第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは以下のとおり経営理念を掲げ、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

<Mission「ニーズをつなぎ、未来を創る」>

あらゆる社会のニーズを見出し、つなぎ、新たな価値を提案する

多様な金融と新たな事業ソリューションの提供を通じて豊かな未来を共創する

<Vision「サステナブルな社会のクリエイター」>

社員一人一人が活き活きと働き、サステナブルな社会を創る存在になる

<Value「Challenge / Change / Create × Collaborate」>

コラボレーションで、挑戦、変革、創造を加速する

 

(2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略および優先的に対処すべき課題

今後の当社グループを取り巻く事業環境につきましては、新型コロナウイルスの変異株の継続的な発生や感染地域の拡大等により、引き続き不確実性の高い状況が続くものの、ワクチンや治療薬の普及により、2023年度にかけてその影響は収束していくと認識しており、2022年度の世界経済・日本経済は、ともに緩やかに回復していくものと見込んでおります。一方、ウクライナ情勢、米金利を中心とする金利の上昇および円安の進行や、資源価格を始めとした物価の上昇といった懸念もあり、それらの影響には留意を要する状況にあると認識しております。

今後、モノの「所有」からサービスの「利用」へのニーズの変化やデジタル化がさらに加速していくなか、お客様とパートナーシップを築き、社会のニーズに迅速に対応していくことがより一層重要となっていくものと考えております。

 

当社グループは、2019年4月より2023年度までの5年間を計画期間とする第6次中期経営計画に取り組んでおります。この計画では、お客様と共同での事業推進と社会構造・産業構造の変化を捉えた注力分野(環境・エネルギー、医療・ヘルスケア、不動産、グローバル、航空機、テクノロジー)に取り組むとともに、〈みずほ〉グループや丸紅グループ等のアライアンスパートナーとの連携、協業による事業基盤の拡充と新たな事業領域への挑戦を行っております。このようなビジネス戦略に加えて、国内外のビジネスフィールドの拡大に対応するため「グループガバナンスの強化」「業務生産性の向上」「人材戦略」「リスクリターン運営の高度化」を軸とした経営基盤の強化にも引き続き取り組むことで、当社グループの更なる成長を目指しております。

 

第6次中期経営計画におけるビジネス戦略の概要は以下のとおりであります。

① 第5次中期経営計画の成功モデルの進化

・顧客基盤拡大によるリース・ファイナンス事業の強化

・新ビジネス戦略(サービスビジネス、共同事業運営、商流サポート)の進化

・注力分野(環境・エネルギー、医療・ヘルスケア、航空機、海外現法、不動産、テクノロジー)への継続取り組み

② ㈱みずほ銀行との提携

・国内外最大級の顧客基盤を活用したビジネスの推進

・金融の枠を超えた新たなビジネス機会を創出し、より付加価値の高いビジネスを重点的に推進

・グローバル、医療・ヘルスケア、環境・エネルギー、テクノロジー等の成長分野を中心とした協業の拡大

 

 

③ 丸紅㈱との提携

・丸紅グループにおいて生じる国内外リース取引等をみずほ丸紅リース㈱へ集約

・丸紅㈱が手掛けている海外リース・ファイナンス事業のみずほ丸紅リース㈱への合流検討

・海外を中心に新たな投資先(買収・会社新設等)を発掘し、共同投資

 

当社グループは、これまでも事業活動を通じてステークホルダーの皆様と共有できる価値の創造に努めてまいりましたが、環境問題への意識や社会課題解決の重要性の高まり、デジタル技術の革新等、当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しており、当社グループが更なる飛躍を遂げていくためには、既存の枠組みを超えた事業展開やサステナビリティへの取り組み、従業員とのより一層の一体感の醸成が不可欠であると考えております。このような認識に基づき、2021年5月に経営理念を「ニーズをつなぎ、未来を創る」と改定いたしました。新たな経営理念のもと、金融に留まらない多様な事業活動とお客様とのパートナーシップによる相乗的な価値創出により、多様な課題を率先して解決し、持続可能な社会の実現へ貢献してまいります。

また、当社グループは、サステナビリティへの取り組みとして、豊かな未来を創り、持続可能な社会の実現に貢献するため、社会全体と当社グループのそれぞれの機会とリスクの観点から、優先的に取り組むべき6つの重要課題(マテリアリティ)を特定しております。具体的には、「脱炭素社会実現への貢献」「健康で豊かな生活への貢献」「生活を支える社会基盤づくりへの貢献」「循環型経済の牽引」「テクノロジーによる新しい価値の創出」「あらゆる人が活躍できる社会・職場づくり」に対する取り組みを事業戦略と一体化させて推進いたします。

さらに、第6次中期経営計画の目標達成に向け、各課題に取り組んでまいります。当社は、〈みずほ〉グループならびに丸紅グループ等のアライアンスパートナーとともに、お客様のビジネスモデル高度化への対応や社会構造・産業構造の変化を捉えた注力分野への取り組みと、協業を通じた戦略的な取り組みを融和させることで、拡大する国内外のビジネスフィールドにおいてお客様との価値共創や新たな事業展開に挑戦してまいります。ビジネスを支える様々な経営基盤・ガバナンス・内部統制の強化、取締役会における意思決定プロセスの透明性や実効性の向上を継続的に図ってまいります。また、ITシステム投資や業務プロセスの改善による業務生産性の向上を図るとともに、女性活躍の推進、介護・育児と仕事の両立支援およびテレワーク等による柔軟な働き方の推進等の実施により、従業員が健康かつ充分にその能力を発揮できる環境の整備を行ってまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

第6次中期経営計画(2019年度~2023年度)では、当社グループの更なる成長とステークホルダーに提供する価値の向上を実現するため、計画最終年度(2023年度)の経営目標数値(連結)を以下のとおり設定しております。

 

指標

最終年度(2023年度)の

数値目標

親会社株主に帰属する当期純利益

300億円

グローバル分野の年度末残高

2019年3月末比 3倍

配当性向

25%以上を目指す

(注)グローバル分野の年度末残高は、グループ会社が保有する営業資産を含む(2019年3月末の残高1,425億円)。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況など、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等に関する主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、当社グループは、これら個々のリスクに対する施策を講じるとともに、リスクが顕在化した際には適切な対応が迅速に行えるように、リスク管理体制の整備・強化を図っております。

また、本項に含まれている将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営環境に関するリスク

当社グループは、お客様の事業活動に対して、リース取引を基盤とした事業展開を行っております。

地域間の紛争等を背景にしたエネルギー価格・資源価格の高騰、世界的な供給網の混乱による製造業の生産活動の停滞、国際金融市場における金利や為替の急激な変動により、お客様の事業活動に支障をきたし、設備投資が大幅に減少した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 信用リスク

当社グループの主たる事業活動であるリース取引等は、比較的長期間(平均5年程度)に亘り、お客様に賃貸という形で信用を供与する取引で、お客様からリース料等を全額回収して当初の期待収益が確保されますが、経済状況の低迷により、お客様の業況が悪化し、当初想定したリース料等の回収ができなくなるリスクがあります。

このような事態に対応するため、当社グループは、取引開始時に厳格な与信チェック、リース物件の将来中古価値の見極め等により契約取組の可否の判断を行うとともに、取引開始後は、お客様の信用状況につき定例的にモニタリングを行い、必要に応じ債権保全等の措置を講じております。

また、お客様の信用状況が悪化しリース料等の不払いが生じた場合には、リース物件の売却または他のお客様への転用等により可能な限り回収の促進を図っております。

しかしながら、経済環境の急激な変化、お客様の信用状況の悪化等により、想定以上の信用コストが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 流動性リスク(資金調達)

当社グループは、事業に必要な資金を賄うため、銀行借入のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等によって資金調達を行っております。金融市場の急激な変動や当社グループの財務状況の悪化によって調達が困難となった場合、資金調達の制約が当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

このような流動性リスクに対応するため、資金調達手段の多様化、市場環境を考慮した調達構造や手元流動性

の調整を行っております。

 

(4) 金利変動リスク

当社グループは、事業に必要な資金を賄うため、銀行借入のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等によって資金調達を行っております。

当社グループの収入であるリースや有価証券投資の金利条件(水準・期間・固定または変動の別など)と、当社グループの支払である資金調達の金利条件が異なることにより、金利の変動が金利収支に影響を与える可能性があります。

このような金利変動に対応するため、資産の金利条件に合わせた資金調達を実行するほか、デリバティブ取引を利用したヘッジを行っております。

具体的には、ALM(資産負債の統合管理)の手法によるマッチング比率(固定・変動金利の資産に対して固定・変動金利の負債・デリバティブを割り当てることにより、資産のうち金利リスクを負っていない部分の割合)をコントロールすることにより金利変動リスクの管理を行っております。

 

 

(5) アセットリスク

当社グループは、不動産賃貸や不動産への投融資事業、航空機リース事業等を展開しております。取組みにあたっては、取引先の信用力や将来収支、資産価値を慎重に見極めておりますが、取引先の業績が悪化した場合や物件の資産価値が著しく減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このような資産価値の下落に対する対応として、取引先の信用状況や資産価値の動向、将来収支の見込みに関して社内における管理体制を整備し、機動的な対応を実施し、当社グループへの影響を最小限にとどめる為の運営を行っております。

 

(6) 事業活動に関して生じるリスク

事業活動に関して生じるリスクとして、事務の不適切な対応、システムの障害・誤作動によるシステムリスク、情報の紛失、漏洩、持ち出し等による情報セキュリティに関するリスク、法令や社会規範が順守されなかった場合に社会的信用の喪失に繋がるコンプライアンスリスク、事業活動に伴い当社グループに対して訴訟が提起されるリスク等があります。これらのリスクが顕在化した場合、収益機会の逸失や損害賠償への対応が生じ、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

このような事態に対応するため、当社は、各種事案への対応を全社横断的かつ機動的に実施するよう、リスク管理体制を整備し、当社グループへの影響を最小限にとどめるよう、リスクのコントロールを行っております。

 

(7) 災害等によるリスク

地震、風水害等の予測不能な事象が発生することにより、想定外の経済的損失を被った場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

このような事態への対応として、事業継続計画を策定し、事業活動の継続体制を整備し、当社グループへの影響を最小限にとどめる為の対策を講じております。

 

(8) サイバーセキュリティリスク

当社グループは、様々な情報システムを利用し、事業活動に関する管理を行うほか、電子メール等の外部への接続手段を利用しており、これらの情報システムについては、コンピュータウイルスの侵入、外部からの不正アクセス等、サイバー攻撃を受けるリスクがあります。その結果、システムの停止や障害、情報の漏洩、不正使用等が発生した場合、損害賠償への対応、信用の失墜、営業活動の停滞による経済的損失により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

このような事態への対応として、サイバーセキュリティに対する人的・技術的な管理・教育、各種訓練等を実施するほか、サイバーセキュリティに関するアセスメントを実施し、脆弱性の検出および対応等の対策を講じております。

 

(9) 気候変動に関するリスク

当社グループでは、気候変動に関するシナリオ分析の実施と情報開示を開始するなど、気候変動への対応を進めております。台風・豪雨等の異常気象や、法規制の強化等により,それらの対応のための技術革新やビジネスモデルの転換に対応できない場合、お客様の事業活動や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスク

新型コロナウイルス感染症が与える影響については、変異株の継続的な発生や感染地域の拡大等により、引き続き不確実性の高い状況が続きますが、ワクチンや治療薬の普及により、2023年度にかけて影響は収束していくものと認識しております。今後の収束状況等によっては、景気悪化に伴うお客様の業況の悪化による信用コストの増加、資金調達コストの増加等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(リスク管理体制)

上記に係る各リスクの発生の可能性、程度、時期、ならびに当社グループの経営成績および財務状況等に与える影響を正確に見積ることは困難ではありますが、経済環境の変化に伴う与信状況の悪化や、金利の変動が当社グループに与える影響については、一定の統計的手法により想定される最大損失額を算出しております。

当社グループは、事業活動にかかわるリスクを的確に把握・分析・制御し、経営への影響を低減していくため、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進する「リスク管理統括責任者(CRO)」を置くとともに、各リスクの所管部門を設定し、リスク事象に対し迅速かつ機動的に対応する体制を整備しております。

各リスクの所管部門は、事業に関連するリスクの把握、制御を適時に実施するとともに、実効性を検証し、四半期ごとに開催する「リスク管理委員会」において、リスク低減に関する諸施策の遂行状況や施策の浸透状況、有効性に関する検証を行い、その結果を取締役会に報告しております。

(「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 」にリスク管理体制を含めた取締役会決議の概要およびその運用状況について記載しております。)

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

①  財政状態および経営成績の状況

2021年度の経済情勢を顧みますと、世界経済は新型コロナウイルス感染拡大による落ち込みから回復基調にありましたが、変異株の感染拡大により回復が鈍化し、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で先行きに不透明感が出ており、成長の下振れ懸念が強まっています。日本経済においても半導体不足によって製造業における生産の停止、縮小が生じているほか、エネルギー価格の上昇などを要因としたインフレが実質消費を押し下げる懸念があり、先行きの不確実性には留意が必要な状況が続くと認識しております。

リース業界におきましては、経済活動の回復を背景に設備投資が持ち直しつつあるものの、その動きは弱く、リース取扱高は前年度を下回る実績となりました。

 

こうした環境の下、当社グループは、2019年度より2023年度までの5年間を計画期間とする第6次中期経営計画のもと、お客様と共同での事業推進と社会構造・産業構造の変化を捉えた注力分野(環境・エネルギー、医療・ヘルスケア、不動産、グローバル、航空機、テクノロジー)に取り組むとともに、〈みずほ〉グループや丸紅グループ等のアライアンスパートナーとの連携、協業による事業基盤の拡充と新たな事業領域への挑戦を行っております。

また、当社グループの更なる成長とステークホルダーの皆様に提供する価値の向上を目指し、最終年度の連結数値目標として「親会社株主に帰属する当期純利益 300億円」、「グローバル分野の残高 2019年3月末比 3倍」および「配当性向25%以上を目指す」を掲げております。

このような中、2021年度は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の制約等の影響はありましたが、お客様の事業戦略や財務戦略上のニーズを捉えたソリューションの提供に注力し、注力分野への取り組みを着実に遂行してまいりました。

 

 

その結果、契約実行高は前期(2021年3月期)比0.4%増加して1,370,228百万円となりました。

損益状況につきましては、売上高は前期比11.4%増加して554,809百万円となり、営業利益は同31.1%減少して17,893百万円、経常利益は同27.2%減少して20,064百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同31.6%減少して14,902百万円となりました。

財政状態につきましては、契約実行高の増加により営業資産残高は前期(2021年3月期)末比94,159百万円増加して2,416,558百万円となり、資産合計額は同145,619百万円増加して2,748,810百万円となりました。

また、負債合計額は前期末比125,669百万円増加して2,518,007百万円となり、このうち有利子負債は営業資産の増加に伴い、同119,856百万円増加して2,375,243百万円となりました。

純資産は期間利益の蓄積により引き続き増加し、230,803百万円となりました。

 

② セグメントごとの経営成績

セグメントの業績は次のとおりであります。(売上高は外部顧客への売上高を記載しております。)

〔リース・割賦〕

リース・割賦の売上高は、前期(2021年3月期)に比べ不動産案件の満了に伴う物件の売却が増加したことから、前期比11.4%増加して537,639百万円となり、営業利益は同5.7%増加して23,726百万円となりました。

当期(2022年3月期)末の営業資産残高は、産業・工作機械を中心とした契約実行高の減少に伴い、前期末比6,530百万円減少し1,594,233百万円となりました。

〔ファイナンス〕

ファイナンスの売上高は、資産積み上げにより前期比12.5%増加して16,326百万円となり、営業利益は大口の信用コストを計上したこともあり、同97.0%減少して265百万円となりました。

当期末の営業資産残高は、契約期間が短期の商流ファイナンスおよび不動産ファイナンスが増加したことから、前期末比100,690百万円増加し822,324百万円となりました。

〔その他〕

その他の売上高は、前期比5.6%増加して843百万円となり、営業利益は同96.4%増加して269百万円となりました。

 

③  キャッシュ・フローの状況

当期(2022年3月期)のキャッシュ・フローの状況につきましては、営業資産残高の増加や業務提携に伴う株式取得等の事業活動に伴う支出に対し、資金の流動性を確保しつつ、金融機関からの借入や市場での資金調達を行いました。その結果、当期(2022年3月期)末における現金及び現金同等物の残高は、前期(2021年3月期)末比4,095百万円増加し、24,502百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、ファイナンス中心に営業資産が増加したことにより、68,495百万円の支出となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、日鉄興和不動産㈱の株式取得等により、27,712百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による5,243百万円の支出に対し、間接調達で92,451百万円の収入、コマーシャル・ペーパーおよび社債等による直接調達で12,743百万円の収入となり、財務活動全体では99,810百万円の収入となりました。

 

(2)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金およびその他の営業貸付債権)の状況

「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における貸付金の状況は次のとおりであります。

① 貸付金の種別残高内訳

2022年3月31日現在

 

貸付種別

件数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

平均約定金利

(%)

消費者向

 

 

 

 

 

無担保(住宅向を除く)

有担保(住宅向を除く)

住宅向

事業者向

 

 

 

 

 

1,473

100.00

507,061

100.00

2.16

合計

1,473

100.00

507,061

100.00

2.16

 

② 資金調達内訳

2022年3月31日現在

 

借入先等

残高(百万円)

平均調達金利(%)

金融機関等からの借入

1,139,185

0.41

その他

929,460

0.11

 

社債・CP

814,998

0.11

合計

2,068,646

0.28

自己資本

135,910

 

資本金・出資額

26,088

 

③ 業種別貸付金残高内訳

2022年3月31日現在

 

業種別

先数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

製造業

91

15.83

25,886

5.11

建設業

6

1.04

25

0.00

電気・ガス・熱供給・水道業

8

1.39

22,754

4.49

運輸・通信業

55

9.57

118,245

23.32

卸売・小売業、飲食店

102

17.74

10,549

2.08

金融・保険業

13

2.26

74,977

14.79

不動産業

74

12.87

189,642

37.40

サービス業

200

34.78

41,907

8.26

個人

その他

26

4.52

23,073

4.55

合計

575

100.00

507,061

100.00

 

④ 担保別貸付金残高内訳

2022年3月31日現在

 

受入担保の種類

残高(百万円)

構成割合(%)

有価証券

 

うち株式

債権

747

0.15

 

うち預金

商品

0

0.00

不動産

1,717

0.34

財団

その他

142,956

28.19

145,421

28.68

保証

16,034

3.16

無担保

345,605

68.16

合計

507,061

100.00

 

⑤ 期間別貸付金残高内訳

2022年3月31日現在

 

期間別

件数(件)

構成割合(%)

残高(百万円)

構成割合(%)

1年以下

118

8.01

14,790

2.92

1年超 5年以下

769

52.21

279,859

55.19

5年超 10年以下

459

31.16

163,721

32.29

10年超 15年以下

59

4.01

36,065

7.11

15年超 20年以下

61

4.14

10,923

2.15

20年超 25年以下

7

0.47

1,701

0.34

25年超

合計

1,473

100.00

507,061

100.00

1件当たり平均期間

6.01年

(注)期間は、約定期間によっております。

(3) 営業取引の状況

①  契約実行高

当連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

契約実行高(百万円)

前年度比増減率(%)

リース・割賦

情報・事務用機器

159,790

△9.6

産業・土木・建設機械

84,169

△40.5

その他

99,432

1.0

ファイナンス・リース計

343,392

△17.6

オペレーティング・リース

159,703

3.2

リース計

503,096

△12.0

割賦

33,205

△19.6

 

 

536,302

△12.5

ファイナンス

833,925

10.9

その他

合計

1,370,228

0.4

(注)リースについては、当連結会計年度に取得した賃貸用資産の取得金額、割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。

 

②  営業資産残高

連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

期末残高

(百万円)

構成比(%)

期末残高

(百万円)

構成比(%)

リース・割賦

情報・事務用機器

359,022

15.5

347,190

14.4

産業・土木・建設機械

409,787

17.6

389,998

16.1

その他

405,258

17.5

435,455

18.0

ファイナンス・リース計

1,174,068

50.6

1,172,643

48.5

オペレーティング・リース

302,262

13.0

314,988

13.1

リース計

1,476,331

63.6

1,487,631

61.6

割賦

124,433

5.3

106,601

4.4

 

 

1,600,764

68.9

1,594,233

66.0

ファイナンス

721,634

31.1

822,324

34.0

その他

合計

2,322,398

100.0

2,416,558

100.0

(注)割賦については、割賦債権から割賦未実現利益を控除した額を表示しております。

 

③  営業実績

連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(a)前連結会計年度

セグメントの名称

売上高

(百万円)

売上原価

(百万円)

差引利益

(百万円)

資金原価

(百万円)

売上総利益

(百万円)

リース・割賦

ファイナンス・リース

340,994

オペレーティング・リース

130,672

リース計

471,667

429,984

41,682

5,076

36,606

割賦

10,878

7,888

2,989

471

2,518

 

 

482,545

437,873

44,672

5,547

39,124

ファイナンス

14,508

257

14,250

2,437

11,813

その他

798

390

408

408

合計

497,852

438,520

59,332

7,985

51,347

 

(b)当連結会計年度

セグメントの名称

売上高

(百万円)

売上原価

(百万円)

差引利益

(百万円)

資金原価

(百万円)

売上総利益

(百万円)

リース・割賦

ファイナンス・リース

347,859

オペレーティング・リース

183,602

リース計

531,461

489,402

42,059

4,756

37,302

割賦

6,178

2,805

3,372

373

2,998

 

 

537,639

492,207

45,432

5,130

40,301

ファイナンス

16,326

253

16,072

2,450

13,621

その他

843

231

611

611

合計

554,809

492,693

62,115

7,581

54,534

(注)セグメント間取引については相殺消去しております。

 

(4)  経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①  経営成績および財政状態

当社グループは、2019年度より2023年度までの5年間を計画期間とする第6次中期経営計画のもと、お客様と共同での事業推進と社会構造・産業構造の変化を捉えた注力分野(環境・エネルギー、医療・ヘルスケア、不動産、グローバル、航空機、テクノロジー)に取り組むとともに、〈みずほ〉グループや丸紅グループ等のアライアンスパートナーとの連携、協業による事業基盤の拡充と新たな事業領域への挑戦を行っております。

 

2021年度の注力分野における具体的な取り組みにつきましては、次のとおりであります。

〔環境・エネルギー分野〕再生可能エネルギー領域への取り組みを強化し、国内複数拠点における太陽光発電事業への共同出資、水力発電事業へのプロジェクト投資型リースの実行、屋根置き太陽光発電所事業に対する出資持分取得等、設備のリースに留まらず事業そのものへの取り組みを推進しました。水力発電プロジェクトでは当社初となるグリーンボンドを発行し、ESG ファイナンスという形で、資金調達面での多様化と環境課題への取り組みを進めました。そのほか、新たにJ‐クレジットによるカーボン・オフセット付きリースの取り扱いを開始し、お客様の脱炭素、サステナビリティの取り組みを支援してまいりました。

〔不動産分野〕子会社であるエムエル・エステート㈱を通じて上場リートや私募リート等のお客様のニーズに合った期間で不動産を一時的に保有するビジネスに引き続き取り組みました。また、日鉄興和不動産㈱を持分法適用会社とし業務提携契約を締結することによりCRE提案力の強化、商品ラインナップの拡充を図るなど、パートナーとの連携による新しいビジネスへの挑戦にも取り組みました。

〔グローバル分野〕アライアンスパートナーとの協業強化を進め、丸紅㈱と豪州自動車販売金融会社の共同運営を開始したほか、本格的に営業を開始したシンガポール拠点を活用したアジア・オセアニア地域における多様なファイナンスニーズへの対応や新たなビジネス機会の獲得に取り組みました。

〔テクノロジー分野〕テクノロジーはビジネス上の「成長分野」というよりも様々な要素技術を有機的につないで社会発展させる「横串」であるという考えのもと、物流ロボットメーカーと連携したサブスクリプションサービスの提供などに取り組みました。

〔航空機分野〕コロナ禍で引き続き厳しい経営環境にありましたが、中長期的な回復を見据え、環境負荷低減に向けた航空会社の省燃費機材への更新のサポートを継続し、アライアンスパートナーとの協業強化による案件組成の取り組みを進めました。

 

アライアンスパートナーとの連携、協業につきましては、年度末に、㈱みずほ銀行が保有していた当社株式を全て㈱みずほフィナンシャルグループが取得し当社の筆頭株主となり、資本業務提携契約を締結いたしました。〈みずほ〉グループ各社と当社グループとの連携を深化させ、双方の機能を掛け合わせることにより、新たなソリューションを創出し、お客様とともに社会の発展・豊かな未来の実現に貢献してまいります。また、丸紅グループとの海外ビジネスでの連携や㈱リコーおよびリコーリース㈱との業務提携では、既存事業の強化および新たな事業機会の創出に向けた取り組みを推進いたしました。

 

さらに、新たな事業領域への挑戦として、みずほキャピタル㈱を持分法適用会社とし、業務提携契約を締結することにより、スタートアップ企業への投資やビジネス連携を推進しております。

 

このような取り組みの結果、2021年度の経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。

売上高は、当社を中心に過年度からのリース資産が積み上がってきたことを主因に、前期(2021年3月期)に比べ56,956百万円増加して554,809百万円となり、売上原価についても同53,769百万円増加して500,274百万円となりました。

売上総利益は、新型コロナの影響を受けた海外不動産アセットの評価損を計上しましたが、注力分野への取り組みや、みずほフィナンシャルグループとの協業をはじめとした第6次中期経営計画で掲げる戦略の推進から、収益性の高いファイナンス資産の残高の伸長を背景に増加したことなどにより、同3,187百万円増加して54,534百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、航空業界の低迷や半導体不足の影響を受けた一部取引先について貸倒引当金を計上したことなどから、同11,257百万円増加して36,640百万円となりました。

これらの結果、営業利益は同8,069百万円減少して17,893百万円となりました。

経常利益は、持分法投資損益において、業績好調な会社の投資利益および持分法適用会社化による負ののれん相当額の利益を計上した一方、航空業界の低迷により、Aircastle Limitedについてのれん相当額の減損処理を含む投資損失を計上したことなどから、同7,478百万円減少して20,064百万円となりました。

特別損益は、前期計上していた投資有価証券売却益の剥落を主因に特別利益が175百万円となった一方、特別損失は11百万円にとどまったことから、純額で163百万円の利益となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、同6,869百万円減少し14,902百万円となりました。

 

財政状態につきましては、以下のとおりであります。

契約実行高は、リース・割賦セグメントでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響などから総じて減少し、前期(2021年3月期)に比べ12.5%減少して536,302百万円となりました。一方、ファイナンスセグメントでは、不動産関連と契約期間が短期の商流ファイナンスを中心として、同10.9%増加して833,925百万円となりました。この結果、契約実行高全体では、同0.4%増加の1,370,228百万円となりました。

営業資産残高はみずほとの連携を中心に主に不動産や環境分野において、お客様への経営課題解決に資する提案での成果があがったことで残高を積み上げ、前期末比94,159百万円増加して2,416,558百万円となり、資産合計額は同145,619百万円増加して2,748,810百万円となりました。

一方、調達側では営業資産の増加に伴い、2021年度中に当社初のグリーンボンド発行100億円を含め、800億円の社債を発行したことなどにより、有利子負債は前期末比119,856百万円増加して2,375,243百万円となりました。その結果、負債合計額は同125,669百万円増加して2,518,007百万円となりました。

 

② 資本の財源および資金の流動性

当社グループは、お客様のニーズに対応して幅広い金融サービスを提供するため、資金調達については安定性の確保とコストの抑制を図るよう努めております。また、各年度の資金計画と金融環境の変化に即したALM(資産負債の統合管理)運営方針のもと機動的な資金調達を行っております。

当社グループの資金調達につきましては、金融機関からの借入による間接調達と市場からの直接調達による長期および短期の資金により構成されております。当期(2022年3月期)末において、間接調達は前期(2021年3月期)末比106,540百万円増加し1,302,683百万円となりました。直接調達はコマーシャル・ペーパーおよび社債の発行などにより、同13,316百万円増加し1,072,560百万円となりました。

また、運転資金の流動性や調達の機動性を確保するため、当期末において取引金融機関50社と総額870,615百万円の当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。これらの契約による借入未実行残高は510,332百万円であり、資金の流動性は十分に確保しております。

 

キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

(a)貸倒引当金の計上

当社グループの貸倒引当金は、予め定めた償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。

破産、特別清算等法的に経営破綻の事実が発生している債務者に係る債権およびそれと同等の状況にある債務者に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額および保証による回収可能見込額を控除し、その残額を直接減額しております。

また、現在は経営破綻の状況にないものの、今後経営破綻に陥る可能性が高いと認められる債務者に係る債権については、債権額から、担保の処分可能見込額および保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、将来の予想損失額を算定し、計上しております。

上記以外の債権については、過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率等に基づき計上しております。

すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が自己査定を実施し、当該部署から独立した部署が査定結果を確認しております。

当社グループは、債権の評価にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、貸倒引当金は十分な額を計上しており、債権額から貸倒引当金を控除した額は回収可能な額として計上していると判断しております。

ただし、債権の評価には経営者が管理不能な不確実性が含まれております。

このため予測不能な前提条件の変化等により債権の評価が変動する可能性があり、この場合には、将来、当社グループが貸倒引当金を増額または減額する可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症が与える影響については、変異株の継続的な発生や感染地域の拡大等により、引き続き不確実性の高い状況が続きますが、ワクチンや治療薬の普及により、2023年度にかけて影響は収束していくものと認識しております

今後の収束状況等によっては、景気悪化に伴うお客様の業況の悪化により当社グループが貸倒引当金を増額する可能性があります。

 

(b)持分法適用会社に係るのれんの評価

当社は、一部の持分法適用会社について、一定の仮定の下で、のれん相当額を算定しております。

持分法適用会社は、各社の置かれている経済状態、市場環境、属する業界の動向、新型コロナウイルス感染症拡大の影響および回復時期等に関する仮定を含めて、それぞれ事業計画を策定しております。

のれん相当額の算定に当たっては、これらの仮定を含んだ各社の事業計画による営業損益見込、将来キャッシュ・フローに基づき算定しております。

見積りにおいて用いた仮定について、持分法適用会社に事業計画の達成困難な状況等が生じることにより見直しが必要になった場合、翌期において減損処理が必要となる可能性があります。

なお、当連結会計年度においてAircastle Limitedに関するのれん相当額について減損損失10,671百万円を計上しております。のれんの回収可能価額は投資先の事業計画に基づく使用価値により算定しており、将来キャッシュ・フローを11.8%で割り引いて評価しております。

 

(5)  客観的な指標等の進捗状況・分析等

第6次中期経営計画(2019年度~2023年度)では、当社グループの更なる成長とステークホルダーに提供する価値の向上を実現するため、計画最終年度(2023年度)の経営目標数値(連結)を以下のとおり設定しております。

 

指標

2020年度

(実績)

2021年度

(実績)

最終年度(2023年度)の数値目標

親会社株主に帰属する当期純利益

217.72億円

149.02億円

300億円

グローバル分野の年度末残高

2,657億円

(1.9倍)

3,229億円

(2.3倍)

2019年3月末比 3倍

配当性向

20.4%

35.7%

25%以上を目指す

(注)グローバル分野の年度末残高は、グループ会社が保有する営業資産を含む。

 

2021年度は、2021年5月に公表しました通期業績予想のうち、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益について、2021年3月に下方修正を行っておりますが、実績は各段階利益とも下方修正後の業績予想を下回っており、このうち親会社株主に帰属する当期純利益については、下方修正後の業績予想値180億円に対して149.02億円の実績となりました。グローバル分野の残高については、クロスボーダーローン案件の実行や為替の影響などにより、前期(2021年3月期)末比572億円増加し3,229億円となりました。また、2021年度の1株当たり年間配当額は110円00銭と20期連続での増配となり、配当性向は35.7%となりました。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。