文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成30年3月31日)現在において当社が判断したものであります。
(1)経営者の問題認識と今後の方針について
①マーケット環境と当社の取り組み方針について
次期の見通しにつきまして、経済情勢は、緩やかな回復基調の継続が予想されているものの、景気の下振れリスクとして、米国や欧州の政治的混乱と、北朝鮮などの地政学リスク、中国の景気失速、米国の保護貿易政策などがあげられ、これらのリスク要因により、世界経済が足踏みすることも懸念されるため、当面不透明な状況が続くものと予想されます。
このような状況の下、建設業界においては、発注者のニーズが多様化、複雑化している一方で、工期短縮への強い要請や、建設プロセスに透明性を求める社会的なニーズの高まりもあり、当社が行う発注者支援事業への関心は更に高くなると予想しております。
これらの期待に当社がCM会社として応える為には、プロジェクトの上流工程における顧客事業の目的の理解とプロジェクト全体のシナリオ構築、競争原理の追求によるコストの最適化を行い、設計者や施工関係者の品質確保や工期遵守に対して、従来にも増して密度の高いマネジメントが必要だと考えています。
②事業別マーケット環境について
ⅰ.オフィス事業
日本国内における活発な事業再編の動きと東京都心における大規模開発の影響を受け、事業所移転や統廃合などの需要が引続き継続すると考えております。
また、最近の『働き方改革』への関心の高まりから、自社独自のホワイトカラーの生産性定量化システムを用いたアクティビティの可視化と蓄積されたデータ活用について、15年の運用実績を有する当社に、多くの『働き方改革』に関する構想策定から定着化までの支援依頼が引き続き継続すると考えております。以上のことから、当社事業のマーケットは引き続き拡大するものと考えております。
ⅱ.CM事業
CM事業は、過去数年にわたり順調に拡大しております。商業施設、グローバル企業の国内拠点となる大型研究施設、工場、大学、中高一貫校の再構築に加え、庁舎を始めとする公共施設においても当社のCM実績が評価され、新規顧客が増加しております。我が国でのCM(発注者支援業務)の認知度向上に伴い、民間、公共事業ともに引き続き市場が拡大するものと考えられ、次期におきましても継続的な受注が見込めるものと考えております。
ⅲ.CREM事業
大企業向けを中心に、顧客保有資産の最適化をサポートするCREM(コーポレート・リアルエステート・マネジメント)事業については、当社技術者集団による透明なプロセス(CM手法)とデジタル活用による情報の可視化やデータベース活用によって、多拠点施設の新築・改修・移転や基幹設備の維持管理支援を行っており、継続して安定した依頼を頂いております。次期におきましても既存顧客を中心に継続的な受注が見込めるものと考えております。
以上のことから、当社事業のマーケットは引き続き拡大するものと考えております。
③売上高について
当社の売上高は、当社と顧客との契約形態がピュアCM契約(工事原価を含まないフィーのみの業務委託契約)か、アットリスクCM契約(工事原価を含む請負契約)かで大きく異なります。また、どちらの契約形態を選ぶかは、顧客がプロジェクト毎に選択可能であります。ピュアCM契約とアットリスク契約の売上高に占める割合(※1)は、当事業年度のピュアCM契約は前事業年度と比較して僅かに減少しているものの、過去数年の傾向として、大型案件の増加もあり、顧客がピュアCM契約を選ぶ傾向が続いております。
※1 ピュアCM契約とアットリスクCM契約等の売上高に占める割合
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前事業年度(%) |
当事業年度(%) |
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ピュアCM契約 |
55.5% |
53.9% |
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アットリスクCM契約 |
44.5% |
46.1% |
④販売費及び一般管理費について
当社事業発展には優秀な人財の採用と定着が不可欠であり、今後も優秀な社員の確保に向けて、会社の成長と共に社員の処遇改善を慎重に進めて参ります。
また公表経常利益達成を条件として有効となるストックオプションを、その処遇改善の一部として引き続き実施して参ります。
(2)対処すべき課題
①社会への新たな責任と緊張感を高めた一段上の企業への実現
発注者のコスト意識の高まりは今後も継続するものと考えられます。社会からのCM事業への信頼と期待が拡大している中で、当社はCMのリーディングカンパニーとして、建設マーケットにおけるCMの普及に引続き取り組んで参ります。
その取り組みを進める中で、企業として事業継続していくために、コンプライアンス体制を含むコーポレートガバナンスの強化を進めて参ります。
②CMの普及と競争の激化
各種の全国防災事業と経済成長基盤となる社会資本整備、高度経済成長期に整備された大量のインフラや建築物が一斉に老朽化、東京五輪の開催などを背景に建設事業においてCM会社を採用する民間企業及び公共事業が増加しております。
そのようにCM会社が注目される中で、CMビジネスの競争も激化することが考えられるため、今まで以上に顧客本来のサービス品質向上を追及し、顧客満足度の高い業務を遂行し、顧客側に立つプロとして当社のブランド価値の向上及び顧客本位のソリューション提案が継続できるよう努めて参ります。
③2020年以降を睨んだ競争優位性戦略への取り組み
最近のマスコミ等の論調では、現在の建設需要が2020年以降減速する意見や、オリンピック後も潜在的な建設需要は拡大していく等の見方もあり、当面不透明な状況が続くものと予想されます。
当社を取り巻く環境として、CMの認知度が社会的に向上したこともあり、新規顧客から大きな引き合いを頂き、顧客層が厚くなっております。また既存顧客からも継続して多くの引き合いを頂いております。
今後の不透明な状況や、CMビジネスの競争の激化への取り組みとして、新たな商機への創造、働き方改革を通した生産性の向上、優秀な人材の確保と次世代リーダーの育成や女性の活躍を含めた組織力の向上へ努めて参ります。
当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを記載します。当社は、これらリスクの可能性を認識し、リスク管理を行うとともに、最善の対処をいたす所存です。なお、これらは当社の事業に関するリスクのすべてを網羅するものではないことをご留意ください。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成30年3月31日)現在において当社が判断したものであります。
①事業環境の変化について
当社は、オフィス構築や、ビル、教育施設、生産施設、研究施設や設備等についてCM(コンストラクション・マネジメント)手法でのPMサービスを提供しています。経済環境、景気動向による企業の設備投資意欲の変化、既存建設業者との競合状況の変化、CM手法に対する建設マーケットでの評価などが、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
②ピュアCM方式への転換について
当社では、マネジメントフィーのみを収益の源泉とするピュアCM方式への転換を図っておりますが、それに伴い売上高利益率や総資本回転率などの財務分析比率が変動するほか、売上高や運転資金需要も減少する可能性があります。従いまして、売上高を指標に当社の経営成績や収益力を分析する場合には、全体に占めるピュアCM方式の割合に留意する必要があります。また、かかる契約形態はお客様の意向によって決まることから、必ずしも当社の計画どおりにピュアCM方式への転換が進む保証はありません。
③フィービジネスの安定性について
フィービジネスでは、資材・設備等の材料費や外注費などのコストや物価変動に収益が左右されることがなく、基本的に安定した収益を確保できると考えられます。ただし、お客様との間で業務内容毎にマンアワーベースで計算し事前に取り決める固定フィーに関して、マンアワーの見積りが不適当であった場合や、プロジェクトに従事する当社社員の労働生産性効率が低下した場合などには、フィービジネスであっても安定した収益を確保できるとは限りません。
④情報共有システムの障害について
当社では、ウェブ上での情報共有システム(BPC※)を活用し、お客様の企画構想段階から、発注・施工の各プロセス情報を開示・共有化することで、お客様の信頼確保・意思決定支援、当社の業務効率向上に役立てております。これら情報共有システムの運用・保全には万全を期しておりますが、活用するスキルが不十分な場合や、システム自体に不具合が生じた場合などには、業務効率が低下してマンアワーのコストアップを招くなど当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(※)BPC:ビジネスプロセスコラボレーションシステム
顧客及び施工者等の関係者で行う一連の作業をクラウド上で共働作業できるBPCを構築。その共同作業に加え、全国地図上にプロジェクト情報をリンクさせ、プロジェクト情報を可視化した結果、関係者は該当地区の旗をクリックするだけで、その時点の詳細なプロジェクトの情報が表示・確認でき、複数の拠点及びプロジェクトが同時に進行するようなケース等で利用しています。
⑤施工物等の瑕疵について
工事請負契約については、当社が施工物に関する瑕疵担保責任を負っています。
当社は、施工管理の徹底により品質管理には万全を期しておりますが、提供する施工物及びその他製品について重大な瑕疵が発生した場合、経営成績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
⑥人材の確保について
当社の成長を持続していくためには、優秀な人材の確保と組織力の強化が必要であります。
当社では、上場企業であることの信用力や知名度を活かし、また業績の向上と処遇面の向上を両立させ、優秀な人材を確保していく方針ですが、優秀な人材の確保に支障をきたした場合は、当社業績に影響が及ぶ可能性があります。
⑦情報管理について
当社は業務のデジタル化(デジタルな働き方)を導入し、情報の可視化やデータベース活用による情報の利活用によって競争優位性を高めています。当社は情報セキュリティマネジメントシステムを導入し、ISO27001の認証を取得しております。この仕組みは、毎期情報管理に関するリスクを分析し、リスクを低減させる対策を実行し、その結果を評価分析し、新たな対策を講じるというPDCAサイクルで構築されており、当社としては情報管理に万全を期しておりますが、当社の保有する情報が、外部からの不正アクセスや、内部者による故意又は過失によって喪失した場合、当社業績に影響が及ぶ可能性があります。
⑧業績の季節変動について
当社は工事進行基準を適用しており、受注したプロジェクトの進捗に応じて売上と売上原価を計上しております。当社の過去の業績は、主にお客様のニーズ(完成時期が下期であったり、下期の工程が多いスケジュール設定などの要望)により、過去の業績は下期偏重となっております。
下期の受注状況や、受注したプロジェクトの下期の進捗状況によっては、通期の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨法的規制等について
当社の属する建設業界は、「建設業法」、「建築基準法」等の法的規制があります。
今後、これらの法令等の改正や新たな法令等の制定により規制強化が行われた場合、また、法令違反が発生してしまった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は、法的規制の遵守を徹底しており、現時点において法令違反の事象は発生しておりませんが、将来何らかの理由により、法令違反の事象が発生し、監督官庁より業務の停止や免許の取消し等の処分を受けた場合には、当社の事業活動に支障をきたすとともに当社の経営成績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、法的規制について、その有効期間やその他の期限が法令、契約等により定められているものは下表のとおりであります。
(許認可等の状況)
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許認可等の名称 |
許認可登録番号 |
有効期間 |
関係法令 |
許認可等の取消事由 |
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特定建設業許可 |
国土交通大臣 |
平成26年11月1日~ |
建設業法 |
同法第28条、第29条 |
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一級建築士事務所登録 |
東京都知事 |
平成28年7月16日~ |
建築士法 |
同法第26条 |
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一級建築士事務所登録 |
大阪府知事 |
平成27年12月24日~ |
建築士法 |
同法第26条 |
⑩業績予想の変動について
当社は、業績予想を発表するにあたって個々のプロジェクトの現状を確認しておりますが、プロジェクトの進捗過程で顧客の事情等により、プロジェクトの進行予定等が変動する場合には、当該事業年度の売上及び利益に大きな影響を与える可能性があります。
⑪自然災害について
自然災害が発生した場合、被災地域において、社会インフラが大規模に損壊し、相当期間に亘り生産・流通活動が停止することで建築資材・部材の供給が一時的に途絶えたり、多数の社員が被災し勤務できなくなったりした場合、契約締結・工事着工・工事進捗が遅延し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。
建設業界では、建設費の高騰に加えて、発注者側にとっては、設計や施工等の事業者選定プロセス及び、建設コストの妥当性確認や意思決定プロセスの可視化への関心が引続き高まっております。
このような状況の中で当社は、創業以来「フェアネス」と「透明性」を貫き、「明朗会計」と称して、独自のCM(コンストラクション・マネジメント=発注者支援サービス)を展開してきました。当社のCMは、顧客本位の原点に立ち、プロジェクトのプロセスと関連する情報のすべてを可視化し、具体的な判断材料を顧客へ提供することで、「品質、スケジュール、コストの最適化」の実現を支援しております。
当社は、国土交通省が行なう「多様な入札契約方式モデル事業支援事業者」に当事業年度も応募し、「東京都板橋区小中学校等空調設備一斉更新事業」に係るモデル事業の支援事業者として受託し、4年連続の受託となりました。この国交省モデル事業の支援を通じて、わが国におけるCM方式の普及に貢献する傍ら、他の地方公共機関からの実績を積み上げております。
このような中で、公共分野としては、墨田区の「公共施設(建物)長期修繕計画に基づく工事条件整理等業務委託」、中野区の「新区役所建設支援アドバイザリー業務委託」「平和の森公園新体育館整備事業実施設計CM業務委託」「桃園小学校・向台小学校統合新校他2統合新校校舎等整備基本・実施設計CM業務委託」や、奈良県立医科大学「新キャンパス施設整備基本計画策定業務」、神奈川県小田原市「市民ホール整備CM業務事業者」の公募型プロポーザルに応募し、当社が委託企業として選定されました。
さらに、熊本県宇土市、山形県米沢市、滋賀県米原市、奈良県桜井市の「庁舎整備事業支援業務」に関する公募型プロポーザルに応募し、当社が委託企業として選定されました。
今後も老朽化した公共施設対策を検討する地方自治体が引続き増加する中で、CM方式の導入実績が着実に増加しており、引続き当社が提案する機会が増えるものと考えております。
民間企業からは、大型の生産施設や研究所、大手企業からの引き合いも安定的に推移しており、徹底したコスト削減策のみならず、プロジェクト早期立上げ支援や、事業化支援業務といった上流工程からの引き合い案件が新規顧客、既存顧客共に増加しています。
その中で海外の大手企業が、日本における研究開発拠点の建設に当社を選択する機会もあり、当社サービスが「発注者支援業務=明豊のCM」として広く認識され、今後も拡大していく手応えを実感するとともに、顧客からの期待に一つ一つ確実に応える高い緊張感を維持していくことが今まで以上に大切だと考えております。
当事業年度の社内で管理する受注粗利益は、前事業年度を上回り過去最高を記録しました(粗利益ベース ※1参照)。
当社の売上高は、顧客との契約形態によって変動するものであり、契約形態は顧客がプロジェクト毎に選択可能であります。当事業年度の売上高は、前事業年度にも増してピュアCM(工事原価を含まないフィーのみの契約型CM 図1参照)が顧客から選択されましたが、当第4四半期に入りアットリスクCM(工事原価を含む請負契約型CM 図2参照)を選択する顧客が増えたことにより、6,068百万円(前期5,809百万円)と前期に比べ4.5%増加しました。
人員については、前事業年度末225名に対し当期末は231名(6名増)となっております。
これらの結果、売上総利益は1,863百万円(前期1,844百万円)、営業利益は605百万円(前期633百万円)、経常利益は610百万円(前期593百万円)、当期純利益は431百万円(前期427百万円)となりました。当事業年度も、人材獲得・定着化を目的とした社員の処遇改善を実施したことによって、前事業年度同様に、所得拡大促進税制の要件を満たし、法人税額の10%の税額控除を適用し、税額控除分当期純利益が増加しております。
セグメントの業績は次のとおりです。
日本国内における活発な事業再編の動きと東京都心における大規模開発の影響を受け、事業所移転や統廃合などの需要が継続しております。
当社のCM手法によるPM(プロジェクト・マネジメント)サービスは、移転の可否やワークスタイルの方向性を検討する構想段階およびビルの選定から引越しまでワンストップで支援することが可能であります。大企業におけるグループ企業の統廃合、地方拠点の集約化、また、大規模な新築ビルの竣工時同時入居プロジェクトなど、難易度の高い事業所移転についてサービスを提供しました。
特に当事業年度は『働き方改革』への関心の高まりから、自社独自のホワイトカラーの生産性定量化システムを用いたアクティビティの可視化と蓄積されたデータ活用について、15年の運用実績を有する当社に、多くの『働き方改革』に関する構想策定から定着化までの支援依頼がありました。ABW(Activity Based Working)の運用実績を有する強みを活かした営業展開が今後も継続すると思われます。
当事業年度のオフィス事業の売上高は、2,192百万円(前期2,148百万円)となりました。
労務費や資材の高騰などにより建築費予算超過に悩まれた顧客からの引き合いの他、自治体庁舎等の公共施設、工場や研究施設、教育施設や医療施設、また自然エネルギーやデータセンター等の特殊施設の建設を伴う新規事業のプロジェクト立上げ等、多方面から多くの提案機会を得ることができました。
昨年3月末に業務完了し、オープンした大規模テーマパーク「レゴランドジャパン(愛知県名古屋市)」については、一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会が主催する「CM選奨2018」の最優秀賞を受賞いたしました。引続き、その隣接地の「レゴランド・ジャパン・ホテル」及び水族館「シーライフ名古屋」についても当事業年度において業務完了し、今春、開業いたしました。
CM事業においては、設備に関するCMのニーズも高まっております。建物本体に比べて、電気・空調設備の寿命は短く、約20~30年周期で大規模な修繕・更新工事が必要になります。設備更新工事の実施には高度な設備専門性が必要になるとともに想定以上の大きなコストがかかります。当社は、設備機器を適切な時期、適正な計画で更新することにより、設備更新コストを抑えるとともにランニングコストを大幅に縮減する実績を積み上げております。
それらの取り組みの中で、駅ビル商業施設の営業を継続しながら受変電設備の更新工事を行った「セレオ八王子北館特別高圧受変電設備他更新工事(約73,800㎡)に伴うCM業務」では、一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会が主催する「CM選奨2018」の特別賞を受賞いたしました。また、大阪府立大学が一般公募した「大阪府立大学学舎整備事業のCM事業者募集(業務期間平成29年度~平成30年度)」にりそな銀行と共同で応募し、8年連続で受注することができ業務を遂行しております。
当事業年度のCM事業の売上高は、2,934百万円(前期2,681百万円)となりました。
大企業向けを中心に、当社の窓口を一本化して顧客保有資産の最適化をサポートするCREM(コーポレート・リアルエステート・マネジメント)事業については、当社技術者集団による透明なプロセス(CM手法)とデジタル活用による情報の可視化やデータベース活用によって、多拠点施設の新築・改修・移転や基幹設備の維持管理支援を行っております。
工事コスト管理や保有資産のデータベース化による資産情報の集中管理、多拠点同時進行プロジェクトを可視化し、進捗状況を効率的に管理するシステム構築などの実績をもとに、複数の商業施設や支店等を保有する大企業、金融機関等から継続して依頼を頂いております。
当事業年度のCREM事業の売上高は941百万円(前期979百万円)となりました。
※1 粗利益は、受注高(または売上高)から社内コスト以外の原価(工事費等)を差し引いたものです。当社の受注高(または売上高)は、顧客との契約形態(ピュアCM方式とアットリスクCM方式 下記図1、2参照)によって金額が大きく変動するため、社内における業績管理は、この粗利益を用いております。
(図1)ピュアCM方式の契約関係(業務委託契約)は次のとおりであります。
当社はマネジメントフィーのみを売上計上します。

(図2) アットリスクCM方式の契約関係(請負契約)は次のとおりであります。
当社は完成工事高(マネジメントフィーを含む)を売上計上します。

・体制強化とデータ活用について
当社は予てからCM(発注者支援業務)の知名度向上による顧客からの高い期待に応えるため、建設や設備に関するプロのほか、気付きのあるプロジェクト・マネージャーなどを積極的に、かつ厳選して採用しております。
また、社内研修や、マネジメントスキル等の向上に向けたカリキュラムを充実させるなど、社員教育にも注力すると同時に、社員が効率的に働けるようICTを積極的に活用した職場環境改善を常に実施しております。
社員はそのような職場環境の中で、社内に10数年に亘って整理・蓄積された社員一人ひとりの行動分析に関するビックデータを活用し、自らのアクティビティの改善やキャリアビジョン実現に向けた上司との協働などによって、主体的に能力の向上や働き方の改革を図っております。
それらの取組みにより、当社の残業時間(月平均)は毎事業年度減少しております。
このような当社のICTを活用した生産性向上や顧客満足度向上の双方を目的とした取組については、平成29年7月に総務省より公表されました、平成29年「情報通信に関する現状報告」(平成29年版情報通信白書)に「競争優位性確保のためのデータ利活用」のテーマで取り上げられました。また、11月には、京都市で開催された日本情報経営学会第75回全国大会で、当社会長坂田明が「コンストラクション・マネジメントを実現するデジタルな働き方」と題して特別講演を行いました。さらに、平成30年1月18日に経団連出版より発行された2018年版「春季労使交渉・労使協議の手引き」(経団連事務局編)に、「働き方改革のさらなる推進」の企業事例として当社の事例が掲載され、継続してブランド力向上に向けて、施策構築・実践を重ねております。
・コンプライアンス等について
事業を継続するためには、当社の隠し事のない経営に基づくコーポレートガバナンスの下、コンプライアンスの徹底と、社会的責任の履行(CSR)が不可欠であります。
当社では「明朗経営」と称し、各プロジェクトに関するプロセスや成果等の可視化や、企業業績等に関する情報を可視化し、「隠し事」が出来ない仕組みの構築及び各種法令を遵守するための体制や規程等を整備し、内部統制システムを構築しております。
また、CSRへの取組みに関する方針を定め、併せて「フェアネス・透明性・顧客側に立つプロであれ」の企業理念を企業風土として定着させ、全社員対象の社内研修を行う等、社員一丸となって行動しております。
(CSRへの取組みの概要)
お客様の「適切な企業統治」をサポートし、お客様のプロジェクトにおいて「環境」等の課題解決をペーパーレスやテレワークを推進するオフィスづくりをサポートすることで、重要な社会的責任を果たします。
また、当社は環境及び近隣地域のCSR団体に加盟し、他の加盟社の活動やボランティア情報を収集し、車椅子の定期的な寄贈等会社として活動する他、社員へ啓蒙を図り、一体となって活動いたします。
当社における生産状況は、施工管理、施工技術、機械力、資金力及び資材調達力等の総合によるものであり、工事内容が多様化しており、また外注に依存している割合が高いことから具体的に表示することが困難であるため、記載を省略しております。
当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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|
オフィス事業 |
1,996,635 |
89.4 |
|
CM事業 |
3,095,837 |
224.9 |
|
CREM事業 |
867,453 |
78.1 |
|
合計 |
5,959,926 |
126.2 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
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|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
オフィス事業 |
2,192,012 |
102.0 |
|
CM事業 |
2,934,716 |
109.4 |
|
CREM事業 |
941,582 |
96.1 |
|
合計 |
6,068,311 |
104.5 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 |
当事業年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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公立大学法人大阪府立大学 |
1,026,995 |
17.7 |
1,294,248 |
21.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成30年3月31日)現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。
当社経営陣は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、収益の認識、対応する原価の計上、貸倒債権、法人税等、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の財務諸表において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①収益の認識
当社の売上高は、完成工事高については工事完成基準により完成引渡しした時点で、または工事進行基準により工事進捗率で計上、マネジメントサービス料収入についてはサービスの提供が完了した時点で、または工事進行基準によりサービスの進捗率で計上、その他売上高については完成引渡時に顧客から引渡書を受領した時点で計上し、いずれも完了時には顧客から引渡書等の証憑を受領しております。一部顧客側の事情により証憑が発行されないケースがありますが、それに代わる関連する他の書類等を受領し計上しております。
②貸倒引当金
当社は、顧客の支払不能時に発生する将来の損失の見積額について、貸倒引当金を計上することとしております。顧客の経営環境若しくは財務状態が悪化し、支払能力が低下した場合等は、追加引当が必要となる可能性があります。
(2)財政状態の分析
当社の当事業年度の財政状態は、以下の通りであります。
①資産の部
流動資産は、前事業年度末に比べて、30.5%増加し、4,905百万円となりました。これは、現金及び預金が885百万円増加したことなどによります。
固定資産は、前事業年度末に比べて、3.3%増加し、338百万円となりました。
この結果、総資産は、前事業年度末に比べ28.3%増加し、5,243百万円となりました。
②負債の部
流動負債は、前事業年度末に比べて、92.1%増加し、1,578百万円となりました。これは、工事未払金が716百万円増加したことなどによります。
固定負債は、前事業年度末に比べて、5.4%増加し、485百万円となりました。
この結果、負債合計は、前事業年度末に比べ60.9%増加し、2,063百万円となりました。
③純資産の部
純資産合計は、前事業年度末に比べて、13.4%増加し、3,179百万円となりました。これは、繰越利益剰余金が288百万円増加したことなどによります。
(3)経営成績の分析
当社の売上高は顧客との契約形態によって変動するものであり、契約形態は顧客がプロジェクト毎に選択可能であります。当事業年度の売上高は、前事業年度にも増してピュアCM(工事原価を含まないフィーのみの契約型CM)が顧客から選択されましたが、当第4四半期に入りアットリスクCM(工事原価を含む請負契約型CM)を選択する顧客が増えたことにより、6,068百万円(前期5,809百万円)と前期に比べ4.5%増加しました。
区分ごとの主な内容は、以下の通りであります。
①売上高
当事業年度の売上高は6,068百万円となりました。
②売上原価
当事業年度の売上原価は4,205百万円であり、完成工事原価が2,676百万円、マネジメントサービス料原価が1,512百万円となり、全体では前期に比べ240百万円増加しました。
③販売費及び一般管理費
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,257百万円であり、前期に比べ45百万円増加しました。これは主として、採用教育費の増加33百万円であります。
④営業利益
当事業年度の営業利益は605百万円であり、前期に比べ27百万円の減少となりました。
⑤営業外収益(費用)
当事業年度の営業外収益は6百万円であり、主として新株予約権戻入益3百万円であります。営業外費用は1百万円であり、主として投資有価証券売却損1百万円であります。
⑥経常利益
当事業年度の経常利益は610百万円であり、前期に比べ17百万円増加しました。
(4)流動性及び資金の源泉
①キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ885百万円増加し、2,397百万円となりました。
当事業年度末の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は、1,032百万円となりました(前事業年度は238百万円の取得)。
取得の主な内訳は、仕入債務の増加718百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は22百万円となりました(前事業年度は7百万円の取得)。
支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出7百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、124百万円となりました(前事業年度は94百万円の支出)。
支出の主な内訳は、配当金の支払額142百万円であります。
②資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、顧客の要望に基づきアットリスクCM方式にて対応することになる一時的な資金負担部分であります。当該部分について支払と回収のタイムラグを回避する工夫を行う等、運転資金需要を抑制するようにしております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。