当事業年度のゲーム関連業界におきましては、モバイル向けアプリ市場が引き続き拡大するなか、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機向けのゲームソフト市場も底堅く推移し、ハード市場に関しましても、PlayStation®4が国内外において急速に普及しております。競争は厳しい一方で、優良なコンテンツの引き合いは総じて堅調に推移しました。
当社におきましては、引き続きユーザーの方々に喜んで頂けるゲームソフトづくりにこだわり、その制作に邁進してまいりました。その結果、昨年発売した据え置き型ゲーム機PlayStation®3及び携帯型ゲーム機PlayStation®Vita向けゲームソフト「英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ」は、「プレイステーションアワード」や「日本ゲーム大賞」など様々な賞を受賞いたしました。
そして、当社の代表作である「イース」シリーズや「軌跡」シリーズに匹敵する第3のシリーズにするべく制作しました、完全新作となる当社初の現代を舞台とした挑戦的な意欲作「東亰ザナドゥ」を発売しました。
また、スマートフォンアプリやオンラインゲームなど、引き続き多方面で当社コンテンツが活用され、TVアニメ、コミック、小説などのメディア展開も進みました。その他、ダウンロード販売の強化や大手ゲーム会社とのコラボレーション企画、ライブイベントなどを実施し、様々な展開を推し進めました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,575百万円(前期比38.0%減)、経常利益は689百万円(同47.1%減)、当期純利益456百万円(同41.1%減)となりました。
部門別の概況は以下の通りであります。
<製品部門>
当事業年度は、据え置き型ゲーム機PlayStation®3及び携帯型ゲーム機PlayStation®Vitaの2機種向けゲームソフト「英雄伝説 閃の軌跡」「英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ」の販売が、国内及びアジア地域において引き続き継続しており、「英雄伝説 閃の軌跡」をさらにお求めやすい価格に設定した「英雄伝説 閃の軌跡 PlayStation®Vita the Best」「英雄伝説 閃の軌跡 PlayStation®3 the Best」を平成27年3月に発売しました。
平成27年9月には、新製品として携帯型ゲーム機PlayStation®Vita向けゲームソフト「東亰ザナドゥ」を発売しました。新規IPであるにも拘らず、東京ゲームショウにおいては日本ゲーム大賞フューチャー部門を受賞するなど人気を集めました。
以上の結果、製品部門の当事業年度の売上高は、770百万円(前期比59.3%減)となりました。
<ライセンス部門>
当社コンテンツの様々なプラットフォームへの展開、当社キャラクターを利用した商品へのライセンス許諾などを行うライセンス部門では、STEAM等のダウンロード販売サイトにおいて、当社のPCゲームソフト旧タイトル「イースオリジン」「イースⅠ&Ⅱクロニクルズ」「イース~フェルガナの誓い」「イースⅥ~ナピシュテムの匣」などのイースシリーズ英語版や「空の軌跡FC」の英語版の販売が好調だった他、国内においては、平成27年6月に携帯型ゲーム機PlayStation®Vita向けゲームソフト「英雄伝説 空の軌跡FC Evolution」を発売しました。
また、中国ゲーム開発大手で「Changyou.com(チャンユードットコム)」でも知られている、ナスダック上場企業「Changyou.com Limited(北京暢遊時代数碼技術有限公司)」と提携し、中国本土の巨大モバイルアプリ市場に向けて継続的にリリースを行う契約を締結しました。
その他にも、「チェインクロニクル~絆の新大陸~」(株式会社セガゲームス)や「拡散性ミリオンアーサー」(株式会社スクウェア・エニックス)、「太鼓の達人」(株式会社バンダイナムコゲームス)、「DEAD OR ALIVE 5 LAST ROUND」(株式会社コーエーテクモゲームス)などのゲームタイトルとのコラボレーション企画を展開し、ユーザー層の拡大を図りました。
以上の結果、ライセンス部門の当事業年度の売上高は、804百万円(前期比24.5%増)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して587百万円増加し、3,052百万円となりました。
営業活動の結果増加した資金は、806百万円(前期は704百万円の収入)となりました。投資活動の結果支出した資金は、117百万円(前期は3百万円の支出)となりました。財務活動の結果支出した資金は、101百万円(前期は70百万円の支出)となりました。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。
当社は研究開発事業を主体とする会社であり、生産設備を保有していないため、該当事項はありません。
当社は受注による生産を行っていないため、該当事項はありません。
販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門 | 当事業年度 (自 平成26年10月1日 至 平成27年9月30日) | 前期比増減率(%) |
製品部門(千円) | 770,537 | △59.3 |
ライセンス部門(千円) | 804,495 | 24.5 |
合計(千円) | 1,575,032 | △38.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前事業年度 (自 平成25年10月1日 至 平成26年9月30日) | 当事業年度 (自 平成26年10月1日 至 平成27年9月30日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
株式会社コナミデジタル | 1,170,009 | 46.0 | 600,623 | 38.1 |
Changyou.com | - | - | 255,360 | 16.2 |
株式会社ソニー・コンピュータ | 509,022 | 20.0 | 226,463 | 14.4 |
Marvelous USA,Inc. | 154,496 | 6.1 | 167,520 | 10.6 |
コンテンツメーカーとしての競争力を更に高めるためにも人材の採用及び育成に注力します。業界の中でも老舗として培ってきた多くのノウハウ、技術、価値観を着実に伝えて、組織の中核を担える創造力豊かな人材の育成に取り組みます。
企画・開発・広報・販売といった一連の業務サイクルをより的確かつスピーディーに進めることで、社内の活性化を一層促すとともに、コンテンツ及びサービスを供給するペースをさらに向上してまいります。
当社の保有するゲームコンテンツ及びサービスを、パソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォン、オンラインゲームといった各種プラットフォームへ幅広く展開してまいります。自社開発及びライセンス許諾を国内外で効果的に行うことで、ブランドの認知度を高めるとともに収益の最大化を図ります。
当社のコンテンツ及びサービスを広く知ってもらうべく、費用対効果を見極めながら、広告宣伝及び広報活動を強化してまいります。これにより企業としての知名度をさらに高め、ライセンス許諾、他社との提携、人材獲得といった事業展開を有利に進めるべく邁進してまいります。
以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に対する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載事項を、慎重に検討された上で行われる必要があります。また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。
① 開発期間の長期化について
当社の場合、ゲームソフト制作の開発期間は半年から長いもので2、3年を要します。開発期間が長期にわたるため、計画段階における開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。また、昨今の技術革新により、製品に求められる機能が高度化した場合、開発期間が長期化する可能性もあります。技術情報の収集には努めておりますが、当社の努力にもかかわらず対応に遅れが生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
② 製品の販売推移の傾向について
当社の製品の販売推移については、ゲームソフトの販売開始時に売上の多くが集中するため、新製品を発売した四半期に製品部門の売上高が大きく計上される傾向にあります。
そのため、新製品の発売の時期により四半期ごとに業績が大幅に変動する可能性があります。
③ 知的財産について
当社では、新規開発製品に関するもので知的財産の保護の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権・商標権などの取得を目指しておりますが、必ずしもかかる権利を取得できるとは限りません。当社の技術、ノウハウ又はタイトルなどが特許権又は商標権などとして保護されず他社に先んじられた場合には、当社製品の開発又は販売に支障が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、現在において当社製品による第三者の知的財産権の侵害は存在していないと認識しておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないとは限らず、かかる事態が発生した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
④ 人材の確保・育成について
当社は人材戦略を事業における最重要課題のひとつとして捉えており、今後の事業拡大には既存のスタッフに加えて、特に開発の分野で十分な知識と技術を有する人材の確保・育成が不可欠であるという認識に立っております。
当社は、優秀な人材を確保するために、また、現在在籍している人材が退職又は転職するなどのケースを最小限に抑えるため、基本報酬について軽視せず、さらに、業績に応じた報酬プログラムを実践しております。また、人材紹介サービスなどの活用により、必要な人材の確保に努めていく方針であります。しかしながら、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適格な人材を十分確保できなかった場合には、当社の事業拡大に制約を与える可能性があり、また、機会損失が生じるなど当社の業績その他に影響を及ぼす可能性があります。
① 法規制などについて
健全なコンテンツの開発及び販売を業容として掲げる当社は、「R18(映画倫理規程管理委員会の規程のひとつ。18歳未満の鑑賞が不適切であることを示す。)」などで規制される事業の展開や商製品の取扱いは現在行っておりません。しかしながら、将来的にコンピュータ又はデジタルコンテンツ関連業者を対象とした法規制が強化された場合、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
② ゲームソフトの違法コピーについて
ゲームソフトに関わる知的所有権を巡って発生している法律問題としては、無許諾の不正コピーに関わる問題があります。
違法コピーにつきましては、未だこれといった決め手が無いのが現状であるため、無許諾の不正コピーが氾濫することにより当社の販売機会が損なわれた場合には、当社の業績に悪影響が出る可能性があります。
③ 個人情報の取扱いについて
当社は売上の一部を通信販売によっていることから、顧客の個人情報を保有しております。また、今後当社ホームページを通じた通信販売の増加も予想され、個人情報については社内管理体制を整備し、情報管理への意識を高めるとともに、アクセス権を制限する等個人情報が漏洩することの無いように、取扱いには留意しております。
しかしながら、外部からのハッキングなど、不測の事態により、万が一、個人情報が外部に漏洩するような事態となった場合には当社の信用失墜による売上の減少、又は損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
(1) 研究開発の目的及び主な内容について
当社はコンテンツメーカーとして、ゲームソフトを通じてユーザーに夢と感動を与えるとともに、市場の真のニーズを把握し、ユーザーに満足していただける良質かつ高感度の製品を供給することを目的として研究開発活動を行っております。
現在の研究開発活動は、これまでのゲームソフトの開発に加え、ネットワークや通信を利用したゲームソフトのための技術革新や新規製品開発にも取り組んでおります。
(2) 研究開発の体制
技術革新に関する研究開発はクリエイティブユニットにおいて行われており、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントのPlayStation®Vitaプラットフォーム及びPlayStation®3並びにPlayStation®4などへの対応、及びビジュアル機能の高度化に伴うデジタルグラフィックや3Dの最先端の技術研究と自社製品への取り込みを行っております。また、ゲームソフトの制作を支援するツールの研究開発、さらには開発の合理化及びクオリティの向上を目的とする研究等を行い、それらの成果物を全社で共有することによって、制作の効率化、技術基盤の集約を可能としております。製品開発のプロジェクトは、当社クリエイティブユニットとデザインユニットの連携にて行われており、各々のプロジェクトについては、その進捗状況に応じた人員と経営資源の配置を行っております。
(3) 研究開発の成果
研究開発の成果といたしましては、PlayStation®Vita向けゲームソフト「東亰ザナドゥ」(平成27年9月30日発売)を制作、発売いたしました。
(4) 研究開発費の総額
当事業年度における研究開発費の総額は、358,990千円であります。
(1) 経営成績の分析
当事業年度の売上高は、主に携帯型ゲーム機PlayStation®Vita向けゲームソフト「東亰ザナドゥ」の発売やライセンス収入があったものの、前事業年度と比較して966百万円減少し、1,575百万円となりました。
売上原価は製品売上高の減少により前事業年度より295百万円減少し、250百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に広告宣伝費及び販売促進費、研究開発費が減少したことから前事業年度より61百万円減少し、632百万円となりました。売上高の減少の結果、営業利益は前事業年度に比べ609百万円減少し、692百万円となりました。
経常利益は前事業年度と比較して613百万円減少し689百万円、税引前当期純利益は前事業年度と比較して613百万円減少し689百万円となりました。
当期純利益は、前事業年度と比較して317百万円減少し、456百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当事業年度の資産につきましては、前事業年度末と比較して352百万円減少し3,856百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加が587百万円、売掛金の減少が1,025百万円あったことによるものであります。
負債につきましては、前事業年度末と比較して705百万円減少し331百万円となりました。その主な要因は、買掛金の減少197百万円、未払法人税等の減少436百万円があったことによるものであります。
純資産につきましては、前事業年度末と比較して353百万円増加し3,525百万円となりました。その要因は、剰余金の配当が102百万円あったことに対して、当期純利益が456百万円あったことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して587百万円増加し、3,052百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は806百万円となりました。これは主に、仕入債務の減少が197百万円あったこと、法人税等の支払額が641百万円あったものの、税引前当期純利益を689百万円計上したこと、売上債権の減少が1,025百万円あったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は117百万円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が116百万円あったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は101百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによる支出が101百万円あったためであります。