第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により、景気は穏やかな回復基調で推移しておりますが、中国をはじめとする新興国経済の景気減速が見られ、依然として先行き不透明な状態が続いております。

このような環境下において、当社グループが事業を展開するブライダル市場におきましては、平成27年の婚姻件数が63万5,000組(平成26年 64万3749組)と推計されており(厚生労働省「人口動態統計」)、少子化の影響が徐々に顕在化しているものの、婚礼費用の穏やかな増加等もあり、マーケット規模は概ね底堅く推移しております。

また、平成27年の訪日外国人数は、過去最高の1,973万人と推計されており(日本政府観光局)、国内景気の回復基調に外国人による押し上げ効果が加わり、当社グループが事業を展開するホテル市場におきましては、順調にマーケット規模が拡大しております。

更に、リラクゼーション関連市場は、従来の底堅さに加え、近年の健康・美容への関心の高まりを背景に、今後大きく発展・拡大するものと考えております。

こうした市場環境の中、当社グループはブライダル市場、ホテル市場並びにリラクゼーション市場における新しい価値の創造、高品質かつ魅力ある店舗づくりと付加価値の高いサービスの提供に常に積極的に取り組みつつ、個性化・多様化するお客様のニーズに的確に対応することで、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

こうした市場環境の中、当社グループはブライダル市場、ホテル市場並びにリラクゼーション市場における新しい価値の創造、高品質かつ魅力ある店舗づくりと付加価値の高いサービスの提供に常に積極的に取り組みつつ、個性化・多様化するお客様のニーズに的確に対応することで、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は53,804百万円(前年同期比4.1%増)となりましたが、既存店舗の施行件数の減少等により、利益につきましては、営業利益は5,392百万円(同15.8%減)、経常利益は5,431百万円(同19.0%減)、当期純利益は3,880百万円(同9.6%減)となりました。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

a.国内婚礼事業

当連結会計年度においては、少人数婚礼の施行件数は順調に推移しましたが、既存店舗の施行件数の減少により、売上高は若干の減少となりました。

この結果、当セグメントの売上高は33,427百万円(前年同期比4.6%減)、セグメント利益は6,320百万円(同10.5%減)となりました。

b.ホテル事業

当連結会計年度においては、訪日外国人の増加等により、「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」共に順調に推移し、売上高の増加に貢献いたしました。また平成27年11月開業の名駅(旧ささしま)事業所の受注件数も順調に推移いたしましたが、開業準備費用292百万円を計上いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は13,946百万円(前年同期比11.9%増)、セグメント利益は431百万円(同17.1%減)となりました。

c.海外事業

当連結会計年度においては、直販営業が堅調に推移し、また外国人挙式が増加いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は3,475百万円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益は79百万円(同54.2%減)となりました。

d.W&R事業(ウェルネス&リラクゼーション事業)

当連結会計年度においては、マーケットは堅調に推移し、顧客単価・来店客数におきましても順調に推移いたしました。なお、前連結会計年度においては、平成26年9月30日を株式会社FAJA及びその子会社のみなし取得日としたため、平成26年10月1日から平成26年12月31日の業績であります。

この結果、当セグメントの売上高は2,954百万円(前年同期比295.1%増)、セグメント利益は110百万円(同141.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ509百万円増加し、17,863百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は5,686百万円(前年同期比18.3%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,291百万円、減価償却費2,763百万円に対して、法人税等の支払額2,153百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は12,887百万円(同19.5%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11,645百万円、敷金及び保証金の差入による支出991百万円、投資有価証券の取得による支出702百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は7,712百万円(同8.5%増)となりました。これは主に、借入金及び社債の純収入額8,211百万円、配当金の支払額487百万円によるものであります。

2【施行、受注及び販売の状況】

(1)婚礼施行実績

 

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

セグメントの名称

施行件数(件)

前年同期比(%)

国内婚礼事業

9,578

97.0

ホテル事業

1,344

118.6

海外事業

2,602

86.0

合計

13,524

96.4

(注)当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。前連結会計年度の数値につきましては、変更後のセグメントの区分に組み替えて作成しております。

 

(2)婚礼受注状況

 

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

セグメントの名称

受注件数

(件)

前年同期比

(%)

受注残高件数

(件)

前年同期比

(%)

国内婚礼事業

9,219

94.3

4,929

93.2

ホテル事業

1,840

141.1

1,341

158.7

海外事業

2,216

75.8

988

71.9

合計

13,275

94.8

7,258

96.7

(注)当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。前連結会計年度の数値につきましては、変更後のセグメントの区分に組み替えて作成しております。

 

(3)販売実績

 

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

国内婚礼事業

33,427

95.4

ホテル事業

13,946

111.9

海外事業

3,475

100.5

W&R事業

2,954

395.1

合計

53,804

104.1

(注)1.当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。前連結会計年度の数値につきましては、変更後のセグメントの区分に組み替えて作成しております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く経営環境は、我が国においては金融政策の転換や景気刺激策等の政策発動によって低迷していた経済の再生が期待されるものの、世界的には,原油価格・金利・為替動向・企業業績等、景気変動局面が当面続くものと見られることから、総じて予断を許さない環境で推移するものと見られます。

 こうした状況の中にあって、当社グループは、今後ますます個性化し多様化していくことが予想される顧客のニーズに即したきめ細かな商品・サービスを提供しつつ、高い競争力と商品力を持ったゲストハウス、並びにホテルを展開すると同時に、ウェルネス&リラクゼーション事業におきましても、常に新しい高付加価値サービスを創出し、その提供を図っていく必要があります。

また、マーケットにおける優位性と企業価値を更に高めるため、ブランド力の強化につながる広告宣伝戦略の強化・拡充、並びに海外マーケットも積極的に視野に入れながら、グループシナジーの更なる推進を図り、コスト削減を含めた財務体質の強化、有能な人材の確保とその育成に注力し、総合おもてなし企業への成長を目指してまいります。

① ゲストハウスの展開

 当社グループは、国内に20店舗を展開しておりますが、競争力の高いゲストハウスの展開は当社事業の根幹であり、今後は、出店戦略の多様化を図りながら、より効率的な店舗展開を進めていく計画であります。

② ホテルの展開

 当社グループは、「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」「サーウィンストンホテル」・「ストリングスホテル名古屋」(平成28年1月オープン)を経営しておりますが、更なる収益力強化を図りながら、国内・海外を問わず、積極的な展開を進めていく計画であります。

③ ウェルネス&リラクゼーション施設の展開

 当社グループは、英国式リフレクソロジーサロン(クイーンズウェイ)を運営しておりますが、当該サロンの積極的な展開に加え、複合温浴施設の開発も加速することで、事業規模の拡大を図る計画であります。

④ 人材の確保と育成

 当社グループは、顧客サービス充実のための婚礼演出力強化が同業他社との差別化に繋がるものと考え、今後も積極的に社員のモチベーションが高まる仕組みづくりに取り組むとともに、中長期的な人材育成が可能な体制を構築してまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループとして必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、文中における将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(1)事業の特徴について

① サービスについて

当社グループは、常に時代のニーズやファッショントレンドを綿密に分析し、社内に蓄積した経験・ノウハウと多くの協力会社による高水準のサービスとを融合させ、飲食・サービスにおきましては、店舗ごとに専門のシェフとサービススタッフを配置することにより、お客様の趣味や趣向を高いレベルで実現し、最新のウエディング・スタイルを提供することを目指しております。

しかしながら、時代のニーズやファッショントレンドに当社グループのサービスが対応できない場合や、当社グループの望むレベルの協力会社、シェフ等が確保できずに充分なサービスが提供できない場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

② 人的資源について

当社グループは、今後の更なる業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、新卒の採用活動を積極的に行い、また、教育研修制度を確立することで、営業・管理の各部門において、一層の人員の強化を行ってまいります。しかしながら、事業規模の拡大に応じたグループ内における人材が計画どおりに確保できない場合には、競争力の低下や一層の業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)当社グループの属する市場について

結婚適齢期を迎える層は、厚生労働省の人口動態調査からみて、緩やかに縮小していく傾向にあり、今後、ブライダル市場全体の市場規模が縮小した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

ゲストハウス・ウエディングは、新しいウエディング・スタイルとして注目され、ブライダル市場における認知度の上昇とともに、シェアが拡大しており、今後も需要の拡大が見込まれると考えております。こうした市場の成長性に着目し、既存のホテルや専門式場等によるゲストハウス・ウエディングへの進出や、これまでにない新しいサービスの提供、異業界からの新規参入等が予想されることから、他社との競争が激化した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(3) 経営成績及び財政状態について

① 業績の季節変動について

当社グループの売上高は、ゲストハウスの新設時に増加するほか、4月~6月・10月~12月の婚礼シーズン(当社グループ決算においては第2四半期及び第4四半期)に集中する傾向があります。

四半期別の業績(平成27年12月期)

 

第1四半期

(対通期比率)

第2四半期

(対通期比率)

第3四半期

(対通期比率)

第4四半期

(対通期比率)

 

百万円

百万円

百万円

百万円

売上高

10,757

 (20.0%)

13,961

(25.9%)

13,156

(24.5%)

15,928

(29.6%)

営業利益又は

営業損失(△)

△165

(△3.1%)

1,732

(32.2%)

1,267

(23.5%)

2,557

(47.4%)

 

② 借入金等依存度が高いことについて

当社グループはこれまで新規ゲストハウスを建設するにあたり、建設費用や敷金・保証金等の投資資金を主として金融機関からの借入等により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。有利子負債残高は、平成26年12月期末27,149百万円、平成27年12月期末35,409百万円となっており、総資産に占める有利子負債残高の比率は、平成26年12月期末40.3%、平成27年12月期末44.1%と借入金等依存度が高い水準にあります。なお、売上高に対する支払利息の比率は、平成26年12月期0.4%、平成27年12月期0.4%となっております。

今後、金融情勢が大きく変動し金利水準が上昇に転じた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、当社の借入の一部には財務制限条項が付されているものがあり、これに抵触し、かつ借入先から請求があった場合には、期限の利益を喪失し、当該借入を一括返済することとなる可能性があります。

③ 海外情勢

当社グループは、主に日本人の顧客を対象として、米国ハワイとインドネシア(バリ島)におきまして海外挙式のサービス事業を展開しております。平成27年12月末現在、ハワイにおきましては、直営チャペル4ヶ所、独占使用権を有する教会1ヶ所、また、バリ島におきましては、直営チャペル2ヶ所を展開し、それぞれのマーケットにおける婚礼プランを、日本国内に5ヶ所とハワイに1ヶ所の合計6ヶ所設置している海外挙式の窓口であるサロンを通じて販売しております。このため、関連地域における政治情勢や経済動向等の変化、戦争・テロ・大規模な自然災害などの事象が発生した場合、予約のキャンセル等により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

Best Bridal Hawaii,Inc.及びPT.Tirtha Bridalは、当社が受注した海外ウエディングの施行を請負う他、現地の顧客に対しても挙式の受注活動を行っております。BEST HOSPITALITY LLCはハワイでのホテル開発用地を保有しております。Ecpark Pte.Ltd.は現地顧客を対象としたレストラン事業を行っております。Best Bridal Korea Inc.は、韓国のブライダル事業進出に向けて、ゲストハウスの建設を行い、Marizin Inc.との間で賃貸借契約を締結しております。これらの事業活動が、今後当社の想定どおり進捗しない場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

④ 為替変動の影響について

当社は、外貨建子会社貸付金等の外貨建債権、また、借入金において外貨建債務を保有しているため、為替レートが大きく変動した場合、当社グループの財政状態及び業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑤ 食の安全性について

当社グループは挙式宴会並びにホテル内におけるレストラン営業を行っているため、食品衛生法による規制を受けております。衛生面に関しましては、食中毒等の発生により営業停止等の事態が生じないよう、店舗並びにレストランごとに衛生管理者を選任し常に安全性と品質の確保に万全を期しておりますが、当社グループの取り組みの範囲を超えた重大な品質トラブルが発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(4) 特定の経営者への依存について

当社の代表取締役社長である塚田正之は最高経営責任者であり、当社グループの経営方針や戦略の決定等、事業活動上重要な役割を担っております。塚田正之に対し事業運営及び業務遂行において過度に依存しないよう、経営会議の充実・権限の委譲等により経営リスクの軽減を図るとともに、各分野での人材育成強化を行っておりますが、不測の事態により、塚田正之が職務を遂行できなくなった場合、事業推進及び業績が影響を受ける可能性があります。

(5) 法的規制について

国内事業におけるゲストハウスの建設・改装につきましては、建築基準法、消防法、下水道法等による諸規制と、建物構造や建設地域によっては、排水・騒音対策等の各種条例による規制を受けております。建設・改装の際には、一級建築士や建設会社に業務を委託し構造上のチェックを行うとともに、当社マーケティング部が直接チェックを行い、また消防署のチェックも受けておりますが、上記の法的規制に抵触した場合、ゲストハウスの建設計画が遅延したり運営に支障が生じる可能性があり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

当社グループの各海外サロンは、旅行業法に基づき旅行業の登録(第一種業務)を行っておりますが、旅行業法に違反し登録の更新が不可能となったり登録が取り消しとなった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 さらに、当社グループにおきましては、旅館業法に基づくホテル営業を行っており、また、婚礼前美容サービスの提供は、特定商取引に関する法律の規制を受けております。

(6) 設備投資及び新規建設リスクについて

① 現状のゲストハウスについて

事業所名

日本橋

白金

横浜

大阪

仙台

星ヶ丘

新浦安

大宮

青山

市ヶ谷

ゲストハウス数

1

2

4

5

3

2

5

8

3

1

 

事業所名

心斎橋

丸の内

八事

鴨川

千葉

赤坂

お台場

名古屋港

伊勢山

名駅

ゲストハウス数

2

1

4

3

2

1

1

3

7

7

当社グループは、当連結会計年度末現在、国内に上記20店舗(65ゲストハウス)を展開しておりますが、これらは全て社内の建装部門が独自に企画しております。

今後につきましても、綿密なマーケティング分析による施設企画、出店地選定を行った上で、首都圏・関西圏・中京圏を中心に、効率的な出店を行っていく方針であります。

また、既存のゲストハウスにつきましても3年程度のサイクルでリニューアルを行い、常に新しさと高いデザイン性を維持することで、顧客獲得率の安定化を図っております。

しかしながら、店舗建設に適した物件(主に土地)やオペレーションのための人材を確保することが出来ない場合、新規及び既存のゲストハウスが顧客の支持を得られない場合等には、今後の当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、業界の景気動向や経営環境の変化等によって、当社グループが保有する固定資産の実質価額が著しく下落した場合には、減損処理の実施によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 店舗出店に関するリスク

当社グループが運営する直営店舗の用地については賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり保証金を差し入れ、内・外装等の初期費用を投じており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。そのため、保証金の差し入れ額及び関連費用は新たな出店に応じて増加いたします。当社が想定していた運営期間よりも短期で閉店せざるを得ない状況となった場合には、違約金の支払いが発生する可能性があります。また、賃貸人の倒産等によって保証金の全部又は一部が回収できなくなる可能性があります。

今後の用地確保につきましては、出店計画をより確実とするために賃借に限らず、土地の取得ならびに流動化も選択肢の一つとしてゲストハウスの建設を推進する方針であります。出店を検討する際は経営の効率化とともに、財務体質の悪化を誘発しないことを優先する方針でありますが、土地を取得することで財務体質が影響を受ける可能性があります。また、当社グループ独自の店舗形態として、ひとつの大規模敷地内に複数のゲストハウスを配する大型店舗があります。同一敷地内に、複数のゲストハウスを建設することにより、多様なコンセプトと収容人数のゲストハウスを配することで、顧客の多様なニーズ・嗜好に応えております。今後、当社グループは大型店舗に注力した出店を進める方針でありますが、大型店舗の建設にあたっては、大規模な出店地を確保する必要があるため、建設に適した物件を確保することが出来ず、出店計画が予定どおり進捗しなかった場合、事業推進に制約を受け、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

③ 特別目的会社(SPC)について

 当社グループは、白金事業所(合同会社白金・SPC)において、特別目的会社(以下、SPC)を活用しております。当社は、当該SPCに対して匿名組合出資を実施しており、このような匿名組合出資に関する連結の範囲につきましては、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第20号 平成23年3月25日)に従い、個別に支配力及び影響力の有無を判定し決定しております。匿名組合の業務執行者は営業者たるSPCであり、当社はSPCを支配するための直接的な議決権等を有しておらず、匿名組合の財務及び営業、事業の方針が決定出来ないことが明らかであることから、合同会社白金・SPCを営業者とする匿名組合は子会社に該当せず、連結の範囲に含めておりません。

 当社は、近年、連結の範囲決定に関して、特別目的会社を利用した取引が急拡大するとともに複雑化・多様化しており、企業集団の状況に関する利害関係者の判断を誤らせるおそれがあるのではないかという指摘もあり、国際的にも議論されている問題であると認識しております。今後新たな会計基準の制定や、実務指針等の公表により、当社の連結範囲決定方針においても変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、合同会社白金・SPCを営業者とする匿名組合が、平成27年12月末日現在保有する信託受益権の合計額は2,707百万円あり、金融機関からの借入金は1,784百万円あります。

(7) 顧客情報管理について

当社グループはウエディングの受注活動を通じて、多くのお客様の個人情報を取扱うことになります。そうした個人情報の機密保持につきましては、顧客ファイルは施錠可能なロッカーに保管、電子情報はパスワードの設定によるセキュリティ対策等を整えることで漏洩リスクに備えておりますが、不測の事態により個人情報が漏洩した場合、当社グループに対する社会的信用の低下により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(連結子会社同士の合併)

 当社は、平成27年5月22日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社RAJA及び株式会社Retreatの合併を決議いたしました。

合併の概要は、以下のとおりであります。

(1) 結合当事企業の名称及びその事業の内容

(存続会社)

名称    株式会社RAJA

事業の内容 リフレクソロジーサロンの運営

(消滅会社)

名称    株式会社Retreat

事業の内容 リフレクソロジースクールの運営

(2) 企業結合の法的形式

株式会社RAJAを存続会社とする吸収合併方式とし、株式会社Retreatは解散いたします。

(3) 結合後企業の名称

株式会社RAJA

(4) 取引の目的を含む取引の概要

①合併の目的

当社グループ経営の効率化およびサロン事業とスクール事業の連携による経営基盤の強化を目的としております。

②合併の日程

合併契約承認取締役会  平成27年5月22日

合併契約締結      平成27年5月22日

合併期日(効力発生日) 平成27年6月30日

③合併比率

完全子会社同士の合併であるため、合併比率の取り決めはありません。また、本合併による新株式の発行及び金銭等の交付は行っておりません。

(5) 引継資産・負債の状況

存続会社の株式会社RAJAは、株式会社Retreatの一切の資産、負債及び権利義務を引継ぎました。

(6) 吸収合併存続会社となる会社の概要

資本金   50百万円(平成27年12月31日現在)

事業の内容 リフレクソロジーサロン及びリフレクソロジースクールの運営

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これら見積りと異なる場合があります。

 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高の状況

当連結会計年度における売上高は53,804百万円(前年同期比4.1%増)となりました。その内訳は国内婚礼事業は33,427百万円(同4.6%減)、ホテル事業は13,946百万円(同11.9%増)、海外事業は3,475百万円(同0.5%増)、W&R事業(ウェルネス&リラクゼーション事業)は2,954百万円(同295.1%増)となっております。

国内婚礼事業におきましては、少人数婚礼の施行件数は順調に推移しましたが、既存店舗の施行件数の減少により、売上高は若干の減少となりました。

ホテル事業におきましては、訪日外国人の増加等により、「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」共に順調に推移し、売上高の増加に貢献いたしました。

海外事業におきましては、直販営業が堅調に推移し、また外国人挙式が増加いたしました。

W&R事業におきましては、マーケットは堅調に推移し、顧客単価・来店客数のおきましても順調に推移いたしました。

② 利益の状況

当連結会計年度における売上総利益は、少人数婚礼の施行件数の増加、「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」他ホテル事業が好調に推移したことにより、18,047百万円(前年同期比0.8%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、名駅(旧ささしま)事業所等の開業準備費用の計上並びにW&R事業の通年稼動により、前連結会計年度に比較して1,161百万円増加いたしました。その結果、当連結会計年度における営業利益は5,392百万円(同15.8%減)となりました。

営業外収益は、前連結会計年度に比較して為替変動の影響等により、271百万円減少いたしました。一方、営業外費用は、前連結会計年度に比較して9百万円減少いたしました。その結果、当連結会計年度における経常利益は5,431百万円(同19.0%減)となりました。

特別損失は、前連結会計年度と比較して212百万円減少いたしました。

この結果、当連結会計年度における当期純利益は3,880百万円(同9.6%減)となりました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第一部〔企業情報〕第2〔事業の状況〕4〔事業等のリスク〕で述べましたとおり、協力会社を含めた時代変化に対応しうるサービス(ソフトまたは人材)の品質確保、およびそれに付随するコストの変化、ブライダル市場の縮小を招くような冠婚葬祭等社会文化の著しい変化、出店予定地の確保等が、経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

(4)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、安定的かつ継続的に成長できる企業体であり続けるために、財務体質の変化を図りつつ、収益性を総合的に向上させるべく5つの基本戦略を掲げております。

①出店戦略

 持続可能な成長を遂げるため、当社グループは今後も綿密なマーケティング分析による出店地選定と施設計画に基づいた出店を行います。出店対象商圏としては、景気動向や都市化による人口減の影響を受けにくく、将来的に安定した需要が見込める東京都心部・大阪並びに名古屋中心部等の大都市圏を中心に、それぞれの都市圏におけるエリアシェア戦略に基づいたポートフォリオを構築します。エリアシェア戦略は、単に出店数を目標値とするのではなく、エリアの人材育成状況や、本項末尾記載の「今後の事業戦略」に基づく出店・運営構想とも連動しながら計画しています。また、既存のゲストハウスにつきましても3年程度のサイクルでリニューアルを行い、常に新鮮さと品質を維持することで、顧客獲得率の安定化を図っております。

②商品開発力

 当社グループに蓄積した経験・ノウハウと多くの取引先企業による高水準のサービスとを融合させることにより、お客様の趣味や趣向を高いレベルで実現できる商品とサービスの提供を目指します。

③提案力/販売力

 お客様の多様なニーズ=「夢」を的確に捉え、その「実現」のための商品提案力と販売力の向上を目指します。顧客サービス充実のための婚礼演出力強化が同業他社との差別化に繋がるものと考え、各スタッフのサービス提案力向上のための教育研修制度を確立することで、今後もさらに高いレベルの人材の開発に力を入れてまいります。また当社の商品告知・広告戦略は結婚情報誌等への有料広告に大きく依存しており、同業他社との受注競争に勝つためには、より魅力ある広告制作が必須となります。当社グループは、ゲストハウスのデザイン、サービス内容等を最大限にアピールするため、写真を中心とした魅力的な誌面づくりに取り組んでおります。また併行し、インターネット等、新たな集客媒体の開拓についても積極的に行っています。海外挙式につきましては、集客力ならびに成約率の向上を図るために、国内における集客拠点であります海外サロン(5ヶ所)並びに販売チャンネルの強化を図っております。

④利益率向上

 高い収益性を確保するために、経営の合理化と業務効率の向上を図ります。

⑤資金調達

 健全な財務体質の維持、資本効率の向上、株式価値の希薄化等への十分な配慮を行い、資本コストを重視した資金調達を実行します。

 今後の事業戦略につきましては、国内婚礼事業におきましては、様々な挙式スタイルへ対応すると同時に、多様なコンセプトの披露宴スタイルを提供し、運営受託型ビジネス・再生型ビジネス等多様な事業形態により、財務基盤を健全化しつつ、安定的かつ高利益率の事業ポートフォリオを構築してまいります。ホテル事業につきましては、「ホテル婚礼」における高単価顧客の取り込み、ゲストハウスとホテルを融合させた従来にない全く新しい価値を持った複合施設の出店を行ってまいります。海外事業につきましては、ハワイにおいては大聖堂挙式・ハウスウエディング等多様化する顧客ニーズに対応した挙式の提供、また海外事業全体として直営プロデュースを通じ、クオリティ・ブランド力を提供することで、デスティネーション・ウエディング(DW)への取組みを継続・強化してまいります。W&R事業(ウェルネス&リラクゼーション事業)につきましては、既存店のリモデルによる店舗の活性化、女性が生き生きと輝くための「美」「健康」をサポートする複合温浴施設の開発を行ってまいります。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 所要資金の調達方針及び流動性管理について

 当社グループの所要資金は、大きく分けて設備投資資金及び経常運転資金となっております。これら所要資金のうち、設備投資資金につきましては、当社のゲストハウス等の建物のための設備資金を中心としており、主に社債の発行、長期借入金等により資金調達を行っております。また、経常運転資金については、資金需要時期に銀行からの短期借入により調達しております。子会社につきましては、当社を通じての資金調達を原則としております。

 現状、当社の「前回収、後支払」という事業形態の性質上、通常の運転資金につきましては自己資金で対応できておりますが、更なる営業キャッシュフローの増大に向けて、販売の拡大と仕入コストの削減に取り組み、充分な流動性を維持していく考えであります。

② 資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ13,057百万円増加して、80,327百万円となりました。これは主に、名駅(旧ささしま)事業所の開業等に伴う建物及び構築物の増加7,012百万円、ハワイホテル用地取得等に伴う土地の増加3,830百万円、現金及び預金の増加4,148百万円、有価証券の減少3,851百万円によるものであります。

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ9,960百万円増加して、48,519百万円となりました。これは主に、名駅(旧ささしま)事業所の開業等に伴う借入金及び社債の純増額8,221百万円、その他の流動負債の増加1,308百万円によるものであります。

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ3,097百万円増加して、31,807百万円となりました。これは主に、利益剰余金の配当が488百万円、当期純利益を3,880百万円計上したことによるものであります。

 なお、自己資本比率は前連結会計年度に比較して3.1ポイント低下し、39.6%となりました。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ509百万円増加し、17,863百万円となりました。

営業活動の結果獲得した資金は、主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費による資金であります。前連結会計年度と比較して、1,274百万円減少し5,686百万円となりました。

投資活動に使用した資金は、主に有形固定資産の取得による支出11,645百万円、敷金及び保証金の差入のよる支出991百万円であります。前連結会計年度に比較して2,107百万円増加して12,887百万円となりました。

これらの結果、当連結会計年度におきましては、フリー・キャッシュ・フローが7,201百万円のマイナス(前連結会計年度は3,819百万円のマイナス)となりました。

財務活動の結果獲得した資金は、主に借入金及び社債の純収入額8,211百万円であります。前連結会計年度と比較して604百万円増加し7,712百万円となりました。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

平成24年12月期

平成25年12月期

平成26年12月期

平成27年12月期

自己資本比率(%)

43.0

45.7

42.7

39.6

時価ベースの自己資本比率(%)

39.9

60.2

60.1

47.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

3.2

3.2

3.9

6.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

16.7

23.4

32.6

24.8

(注)自己資本比率           :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率     :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、第一部〔企業情報〕第2〔事業の状況〕3〔対処すべき課題〕に記載のとおり、当社グループ既存ターゲットから派生するゲストハウスの追加出店をエリア展開するのみならず、婚礼スタイル・価格帯・人数等、より多様化する社会ニーズに応えるための、ターゲット別ポートフォリオを構築していくことであります。当社グループの今後の出店計画、人材の確保と育成は、既存事業所の事業計画の枠に捉われず、ターゲット別に構築された事業計画に沿った出店形態やコストの考え方に基づき、より多様化し柔軟性を高めてまいります。