(1)業績
平成28年度の経済環境は、世界経済は、新興国経済の減速傾向の継続やBrexitをはじめとする欧州の政治的不透明感の高まりから年度前半では軟調に推移しましたが、米国経済の回復や年度後半にかけてアジア経済に持ち直しの動きがみられたことなどにより、年間では緩やかな拡大基調で推移しました。
わが国経済については、世界経済の影響もあり基調としては穏やかな回復傾向をたどり、企業収益の改善等を背景に設備投資は安定的に推移いたしました。
リース業界におきましては、リース取扱高は前年度とほぼ横ばいで推移いたしました。
また、金融市場では、日本銀行のマイナス金利政策が継続されるなか、景気回復を背景に長期金利が上昇する局面もみられたものの、引き続き金利は低位で推移いたしました。
こうした経営環境のなか、当社グループは、平成26年度から始まり平成28年度を最終年度とする第4次中期経営計画への取り組みに引き続き注力いたしました。この計画では「コア事業の拡充」、「専門金融ポートフォリオの向上」、「海外ビジネスの強化・拡大」の3つを営業面における基本戦略とし、最終年度の数値目標として「営業資産残高1兆5,000億円」、「親会社株主に帰属する当期純利益120億円」を掲げて運営してまいりました。基本戦略を着実に推進し、資産規模と収益力の向上を果たしたことで、平成28年度の営業資産残高は1,608,718百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は12,414百万円となり、ともに目標を達成いたしました。
平成28年度につきましては、リース及び割賦では、全体の契約実行高は引き続き伸張し、前期(平成28年3月期)比2.2%増加の475,661百万円となりました。お客様の課題解決や潜在的なニーズに訴求する総合的な提案営業を推進することで、大企業・中堅企業のお客様を中心とした設備投資案件への取り組みが伸長いたしました。資金需要が見込まれる流通・小売などの内需型産業へのアプローチを引き続き強化し、環境・エネルギー関連の補助金も活用した店舗設備案件の取り組みに加え、大手店舗開発事業者との連携等により、土地・建物を対象にした不動産リースの取引を拡大いたしました。特に不動産関連ビジネスにおいては、有力な事業者が手掛けるREIT向けブリッジ案件の伸長により、取り扱いを一段と拡大しております。
金融分野につきましては、全体の契約実行高は前期(平成28年3月期)比2.8%増加の616,366百万円となりました。有力な金融機関と連携した国内外でのシンジケート・ローンへの取り組みや企業の資本政策に係るファイナンスに取り組むとともに、債権の流動化などお客様の資金調達の多様化や商流における課題解決に資する取引を実行いたしました。
また、注力分野として位置付ける航空機関連ビジネスにおいては、米国の大手航空機リース会社であるAircastle社と合弁で設立した航空機オペレーティング・リース事業子会社にて4機のオペレーティング・リースを実行いたしました。これまでの機体やエンジンを対象にしたファイナンスに加えて、機体保有型ビジネスを新たに展開することで事業領域を拡大いたしました。
海外につきましては、営業拠点を擁するアジア地域にて、日系企業の設備投資に係るファイナンスニーズを着実に捕捉するとともに、タイでのオートリース事業への本格参入や中国での医療機関向けリースの増加など非日系企業への取り組みをさらに強化することで、事業基盤を拡充しております。
損益状況につきましては、営業資産の着実な積み上げにより売上高は増収となりました。また、市場金利が引き続き低位に推移するなか、注力分野における高収益案件の捕捉や資金原価の低減により、売上総利益は前期(平成28年3月期)比2.0%増加の39,206百万円となりました。経常利益については信用コストの負担増を吸収して同1.2%増加の18,789百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は同6.9%増加の12,414百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。(売上高は外部顧客への売上高を記載しております。)
〔賃貸〕
賃貸の売上高は前期(平成28年3月期)比20.5%増加して406,161百万円となりましたが、信用コストの発生により、営業利益は同6.7%減少して15,405百万円となりました。
〔割賦〕
割賦の売上高は前期比27.5%減少して10,432百万円となり、営業利益は同6.8%減少して364百万円となりました。
〔貸付〕
貸付の売上高は前期比5.6%減少して7,057百万円となりましたが、信用コストが前期比で減少したことから、営業利益は同115.2%増加して2,635百万円となりました。
〔その他〕
その他の売上高は前期比11.1%増加して5,753百万円となり、営業利益は同8.1%増加して3,973百万円となりました。
財政状態につきましては、契約実行高の増加により営業資産は前期(平成28年3月期)末比27,693百万円増加し1,608,718百万円となり、資産合計額は同33,563百万円増加の1,752,284百万円となりました。
また、負債合計額は前期末比24,595百万円増加の1,610,529百万円となり、このうち有利子負債は営業資産の増加に伴い1,492,438百万円となりました。
純資産は、期間利益の蓄積等により引き続き増加し141,755百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、営業資産が増加したこと等により73,100百万円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、継続的なシステム投資等により487百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、間接調達で71,526百万円の収入、コマーシャル・ペーパー及び社債の償還等により直接調達で2,300百万円の支出となり、財務活動全体では67,213百万円の収入となりました。
以上の結果、当期(平成29年3月期)末における現金及び現金同等物の残高は、前期(平成28年3月期)末比6,769百万円減少し、41,563百万円となりました。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金及びその他の営業貸付債権)の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における貸付金の状況は次のとおりであります。
① 貸付金の種別残高内訳
|
平成29年3月31日現在 |
|
貸付種別 |
件数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
平均約定金利 (%) |
|
消費者向 |
|
|
|
|
|
|
無担保(住宅向を除く) |
- |
- |
- |
- |
- |
|
有担保(住宅向を除く) |
- |
- |
- |
- |
- |
|
住宅向 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
事業者向 |
|
|
|
|
|
|
計 |
1,772 |
100.00 |
260,826 |
100.00 |
1.86 |
|
合計 |
1,772 |
100.00 |
260,826 |
100.00 |
1.86 |
② 資金調達内訳
|
平成29年3月31日現在 |
|
借入先等 |
残高(百万円) |
平均調達金利(%) |
|
|
金融機関等からの借入 |
644,645 |
0.49 |
|
|
その他 |
519,400 |
0.08 |
|
|
|
社債・CP |
443,800 |
0.06 |
|
合計 |
1,164,045 |
0.31 |
|
|
自己資本 |
114,419 |
- |
|
|
|
資本金・出資額 |
17,874 |
- |
③ 業種別貸付金残高内訳
|
平成29年3月31日現在 |
|
業種別 |
先数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
製造業 |
92 |
15.57 |
42,598 |
16.33 |
|
建設業 |
11 |
1.86 |
1,268 |
0.49 |
|
電気・ガス・熱供給・水道業 |
4 |
0.68 |
8,666 |
3.32 |
|
運輸・通信業 |
74 |
12.52 |
91,303 |
35.00 |
|
卸売・小売業、飲食店 |
131 |
22.17 |
19,176 |
7.36 |
|
金融・保険業 |
22 |
3.72 |
26,477 |
10.15 |
|
不動産業 |
30 |
5.08 |
31,264 |
11.99 |
|
サービス業 |
169 |
28.59 |
33,914 |
13.00 |
|
個人 |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
58 |
9.81 |
6,155 |
2.36 |
|
合計 |
591 |
100.00 |
260,826 |
100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
|
平成29年3月31日現在 |
|
受入担保の種類 |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
|
有価証券 |
2,106 |
0.81 |
|
|
|
うち株式 |
2,106 |
0.81 |
|
債権 |
12,659 |
4.85 |
|
|
|
うち預金 |
- |
- |
|
商品 |
- |
- |
|
|
不動産 |
10,561 |
4.05 |
|
|
財団 |
- |
- |
|
|
その他 |
78,072 |
29.93 |
|
|
計 |
103,400 |
39.64 |
|
|
保証 |
10,264 |
3.94 |
|
|
無担保 |
147,160 |
56.42 |
|
|
合計 |
260,826 |
100.00 |
|
⑤ 期間別貸付金残高内訳
|
平成29年3月31日現在 |
|
期間別 |
件数(件) |
構成割合(%) |
残高(百万円) |
構成割合(%) |
|
1年以下 |
93 |
5.25 |
30,835 |
11.82 |
|
1年超 5年以下 |
1,071 |
60.44 |
93,575 |
35.88 |
|
5年超 10年以下 |
454 |
25.62 |
88,549 |
33.95 |
|
10年超 15年以下 |
82 |
4.63 |
32,977 |
12.64 |
|
15年超 20年以下 |
63 |
3.55 |
14,554 |
5.58 |
|
20年超 25年以下 |
9 |
0.51 |
333 |
0.13 |
|
25年超 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
1,772 |
100.00 |
260,826 |
100.00 |
|
1件当たり平均期間 |
6.61年 |
|||
(注) 期間は、約定期間によっております。
(1)契約実行高
当連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
契約実行高(百万円) |
前年同期増減率(%) |
|
|
賃 貸 |
情報・事務用機器 |
85,482 |
△12.5 |
|
産業・土木・建設機械 |
106,856 |
△9.2 |
|
|
その他 |
91,076 |
△11.9 |
|
|
ファイナンス・リース計 |
283,415 |
△11.1 |
|
|
オペレーティング・リース |
137,977 |
89.6 |
|
|
|
|
421,393 |
7.6 |
|
割 賦 |
54,267 |
△26.6 |
|
|
貸 付 |
513,782 |
△3.8 |
|
|
その他 |
102,583 |
56.6 |
|
|
合計 |
1,092,027 |
2.5 |
|
(注) 賃貸セグメントについては、当連結会計年度に取得した賃貸用資産の取得金額、割賦セグメントについては、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(2)営業資産残高
連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|||
|
期末残高 (百万円) |
構成比(%) |
期末残高 (百万円) |
構成比(%) |
||
|
賃 貸
|
情報・事務用機器 |
236,373 |
14.9 |
234,256 |
14.6 |
|
産業・土木・建設機械 |
306,126 |
19.4 |
317,123 |
19.7 |
|
|
その他 |
299,487 |
18.9 |
257,923 |
16.0 |
|
|
ファイナンス・リース計 |
841,987 |
53.2 |
809,304 |
50.3 |
|
|
オペレーティング・リース |
116,365 |
7.4 |
141,014 |
8.8 |
|
|
|
|
958,353 |
60.6 |
950,318 |
59.1 |
|
割 賦 |
147,455 |
9.3 |
137,820 |
8.6 |
|
|
貸 付 |
377,933 |
23.9 |
348,085 |
21.6 |
|
|
その他 |
97,283 |
6.2 |
172,493 |
10.7 |
|
|
合計 |
1,581,025 |
100.0 |
1,608,718 |
100.0 |
|
(注) 割賦セグメントについては、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。
(3)営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
①前連結会計年度
|
セグメントの名称 |
売上高 (百万円) |
売上原価 (百万円) |
差引利益 (百万円) |
資金原価 (百万円) |
売上総利益 (百万円) |
|
|
賃 貸 |
ファイナンス・リース |
286,865 |
- |
- |
- |
- |
|
オペレーティング・リース |
50,249 |
- |
- |
- |
- |
|
|
|
|
337,115 |
306,449 |
30,665 |
4,062 |
26,603 |
|
割 賦 |
14,399 |
12,023 |
2,376 |
593 |
1,782 |
|
|
貸 付 |
7,478 |
324 |
7,154 |
1,436 |
5,718 |
|
|
その他 |
5,180 |
573 |
4,606 |
269 |
4,337 |
|
|
合計 |
364,174 |
319,371 |
44,803 |
6,361 |
38,441 |
|
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
②当連結会計年度
|
セグメントの名称 |
売上高 (百万円) |
売上原価 (百万円) |
差引利益 (百万円) |
資金原価 (百万円) |
売上総利益 (百万円) |
|
|
賃 貸 |
ファイナンス・リース |
271,335 |
- |
- |
- |
- |
|
オペレーティング・リース |
134,826 |
- |
- |
- |
- |
|
|
|
|
406,161 |
375,282 |
30,879 |
3,544 |
27,334 |
|
割 賦 |
10,432 |
8,465 |
1,967 |
453 |
1,514 |
|
|
貸 付 |
7,057 |
203 |
6,854 |
1,213 |
5,640 |
|
|
その他 |
5,753 |
550 |
5,203 |
485 |
4,717 |
|
|
合計 |
429,405 |
384,501 |
44,904 |
5,697 |
39,206 |
|
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
企業理念
私たちは、豊かな未来へ繋がる価値ある金融サービスの提供を通じて、広く社会に貢献する企業グループを目指します。
経営方針
① お客様の多様なニーズにお応えし、グループの総合力を結集して、的確かつ迅速なサービスの提供を目指し
ます。
② 株主・市場からの評価と信頼の一層の向上に努めます。
③ 積極的な人材の育成・登用と自己研鑽を通じて、活力に満ち、働き甲斐のある会社風土の醸成に努めます。
④ 法令及びその精神を遵守すると共に、企業としての社会的責任を常に認識し、広く社会の理解と共感を得ら
れる企業グループを目指します。
行動指針(3つのC)
① 挑戦(Challenge)
② 変革(Change)
③ 創造(Create)
(2) 経営環境
今後の当社グループを取り巻く事業環境については、世界経済は米国・欧州における主として政治的要因による不確実性の存在には留意する必要があるものの全体では緩やかな拡大基調を見込み、日本経済においても海外経済の回復や内需に係る民間・公的設備投資の増加期待などから景気の回復傾向は維持されるものと予想されます。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、平成29年度より平成31年度を最終年度とする第5次中期経営計画をスタートいたしました。この計画では蓄積されたビジネスノウハウ・財務体力を活かし、従来の基盤となるビジネスに加え、より収益性の高いビジネスを積極的に推進してまいります。そのために、物件に係る知見・経験を活かしたコアビジネスの徹底した深掘りによる高付加価値・差別化営業を志向してまいります。さらに、ポートフォリオマネジメントの高度化を進め、財務体力を踏まえた適切なリスクテイクにより日本経済を取り巻く「社会構造・産業構造の変化」に対応した注力分野への取り組みを実行してまいります。第5次中期経営計画の概要につきましては、以下の通りです。
Ⅰ.ビジョン
「お客様と共に挑戦を続ける、価値創造カンパニー」
Ⅱ.注力分野とビジネス戦略
<注力分野>
1 コアビジネスの深掘り
〔ビジネス戦略〕
-お客様の商流サポート
-お客様とのサービスビジネス共同推進
-お客様との共同事業推進
2 不動産ビジネスの更なる拡大
3 医療・ヘルスケア
4 環境・エネルギー
5 テクノロジー
6 グローバル(航空機・海外現地法人)
当社グループはお客様のニーズへの対応を徹底しながら、お客様の課題解決に資するパートナーとして評価頂けるよう、金融の枠を超えた新たな事業領域への取り組みに挑戦していくことで、「株主」、「お客様」、「社会」、「従業員」といったステークホルダーに提供する価値を一層高めてまいります。このための営業戦略として、従来から強みを有する製造業や不動産をはじめとする内需型産業に対するコアビジネスを進化・拡充させるとともに、市場の拡大が期待できる「医療・ヘルスケア」、「環境・エネルギー」、IoT・AI等の「テクノロジー」分野に新たに注力してまいります。加えて、「グローバル」分野として航空機とアジアを中心とした海外での取引拡大にも注力してまいります。
また、当社グループは、全てのステークホルダーからの信頼と期待にお応えするため、企業の社会的責任(CSR)を事業運営の基本に据え、持続的な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。そのためには、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが必要不可欠であるとの認識のもと、実効的なコーポレート・ガバナンスの実現に取り組むとともに、ポートフォリオマネジメントの高度化をはじめとする内部統制の強化にも努めてまいります。さらに、システム投資や業務プロセスの見直しにより業務生産性の向上を図りながら、ワーク・ライフ・バランスやダイバーシティへの取り組みを推進することで、すべての社員がその能力を最大限に発揮し、より活躍できる環境を整備してまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
第5次中期経営計画では、当社グループの更なる成長とステークホルダーに提供する価値の向上を実現するため、計画最終年度の経営目標数値を以下のとおり設定しております。
|
|
数値目標(連結) |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
150億円 |
|
ROE |
10% |
|
配当性向 |
20%以上を維持 |
当社グループの経営成績、株価、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、平成29年6月23日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 民間設備投資額とリース設備投資額の動向について
わが国においてリース取引は、企業が設備投資を行う際の調達手段のひとつとして広く利用されております。
民間設備投資額とリース設備投資額の動向はほぼ同一基調で推移してきており、リース設備投資額は企業の設備投資動向に影響を受けるものと考えられます。
当社グループの契約実行高と民間設備投資額及びリース設備投資額の推移は、必ずしも一致しておりませんが、民間設備投資額及びリース設備投資額が大幅に減少した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2) 金利リスク及び調達環境の変化による影響について
リース料・賦払金は契約時の金利水準に基づき大宗が定額収入でありますが、有利子負債には変動金利が含まれているため売上原価の一部である資金原価は変動いたします。したがって、金利変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、固定金利による有利子負債の比重を高めると金利変動の影響を低くすることが可能となりますが、一般的に固定金利は変動金利に比して高いため粗利益が縮小する場合があり、固定金利と変動金利の有利子負債の比重及び構成比が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうした金利リスクをヘッジする目的でデリバティブ取引を利用しております。具体的には、ALM(資産負債の統合管理)の手法によるマッチング比率(固定・変動利回りの資産に対して固定・変動金利の負債・デリバティブを割り当てることにより、資産のうち金利リスクを負っていない部分の割合)の管理を行っております。よって金利リスクを負う部分については、市場金利の変動によって当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループの資金調達は、間接調達のほかコマーシャル・ペーパー等の直接調達も含まれており、調達環境の変化によっては資金調達に影響を与える可能性があります。
(3) 信用リスクについて
リース取引等は、取引先に対し比較的長期間(平均5年程度)にわたり、賃貸という形で信用を供与する取引で、取引先からリース料等を全額回収して当初の期待利益が確保されます。したがって、当社は取引先毎の厳格な与信チェック、リース物件の将来中古価値の見極め等により契約取組の可否判断を行うとともに、信用リスクの定量的なモニタリングにより営業資産のポートフォリオにおける信用リスクをコントロールし、信用リスクを極小化するよう努めております。また、取引先の信用状況が悪化しリース料等の不払いが生じた場合には、リース物件の売却又は他の取引先への転用等により可能な限り回収の促進を図っております。
さらに、信用リスク管理の観点から日本公認会計士協会の「リース業における金融商品会計基準適用に関する当面の会計上及び監査上の取扱い」(業種別監査委員会報告第19号)に基づき、「金融検査マニュアル」(金融庁)に準じた資産の自己査定を実施しております。
なお、この結果、平成29年3月期における「破産更生債権及びこれらに準ずる債権等」に対する信用部分は8,501百万円であり、これに対して100%の引当を実施し、全額を取立不能見込額として直接減額しております。
しかしながら、今後の景気動向によっては企業の信用状況の悪化により新たな不良債権が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) 諸制度の変更リスクについて
当社グループは、現行の法律・税務・会計等の制度や基準をもとに、リース、レンタル、割賦販売、貸付等をはじめとする総合金融サービスの提供を行っております。これらの諸制度が大幅に変更された場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) その他のリスクについて
その他、オペレーティング・リースの見積残存価額等が当初の想定水準を下回る「価格変動リスク」、事務の不適切な処理等が行われる「事務リスク」、ITシステムの障害・誤作動が発生する「システムリスク」、法令・社会的規範に反する「コンプライアンスリスク」などが、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1)経営成績
① 売上高
当期(平成29年3月期)の売上高は、前期(平成28年3月期)比65,231百万円増収の429,405百万円となりました。
セグメント別の売上高では、賃貸が406,161百万円(前期比69,046百万円増)、割賦が10,432百万円(同3,966百万円減)、貸付が7,057百万円(同421百万円減)、その他が5,753百万円(同573百万円増)となりました。
これは、賃貸売上が契約実行高の伸長のほか大口の賃貸物件の満了に係る売却売上を計上したため、前期比で増加したことによるものです。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当期の売上原価は、前期比64,465百万円増加し390,198百万円となりました。これは、賃貸売上の増加に伴い売上原価が増加したことによるものです。
この内、資金原価は前期比664百万円減少し5,697百万円となりました。これについては、契約実行高の伸長により有利子負債は増加いたしましたが、より低利な資金調達を推進したこと等によるものです。
当期の販売費及び一般管理費は、21,244百万円(前期比376百万円増)となりました。
この内、人件費及び物件費は19,635百万円(前期比165百万円増)と微増となりました。また信用コストについては、大口取引先の社内格付見直しを実施したこと等により、当期の貸倒引当金繰入額等は1,574百万円(同223百万円増)となりました。
③ 営業利益
当期の営業利益は、前期比388百万円増加し、17,962百万円となりました。
④ 営業外損益
当期の営業外損益は、前期比169百万円減少し純額で827百万円の収益となりました。
この内、営業外収益は前期比207百万円減少し1,229百万円となりました。これは持分法による投資利益が145百万円減少したこと等によるものです。
営業外費用については前期比37百万円減少し402百万円となりました。
⑤ 経常利益
当期の経常利益は、前期比218百万円増加し18,789百万円となりました。
⑥ 特別損益
当期の特別損益は特別利益が266百万円、特別損失が201百万円となり、純額で65百万円の利益となりました。
この特別利益は連結子会社株式売却による売却益を計上したこと等によるもの、特別損失は投資有価証券評価損を計上したこと等によるものです。
⑦ 税金等調整前当期純利益
当期の税金等調整前当期純利益は、前期比100百万円減少し18,854百万円となりました。
⑧ 法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額
当期の法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額は、6,239百万円となりました。
⑨ 非支配株主に帰属する当期純利益
当期の非支配株主に帰属する当期純利益は、201百万円となりました。
⑩ 親会社株主に帰属する当期純利益
当期の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比805百万円増加し12,414百万円となりました。
(2)財政状況
① 営業資産
当期末の営業資産残高は、賃貸・割賦について流通業向け店舗等といった内需型の設備投資を順調に捕捉したこと、金融分野について企業の資本政策に係るファイナンスを積極的に取り組んだこと等により、1,608,718百万円(前期末比27,693百万円増)となりました。
内訳としては、賃貸(注1)が950,318百万円(前期末比8,034百万円減)、割賦(注2)が137,820百万円(同9,634百万円減)、貸付(注3)が348,085百万円(同29,847百万円減)、その他(注4)が172,493百万円(同75,210百万円増)となりました。
(注)
1.流動資産のリース債権及びリース投資資産+有形固定資産の賃貸資産の賃貸資産+無形固定資産の賃貸資
産の賃貸資産
2.割賦債権-割賦未実現利益
3.営業貸付金+その他の営業貸付債権+その他の営業資産
4.営業投資有価証券
② 総資産
当期末の総資産についても、前期末比33,563百万円増加し、1,752,284百万円となりました。
③ 有利子負債残高
当期末の有利子負債残高は、営業資産の増加に伴い前期末比26,854百万円増加し1,492,438百万円となりました。
④ 純資産の部
当期末の純資産合計は、期間利益の蓄積により前期末比8,968百万円増加し、141,755百万円となりました。
(3)キャッシュ・フロー
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、73,100百万円の支出(前期比77,070百万円支出減)となりました。これは内需型の設備投資や企業の資本政策に係るファイナンスニーズ等を捕捉し、営業資産が増加したこと等によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、487百万円の支出(前期比262百万円支出増)となりました。これは、継続的なシステム投資等によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入等の負債調達増加に伴い、全体では67,213百万円の収入(前期比94,294百万円収入減)となりました。
④ 現金及び現金同等物の期末残高
当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比6,769百万円減少し、41,563百万円となりました。