当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により、経済活動は正常化に向かい、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられたものの、原材料価格やエネルギー価格高騰や物価の上昇等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
我が国では、社会の高齢化を背景として医療費の増加が続く中、医療の効率的運営や予防医療の推進が必須の課題となっています。このような状況下、医療の適正かつ効率的な運用を目指す「EBM」(Evidence Based Medicine=科学的根拠に基づく医療)の気運が高まっているほか、国策としても、メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保健指導の導入、全ての健康保険組合等における「データヘルス計画」(レセプト等のデータ分析に基づいた保健事業)の策定及び実施の義務付け等が行われています。また、食品等の機能性表示の規制が緩和され、企業責任によりエビデンス(科学的根拠)をもとに食品等に機能性を表示できる機能性表示食品制度が施行される等、当社グループの事業への追い風となり得る環境の変化が生じています。
このような状況下、当社グループでは、大学発のバイオマーカー技術に基づくエビデンスの構築と活用に関する実績やノウハウ、医学界や医療界における幅広いネットワーク等を活かし、医薬、食品、化粧品、ヘルスケア関連サービス等の様々な領域において、社会のニーズに対応した商品やサービスを開発して提供することにより、事業の拡大を図ってまいる方針であります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(生体評価システム)
生体評価システム事業のうち評価試験事業におきましては、当社被験者バンクからの被験者リクルート手数料等13百万円(前年同期比27.3%減)の売上計上を行いました。また、受注状況につきましては、受注高98百万円(前年同期比91.3%増)、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は124百万円(前年同期末比23.7%減)となりました。
生体評価システム事業のうち医薬臨床研究支援事業におきましては、主に糖尿病領域の医師主導型臨床研究の支援業務の受託手数料等43百万円(前年同期比38.1%減)の売上計上を行いました。また、受注状況につきましては、受注高18百万円(前年同期比57.3%減)、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は63百万円(前年同期末比69.6%減)となりました。
これらの結果、生体評価システム事業の業績は、売上高57百万円(前年同期比35.9%減)、営業損失10百万円(前年同期は12百万円の営業損失)となりました。
(ヘルスケアサポート)
ヘルスケアサポート事業は、特定保健指導の受託を中心として、企業における社員の健康管理・増進のニーズや個人の健康意識の高まり等に関連した様々なサービスを健康保険組合等に提供する事業であり、生活習慣病の専門医から成る組織である一般社団法人専門医ヘルスケアネットワークと共同で事業展開しております。
当第1四半期連結累計期間におきましては、特定保健指導、被扶養者を対象とした特定健康診査のサポート、糖尿病の重症化予防サービス、レセプト解析の受託手数料等157百万円(前年同期比6.6%増)の売上計上を行いました。
また、受注状況につきましては、受注高157百万円(前年同期比6.6%増)、当第1四半期連結会計期間末の受注残高はありませんでした(前年同期末はなし)。なお、この事業の受注高は、主に特定保健指導の実績等に応じて事後的に決まるものでありますので、契約締結時点ではなく、当該実績等が確定した時点で計上しております。
この結果、ヘルスケアサポート事業の業績は、売上高157百万円(前年同期比6.6%増)、営業利益10百万円(前年同期比28.2%減)となりました。
(化粧品)
化粧品事業におきましては、通信販売部門の売上高は、広告施策等により梃入れを図ったものの販売の減少傾向が続き、29百万円(前年同期比8.4%減)となりました。一方、卸売部門の売上高は、中国市場向け商品の販売が、福島第一原発処理水の海洋放出を発端とする日本製品の不買運動激化の影響等を受け大幅に減少し、136百万円(前年同期比87.3%減)となりました。
この結果、化粧品事業の業績は、売上高165百万円(前年同期比85.1%減)、営業損失147百万円(前年同期は282百万円の営業利益)となりました。
(健康補助食品)
健康補助食品事業におきましては、2009年3月より、「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」から生まれた製品である「イミダペプチド」を販売しており、主力の飲料のほか、ソフトカプセル、錠剤等の多種多様な商品ラインナップを有しております。
当第1四半期連結累計期間におきましては、例年と同様、疲労回復のニーズが高く、広告出稿に対する反応が良好である夏場に合わせて集中的に広告宣伝費を投下し、販売の一層の拡大を図りました。これにより新規顧客の獲得数は前年同期を上回りましたが、広告料の高騰等により広告効率が悪化したこと等から販売量が減少し、売上高は前年同期及び計画ともに下回りました。当第1四半期連結累計期間の業績は、広告宣伝費の投下並びに初回購入者に対する割引及び送料無料の適用等により売上高に比して費用が先行した形となり、営業損失を計上しましたが、当第1四半期連結累計期間に先行した費用については、第2四半期連結会計期間以降はリピート購入により回収され、利益に寄与する見通しであります。
この結果、健康補助食品事業の業績は、売上高676百万円(前年同期比7.6%減)、営業損失は267百万円(前年同期は184百万円の営業損失)となりました。
(機能性素材開発)
機能性素材開発事業におきましては、ラクトフェリンをはじめとする機能性素材の開発、販売及び技術供与等を行っており、ラクトフェリン原料の販売、ラクトフェリン等を配合した健康補助食品のOEM供給等による売上を計上しております。
当第1四半期連結累計期間においては、ラクトフェリン等を配合したサプリの販売が好調な一方で、原料の販売数量が伸び悩んだこと等から、売上高が減少しました。
この結果、機能性素材開発事業の業績は、売上高67百万円(前年同期比51.0%減)、営業損失は7百万円(前年同期は22百万円の営業利益)となりました。
これらに加えまして、セグメント間取引の消去や全社費用による営業損失は78百万円(前年同期は77百万円の営業損失)となりましたので、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は1,124百万円(前年同期比49.3%減)、連結営業損失は501百万円(前年同期は営業利益45百万円)、連結経常損失は496百万円(前年同期は経常利益46百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は527百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益13百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて824百万円減少(10.0%減)し、7,415百万円となりました。これは主に、その他流動資産が97百万円、原材料及び貯蔵品が34百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が881百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が40百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べて165百万円減少(15.5%減)し、902百万円となりました。これは主に、その他流動負債が101百万円増加したものの、買掛金が249百万円、未払法人税等が41百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて658百万円減少(9.2%減)し、6,513百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失527百万円の計上や、配当金の支払により利益剰余金が130百万円減少したこと等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題について、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は9百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、販売実績が著しく変動しております。その事情及び内容等については、「(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(8)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における重要な設備の計画について、著しい変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。