当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等(以下、収益認識基準)を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、収益認識基準を遡って適用した後の数値で前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較・分析を行っております。以下における「収益」は収益認識基準適用後の数値であります。また「売上高」は従前の会計基準に基づくものであり、財務諸表利用者にとって有用であると考えていることから、収益認識基準に準拠した開示ではないものの、以下において自主的に開示しております。
(1) 経営成績
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年12月31日、以下、「当第3四半期」)における日本経済は、回復傾向にあるものの、緊急事態宣言長期化の影響もあり、期初から力強さを欠く動きが継続しておりました。10月以降、行動制限の段階的な緩和により個人消費が上向くなど、景気回復の加速の兆しも見られましたが、年末に向けて世界でオミクロン株の感染が拡大し、再び先行きの不透明感が強い状況となりました。国内広告市場(注1)については、前年の落ち込みからの反動増もあり、期初より強い伸びが継続しております。回復状況は種目ごとに異なりますが、特にテレビやインターネットメディア種目で強い伸びが見られております。
このような環境下、当社グループは、コロナ禍への対応に配慮しつつも、積極的な事業展開を継続してまいりました。その結果、売上高は1兆393億20百万円(前年同期比17.7%の増収)、収益は5,826億2百万円(同23.4%の増収)と大きく前年同期を上回りました。
当第3四半期の売上高を種目別に見ますと、雑誌とラジオを除く全ての種目で前年同期実績を上回りました。マーケティング/プロモーション及びインターネットメディアが高い伸びとなったほか、クリエイティブ、テレビも力強い回復となりました。
また、売上高を得意先業種別に見ますと、「自動車・輸送機器・関連品」及び「エネルギー・素材・機械」以外の全ての業種で前年同期を上回り、特に「情報・通信」、「飲料・嗜好品」、「交通・レジャー」で前年同期を大きく上回っております。(注2)
売上総利益に関しても、2,593億87百万円(同21.9%増加)と前年同期より466億1百万円の増加となりました。なお、このうち国内事業については2,055億23百万円と21.1%の増益、海外事業については北米や中華圏における回復基調に加えて連結範囲の拡大もあり、561億87百万円と24.4%の増益となりました。また、販売費及び一般管理費において、中期的な成長を見据えた戦略費の投下や連結範囲の拡大による費用の増加があったものの、費用構造改革の取り組みを始めるとともに活動費の抑制等費用コントロールを進めた結果、営業利益は475億59百万円(同152.2%増加)、経常利益は504億1百万円(同135.5%増加)と、いずれも大幅な増益となりました。
特別損益については、特別利益は8億6百万円、特別損失は一部の連結子会社において早期退職制度を実施したこと等に伴う特別退職金42億31百万円を計上した結果、合計で51億80百万円となりました。以上を加味した税金等調整前四半期純利益は460億27百万円(同84.9%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は231億3百万円(同154.1%増加)と、前年同期より大幅な回復となりました。
(注1)「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)によります。
(注2)当社の社内管理上の区分と集計によります。
当第3四半期末の資産は、前連結会計年度末に比べ577億20百万円増加し、9,988億24百万円となりました。主な増減は、受取手形及び売掛金の減少187億27百万円、棚卸資産の増加498億76百万円、投資有価証券の増加140億46百万円であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ309億89百万円増加し、6,099億53百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金の減少166億52百万円、短期借入金の増加202億11百万円、前受金を含むその他流動負債の増加269億90百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ267億30百万円増加し、3,888億70百万円となりました。主な増減は、利益剰余金の増加110億2百万円、その他有価証券評価差額金の増加109億93百万円であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期末の現金及び現金同等物の残高は1,778億90百万円となり、前年同期より242億39百万円の増加(前連結会計年度末より18億47百万円の増加)となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益(460億27百万円)の計上、売上債権の減少(233億42百万円)、棚卸資産の増加496億80百万円等の結果、120億27百万円の収入(前年同期は45億16百万円の収入)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出(△34億39百万円)、投資有価証券の取得による支出(△61億70百万円)、子会社株式及び出資金の取得による支出(△56億76百万円)、等があったため、178億22百万円の支出(前年同期は103億17百万円の支出)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(201億50百万円)、配当金の支払額(△107億2百万円)等があったため、56億36百万円の収入(前年同期は26億31百万円の支出)となりました。
<2022年3月期の連結業績予想について>
2022年3月期の連結業績予想については、以下のとおり修正しております。
(単位:百万円)
※中間配当を含む年間配当金予定
(通期業績予想について)
オミクロン株感染拡大や国際情勢等の不透明な要素はありながら、足元の広告市場は引き続き堅調に推移すると予測しております。広告需要の回復を適切に取り込んだことに加え、従来から体制強化を進めてきたマーケティング実践領域におけるBPO業務やオリンピック・パラリンピック関連業務も貢献し、トップラインは前年を大きく上回ると思われます。また、販管費の伸びが売上総利益と比較して緩やかにとどまることや、先日公表しました投資有価証券の売却も織り込み、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の予想を上方修正し、上記のとおりといたします。
(注1)業績予想につきましては、当社が現時点で合理的と判断する一定の条件に基づき作成しており、実際の業績は、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
(注2)投資有価証券の売却織り込み額は、株式会社リクルートホールディングスが2022年1月28日に公表しました自己株式の公開買付けにおいて、当社が応募した株数全てが買付けられることを前提としております。
(配当金予想について)
当社は、安定かつ継続して配当を実施することを基本としながら、資金需要の状況、業績の動向及び内部留保の充実等を総合的に勘案の上配当金額を決定することとしております。
通期業績予想などを総合的に勘案し、期末の配当金につきましては、前期の1株当たり15円から2円増配し、17円といたします。
また、既に実施いたしました1株当たり15円の中間配当を合わせると、年間合計で1株当たり32円といたします。
<中期経営計画の見直しについて>
当社グループは、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、2020年3月期より各種戦略を推進しておりましたが、コロナ禍の影響により、同計画の数値目標設定の前提としていた経済/広告市場の見方に大きな変動が生じたため、2020年11月に数値目標の取り下げを発表しました。
その後、経済や市場の動向を注視し、計画の見直し検討を進めてまいりましたが、2022年3月期第3四半期決算発表のタイミングで、中期経営計画の見直しを行うことといたしました。
2021年3月期を基準年に2024年3月期までの3ヵ年を、「得意先のマーケティングとイノベーション両課題の解決をリードし、得意先・自社のサステナブルな成長を実現するために“提供サービスと事業基盤の変革を加速する期間”」と位置づけております。
同期間中は、事業成長は継続しつつ、変革のための戦略投資を積極的に行い、当社グループ全体のアップデートを加速してまいります。なお、本計画においては、定量的な目標を以下のとおり掲げております。
<中期経営目標(2024年3月期)>
調整後連結売上総利益年平均成長率(注1) : +7%以上
調整後連結のれん償却前営業利益年平均成長率(注2) : +7%以上
連結のれん償却前営業利益(注3) : 650億円以上
<重点指標(2024年3月期)>
調整後連結のれん償却前オペレーティング・マージン(注4): 15%程度
のれん償却前ROE(注5) : 10%以上
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。