第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針及び経営環境

 当社グループは「財産の承継・運用・管理を通じてお客様の幸せに貢献していきます」を経営目的に掲げている財産コンサルティングファームです。相続による資産移転規模の拡大や事業承継の社会課題化など、当社グループのお客様である個人資産家や企業オーナーを取り巻く環境は大きな変化を迎えており、財産承継・事業承継・財産運用コンサルティングのニーズはますます増大していると認識しております。

 当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症対策に伴う経済活動の制限により景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。厳しい経済情勢下において、円滑な経営承継、円滑な財産承継、納税資金の確保、財産の運用と保全、まさかへの備えなどについてのコンサルティングニーズはますます高まっていくと考えられます。

 このような状況のもと、当社グループは「財産のことなら青山財産ネットワークス」をビジョンとして掲げ、多くのお客様からご支持いただける日本一の財産コンサルティングファームを目指しております。また、2019年から2021年の3ヵ年を2022年以降の拡大成長を見据えた第二次中期経営計画期間として位置付けており、第二次中期経営計画では「テクノロジー武装の取組み」、「連携の拡大」、「拡大、多様化する財産承継・事業承継ニーズへの対応」、「拡大する運用ニーズへの対応」、「人間力及び社員満足度向上への取組み」の5つを基本方針としております。

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは2022年以降の拡大成長を見据えた第二次中期経営計画を策定し、以下の課題に積極的に取り組んでおります。

①テクノロジー武装の取組み

 コンサルティング業務の品質向上と標準化及び生産性向上を目的として開発したARTシステムが2021年2月に本格稼働しました。個々のコンサルタントに蓄積されたノウハウをシステムに集約することにより、当社グループが培ってきたコンサルティングノウハウをグループ全体の共有資産として最大限有効活用でき、また、経験の浅いコンサルタントでも一定の品質を保てるシステムと仕組みを構築してまいりました。従来まで個々のコンサルタントが手作業で行っていたデータ入力や分析をシステム化して自動化することにより、大幅な生産性の向上をもたらし、多くのお客様に貢献できるグループを目指しております。当該システムについては今後さらなる改善や新規機能の開発・導入を行ってまいります。

②連携の拡大

 財産承継や事業承継において長期的に解決していく課題を有する顧客の開拓に取り組むために、従来から金融機関や㈱日本M&Aセンターとの連携の強化を行ってまいりました。より多くのお客様にコンサルティングを提供するために新たな連携先の拡大や、従来から提携している金融機関との人材の相互出向並びにARTシステムの提供などを行い、総合財産コンサルティングを提供できる顧客の開拓に努めてまいりました。また、金融機関のお客様に対してもADVANTAGE CLUBの提供を開始し、財産コンサルティングを提供できる関係の構築に努めてまいりました。ADVANTAGE CLUBの提供を通じて顧客基盤の拡大に努めてまいります。

③拡大、多様化する財産承継・事業承継ニーズへの対応

 従来の財産承継や事業承継の課題だけではなく新たな課題を抱えているお客様に対して多様なコンサルティングサービスを提供する目的から、株式会社青山ファミリーオフィスサービス(以下、「AFOS」)を設立しました。AFOSでは卓越した同族企業の持続的発展を支援するため、事業を支える一族の一体性に焦点をあてた、「非財産」分野での新たなコンサルティングサービスを提供しております。また、金融商品の提供を行うことを目的に設立した株式会社青山フィナンシャルサービスは2021年6月より営業を開始し、金融商品の提供も行える体制を構築しております。さらには事業承継の選択肢としての廃業を考えられている企業オーナーに対して事業承継ファンドを活用したコンサルティングを行うなど、多様化するニーズに対して積極的に取り組んでおります。

④拡大する運用ニーズへの対応

 ADVANTAGE CLUBに対する旺盛なニーズに応えるべく積極的な組成を行っております。また、資産運用型の商品も提供していく必要があることから、今後も地域創生事業や不動産特定共同事業法の活用を通じてお客様に運用の機会を提供するとともに、安定的な収益が得られる不動産運用商品の提供を行ってまいります。

⑤人間力及び社員満足度向上への取組み

 当社グループは「財産の承継・運用・管理を通じてお客様の幸せに貢献していきます」及び「共に働くメンバーの物心両面の幸せを目指しています」を経営理念に掲げています。利他心ある行動を常に心がけ、利他心をもって仕事に取り組み、人の幸せに貢献して初めて豊かな人生を送ることができると考えております。そのため、経営理念を社員一人一人に浸透させるべく代表取締役による理念研修を年間十数回行っております。また、共に働くメンバーが当社グループにおける役割を理解し、その役割を果たすことにより、結果として物心両面の幸せが実現されます。この利他心を軸とした経営理念を浸透させ、多くのお客様や共に働くメンバーの幸せに貢献していける会社に成長していけるよう、今後も様々な取組みを行ってまいります。

2【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)人材の確保及び育成

 当社グループの財産コンサルティング事業において、高度な専門知識と高い人間力を備えた人員の確保・育成が重要であります。優秀な人材の確保とテクノロジーを活用した育成と仕組作りに重点的に取り組んでおります。今後も優秀な人材を確保・育成していく方針でありますが、計画通りに人材を確保・育成できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)税制について

 当社グループの財産コンサルティング事業において、顧客の資産に係る相続税や租税特別措置法などの税制等は重要な要素であり、現行の税制に基づいてコンサルティングを実施しております。また、必要に応じて、税理士・弁護士等からの意見書の取得または事前に税務当局と相談をすることなどにより重大な問題の発生を回避するように図っております。しかしながら、将来、税制が改正されることにより課税の取扱いに変更等が生じ、顧客のコンサルティングニーズが減退する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)不動産市況の動向

 当社グループでは財産コンサルティング事業における「財産コンサルティング」として、不動産分野に関連する提案及び対策実行に係る報酬を得ております。また、財産コンサルティングの一環として生じる「不動産取引」を合わせると、不動産取引に関連する収益への依存度は高いものになっております。従いまして、不動産市況が悪化する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、金融庁長官・国土交通大臣より不動産特定共同事業者として認可を受けており、不動産小口化商品であるADVANTAGE CLUBを投資家向けに提供しています。当該商品を提供するため、組成用の不動産を取得し、取得後は速やかに任意組合へ譲渡することに努めております。不動産の選定にあたっては、資産価値の下落リスクが小さい都心の優良不動産に限定していますが、戦争や大規模の経済ショック等によって外部環境の大きな変化が生じ、投資家へ想定どおりに譲渡できず、当社グループで不動産を保有せざるを得ない状況となった場合、評価損を計上すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)個人情報等の管理について

 当社は、2009年5月に国際規格である情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度(JIS Q 27001:2006(ISO/IEC 27001:2005))の認証を取得し、更に2014年6月には、規格改訂されたJIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013)へ移行するなど、積極的に個人情報等機密情報に関する管理体制の一層の強化を図っております。しかしながら、これらの対策にも関わらず重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用等に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制について

 当社グループが展開しております事業に関する主な法的規制は、次の通りです。

宅地建物取引業法(東京都知事(7)第62476号)

不動産特定共同事業法(金融庁長官・国土交通大臣第59号)

金融商品取引法(関東財務局長(金商)第1017号)第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業

 宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許の有効期間は2018年2月15日から2023年2月14日までとなっております。不動産特定共同事業法に基づく許可については、許可の取消しとなる事由は現状においては認識しておりません。金融商品取引法に基づく登録については、登録の取消しとなる事由は現状においては認識しておりません。今後、これらの関係法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。

(6)代表取締役社長への依存について

 当社の代表取締役社長 蓮見正純は財産コンサルティングに関する豊富な知識と経験を有し、また、経営方針や経営戦略の決定をはじめとして当社グループの企業活動全般において重要な役割を果たしております。現時点において、当社グループから退任することは想定されておりませんが、退任または不測の事態により経営から離脱する場合は、当社グループの経営戦略や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)新型コロナウイルス感染症について

 当社グループが取り組む財産コンサルティング事業においては、コロナ禍においてもコンサルティングニーズは高まっていくと考えられます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、長期にわたって行動に制限がされることによる顧客との対面での面談機会の喪失や顧客の投資意欲の減少などが生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じて業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは従業員の感染を防止するために、複数のサテライトオフィスの開設、在宅勤務や時差出勤を実施し、従業員の安全と健康に配慮して、業務への支障を抑えつつ感染拡大防止にむけた取り組みを実施しております。

 

(8)気候変動に関するリスク

 当社グループは、気候変動に伴う自然災害や異常気象等によってもたらされる物理的な被害だけでなく、気候変動を抑止するための諸制度や脱炭素化・低炭素化社会への移行関連コストが当社グループの業績に影響を与える可能性があることを認識しております。また、コンサルティングの一環として不動産やエネルギー等を利用した事業活動を行っており、気候変動の対応は重要な課題だと認識し、当社が組成する不動産小口化商品(ADVANTAGE CLUB)のクリーンエネルギー化を推進しております。さらには、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の気候変動に関するフレームワークを活用した情報開示と透明性向上に努めるため、サステナビリティ委員会を設置し、現状の検証を開始し、今後、情報開示へ向けた取り組みを進めてまいります。

 

(9)災害等の発生に関するリスク

 地震、台風、洪水、津波、噴火等の自然災害や大規模なシステム障害、テロ等の人為的な災害が発生した場合、当社グループの従業員が被災し、会社資産が毀損する可能性があります。特に台風については年に複数回発生する可能性があり、被害の規模は年々大きくなっています。当社グループでは、安否確認システムを導入するなど情報技術を活用した情報収集基盤を整備しておりますが、想定を上回る大規模な災害等が発生した場合、発生確率は極めて低いと判断しておりますが、当社グループの事業が一時的に中断し、事業運営、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)サイバーセキュリティに関するリスク

 サイバー攻撃の手法は日々複雑化・巧妙化しており、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。サイバー攻撃への対策は、当社グループにおいても重要な課題として認識しており、今後も継続的に対策強化を行っていく予定です。しかしながら、サイバー攻撃により、当社グループが扱う個人情報や機密情報が外部に漏洩した場合は、取引先への補償費用の発生、行政処分、社会的な信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)資金調達リスク

 当社グループは、金融機関からの借入金や社債により、事業に必要な資金を調達しております。それに加えて、長期間のコミットメントライン契約や当座貸越契約を締結することにより、安定的な資金調達に努めております。しかしながら、金融市場の混乱や当社グループの経営成績の悪化等が発生した場合、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)風評リスク・評判に関するリスク

 当社グループは、従業員に対する法令遵守意識の浸透、厳格な情報管理、コンプライアンス体制の構築等の取り組みを行うことにより、健全な企業経営を行っております。しかしながら、報道やインターネット上の投稿等により、当社グループのサービスや従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判が流布された場合には、内容の真偽に関わらず、当社グループの社会的な信用が低下し、業績に影響を与える可能性があります。

 

(13)コンプライアンスに関するリスク

 当社グループは、金融商品取引業者として高度な法令等遵守態勢の構築が求められます。当社グループでは、コンプライアンスに関するルールブックであるコンプライアンス・マニュアルを制定し、役員および従業員に対してコンプライアンス意識の徹底を図っております。しかしながら、当社グループの従業員がコンプライアンス違反を行った場合には、当社グループの信用失墜によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟に関するリスク

 当社グループは、法令の遵守に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無に関わらず、顧客や取引先より損害賠償・訴訟等を提起される可能性があります。損害賠償の金額、訴訟の内容や結果によっては、当社グループの社会的な信頼性に影響が及ぶ可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)事業戦略に関するリスク

 当社では、サービス品質向上のため戦略的個別サービスを含む様々なビジネス戦略を実施しています。今後、高齢化社会の更なる進展に伴う相続・財産承継ニーズの増加が想定され、当社サービスへのニーズは高まるものと認識しています。しかしながら、事業戦略が功を奏さず、当初想定していた結果をもたらさない可能性があり、当社の収益拡大も限定的なものにとどまる可能性があります。

 

(16)顧客開拓に関するリスク

 当社グループは、提携している金融機関・会計事務所からの紹介をメインに顧客開拓を行っています。当社の総合財産コンサルティングサービスは高度な専門性を必要とするため、当該サービスの内製化が行われる可能性は低いと認識しておりますが、万が一、内製化が行われた場合、顧客開拓のための活動や手法が有効に機能しなくなる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

(資産)

 流動資産は12,062百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,423百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が1,437百万円増加し、販売用不動産が200百万円減少したことなどによります。

 固定資産は5,364百万円となり、前連結会計年度末に比べて1百万円の増加となりました。これは、投資有価証券が432百万円増加し、繰延税金資産が173百万円、ソフトウエアが114百万円減少したことなどによります。

 これらにより、資産合計は17,426百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,425百万円の増加となりました。

 

(負債)

 流動負債は3,846百万円となり、前連結会計年度末に比べて481百万円の増加となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が276百万円、未払法人税等が164百万円増加し、1年内償還予定の社債が202百万円減少したことなどによります。

 固定負債は6,452百万円となり、前連結会計年度末に比べて381百万円の増加となりました。これは、長期借入金が475百万円増加し、社債が232百万円減少したことなどによります。

 これらにより、負債合計は10,298百万円となり、前連結会計年度末に比べて863百万円の増加となりました。

(純資産)

 純資産合計は7,128百万円となり、前連結会計年度末に比べて561百万円の増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により1,481百万円増加し、配当金の支払いにより666百万円、自己株式の取得により167百万円減少したことなどによります。

 これらにより自己資本比率は40.8%(前連結会計年度末は39.8%)となりました。

 

b.経営成績

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高24,213百万円(前年同期比26.6%増)、営業利益1,856百万円(同42.4%増)、経常利益1,796百万円(同50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、新株予約権戻入益等を計上したことから、1,481百万円(同85.0%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,437百万円増加し、10,862百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益2,010百万円、減価償却費302百万円等があったことから、2,389百万円の収入(前年同期は1,942百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資有価証券の取得による支出790百万円等があったことから、631百万円の支出(前年同期は753百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 長期借入れによる収入2,000百万円、長期借入金の返済による支出1,247百万円、社債の償還による支出434百万円、配当金の支払額664百万円等があったことから、374百万円の支出(前年同期は215百万円の支出)となりました。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績、受注実績

該当事項はありません。

b.販売実績

当社グループは、財産コンサルティング事業のみの単一セグメントであります。当連結会計年度における売上高を区分別に示すと、次の通りであります。

売上高の種類

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比増減(%)

財産コンサルティング(百万円)

5,545

△4.5

不動産取引(百万円)

18,667

40.2

合計(百万円)

24,213

26.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

       2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

銀座・静岡第一任意組合

3,807

19.9

京橋二丁目任意組合

3,044

15.9

銀座花椿通り任意組合

4,782

19.8

大手町Ⅱ任意組合

3,411

14.1

溜池山王任意組合

3,214

13.3

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①経営成績

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高24,213百万円(前年同期比26.6%増)、営業利益1,856百万円(同42.4%増)、経常利益1,796百万円(同50.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、新株予約権戻入益等を計上したことから、1,481百万円(同85.0%増)となりました。

 当社グループは、財産コンサルティング事業のみの単一セグメントであります。売上高の区分別業績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

2021年12月期

財産コンサルティング

5,806

5,545

不動産取引

13,312

18,667

合計

19,118

24,213

 

a.財産コンサルティング

 当社グループは個人資産家及び企業オーナーに対して財産承継及び事業承継コンサルティングを提供しております。また独自の商品を開発してお客様の財産運用及び財産管理のコンサルティングも手掛ける総合財産コンサルティングファームです。

財産コンサルティングの売上高の内訳は次の通りであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

2021年12月期

財産承継コンサルティング

2,868

2,734

事業承継コンサルティング

1,877

1,417

商品組成等

1,010

1,344

その他

49

47

合計

5,806

5,545

 

財産承継コンサルティングにつきましては、個人資産家に対して相続の事前・事後対策、保有不動産の有効活用、広大地活用、不動産の購入・売却に関するコンサルティングなどから得られる売上を計上しております。

新型コロナウイルス感染症の影響により成約までに通常より長い時間を要していたものの、現状の営業活動については以前の水準に戻りつつあります。また、先行きの不透明さから顧客のコンサルティングニーズは高まり、金融機関からの紹介件数は増加し、顧客数は堅調に推移しております。顧客数の拡大により当社の成長を支える将来組替え予定の資産も拡大しております。ARTシステムを活用することにより、現状分析や初期提案は昨年に比較し、多くの顧客に対応することが可能となりましたが、クロージングまでに多くの積み残しが発生し、生産性が低下しました。

その結果、顧客数は増加したものの、売上高は2,734百万円と前連結会計年度に比べて133百万円減少しました。

生産性を改善すべく2022年1月よりインサイドセールス部隊であるコンサルティングサービス室を新設し、分業体制の構築を開始しました。案件紹介の一次対応、ARTシステムによる現状分析、初期提案、標準的なコンサルティングの実行をコンサルティングサービス室で行い、戦略的個別サービスの提供が必要な顧客に対してはそれぞれの個別サービス提供部署への誘導を行います。コンサルタントは当社の強みである複雑で専門スキルを求められる付加価値の高い総合財産コンサルティングが必要な顧客のみに注力することで生産性を向上させてまいります。

事業承継コンサルティングにつきましては、企業オーナーに対して後継者決定支援、組織再編・財務改善・成長戦略支援、転廃業支援、M&A後の財産承継支援やM&A支援、事業承継ファンドを活用したコンサルティングなどから得られる売上を計上しております。

当連結会計年度においては、複数のM&A案件の売上を計上しております。また、事業承継ファンドによる売上については、前連結会計年度に比べて708百万円減少しておりますが、原価がほぼ発生していないことから総利益では125百万円の増加となっております。結果として、事業承継コンサルティングの総利益については前連結会計年度を大幅に上回っております。

商品組成等につきましては、当連結会計年度において、ADVANTAGE CLUBの組成を6件行ったことから組成に伴う事務手数料が487百万円と前連結会計年度に比べ209百万円増加しました。一方、ADVANTAGE CLUBの解散に伴う事務手数料については295百万円と前連結会計年度に比べ31百万円減少しました。また、地方創生第2号案件の組成に係る売上やオペレーティングリースに係る売上を計上しております。その結果、商品組成等による売上は334百万円増加しました。

その他につきましては、AZN全国ネットワーク会費・加盟金やセミナー講師料などを計上しております。

 以上の結果、財産コンサルティングの売上高は5,545百万円(前年同期比4.5%減)となりました。また、財産コンサルティングの売上高、売上原価及び売上総利益は下表の通りです。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

2021年12月期

売上高

5,806

5,545

売上原価

3,176

2,799

売上総利益

2,629

2,745

 

 

b.不動産取引

 当社グループは財産コンサルティングの一環として、顧客の資産運用ニーズへの対応を図る目的から、不動産を仕入れ、不動産に関連した商品の開発を行い当社顧客等への販売を行っております。

 不動産取引の売上高の内訳は次の通りであります。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

2021年12月期

ADVANTAGE CLUB

9,098

15,800

不動産コンサルティング商品

3,355

2,359

海外不動産コンサルティング商品

281

その他

576

507

合計

13,312

18,667

 

多くのお客様にご支持いただいておりますADVANTAGE CLUBは当連結会計年度において15,000百万円の組成を目指しておりましたが、当連結会計年度においては6件の組成を行い、15,800百万円の売上を計上しました。

不動産コンサルティング商品につきましては、当連結会計年度においては7件の提供を行い、2,359百万円の売上を計上しました。

その他につきましては、賃料収入等を計上しております。

以上の結果、不動産取引の売上高は18,667百万円(前年同期比40.2%増)となりました。また、不動産取引の売上高、売上原価及び売上総利益は下表の通りです。

(単位:百万円)

 

2020年12月期

2021年12月期

売上高

13,312

18,667

売上原価

12,315

17,082

売上総利益

997

1,584

 

②資本の財源及び資金の流動性について

当社グループにおける主な資金需要は当社の顧客向けにADVANTAGE CLUB及び収益不動産を提供する際に、一時的に保有する不動産の取得資金であります。当社グループは不動産の見込在庫を保有しない方針であり、顧客のニーズを勘案して不動産を取得します。不動産の取得時点で提供先が概ね決まっており、保有期間は比較的短期なことから、取得資金の財源は自己資金又は金融機関からの短期の借入で充当しております。また、賃貸用不動産については、当該不動産から得られるキャッシュ・フローで返済できる期間での資金調達を行っております。当連結会計年度末の資金の残高は、10,862百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,437百万円増加しました。詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

当社グループは各地域有力会計事務所と「青山財産ネットワークスグループ全国ネットワーク加入契約」、「NSSTPSビジネスモデル協会加盟契約」または「AZN全国ネットワーク加盟契約」を締結し、AZN全国ネットワーク(2021年12月31日現在97拠点)という全国ネットワークを構築しております。

当該契約の概要は、以下の通りであります。

①青山財産ネットワークスグループ全国ネットワーク加入契約

・全国経営者会議、全国ネットワーク会議を開催する。

・国内外の経済・金融・不動産・法改正・商品・サービス・マーケットなどの各分野の研究会、研修会を企画立案し、実施する。

・会員各社との共同セミナーを主催する。

・その他の会員相互の利益に資する業務・情報発信を行う。

②NSSTPSビジネスモデル協会加盟契約

・資産コンサルティングの相談、資産コンサルティングの支援を行う。

・セミナー支援、顧客等への情報ツールの提供を行う。

・必要に応じ各種専門家等のビジネスパートナーを紹介する。

・情報交換会、案件相談会を実施する。

③AZN全国ネットワーク加盟契約

・財産コンサルティングの相談、財産コンサルティングの支援を行う。

・紹介する顧客に対して当社が組成する投資商品を提供する。

・事例研究会に出席、海外研修に参加することができる。

・定期的に情報誌を提供する。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。