第2 【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは「心に灼きつくプロのおもてなしで、人々が集うシーンをプロデュースする」を経営理念とし、「世界最高のおもてなし企業」を目指すとともに、新規事業の推進、更なる事業領域の拡大を図ります。また、これらを実現するため下記の基本方針を掲げております。

 

① 出店戦略

首都圏・関西圏・中京圏を中心にそれぞれのマーケット特性に合わせた「ゲストハウス」を展開する。

 

② 商品開発力

競争力のある、高付加価値の商品開発を実現し、お客様にご満足いただける商品とサービスの提供を目指す。

 

③ 提案力・販売力

お客様の多様なニーズ=「夢」を的確に捉え、その「実現」のための商品提案力と販売力の向上を目指す。

 

④ 利益率向上

高い収益性を確保するため、経営の合理化と業務効率の向上を図る。

 

⑤ 資金調達

健全な財務体質の維持、資本効率の向上、株式価値の希薄化等への十分な配慮を行い、資本コストを重視した資金調達を実行する。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く経営環境は、東京オリンピック・パラリンピックの開催等を背景に拡大する機運が見られる一方、新型コロナウイルスの影響などもあり、予断を許さない状況となっております。

このような中、当社グループは、将来の環境変化に備え、国内に限らず、海外も視野に入れた強固な事業基盤を確立し、持続的な成長を図ってまいります。具体的には、婚礼事業、ホテル事業、W&R事業それぞれの更なる進化と生産性の向上及びグループシナジーの一層の強化を図り、顧客ニーズを的確かつ適切に把握した経営資源の最適投資を推進してまいります。

加えて、当社グループは、①ゲストハウスエディングの更なる進化、②ウエディングをコアとするホテル事業という独自のビジネスモデルの浸透と拡大、③積極投資と適正投資の調和と融合、以上3つの事項を更なる成長ドライバーとして企業価値の持続的な向上を目指します。

 

(ゲストハウスの展開)

当社グループは、国内主要都市にゲストハウスを展開しておりますが、競争力の高いゲストハウスの展開は当社事業の根幹であり、今後は、出店戦略の多様化を図りながら、より効率的な店舗展開を進めていく方針であります。

 

(ホテルの展開)

当社グループは、「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」、「ストリングスホテル 八事 NAGOYA」及び「ストリングスホテル 名古屋」を経営しておりますが、更なる収益力強化を図りながら、国内・海外を問わず、積極的な展開を進めていく方針であります。

 

(W&R施設の展開)

当社グループは、英国式リフレクソロジーサロン「クイーンズウェイ」、複合温浴施設「美楽温泉SPA-HERBS」及び総合フィットネスクラブ「BEST STYLE FITNESS」を運営しておりますが、当該サロンの積極的な展開に加え、フィットネス事業の開発も加速することで、事業規模の拡大を図る方針であります。

 

(人材の確保と育成)

当社グループは、顧客サービス充実のための婚礼演出力強化が同業他社との差別化に繋がるものと考え、今後も積極的に社員のモチベーションが高まる仕組みづくりに取り組むとともに、中長期的な人材育成が可能な体制を構築してまいります。

 

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループとして必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、文中における将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 

(1) 事業の特徴について

① サービスについて

当社グループは、常に時代のニーズやファッショントレンドを綿密に分析し、社内に蓄積した経験・ノウハウと多くの協力会社による高水準のサービスとを融合させ、飲食・サービスにおきましては、店舗ごとに専門のシェフとサービススタッフを配置することにより、お客様の趣味や趣向を高いレベルで実現し、最新のウエディング・スタイルとホテルライフ、リラクゼーションサービスを提供することを目指しております。

しかしながら、時代のニーズやファッショントレンドに当社グループのサービスが対応できない場合や、当社グループの望むレベルの協力会社、シェフ等が確保できずに充分なサービスが提供できない場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

② 人的資源について

当社グループは、今後の更なる業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、新卒の採用活動を積極的に行い、また、教育研修制度を確立することで、営業・管理の各部門において、一層の人員の強化を行ってまいります。しかしながら、事業規模の拡大に応じたグループ内における人材が計画どおりに確保できない場合には、競争力の低下や一層の業容拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 当社グループの属する市場について

結婚適齢期を迎える層は、厚生労働省の人口動態調査からみて、緩やかに縮小していく傾向にあり、今後、ブライダル市場全体の市場規模が縮小した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

当社グループの主力事業であるブライダルマーケットにおいて、既存のホテルや専門式場等によるゲストハウス・ウエディングへの進出や、これまでにない新しいサービスの提供、異業界からの新規参入等が予想されることから、他社との競争が激化した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 経営成績及び財政状態について

① 業績の季節変動について

当社グループの売上高は、4月~6月・10月~12月の婚礼シーズン(当社グループ決算においては第2四半期及び第4四半期)に集中する傾向があります。

 

四半期別の業績(2019年12月期)

 

第1四半期

(対通期比率)

第2四半期

(対通期比率)

第3四半期

(対通期比率)

第4四半期

(対通期比率)

 

百万円

百万円

百万円

百万円

売上高

13,049

(21.4%)

16,022

(26.2%)

14,683

(24.0%)

17,367

(28.4%)

営業利益

48

(0.8%)

2,213

(34.7%)

1,233

(19.3%)

2,888

(45.2%)

 

 

 

② 借入金等依存度が高いことについて

当社グループはこれまで施設を建設するにあたり、建設費用や敷金・保証金等の投資資金を主として金融機関からの借入等により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率が高い水準にあります。有利子負債残高は、2018年12月期末40,066百万円、2019年12月期末44,723百万円となっており、総資産に占める有利子負債残高の比率は、2018年12月期末44.1%、2019年12月期末45.0%と借入金等依存度が高い水準にあります。なお、売上高に対する支払利息の比率は、2018年12月期0.4%、2019年12月期0.7%となっております。

今後、金融情勢が大きく変動し金利水準が上昇に転じた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、当社の借入の一部には財務制限条項が付されているものがあり、これに抵触し、かつ借入先から請求があった場合には、期限の利益を喪失し、当該借入を一括返済することとなる可能性があります。

 

③ 海外情勢

当社グループは、主に日本人の顧客を対象として、米国ハワイ、インドネシア(バリ島)におきまして海外挙式事業を展開しております。2019年12月末現在、ハワイにおきましては、5ヶ所の教会、またバリ島におきましては、2施設を展開しております。このため、関連地域における政治情勢や経済動向等の変化、戦争・テロ・大規模な自然災害などの事象が発生した場合、予約のキャンセル等により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

Best Bridal Hawaii,Inc.及びPT.Tirtha Bridalは、当社が受注した海外ウエディングの施行を請負う他、現地の顧客に対しても挙式の受注活動を行っております。Best Resort LLC、BEST HOSPITALITY LLCは、米国ハワイで不動産の開発事業を行っております。Ecpark Pte.Ltd.は、シンガポールで現地顧客を対象としたレストラン事業を行っております。TSUKADA GLOBAL ASIA PTE.LTD.はシンガポールで子会社の経営管理を行っております。これらの事業活動が、今後当社の想定どおり進捗しない場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

④ 為替変動の影響について

当社は、外貨建子会社貸付金等の外貨建債権、また、借入金において外貨建債務を保有しているため、為替レートが大きく変動した場合、当社グループの財政状態及び業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑤ 食の安全性について

当社グループは挙式宴会並びにホテル内におけるレストラン営業を行っているため、食品衛生法による規制を受けております。衛生面に関しましては、食中毒等の発生により営業停止等の事態が生じないよう、店舗並びにレストランごとに衛生管理者を選任し常に安全性と品質の確保に万全を期しておりますが、当社グループの取り組みの範囲を超えた重大な品質トラブルが発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 特定の経営者への依存について

当社の代表取締役社長である塚田正之は最高経営責任者であり、当社グループの経営方針や戦略の決定等、事業活動上重要な役割を担っております。塚田正之に対し事業運営及び業務遂行において過度に依存しないよう、経営会議の充実・権限の委譲等により経営リスクの軽減を図るとともに、各分野での人材育成強化を行っておりますが、不測の事態により、塚田正之が職務を遂行できなくなった場合、事業推進及び業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(5) 法的規制について

ゲストハウス・ホテルの建設・改装につきましては、建築基準法、消防法、下水道法等による諸規制と、建物構造や建設地域によっては、排水・騒音対策等の各種条例による規制を受けております。建設・改装の際には、一級建築士や建設会社に業務を委託し構造上のチェックを行うとともに、当社事業開発部が直接チェックを行い、また消防署のチェックも受けておりますが、上記の法的規制に抵触した場合、ゲストハウスの建設計画が遅延したり運営に支障が生じる可能性があり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

当社グループの各海外サロンは、旅行業法に基づき旅行業の登録(第一種業務)を行っておりますが、旅行業法に違反し登録の更新が不可能となったり登録が取り消しとなった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

更に、当社グループにおきましては、旅館業法に基づくホテル営業を行っており、また、婚礼前美容サービスの提供は、特定商取引に関する法律の規制を受けております。

 

(6) 設備投資及び新規建設リスクについて

① 現状のゲストハウスについて

事業所名

日本橋

白金

横浜

大阪

仙台

星ヶ丘

新浦安

大宮

バンケット数

1

2

4

5

3

2

5

8

 

 

事業所名

表参道

青山

市ヶ谷

心斎橋

丸の内

八事

鴨川

千葉

バンケット数

5

3

1

2

1

3

3

2

 

 

事業所名

赤坂

名古屋港

伊勢山

名駅

芦屋

バンケット数

1

3

7

7

3

 

 

当社グループは、当連結会計年度末現在、国内に上記21店舗(71バンケット)を展開しておりますが、これらの建設・改装等につきましては、全て社内の事業開発部門が独自に企画しております。

今後につきましても、綿密なマーケティング分析による施設企画、出店地選定を行った上で、首都圏・関西圏・中京圏を中心に、効率的な出店を行っていく方針であります。

また、既存のゲストハウス・ホテルにつきましても3年程度のサイクルでリニューアルを行い、常に新しさと高いデザイン性を維持することで、顧客獲得率の安定化を図っております。

しかしながら、店舗建設に適した物件(主に土地)やオペレーションのための人材を確保することができない場合、新規及び既存のゲストハウス・ホテルが顧客の支持を得られない場合等には、今後の当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、業界の景気動向や経営環境の変化等によって、当社グループが保有する固定資産の実質価額が著しく下落した場合には、減損処理の実施によって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 店舗出店に関するリスク

当社グループが運営する直営施設の用地については賃借契約を締結することが基本であり、出店にあたり保証金を差し入れ、内・外装等の初期費用を投じており、出店後も人件費及び家賃等が継続的に発生いたします。そのため、保証金の差し入れ額及び関連費用は新たな出店に応じて増加いたします。当社が想定していた運営期間よりも短期で閉店せざるを得ない状況となった場合には、違約金の支払いが発生する可能性があります。また、賃貸人の倒産等によって保証金の全部又は一部が回収できなくなる可能性があります。

今後の用地確保につきましては、出店計画をより確実とするために賃借に限らず、土地の取得並びに流動化も選択肢の一つとしてゲストハウス・ホテルの建設を推進する方針であります。出店を検討する際は経営の効率化とともに、財務体質の悪化を誘発しないことを優先する方針でありますが、土地を取得することで財務体質が影響を受ける可能性があります。また、大型施設の建設にあたっては、大規模な出店地を確保する必要があるため、建設に適した物件を確保することができず、出店計画が予定どおり進捗しなかった場合、事業推進に制約を受け、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

③ 特別目的会社(SPC)について

当社グループは、白金事業所(合同会社白金・SPC)において、特別目的会社(以下、SPC)を活用しております。当社は、当該SPCに対して匿名組合出資を実施しており、このような匿名組合出資に関する連結の範囲につきましては、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第20号 平成23年3月25日)に従い、個別に支配力及び影響力の有無を判定し決定しております。匿名組合の業務執行者は営業者たるSPCであり、当社はSPCを支配するための直接的な議決権等を有しておらず、匿名組合の財務及び営業、事業の方針が決定できないことが明らかであることから、合同会社白金・SPCを営業者とする匿名組合は子会社に該当せず、連結の範囲に含めておりません。

当社は、近年、連結の範囲決定に関して、特別目的会社を利用した取引が急拡大するとともに複雑化・多様化しており、企業集団の状況に関する利害関係者の判断を誤らせるおそれがあるのではないかという指摘もあり、国際的にも議論されている問題であると認識しております。今後新たな会計基準の制定や、実務指針等の公表により、当社の連結範囲決定方針においても変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、合同会社白金・SPCを営業者とする匿名組合が、2019年12月末日現在保有する信託受益権の合計額は2,607百万円あり、金融機関からの借入金は1,600百万円あります。

 

(7) 顧客情報管理について

当社グループはウエディングの受注活動を通じて、多くのお客様の個人情報を取扱うことになります。そうした個人情報の機密保持につきましては、顧客ファイルは施錠可能なロッカーに保管、電子情報はパスワードの設定によるセキュリティ対策等を整えることで漏洩リスクに備えておりますが、不測の事態により個人情報が漏洩した場合、当社グループに対する社会的信用の低下により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、各種経済政策を背景に企業収益の改善や個人消費の持ち直し及び雇用情勢の改善など回復基調で推移したものの、中東地域を巡る情勢が世界経済へ与える影響や海外経済の不確実性の存在など、先行きについては引き続き不透明な状況が続いております。

当社グループの主力であるブライダル市場においては、2019年度の婚姻件数が58万3千組(2018年度は58万6千組 前年比0.6%減 厚生労働省「人口動態統計」)と推計され、2018年度に比較し減少率は鈍化(2018年度 前年比3.4%減)しましたが、少子化の影響が徐々に顕在化しております。一方、一組当たりの婚礼費用は晩婚化を背景に堅調に推移しており、マーケット環境については概ね底堅い状況が継続しております。また、ホテル市場においても、訪日外国人数が3,188万人(2018年度は3,119万人 前年比2.2%増 日本政府観光局)と増加率は鈍化(2018年度 前年比8.7%増)したものの引き続き訪日者数の増加に加え、国内景気も回復基調にあることから拡大傾向が継続いたしました。リラクゼーション関連市場は、市場全体としての伸びは鈍化が見られますが、従来の底堅さに加え、美容・健康への関心の高まりを背景に安定した状況で推移いたしました。

このような環境の中、当社グループはブライダル市場、ホテル市場並びにW&R市場における新たな価値の創造、高品質かつ魅力あふれる店舗づくりと付加価値の高いサービスの提供に取り組み、個性化・多様化するお客様のニーズに的確に対応することで、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

当該方針に基づき、当連結会計年度のホテル事業においては東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、「キンプトン新宿 ホテル」(仮称)(東京都新宿区)の開業準備、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」(東京都品川区)の大規模改装、また、「ストリングスホテル 八事 NAGOYA」(名古屋市昭和区)の改装及びリブランドの実施など新たな価値創造、更なるホスピタリティ・クオリティの向上に注力いたしました。

婚礼事業においては、当社グループの婚礼に係る主力商品である写真・映像・装花・音響等ウェディングコンテンツの内製化の拡充、当該コンテンツの外販事業を推進いたしました。また、W&R事業においては、9月に総合フィットネスクラブ「BEST STYLE FITNESS 京都烏丸」(京都市中京区)を開業するなど今後の収益・事業エリアの拡大を進めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。

 

イ. 財政状態

当連結会計年度末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ8,502百万円増加し、99,343百万円となりました。

当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ8,179百万円増加し、61,939百万円となりました。

当連結会計年度末における純資産総額は、前連結会計年度末に比べ322百万円増加し、37,404百万円となりました。

 

ロ. 経営成績

当連結会計年度の売上高は、61,121百万円前年同期比1.5%増)となり、利益面につきましては、営業利益6,383百万円同21.6%増)及び経常利益6,222百万円同18.4%増)と増収増益となりました。一方、保有する一部の資産に収益性の悪化に伴う減損の兆候が見られたことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき今後の事業計画及び回収可能性を検討した結果、特別損失において減損損失1,015百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益2,565百万円同5.8%増)にとどまりました。

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

 (婚礼事業)

当連結会計年度においては、主力である国内婚礼において施行組数の増加や施行単価が堅調に推移したこと及び外販事業の推進等により婚礼事業売上高は増加しました。利益面につきましては、主に婚礼に係る各商材(写真・映像・装花・音響等)の内製化を推進したことによりセグメント利益は大きく増加しました。

この結果、当セグメントの売上高は39,414百万円前年同期比3.4%増)、セグメント利益は7,797百万円同23.1%増)となりました。

 

 (ホテル事業)

当連結会計年度においては、宿泊部門において稼働率・単価は堅調に推移しましたが、ホテル婚礼の施行組数が減少したこと及び「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」、「ストリングスホテル 八事 NAGOYA」の大規模改装に伴う販売可能客室数の減少により、ホテル事業売上高は減少しました。利益面につきましても、「キンプトン新宿 ホテル」(仮称)の開業準備費用の発生及び売上高減少の影響によりセグメント利益は半減いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は17,768百万円同2.6%減)、セグメント利益は477百万円同51.3%減)となりました。

 

 (W&R事業)

当連結会計年度においては、昨年12月に開業した総合フィットネスクラブ「BEST STYLE FITNESS 海浜幕張」が通期稼動したこと及び9月に「BEST STYLE FITNESS 京都烏丸」の開業によりW&R売上高は増加しましたが、利益面につきましては、新店開業費の発生及び一部の店舗においてフィットネス会員の取り込みが予定より下回ったことにより損失の結果となりました。

この結果、当セグメントの売上高は3,939百万円同2.6%増)、セグメント損失は229百万円前年同期はセグメント損失426百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ4,141百万円増加し、28,259百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は7,297百万円(前年同期比20.6%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額2,449百万円ありましたが、減価償却費3,140百万円及び税金等調整前当期純利益5,122百万円となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は12,838百万円(前年同期は375百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10,969百万円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は9,686百万円(前年同期比161.5%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が3,400百万円及び社債の償還による支出590百万円ありましたが、長期借入れによる収入11,990百万円及び社債の発行による収入2,689百万円となったことによるものであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

 

 

2015年
12月期

2016年
12月期

2017年
12月期

2018年
12月期

2019年
12月期

自己資本比率(%)

39.6

38.5

40.5

39.1

37.7

時価ベースの

自己資本比率(%)

47.7

39.3

37.5

31.3

29.3

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(年)

6.2

5.8

5.0

6.6

6.1

インタレスト・

カバレッジ・レシオ(倍)

24.8

27.2

33.9

26.3

17.3

 

(注) 自己資本比率           :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率     :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い

 

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

③ 施行、受注及び販売の実績
イ. 婚礼施行実績

当連結会計年度の婚礼施行実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

セグメントの名称

施行件数(件)

前年同期比(%)

婚礼事業

12,385

96.7

ホテル事業

1,611

94.1

合計

13,996

96.4

 

 

ロ. 婚礼受注状況

当連結会計年度の婚礼受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

セグメントの名称

受注件数(件)

前年同期比(%)

受注件数残高(件)

前年同期比(%)

婚礼事業

11,784

90.8

6,518

91.6

ホテル事業

1,463

82.4

1,031

87.4

合計

13,247

89.8

7,549

91.0

 

 

 

ハ. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

婚礼事業

39,414

103.4

ホテル事業

17,768

97.4

W&R事業

3,939

102.6

合計

61,121

101.5

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これら見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績等

イ. 財政状態

(資産)

当連結会計年度末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ8,502百万円増加して、99,343百万円となりました。これは主に、連結子会社であったBT KALAKAUA,LLC株式の一部売却に伴う持分減少により連結子会社から除外された結果、建物及び構築物3,162百万円土地5,979百万円それぞれ減少した一方、「キンプトン新宿 ホテル」(仮称)の建設工事により建設仮勘定7,864百万円、余資運用により投資有価証券4,164百万円及び資金調達等により現金及び預金4,141百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ8,179百万円増加して、61,939百万円となりました。これは主に、設備投資に係る資金調達により長期借入金(1年内返済予定含む)が3,039百万円及び社債(1年内償還予定含む)の発行により2,110百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産総額は、前連結会計年度末に比べ322百万円増加して、37,404百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金2,088百万円増加しましたが、連結子会社から除外されたことにより非支配株主持分1,533百万円減少したことによるものであります。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.4ポイント低下し、37.7%となりました。

 

 

ロ.経営成績

当社グループは売上高、営業利益及び経常利益を経営における重要指標と位置付けております。当連結会計年度における計画に対する実績の達成状況は次のとおりであります。


 

実績

計画

計画比

売上高(百万円)

61,121

63,000

△1,878

△3.0%

営業利益(百万円)

6,383

5,500

+883

+16.1%

経常利益(百万円)

6,222

5,560

+662

+11.9%

 

売上高につきましては、繁忙期である第4四半期会計期間(主に10月~11月)の婚礼事業及びホテル事業の婚礼施行件数が計画に比し減少したことにより、計画比1,878百万円減少の61,121百万円と未達となりました。これは主に、第1四半期会計期間の受注件数が計画に比し減少したこと等によるものであります。

利益面につきましては、婚礼事業及びホテル事業において婚礼商材(主に写真・映像・装花等)の内製化を推進した効果により売上原価が圧縮されたこと、コストダウン施策の効果により販売費及び一般管理費が計画に対し減少したこと等により、営業利益は計画比883百万円増加し6,383百万円、経常利益につきましても同要因により計画比662百万円増加し6,222百万円と利益面に関しては達成いたしました。

今後につきましては、婚礼商材の内製化を計画的に推進することによる更なるコストダウン及びIT技術導入による業務効率化を図ることで業績及び企業価値の向上に努めてまいります。

 

ハ. キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部〔企業情報〕第2〔事業の状況〕2〔事業等のリスク〕」で述べましたとおり、協力会社を含めた時代変化に対応しうるサービス(ソフトまたは人材)の品質確保、及びそれに付随するコストの変化、ブライダル市場の縮小を招くような冠婚葬祭等社会文化の著しい変化、出店予定地の確保等が、経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 

④ 経営戦略の現状と見通し

当社グループは、安定的かつ継続的に成長できる企業体であり続けるために、財務体質の強化を図りつつ、収益性を総合的に向上させるべく5つの基本戦略を掲げております。

イ. 出店戦略

持続可能な成長を遂げるため、当社グループは今後も綿密なマーケティング分析による出店地選定と施設計画に基づいた出店を行います。出店対象商圏としては、景気動向や都市化による人口減の影響を受けにくく、将来的に安定した需要が見込める東京都心部・大阪並びに名古屋中心部等の大都市圏を中心に、それぞれの都市圏におけるエリアシェア戦略に基づいたポートフォリオを構築します。エリアシェア戦略は、単に出店数を目標値とするのではなく、エリアの人材育成状況や、経営方針に基づく出店・運営構想とも連動しながら計画しています。

また、既存のゲストハウスにつきましても3年程度のサイクルでリニューアルを行い、常に新鮮さと品質を維持することで、顧客獲得率の安定化を図っております。

 

ロ. 商品開発力

当社グループに蓄積した経験・ノウハウと多くの取引先企業による高水準のサービスとを融合させることにより、お客様の趣味や趣向を高いレベルで実現できる商品とサービスの提供を目指します。

 

 

ハ. 提案力及び販売力

お客様の多様なニーズ=「夢」を的確に捉え、その「実現」のための商品提案力と販売力の向上を目指します。顧客サービス充実のための婚礼演出力強化が同業他社との差別化に繋がるものと考え、各スタッフのサービス提案力向上のための教育研修制度を確立することで、今後も更に高いレベルの人材の開発に力を入れてまいります。

また当社の商品告知・広告戦略は結婚情報誌等への有料広告に大きく依存しており、同業他社との受注競争に勝つためには、より魅力ある広告制作が必須となります。当社グループは、ゲストハウスのデザイン、サービス内容等を最大限にアピールするため、写真を中心とした魅力的な誌面づくりに取り組んでおります。また併行し、インターネット等、新たな集客媒体の開拓についても積極的に行っております。

海外挙式につきましては、集客力並びに成約率の向上を図るために、国内における集客拠点であります海外サロン並びに販売チャンネルの強化を図っております。

 

ニ. 利益率向上

高い収益性を確保するために、経営の合理化と業務効率の向上を図ります。

 

ホ. 資金調達

健全な財務体質の維持、資本効率の向上、株式価値の希薄化等への十分な配慮を行い、資本コストを重視した資金調達を実行します。

今後の事業戦略につきましては、婚礼事業国内部門におきましては、様々な挙式スタイルへ対応すると同時に、多様なコンセプトの披露宴スタイルを提供し、運営受託型ビジネス・再生型ビジネス等多様な事業形態により、財務基盤を健全化しつつ、安定的かつ高利益率の事業ポートフォリオを構築してまいります。

ホテル事業につきましては、「ホテル婚礼」における高単価顧客の取り込み、ゲストハウスとホテルを融合させた従来にない全く新しい価値を持った複合施設の出店を行ってまいります。

海外事業につきましては、ハワイにおいては大聖堂挙式・ハウスウエディング等多様化する顧客ニーズに対応した挙式の提供、また海外事業全体として直営プロデュースを通じ、クオリティ・ブランド力を提供することで、デスティーション・ウエディングへの取組みを継続・強化してまいります。

W&R事業につきましては、既存店のリモデルによる店舗の活性化、女性が生き生きと輝くための「美」「健康」をサポートするフィットネス事業の開発を行ってまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 所要資金の調達方針及び流動性管理について

当社グループの所要資金は、大きく分けて設備投資資金及び経常運転資金となっております。これら所要資金のうち、設備投資資金につきましては、ホテルやゲストハウス等の建物のための設備資金を中心としており、主に社債の発行、長期借入金等により資金調達を行っております。また、経常運転資金については、資金需要時期に銀行からの短期借入により調達しております。

現状、当社グループ婚礼事業における「前回収、後支払」という事業形態の性質上、通常の運転資金につきましては自己資金で対応できておりますが、更なる営業キャッシュフローの増大に向けて、販売の拡大と仕入コストの削減に取り組み、充分な流動性を維持していく方針であります。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第一部〔企業情報〕第2〔事業の状況〕1〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕」に記載のとおり、当社グループ既存ターゲットから派生するゲストハウスの追加出店をエリア展開するのみならず、婚礼スタイル・価格帯・人数等、より多様化する社会ニーズに応えるための、ターゲット別ポートフォリオを構築していくことであります。当社グループの今後の出店計画、人材の確保と育成は、既存事業所の事業計画の枠に捉われず、ターゲット別に構築された事業計画に沿った出店形態やコストの考え方に基づき、より多様化し柔軟性を高めてまいります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。