当事業年度における我が国の経済は、政府の経済政策や日銀による金融緩和策の効果が継続し、円安を背景とした輸出産業の収益改善が見られるなど、全体的に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、中国をはじめとした新興国や資源国等の景気の下振れ懸念が増すなど、我が国経済における先行きの不確実性は高まりつつあります。
人材ビジネスを取り巻く環境においては、平成28年2月の有効求人倍率(季節調整値)は前事業年度末と比較して0.13ポイント上昇し1.28倍と高い水準で推移しており、完全失業率(季節調整値)は前事業年度末から0.2ポイント低下し3.3%となっております。
このような環境のなか、平成27年4月には当社設立以来最多となる約300名の新卒社員を迎え、当事業年度に営業拠点を7拠点新設(全27拠点)するなど、営業体制の基盤強化を行っております。主力事業であるメディア事業においては、求人サイトのコンテンツ拡充及びクオリティ向上に注力してまいりました。また、積極的な広告宣伝投資を実施することでサイト認知度の向上及びユーザー層の拡大に取り組んでまいりました。エージェント事業におきましては、顧客基盤を強化するとともに、効果的な広告宣伝施策等により看護師の登録拡大に努めてまいりました。
これらの結果、当事業年度の売上高は267億98百万円(前年同期比37.2%増)、営業利益は71億62百万円(前年同期比49.0%増)、経常利益は71億70百万円(前年同期比48.8%増)となりました。また、当事業年度において特定同族会社の留保金課税の適用除外(当期適用と仮定した場合は、法人税、住民税及び事業税1億86百万円)となったことも影響し、当期純利益は46億75百万円(前年同期比63.7%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
①メディア事業
メディア事業では、求人広告サイトである「バイトル」、「はたらこねっと」等の運営をしております。
「バイトル」におきましては、認知度の向上やユーザー獲得を目的とした積極的な広告宣伝活動や、多様化するユーザーニーズへの対応に取り組んでまいりました。広告宣伝活動では、引き続き、AKB48グループを「バイトル」のTVCF等に起用し、パート層ユーザーの拡大を目的とした母子共演によるTVCFや、ユーザー満足度総合評価1位(注1)を訴求したTVCFなどを放映してまいりました。また、「バイトル」の特色の一つである職場紹介動画で従業員を紹介するTV番組「淳・ぱるるの〇〇(まるまる)バイト」の単独提供や、平成27年8月10日の「バイトルの日」に「バイトル」ユーザー8,100名を招待した「バイトルの日スペシャルライブ」の開催、AKB48公式メンバーをアルバイトで募集する「バイトAKB」など、話題性に富んだユニークなプロモーション活動を行ってまいりました。さらに、応募を促進するためにLINE株式会社が運営する無料コミュニケーションアプリ「LINE(注2)」の公式アカウントからユーザーに有益な情報を提供するとともに、公式アカウントの登録ユーザーに対して平成27年5月と9月には「バイトル」オリジナルスタンプを配信し、ユーザー登録を促してまいりました。加えて、多様化するユーザーニーズに対応するため、正社員・契約社員求人情報アプリ「バイトル社員(iOS版)」、制服からアルバイトが探せるアプリ「snapバイトル」及び東京都渋谷区、新宿区エリアにおいて「iBeacon(注3)」を活用した新機能「バイトルプッシュ」の提供を開始しました。
「はたらこねっと」におきましては、平成27年9月の派遣法改正にともなう需要拡大を鑑み、前事業年度に続き、女優の上戸彩さんを起用したTVCFを放映し、派遣社員という雇用形態で働くことのメリットを訴求するとともに、応募効果の高いWEB広告を積極的に展開し、当社サービスの認知度向上とユーザー獲得に注力してまいりました。また、サイト内の応募フォームを改修するなど、ユーザビリティの向上にも取り組んでまいりました。
上記施策とともに営業活動を強化し、「バイトル」「はたらこねっと」の契約社数及び掲載情報数の拡大に注力した結果、当セグメントにおける売上高は239億56百万円(前年同期比41.0%増)、セグメント利益は87億81百万円(前年同期比49.5%増)となりました。
(注1)平成26年12月楽天リサーチ調査結果。
(注2)「LINE」はLINE株式会社の商標です。
(注3)「iBeacon」はApple Inc.の商標です。
②エージェント事業
エージェント事業では、「ナースではたらこ」サイトへご登録いただいた転職を希望される看護師へ、医療機関を紹介する人材紹介事業を運営しております。
当事業年度におきましては、キャリア・アドバイザーの採用による人員、育成の強化、及び札幌オフィス開設など、拠点開設による事業基盤の拡大を図ってまいりました。また、効果的な広告宣伝投資や、転職活動に役立つコンテンツの充実化を行い、看護師の登録拡大に努めてまいりました。事業開始当初より看護師満足度の向上を掲げ、きめ細かい看護師サポートを継続的に行ってきた結果、平成27年3月に新設された「職業紹介優良事業者認定制度」において最初の「職業紹介優良事業者」の1社に認定され、平成27年4月に実施された楽天リサーチによる看護師人材紹介会社の看護師満足度第1位になるなど、当社のサービスが高い評価をいただきました。
これらの結果、売上高は28億41百万円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益は4億50百万円(前年同期比12.8%減)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末と比較し、30億78百万円増加し、72億19百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
営業活動の結果、得られた資金は49億91百万円(前年同期比11億13百万円の増加)となりました。これは主に税引前当期純利益71億70百万円、減価償却費8億35百万円、その他負債の増加額5億14百万円が法人税等の支払額26億93百万円、売上債権の増加額10億75百万円を上回ったことによるものであります。
投資活動の結果、使用した資金は8億2百万円(前年同期比5億44百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億6百万円、無形固定資産の取得による支出9億36百万円、敷金及び保証金の差入による支出1億72百万円が定期預金の払戻による収入5億円を上回ったことによるものであります。
財務活動の結果、使用した資金は11億9百万円(前年同期比2億48百万円の減少)となりました。これは主に配当金の支払額11億8百万円によるものであります。
当社の主たる業務は、インターネットを利用した求人情報掲載料及び看護師紹介事業の成功報酬の売上であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
生産実績と同様の理由により、記載を省略しております。
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当事業年度 | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
メディア事業 | 23,956,850 | 41.0 |
バイトル | 20,975,064 | 39.0 |
はたらこねっと | 2,938,969 | 60.8 |
その他 | 42,816 | △37.4 |
エージェント事業 | 2,841,489 | 11.6 |
合計 | 26,798,340 | 37.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
①運営事業の強化
当社運営事業の強化のためには営業力の強化及び生産性の向上が重要であると認識しております。そのために積極的採用活動及び人材育成に注力し個々のスキルアップを図ってまいります。
メディア事業におきましては、運営サイトへの集客強化のための様々な広告宣伝活動、サイト競争力の優位性確保のため掲載情報数の拡大に向けて積極的な営業活動を実施してまいります。
エージェント事業におきましては、看護師の登録数増加のための囲い込み施策を積極的に展開し決定率の向上に努めるとともに、看護師及び医療機関の満足度向上を追求してまいります。
②ブランド力強化とユーザー数の拡大、クライアントとの関係強化
当社の事業成長のためには、当社及び当社サービスの知名度を向上させ、新規ユーザーを継続的に獲得し、ユーザー数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのためには情報の質の向上と量の拡大に努めるとともに、ユーザーの利便性を高めるためのサイト開発を継続的に行ってまいります。
そして、運営サイトの効果的な広告宣伝活動等により当社サービスの知名度を向上させ、新規ユーザーを獲得するための施策を積極的に実施することでユーザー数の拡大に努めてまいります。
また、ユーザー数の拡大による基盤強化と顧客提案力の向上で、クライアントとの関係を強化してまいります。
③新規事業の実現
当社の事業領域でありますインターネットにおける求人情報提供サービス及び人材紹介サービス以外の分野においても、インターネットを軸とした新たな価値創造に向けた新規事業の実現が急務であると認識しております。当社の既存事業とシナジー効果を得て、新たな価値を生むための取り組みを積極的に展開してまいります。
④システムの強化
当社は、インターネットによるサービス提供を行っており、安定した事業運営を行うにあたり、サーバ設備の強化、ウェブサイトに係るシステムのセキュリティ・開発・保守管理体制が極めて重要であると認識しております。今後も、適切な設備投資を行うことでシステムの安定性確保に取り組み、市場環境の変化に対応した運用体制整備を継続的に行ってまいります。
⑤個人情報保護と情報セキュリティの強化
個人情報等に係るすべての情報を事業運営上最も大切な資産のひとつとして認識し、その保護体制構築に向け、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・維持向上に努めることで、今後も引き続き、情報管理体制の強化を図ってまいります。
⑥組織体制の強化
当社は、業容の拡大に伴い新卒営業人員、システム開発担当者をはじめとし、積極的な採用活動を行っております。今後も人員の増加にあわせて、従業員の育成を強化し、マネジメント体制を強化することで組織力の強化に取り組んでまいります。これにより、適切な管理体制の構築と意思決定のスピードを向上させるとともに、ビジネスプロセス、意思決定プロセスの改善を積極的に実施してまいります。
また、内部統制システムの整備・充実を継続的に推進し、組織体制強化に取り組んでまいります。
当社の事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から記載しております。当社は、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、将来に関する事項は、期末日現在において当社が判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。
①システムについて
当社の事業は、インターネット上の情報サイトの運営という性質から、サイトのシステムそのものとコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しております。
地震や水害等の大規模広域災害、火災等の地域災害、コンピュータウィルスによる感染、電力供給の停止、通信障害その他現段階では予測不可能な原因等によりコンピュータシステムがダウンした場合、当社の事業活動に支障をきたす可能性があります。当社は、これらを未然に防ぐためにバックアップ体制の整備を継続的に進めており、事業運営への影響を軽減させるよう対処しております。また、一時的な過負荷による当社システムまたはISPサービスの作動不能、外部からの不正な手段によるサーバへの侵入等の犯罪、従業員の誤操作によるネットワーク障害等の可能性があります。
これらの障害が発生した場合には、当社の信頼が失墜することに起因した取引停止や、当社に対する訴訟・損害賠償請求が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②個人情報及び情報セキュリティの保護について
当社サイトでは、求人企業及び求職者がデータの送受信を行う際、安心して利用できるように、セキュリティモードとして、サーバ間通信を保護するSSL(Secure Sockets Layer)を採用しております。
SSLは、サーバと求人企業及び求職者間で通信される内容を暗号化いたしますので、全ての情報は、第三者の盗聴、改ざん、成りすましから保護されております。
個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、契約内容にかかわらず、法的責任を課される可能性があります。また、法的責任を問われないまでも、求人企業及び求職者の信頼を失い、さらにはブランドイメージの悪化等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社はかかる事態を未然に防ぐため個人情報の厳格な管理を徹底すべく、プライバシーマークを取得しております。また平成17年10月にISMS適合性評価制度の認証を取得しております。その後、継続審査及び拡大審査の際に、ISO27001(JIS Q 27001)への移行審査をあわせて受審し、平成18年11月に認証を取得しております。
③知的財産権について
インターネット上での情報提供サービスにおきまして、同業他社が実用新案または特許等を取得した場合、その内容によっては競争の激化または当社への訴訟が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、その具体的事例を現時点では認識しておりませんが、本邦内外に限らず、当社の営む業務の全部もしくは一部についての実用新案または特許等を第三者が既に取得していて、当社がそれらに抵触して費用等が発生するリスクも否定できません。
また、当社が保有する知的財産権についても、第三者により侵害される可能性があり、その場合当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④競合について
求人情報サービスの分野におきまして、インターネットを利用して「アルバイトの求人情報」、「派遣社員の求人情報」及び「正社員の求人情報」を提供している企業は多く、競合他社が多数存在しており、また、参入障壁が低いこともあり、新規事業者が相次いで参入しております。人材紹介サービス分野における「看護師紹介事業」につきましても同様の状況となっております。当社では、他社に先駆けたサービスの導入や新機能を継続的に提供するとともに、看護師の囲いこみの為の施策を積極的に導入しておりますが、既存事業者内でのさらなる競争激化や、新たな参入事業者との競争において当社が適時かつ効果的・効率的に対応ができない場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤新規事業について
当社は新しいアイデア・サービス・技術を取り入れるため、積極的に新規事業への展開を検討してまいりますが、当社の新規事業領域は、インターネットと強い関連性があるため、日進月歩で進展するIT技術の動向を適切に取り込み、顧客ニーズにマッチしたサービスを検討しなければなりません。しかし、ITエンジニアをはじめとするシステム技術者の確保が困難な場合や、システム開発期間が遅れることにより、新規事業のタイムリーな立ち上げが困難となり、その場合当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、今後も引き続き、積極的に新サービス及び新規事業の開発に取り組んでまいりますが、これによりシステム投資、広告宣伝費などの追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。
また、予測とは異なる状況が発生し、新サービス及び新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑥メディア事業への依存について
平成28年2月期の当社売上高267億98百万円に占めるメディア事業の売上高比率は89.4%(239億56百万円)であり、主要事業の「バイトル」を展開するメディア事業への依存度が高い状況にあります。これに伴い、求人広告市場における他の媒体との競争激化などにより、メディア事業の売上高が減少した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。当該状況に関しましては、事業ポートフォリオの分散によってより安定的な収益基盤を確立するべく、エージェント事業における看護師人材紹介サービスの事業成長に積極的に取り組んでいる他、新規事業の立ち上げにも着手しておりますが、新規事業の立ち上げが当初の計画どおりに進まず、メディア事業に対する売上高の依存が低下しなかった場合、メディア事業の売上高の変動が当社の事業及び業績に大きく影響を与える可能性があります。
⑦減損会計について
当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、運営するサイトの収益性の低下や事業環境が大幅に悪化するなどの理由により、投資を行った固定資産のキャッシュ・フローの回収が見込めなくなった場合には減損処理を行うことになり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
⑧景気動向、雇用情勢、求人市場の動向について
当社の主力事業であるメディア事業は、求人情報提供サービスであることから、求人広告を出稿する企業の採用計画に大きく左右されることとなります。従いまして景気動向や雇用情勢、求人市場等の経済環境の影響を受けやすく、これらの経済環境が著しく変動した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑨業績の季節変動について
メディア事業におきましては、求人広告を出稿する企業の採用計画により、季節変動を伴って推移いたします。求人企業は主に、採用活動や人事異動が盛んとなる年度末から新年度及び年末年始に先駆けて広告活動を積極化するため、当該時期においてメディア事業の売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。
しかしながら、当該事業におきましては季節性もあるものの、景気動向の影響を強く受ける傾向にあります。
また、エージェント事業におきましては、主に当社の紹介した求職者が医療機関に入職した日付を基準として売上高を計上する商品を販売しているため、入職者や人事異動が最も多い4月に売上高が偏重する傾向にあります。しかしながら、新たな商品設計を行う等、今後におきましては、従前の季節変動が緩やかになる可能性があります。
⑩人的資源について
当社は、インターネットによる求人広告事業を中心に、急速に事業規模を拡大してまいりました。今後のさらなる事業規模の拡大及び新たなサービスの展開の為には、営業体制の強化やサービス開発が重要であることから、優秀な人材を十分に確保することが必要であると考えております。しかしながら、適切かつ十分な人員を採用できなかった場合、または離職等により多くの人員が社外へ流出した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑪法的規制について
昨今、インターネット上の情報の閲覧、投稿や漏洩、商取引に起因した事件等が報道され、それに伴いインターネットを用いた情報や物品の流通等に何らかの法的規制をかけようとする動きが見られますが、現時点においてはインターネット関連事業のみを対象とした法令等の規制は極めて限定的であります。しかしながら、今後、インターネット業界に影響を及ぼす法令の制定や改正により、当社のサービス内容等への影響や、法令を遵守するための費用が増加する可能性があり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社が運営する事業におきましては、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「職業安定法」、「労働基準法」等の様々な法的規制を受けております。
当社はこれらの法律等に十分留意し事業活動を行っておりますが、万一これらに抵触する事実が生じた場合や法律の改正及び法的規制の強化等があった場合には、事業活動が制限される可能性や新たな法的規制を遵守するための費用増加にもつながる可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、看護師をはじめとした有資格者を対象としたサービスを提供しているため、今後これらの資格を規定する「介護保険法」や「保健師助産師看護師法」等が改定された場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可を受けております。当社が保有している許可番号は13-ユ-303788であり、有効期限は平成29年1月31日となっております。当社の主要な事業活動の継続には有料職業紹介事業者の許可が必要であるため、何らかの理由により許可の取消があった場合には、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。許可が取消となる事由は職業安定法第32条の9において定められております。なお、平成28年2月29日時点において当社が認識している限りでは、これら許可取消の事由に該当する事実はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 重要な会計方針」に記載のとおりであります。なお、財務諸表には、将来に対する見積り等が含まれておりますが、これらは、期末日現在における当社の判断によるものであります。このような将来に対する見積り等は、過去の実績や趨勢に基づき可能な限り合理的に判断したものでありますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、結果とは異なる可能性があります。
(2) 財政状態の分析
当事業年度における財務諸表の流動資産の合計は120億12百万円であり、前事業年度末と比較して37億48百万円増加いたしました。この増加の主な要因は、現金及び預金の増加25億78百万円、売掛金の増加10億76百万円等によるものであります。
当事業年度における財務諸表の固定資産の合計は33億13百万円であり、前事業年度末と比較して5億55百万円増加いたしました。この増加の主な要因は、当社運営サイトのリニューアル等への投資によるソフトウエアの増加2億55百万円等によるものであります。
当事業年度における財務諸表の流動負債の合計は45億52百万円であり、前事業年度末と比較して4億27百万円増加いたしました。この増加の主な要因は、未払金の増加3億42百万円等によるものであります。
当事業年度における財務諸表の固定負債の合計は3億88百万円であり、前事業年度末と比較して1億35百万円増加いたしました。この増加の主な要因は、繰延税金負債の増加33百万円、資産除去債務の増加65百万円等によるものであります。
当事業年度における財務諸表の純資産は103億84百万円であり、前事業年度末と比較して37億41百万円増加いたしました。この増加の主な要因は、利益剰余金の増加35億63百万円によるものであります。
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移につきましては、以下のとおりであります。
| 平成24年2月期 | 平成25年2月期 | 平成26年2月期 | 平成27年2月期 | 平成28年2月期 |
自己資本比率(%) | 51.8 | 59.3 | 56.0 | 60.0 | 66.4 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 38.8 | 46.4 | 206.7 | 562.6 | 767.3 |
キャッシュ・フロー対有利子 | 2.3 | 1.1 | 0.3 | - | - |
インタレスト・カバレッジ・ | 44.1 | 91.5 | 234.7 | 905.8 | 3,013.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.営業キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
2.キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)については、平成27年2月期は期中に有利子負債を全額返済しているため、平成28年2月期は有利子負債残高がないため、記載しておりません。
(4) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、過去最高を更新する267億98百万円(前年同期比37.2%増)となりました。これは主にアルバイト求人情報サイト「バイトル」におきまして、媒体力・営業力強化施策、広告宣伝投資によるユーザー獲得施策を積極的に展開したことに加え、顧客の高い求人需要を受けたことによるものであります。
(売上原価)
売上原価は、21億28百万円(前年同期比14.9%増)となりました。これは主に、売上高の増加に伴う代理店手数料やエージェント事業のアフィリエイト広告費、サイト運用費の増加等によるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、175億7百万円(前年同期比36.0%増)となりました。これは主に、社員数の増加に伴い人件費が増加したこと及びTVCF等の大規模なプロモーションの実施による広告宣伝費の増加等によるものであります。
これらの結果、当事業年度における営業利益は71億62百万円(前年同期比49.0%増)となり、売上高営業利益率は26.7%となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業には、景気の変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。
(6) 経営戦略と今後の見通し
①雇用情勢
当社の業績は我が国の雇用情勢と密接な関わりがあります。
次期の見通しにつきましては、中国をはじめとした新興国経済の成長率の鈍化など、依然として不確実性は高く、国内外の景気の先行きには慎重な見方がなされております。
しかしながら、平成28年2月の有効求人倍率は平成3年12月以来となる1.28倍と高水準で推移しており、「平成32年 東京オリンピック・パラリンピック」に向けた建設需要をはじめ、次期の国内雇用環境においても、堅調に推移するものと想定されます。
②メディア事業
主力事業であるメディア事業におきましては、さらなる営業力の強化に努めてまいります。
アルバイト求人広告市場におきましては、ユーザーのスマートフォン端末からの利用が過半となっていることから、モバイルサイト(注)コンテンツの充実や動画機能の強化はもちろん、今後、求人需要の伸びが期待されるパート層、シニア層の獲得や、社員採用ニーズにも対応すべく、サービスの充実に注力してまいります。
③エージェント事業
エージェント事業におきましては、看護師集客力を向上させるべく、効果的な広告宣伝施策に注力するとともに、キャリア・アドバイザーの生産性の向上等により看護師満足度の向上、事業の成長及び収益化を図ってまいります。
④人材の採用、人材育成
当社の継続的な成長におきましては、人材の採用と育成が重要な経営戦略であります。
平成29年2月期は平成28年4月に352名の新卒採用を行っております。平成29年4月入社予定の新卒採用活動におきましても、継続して当社の成長を担う人材の獲得に努めてまいります。
人材育成に関しましては、当社独自の教育プログラムを作成し、全社員に対し階層に応じた教育を行い、マネジメント能力と業務スキルの向上を図ります。
また、女性社員の更なる活躍が期待され得る中、平成28年4月1日時点で、当社全管理職に占める女性比率は31.3%となっております。社員自身の意識向上も非常に重要になるため、自律的なキャリア形成力を向上させるプロジェクトを立ち上げるなど、全社を挙げてダイバーシティの推進に取り組んでまいります。
(注)スマートフォン、タブレット端末等の専用サイト及びスマートフォン専用アプリ