文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、流通機構全体の機能強化を目指し、流通業界を構成する各企業(製造者・配給者・販売者)が合理的に利用できる情報インフラストラクチャーの構築・運営を通じて業務効率化を進め、ひいては国民生活の向上に貢献することを企業理念として事業を展開しております。
事業の展開にあたっては、以下を基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、売上高及び営業利益を成長の一つの指針として考えております。また、営業利益率、経常利益率等を意識した経営を進めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社の役割は、一言で言えば“インフォメーション・オーガナイザー”です。日々取引のある企業を複数対複数でつなぎ、相互のEDIを実現するというサービスで、できあがったネットワークはまさに業界インフラとして機能します。これにより業界全体のIT化が進み、より合理的な取引が展開されるわけですが、流通機構全体の機能強化を目指して次のとおりの施策を遂行しております。
① 企業間取引における業務効率の追求
日用品・化粧品、ペットフード・ペット用品、OTC医薬品、健康食品、介護用品、及びそれらに隣接する各業界において、取引企業数の拡大とデータ種別のオンライン比率の向上を目指します。
② 企業間におけるコミュニケーションの活性化
流通の将来や一般消費財流通業界に共通する課題について検討する場を提供し、業界のコミュニティづくりと課題解決を支援してまいります。
③ 流通における情報活用の推進
業界の取引データをビッグデータとして活用することで実現し得ると思われる「見える化サービス」の提供へ向けて、メーカー自社データ/市場データ活用の見える化推進、メーカー各社の収集データ活用の見える化推進、業界共同データ活用の見える化推進に努めてまいります。
④ 社会に役立つ情報の収集と発信
インバウンド調査レポートの発刊及び消費者調査「Fromプラネット」等、メーカー・卸売業の各社が関心を持ちつつも自社では調査できないようなテーマについて調査研究を行い、成果を発表してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
我が国の経済の先行きにつきましては、インバウンド需要の拡大や、所得の増加による個人消費の持ち直しが期待される一方で、原材料や燃料費の高騰による物価上昇の継続に加え、米国の通商政策の動向による経済への影響が懸念されるなど、先行きについては不透明な状況が続くものと考えられます。
当社事業が中心的に関わる一般消費財流通業界においては、生活者の買い控えなど、購買行動が大きく変化しており、業界各社も収益改善に向けて、事業構造の変革やIT化・DX推進などの業務の合理化、効率化の推進がより進むことが見込まれます。
さらに、業界を取り巻く物流環境においては、人手不足やコスト高騰などに対応するために、DXによる効率化ニーズがさらに高まることが見込まれます。
このような環境の変化への的確な対応が求められるものと考えられ、当社は次のような事業展開を進めてまいります。
消費者の快適で豊かな暮らしに貢献すべく、一般消費財流通業界と協調・共創しデータ活用による流通の高度化を実現するための取り組みを進めてまいります。
(EDI事業の横展開と深堀り)
現状では日用品・化粧品業界を中心にEDIサービスを提供しておりますが、ペットフード・ペット用品、OTC医薬品、さらには健康食品や園芸などの隣接する各業界に展開を進め、流通機構のより一層の機能強化を促進します。
また、当社がEDIサービスで取り扱っているデータ種は受発注から請求・支払まで全部で20種類存在しますが、既存ユーザーに対して各データ種の活用のメリットをより積極的に訴求して、利用拡大を図ってまいります。
(ロジスティクスEDIの推進)
一般消費財流通業界の持続可能な物流環境の実現に貢献すべく、入荷業務の効率化、物流車両の待機時間の削減、検品の簡素化、伝票レスの実現を目指すロジスティクスEDIの普及を図ってまいります。
(データベースサービスの拡充・利用促進)
取引先データベースについては全国の小売業店舗・卸売業拠点約51万件の情報を常にメンテナンスして、メーカーがEDIとともに利用するマーケティング情報として有効に活用できるよう利用価値を高め、営業活動等を通じて一層の利用拡大を図ってまいります。
商品データベースについては商品の企画情報・商品の画像情報等の一層の拡充に努めるとともに、登録推進・利用促進を図ってまいります。
(新規サービスの創出)
新規サービスの創出を、開発リソースの強化と事業化プロセスの高速化を進めることにより、推進してまいります。
新たに提供を開始する返品ワークフローシステム・サービスでは、メーカーと卸売業の間の返品に関する調整業務をWebサービス化することにより、業務負荷の軽減を実現するものであります。
当社のデータインフラとしての強みを生かしつつ、情報を活用することにより一般消費財流通の業務課題の解決を目指すサービスの開発を進めてまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) サステナビリティに関する考え方
「企業は社会のためになるサービスを提供してこそ存在価値がある」そして「標準化による業務効率化」この2つが当社の根底にある理念であり、流通機構の機能強化の観点から、消費財流通におけるユーザーの業務効率化を全面支援することが設立趣旨である当社にとって、事業の継続と推進が、書類の電子化・ペーパーレス化・物流の効率化など、一般消費財流通業界を取り巻くサステナビリティに関する課題の解決に貢献しているものと考えます。
当社は、すべてのユーザーが当社のサービスを永続的に利用できるよう、標準的な技術を用いて定期的なサービス改修とインフラ基盤強化を実施しております。またリスク回避のための運用拠点の分散を図る等、事業継続に対する取組を徹底して行っております。
(2) サステナビリティに関する取組
当社は取締役会を経営上の意思決定及び業務執行の監督を行う機関として位置付けております。取締役会においてサービスの運用や開発の状況等について定期的な報告を行うとともに、通信障害の防止等、事業継続に関わるリスクの対策については徹底的な議論を行っております。
また、当社はリスク管理に関する統括責任者としてリスク管理担当役員を責任者とする『事業継続計画委員会』を設置し、事業継続に関するリスクの管理に取り組んでおります。
(3) 人的資本に関する戦略
(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
当社の人事評価制度は、性別、年齢、国籍等の属性によらない評価基準に基づき、個人の成長、成果、能力、貢献を評価するシステムになっています。管理職登用制度も同様であり、今後も継続してまいります。人材育成については、職位・職責に応じた教育機会を設けており、社員とその上長のニーズに合わせた教育機会を提供しています。
現時点において測定可能な目標を示すことは困難でありますが、当社の中核として活躍する人材の増加に向けて、より一層人材育成に努めてまいります。また当社では性別やライフステージによらず、社員一人ひとりが最適な選択ができるよう、勤務手段(出社・テレワーク)と勤務時間の選択の幅を広げ、社員がライフワークバランスを確保しながら職場で活躍できる社内環境整備に努めております。従業員一人ひとりの個性、創造性を尊重するとともに、永く働き続けること、自己実現を図ることができる環境を今後も確保して参ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)システムダウンについて
当社サービスは、ネットワークとハードウエアの基盤の定期的な入れ替え及び運用の拠点分散等の安全化対策を講じていますが、大規模災害や障害事故により通信ネットワークが停止するとサービス提供ができなくなる可能性があります。その結果、当社サービスへの信頼性の重篤な低下が生じた場合は、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)セキュリティ管理について
当社のサービスは必要なセキュリティ対策を施し、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格)を取得して社内の情報管理に努めていますが、万一情報の漏洩、改ざん、破壊、紛失、又は不正使用が発生した場合は、当社が損害賠償責任を負う可能性があり、今後の業務の継続に支障が生じる等、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)革新的技術や流通構造変化について
当社は最新通信技術等に関する研究を鋭意継続していますが、革新的なデータ通信技術や情報システム技術への対応が遅れる場合は、ユーザーへ最適なサービス提供ができなくなる可能性があります。また、流通構造変化により大手卸売業の合併が突然発生した場合は、月次利用料の減収により当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。
(4)人材の確保と育成について
当社は、本年7月31日現在、取締役(監査等委員を除く)7名(うち非常勤4名)、取締役(監査等委員)3名(うち非常勤2名)、従業員46名、臨時従業員3名の規模の組織です。今後、人材の確保と育成が進まなかった場合は、適切な組織対応ができず、当社の効率的な業務遂行や事業の拡大に支障をきたす可能性があります。
(5)感染症拡大による影響について
テレワークや時差勤務など業務に極力支障が生じない体制を構築しておりますが、新型コロナウイルス感染症のように、治療方法が確立されていない新型の感染症が急速に拡大した場合、当社の従業員に感染者が出る可能性を完全に排除することは困難であり、万一、社内での感染拡大が発生した場合は業務遂行に支障をきたす可能性があります。
当事業年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しに支えられ、緩やかな景気回復が見られた一方で、米国の通商政策の動向による経済活動への影響や、地政学リスクの拡大などによる世界景気の下振れ、国内の物価高騰が継続するなど、依然として不透明な状況が続いております。
当社事業が中心的に関わる一般消費財流通業界においては、物価高による消費者の買い控えが見られました。他方で、外出機会の増加やインバウンド需要の回復を受け、化粧品、OTC医薬品に加え、日用品では特に衣料用洗剤の売れ行きが好調に推移しました。また、ペット関連商品の売れ行きは堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社はEDI事業、データベース事業の2つの事業の展開・推進への取り組みを継続しました。
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べて96,936千円増加し、6,653,282千円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて112,720千円減少し、1,017,594千円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて209,656千円増加し、5,635,688千円となりました。
当事業年度の経営成績は、主に「販売レポートサービス」の売上増加があったものの、「基幹EDI」のデータ量の微減により、3,162,307千円(前期比0.3%減)となりました。売上原価は、減価償却費などの増加により、1,214,674千円(前期比5.4%増)、販売費及び一般管理費が1,383,589千円(前期比0.4%増)と増加した結果、営業利益は564,043千円(前期比12.2%減)、経常利益は592,602千円(前期比14.2%減)となり、当期純利益は400,784千円(前期比12.5%減)となりました。
プラネットの事業部門は、基幹系サービスである「EDI事業」と、情報系サービスである「データベース事業」から構成されております。
事業部門別の業績を示すと、次のとおりであります。
(EDI事業)
日用品・化粧品、ペットフード・ペット用品、OTC医薬品(一般用医薬品)に加え、健康食品や園芸などの隣接した各業界に向けた「基幹EDI※1」サービスや「販売レポートサービス※2」の受注・利用の拡大に向けた営業活動に注力した結果、利用企業数、接続本数ともに増加しました。一方で、一部の利用企業に、経営資源の集中を目的とした商品アイテム数削減の動きや、物流効率化を目的とした商品の大容量化の動きなどがあったことにより、当社のデータ量は微減しました。
当社が持続可能な物流環境の実現を目指して力を入れている「ロジスティクスEDI※3」では、日用品・化粧品業界の大手企業を中心に出荷予定データ※4(ASNデータ)の活用が徐々に広がっており、利用企業数、接続本数ともに増加しました。
また、今秋にサービス提供開始予定の「返品ワークフローシステム・サービス※5」の開発を推進しました。
これらの結果、売上高は2,926,201千円(前期比0.4%減)となりました。
※1 基幹EDI:メーカー・卸売業間の発注から請求・支払、販売実績管理までの20種の伝票をデータで交換すること
※2 販売レポートサービス:卸売業の販売実績をメーカーに通知する「販売データ」を集計・加工して提供するサービス
※3 ロジスティクスEDI:物流に関する各種データをメーカー・卸売業間で交換すること
※4 出荷予定データ:卸売業からの発注に基づき、メーカーの出荷予定情報や出荷確定情報を卸売業に通知するデータ
※5 返品ワークフローシステム・サービス:返品調整業務の効率化をWebで支援するサービス
(データベース事業)
各データベースサービスの付加価値向上のための取り組みを継続しました。
小売業の店舗や、卸売業の支店・物流センターなどを示す「標準取引先コード」を蓄積した「取引先データベース」、流通業界のメーカーが登録した商品情報をインターネットから提供するサービス「商品データベース」ともにさらなる活用可能性に向けた調査を継続しました。
これらの結果、売上高は236,106千円(前期比0.5%増)となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ228,161千円増加し、2,876,065千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得た資金は、532,685千円(前期比92,802千円の減少)となりました。これは、主に、税引前当期純利益(595,596千円)及び減価償却費(274,915千円)の計上があった一方で、法人税等の支払額(165,577千円)があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は、19,379千円(前期比248,350千円の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入(169,750千円)があった一方で、ソフトウエアの取得による支出(219,587千円)があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により使用した資金は、285,144千円(前期比39千円の増加)となりました。これは、配当金の支払額(285,118千円)があったことなどによるものであります。
該当事項はありません。
当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおりであり、過去の実績や状況等に応じ合理的に考えられる要因に基づき見積り及び判断を行っております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ96,936千円(1.5%)増加し、6,653,282千円となりました。
流動資産は、268,042千円(8.3%)増加し、3,487,572千円となりました。これは現金及び預金が増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ171,105千円(5.1%)減少し、3,165,709千円となりました。これは主に投資有価証券の一部を売却したことなどによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ112,720千円(10.0%)減少し、1,017,594千円となりました。
流動負債は、72,007千円(12.4%)減少し、506,510千円となりました。これは主に未払金が減少したことなどによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて40,712千円(7.4%)減少し、511,084千円となりました。これは主に役員退職慰労引当金が減少したことなどによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ209,656千円(3.9%)増加し、5,635,688千円となりました。これは利益剰余金などが増加したことなどによるものです。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ10,243千円(0.3%)減少し、3,162,307千円となりました。これは、主にEDI事業のデータ量が微減したことなどによるものであります。詳細については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ61,835千円(5.4%)増加し、1,214,674千円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ6,175千円(0.4%)増加し、1,383,589千円となりました。この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ78,254千円(12.2%)減少し、564,043千円となりました。
(営業外損益、経常利益、特別損益、税引前当期純利益)
営業外収益は、前事業年度に保険解約益を計上したことなどにより20,174千円(41.4%)減少し、28,559千円となりました。この結果、経常利益は前事業年度に比べ98,428千円(14.2%)減少し、592,602千円となりました。特別損益は投資有価証券の売却益があった一方、特別功労金が発生したことなどにより当期の税引前当期純利益は、前事業年度に比べ95,434千円(13.8%)減少し、595,596千円となりました。
(法人税等、当期純利益)
法人税等は、法人税、住民税及び事業税が前事業年度に比べ14,632千円(7.8%)減少し、法人税等調整額も前事業年度に比べ23,485千円減少したことにより、194,812千円となりました。以上の結果、当期純利益は400,784千円となり、前事業年度に比べ57,316千円(12.5%)減少となりました。
(c) 資本の財源及び資金の流動性の分析
(資金需要)
当社の資金需要は、運転資金として主にEDIをはじめとした各種サービスを安定して稼働するための運用費、人的リソースの確保、教育の費用等があります。設備投資資金としては主に各種サービスの改善のためのシステム開発投資があります。
(財務政策)
当社は、現在及び将来の事業活動のために適正な水準の流動性維持及び、効率的な資金の確保を最優先にしております。これに従い、営業活動のキャッシュ・フローの確保に努めると共に、自己資金を効率的に活用しております。
(d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、安定的かつ継続的な企業価値の向上のため、売上高及び営業利益を成長の一つの指針として考えております。経営指標としては、売上高及び営業利益の前年比、営業利益率、純資産配当率(DOE)を重視しております。
(1) 業務委託基本契約
当社では、将来へ向けた取り組みとして以下の研究開発を行いました。
(1) 量子コンピュータによる物流最適化の研究
物流の2024年問題に対応するため、量子コンピュータを活用した「SCM最適化」の実験と検証を継続して進めました。
現在、業界各社への普及が進んできているロジスティクスEDIデータを活用すると業界全体の配送状況を可視化することができます。これを応用して複数企業が協調することにより、トラックへの積載と配送ルートの最適化を図ることができると考えています。業界レベルの業務効率化とサステナブルな物流の実現を目指してまいります。
(2) 返品適正化の研究
一般消費財業界では、製・配・販が協力して返品削減への取り組みが進んでいますが、それでも少なからず返品が発生しています。その返品に係る取引企業間の調整業務のDXを進めるためのプラットフォームの有効性の検証を実施し、新サービスとして稼働すべく準備を進めております。
(3) LLM(大規模言語モデル)による商品マスタメンテナンスの研究
近年の生成AIの圧倒的な進化により、人手による作業でしかできなかった業務も自動化できる可能性が出てきました。当社では、多くの消費財メーカーで行われている独自の商品カテゴリや特性を設定する業務にLLMを活用する研究に着手しています。
この業務は人手で行われているのが現状ですが、多大な労力とコストをかけているだけでなく、ミスの発生、作業精度のばらつき等の課題も顕在化しています。LLMによりこれらの課題を解決することで、業界全体の生産性向上が期待されます。
なお、当事業年度の研究開発費の総額は、