第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

 

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善が続く中で、個人消費も持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が続いております。一方、中国における経済成長の鈍化、英国EU離脱問題、米国大統領選挙後の状況等の国際情勢の変化をうけて為替や株価が大きく変動し、企業収益にも影響を及ぼすなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。

 

フィットネス業界においては、国民一人ひとりの健康増進意識の高まりとともに、顧客ニーズに特化した多彩な小型業態の積極的な出店が続いております。一方、企業の従業員への健康増進の取り組みも強化されており、スポーツクラブへの入会を奨励する気運が高まっております。また、8月に開催された第31回オリンピック・パラリンピック競技大会(リオデジャネイロ)での日本人選手の活躍が後押しとなって、スクール会員数が継続して好調に推移いたしました。

 

当社グループは、「わたしたちルネサンスは『生きがい創造企業』としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案します。」の企業理念のもと、大型複合スポーツクラブ運営を中心に事業を営んでまいりました。

昨今の急速に進む少子高齢化や顧客ニーズの多様化といった事業環境の変化を踏まえ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、2015年度を初年度とする中期経営計画においては、「スポーツクラブ単一事業から健康をキーワードとした複合事業への転換を図る」ことを方針として掲げ、以下の①~③に重点的に取り組んでまいりました。 

① スポーツクラブ事業の収益性の強化
  ② 新しい成長の柱を増やす
  ③ 持続的成長を可能とするヒトと組織づくり

 

① スポーツクラブ事業の収益性の強化

スポーツクラブ事業における既存クラブ(新規出店や閉店等を除く、同一条件での比較が可能なクラブ)の在籍会員数は、フィットネス部門が前年同期比0.4%増、スクール部門が同4.2%増、合計で1.8%増となりました。また、全社の在籍会員数は、約399千名と前年同期比0.7%増となりました。

 

当社は、「気軽に!楽しく!効果的に!飽きずに続けられるグループエクササイズ」を会員の目的に合わせて豊富に用意しております。当連結会計年度の新プログラムについては、4月に総合格闘技の動作と躍動感のある音楽を組み合わせた「Group Fight」を、10月にトレーニングジム内に設置している多目的エリアにおいて、六角形の板状のツール(スライズ)を滑らせ、筋力強化や柔軟性の向上が期待できる「スライズトレーニング」と「スライズストレッチ」及び「ヨガストレッチ」と「トレーニングヨガ」をそれぞれ導入いたしました。

また、トレーニングジムにおいては、会員のトレーニングを効果的にサポートするため、来館している会員のトレーニング履歴をリアルタイムで確認できるタブレット端末を全クラブで導入いたしました。

スイミングスクールについては、競泳選手のトップ集団と位置づけている強化選手から、持田早智選手(ルネサンス幕張)と池江璃花子選手(ルネサンス亀戸)が、8月に開催された「第31回リオデジャネイロオリンピック競技大会」の水泳日本代表に選出されました。両選手が出場した4×200mフリーリレーで8位入賞したほか、池江選手が100mバタフライで5位入賞、4×100mフリーリレーで8位入賞と活躍いたしました。また、「リオデジャネイロパラリンピック競技大会」においては、ルネサンス亀戸がサポートしている瀬立モニカ選手が女子スプリント・カヤックシングル200mに出場し、8位入賞を果たしました。

次回の東京大会に向けては、持田選手と池江選手はもとより、次世代の競泳選手の育成に努めており、国内外の競技大会においても、当社所属の将来を担う選手達が好成績をおさめております。

 

 

テニススクールについては、ソニー株式会社が開発した使用者の打球を解析できるSmart Tennis Sensor(スマートテニスセンサー)をラケットに装着する「スマートテニスレッスン」を導入し、平成29年4月より、全国のテニススクールに順次展開しております。

 

当社は、会員の皆様の帰属意識やモチベーションの向上を目指し、全国規模でのスポーツイベントを開催しております。当連結会計年度においては、9月に水泳愛好者が参加された「第19回ルネサンスマスターズ水泳競技大会2016」、11月に「ルネサンスクラブ対抗ジュニア水泳競技大会」、2月に「ルネサンス3時間リレーマラソン2016&親子ペアラン」等を開催し、いずれも参加人数が千名を超え、好評を博しました。また、テニスにおいては、7月と9月に「ルネサンスカップ」を開催いたしました。

 

連結子会社のRENAISSANCE VIETNAM INC.では、1号店キャナリークラブ(ビンズオン省)がオープンより2周年、2号店ロンビエンクラブ(ハノイ市)が1周年を迎え、会員・家族、地域住民が参加するオープン記念イベントを開催しました。ロンビエンクラブでは、ベトナム初の日本式スイミングスクールをフルシーズンで展開し、水難事故が多発しているベトナム国の泳力向上に貢献しております。

なお、3月には、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)が主催する健康長寿広報展inハノイ(ハノイ市)に出展し、健康志向の高いベトナム人に対し、当社グループの特長を積極的にアピールすることで認知を高めることに成功いたしました。

 

② 新しい成長の柱を増やす

当社は、「成長が期待される市場で、将来の収益の柱を事業として確立する」ことを目指し、新業態の開発、国・地方自治体や他業界との協業等、新しい成長の柱を増やす取り組みを推進しております。

 

新業態施設については、3月に全世界に先進的なプログラムを発信しているLes Mills International Ltd.の日本国内における販売代理店であるレズミルズジャパン合同会社とパートナーシップ契約を締結し、日本初となるバーチャルリアリティを駆使したサイクルエクササイズをメインとしたブティック型スタジオ「CYCLE & STUDIO R(アール)」を開業いたしました。

 

リハビリ運動に特化した介護型デイサービス「元氣ジム」については、急速に進む高齢化社会に対応するためフランチャイズビジネスをスタートし、9月にフランチャイズ第1号施設として元氣ジム仙台荒井(仙台市若林区)を開設いたしました。

また、ICTを活用した健康サービスとして、株式会社リンクアンドコミュニケーションと協業し、当社と法人契約している全国の企業や健康保険組合等を対象とした健康ソリューションサービス『カラダかわるNavi』を開始いたしました。また、ドゥミルネサンスでは、ドコモ・ヘルスケア株式会社のアプリ『カラダのキモチ』のコンセプトをもとに、女性の生理周期による体の変化に合わせたプログラム『カラダのキモチ ヨガ』を10月に開始いたしました。

 

さらに、「国民の健康寿命の延伸」の取り組みの一つとして、9月に東京で開催された『健康経営会議2016』及び11月に横浜で開催された『よこはま健康経営会議』を健康経営会議実行委員会事務局として支援いたしました。

 

施設の状況については、4月に元氣ジム上中里(横浜市磯子区)、8月にルネサンス広島東千田(広島市中区)、9月に元氣ジム仙台荒井(仙台市若林区)、11月にバニスタ大泉学園(東京都練馬区)、3月にCYCLE & STUDIO R Shibuya(東京都渋谷区)をオープンいたしました。一方、賃貸借契約の満了等に伴い、7月末にルネサンス広島(広島市南区)、9月末にルネサンス鶴間(神奈川県大和市)、2月末にドゥミルネサンス市ヶ谷(東京都新宿区)を閉店いたしました。また、業態転換に伴い、12月末にドゥミルネサンス渋谷(東京都渋谷区)を閉店いたしました。

 

また、既存クラブの改装及び設備更新は、13施設において実施し、施設環境の整備と魅力向上に努めております。さらに一部のクラブで競争力の向上を狙い、ホットヨガプログラムに対応するための設備投資を実施いたしました。

なお、4月に発生した熊本地震により、ルネサンス熊本(熊本市中央区)、ルネサンス熊本南(熊本市中央区)及びルネサンス大分(大分県大分市)の3クラブは、施設の一部が損壊するなどの被害を受けました。特に、熊本地域においては、ライフラインが止まり、強い余震も続きましたが、1日も早い復旧を目指し、取引先からの緊急支援等により施設損壊箇所の速やかな修繕を行い、一部のエリアを除き、約10日後には営業を再開し、その1ヶ月後には通常営業の体制を整えることができました。休業期間中には、避難を余儀なくされた住民の皆さまに対して、シャワーやお風呂を開放するなどし、地域貢献に取り組みました。また、ルネサンス熊本のテニスコートを一時避難施設として、従業員及び関係者に提供し、防災備品の備蓄をはじめ、災害時に対する日頃の準備を生かすことができました。

 

以上の結果、当連結会計年度末の国内施設数は、スポーツクラブ123施設(直営94クラブ、業務受託29施設)、小型業態施設12施設、リハビリ施設15施設の計150施設となりました。

 

③ 持続的成長を可能とするヒトと組織づくり

当社は、コーポレートガバナンスの基本方針の中で「企業の持続的な発展と成長を目指して、企業価値を向上させていくために、健全かつ効率的な経営を可能にする仕組みづくりを進めていくことが、最も重要な経営課題のひとつと位置づけており、透明度の高い迅速な業務執行に努め、その改善に継続的に取り組む。」ことを定義しております。

また、当社は、「お客様に健康で快適なライフスタイルを提案する」企業として、役員・従業員自身も心身ともに健康で、いきいきと働いていることが必要であると考えております。7月には「健康経営」を推進するため、健康経営推進委員会を発足させ、代表取締役社長執行役員である吉田正昭が最高健康責任者(CHO)として同委員会の委員長に就任し、「ルネサンス健康経営宣言」を制定いたしました。

具体的な取り組みとして、まず、前述の健康ソリューションサービス『カラダかわるNavi』に従業員が登録し、ICTを活用した健康管理に取り組んでおります。

※「健康経営」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

 

なお、当社は従来より、健康経営に関する取り組みに一定水準の評価を得ており、2月に経済産業省と日本健康会議が共同で優良な健康経営を実践している企業を選定する「健康経営優良法人2017」~ホワイト500~に認定されるとともに、3月には、株式会社日本政策投資銀行より「DBJ 健康経営(ヘルスマネジメント)格付」における最高ランク格付けを取得しております。

女性活躍推進を中心としたダイバーシティの各種施策については、従業員の仕事と育児の両立を支援するため、育児短時間勤務期間の延長や在宅勤務制度を導入いたしました。また、2月には、子育て中の女性社員が育児に関する情報交換等を行う場として「育児フォーラム」を開催し、活発な意見交換がなされました。

 

当社は、従業員が積極的に競技スポーツにも挑戦する環境を支援しており、8月に開催された「第67回日本実業団水泳競技大会」においては女子団体で優勝し、また、同じく8月に開催された「第55回全国実業団対抗テニス大会『ビジネスパル・テニス』」においても優勝することができました。スポーツ愛好者が多い当社においては、出場選手のみならず、応援する全従業員の「感動満足」の向上に寄与することができました。

また、スポーツクラブにおける“ベストプラクティス"とそれを生み出す“マインド"を共有し、接客水準のレベルアップを図り、当社に関わる多くの方を幸せにすることを目的とした『ベストスタッフコンテスト』を開催し、全国から選抜され、予選を勝ち抜いたスタッフが、12月の最終コンテストでベストスタッフとして表彰されました。

さらに、Great Place to Work® Institute Japanが世界共通の基準で行う従業員の意識調査「働きがいのある会社」ランキングの大規模部門(従業員1,000名以上)に5年連続でランクインいたしました。日常業務に誇りを持っていることと職場の高い連帯感が、当社の特徴となっております。

 

なお、当社は、ステークホルダーの皆様に、より当社の企業活動や事業・商品・サービス内容をわかりやすくお伝えし、理解を深めていただけるよう、コーポレートサイトのビジュアル、コンテンツや内容等、デザイン・構成を全面リニューアルし、9月に公開いたしました。

 

以上の結果、当連結会計年度における売上高は444億49百万円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は36億82百万円(同15.6%増)、経常利益は35億12百万円(同19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億69百万円(同28.5%増)となり、過去最高益を更新いたしました。

 

なお、当社グループの報告セグメントは「スポーツクラブ運営事業」のみであるため、セグメントごとの業績については記載しておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2百万円増加し、10億26百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、43億69百万円(前連結会計年度比17.4%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益31億99百万円(同20.2%増)、減価償却費22億15百万円(同6.3%増)、法人税等の支払額12億5百万円(同7.8%増)によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用した資金は、38億26百万円(前連結会計年度比23.0%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出35億77百万円(同13.2%増)によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、5億32百万円(前連結会計年度比107.0%増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出22億95百万円(同9.5%減)、配当金の支払額4億17百万円(同6.5%減)、長期借入れによる収入20億円(同4.8%減)によるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、会員制フィットネスクラブ及びスイミングスクール、テニススクール等のスポーツスクール運営事業、さらにスポーツクラブ施設の運営受託を主たる事業としているため、生産及び受注の内容は記載しておりません。なお、当社グループの報告セグメントは「スポーツクラブ運営事業」のみですが、以下では、より詳細な区分に分類し開示を行っております。

 

  区分別売上高

当連結会計年度における売上高を各区分別に示すと、次のとおりであります。

区分

第35期

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

金額(千円)

前期比(%)

 

フィットネス部門合計

23,173,929

+0.6

 

 

スイミングスクール

7,918,547

+6.2

 

 

テニススクール

3,841,993

△0.1

 

 

その他のスクール

1,284,579

△6.0

 

スクール部門合計

13,045,120

+3.0

 

プロショップ部門

1,114,443

△6.7

 

その他の収入(注)2

5,185,367

+2.7

スポーツ施設売上高合計

42,518,861

+1.4

業務受託

927,194

+22.5

その他売上

1,002,957

+27.6

売上高合計

44,449,012

+2.2

 

(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2. スポーツクラブ施設に付帯する駐車場、プライベートロッカー等の収入であります。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社の企業理念である「わたしたちルネサンスは『生きがい創造企業』としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案します」という言葉には、人々のエネルギー・情熱の源泉である「心身の健康」をお客様に提供することによって、お客様の「生きがい創造」のお手伝いをするとともに、その仕事を通して従業員の生きがいをも創造することを目指すという思いが込められております。

現在のわが国は、世界に類を見ないほど急速に少子高齢化が進んでおり、人口減少による経済の停滞や社会保障負担の増大等、直面する危機に対して、果敢に挑戦することが求められております。当社の事業は、様々な社会問題の解決に役立つ高い社会価値を有していると自負しております。当社は、健康ビジネスという事業そのものを通じて、企業の存続・成長に欠かすことのできない高い収益性(事業価値)と、社会問題の解決に応えていくという広い社会性(社会価値)、そして全てのスタッフが仕事そのものに「生きがい」を感じ、自己を成長させていくという深い人間性(人間価値)の3つの価値を調和、実現させることを目指しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は、収益力を示す指標として売上高営業利益率、経営の効率化を示す指標として自己資本当期純利益率を重視しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

日本においては、少子化に伴う就業人口の減少、超高齢社会における社会保障費の増大等、人口動態の急激な変化に伴う社会不安が課題となっております。一方では、国民の健康意識の高まりや、スポーツ庁を中核にスポーツの強化やスポーツ・健康増進施設の積極的な推進等により、当社を取り巻く事業環境は、大きな成長の機会を迎えております。

当社は、この機会を新たなビジネスチャンスとして捉えており、当社の事業を通じて、「健康寿命の延伸」に向けたさまざまな社会的課題の解決に取り組むべく、「健康」をキーワードとした事業を有機的に展開してまいります。

スポーツクラブ事業については、地域特性に応じた個店マーケティングと施設環境の整備を基本戦略として、お客様に「感動」していただけるサービスを提供することで、収益基盤の強化を図るとともに、一人でも多くのお客様の健康づくりやスポーツ振興に貢献することを目指してまいります。

また、当社のスポーツクラブを地域全体の健康づくりに貢献するための拠点として活用し、国・地方自治体及び企業や健康保険組合等が推進する健康づくりの支援に全国規模で取り組んでまいります。

新業態施設については、年齢や性別、ライフスタイル、各種ニーズ特性を明確にし、限定したターゲットを対象とした魅力のある施設を展開し、新たな成長の柱となる事業の拡大に努めてまいります。

海外市場については、ベトナムでの事業基盤確立を最優先で進めるとともに、他のアジア地域における事業展開も継続して検討してまいります。

持続的に成長を可能とする組織を支える人材の確保及び育成については、従業員一人ひとりのワークライフマネジメントを可能とする施策として、女性やシニアの活躍推進策、育児や介護と仕事の両立支援策や勤務地限定の正社員制度など、多様で柔軟な働き方ができる環境づくりに積極的に取り組み、個人にとっての「生きがい」と「働きがい」が両立できる組織を目指します。そして、これらの働き方改革を通じて、生産性の向上に取り組んでまいります。

以上の他、引き続き、コーポレートガバナンスの更なる充実を図り、全てのステークホルダーの「生きがい創造」に貢献できるよう、持続的に企業価値向上に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済状況について

当業界は、人々の健康意識の高まりにより、中長期的には市場の拡大が予想されます。しかしながら、主として個人消費者を対象顧客としているため、個人消費が低迷するような経済局面においては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 出店戦略について

引き続き事業拡大に向けて、新規出店を行ってまいります。新規クラブ出店に際しては、敷金及び保証金、当社負担の工事等設備投資及び開業経費等、1クラブあたり概ね3億円以上の資金が必要となりますので、出店計画策定にあたっては、資金繰り面についても十分に考慮しております。
 なお、新規出店に伴う開業経費はすべて発生した年度に計上しているため、計画以上に新規出店が増えた場合、当該年度の経費が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店数が計画数に届かない場合、売上高の成長に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 新規クラブの収支計画について

新規クラブ出店にあたっては、オープン3年後の事業年度における売上高経常利益率10%以上、出店時の投資回収10年以内を一つの基準として、出店の可否判断を行っており、また新店の収支計画もその基準にそっております。ただし、急激な経済状況の変化等により、新規クラブの業績が収支計画通りに進まない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 競合の出店及び既存クラブの会員数について

スポーツクラブの商圏は、時間や距離で限定される特性があります。したがって、既存クラブの商圏内に競合クラブが出店することにより限られた商圏内の顧客を分け合うため、会員数の減少要因となります。今後、競合の出店が激化すると既存クラブの会員数が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) クラブ建物賃貸借契約について

①クラブ開設の投資方針

当社直営クラブの開設にあたっては、原則として建物を賃借する方法により行っております。なお、賃貸借期間は、主に10年から20年の長期に亘る為、当社都合により賃貸借契約期間満了前に契約が終了した際には、賃貸人に対し何らかの保証を行う場合があります。(「②平成29年3月末の状況」をご参照)

現在の当社都合による退店時の保証方針は、原則として、建物投資残価保証(投資金額-賃貸借期間による定額法償却累計額)となっております。しかし、優良物件については、競合他社との獲得競争のため、残契約期間の賃料保証を行わざるを得ないこともあります。

また、定期借地契約に基づき、リース会社を活用した賃貸借契約によるクラブ開設を行っているものもあります。

 

②平成29年3月末の状況

平成29年3月末において、当社直営クラブ94クラブのうち、賃貸借契約により営業しているクラブが92クラブあります。そのうち、残契約期間の賃料保証をしているクラブが10クラブ(保証額計:22億37百万円)、賃貸人の投資時の借入金の解約時残高保証をしているクラブが7クラブ(保証額計:17億44百万円)、賃貸人の解約時建物投資残価保証をしているクラブが13クラブ(保証額計:31億37百万円)、さらに、定期借地契約に基づく、リース会社との賃貸借契約(10年~20年程度)において、契約満了時に当社都合により賃貸借契約を更新しない場合には、損失負担金を支出する可能性があるクラブが15クラブ(損失負担金の最大額:101億89百万円)あります。

 

当社の都合により、賃貸借契約期間満了前に契約を終了した場合、これらの保証の実行又は損失負担金の支出により一定の損失が発生する可能性があります。なお、これらクラブの中には一部不採算のものもありますが、当該損失の発生を考慮して、当面不採算でも営業を継続せざるを得ない場合があります。

 

(6) 敷金及び保証金について

平成29年3月末現在、土地建物賃貸借契約により賃貸人に差し入れている敷金及び保証金の残高は、当連結会計年度末で83億3百万円あります。この資産は、賃貸人の財政状況が悪化し、返還不能になったときは、賃料との相殺が出来ない範囲において貸倒損失が発生する可能性があります。

 

(7) 金利上昇について

当社の当連結会計年度末の借入金残高は、長期、短期を合計して、92億80百万円となりました。新規出店や既存クラブの設備更新等の資金需要により、借入金残高が増加することも予想されます。その場合、金融市場に影響を与える経済環境の変化等により、市場金利が大幅に上昇し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 個人情報保護について

当社では、情報漏洩を防止するための情報システムの構築、Eラーニング(パソコン等を活用した個人学習)等による従業員への教育活動の実施、情報セキュリティに関する社内規程やマニュアルの整備、及び内部統制監査室によるモニタリングを継続的に行っております。

しかしながら、万一、個人情報の漏洩や不正利用が発生した場合、ブランドイメージが低下し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 自然災害、感染症等の影響について

当社では、震災、落雷、台風等の自然災害、新型インフルエンザ等の感染症への対応について、整備をしております。しかしながら、大規模な自然災害の発生や新型インフルエンザ等の感染症の大流行により長期にわたる営業休止を余儀なくされた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 海外事業について

当社グループの海外事業は、ベトナムにおいてスポーツクラブを展開しております。同国における政治・経済情勢等の影響により、クラブの営業が継続困難となった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 為替変動について

当社グループは、海外展開していることから、大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産及び負債の報告数値並びに報告期間における収入及び支出の報告数値に与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。当社グループは、売掛債権、前受金、法人税等、退職給付費用、偶発事象等に関する見積り及び判断に対して、過去の実績や状況に応じて合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。なお、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

2.当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は444億49百万円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は36億82百万円(同15.6%増)、経常利益は35億12百万円(同19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億69百万円(同28.5%増)となりました。ルネサンス個別では、売上高は442億87百万円(前事業年度比2.0%増)、営業利益は37億92百万円(同13.7%増)、経常利益は36億45百万円(同17.1%増)、当期純利益は17億60百万円(同2.5%増)となりました。

 

3.経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの展開する会員制スポーツクラブ運営事業は、その会費収入に大きく依存しております。そのため、継続的かつ安定的な収益確保にあたっては、新規入会者の獲得はもとより、退会者の抑制が重要な要因となります。

また、そのほかの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4.資本の財源及び資金の流動性についての分析

(1) 資金調達

当連結会計年度の事業活動にかかる資金需要については、短期的な運転資金は、主に銀行借入により調達し、長期的な設備資金は、自己資金、建物リース及び金融機関からの借入により調達しております。

 

(2) 資産及び負債純資産

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ28億83百万円増加し、335億48百万円となりました。これは主に新規出店に伴う建設仮勘定やリース資産が増加したことにより有形固定資産合計が26億23百万円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ13億33百万円増加し、242億78百万円となりました。これは主に短期借入金の増加により流動負債合計が8億36百万円増加したこと、リース債務の増加により固定負債合計が4億97百万円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億49百万円増加し、92億69百万円となりました。これは主に利益剰余金が15億51百万円増加したことによるものです。

この結果、1株当たり純資産額は、621円28銭となりました。また、自己資本比率は、27.6%となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は、43億69百万円(前連結会計年度比17.4%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益31億99百万円(同20.2%増)、減価償却費22億15百万円(同6.3%増)、法人税等の支払額12億5百万円(同7.8%増)によるものです。

投資活動に使用した資金は、38億26百万円(前連結会計年度比23.0%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出35億77百万円(同13.2%増)によるものです。

財務活動により使用した資金は、5億32百万円(前連結会計年度比107.0%増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出22億95百万円(同9.5%減)、配当金の支払額4億17百万円(同6.5%減)、長期借入れによる収入20億円(同4.8%減)によるものです。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、10億26百万円となりました。

 

なお、主要な財務指標のトレンドは以下のとおりです。

 

 

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期
(当連結会計年度)

自己資本比率

(%)

22.7

25.2

27.6

時価ベースの
自己資本比率

(%)

64.5

60.6

79.6

債務償還年数

(年)

3.9

4.1

3.8

事業収益インタレスト・
カバレッジ・レシオ

(倍)

10.0

11.0

13.2

 

(注)当社グループは、平成27年3月期より連結財務諸表を作成しているため、平成26年3月期以前の数値については記載しておりません。

 

①各指標の算式は以下のとおりです。

自己資本比率

:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率

:株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後))/総資産

債務償還年数

:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

事業収益インタレスト・
カバレッジ・レシオ

:(営業利益+受取利息+受取配当金)/支払利息

 

 

②有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている短期及び長期借入金並びにリース債務を対象としております。営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。また、支払利息については、連結損益計算書の支払利息を使用しております。