当事業年度におけるわが国経済は、政府の金融政策や経済対策を背景に企業業績や雇用環境に明るさが見られるなど全体としては緩やかな景気回復基調となりました。一方で、中国をはじめとした新興国経済の減速など、景気の先行きに対しては不透明さが残っており、企業を取り巻く環境は依然として先行き不透明な状況で推移しております。
医療業界におきましては、高齢化が進む中で社会保障費の削減が課題であり、また、病院・病床機能の分化や地域医療連携にとどまらず、地域における医療と介護の連携等を通じた効果的・効率的なサービスの提供体制が求められております。
このような状況の下、当社は、医療の効率化や品質向上、地域連携に不可欠な統合系医療情報システムである電子カルテシステムの開発・販売を中心に事業を展開し、各地域へのきめ細かい営業活動を効率的にかつ積極的に行い、受注を獲得してまいりました。平成27年3月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を受け、顧客病院のデータをバックアップするデータセンターを稼動させることにより、新しいサービスを開始しております。また、電子カルテシステム等を有効に活用するための取り組み事例の発表、同じシステムを使用している顧客病院同士での情報交換を目的とするSSユーザー会の開催、より安定的にシステムを利用して頂くために既存顧客の実務担当者を対象にした研修、勉強会等を年数回実施する等、より現場に密着したユーザーニーズを汲み取る機会を設け、営業強化・製品拡充に繋げてまいりました。
医療業界のシステム投資意欲は回復傾向にありますが、市場における有力企業数社における競争は激しさを増しております。
この結果、売上高は14,511百万円(前年同期比4.5%増)、受注高は14,788百万円(同58.1%増)、受注残高は7,671百万円(同105.8%増)となり、利益面におきましては営業利益2,659百万円(同15.3%減)、経常利益2,721百万円(同15.2%減)、当期純利益1,927百万円(同4.0%減)となりました。
なお、セグメントの業績につきましては、当社は医療情報システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ334百万円減少し、3,019百万円となりました。
また、当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、187百万円(前事業年度は3,947百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益2,790百万円、減価償却費418百万円、負ののれん発生益108百万円、売上債権増加額1,496百万円、仕入債務増加額672百万円、未払消費税減少額119百万円、その他の流動負債減少額471百万円、法人税等の支払額1,772百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、162百万円(前事業年度は2,237百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出2,100百万円、有価証券の払戻による収入2,000百万円、有形固定資産の取得による支出160百万円、投資有価証券の償還による収入100百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、477百万円(前事業年度は485百万円の支出)となりました。これは自己株式の取得による支出8百万円、配当金の支払額469百万円によるものであります。
当事業年度のハードウェアの仕入実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別 | 当事業年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | 前年同期比(%) |
ハードウェア(千円) | 4,731,952 | 109.0 |
合計(千円) | 4,731,952 | 109.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の受注実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別 | 当事業年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | |||
受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
ソフトウェア | 6,499,945 | 136.4 | 2,866,164 | 171.7 |
ハードウェア | 8,288,722 | 180.6 | 4,805,069 | 233.6 |
合計 | 14,788,668 | 158.1 | 7,671,233 | 205.8 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別 | 当事業年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) | 前年同期比(%) |
ソフトウェア(千円) | 5,303,430 | 88.8 |
ハードウェア(千円) | 5,548,716 | 116.1 |
保守サービス(千円) | 3,659,626 | 116.8 |
合計(千円) | 14,511,772 | 104.5 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社の主力製品のひとつである電子カルテシステムは、緩やかではありますが着実に導入医療機関数を伸ばしてきております。
一方、人口の減少と急速な少子高齢化が進む中で社会保障費の削減が社会問題となっており、医療費等の抑制及び適正化は急務となっております。
また、医療機関におきましても、病院・病床機能の分化や地域医療連携にとどまらず、地域における医療と介護の連携等を通じた効果的・効率的なサービスの提供体制が求められております。今後も、データを活用した一層の経営効率化、安心かつ質の高いサービスの提供をするためには電子カルテシステム等の統合系医療情報システムは必要不可欠となっていくと思われます。
当社といたしましてはこのような状況を踏まえ、お客様のシステム化ニーズをいち早く捉え満足を提供できる新システムの開発、ユーザーコミュニケーションを通じて共存共栄の関係構築を目指し、ユーザーと共有する場の密着度を上げる工夫をすることで、柔軟性及び競争力をさらに高め、営業力強化にも繋げてまいります。
電子カルテシステムの導入に関しては、大規模病院の普及率が高まっており、今後、中小規模病院での普及が進むことが期待されます。また、既に電子カルテシステムを導入している医療機関等が他社システムへ乗り換えるリプレイス市場拡大も見込まれ、2020年には確固たる立場を確保するため、以下の対処すべき課題に取り組む所存であります。
(1)システム開発
当社は創業以来、医療現場におけるソリューション提供のために、主力製品のひとつである電子カルテシステムだけではなく、医療機関における様々な部門の業務支援を行うサブ(部門)システムを自社開発してまいりました。今後も、医療機関内における電子化・連携はもとより、医療及び介護を巻き込んだ地域連携を見据えたシステム開発を強化していきます。
(2)顧客との関係強化
システム導入後の既存ユーザーに対しても営業的フォローを継続し、リプレイスの要望や、当社システム・サービスへの新たなニーズを的確に捉え、ユーザーと共存共栄の関係構築を目指してまいります。また、有意義な情報発信及び情報収集を通して、より緊密な関係を構築し、ユーザーの良きパートナーとしての地位を確立してまいります。その結果、新規顧客の獲得につなげてまいります。
(3)システム導入の効率化
受注(営業)から保守業務に至るまで標準化及び効率化に取り組んでおります。今後増加していくユーザーに対し、より一層質の高いサービスを提供し、顧客満足度を向上させるために、社内における各セクション間の連携強化を図り、生産性の高い体制、組織の構築に取り組んでまいります。
(4)人員の増強及び継続的な教育
当社では、今後の事業拡大及び技術革新に対応できる優秀な人材を継続的に確保し、育成していくことが重要であると認識しております。新規学卒者の採用を中心に、適宜キャリア採用も行いながら、引き続き人員増強を行ってまいります。また、各社員の業務、立場等に応じたカリキュラムを提供できる体系的な教育プログラムを構築し、OJTとの組み合わせにより各社員の能力向上を図ってまいります。
以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、当社として必ずしも事業上のリスクに該当すると考えていない事項についても、投資家の投資判断、或いは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1)医療情報システムを主軸とした事業について
少子高齢化を背景にした社会ニーズ、医療保険制度の変更等、医療機関にとっても経営環境は厳しさを増しております。そのため生き残りをかけた病院経営が求められており、病院内の業務を効率化し、医療サービスを向上させることが必要不可欠となっております。オーダリングシステムや電子カルテシステムは、そういった病院の情報化ニーズに合致したものであり、特に電子カルテ市場は今後、順調に成長し一層の普及が進むことが予想されます。しかし、法規制、医療制度改革等の動向によっては、市場が順調に拡大しない可能性があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2)政府の施策とその影響について
診療報酬の改定
高齢化社会がもたらす医療費は増大傾向にあります。このような背景のもと、財政確保を踏まえて、厚生労働省は医療制度運営の適正化と医療供給面の取り組みに重点をおいた医療費適正化対策を打ち出しております。今後、診療報酬のマイナス改定等が行われた場合、当社の顧客であります医療機関の収益を圧迫させることとなり、医療機関の投資意欲・投資余力に影響を及ぼします。その結果として、当社が提供する医療情報システムの導入を中止、延期する医療機関が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3)法的規制について
当社の事業を制限する法的規制は存在しないと考えております。現時点では、厚生労働省は平成11年4月22日付の通知『診療録等の電子媒体による保存について』(健政発第517号、医薬発第587号、保発第82号)によって診療録等の電子媒体による保存につきその対象文書等を明らかにすることを認め、ガイドライン、条件を以下のとおり、明らかにしております。
① 保存義務のある情報の真正性が確保されていること(真正性の確保)
故意または過失による虚偽入力、書換え、消去及び混同を防止すること。
作成の責任の所在を明確にすること。
② 保存義務のある情報の見読性が確保されていること(見読性の確保)
情報の内容を必要に応じて肉眼で見読可能な状態に容易にできること。
情報の内容を必要に応じて直ちに書面で表示できること。
③ 保存義務のある情報の保存性が確保されていること(保存性の確保)
法令に定める保存期間内、復元可能な状態で保存できること。
(4)業績の季節変動について
当社は「工事契約に関する会計基準」に基づき売上高の計上を行っておりますが、当社のソフトウェアの販売形態の特性上、導入先顧客の状況により収益総額の確定、及びその確定時期が流動的となるため、売上高の多くを検収基準により計上しております。
当社の売上高を検収基準に拠って計上した場合、その計上時期はユーザーである医療機関の一般的な会計年度の区切りである3月・4月に集中する傾向にあります。また、当社のシステムは受注から検収まで『NEWTONS(オーダリングシステム)』案件で約4ヶ月、『e-カルテ(電子カルテ)』案件で約6ヶ月程度を要するプロジェクトとなるため、次のプロジェクトの検収及び売上高計上が10月・11月に集中して発生する傾向にあります。しかし、今後「効率的な稼働時期の選定」、「受注有力案件の難易度の見極め」及び「社内連携の強化」等の取り組みを行うことにより、稼働時期が平準化され、検収時期が分散する可能性があります。
当社のシステムはプロジェクト編成上の諸事情により稼働時期が遅れる場合があります。決算期末の10月までに検収されなかった場合には、予定していた売上高が翌期以降に計上されることになり、当社の業績は影響を受けることになります。
(月別ソフトウェア販売実績推移表)
(単位:千円)
| 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 半期合計 |
第46期 | 355,332 | 584,351 | 585,125 | 547,460 | 1,468,387 | 259,572 | 3,800,230 |
第47期 | 455,551 | 490,959 | 161,105 | 379,260 | 544,532 | 334,102 | 2,365,512 |
| 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 年間合計 |
第46期 | 178,942 | 303,105 | 181,916 | 616,911 | 511,556 | 376,666 | 5,969,330 |
第47期 | 516,941 | 432,034 | 350,042 | 608,954 | 276,298 | 753,647 | 5,303,430 |
(注) 損益計算書におけるソフトウェア売上高は、上記のソフトウェア販売実績に保守サービスを加えたものです。
(5)知的財産権について
当社は、プログラム開発を自社で行っておりますが、知的財産権の出願・取得を行っておりません。近年のソフトウェアに関する技術革新のスピードは早く、場合によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。これまで、当社は第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、前述のようにソフトウェアに関する技術革新の顕著な進展により、当社のソフトウェアが第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に想定、判断できない場合も考えられます。また、当社事業分野において認識していない特許等が成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差し止め等の訴えを起こされる可能性並びに当該訴えに対する法的手続き費用が発生する可能性があります。
(6)人員の確保、育成について
当社では、今後の事業拡大及び技術革新に対応できる優秀な人材を継続的に確保し育成していくことが重要な課題であると認識しております。今後さらに事業の拡大を図るためには、「医療機関の業務に対する知識」と「ハードウエア及びソフトウェアに関する知識」の高い人材の確保及び育成が重要となります。しかし、これらの知識を習得するには数年の経験が必要となり、人材採用から戦力化までの計画が予定通り進まない場合、当社の事業拡大に影響を与える可能性があります。
また、当社の従業員の大半はシステム関連に従事する技術者であります。今後、社員育成や拡充を図る所存ですが、一挙に大量のコア技術者が社外流出した場合、あるいは当社の業容が内部管理体制の拡充を上回る速度で拡大した場合、代替要員の不在、業務引継ぎ手続きの遅延等により支障が生じる恐れがあります。
(7)医療情報システムに関する紛争の可能性について
① 製品の欠陥・不具合
電子カルテシステム等を始めとする医療情報システムは、医療の現場でのインフラ設備であり、患者の生命身体に関する情報に直接関わるシステムであることから、安定性・安全性・堅牢性などへ配慮が最大限必要となります。当社は、リスクの最小化を図るべく努力をしておりますが、予期し難い欠陥や不具合が発生した場合、医療機関等から損害賠償請求を受け、多大な損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。
② 電子カルテ市場へ影響を及ぼす外的要因
現在、電子カルテ市場の将来の有望性から、新規参入企業が相次いでおりますが、電子カルテシステム等による医療事故が、医療情報システム市場全体に悪影響を与える可能性があります。
③ コンピュータウィルス等
ソフトウェアは常にコンピュータウィルス等の脅威にさらされております。当社では、サーバ及び各端末に最新のホットフィックスの適用、ファイアーウォール・アンチウィルスソフトウェア・IDS/IPS(侵入検知、防御システム)により自社の感染を防ぐとともに、当社とユーザー病院を結ぶ保守回線部分にセキュリティーゲートウェイを設置することにより、ユーザー病院から当社への感染及び当社が感染源にならないシステムを構築しております。
しかし、コンピュータウィルス等は、日々、新種が増殖していると言われており、その時点で考え得る万全の対策を行っていたとしても、当社が感染源となりユーザー病院が感染する可能性があります。この場合、ユーザー病院より損害賠償請求を受け、損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。
④ 情報の管理
当社は、業務の性格上、顧客医療機関の保有するカルテを始めとした大量の個人情報等を取り扱っており、また、顧客病院のデータをバックアップするデータセンターを運営しております。業務上アクセスを許可された一部従業員しか、これらの情報にアクセスできない環境下にあるものの、これらの情報が漏洩する危険性が考えられます。
各データベースに対しては、厳重なセキュリティ、アクセス制限を課しており、平成27年3月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を受けております。また、当社では、データベースへのアクセス履歴を記録するセキュリティシステム導入等により防衛策を講じるとともに、プライバシーマークの認証を平成27年4月に更新(第14700006(06)号)し、全従業員の情報管理教育の強化を行い、当社内部からの情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じておりますが、このような対策にもかかわらず、当社からの情報漏洩が発生した場合には、当社が損害賠償を負う可能性があり、かつ当社の社会的信用の失墜を招き、現在進行中のプロジェクトの継続にも支障が生じる可能性があります。
当社は平成26年9月24日開催の取締役会において、平成26年11月1日付で株式会社オー・エム・シィーを吸収合併することを決議し、平成26年11月1日をもって合併を完了いたしました。詳細は「第5経理の状況 1財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
当社は新版電子カルテシステムだけでなく、医療機関における様々な部門の業務支援を行うサブ(部門)システム、医療及び介護を巻き込んだ地域連携を見据えたシステム開発を進めております。
このような中、当事業年度の研究開発費の総額は、410百万円となりました。
なお、当社は医療情報システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
資産・負債及び純資産の状況
(資産)
当事業年度末の総資産につきましては、前事業年度末と比較して863百万円増加し、15,425百万円となりました。主な要因は、売上債権1,540百万円の増加、現金及び預金334百万円の減少、繰延税金資産310百万円の減少であります。
(負債)
当事業年度末の負債につきましては、前事業年度末と比較して978百万円減少し、2,109百万円となりました。主な要因は、買掛金677百万円の増加、前受金55百万円の増加、未払法人税等1,170百万円の減少、未払金427百万円の減少、未払消費税等118百万円の減少によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末と比較して1,841百万円増加し、13,315百万円となりました。主な要因は、当期純利益1,927百万円、第46期利益剰余金の配当金471百万円、自己株式の処分による自己株式150百万円の減少及び自己株式処分差益235百万円によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当社の属する医療業界におきましては、高齢化が進む中で社会保障費の削減が課題であり、また、病院・病床機能の分化や地域医療連携にとどまらず、地域における医療と介護の連携等を通じた効果的・効率的なサービスの提供体制が求められております。
医療業界のシステム投資意欲は回復傾向にありますが、市場における有力企業数社における競争は激しさを増しております。
このような状況の下、当社は、医療の効率化や品質向上、地域連携に不可欠な統合系医療情報システムである電子カルテシステムの開発・販売を中心に事業を展開し、各地域へのきめ細かい営業活動を効率的にかつ積極的に行ってまいりました。
この結果、売上高につきましては、前年同期に比べ631百万円増加の14,511百万円(前年同期比4.5%増)となりました。種類別の内訳といたしましては、ソフトウェアが665百万円減少の5,303百万円(前年同期比11.2%減)、ハードウェアが769百万円増加の5,548百万円(同16.1%増)、保守サービスが527百万円増加の3,659百万円(同16.8%増)となっております。
(売上総利益)
売上総利益につきましては、前年同期に比べ383百万円減少の3,893百万円(前年同期比9.0%減)となり、売上総利益率におきましては4.0ポイントの減少となっております。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費につきましては、前年同期に比べ98百万円増加の1,234百万円(前年同期比8.6%増)となっております。
(営業利益、経常利益)
営業利益につきましては、売上総利益の減少、販売費及び一般管理費の増加の影響を受け、前年同期に比べ481百万円減少の2,659百万円(前年同期比15.3%減)となりました。これを受けて経常利益は、488百万円減少の2,721百万円(同15.2%減)となりました。
(当期純利益)
上記の結果、税引前当期純利益は前年同期に比べ478百万円減少の2,790百万円(前年同期比14.6%減)となりました。また利益が減少したために、前年同期より法人税、住民税及び事業税が1,006百万円減少し、法人税等調整額が608百万円増加したことの影響を受け、当期純利益は81百万円減少し、1,927百万円(同4.0%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ334百万円減少し、3,019百万円となりました。
また、当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、187百万円(前事業年度は3,947百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益2,790百万円、減価償却費418百万円、負ののれん発生益108百万円、売上債権増加額1,496百万円、仕入債務増加額672百万円、未払消費税減少額119百万円、その他の流動負債減少額471百万円、法人税等の支払額1,772百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、162百万円(前事業年度は2,237百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出2,100百万円、有価証券の払戻による収入2,000百万円、有形固定資産の取得による支出160百万円、投資有価証券の償還による収入100百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、477百万円(前事業年度は485百万円の支出)となりました。これは自己株式の取得による支出8百万円、配当金の支払額469百万円によるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、或いは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、お客様のシステム化ニーズをいち早く捉え満足を提供できる新システムの開発、ユーザーコミュニケーションを通じて共存共栄の関係構築を目指し、ユーザーと共有する場の密着度を上げる工夫をすることで、柔軟性及び競争力をさらに高め、営業力強化に繋げてまいります。
電子カルテシステム導入に関しては、大規模病院の普及率が高まっており、今後、中小規模病院での普及が進むことが期待されます。また既に電子カルテシステムを導入している医療機関等が他社システムへ乗り換えるリプレイス市場拡大も見込まれ、2020年には確固たる立場を確保するため、各種課題に取り組む所存であります。なお、詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。