当事業年度におけるわが国経済は、中国をはじめとする新興国経済の減速が見られたものの、政府の緩和的な金融政策等を背景に企業業績や雇用環境の改善が見られるなど全体としては引き続き緩やかな景気回復基調で推移しました。一方で、英国のEU離脱の決定、米国次期大統領の政策の行方、将来に対する不安マインド等、先行きに対する不透明な状況が続いております。
医療業界におきましては、急速な高齢化や医療の高度化により国民医療費が増大化してきており、医療費抑制に向けた取り組みが求められております。また、今年4月に診療報酬改定も実施されました。引き続き、医療機関は、病院・病床機能の役割決めや、医療・介護の連携、在宅医療の推進等、新しい医療介護の在り方や地域特性に合わせた取り組みが求められております。
このような状況の下、当社は、医療の効率化や品質向上、地域連携に不可欠な統合系医療情報システムである電子カルテシステムの開発・販売を中心に事業を展開しております。システムのラインナップを増やすと同時に、顧客病院のデータをバックアップする医療情報専用データセンターサービスの提供や、各地域へのきめ細かい営業活動を積極的に行うことで、受注を獲得してまいりました。今年度は国立系の大型案件を複数稼働させたことも業績に寄与しました。
当社は、ユーザーコミュニケーションを重視しており、電子カルテシステム等を有効に活用するための取り組み事例の発表、同じシステムを使用している顧客病院同士での情報交換を目的とするSSユーザー会の開催、既存顧客の実務担当者を対象にした研修、勉強会等を年数回実施する等、より現場に密着したユーザーニーズを汲み取る機会を設け、営業強化・製品拡充に繋げてまいりました。
この結果、売上高は17,725百万円(前年同期比22.1%増)、受注高は8,598百万円(同41.9%減)、受注残高は2,632百万円(同65.7%減)となり、利益面におきましては営業利益2,834百万円(同6.6%増)、経常利益2,888百万円(同6.1%増)、当期純利益1,913百万円(同0.7%減)となりました。
なお、セグメントの業績につきましては、当社は医療情報システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,401百万円増加し、6,421百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,857百万円(前事業年度は187百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益2,883百万円、減価償却費376百万円、売上債権減少額148百万円、たな卸資産減少額279百万円、仕入債務増加額27百万円、前受金減少額32百万円、その他の流動負債増加額265百万円、法人税等の還付額172百万円、法人税等の支払額302百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、82百万円(前事業年度は162百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入2,100百万円、有形固定資産の取得による支出80百万円、定期預金の預入による支出2,100百万円、定期預金の払戻による収入100百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、373百万円(前事業年度は477百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額372百万円によるものであります。
当事業年度のハードウェアの仕入実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
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種類別 |
当事業年度 (自 平成27年11月1日 至 平成28年10月31日) |
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仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
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ハードウェア |
6,575,252 |
139.0 |
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合計 |
6,575,252 |
139.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の受注実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
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種類別 |
当事業年度 (自 平成27年11月1日 至 平成28年10月31日) |
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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ソフトウェア |
4,858,553 |
74.7 |
1,588,430 |
55.4 |
|
ハードウェア |
3,740,112 |
45.1 |
1,043,719 |
21.7 |
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合計 |
8,598,666 |
58.1 |
2,632,149 |
34.3 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売実績について、当社は単一セグメントとしているため、種類別に示すと、次のとおりであります。
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種類別 |
当事業年度 (自 平成27年11月1日 至 平成28年10月31日) |
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販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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ソフトウェア |
6,136,287 |
115.7 |
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ハードウェア |
7,501,462 |
135.2 |
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保守サービス |
4,087,800 |
111.7 |
|
合計 |
17,725,549 |
122.1 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
わが国において、高齢化が進む中で、医療・介護の需要が増大しており、一方では、人口減少や財政難の中で社会保障費の削減が課題となっております。
医療機関におきましても、病院・病床機能の役割決めや、医療・介護の連携、在宅医療の推進等、新しい医療介護の在り方や地域特性に合わせた取り組みが求められております。今後も、データを活用した一層の経営効率化、地域の特性にあった安心かつ質の高いサービスの提供をするためには電子カルテシステム等の統合系医療情報システムは必要不可欠となっていくと思われます。
当社といたしましてはこのような状況を踏まえ、お客様のシステム化ニーズをいち早く捉え満足を提供できる新システムの開発、ユーザーコミュニケーションを通じて共存共栄の関係構築を目指し、ユーザーと共有する場の密着度を上げる工夫をすることで、柔軟性及び競争力をさらに高め、営業力強化にも繋げてまいります。
電子カルテシステムの導入に関しては、大規模病院の普及率が高まっており、今後、中小規模病院での普及が緩やかに進むことが期待されます。また、既に電子カルテシステムを導入している医療機関等が他社システムへ乗り換えるリプレイス市場拡大も見込まれ、2020年には確固たる立場を確保するため、以下の対処すべき課題に取り組む所存であります。
(1)システム開発
当社は創業以来、医療現場におけるソリューション提供のために、主力製品のひとつである電子カルテシステムだけではなく、医療機関における様々な部門の業務支援を行うサブ(部門)システムを自社開発してまいりました。今後も、医療機関内における電子化・連携はもとより、医療及び介護を巻き込んだ地域連携を見据えたシステム開発を強化していきます。また、AI、ビッグデータ、IoTなどの技術取り込みも検討しております。
(2)顧客との関係強化
システム導入後の既存ユーザーに対しても営業的フォローを継続し、有意義な情報発信及び情報収集を通して、より緊密な関係を構築してまいります。その活動を通して、リプレイスの要望や、当社システム・サービスへの新たなニーズを的確に捉え、ユーザーと共存共栄の関係構築を目指してまいります。また、今後、医療機関は、その地域特性に合わせた病院・病床機能の役割決めや、医療・介護の連携、在宅医療の推進等、新しい医療介護の在り方や取り組みが求められようになると考えられます。その中で、当社は、システムの提供を通して、医療の効率化や品質向上、地域連携の実現等、ユーザーの良きパートナーとしての地位を確立してまいります。
(3)システム導入の効率化
受注(営業)から保守業務に至るまで標準化及び効率化に取り組んでおります。今後増加していくユーザーに対し、より一層質の高いサービスを提供し、顧客満足度を向上させるために、社内における各セクション間の連携強化を図り、生産性の高い体制、組織の構築に取り組んでまいります。
(4)人員の増強及び継続的な教育
当社では、今後の事業拡大及び技術革新に対応できる優秀な人材を継続的に確保し、育成していくことが重要であると認識しております。新卒者の採用を中心に、適宜キャリア採用も行いながら、引き続き人員増強を行ってまいります。また、各社員の業務、立場等に応じたカリキュラムを提供できる体系的な教育プログラムを構築し、OJTとの組み合わせにより各社員の能力向上を図ってまいります。
以下において、当社の事業上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、当社として必ずしも事業上のリスクに該当すると考えていない事項についても、投資家の投資判断、或いは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1)医療情報システムを主軸とした事業について
少子高齢化を背景にした社会ニーズ、医療保険制度の変更等、医療機関にとっても経営環境は厳しさを増しております。そのため生き残りをかけた病院経営が求められており、病院内の業務を効率化し、医療サービスを向上させることが必要不可欠となっております。電子カルテシステム等の医療情報システムは、そういった病院の情報化ニーズに合致したものであり、特に電子カルテ市場は今後、順調に成長し一層の普及が進むことが予想されます。しかし、法規制、医療制度改革等の動向によっては、市場が順調に拡大しない可能性があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2)政府の施策とその影響について
高齢化社会がもたらす医療費は増大傾向にあります。このような背景のもと、財政確保を踏まえて、厚生労働省は医療制度運営の適正化と医療供給面の取り組みに重点をおいた医療費適正化対策を打ち出しております。厚生労働省の医療制度改革等の動向は、電子カルテ市場に大きな影響を与えます。政策変更、診療報酬の改定等が行われた場合、当社の顧客である医療機関の経営方針等に影響を及ぼします。その結果として、当社が提供する医療情報システムの導入を中止、延期する医療機関が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3)法的規制について
電子カルテシステム等の医療情報システムの普及が年々進む中で、社会的な期待・影響度も増加しており、様々なガイドラインや指針等、社会的要求が求められております。このような状況の中、今後、医療情報システムの仕様、規格等に関して、何らかの法的規制が行われる可能性があります。それに伴い、大規模なシステム開発・改変等が必要になった場合、その内容によっては当社の業績に影響を与える可能性があります。
(4)業績の季節変動について
当社は「工事契約に関する会計基準」に基づき売上高の計上を行っており、売上高の多くを検収基準により計上しております。当社ソフトウェアの販売形態の特性上、導入先顧客の状況により収益総額の確定及びその確定時期が流動的となるため、年次によっては検収時期が一時期に集中、または、分散する可能性があります。
また、当社のシステムはプロジェクト編成上の諸事情により稼働時期が遅れる場合があります。決算期末の10月までに検収されなかった場合には、予定していた売上高が翌期以降に計上されることになり、当社の業績は影響を受けることになります。
(月別ソフトウェア販売実績推移表)
(単位:千円)
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11月 |
12月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
半期合計 |
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第47期 (平成27年10月期) |
455,551 |
490,959 |
161,105 |
379,260 |
544,532 |
334,102 |
2,365,512 |
|
第48期 (平成28年10月期) |
653,912 |
345,291 |
467,560 |
385,459 |
1,354,958 |
500,433 |
3,707,614 |
|
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5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
年間合計 |
|
第47期 (平成27年10月期) |
516,941 |
432,034 |
350,042 |
608,954 |
276,298 |
753,647 |
5,303,430 |
|
第48期 (平成28年10月期) |
401,021 |
214,808 |
161,345 |
204,439 |
675,590 |
771,467 |
6,136,287 |
(注) 損益計算書におけるソフトウェア売上高は、上表のソフトウェア販売実績に保守サービス販売実績を加算した金額であります。
(5)開発・動作環境等の大幅な技術革新について
開発言語、OS等の開発環境、データベース等のバージョンアップ、生産・供給中止があった場合や、めざましい技術革新があった場合に、当社の対応が遅れ、当社製品が適切に順応できなければ、その内容によっては当社の業績に影響を与える可能性があります。
(6)知的財産権について
当社は、プログラム開発を自社で行っておりますが、知的財産権の出願・取得を行っておりません。近年のソフトウェアに関する技術革新のスピードは早く、場合によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。これまで、当社は第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたことはありませんが、前述のようにソフトウェアに関する技術革新の顕著な進展により、当社のソフトウェアが第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に想定、判断できない場合も考えられます。また、当社事業分野において認識していない特許等が成立している場合、当該第三者より損害賠償及び使用差し止め等の訴えを起こされる可能性並びに当該訴えに対する法的手続き費用が発生する可能性があります。
(7)人員の確保、育成について
当社では、今後の事業拡大及び技術革新に対応できる優秀な人材を継続的に確保し育成していくことが重要な課題であると認識しております。今後さらに事業の拡大を図るためには、「医療機関の業務に対する知識」と「ハードウェア及びソフトウェアに関する知識」の高い人材の確保及び育成が重要となります。しかし、これらの知識を習得するには数年の経験が必要となり、人材採用から戦力化までの計画が予定通り進まない場合、当社の事業拡大に影響を与える可能性があります。
また、当社の従業員の大半はシステム関連に従事する技術者であります。今後、社員育成や拡充を図る所存ですが、一挙に大量のコア技術者が社外流出した場合、あるいは当社の業容が内部管理体制の拡充を上回る速度で拡大した場合、代替要員の不在、業務引継ぎ手続きの遅延等により支障が生じる恐れがあります。
(8)医療情報システムに関する紛争の可能性について
① 製品の欠陥・不具合
電子カルテシステム等を始めとする医療情報システムは、医療の現場でのインフラ設備であり、患者の生命・身体に関する情報に直接関わるシステムであることから、安定性・安全性・堅牢性などへ配慮が最大限必要となります。当社は、リスクの最小化を図るべく努力をしておりますが、予期し難い欠陥や不具合が発生した場合、医療機関等から損害賠償請求を受け、多大な損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。
② 電子カルテ市場へ影響を及ぼす外的要因
現在、電子カルテ市場の将来の有望性から、新規参入企業が相次いでおりますが、電子カルテシステム等による医療事故が、医療情報システム市場全体に悪影響を与える可能性があります。
③ コンピュータウィルス等
ソフトウェアは常にコンピュータウィルス等の脅威にさらされております。当社では、サーバ及び各端末に最新のホットフィックスの適用、ファイアーウォール・アンチウィルスソフトウェア・IDS/IPS(侵入検知、防御システム)により自社の感染を防ぐとともに、当社とユーザー病院を結ぶ保守回線部分にセキュリティゲートウェイを設置することにより、ユーザー病院から当社への感染及び当社が感染源にならないシステムを構築しております。
しかし、コンピュータウィルス等は、日々、新種が増殖していると言われており、その時点で考え得る万全の対策を行っていたとしても、当社が感染源となりユーザー病院が感染する可能性があります。この場合、ユーザー病院より損害賠償請求を受け、損害賠償金及び訴訟費用を必要とする可能性があります。
④ 情報の管理
当社は、業務の性格上、顧客医療機関の保有するカルテを始めとした大量の個人情報等を取り扱っており、また、顧客病院のデータをバックアップするデータセンターを運営しております。業務上アクセスを許可された一部従業員しか、これらの情報にアクセスできない環境下にあるものの、これらの情報が漏洩する危険性が考えられます。
各データベースに対しては、「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証を取得しており、厳重なセキュリティ、アクセス制限、データベースへのアクセス履歴を記録するセキュリティシステム導入等により防衛策を講じております。また、「プライバシーマーク」も取得しており、全従業員の情報管理教育の強化を行い、当社内部からの情報漏洩を未然に防ぐ措置を行っております。しかしながら、このような対策にもかかわらず、当社からの情報漏洩が発生した場合には、当社が損害賠償を負う可能性があり、かつ当社の社会的信用の失墜を招き、現在進行中のプロジェクトの継続にも支障が生じる可能性があります。
該当事項はありません。
当社は新版電子カルテシステムだけでなく、医療機関における様々な部門の業務支援を行うサブ(部門)システム、医療及び介護を巻き込んだ地域連携を見据えたシステム開発を進めております。
このような中、当事業年度の研究開発費の総額は、426百万円となりました。
なお、当社は、医療情報システム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
資産・負債及び純資産の状況
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比較して2,673百万円増加し、18,098百万円となりました。主な要因は、現金及び預金5,401百万円の増加、有価証券2,100百万円の減少、たな卸資産279百万円の減少、有形固定資産326百万円の減少であります。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末と比較して1,143百万円増加し、3,252百万円となりました。主な要因は、未払金235百万円の増加、未払費用56百万円の増加、未払法人税等912百万円の増加、預り金50百万円の減少によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末と比較して1,530百万円増加し、14,846百万円となりました。主な要因は、当期純利益1,913百万円、第47期利益剰余金の配当金372百万円によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
医療業界におきましては、急速な高齢化や医療の高度化により国民医療費が増大化してきており、医療費抑制に向けた取り組みが求められております。また、今年4月に診療報酬改定も実施されました。引き続き、医療機関は、病院・病床機能の役割決めや、医療・介護の連携、在宅医療の推進等、新しい医療介護の在り方や地域特性に合わせた取り組みが求められております。
このような状況の下、当社は、医療の効率化や品質向上、地域連携に不可欠な統合系医療情報システムである電子カルテシステムの開発・販売を中心に事業を展開しております。システムのラインナップを増やすと同時に、顧客病院のデータをバックアップする医療情報専用データセンターサービスの提供や、各地域へのきめ細かい営業活動を積極的に行うことで、受注を獲得してまいりました。今年度は国立系の大型案件を複数稼働させたことも業績に寄与しました。
この結果、売上高は、前年同期に比べ3,213百万円増加の17,725百万円(前年同期比22.1%増)となりました。種類別の内訳といたしましては、ソフトウェアが832百万円増加の6,136百万円(前年同期比15.7%増)、ハードウェアが1,952百万円増加の7,501百万円(同35.2%増)、保守サービスが428百万円増加の4,087百万円(同11.7%増)となっております。
(売上総利益)
売上総利益は、前年同期に比べ117百万円増加の4,010百万円(前年同期比3.0%増)となり、売上総利益率におきましては4.2ポイントの減少となっております。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ58百万円減少の1,175百万円(前年同期比4.7%減)となっております。
(営業利益、経常利益)
営業利益は、売上総利益の増加、販売費及び一般管理費の減少の影響を受け、前年同期に比べ175百万円増加の2,834百万円(前年同期比6.6%増)となりました。これを受けて経常利益は、166百万円増加の2,888百万円(同6.1%増)となりました。
(当期純利益)
上記の結果、税引前当期純利益は、前年同期に比べ92百万円増加の2,883百万円(前年同期比3.3%増)となりました。また利益が増加したために、前年同期より法人税、住民税及び事業税が650百万円増加し、法人税等調整額が544百万円減少したことの影響を受け、当期純利益は14百万円減少し、1,913百万円(同0.7%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,401百万円増加し、6,421百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,857百万円(前事業年度は187百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益2,883百万円、減価償却費376百万円、売上債権減少額148百万円、たな卸資産減少額279百万円、仕入債務増加額27百万円、前受金減少額32百万円、その他の流動負債増加額265百万円、法人税等の還付額172百万円、法人税等の支払額302百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、82百万円(前事業年度は162百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入2,100百万円、有形固定資産の取得による支出80百万円、定期預金の預入による支出2,100百万円、定期預金の払戻による収入100百万円、投資有価証券の取得による支出100百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、373百万円(前事業年度は477百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額372百万円によるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、或いは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、お客様のシステム化ニーズをいち早く捉え満足を提供できる新システムの開発、ユーザーコミュニケーションを通じて共存共栄の関係構築を目指し、ユーザーと共有する場の密着度を上げる工夫をすることで、柔軟性及び競争力をさらに高め、営業力強化に繋げてまいります。
電子カルテシステム導入に関しては、大規模病院の普及率が高まっており、今後、中小規模病院での普及が進むことが期待されます。また既に電子カルテシステムを導入している医療機関等が他社システムへ乗り換えるリプレイス市場拡大も見込まれ、2020年には確固たる立場を確保するため、各種課題に取り組む所存であります。なお、詳細につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。