当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)業績
平成27年度の経済環境は、米国経済が雇用・所得環境の改善を背景に堅調な拡大を続け、欧州経済も個人消費の持ち直しにより回復基調を維持したものの、資源価格の低迷や中国経済の成長ペースの鈍化により、新興国の景気停滞が長期化し、世界経済は緩やかな回復にとどまりました。
わが国経済については、引き続き大企業を中心に業績の改善傾向は維持され、設備投資は底堅さを持続いたしました。しかしながら、個人消費は依然として力強さを欠き、また、海外経済の減速や、年明け以降の株安、円高の進行などによる先行きへの不透明感の強まりもあり、本格的な景気回復には至りませんでした。
リース業界におきましては、平成26年度の消費税増税の影響による需要の落ち込みから持ち直し、業界全体のリース取扱高は前年度を上回る実績となりました。
また、金融市場では、日本銀行の金融緩和継続により金利が低位で推移するなか、年明けには本邦初のマイナス金利政策が導入され、長期金利・短期金利ともに低下し、長期金利はマイナス圏にまで低下いたしました。
こうした経営環境のなか、当社グループは、平成26年度から平成28年度の3年間を計画期間とする第4次中期経営計画の取り組みに引き続き注力いたしました。この計画では、ビジョンとして「時代を見つめ、お客様と共に成長する特色ある総合金融サービスグループ」を掲げ、リースにとどまらない多様な金融サービスの提供を通じて、お客様をサポートするとともに、時代や環境の変化に合わせ自らも進化し続けることを目指しております。この2年間で、営業面における3つの基本戦略である「コア事業(リース・割賦・金融)の拡充」「専門金融ポートフォリオの向上」「海外ビジネスの強化・拡大」の着実な推進により、収益力の持続的な向上を果たし、最終年度の目標達成に向け着実にステップアップすることができました。
平成27年度につきましては、リース及び割賦では、好調であった前年度から引き続き実績を拡大し、リース及び割賦全体の契約実行高は前期(平成27年3月期)比2.0%増加の465,505百万円となりました。大企業を中心としたお客様の大型設備投資案件を捕捉するとともに、幅広いニーズに対応する総合的な提案営業をより一層推進し、顧客基盤の拡充を図りました。また、近年注力する流通・小売などの内需型産業への取り組みも継続強化し、補助金を活用した環境関連機器の導入案件や出店に伴う入居保証金の流動化、大手店舗開発事業者と連携した不動産リースの取り組みを拡大いたしました。さらに、不動産関連ビジネスにおいては、流通・小売業向けの取引に加え、有力な不動産事業者が手掛ける大型の物流施設や商業施設を対象にしたREIT関連の取引も拡大しております。
金融分野につきましては、多様なファイナンスに取り組んだ結果、金融分野全体の契約実行高は、前期比23.2%増加の599,847百万円となりました。専門金融では、引き続き海外のエネルギー関連のプロジェクトファイナンスやシンジケート・ローンに取り組むとともに、企業の資本政策に関連するファイナンス等、環境変化を捉えた取り組みを実行いたしました。企業金融では、資金調達の多様化やキャッシュフローコントロール等、お客様の財務戦略に資するソリューション提案を推進し、債権の流動化や保証ビジネスに取り組みました。
また、注力分野として位置付ける航空機関連ビジネスにおいては、米国の大手航空機リース会社であるAircastle社と合弁で、航空機オペレーティング・リース専業会社「IBJ Air Leasing Limited」を設立いたしました。これまでの機体やエンジンを対象にしたファイナンスに加え、機体保有型ビジネスを新たに展開することで、さらなる事業基盤の拡充を目指してまいります。
海外につきましては、足元ではアジア景気が減速するなか、リスクを見極めながら企業の多様なニーズを捕捉しております。これまでの日系企業の設備投資に係るファイナンスに加え、優良非日系企業への取り組みも進めております。また、日本の大手企業と提携したエネルギー関連のファイナンスや医療機関向け販売金融への取り組みを通じて、中長期的な海外ビジネスの基盤拡充にも取り組んでおります。
損益状況につきましては、営業資産の着実な積み上げにより、売上高は増収となりました。また、市場金利が引き続き低位に推移するなか、注力分野における高収益案件の捕捉により収益力の向上を図り、売上総利益は前期(平成27年3月期)比9.0%増加の38,441百万円となりました。船舶ファイナンス関連で信用コストが発生し、経常利益は前期比2.1%減少の18,570百万円となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は同4.2%増加の11,609百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。(売上高は外部顧客への売上高を記載しております。)
〔賃貸〕
賃貸の売上高は前期(平成27年3月期)比5.9%増加して337,115百万円となりましたが、営業利益は同0.3%減少して16,506百万円となりました。
〔割賦〕
割賦の売上高は前期比42.2%減少して14,399百万円となり、営業利益は同10.2%減少して390百万円となりました。
〔貸付〕
貸付の売上高は前期比2.4%増加して7,478百万円となりましたが、船舶ファイナンス関連で信用コストが発生したことから、営業利益は同63.4%減少して1,224百万円となりました。
〔その他〕
その他の売上高は前期比65.0%増加して5,180百万円となり、営業利益は同108.2%増加して3,677百万円となりました。
財政状態につきましては、契約実行高の増加により営業資産は前期(平成27年3月期)末比148,725百万円増加し1,581,025百万円となり、資産合計額は同167,016百万円増加の1,718,720百万円となりました。
また、負債合計額は前期末比157,527百万円増加の1,585,933百万円となり、このうち有利子負債は営業資産の増加に伴い1,465,584百万円となりました。
純資産は、期間利益の蓄積等により引き続き増加し132,786百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業資産が増加したこと等により150,170百万円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、継続的なシステム投資等により224百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、間接調達で112,602百万円の収入、コマーシャル・ペーパー及び社債の発行等による直接調達で51,500百万円の収入となり、財務活動全体では161,507百万円の収入となりました。
以上の結果、当期(平成28年3月期)末における現金及び現金同等物の残高は、前期(平成27年3月期)末比10,875百万円増加し、48,332百万円となりました。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金及びその他の営業貸付債権)の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における貸付金の状況は次のとおりであります。
① 貸付金の種別残高内訳
|
平成28年3月31日現在 |
|
貸付種別 |
件数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
平均約定金利 (%) |
|
消費者向 |
|
|
|
|
|
|
無担保(住宅向を除く) |
- |
- |
- |
- |
- |
|
有担保(住宅向を除く) |
- |
- |
- |
- |
- |
|
住宅向 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
事業者向 |
|
|
|
|
|
|
計 |
1,693 |
100.00 |
269,318 |
100.00 |
1.84 |
|
合計 |
1,693 |
100.00 |
269,318 |
100.00 |
1.84 |
② 資金調達内訳
|
平成28年3月31日現在 |
|
借入先等 |
残高(百万円) |
平均調達金利(%) |
|
|
金融機関等からの借入 |
585,459 |
0.50 |
|
|
その他 |
468,300 |
0.09 |
|
|
|
社債・CP |
420,000 |
0.10 |
|
合計 |
1,053,759 |
0.32 |
|
|
自己資本 |
104,707 |
- |
|
|
|
資本金・出資額 |
17,874 |
- |
③ 業種別貸付金残高内訳
|
平成28年3月31日現在 |
|
業種別 |
先数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
製造業 |
86 |
14.60 |
25,422 |
9.44 |
|
建設業 |
8 |
1.36 |
1,395 |
0.52 |
|
電気・ガス・熱供給・水道業 |
5 |
0.85 |
7,908 |
2.94 |
|
運輸・通信業 |
77 |
13.07 |
93,430 |
34.69 |
|
卸売・小売業、飲食店 |
122 |
20.71 |
15,962 |
5.93 |
|
金融・保険業 |
25 |
4.25 |
33,546 |
12.45 |
|
不動産業 |
39 |
6.62 |
47,785 |
17.74 |
|
サービス業 |
146 |
24.79 |
31,690 |
11.77 |
|
個人 |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
81 |
13.75 |
12,177 |
4.52 |
|
合計 |
589 |
100.00 |
269,318 |
100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
|
平成28年3月31日現在 |
|
受入担保の種類 |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
|
有価証券 |
2,109 |
0.79 |
|
|
|
うち株式 |
2,109 |
0.79 |
|
債権 |
17,263 |
6.41 |
|
|
|
うち預金 |
- |
- |
|
商品 |
- |
- |
|
|
不動産 |
9,461 |
3.51 |
|
|
財団 |
- |
- |
|
|
その他 |
91,081 |
33.82 |
|
|
計 |
119,917 |
44.53 |
|
|
保証 |
5,250 |
1.95 |
|
|
無担保 |
144,150 |
53.52 |
|
|
合計 |
269,318 |
100.00 |
|
⑤ 期間別貸付金残高内訳
|
平成28年3月31日現在 |
|
期間別 |
件数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
1年以下 |
80 |
4.73 |
19,551 |
7.26 |
|
1年超 5年以下 |
1,018 |
60.13 |
98,295 |
36.50 |
|
5年超 10年以下 |
415 |
24.51 |
93,236 |
34.62 |
|
10年超 15年以下 |
106 |
6.26 |
44,215 |
16.42 |
|
15年超 20年以下 |
61 |
3.60 |
13,925 |
5.17 |
|
20年超 25年以下 |
13 |
0.77 |
93 |
0.03 |
|
25年超 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
1,693 |
100.00 |
269,318 |
100.00 |
|
1件当たり平均期間 |
7.03年 |
|||
(注) 期間は、約定期間によっております。
(1)契約実行高
当連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
契約実行高(百万円) |
前年同期増減率(%) |
|
|
賃 貸 |
情報・事務用機器 |
97,737 |
25.0 |
|
産業・土木・建設機械 |
117,627 |
△3.0 |
|
|
その他 |
103,436 |
△7.2 |
|
|
ファイナンス・リース計 |
318,802 |
2.5 |
|
|
オペレーティング・リース |
72,765 |
18.6 |
|
|
|
|
391,567 |
5.2 |
|
割 賦 |
73,938 |
△12.1 |
|
|
貸 付 |
534,324 |
15.5 |
|
|
その他 |
65,522 |
172.6 |
|
|
合計 |
1,065,352 |
13.0 |
|
(注) 賃貸セグメントについては、当連結会計年度に取得した賃貸用資産の取得金額、割賦セグメントについては、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(2)営業資産残高
連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|||
|
期末残高 (百万円) |
構成比(%) |
期末残高 (百万円) |
構成比(%) |
||
|
賃 貸
|
情報・事務用機器 |
224,759 |
15.7 |
236,373 |
14.9 |
|
産業・土木・建設機械 |
288,645 |
20.2 |
306,126 |
19.4 |
|
|
その他 |
298,590 |
20.8 |
299,487 |
18.9 |
|
|
ファイナンス・リース計 |
811,995 |
56.7 |
841,987 |
53.2 |
|
|
オペレーティング・リース |
66,697 |
4.7 |
116,365 |
7.4 |
|
|
|
|
878,693 |
61.4 |
958,353 |
60.6 |
|
割 賦 |
153,910 |
10.7 |
147,455 |
9.3 |
|
|
貸 付 |
361,067 |
25.2 |
377,933 |
23.9 |
|
|
その他 |
38,627 |
2.7 |
97,283 |
6.2 |
|
|
合計 |
1,432,299 |
100.0 |
1,581,025 |
100.0 |
|
(注) 割賦セグメントについては、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(3)営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①前連結会計年度
|
セグメントの名称 |
売上高 (百万円) |
売上原価 (百万円) |
差引利益 (百万円) |
資金原価 (百万円) |
売上総利益 (百万円) |
|
|
賃 貸 |
ファイナンス・リース |
270,410 |
- |
- |
- |
- |
|
オペレーティング・リース |
47,965 |
- |
- |
- |
- |
|
|
|
|
318,375 |
288,367 |
30,007 |
4,020 |
25,986 |
|
割 賦 |
24,915 |
22,712 |
2,203 |
588 |
1,614 |
|
|
貸 付 |
7,303 |
442 |
6,861 |
1,606 |
5,254 |
|
|
その他 |
3,139 |
601 |
2,537 |
122 |
2,415 |
|
|
合計 |
353,733 |
312,124 |
41,609 |
6,338 |
35,271 |
|
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
②当連結会計年度
|
セグメントの名称 |
売上高 (百万円) |
売上原価 (百万円) |
差引利益 (百万円) |
資金原価 (百万円) |
売上総利益 (百万円) |
|
|
賃 貸 |
ファイナンス・リース |
286,865 |
- |
- |
- |
- |
|
オペレーティング・リース |
50,249 |
- |
- |
- |
- |
|
|
|
|
337,115 |
306,449 |
30,665 |
4,062 |
26,603 |
|
割 賦 |
14,399 |
12,023 |
2,376 |
593 |
1,782 |
|
|
貸 付 |
7,478 |
324 |
7,154 |
1,436 |
5,718 |
|
|
その他 |
5,180 |
573 |
4,606 |
269 |
4,337 |
|
|
合計 |
364,174 |
319,371 |
44,803 |
6,361 |
38,441 |
|
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
当社グループは、中期経営計画の最終年度となる平成28年度につきましては、利益目標の達成による計画の完遂を果たすとともに、その先の中長期的な成長に繋がる、新たな事業領域の開拓に向けた布石を打つための重要な年度であると考えております。お客様のニーズを捉える総合提案や資金需要が見込める業種へのアプローチを加速し、リース・割賦を中心とするコア事業の収益力の強化を図ってまいります。加えて、経済環境の変化に機敏に対応することで、専門金融ポートフォリオの質・量ともに安定した収益基盤の確立に注力してまいります。さらに、リスクコントロールを図りながら高収益分野への取り組みを推進し、事業領域を拡大することで、「総合金融サービスグループ」として、さらなる進化を目指してまいります。
また、当社グループは、全てのステークホルダーからの信頼と期待にお応えするため、コーポレートガバナンス・コードの趣旨・精神を踏まえ、コーポレート・ガバナンスの充実に引き続き取り組んでまいります。内部統制の有効かつ適切な運用はもとより、コンプライアンスの徹底やリスク管理体制の整備を通じて、内部管理態勢の強化に努めてまいります。さらに、企業の社会的責任(CSR)を事業運営の基本に据え、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進してまいります。また、多様な人材の活躍が企業の持続的成長に必要不可欠であるという認識のもと、ダイバーシティ文化の確立を組織的に推進するため、新たにダイバーシティ推進室を設置いたしました。これらの取り組みを通じ、当社グループの企業価値を一層向上してまいります。
当社グループの経営成績、株価、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、平成28年6月23日現在において当社グループが判断したものであります。
①民間設備投資額とリース設備投資額の動向について
わが国においてリース取引は、企業が設備投資を行う際の調達手段のひとつとして広く利用されております。
民間設備投資額とリース設備投資額の動向はほぼ同一基調で推移してきており、リース設備投資額は企業の設備投資動向に影響を受けるものと考えられます。
当社グループの契約実行高と民間設備投資額及びリース設備投資額の推移は、必ずしも一致しておりませんが、民間設備投資額及びリース設備投資額が大幅に減少した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
②金利リスク及び調達環境の変化による影響について
リース料・賦払金は契約時の金利水準に基づき大宗が定額収入でありますが、有利子負債には変動金利が含まれているため売上原価の一部である資金原価は変動いたします。したがって、金利変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、固定金利による有利子負債の比重を高めると金利変動の影響を低くすることが可能となりますが、一般的に固定金利は変動金利に比して高いため粗利益が縮小する場合があり、固定金利と変動金利の有利子負債の比重及び構成比が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうした金利リスクをヘッジする目的でデリバティブ取引を利用しております。具体的には、ALM(資産負債の統合管理)の手法によるマッチング比率(固定・変動利回りの資産に対して固定・変動金利の負債・デリバティブを割り当てることにより、資産のうち金利リスクを負っていない部分の割合)の管理を行っております。よって金利リスクを負う部分については、市場金利の変動によって当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループの資金調達は、間接調達のほかコマーシャル・ペーパー等の直接調達も含まれており、調達環境の変化によっては資金調達に影響を与える可能性があります。
③信用リスクについて
リース取引等は、取引先に対し比較的長期間(平均5年程度)にわたり、賃貸という形で信用を供与する取引で、取引先からリース料等を全額回収して当初の期待利益が確保されます。したがって、当社は取引先毎の厳格な与信チェック、リース物件の将来中古価値の見極め等により契約取組の可否判断を行うとともに、信用リスクの定量的なモニタリングにより営業資産のポートフォリオにおける信用リスクをコントロールし、信用リスクを極小化するよう努めております。また、取引先の信用状況が悪化しリース料等の不払いが生じた場合には、リース物件の売却又は他の取引先への転用等により可能な限り回収の促進を図っております。
さらに、信用リスク管理の観点から日本公認会計士協会の「リース業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」(業種別監査委員会報告第19号)に基づき、「金融検査マニュアル」(金融庁)に準じた資産の自己査定を実施しております。
なお、この結果、平成28年3月期における「破産更生債権及びこれらに準ずる債権等」に対する信用部分は8,476百万円であり、これに対して100%の引当を実施し、全額を取立不能見込額として直接減額しております。
しかしながら、今後の景気動向によっては企業の信用状況の悪化により新たな不良債権が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④諸制度の変更リスクについて
当社グループは、現行の法律・税務・会計等の制度や基準をもとに、リース、レンタル、割賦販売、貸付等をはじめとする総合金融サービスの提供を行っております。これらの諸制度が大幅に変更された場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤その他のリスクについて
その他、オペレーティング・リースの見積残存価額等が当初の想定水準を下回る「価格変動リスク」、事務の不適切な処理等が行われる「事務リスク」、ITシステムの障害・誤作動が発生する「システムリスク」、法令・社会的規範に反する「コンプライアンスリスク」などが、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社は、平成28年3月9日開催の取締役会において、当社の連結子会社である東芝医用ファイナンス㈱の当社保有の全株式を㈱東芝に譲渡することについて決議し、平成28年4月15日付で譲渡いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)経営成績
① 売上高
当期(平成28年3月期)の売上高は、前期(平成27年3月期)比10,440百万円増収の364,174百万円となりました。
セグメント別の売上高では、賃貸が337,115百万円(前期比18,740百万円増)、割賦が14,399百万円(同10,515百万円減)、貸付が7,478百万円(同175百万円増)、その他が5,180百万円(同2,040百万円増)となりました。
これは、賃貸売上が契約実行高の伸長に伴い好調であったほか、その他売上において営業投資有価証券償還益を計上したこと等により、全体としても前期比増加となったものです。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当期の売上原価は、前期比7,270百万円増加し325,732百万円となりました。
この内、資金原価は前期比23百万円増加し6,361百万円となりました。これについては、契約実行高の伸長により有利子負債は増加いたしましたが、日銀によるマイナス金利等の金融緩和政策に伴い市場金利が低下したことを受け、より低利な資金調達を推進したことで資金原価の増加を極力抑えることができました。
当期の販売費及び一般管理費は、20,868百万円(前期比3,543百万円増)となりました。
この内、人件費及び物件費は19,469百万円(前期比329百万円増)と微増となりました。また信用コストについては、海運市況の悪化に伴い船舶ファイナンスの一部について担保評価の見直しを実施したこと等により、当期の貸倒引当金繰入額等は1,351百万円(同3,226百万円増)となりました。
なお、平成27年11月11日に開示した「債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ」におけるUNITED社に対する債権については、上記の貸倒引当金繰入額等の内数として1,027百万円を計上しております。
③ 営業利益
当期の営業利益は、信用コストの増加により前期比373百万円減少し、17,573百万円となりました。
④ 営業外損益
当期の営業外損益は、前期比28百万円減少し純額で996百万円の収益となりました。
この内、営業外収益は前期比130百万円減少し1,436百万円となりました。これは持分法による投資利益が77百万円減少したこと等によるものです。
営業外費用については前期比101百万円減少し439百万円となりました。
⑤ 経常利益
当期の経常利益は、前期比402百万円減少し18,570百万円となりました。
⑥ 特別損益
当期の特別損益は特別利益が442百万円、特別損失が56百万円となり、純額で385百万円の利益となりました。
この特別利益は、連結子会社において固定資産売却益を計上したこと等によるものです。
⑦ 税金等調整前当期純利益
当期の税金等調整前当期純利益は、前期比60百万円増加し18,955百万円となりました。
⑧ 法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額
当期の法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額は、6,811百万円となりました。
⑨ 非支配株主に帰属する当期純利益
当期の非支配株主に帰属する当期純利益は、535百万円となりました。
⑩ 親会社株主に帰属する当期純利益
当期の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比464百万円増加し11,609百万円となりました。
(2)財政状況
① 営業資産
当期末の営業資産残高は、賃貸・割賦について通信機器や流通業向け店舗等といった内需型の設備投資を順調に捕捉したこと、金融分野について企業の資本政策に係るファイナンスを積極的に取り組んだこと等により、1,581,025百万円(前期末比148,725百万円増)と大幅に増加しました。
内訳としては、賃貸(注1)が958,353百万円(前期末比79,659百万円増)、割賦(注2)が147,455百万円(同6,454百万円減)、貸付(注3)が377,933百万円(同16,865百万円増)、その他(注4)が97,283百万円(同58,655百万円増)となりました。
(注)
1.流動資産のリース債権及びリース投資資産+有形固定資産の賃貸資産の賃貸資産+無形固定資産の賃貸資
産の賃貸資産
2.割賦債権-割賦未実現利益
3.営業貸付金+その他の営業貸付債権+その他の営業資産
4.営業投資有価証券
② 総資産
当期末の総資産についても同様に、前期末比167,016百万円増加し、1,718,720百万円となりました。
③ 有利子負債残高
当期末の有利子負債残高は、営業資産の増加に伴い前期末比155,632百万円増加し1,465,584百万円となりました。
これについては前期に引続き無担保普通社債を平成27年6月に100億円(利率0.151%)、平成27年12月に100億円(利率0.175%)発行し、社債は60,000百万円(前期末比10,000百万円増)となりました。またコマーシャル・ペーパーについても、平成27年10月に興銀リース㈱の国内コマーシャル・ペーパーの発行限度額を3,500億円から4,000億円に増額したことを受け、IBJL東芝リース㈱発行分と合わせて456,300百万円(同34,100百万円増)となりました。そのほか債権流動化に伴う支払債務が54,900百万円(同7,400百万円増)、短期借入金が364,415百万円(同27,926百万円増)、長期借入金が529,968百万円(同76,206百万円増)となりました。
④ 純資産の部
当期末の純資産合計は、期間利益の蓄積により前期末比9,489百万円増加し、132,786百万円となりました。
(3)キャッシュ・フロー
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、150,170百万円の支出(前期比79,832百万円支出増)となりました。これは内需型の設備投資や企業の資本政策に係るファイナンスニーズ等を捕捉し、営業資産が増加したこと等によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、224百万円の支出(前期比231百万円支出減)となりました。これは、継続的なシステム投資等によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入やコマーシャル・ペーパー、社債等の負債調達増加に伴い、全体では161,507百万円の収入(前期比89,612百万円収入増)となりました。
④ 現金及び現金同等物の期末残高
当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比10,875百万円増加し、48,332百万円となりました。