第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当期におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策の効果もあり、雇用・所得環境の改善が続くなか、個人消費にも持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が続きましたが、海外経済は、中国をはじめとする新興国経済の減速や米国新政権の政策動向への懸念等もあり、全体としては不透明な状況で推移いたしました。

当社グループを取り巻く事業環境は、人材関連業界におきましては、景気回復に伴い、企業の採用意欲は依然として旺盛で、人材需要は増加しております。その一方で、中長期的な労働力人口の減少や労働法制改正により2018年に適用が開始される派遣スタッフの無期転換ルール等への対応が必要な状況となっております。教育業界におきましては、ICT(情報通信技術)を活用した能動学習やグローバル化に対応した英語教育の見直しの議論や、理工系人材育成の取組みが開始されております。また、少子化により国内の18歳人口が2018年から大きく減り始める「2018年問題」や競合他社との競争の激化により、新たな分野での市場獲得を目指した事業の多角化やM&Aなどの業界再編、業務提携の強化などが進んでおります。介護業界におきましては、要介護認定者数の増加により市場の拡大が継続しております。その一方で、介護スタッフの確保が課題となっております。今後、介護事業者の再編・統合が進行していく中で、事業環境の変化に対応するため、優秀な介護スタッフの採用・育成・定着に加え、医療と介護の連携による新たなサービスの提供や介護サービスの海外展開など事業の多角化が予測されます。

このような状況において、当社グループは、戦略的マーケティング活動による既存事業の拡大や新市場・新領域の開拓、業務のIT化推進により、経営の効率化や収益性の向上に取り組みました。

その主な取り組みとして、人材関連事業は、ニーズに対する迅速な対応により企業及び派遣スタッフの満足度の向上に取り組むとともに、今後成長が見込まれる分野を重点領域として設定し、グループシナジーを生かした提案力の向上に努め、教育事業は、顧客基盤拡大のため、新商品開発や講座のオンライン化、教育コンテンツを活用した海外展開に取り組み、介護事業は、運営体制の強化による顧客満足度の向上とともに、独自のサービスを開発するなど他社との差別化に取り組み、地域包括ケアシステムの構築に向け医療機関などとの連携を図りました。

以上の結果といたしまして、当期における当社グループの連結業績は、売上高は、前期比7.7%増の74,416百万円となりました。利益面では、営業利益は主に教育事業の減益により、前期比1.9%減の1,847百万円、経常利益は前期比6.5%減の1,972百万円、親会社株主に帰属する当期純利益については前期比5.7%減の1,002百万円となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(a) 人材関連事業

人材関連事業におきましては、幅広い業種で人材需要が好調に推移いたしました。人材派遣では、全営業人員に対してタブレットを導入し、派遣先企業のニーズに対して迅速な人材提案を行うことで企業及び派遣スタッフの満足度の向上を図りました。また、教育事業とのシナジーを活用した人材育成輩出モデルを強化し、重点領域としているコンストラクション分野におけるBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)人材の育成型派遣に注力いたしました。さらに、人材不足が懸念されているIT分野に対しては、外国人ITエンジニアの常用雇用による人材派遣サービス拡大を図り、これらの施策により契約件数が増加いたしました。

人材紹介では、建設業界関連への強みを生かした新規案件獲得に取り組み、深刻な人手不足となっている建設技術者分野におけるシェア拡大に注力いたしました。

業務受託では、労働力人口の減少や企業のグローバル化を背景にBPO(ビジネス プロセス アウトソーシング)市場が成長を続けるなか、これまで培ってきたノウハウや成功事例を活用することで、提供するサービスの質の向上を図り、顧客のニーズに対してグループ連携によるサービス提案に積極的に取り組みました。

この結果、人材関連事業の売上高は前期比9.0%増の42,401百万円、営業利益は前期比1.9%増の617百万円となりました。

 

(b) 教育事業

社会人教育事業では、主要講座である日本語教師養成講座・ネイル講座の新規契約が順調に増加したほか、今後の成長が見込まれるWEB関連講座や語学ビジネス等のグローバル分野におけるサービスを拡充させました。また、受講生の利便性向上のため、既存講座のオンライン化に取り組みました。

全日制教育事業では、総合学園ヒューマンアカデミーにおいては、声優や俳優を目指すパフォーミングアーツやマンガ・アニメーションなどの主要なカレッジの在校生数は増加いたしましたが、少子化の影響により全体としての在校生数は減少いたしました。日本語学校においては、訪日外国人の増加や海外におけるマンガやアニメーション人気の高まりを受けて、主に中国やベトナムなどのアジア各国からの留学生を中心に、在校生数は大きく増加いたしました。また、海外においても、フランスで運営する専門教育校の在校生が増加いたしました。

児童教育事業では、特にロボット教室の新規開拓や生徒獲得に向けたプロモーションを強化した結果、フランチャイズ加盟教室数は1,000教室を超え、生徒数も順調に推移いたしました。

保育事業では、認可保育所として、スターチャイルド浦和保育園(埼玉県)、スターチャイルド矢向ナーサリー・スターチャイルド高津ナーサリー(神奈川県)の3ヵ所を、認証保育所として、ヒューマンアカデミー蒲田保育園(東京都)をそれぞれ新規開設し、さらに既存保育所の利用者数が増加したことにより、保育事業は増収となりました。

この結果、教育事業の売上高は前期比6.3%増の21,109百万円となりましたが、営業利益は受講生獲得に向けたプロモーション費用の増加に加え、校舎移転に伴う原状回復費用の増加により前期比9.2%減の1,015百万円となりました。

 

(c) 介護事業

介護事業におきましては、運営体制強化や社内教育制度の拡充を図るとともに、主力のデイサービス事業におけるブランドの構築、本格志向のレクリエーションプログラムの開発など、利用者満足度の向上と、他事業者との差別化に努めました。また、介護保険制度の改定に対応し、政府が推進する地域包括ケアシステムの構築を見据え、これに重点的に取り組むエリアを定め、医療機関などとの連携を強化いたしました。

事業所につきましては、グループホーム及び小規模多機能型居宅介護の併設施設として大泉学園グループホーム・大泉学園の宿(東京都)、伏見グループホーム・伏見の宿(京都府)、生野グループホーム・生野の宿(大阪府)を開設いたしました。

この結果、介護事業の売上高は前期比4.0%増の9,181百万円となりましたが、事業所の新規開設に伴う人件費等の増加などにより、営業損失は45百万円(前期は73百万円の営業損失)となりました。

 

(d) その他の事業

ネイルサロン運営事業におきましては、ネイリストの技術や接遇に関する研修制度の充実により顧客満足度の向上を図ることで、既存店舗の売上高は増加いたしましたが、前期以前に実施した不採算店舗の撤退により全体としては減収となりました。

アリーナ事業におきましては、平成28年9月に開幕したBリーグの注目度の高さを背景に、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」のスポンサー収入や興行収入が増加いたしました。

IT事業におきましては、当社グループ内で分散しているWEB制作業務の集約化、今後の事業拡大に向けた人材の採用に注力いたしました。

この結果、その他の事業の売上高は前期比16.6%増の1,724百万円となり、アリーナ事業における増収に加え、ネイルサロン運営事業における不採算店舗の撤退で収益性が改善したことにより、営業利益は110百万円(前期は80百万円の営業損失)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、新規連結に伴う増加額48百万円を合わせて、前連結会計年度末に比べ1,718百万円増加し、16,814百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、2,512百万円となりました(前期は1,532百万円の増加)。これは主に、売上債権の増加額が534百万円あるものの、税金等調整前当期純利益が1,730百万円、減価償却費が754百万円、前受金の増加額が235百万円、未払金の増加額が483百万円あったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,566百万円となりました(前期は1,040百万円の減少)。これは主に、基幹情報システム、保育事業の事業所の新規開設、教育事業の校舎の移転拡大等への設備投資等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、726百万円となりました(前期は83百万円の減少)。これは主に、短期借入金の減少が330百万円、長期借入金の返済が1,621百万円、配当金の支払額が217百万円あるものの、長期借入金により2,900百万円を調達したことによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)提供能力

当連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。

平成28年3月31日現在(人)

増加数(人)

減少数(人)

平成29年3月31日現在(人)

381,364

23,328

3,797

400,895

(注)1.減少数につきましては、当連結会計年度において、稼働見込みのない登録派遣スタッフの登録を抹消したものであります。

2.システム変更に伴い登録ステータスの定義変更を行い、平成28年3月末現在の登録者数を変更しております。

 

前連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。

平成27年3月31日現在(人)

増加数(人)

減少数(人)

平成28年3月31日現在(人)

465,915

25,619

3,669

487,865

 

 

教育事業における受講生を収容できる教室数及び収容座席数は、次のとおりであります。

 

平成28年3月31日現在

平成29年3月31日現在

教室数(室)

収容座席数(席)

教室数(室)

前期比(%)

収容座席数(席)

前期比(%)

北海道・東北地区

26

485

26

100.0

485

100.0

関東地区

208

3,750

208

100.0

3,736

99.6

中部地区

47

754

56

119.1

923

122.4

近畿地区

137

2,601

138

100.7

2,595

99.8

中国・四国地区

31

531

32

103.2

560

105.5

九州・沖縄地区

71

1,123

73

102.8

1,123

100.0

海外(フランス)

6

228

合計

520

9,244

539

103.7

9,650

104.4

 

(2) 受注状況

該当事項はありません。

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前期比
(%)

販売高(千円)

構成比(%)

販売高(千円)

構成比(%)

人材関連事業

 

 

 

 

 

人材派遣事業

34,573,801

50.1

37,887,802

50.9

109.6

業務受託事業

2,691,320

3.9

2,662,385

3.6

98.9

人材紹介事業

1,262,353

1.8

1,416,752

1.9

112.2

その他附帯事業

386,255

0.6

434,784

0.6

112.6

小計

38,913,731

56.4

42,401,725

57.0

109.0

教育事業

 

 

 

 

 

社会人教育事業

9,997,609

14.5

10,198,067

13.7

102.0

全日制教育事業

7,769,911

11.2

8,026,223

10.8

103.3

児童教育事業

684,817

1.0

960,813

1.3

140.3

保育事業

1,406,540

2.0

1,924,217

2.6

136.8

小計

19,858,879

28.7

21,109,321

28.4

106.3

介護事業

8,827,250

12.8

9,181,668

12.3

104.0

その他

1,478,644

2.1

1,724,232

2.3

116.6

合計

69,078,505

100.0

74,416,948

100.0

107.7

(注)記載している金額につきましては、消費税等は含んでおりません。

 

 人材関連事業における派遣スタッフ及び期間スタッフの月平均稼働人数は、次のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

 当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前期比(%)

月平均稼働スタッフ数

11,451人

12,190人

106.5

 

 教育事業における受講生の月平均人数は、次のとおりであります。

 

 前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

 当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前期比(%)

月平均受講生数

17,019人

17,779人

104.5

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループでは、綱領として「為世為人」を掲げております。これは、人は自分のためだけではなく、自分以外の人のため、社会のために自らの力を最大限に発揮してこそ真の自己実現ができるという意味であります。そのために、当社グループは、人を中心とした豊かな社会づくりに貢献することを使命としております。

「いつでも人がまんなか」、ヒューマンは、人を中心とした豊かな社会づくりに貢献し、社会に人材を送り出していく会社を目指して、社会の変化に柔軟に対応しながら、企業価値の最大化に努めてまいります。

 

(2)経営戦略

当社グループは、成長局面にある事業分野にて発生する人材不足に着目し、必要となる人材を養成し、社会への橋渡しを行っていくことを基本的な事業スキームとしております。

当社グループの中長期的な経営戦略として、人と社会の最適化を推進するために、人材関連事業、教育事業に加えて新規事業に積極的に取り組むことにより、「人財」の高付加価値化に努めてまいります。また、経営環境の変化に機敏に対応しながら、拡大するビジネスチャンスに積極的に取り組んでまいります。

この事業展開に対応すべく、当社は、持ち株会社として、引き続き①グループガバナンスの強化と最適化、②グループシナジー効果を高める新規成長市場への参入、③経営管理システムの強化、④海外事業の展開強化に鋭意取り組んでまいります。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、現状の経営環境を踏まえて、経営効率の改善を目指して利益率の向上を重要課題として、連結売上高経常利益率5%を当面の目標として取り組んでまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

今後の経済の見通しにつきましては、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策を背景に、企業業績や雇用情勢の改善が続くものと予測されますが、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスクや、英国のEU離脱、米国新政権の政策による世界経済への影響は未知数であり、予断を許さない状況が続くものと思われます。

また、当社グループを取り巻く事業環境においては、人材関連事業については、高齢者や女性の労働参加による就労者数の増加傾向が見られるものの、長期的には国内の労働力人口は減少の見込みであり、引き続き人材の確保・育成・移動の円滑化への対策が求められています。教育事業については、少子化を背景に教育市場が縮小傾向にあるなかで、教育サービスの質や、魅力的な新講座の開発による差別化、海外市場の開拓などが急務となっております。介護事業については、地域包括ケアシステム構築のための介護と医療の連携強化や、今後ニーズが増すと予測される専門性の高い介護・医療人材を安定的に確保できる事業体制の構築が求められています。

当社グループにおきましては、持続的な成長を図るため、既存事業の強化や新規事業の開発、海外事業の展開に積極的な投資を行い、新たな成長基盤の構築を進めてまいります。

この方針のもと、各事業分野におきまして、下記の重点取り組みを推進してまいります

 

① 人材関連事業

人材関連事業におきましては、景気回復を背景に企業活動は旺盛で、高い人材需要が見込まれる状況が続いておりますが、全体として専門分野の人材不足が顕著になっております。また、労働契約法が改正され、2018年に適用が開始される派遣スタッフの無期転換ルール等への対応が必要であるなど、働き方の変化への対応が急務となっております。

このような環境のもと、人材派遣ではスタッフサポート専任フォロー体制を中核に派遣スタッフの就労満足度向上を図り、「長期安定就労」の実現に取り組み、人材の確保・育成・定着に関して付加価値を高めてまいります。また、海外人材の活用を推進するため、外国人ITエンジニアの常用雇用を拡大し、他社との差別化を図ってまいります。

人材紹介では、震災復興事業や国土強靭化計画、オリンピック施設の整備など国内建設市場は底堅い推移が見込まれ、強みである建設分野にて施工管理・設計など建設技術者の転職支援に注力し、事業規模拡大に取り組んでまいります。

業務受託では、企画提案力の強化に注力し、成長を続けるBPO(ビジネス プロセス アウトソーシング)市場において顧客のニーズをくみ取り、事業の拡大を図ってまいります

 

② 教育事業

教育事業におきましては、少子化により主要顧客の若年者層が減少するなかで、国内の18歳人口が2018年から大きく減り始める「2018年問題」を控えております。ますます厳しくなる事業環境のなか、変化する市場に柔軟に対応できる事業ポートフォリオを構築し、新たなニーズに応えられる事業開発により顧客基盤の拡大に努めてまいります。

社会人教育事業では、受講生の学習効果と利便性を高めるためICT(情報通信技術)化を引き続き推進し、主要講座をパソコン、スマートフォン、タブレットなどで受講可能なマルチデバイス化に注力いたします。また、学習をサポートする受講証アプリなどを活用し、より受講生の学習意欲を持続させる運営を図るため、運営体制の強化に努めてまいります。

全日制教育事業では、多様なニーズに対応すべく新しい分野での開講に注力いたします。また、ICT(情報通信技術)を活用し、遠隔地に在住している受講生へのオンライン講座の開設など、教室展開にとどまらない事業の拡大を図ってまいります。留学サービスでは、海外での留学生の受け皿となる学校を増やして入学バリエーションを強化するなど、グローバル人材を育成できる環境づくりに努めてまいります。

児童教育事業では、小学生向けのプログラミング教室や、学習指導要領に対応した小学校低学年向け英語プログラムなど、児童学習の広がるニーズへの対応に努めてまいります。

保育事業では、引き続き認可保育所を中心に新規開設を図り、待機児童問題の解消に向け事業の拡大に努めてまいります

 

③ 介護事業

介護事業におきましては、高齢化の進行に伴う要介護認定者数の増加によりマーケットの拡大が続くなか、事業者の再編・統合が進み、今後も厳しい競合が続くものと思われます。

そのような状況のなかで、デイサービスについては、統一プログラムの導入や機能訓練の強化等でサービスを拡充し稼働率の向上を図ってまいります。有料老人ホーム、グループホームや小規模多機能型居宅介護などの施設系サービスについては、医療機関との連携強化や、人材の定着によるサービスの向上、既存施設の入居率の向上により、収益性の改善に努めてまいります。

さらに、質の高いサービスの提供を維持しつつ、今後の持続的な事業拡大を図るために、優秀な介護スタッフを確保し、グループ内において育成・定着させることが成長の鍵になるものと認識しております。その対応策として、社内カレッジ、社内資格制度を活用するなど、定期的な社内研修の実施と、キャリアパス制度の導入による安定的な人材の確保に努めてまいります

 

 

④ その他の事業

ネイルサロン運営事業におきましては、プロモーションの強化により広く認知されるブランドを目指してまいります。また、取扱商品の拡充に加え新商品の自社開発に取り組み、物販ビジネスの強化に努めてまいります。

アリーナ事業におきましては、2期目を迎えるBリーグをさらに盛り上げるべく、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」のチケット販売に注力し、地域の企業とも協力体制を築きながら、地域活性化及び地域密着型チーム運営を強化してまいります。

IT事業におきましては、事業拡大を見据えIT人材の採用・育成・定着に注力し、多様化するニーズに対応できるシステム構築能力や提案力の向上に努めてまいります

 

4【事業等のリスク】

当社グループの事業展開に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

① 法的規制等について

当社グループの事業の中には、行政、政府機関等の許可または指定を受けているものがあります。また、消費者契約法やその他の一般的な法規制の適用も受けております。

これらについて、当局による法改正がなされた場合、あるいは万一これらの規制に抵触する事態が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

 

(a)人材派遣について

人材派遣事業におきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」)に基づき、主として一般労働者派遣事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当したり、法令に違反した場合には、事業許可の取消もしくは、業務停止等が命じられることが規定されております。

当社グループは、コンプライアンス室や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(b)人材紹介について

人材紹介事業におきましては、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。職業安定法には、職業紹介事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当したり、当該許可の取消事由に該当した場合には、厚生労働大臣により事業許可の取消が行われ、事業の停止が命じられることが規定されております。

当社グループは、コンプライアンス室や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(c)介護保険法

介護事業におきましては、公的介護保険法内のサービスが中心で、サービス内容、報酬、事業所展開、運営及びその他事業全般に関して、介護保険法及び各関連法令等による法的規制を受けております。

介護保険法は、5年ごとに制度全般の見直しおよび改定が行われ、介護報酬は、3年ごとに改定が行われることとなっております。今後、法令の変更や報酬改定により、サービスの設計や料金体系の見直しが必要となるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(d)規制変更のリスク

当社グループの各事業は、現時点の規制に従って業務を遂行しております。将来における法令等の変更及びその影響は現段階では不明でありますが、規制が新設または強化される場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。

今後このような規制変更等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 業績及びキャッシュ・フローの季節変動要因について

教育事業におきましては、原則として受講申込み時に入学金及び受講料の全額を前納していただくこととしております。受領した授業料は、いったん全額を前受金として計上し、受講期間(役務提供期間)にわたって売上に振り替えております。また、入学金は、開講月に一括して売上に計上しております。

主に高校卒業生が入学する全日制教育におきましては、原則4月の入学または進級とし、社会人教育におきましても社会慣習的に4月に開講する講座が多くなっております。このため、教育事業における売上は、上半期が相対的に高く、下半期が低くなる傾向があります。

4月に開講する講座の申込みは、1月から3月に集中するため、営業活動によるキャッシュ・フローは、下半期に相対的に高くなる傾向があります。

従いまして、四半期連結累計期間の業績及びキャッシュ・フローのみからでは、当社グループが十分な利益または資金を得ることができるかどうかの判断資料としては不十分な面があると考えられます。

 

③ 人員の確保について

(a)派遣スタッフの確保について

人材派遣事業におきましては、その事業の性質上、派遣スタッフの確保が非常に重要であります。登録スタッフの募集は、インターネットや新聞、雑誌等の広告によるものをはじめ、教育事業との連携により、専門知識を身に付けた修了生への働きかけを行い、実社会に送り出す育成型派遣にも注力しております。

また、給与や福利厚生面の充実、教育・研修等の実施によるスキル向上のサポートなどにより、派遣スタッフの満足度を高め、安定確保に努めております。

しかしながら、雇用情勢や労働需給の変化により、派遣需要に対して十分なスタッフの確保を行えなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(b)講師の確保について

教育事業におきましては、業界直結型の講座を展開しているため、業界の第一線で活躍する人物に講師を依頼することを原則としております。社会的ニーズの高い講座を開発するよう努めておりますが、専門性の高い講座については、講師として教授できる人物の採用が困難な場合があります。このように人材の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(c)保育士の確保について

保育事業におきましては保育士等の資格保有者の人材確保が非常に重要であります。当社グループでは、年間研修計画に基づく研修の実施やOJTによる人材育成により、保育士の採用・育成・定着を図ってまいりますが、今後保育士の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(d)介護スタッフの確保について

介護事業におきましては、事業規模を維持・拡大していくため、人材の確保がカギとなっております。

当社グループでは、介護職員初任者研修の資格の取得講座を開講し、介護スタッフを育成するとともに、中途採用を中心とした労働力の確保及び定着率向上のため、社内資格を設置し、教育研修制度を充実させるなどの取り組みを積極的に行っております。

しかしながら、介護スタッフの確保や配置が進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 社会保険料の負担について

当社グループでは、現行の社会保険制度において社会保険加入対象者となる派遣スタッフの完全加入を徹底しております。今後、社会保険制度の改正により会社負担金額が大幅に上昇する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの従業員及び派遣スタッフが加入する人材派遣健康保険組合における健康保険料の会社負担分の料率は、46.2/1000(平成28年度)から48.0/1000(平成29年度)へと引き上げられました。同健康保険組合の財政は大変厳しい状態にあることから、今後さらに保険料率が上昇することが考えられます。

また、平成16年の年金制度改革により、標準報酬月額に対する厚生年金保険料会社負担分の料率は、平成16年10月時点の6.967%から平成29年まで毎年0.177%ずつ引き上げられ、平成29年以降は9.15%で固定されることとなっております。

 

 

⑤ 少子化について

当社グループの教育事業においては、主要顧客層が比較的若年層に集中しております。そのため、幼児から高齢者まで幅広い年齢層を対象に、それぞれのニーズに応じた教育商品の開発を推進するとともに、新たなマーケットとして海外展開にも着手し、国内の少子化に対応した施策を進めております。

しかしながら、今後、日本における少子化が、予想を大幅に超えて急速に進行し、教育市場全体が著しく縮小した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 人材の確保と育成について

当社グループは、持続的な事業の成長を実現させるため、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に、経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保、育成を継続的に推進していくとともに、新卒採用や中途採用を積極的に展開し、教育研修体制を整備することで、人材の育成を図るよう努めております。

しかしながら、今後、採用環境の変化等により、人材の確保、育成が計画通りに行えない場合には、長期的視点から、事業展開、業績及び成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 海外での事業活動について

当社グループは、今後経済発展が見込まれる新興国を中心とした事業拡大を事業戦略の一つとしています。しかしながら海外では、予期しない法規制の変更、経済情勢の変動、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、事業活動の継続が困難になるおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ M&Aについて

当社グループは、事業拡大を加速させるうえで有効な手段となる場合や、市場において短期間で優位性の確立が見込める場合などには、M&Aを有効に活用する方針です。

M&A実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、対象企業の業績、財務状況、契約関係等について十分に事前審査を行ったうえで可否を判断いたします。

しかしながら、買収後の想定外の事態の発生や、市場動向の著しい変化により、買収事業が計画通りに展開することができず、その企業の収益性が著しく低下した場合、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 個人情報の取扱いについて

当社グループにおきましては、人材関連事業における派遣スタッフ等の個人情報、教育事業における受講生の個人情報、介護事業における利用者の個人情報を取り扱っております。

当社及びグループ各社は、個人情報を適切に取扱い、その安全性を確保することを目的として、「プライバシーマーク」(認定機関 一般財団法人日本情報経済社会推進協会)の認証を取得し、「個人情報保護方針」、「個人情報保護規程」に基づき、定期的な従業員教育を実施するなど、管理体制強化を推進しております。

しかしながら、何らかの原因により、個人情報の漏えいや不正使用などの事態が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上

当連結会計年度の売上高は、すべての事業において増収となり、前連結会計年度の69,078百万円から5,338百万円(前期比7.7%)増加し、74,416百万円となりました。

② 営業利益

当連結会計年度の営業利益は、主に教育事業の減益により、前連結会計年度の1,883百万円から35百万円減少し、1,847百万円となりました。また、売上高営業利益率は、2.5%となりました。

③ 経常利益

当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の2,108百万円から136百万円減少し、1,972百万円となりました。また、売上高経常利益率は、2.7%となりました。

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,063百万円から60百万円減少し、1,002百万円となりました。また、売上高当期純利益率は、1.3%となりました。

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」の記載をご参照ください。

(4)経営戦略の現状と見通し

戦略的現状と見通しについては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の記載をご参照ください。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、34,857百万円となり、前連結会計年度末の31,960百万円から2,897百万円(前期比9.1%)増加いたしました。
 流動資産につきましては、27,281百万円となり、前連結会計年度末の24,893百万円から2,387百万円(前期比9.6%)増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,718百万円、受取手形及び売掛金が556百万円増加したことによるものです。また、固定資産につきましては、7,576百万円となり、前連結会計年度末の7,066百万円から509百万円(前期比7.2%)増加いたしました。これは主に、建物及び構築物が257百万円、差入保証金が271百万円増加したことによるものです。
 次に、負債合計は、26,013百万円となり、前連結会計年度末の23,862百万円から2,151百万円(前期比9.0%)増加いたしました。
 流動負債につきましては、22,009百万円となり、前連結会計年度末の20,802百万円から1,207百万円(前期比5.8%)増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が392百万円、未払金が581百万円、前受金が257百万円増加したことによるものです。また、固定負債につきましては、4,004百万円となり、前連結会計年度末の3,059百万円から944百万円(前期比30.9%)増加いたしました。これは主に、長期借入金が896百万円増加したことによるものです。
 純資産につきましては、8,843百万円となり、前連結会計年度末の8,097百万円から745百万円(前期比9.2%)増加いたしました。これは主に、利益剰余金が750百万円増加したことによるものです。

 

② キャッシュ・フロー

当社グループでは、教育事業におきましては前受金として役務提供前に資金を収受し、人材関連事業及び介護事業におきましては役務提供後に売掛金の回収を行っており、それぞれキャッシュ・インの時期が異なっております。当社グループは、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、子会社の余剰資金を当社において集中管理し、運転資金または設備投資資金を必要とする子会社に配分して、当社グループの資金をできる限り効率的に活用しております。また、グループ全体の資金需要に応じて必要な調達も行っており、その結果、有利子負債の残高は4,952百万円となり、前連結会計年度末の3,994百万円から958百万円(前期比24.0%)増加いたしました。

当社グループの資金状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

なお、当社グループの主な経営指標は、次のとおりであります。

 

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

23.7

25.3

25.4

時価ベースの自己資本比率(%)

37.5

26.5

52.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.8

2.6

2.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

175.7

75.7

143.5

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。