当社は、カラオケルーム運営事業の差別化推進を図るとともに、新たな収益の柱となる事業・業態の開発、全社業務改革・生産性向上による収益力の強化に取り組んでまいりました。
2020年1月から続く新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、政府・地方自治体による感染拡大防止のための行動自粛要請により、主力事業であるカラオケルーム運営事業の客数が減少したことを主な要因として売上高は著しく減少し、前事業年度まで2期連続となる営業損失、経常損失及び当期純損失となりました。
当事業年度(2022年8月期)におきましては、新型コロナウイルスワクチン接種の効果により第1四半期末の新規感染者数は大幅な減少となり、年末最繁忙期においては例年同時期には及ばないものの一定のカラオケ・飲食需要が回復いたしました。しかしながら、年明けから新たな変異株(オミクロン株)による急激な感染者数の増加(第6波)となり歓送迎会等による繁忙時期での商機を失うことになりました。続く夏季期間においてはこれまでの最大となる感染者数の増加(第7波)となったことでカラオケ・飲食需要は引続き厳しい経営環境が続いており、助成金収入の特別利益を計上したものの、結果として3期連続で営業損失、経常損失及び当期純損失を計上しております。
長期化する新型コロナウィルス禍での勤務形態の多様化とライフスタイルの変化などもあり、個人利用のみならずビジネスでの二次会自粛傾向は続いており、カラオケ利用が全般的に控えられていることから今後も見通しの利かない厳しい経営環境が続くものと判断しており、翌会計年度においても相当程度の業績への影響が見込まれるものと想定しております。
また、2020年9月に借換を実施したタームローン契約(借換額2,571百万円、満期日2024年3月末)に係る財務制限条項では①2022年8月期以降の連結純資産額を前連結会計年度以上にすること、②2022年8月期以降の連結経常損益を2期連続で損失計上しないこと、となっております。
以上により、事業運営は深刻な影響を受けており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しているものと認識しております。
当社グループでは、これらの状況への対策として、以下の取り組みを実施することにより、収益基盤の改善を図るとともに、財政基盤の強化と安定化に取り組んでまいります。
(収益基盤の改善)
① 経営資源の選択
店舗運営事業において将来の収益性に十分期待できる店舗を選択し、経営資源の効率化した運営を図ります。
② 店舗運営コストの効率化による損益分岐点売上高の低減化
店舗運営事業における運営コストの見直しと改善により損益分岐点売上高の低減化を図り、厳しい経営環境下においても利益が稼得できる収益構造の構築に取り組みます。
③ 本社運営コストのスリム化
既に推進しているICT化と業務工数等の見直しやテレワークの推進により本社運営に係る全てのコストの効率化や削減を図り、運営コストを大幅にスリム化します。
④ 収益基盤事業のシフト
長期化するコロナ禍でも影響を受けづらい事業(美容事業など)への積極的な投資により、収益基盤の構成比率をサスティナブルなものへシフトすることに取り組みます。
(財務基盤の強化と安定化)
上記④の「収益基盤事業のシフト」の取組みで2021年12月に美容事業をM&Aにより買収したこと、長期化するカラオケルーム運営事業、飲食事業の業績悪化により厳しい運転資金の状況が見込まれますので、新たな運転資金の調達や自己資本の増強を検討してまいります。
上記施策の確実な実施により、当社グループは、新型コロナウイルス感染症禍における経営基盤を強化してまいりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期が不透明であり、今後の売上高や営業キャッシュ・フローに及ぼす影響の程度や期間について不確実性がある為、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、当事業年度の財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を当事業年度の財務諸表に反映しておりません。
1.資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
通常の販売目的で保有する棚卸資産
評価基準は原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
商品
個別法による原価法
その他
最終仕入原価法
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。
ただし、建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物につきましては、法人税法に定める定額法によっております。
なお、耐用年数及び残存価額につきましては、法人税法に規定する方法と同一の基準によっております。また、取得価額20万円未満の少額減価償却資産につきましては、会計年度毎に一括して3年間で均等償却しております。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
なお、自社利用のソフトウエアにつきましては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しております。
3.外貨建資産・負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理をしております。
4.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権につきましては貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につきましては個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員への賞与支給に備えるため、支給見込額に基づき当期に見合う分を計上しております。
(3) ポイント引当金
顧客に対して発行したポイントの将来の利用に備えるため、当会計年度末における将来利用見込額を計上しております。
5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
当社は、当事業年度より連結納税制度を適用しております。
当社は、翌連結会計年度より連結納税制度からグループ通算制度へ移行することとなります。ただし、「所得税法等の一部を改正する法律」(2020年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針 第28号 2018年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額について、改正前の税法 の規定に基づいております。
なお、翌連結会計年度の期首から、グループ通算制度を適用する場合における法人税及び地方法人税並びに税効果会計の会計処理及び開示の取扱いを定めた「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)を適用する予定であります。
(3) 重要な収益及び費用の計上基準
収益及び費用の計上基準
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
① カラオケルーム運営事業
カラオケルーム運営事業では、カラオケルームの運営をおこなっております。これら店舗におけるサービス提供においては、顧客にカラオケルームサービス等の提供が完了した時点で収益を認識しております。
② 飲食事業
飲食事業では、飲食店舗の運営をおこなっております。これら店舗におけるサービス提供においては、顧客への飲食物の提供が完了した時点で収益を認識しております。
③ メディア・コンテンツ企画事業
メディア・コンテンツ企画事業では、着うた・着メロ等のモバイル向けコンテンツの企画・提供をおこなっております。これらのサービスの提供においては、月額課金方式にて提供をしております。当該サービスは契約期間にわたって均一に提供するものであるため、サービス提供期間にわたり収益を認識しております。
(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損)
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社は、首都圏を中心に展開しているカラオケルームを運営するほか、飲食事業を運営しており、直営店舗及び本社などの資産を保有しております。
資産グループは、店舗固定資産の減損の兆候の有無を把握するために、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としており、店舗の営業損益が過去2期継続してマイナスとなった場合、店舗の営業損益がマイナスであり翌期予算も継続してマイナスである場合、店舗撤退の意思決定をした場合などに減損の兆候を識別しております。
減損損失の認識の判定に当たっては、減損の兆候が把握された各店舗の将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フロー合計が当該店舗固定資産の帳簿価額を下回るものについて、その「回収可能価額」を「正味売却価額」又は「使用価値」との比較により決定し、「回収可能価額」が固定資産の帳簿価額を下回るものについて減損損失を認識しております。このうち「使用価値」の算定は、各店舗の将来キャッシュ・フローの見積り及び当該見積りに用いた複数の仮定に基づいておりますが、これらは、取締役会で承認された各店舗の事業計画を基礎としており、新型コロナウイルス感染症による業績への影響については、2023年8月期は相当程度の影響があるものと考えており、その後徐々に回復するものの、既存店売上高は、同感染症拡大以前の水準までは戻らないものと想定して見積もっております。
当該事業計画は、今後の市場の動向及び新型コロナウイルス感染症の影響の収束時期の見通しや店舗運営施策により大きく影響を受ける可能性があり、不確実性が高く、将来の経営成績等が見積りと乖離した場合には、固定資産の評価に影響を与え、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(会計方針の変更)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。これによる期首剰余金に与える影響はありません。
なお、収益認識会計基準89-3項に定める経過的な取扱いに従って、前連結会計年度に係る「収益認識関係」注記については記載しておりません。
(時価の算定に関する会計基準等の適用)
「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用し、時価算定会計基準第19項及び「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することとしております。なお、財務諸表に与える影響はありません。
(表示方法の変更)
貸借対照表
「受取手形及び売掛金」は、前事業年度及び当事業年度ともに、受取手形の発生が無いため「売掛金」に科目名を変更しております。
※1 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は次のとおりであります。
担保付債務は次のとおりであります。
※2 関係会社に対する資産及び負債
関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりであります。
3 コミットメントライン契約
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため2020年3月に100,000千円、2020年10月に600,000千円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。2020年3月及び10月の当該契約には純資産又は経常利益が一定額以上であることを約する財務制限条項が付されております。これら契約に基づく事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高は次のとおりであります。
2022年3月までコミットメントライン契約を締結しておりましたが、既に契約を終了しているため当事業年度末の該当金額はありません。
※4 タームローン
当社は複数行とタームローン契約を締結しており、その一部金融機関の契約において、2021年8月期以降の事業年度における純資産、経常利益が一定額以上であることを約する財務制限条項が付されております。なお、2021年3月に返済期日が到来する全てのタームローンについて2020年10月までに借換資金のためのタームローン契約(借換額3,009,000千円)を締結し、実行されております。
財務制限条項の対象となる借入残高は次のとおりであります。
※1 関係会社との営業取引及び営業取引以外の取引の取引高の総額。
※2 販売費及び一般管理費の主なものは、次のとおりであります。
おおよその割合
※3 固定資産売却益の内訳は、次のとおりであります。
※4 固定資産除却損の内容は、次のとおりであります。
※5 特別利益に計上している助成金収入の主な内容は、次のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い、政府や自治体からの給付金等であり、期末までに入金済みのもの及び当社グループが申請の要件を満たし期末時点において申請手続きが可能であり、支給の見込みが確実なものについて助成金収入として特別利益に計上しております。
前事業年度(2021年8月31日現在)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 関係会社株式13,457千円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
当事業年度(2022年8月31日現在)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 関係会社株式591,490千円)は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(繰延税金資産)
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因と
なった主要な項目別の内訳
前事業年度及び当事業年度は、税引前当期純損失であるため注記を省略しております。
(企業結合等関係)
取得による企業結合
連結財務諸表「注記事項(企業結合等関係)」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(資金の借入)
当社は、2022年10月17日開催の取締役会決議に基づき、以下の通り資金の借入を実行しております。
詳細につきましては、連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
(持株会社体制への移行のための会社分割)
会社分割による持株会社体制への移行につきましては、2022年11月29日開催の当社定時株主総会で関連する議案が承認されております。
詳細につきましては、連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。