第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結累計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、第30期第3四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったため、前第2四半期連結累計期間については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させ、当第2四半期連結累計期間と比較・分析を行っております。

 

(1)財政状態に関する説明

(資産)

 流動資産は11,957百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,317百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が675百万円増加し、売掛金が324百万円増加したことなどによります。

 固定資産は5,127百万円となり、前連結会計年度末に比べて234百万円の減少となりました。これは、繰延税金資産が213百万円減少したことなどによります。

 これらにより、資産合計は17,085百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,083百万円の増加となりました。

(負債)

 流動負債は3,355百万円となり、前連結会計年度末に比べて9百万円の減少となりました。これは、未払金が470百万円減少し、賞与引当金が391百万円増加したことなどによります。

 固定負債は6,757百万円となり、前連結会計年度末に比べて686百万円の増加となりました。これは、長期借入金が724百万円増加したことなどによります。

 これらにより、負債合計は10,113百万円となり、前連結会計年度末に比べて677百万円の増加となりました。

(純資産)

 純資産合計は6,972百万円となり、前連結会計年度末に比べて405百万円の増加となりました。これは、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益により1,076百万円増加し、配当金の支払いにより400百万円減少したことなどによります。

 これらにより自己資本比率は40.7%(前連結会計年度末は39.8%)となりました。

 

(2)経営成績に関する説明

当社グループは「財産の承継・運用・管理を通じてお客様の幸せに貢献していきます」を経営目的に掲げている財産コンサルティングファームです。相続による資産移転規模の拡大や事業承継の社会課題化など、当社グループのお客様である個人資産家や企業オーナーを取り巻く環境は大きな変化を迎えており、財産承継・事業承継・財産運用コンサルティングのニーズはますます増大していると認識しております。

当第2四半期連結累計期間においては、当社の営業エリアにおいて3回目の緊急事態宣言が発令されるなど、新型コロナウイルス感染症の再拡大により景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。厳しい経済情勢下において、円滑な経営承継、円滑な財産承継、納税資金の確保、財産の運用と保全、まさかへの備えなどについてのコンサルティングニーズはますます高まっていくと考えられます。

このような状況のもと、当社グループは「財産のことなら青山財産ネットワークス」をビジョンとして掲げ、多くのお客様からご支持いただける日本一の財産コンサルティングファームを目指しております。また、2019年から2021年の3ヵ年を2022年以降の拡大成長を見据えた第二次中期経営計画期間として位置付けており、第二次中期経営計画では「テクノロジー武装の取組み」、「連携の拡大」、「拡大、多様化する財産承継・事業承継ニーズへの対応」、「拡大する運用ニーズへの対応」、「人間力及び社員満足度向上への取組み」の5つを基本方針としております。

第二次中期経営計画の最終年度となる当連結会計年度においては以下に取り組んでおります。

 「テクノロジー武装の取組み」

コンサルティングの品質向上と標準化及び生産性向上を目的として開発したARTシステムが2021年2月に本格稼働しました。顧客財産の分析機能と分析結果に基づく対策提案機能をシステム化して業務効率を改善するとともに、コンサルティングのノウハウやナレッジをシステムに集約することにより品質の向上を目指しております。当第2四半期連結累計期間においては、従来、手作業で作成していた分析・提案資料をARTシステムへ移行することにより、提案資料作成の標準化に努めてまいりました。また、システムを活用して分析を行うことにより、コンサルタントの熟練度に関わらず、同一品質の提案ができる体制を構築いたしました。当該ARTシステムにつきましては、操作方法や分析機能を毎月見直すことによりさらなる改善を行っております。

 「連携の拡大」

当社グループは長期的・継続的なコンサルティング「100年財産コンサルティング」を行っており、長年にわたり顧客との信頼関係を構築することで、継続的な報酬を頂いております。財産承継や事業承継において長期的に解決していく課題を有する顧客の開拓に取り組むために、従来から金融機関や㈱日本M&Aセンターとの連携の強化を行ってまいりました。当第2四半期連結累計期間においては、新たな連携先の拡大や、従来から提携している金融機関との人材の相互出向並びにARTシステムの提供などを行い、総合財産コンサルティングを提供できる顧客の開拓に努めてまいりました。

 また、当社の主力商品であるADVANTAGE CLUBは、従来、当社グループのお客様及び当社の全国ネットワークに加盟している会計事務所等のお客様のみに提供しておりましたが、当連結会計年度からは新たに複数の地域金融機関と業務提携を行い、地域金融機関のお客様に対してもADVANTAGE CLUBの提供を開始しました。ADVANTAGE CLUBの提供を通じて財産コンサルティングを提供できる関係の構築に努めてまいります。当第2四半期連結会計期間においても地域金融機関のお客様から多数のお申込みを頂き、ADVANTAGE CLUBの販売のみならず、総合財産コンサルティングの受託を頂くなど顧客基盤の拡大に繋がっております。

さらには、デジタル証券事業や金融取引システムの技術開発を手掛けるHash DasH Holdings 株式会社と資本業務提携を行いました。同社と提携し、今後成長が見込まれるデジタル証券分野に進出することにより新たな顧客層の開拓を目指しております。なお、昨年の金融商品取引法改正に伴い、日本初の電子記録移転権利である不動産STOの商品組成にむけ、Hash DasH Holdingsとともに取り組んでおります。

 「拡大、多様化する財産承継・事業承継ニーズへの対応」

2021年1月に株式会社青山ファミリーオフィスサービス(以下、「AFOS」)を設立しました。AFOSでは卓越した同族企業の持続的発展を支援するため、事業を支える一族の一体性に焦点をあてた、「非財産」分野での新たなコンサルティングサービスを提供いたします。当第2四半期連結累計期間においては、同族企業で100年前後続いている複数の長寿企業に対して、ビジネスの永続的な発展を支援するためのコンサルティングを開始いたしました。一方で事業承継コンサルティングにおいて差別化を模索している金融機関や会計事務所などのパートナーに対しても新たな事業承継コンサルティングサービスの切り口として連携を強化し、ともに顧客の開拓を行ってまいりました。

また、金融商品の提供を行うことを目的に設立した株式会社青山フィナンシャルサービス(以下、「AFS」)の営業開始に向けた準備を行ってまいりましたが、2021年5月に金融商品仲介業者の登録を行い、6月より営業を開始しました。従来は不動産を裏付けとした運用商品の提供に留まっていましたが、新たに国内公募投信を提供することにより、金融商品の提供も行える体制を構築しております。

さらには、コロナ禍においては、事業承継の選択肢としての廃業を考えられている企業オーナーがますます増加しており、その方々への支援として、事業承継ファンドを活用したコンサルティングのニーズは非常に高いものがあります。その方々向けのセミナーを積極的に開催するとともに、事業承継ファンドを活用した廃業についての啓蒙活動を行うための書籍の出版に向けた準備を行っております。下期においても積極的に事業承継ファンドによる投資を拡大・検討してまいります。これらの新たなソリューションの提供により、顧客基盤の拡大や既存のサービスへのシナジー効果を生みだしてまいります。

 「拡大する運用ニーズへの対応」

ADVANTAGE CLUBについては当社の顧客の旺盛なニーズと地域金融機関や証券会社の顧客への提供を行うことにより、当連結会計年度においては150億円の組成を計画しております。当第2四半期連結累計期間においては4件の組成を行い、いずれも募集口数を大幅に上回るお申込みを頂いております。また、7月1日に新規ADVANTAGE CLUB組成のための不動産を取得しており、9月末の組成に向けて募集を開始しております。

なお、第4四半期連結会計期間及び2022年度以降のADVANTAGE CLUBの組成を見据え、複数のADVANTAGE CLUB組成の不動産の取得を検討しております。

また、不動産特定共同事業法のスキームを活用した地方創生事業については、福井県敦賀市の案件の着工式が2021年4月に行われ、2022年9月初旬のグランドオープンへ向けて事業が本格スタートしました。着工に併せて募集した第1回社債も大変好評のうちに完売に至りました。当該案件は、2023年度末予定の北陸新幹線敦賀開業を視野に、敦賀駅西地区を官民が連携して整備・運営することにより、対象地区の利便性を高め市民の日常的な利用に適した環境を創出するとともに、交流人口の増加、観光産業の振興、消費活動の活性化に寄与する重要な案件となります。

 「人間力及び社員満足度向上への取組み」

新型コロナウイルス感染症拡大防止の一環として引き続き分散出社、時差出勤、リモートワークの推進により社員とお客様の新型コロナウイルス感染防止に努めております。

経費面について、積極的な人材投資により人件費は増加しているものの、徹底的なコスト管理を行い販管費の減少に努めております。

以上の結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績は、下表の通り、売上高11,919百万円(前年同四半期比25.9%増)、営業利益1,190百万円(同63.0%増)、経常利益1,163百万円(同71.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,076百万円(同147.4%増)となりました。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

前年同期比

2021年12月期

通期業績

予想

通期業績予想に対する

進捗率

2020年12月期

通期実績

売上高

9,463

11,919

+25.9%

21,000

56.8%

19,118

営業利益

730

1,190

+63.0%

1,630

73.1%

1,303

経常利益

678

1,163

+71.5%

1,530

76.1%

1,195

親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益

435

1,076

+147.4%

1,280

84.1%

800

 

 当社グループは、財産コンサルティング事業のみの単一セグメントであります。売上高の区分別業績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

財産コンサルティング収益

3,327

2,981

不動産取引収益

6,136

8,937

合計

9,463

11,919

 

① 財産コンサルティング収益

 当社グループは個人資産家および企業オーナーに対して財産承継及び事業承継コンサルティングを提供しております。また独自の商品を開発してお客様の財産運用及び財産管理のコンサルティングも手掛ける総合財産コンサルティングファームです。

財産コンサルティング収益の内訳は次の通りであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

財産承継コンサルティング収益

1,436

1,359

事業承継コンサルティング収益

1,214

1,024

商品組成等による収益

654

576

その他収益

22

21

合計

3,327

2,981

 

財産承継コンサルティング収益につきましては、個人資産家に対して相続の事前・事後対策、保有不動産の有効活用、広大地活用、不動産の購入・売却に関するコンサルティングなどから得られる収益を計上しております。提携金融機関からの顧客紹介が昨年末から堅調に推移して着実に提案及び案件化に発展しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が強まったことから成約までに通常より長い時間を要しているため、第1四半期連結累計期間は前第1四半期連結累計期間に比べて減少しました。一方で、当第2四半期連結会計期間については、金融機関からの顧客の紹介や顧客との面談において新型コロナウイルス感染症の影響が減少し、売上高826百万円と、コロナ前の水準に戻りつつあり、2019年第2四半期会計期間の売上高772百万円及び2020年第2四半期会計期間の売上高730百万円を上回っております。個人資産家向けの財産承継コンサルティングについては、7月1日の路線価発表に伴う顧客資産の評価替えやその分析により年度の対策提案を行い、具体的な実行を行っていくことから、下期、特に第4四半期会計期間に財産承継コンサルティング収益が大きく計上される特徴があります。今年度についても既存顧客に対する対策実行に加え、コロナ禍において対応不能であった顧客や新たなサービスの展開により厚みを増した顧客基盤への対策提案を行い、着実に財産承継コンサルティング収益の積み上げを図ってまいります。

事業承継コンサルティング収益につきましては、企業オーナーに対して後継者決定支援、組織再編・財務改善・成長戦略支援、転廃業支援、M&A後の財産承継支援やM&A支援、事業承継ファンドを活用したコンサルティングなどから得られる収益を計上しております。当第2四半期連結累計期間においては、複数のM&A案件の収益を計上しております。また、事業承継ファンドによる収益については、前第2四半期連結累計期間に比べて収益額については下回るものの、原価がほぼ発生していないことから総利益ベースでは大幅に上回っております。結果として、事業承継コンサルティング収益の総利益については前第2四半期連結累計期間を大幅に上回っております。

商品組成等による収益につきましては、当第2四半期連結累計期間においては、ADVANTAGE CLUBの組成を4件行ったことから組成に伴う事務手数料が133百万円増加しました(前第2四半期連結累計期間は1件)。一方、前第2四半期連結累計期間は大型のADVANTAGE CLUBの解散を4件行いましたが、当第2四半期連結累計期間においては2件となりましたので解散に伴う事務手数料が246百万円減少しております。また、地方創生第2号案件の組成に係る収益を計上しております。その結果、商品組成等による収益は78百万円減少しております。

その他収益につきましては、AZN全国ネットワーク会費・加盟金やセミナー講師料などを計上しております。

 以上の結果、財産コンサルティング収益は2,981百万円(前年同四半期比10.4%減)となりました。また、財産コンサルティング収益の売上高、売上原価及び売上総利益は下表の通りです。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

売上高

3,327

2,981

売上原価

1,820

1,305

売上総利益

1,506

1,676

 

② 不動産取引収益

 当社グループは財産コンサルティングの一環として、顧客の資産運用ニーズへの対応を図る目的から、不動産を仕入れ、不動産に関連した商品の開発を行い当社顧客等への販売を行っております。

 不動産取引収益の内訳は次の通りであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

ADVANTAGE CLUB

3,799

7,812

不動産コンサルティング商品

2,006

876

その他

331

249

合計

6,136

8,937

 

多くのお客様にご支持いただいておりますADVANTAGE CLUBは当連結会計年度において15,000百万円の組成を目指しております。

ADVANTAGE CLUBにつきましては、当第2四半期連結累計期間においては4件の組成を行い、7,812百万円の売上を計上しました。

不動産コンサルティング商品につきましては、当第2四半期連結累計期間においては4件の提供となりました。その他につきましては、賃料収入等を計上しております。

 以上の結果、不動産取引収益は8,937百万円(前年同四半期比45.6%増)となりました。また、不動産取引収益の売上高、売上原価及び売上総利益は下表の通りです。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

第2四半期

2021年12月期

第2四半期

売上高

6,136

8,937

売上原価

5,664

8,224

売上総利益

471

713

 

(3)キャッシュ・フローの状況の説明

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ675百万円増加し、10,100百万円となりました。
 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 税金等調整前四半期純利益1,377百万円、前渡金の増加449百万円、売上債権の増加327百万円、未払金の減少305百万円等があったことから、684百万円の収入(前年同四半期は118百万円の支出)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資有価証券の取得による支出360百万円、投資有価証券の売却及び払戻による収入246百万円等があったことから、287百万円の支出(前年同四半期は728百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入れによる収入1,600百万円、長期借入金の返済による支出589百万円等があったことから、234百万円の収入(前年同四半期は772百万円の収入)となりました。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間における経営上の重要な契約等の変更はありません。