポート・IoT関連のサポートセンター等の受注拡大も引き続き目指してまいります。また、各学校に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境などを整備する「GIGA(ギガ)スクール構想」に関連するサービスは、感染症による遅れはあったものの案件が開始され、受注も徐々に確定し今後の受注拡大が見込まれております。一方、昨年度から続いたWindows7サポート終了によるパソコンリプレイスの需要は一巡した感もあり、かつコロナ禍での稼働抑制による影響も受けて、IT機器の設定設置、キッティング業務は低調に推移しました。一部地域でサービスが開始された次世代通信規格5Gは、インフラ整備の需要が高まっており、今後の伸長も期待できることから、本格稼働に向けた工事班体制の強化を推進しております。
ITエンジニアによるプロフェッショナルサービスにおいては、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売は堅調に推移しております。一方でコロナ禍での投資抑制を背景に一部の受託開発案件において受注が減少したこともあり、例年並みに業績は推移いたしました。これによる非稼働のエンジニアについては、雇用を継続しつつ自社新製品の企画開発や教育研修を積極的に行い、投資マインド回復時の再受注を見据えております。
以上の結果、当連結会計年度におけるオンデマンドエコノミー事業の売上高は172億64百万円(前連結会計年度比10.3%増)、セグメント利益は19億23百万円(前連結会計年度比22.0%増)となりました。
(シェアリングエコノミー事業)
シェアリングエコノミー事業は、主に起業家や個人事業主支援を目的にスペースシェアを主体としてシェアリングサービスの提供を行っております。アセットデザインが運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に59拠点で展開しており、「必要な時に、必要な分だけ使う(借りる)」をテーマに、利用者に対して低コストで高品質な働く場を提供しております。また、働き方改革やコロナ禍での急速なリモートワークの導入を背景にオフィス分散化、オフィス削減、通勤時間の短縮や生産性向上等、一変した環境に対応する働き方を導入する企業も増えたことに伴い、サテライトオフィスの需要がより一層拡大しております。このように社会的な認知度が向上したこともあり、シェアオフィスの利用企業数は4,800社、ドロップイン会員についても1,000社を超え、既存オフィスの稼働率は89%と高い水準を維持しております。当連結会計年度は、藤田観光株式会社との業務提携により、ビジネスホテルの旗艦店「新宿ワシントンホテル」「東京ベイ有明ワシントンホテル」内にシェアワークプレイス「THEHUB」を出店し、ビジネス利用の宿泊者様向けに「ワークスペース付き宿泊プラン」を提供しております。また、北大阪エリア最大規模となる1,400坪超の巨大シェアワークスペースを出店し、その内装工事等を手掛けたこともあり、業績は前年を大幅に上回る水準で推移いたしました。2020年12月からは新たな試みとして、コロナ禍における各企業からの「オフィスの分散化・オフィスの削減・生産性向上」へのニーズに対応した、多拠点サテライト「スマートオフィス」のサービスを開始いたします。今後は既存オフィスの高い稼働率を維持、安定した収益を稼ぐ一方で、引き続き不動産市況を十分に見据え収益性の高い直営拠点の出店を基本に業容拡大を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度におけるシェアリングエコノミー事業の売上高は25億57百万円(前連結会計年度比27.0%増)、セグメント利益は69百万円(前連結会計年度比58.8%増)となりました。
b. 財政状態の分析
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、21億59百万円増加(39.0%増)し、76億95百万円となりました。これは、主として現金及び預金が12億78百万円、受取手形及び売掛金が9億46百万円増加したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、4億13百万円増加(18.3%増)し、26億75百万円となりました。これは、主として建物が2億15百万円、繰延税金資産が1億9百万円、敷金が93百万円増加したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、25億73百万円増加(33.0%増)し、103億70百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、13億65百万円増加(41.3%増)し、46億74百万円となりました。これは、主として買掛金が5億77百万円、1年内返済予定の長期借入金が2億60百万円、未払法人税等が1億57百万円増加したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、5億79百万円増加(48.7%増)し、17億70百万円となりました。これは、主として長期借入金が5億55百万円増加したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、19億45百万円増加(43.2%増)し、64億44百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、6億27百万円増加(19.0%増)し、39億26百万円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益を6億57百万円計上した一方で、配当金の支払により利益剰余金が93百万円減少したこと等によります。
自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて4.3ポイント減少し、37.0%となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は40億62百万円となり、前連結会計年度末残高27億84百万円と比べて12億78百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、9億40百万円(前連結会計年度は3億98百万円の収入)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益9億78百万円、仕入債務の増加額5億73百万円、減価償却費2億39百万円、法人税等の還付額1億43百万円を計上した一方で、売上債権の増加額9億44百万円、法人税等の支払額4億14百万円を計上したこと等によります。
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、3億90百万円(前連結会計年度は3億68百万円の支出)となりました。これは、主として保険積立金の解約による収入2億69百万円を計上した一方で、有形固定資産の取得による支出3億97百万円、無形固定資産の取得による支出2億14百万円計上したこと等によります。
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、7億28百万円(前連結会計年度は94百万円の収入)となりました。これは、主として長期借入れによる収入12億円を計上した一方で、長期借入金の返済による支出3億83百万円、配当金の支払額85百万円を計上したこと等によります。
当社グループの業務は、人材サービス及びレンタルオフィスの提供であり、サービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
「a.生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.総販売実績の10%以上の割合を占める主要な取引先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループの判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較し、売上高が21億86百万円増加して197億70百万円、売上総利益が6億67百万円増加して48億5百万円、営業利益が2億18百万円増加して10億2百万円、経常利益が2億3百万円増加して10億4百万円、税金等調整前当期純利益が1億85百万円増加して9億78百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2億8百万円増加して6億57百万円となりました。
売上高は、オンデマンドエコノミー事業において、新型コロナウイルス感染症の影響で延期になった案件がある中で、巣ごもりによるフードデリバリーの活況、大学講義のリモート化、政府が打ち出した政策等様々な案件での打診があり、虎ノ門本社をプロフィットセンターとして流動的に活用した結果、10.3%増の増収となりました。シェアリングエコノミー事業においても拠点数の増加並びに、新規に開設した拠点の稼働が上がってきたことや、既存オフィスの稼働率は89%と安定的に推移した結果、こちらについても27.0%増の増収となっております。
売上総利益は、前連結会計年度から0.8ポイント改善し24.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較し4億49百万円増加して38億3百万円となりました。主な要因として事業拡大に向けた人員の積極的採用によって人件費が増加しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、重点分野における確固たる競争力を早期に築くため、中長期的な経営戦略に基づき、投資を推進しております。特にシェアリングエコノミー事業においては、更なる拡大を視野に入れ、収益性の高い直営施設の開設のため、積極的に投資を行っております。
設備投資の資金需要につきましては、自己資金での対応を基本としておりますが、必要に応じて、資金調達(銀行からの借入等)を行った上で対応する予定であります。
当連結会計年度の資金の流動性の情報につきましては「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
該当事項はありません。
該当事項はありません。