第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、企業収益の改善や設備投資の持ち直し、また、雇用・所得環境の改善による消費者マインドに持ち直しの動きがみられるなど緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米国の通商政策等による景気の下振れリスクの存在や高いボラティリティーで推移する外国為替市場など、先行きについては不透明な状況が継続しております。

このような環境の中、当社グループはブライダル市場、ホテル市場及びウェルネス&リラクゼーション(W&R)市場における新たな価値の創造、高品質かつ魅力あふれる店舗づくりと付加価値の高いサービスの提供に取り組み、多様化するお客様のニーズに的確に対応することで、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

ホテル事業においては、訪日外国人数が2025年6月推計値で累計21百万人(前年同期比21.0%増:日本政府観光局「訪日外客数(2025年6月推計値)」)と過去最速で20百万人を突破するなど、引き続き高い水準で推移しております。この影響から「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」(東京都港区)をはじめとする国内ラグジュアリーホテルについては、総じて安定した状況で推移いたしました。また、昨年取得いたしました「Kaimana Beach Hotel」(米国ハワイ州)及び「Kimpton Palladian Hotel」(米国ワシントン州)につきましては、更なるコストコントロールを実施し収益力向上に努めました。更に、2025年4月には国内5施設目となる「ANAホリデイ・イン東京ベイ」(東京都品川区)の開業並びに同年5月には「W Hotel Dallas Victory」(米国テキサス州)を取得するなど、事業ポートフォリオの拡充と米国市場での運営基盤の強化に注力いたしました。

婚礼事業においては、施行組数が4,473組(同4.6%増)と堅調に推移し、回復が遅れておりました施行単価についても引き続き緩やかに回復しております。一方、受注件数につきましては不採算店舗の閉鎖や改装による休館等の影響により4,929組(同12.7%減)と減少し、また、海外挙式においては為替相場の影響による日本人の海外渡航者数の戻りの遅れにより、一部において引き続き厳しい状況が継続しております。

W&R事業においては、昨年実施いたしました不採算店舗の退店等により収益が安定し、黒字体質の顕在化を図ることができました。

この結果、当中間連結会計期間の売上高は、33,748百万円(同18.2%増)となり、利益面につきましては、営業利益3,871百万円同66.1%増)、営業外費用において、急激な為替変動の影響により為替差損が968百万円の計上となったことから経常利益は2,312百万円同29.8%減)となりました。また、特別利益において前述致しました「W Hotel Dallas Victory」の運営会社であるVictory Dunhill Hotel HN LLC他の持分取得に伴う段階取得に係る差益1,259百万円及び負ののれん発生益1,695百万円の計上があったことから、親会社株主に帰属する中間純利益は4,385百万円同44.4%増)と大幅な増益となりました。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

① 婚礼事業

当中間連結会計期間においては、婚礼施行件数が4,473件(同4.6%増)と微増となり、婚礼施行単価についても引き続き緩やかに回復しており、売上高は増加いたしました。利益面においては、エネルギーコスト、仕入外注費を含む原材料価格の上昇を婚礼施行単価の回復が吸収し増加いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は18,282百万円同13.3%増)、セグメント利益は2,969百万円同70.2%増)となりました。

 

 

② ホテル事業

当中間連結会計期間においては、ホテル婚礼施行件数が773件(同1.8%増)と微増となり、昨年取得した米国2施設の売上寄与、また、国内ラグジュアリーホテルにおいては過去最高を記録した訪日外国人数の影響から宿泊稼働率及び宿泊単価が堅調に推移いたしました。

この結果、当セグメントの売上高は14,032百万円同28.1%増)、セグメント利益は1,905百万円同17.6%増)となりました。

 

③ W&R事業

当中間連結会計期間においては、複合温浴施設「美楽温泉SPA-HERBS」の来館者数及び飲食売上高が過去最高となりましたが、昨年不採算店舗の退店を進めた英国式リフレクソロジーサロン「クイーンズウェイ」の影響により売上高は微減となり、セグメント利益につきましては、不採算店舗の退店により前年同期を上回りました。

この結果、当セグメントの売上高は1,433百万円同1.4%減)、セグメント利益は52百万円同659.9%増)となりました。

 

資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。

当中間連結会計期間末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ23,685百万円増加して、135,397百万円となりました。これは主に、当中間連結会計期間より連結の範囲に含めた、「W Hotel Dallas Victory」及び「ANAホリデイ・イン東京ベイ」に係る建物及び構築物が21,036百万円増加したことによるものであります。

当中間連結会計期間末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ19,721百万円増加して、97,402百万円となりました。これは主に、上記2施設の取得に伴い長期借入金(1年内含む)12,787百万円及び社債(1年内含む)4,632百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。

当中間連結会計期間末における純資産総額は、前連結会計年度末に比べ3,964百万円増加して、37,995百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益の計上等により利益剰余金が4,099百万円増加したことによるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ2,012百万円増加し、23,106百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は4,049百万円前年同期比23.6%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が1,187百万円となりましたが、税金等調整前中間純利益が5,144百万円及び減価償却費1,780百万円となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は5,930百万円前年同期は2,718百万円の使用)となりました。これは主に、「W Hotel Dallas Victory」の運営会社であるVictory Dunhill Hotel HN LLC他の持分取得に伴う連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が3,407百万円、設備改修に伴う有形固定資産の取得による支出が2,065百万円となったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は4,003百万円前年同期は1,796百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が7,807百万円ありましたが、長期借入れによる収入が7,873百万円及び社債発行による収入が4,875百万円となったことによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5) 主要な設備

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。