第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 (1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)における我が国経済は、総じて緩やかな回復基調を維持しているものの、個人消費には依然として力強さはなく、また、企業の景況感にも陰りが見え始めるなど、10月から実施された消費増税による景気悪化懸念とともに先行きに不透明感を内包しながら推移しました。一方、目を海外に転じると、米国景気は底堅さを持続させているものの、欧州経済はドイツをはじめ減速傾向を見せ、また、中国の景気も減速基調となるなどに加え、米中間の貿易摩擦交渉の激化・長期化懸念による世界経済の混乱・停滞、ブレグジット問題の不透明感継続やイラン情勢の緊迫化など、先行き不安を残しながら推移しました。

 このような中、当社の主要顧客業界である電子機器関連業界は、事業の再編を進めつつも、新興国向けに機能・性能を絞った製品の開発を進める一方、競争力の源泉である優れたアルゴリズムを用いた映像・画像・音声の圧縮伸張技術を追求し続けております。

 具体的には、携帯型端末においてはワンセグ機能に加え、より高画質、大画面の方向に向かっていることから、映像・画像の圧縮伸張コア技術であるビデオコーデックにおける優れたアルゴリズムを市場が求めております。また、デジタル情報家電においても、高画質化に加え高音質化が求められており、低消費電力と合わせてそれらを実現するオーディオコーデックが期待されてきております。さらに、動画像の配信・伝送分野においても、低ビット・レートでも高画質、高音質、低遅延を実現する圧縮伸張技術が必要不可欠のものとなっております。

 このような状況下、DMNAアルゴリズムを用いて高画質、高音質、低遅延はもちろん、地球環境にやさしい省エネルギーなグリーン製品群を提供している当社は、国際標準規格に基づく圧縮伸張技術の機能強化ならびに受注活動を行うとともに、独自規格のオリジナル・コーデックや圧縮してもデータが劣化しないロスレス技術、ソリューション製品としての各種低遅延伝送装置などをさらに国内外の市場に投入すべく営業努力を重ねてまいりました。

 当第3四半期におきましては、車載機器向けにエコーキャンセラ/ノイズサプレッサの量産ライセンス、放送映像機器向けにJPEG(4Pixel)デコーダの量産ライセンス、小型検査装置向けソフトウェア開発移植案件(継続)のほか、教育機関向けにWiFi SyncViewer、国内外放送局向けに低遅延伝送装置案件等の獲得に成功しております。

 一方、費用・損益面では、売上高の伸び悩みにより販管費などのコストを賄うことができず、損失を計上することとなりました。

 なお、当社の売上高は、主要顧客の決算期末(主として9月と3月)に集中する傾向がある一方、販管費等のコストは、各四半期とも大幅な変動はない、という特徴を有しております。

 

 以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は321百万円(前年同期比26.8%減)となり、経常損失198百万円(前年同期は経常損失70百万円)、四半期純損失200百万円(前年同期は四半期純損失72百万円)となりました。

 

 部門別の業績につきましては、次のとおりです。

 

(ソフトウェアライセンス事業)

 営業活動におきましては、単体IPでのライセンス営業から複数IPをモジュール化してのライセンス営業に力をいれました。

 主要な案件としましては、次のとおりです。

《量産ライセンス》

・エコーキャンセラ/ノイズサプレッサ:車載機器向け

《評価ライセンス》

・ズームボイス・ソフトウェア:音声認識装置向け

・AAC_LCエンコーダ/デコーダ:デジカメ向け

 以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は116百万円となりました。

 

(ハードウェアライセンス事業)

 営業活動におきましては、4K技術、ロスレス技術、H.265、スムージング技術を中心にライセンス営業活動、海外案件獲得活動を展開しました。

 主要な案件としましては、次のとおりです。

《量産ライセンス》

・固定長圧縮技術:液晶モジュール向け

・JPEG(4Pixel)デコーダ:放送映像機器向け

 以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は119百万円となりました

 

(ソリューション事業)

 営業活動におきましては、当社の既存技術と開発力をベースに顧客のカスタム案件の獲得およびオリジナル・コーデックを用いて低遅延・高画質を両立させた小型版画像伝送システムや放送局向け低遅延送り返しシステムの販売活動を中心に展開しました。

 主要な案件としましては、次のとおりです。

・超低レート映像伝送システム開発:特殊装備向け

・ソフトウェア開発移植:小型検査装置向け

・低遅延伝送装置とTally & Intercomパネルの販売:国内CATV局向け

・低遅延送り返しシステムの販売:米国放送局向け

・オーディオ向けDSP移植の受託

・低遅延伝送装置:移動体搭載映像伝送向け

・OPUSデコーダ カスタム対応:車載機器向け

・低遅延映像伝送装置:放送局向け

・HEVC/H.265関連ドライバ開発:デジカメ向け

・H.264 ソフトウェア デコーダ カスタム対応:車載機器向け

・WiFi SyncViewer:教育機関向け

 以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は84百万円となりました。

 

 ・財政状態

 当第3四半期会計期間末における総資産は、受取手形及び売掛金の減少などにより前事業年度末より238百万円減少し、2,636百万円となりました。負債は、未払法人税等の減少などにより前事業年度末より45百万円減少し73百万円となり、純資産は、四半期純損失の計上などにより前事業年度末から192百万円減の2,562百万円となりましたが、自己資本比率は、97.2%と高い水準を維持しております。

 

 (2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

 (4)研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、261百万円であります。

 なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 (5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、当第3四半期会計期間末において現預金を1,618百万円有しており、また、長短借入金等の有利子負債はなく、自己資本比率は97.2%と極めて高い水準にあります。IPの開発を主業務とし、また、ファブレスメーカーである当社の資金需要は、運転資金需要が主なものであり、それにはすべて自己資金で対応可能となっております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。