第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度(自 平成26年10月1日 至 平成27年9月30日)における我が国の経済は、中国経済の減速を背景とした輸出の大幅な落ち込みや、天候不順の影響等による個人消費の減少など、弱い動きもみられるものの、雇用・所得環境の改善、設備投資の増加により、全体として緩やかな回復基調が続いております。

当社の属する駐車場業界においては、慢性的な駐車場不足や都市部での旺盛な建築需要を背景に、売上について底堅く推移しました。

このような中で、当社は、引き続き積極的な営業活動を行い、新規駐車場の開設を進めるとともに、既存駐車場においても料金変更をタイムリーに行うなど採算性向上に努めてまいりました。

その結果、当事業年度においては、275件4,410車室の新規開設、93件1,224車室の減少により、182件3,186車室の純増となり、9月末現在1,605件22,870車室が稼働しております。当事業年度の業績については、賃借駐車場において、解約等による減少が93件1,224車室と、解約車室数が前期の半分以下に留まった一方で、新規については270件4,313車室と、前事業年度に比べて遜色ない開設数となりました。その結果、車室数としては過去最多の純増となり、増収増益となりました。保有駐車場については、5件97車室を新規開設し、その結果、増収増益となりました。このほか、適正な料金設定、売上に応じて賃料を支払う還元方式の推進、運営コストの低減により、収益性の向上を図りました。その結果、営業利益、経常利益および当期純利益について増益となりました。

以上の活動により、当事業年度の売上高は、10,997百万円(前事業年度比9.1%増)、営業利益2,037百万円(前事業年度比17.3%増)、経常利益1,786百万円(前事業年度比20.9%増)、当期純利益1,132百万円(前事業年度比26.8%増)を計上いたしました。

 

当社の具体的な駐車場形態毎の状況は以下のとおりであります。

(賃借駐車場)

当事業年度においては、営業支援システムの積極的な活用により、営業が効率化され、270件4,313車室となりました。加えて、このシステムを活用したタイムリーな料金変更により、既存駐車場の売上も堅調に推移しました。一方で、解約は、93件1,224車室に留まりました。以上の結果、177件3,089車室の純増となり、9月末現在1,489件19,300車室が稼働しております。売上高は9,081百万円(前事業年度比9.7%増)となりました。

 

(保有駐車場)

当事業年度においては、新潟市25車室、仙台市30車室、水戸市12車室、大阪市19車室、高知市11車室、合計5件97車室を新規開設致しました。その結果、9月末現在においては116件3,570車室が稼働しております。売上高は1,559百万円(同6.5%増)となりました。このほか、大阪市、高知市にて計4件38車室分の駐車場用地を取得する契約を当事業年度に締結しており、平成28年9月期にオープンを予定しております。

 

(その他事業)

当事業年度においては、不動産賃貸収入、自動販売機関連売上、駐輪場売上、宮城県大崎市、茨城県水戸市における太陽光発電売上に加え、平成27年4月より静岡県伊豆市において、パラカ修善寺太陽光発電所(約1.2メガワット)が稼働したため、売上高は355百万円(同6.4%増)となりました。このほか、茨城県かすみがうら市にて当事業年度に設置工事を開始した約1.7メガワットの太陽光発電所が平成27年12月に稼働を予定しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前事業年度末に比べ834百万円増加し、2,705
万円となりました。主な要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は前事業年度に比べ207百万円減少し、1,703百万円となりました。これは主として、税引前当期純利益1,777百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は前事業年度に比べ1,363百万円増加し、2,063百万円となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出2,056百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は1,194百万円(前事業年度は785百万円の使用)となりました。これは主として、長期借入れによる収入が2,687百万円に対し、長期借入金の返済による支出が1,198百万円、リース債務の返済による支出が447百万円であったことによるものであります。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における駐車場形態毎の販売実績は以下のとおりです。

駐車場形態

金額(百万円)

前年同期比(%)

賃借駐車場

9,081

9.7

保有駐車場

1,559

6.5

その他事業

355

6.4

合計

10,997

9.1

 

(注)1 記載の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 当事業年度における地域別販売実績及び構成比は次のとおりであります。

地域別

前事業年度

(自 平成25年10月1日

至 平成26年9月30日)

当事業年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

関東地区

4,865

48.3

5,043

45.9

関西地区

2,958

29.3

3,327

30.3

その他

2,257

22.4

2,626

23.9

合計

10,080

100.0

10,997

100.0

 

 

3 【対処すべき課題】

当社は収益力の向上のため、対処すべき課題として以下の項目に取り組んでまいります。

(1) 解約リスクの低減

当社は、時間貸駐車場事業を賃借駐車場モデル(土地オーナーより駐車場用地を借り受け事業を行うモデル)に依存し過ぎることは、賃貸借契約の解約により事業を継続できなくなるリスクがあると考えております。そこで、賃借駐車場の解約リスクを軽減し、企業全体として長期安定的・継続的に成長していくためには、キャッシュ・フローを考慮しながら、「賃借駐車場」及び「保有駐車場」のポートフォリオを組み立てていくことが必要と考えております。

 

(2) 収益リスクの低減

当社は事業基盤の更なる強化を図るため、駐車場を新規駐車場(オープン後1年未満の駐車場)と既存駐車場(オープン後1年以上経過の駐車場)に分けて管理しております。加えて、賃借駐車場では、毎月一定の賃料を土地オーナーに支払う「固定方式」にかかるリスク管理の徹底と、駐車場売上によって賃料が変動する「還元方式」を組み合わせることにより、収益リスクの低減に努めてまいります。

 

(3) オペレーションスキルの向上

当社は『標準化』を推進し、従業員のオペレーションスキルの向上により、全社的な収益拡大とコスト低減を図ることに努めております。今後も引き続き、人材育成・教育によりオペレーションスキルの向上を図ることで、利益率の改善に努めてまいります。

 

(4) 営業力の強化

当社が成長を図るうえでは、今後も継続して営業力を強化していく必要があると認識しております。人員の拡大を図るとともに、「標準化」を推進し、OJT教育、全体研修、個別指導を通じ、個々のスキルアップに努めてまいります。加えて、営業支援システムの機能向上、情報の蓄積と活用を促進してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業その他に関するリスクとして投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業におけるリスクについて

イ 事業用地の確保について

当社における駐車場運営形態としては、「賃借」及び「保有」があります。当社では、賃借によって駐車場用地を確保する「賃借駐車場」が、当社の運営管理する駐車場の中で高い割合を占めており、当社事業の基本を成すビジネスモデルであります。「賃借駐車場」は、土地オーナーに賃借料を支払い、当社で駐車場設備を設置し、運営管理を行います。時間貸駐車料金(一部月極を含む)が売上高、そこから賃借料、駐車機器のリース料(精算機・ロック板等)、運営管理費(機器メンテナンス料・集金費・清掃費・光熱費等)を差し引いたものが、個別の駐車場の売上総利益となります。
 当社が事業を拡大するためには、駐車場用地の確保が必要となりますが、土地所有者の土地の有効活用に対する旺盛な需要を背景として、当社の最近5ヵ年における物件数及び車室数の推移は、以下のとおり概ね順調に増加しております。

 

(単位:車室(件))

回次

第15期

第16期

第17期

第18期

第19期
当事業年度

決算年月

平成23年9月

平成24年9月

平成25年9月

平成26年9月

平成27年9月

 賃借駐車場

9,898(820)

12,836(  992)

14,759(1,187)

16,211(1,312)

19,300

1,489

 保有駐車場

 3,552( 99)

3,611(  103)

3,453(  107)

3,473(  111)

3,570

(  116

合計

13,450(919)

16,447(1,095)

18,212(1,294)

19,684(1,423)

22,870

1,605

 

 

今後につきましては、地価の動向、土地に係る税制の改正等の要因により不動産市場が活発化した場合、土地所有者にとって土地の有効活用のための選択肢が増加することにより、当社にとって駐車場用地の確保が困難になる可能性があります。

 

ロ 土地所有者との賃貸借契約が解約される可能性について

賃借駐車場を設置する際には、土地所有者との間で当社を賃借人とする賃貸借契約を締結しております。当該契約期間は概して2~3年間(当初契約期間)となっており、期間満了後は1年毎の自動更新となっておりますが、土地所有者の意思により契約が解約される可能性があります。

 

(2) 法的規制等について

 当社が営む時間貸駐車場の運営に関して、特有の法的規制は現在のところありません。駐車場の設置等に関する
法令としては、都市における自動車の駐車のための施設の整備に関し必要な事項を定めた「駐車場法」をはじめ、都道府県公安委員会による交通規制等を定めた「道路交通法」並びに自動車保有者等に対して自動車の保管場所確
保等を定めた「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」等があります。
 これらの法律が変更された場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 今後、都市部の自動車利用の制限につながるような法改正等がなされた場合には、当社の営業地域における駐車場の需要の減少等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(3) 借入金について

 当社における駐車場開発形態としては、「賃借」及び「保有」がありますが、土地を保有する場合には、当該資金の大部分を金融機関からの長期借入金により調達しております。金融機関からの借入に当たっては原則として借入期間を20年とし、金利についてもその多くを固定金利での調達としておりますが、今後の金利動向等、金融情勢の急激な変化により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
 なお、最近5ヵ年における自己資本比率、長期借入金の推移は、以下のとおりであります。

回次

第15期

第16期

第17期

第18期

第19期
当事業年度

決算年月

平成23年9月

平成24年9月

平成25年9月

平成26年9月

平成27年9月

自己資本比率(%)

31.3

33.7

37.2

39.5

39.7

長期借入金合計(百万円)

10,115

9,456

9,262

8,938

10,427

 1年内返済長期借入金
 (百万円)

984

944

1,031

1,072

1,226

 長期借入金(百万円)

9,131

8,511

8,231

7,865

9,200

 

 

(4)事業用土地の状況について

当社では、当事業年度末現在、総資産額23,476百万円に対し、事業用土地として簿価15,809百万円の土地(不動
産信託受益権含む)を所有しております。

これらの土地等につきましては、当社が営む時間貸駐車場に係る駐車場用地であり、原則的には継続して所有し
事業の用に供するものです。また、現時点におきましては、充分な収益を確保しているものと当社では認識してお
ります。しかしながら、今後、売上の低下や営業戦略の大幅な変更等により、当社の事業にとって不要な土地等を
売却した場合、当該地価の動向によっては、当社の業績に影響を与える可能性があります。

また、固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合に、一定の条件で回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額することとなるため、今後の地価の動向や当社の収益状況によっては、当社の財政状
態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は23,476百万円となり、前事業年度末に比べ2,782百万円増加しました。これは主に流動資産における現金及び預金の増加(834百万円)、有形固定資産における土地の増加(1,349百万円)によるものであります。

当事業年度末における負債の部は14,059百万円となり、前事業年度末に比べ1,621百万円増加しました。これは主に流動負債における短期借入金の増加(211百万円)、1年内返済予定の長期借入金の増加(154百万円)、固定負債における長期借入金の増加(1,335百万円)によるものです。

当事業年度末における純資産の部は9,416百万円となり、前事業年度末に比べ1,161百万円増加しました。これは主に当期純利益に伴い利益剰余金が増加(1,020百万円)したことによるものです。この結果、自己資本比率は前事業年度末の39.5%から39.7%となりました。

なお、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」を御参照下さい。

 

(2) 経営成績の分析

「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」を御参照下さい。