第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営環境及び経営方針

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、テレワークの普及等ライフスタイル変化に伴う外食機会の縮小、テイクアウトやデリバリー、ECの利用拡大・習慣化等、外食産業及び当社を取り巻く事業環境は大きく変容しております。加えて、グローバル化や少子高齢化の進展、DXの加速等今後もさらに社会ニーズの変容・多様化が予測される中で、当社が業績を回復し、さらに長期に亘って社会に必要とされる企業となるために、新たに当社のパーパス(存在意義)を「食でつなぐ。人を満たす。」と掲げました。このパーパスには、創業からつなぐ「日本の食文化を守り育てる」との想いを礎としつつ、「食」が持つあらゆる可能性を模索し、「食」を通じてあらゆるヒト・モノ・コトをつなぎ合わせることで、世の中に対して新たな価値を提供し続け、よりよい社会の実現に貢献していく企業であり続けたいという想いを込めています。

 

(2) 経営戦略及び対処すべき課題

飲食店を含む外食産業が厳しく先行き不透明な事業環境に置かれている中で、当社は上述のパーパスの下、飲食店の経営そのものを支援する企業へと進化すると同時に、外食産業の持続的な発展へと寄与することで、企業価値の拡大を図ってまいります。その上で、まずは現在直面している事業環境へ対応し、さらに今後起こり得る事業環境変化へ備えるべく、①中核事業である飲食店支援事業の再成長に向けた取り組みと②新規ビジネスの創出を推進し、経営体質の強化を図ることが中期的な課題であると認識しております。

まず①中核事業である飲食店支援事業の再成長に向けた取り組みにおいては、イートイン予約に留まらず、テイクアウトやデリバリー、EC等のクロスユースを可能とする食の総合サイトへと進化することを目指しており、これにより消費者の利便性を高め飲食店への送客を拡大すると同時に、飲食店の販売チャネルの多角化による売上向上を支援いたします。この取り組みの一環として、4月23日に楽天グループ株式会社の運営する「楽天デリバリー」事業と「楽天リアルタイムテイクアウト」事業を会社分割により当社が継承する吸収分割契約を締結しております。他方、飲食店の食材仕入れや予約・顧客管理、接客等の飲食店業務をデジタルの活用により効率化し収益性の向上へとつなげる支援にも取り組みます。この取り組みの一環として、4月8日よりモバイルオーダーシステム「ぐるなびFineOrder」の提供を一部飲食店より先行的に開始しております。また同時に、成約率や顧客満足度の向上を目的とした営業活動の見直し、ターゲット顧客の拡大や加盟店の継続率向上を目的とした加盟プラン・料金体系の見直しにも取り組むことで、加盟飲食店の裾野拡大を図ってまいります。

②新規ビジネスの創出においては、飲食店のみならず外食産業全体の発展に寄与すると同時に、飲食店以外の新たな収益源を構築することを目的としています。足元の取り組みとしては、食材受発注領域において飲食店、サプライヤー双方の業務効率向上等を目的とした「ぐるなび発注」のトライアルを開始しているほか、当社の保有する飲食店・料理人のネットワークや食に関する豊富なデータを活用し食関連メーカー等の商品開発、販売促進等を支援するサービスの展開に着手しております。

加えて、前述の①②の推進を加速すべく、組織及びシステム基盤の強化にも早期に取り組んでまいります。当期より着手しているオフィスの在り方や人事制度の見直しに加え、従業員の育成や処遇体系の見直しによる働きがいの向上により事業推進力の向上を図ります。また業務のプロセス効率化・精度向上を促進する新たなバックオフィスシステムや、多様化する顧客やサービスを支える新たなサービスプラットフォームの構築・活用を進めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項については、提出日現在において当社グループで想定される範囲で記載したものであります。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクのすべてを網羅するものではありません。

 

①新型コロナウイルス感染拡大の影響による外食市場の縮小について

当社グループの連結売上高の大部分を占める飲食店販促サービス売上については、その成長を有料加盟店舗数及び店舗あたり契約高の増加に依存しているため、外食市場の動向、飲食業界の業況及び大口取引先の販売促進政策の変更並びに飲食店への来店客数の変動により影響を受けます。このため、新型コロナウイルスの感染拡大が収束せず、営業時間短縮等の措置が続き、飲食店営業に大きな影響が生じた場合、有料加盟店舗数及び店舗あたり契約高が減少することにより、当社業績に影響を与える可能性があります。

これに対し当社グループは、外食市場・顧客ニーズの変化に即した柔軟なサポート活動を継続するとともに、飲食店の販促支援企業から経営サポート企業へと進化することで、業績の回復・再成長につなげてまいります。

 

②今後の事業展開について

当社グループでは、日本の食文化を守り育てるため、飲食店の販促支援に留まらない多面的な事業ポートフォリオを構築することを目指しておりますが、必ずしも想定通りに計画が進捗する保証はなく、また新規事業に関しては想定以上に人材の確保、設備の増強等追加的な費用が発生する可能性があるため、業績に影響を与える可能性があります。また、事業拡大の手段として企業合併又は買収等を行う可能性がありますが、必ずしも投資に見合った想定通りに効果が得られない可能性もあります。

そのため、新規事業等の事業計画については、経営執行会議でその進捗や収支計画、万一計画通りに進捗しなかった場合の撤退リスク・費用等を十分に評価する等の対策を講じております。

 

③ユーザーの支持獲得について

当社グループは、主として「ぐるなび」のコンテンツの魅力を高めてユーザー数を増加させることにより飲食店の販売促進ツールとしての「ぐるなび」の価値を増大させ、加盟飲食店への送客を増加させることで収益増加を図っております。

今後、競合他社の動向や異業種による新たなビジネスモデルの出現によって「ぐるなび」のユーザー数が減少した場合、飲食店の販売促進ツールとしての「ぐるなび」の価値の低下や送客数伸び悩みにより、加盟飲食店が減少するなど業績に影響を与える可能性があります。

これに対し当社グループは、1億人以上を数える楽天IDと当社会員との連携をさらに拡大し、加盟飲食店で楽天ポイントが貯まる・使える環境を整備することでユーザー数の維持・拡大を図り、送客力・費用対効果の向上を通じ、有料加盟店舗数及び店舗当たり契約高の増大につなげてまいります。

 

④競合について

当社グループは、ユーザーが飲食店選びの際に必要とする「正確性、リアルタイム性、公平性」を備えた飲食店の情報を発信する「外食のオフィシャルサイト」(検索サイト)と、飲食店との絆を構築する人的サポート体制という、他に類を見ないオリジナルな事業インフラを構築し、「日本の食文化を守り育てる」ことを使命に、飲食店に対する多角的な支援によって外食業界の生産性向上に貢献しておりますが、インターネットを通じて情報を発信するサービスは参入障壁が低く、多くの新規事業者が出現しているため、将来、競合他社の動向や新たなビジネスモデルの出現によって顧客の選択肢が広がることにより、期待した収益を得られず業績が影響を受ける可能性があります。

これに対し当社グループは、常に競合の動向を把握したうえで新商品の投入などを行うほか、送客力のさらなる向上や新規顧客の開拓を通じて競争優位の維持に努めてまいります。

 

⑤事業環境の変化へ対応するための投資について

当社グループはITを事業基盤としており、サービスの価値向上のために有効と思われる技術は積極的に取り入れておりますが、ITの進歩はめまぐるしいため、今後利用価値の高い新技術が出現した場合、導入している技術が陳腐化して、ネットワーク関連機器及びソフトウエア等の開発あるいは導入にかかる投資が予想以上に増加し、業績に影響を与える可能性があります。

そのため、最新の技術動向を常時把握するとともに、必要に応じて速やかに最新技術に投資できるよう資金の確保に努めております。

 

⑥楽天グループ株式会社との関係について

当社は、インターネットサービス事業における高いシナジーの実現と、これによる今後の当社グループの業績拡大と発展を期待し、楽天グループ株式会社(以下「同社」といいます。)との間で資本業務提携関係にあり、同社は2021年3月31日現在、当社の発行済株式総数の14.4%を保有する主要株主かつ筆頭株主となっております。

当社の経営の重要な意思決定において、同社の事前承認や事前報告が必要な事項はなく、また当社と同社との間における取引関係も独立した第三者間と同様の一般的な取引条件で行っており、同社からの独立性は確保されている状況にあります。将来的にこの関係が解消される可能性は極めて低いと考えておりますが、万一維持されなくなった場合には、飲食店への送客力の低下に伴う収益の減少、あるいは当社グループの事業展開や資本政策への影響をもたらす可能性があります。

これに対し当社グループは、ぐるなび会員と楽天会員との相互連携や、資本業務提携契約に基づき、当社から楽天事業への支援活動を実施するなど、緊密かつ相互的な協力関係を構築することにより、両者の発展に貢献するよう努めてまいります。

 

⑦人材の確保について

当社グループでは、事業拡大に伴って人材の確保と育成が重要な課題となっており、適正な人材の獲得・育成・維持・確保が計画通りに進捗しなかった場合、又は適正な人材が社外に流出した場合には、期待していた収益を得られないなど、業績に影響を与える場合があります。

そのため、内部での人材育成と抜擢及び多種多様な求人手段の活用による社員採用等外部からの人材登用に努めるとともに、「新しい働き方」の実施等により、やりがいと働きやすさの両立を図ることで、人材流出の防止を図っております。

 

⑧開発体制について

当社グループでは、常に新しいサービスの創造を行っており、これにかかるシステムの開発のために積極的に人員を投入しておりますが、計画通りに開発要員を確保できない、あるいは開発計画と人員数・開発スキルの不均衡が生じた場合、事業の進行に遅れが生じ期待していた収益を得られないなど、業績に影響を与える可能性があります。また、開発投資の実行に対して想定通りの効果を得られない可能性もあります。

これに対し当社グループは、多種多様な求人手段の活用による社員採用等、さまざまな人材獲得手段を駆使して人材の確保に努めるほか、計画的かつ効率的な開発人員の配置及びスキル向上に努めております。

 

⑨システムに関わるリスクについて

当社グループのサービスはインターネット上で提供されており、インターネットの接続環境及び社内外のコンピューターネットワーク等のインフラが良好に稼動することに大きく依存しております。社外からの破壊的行為、社内における人的ミス又は自然災害等によりシステムダウン等の障害が発生した場合、顧客に対するサービス提供の停止又はユーザー情報の消失等が発生するおそれがあります。その結果、サービス利用料の減収やユーザーに対する補償が生じたり、当社グループに対する信頼性の低下を招いたりすることによって、業績に影響を与える場合があります。

そのため、当社グループは、コンピューターネットワークシステムに関して、バックアップセンターの強化、各種サーバーの増強及び二重化、サーバールーム入室認証システムの導入並びに社内コンピューターネットワーク利用状況監視システム等、想定しうる限りの対策を行っております。

 

⑩社内事務リスクについて

社内事務手続の不備により、加盟飲食店等との契約に定められたとおりのサービス提供ができなかった場合、加盟契約の解約による売上高の減少等、業績に影響を与える場合があります。

これに対し当社グループは、人の恣意性を排除する業務フローを構築するほか、バックオフィスシステムの刷新など顧客管理等に関する生産性向上に努めてまいります。

 

⑪知的財産権について

当社グループのサービスに関する技術及びノウハウ、あるいはサービス名などに関する特許権・商標権等を他社が先に取得しているなど、必要な知的財産権を保有していないことにより、サービスの開発又は販売等に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。また、今後、当社の知的財産権侵害を理由とする訴訟等が発生しないとは限らず、かかる事態が発生した場合には、多額のライセンス料又は損害賠償の支払など、業績に影響を与える可能性があります。

これに対し当社グループでは、知的財産に関する専門部署を設置して、知的財産権の適切な出願、侵害の防止等その管理に努めており、新規に開発したサービスに関するもので知的財産権の対象となる可能性のあるものについては、必要に応じて特許権・商標権等の出願を行っております。

 

⑫個人情報の取扱いについて

当社グループでは広く会員を募っており、会員登録に伴い各種の個人情報を取得しております。したがって、外部からの侵入者及び当社グループ関係者並びに業務委託先等により会員の個人情報が外部に流出して不正に使用された場合、損害賠償請求等当社グループの責任を問われるとともに、当社グループの評判を低下させ、業績に影響を与える場合があります。

これに対し当社グループでは、個人情報を含む秘密情報の保護・管理に関する専門部署を設置した上で、コンピューターシステムにおけるセキュリティの強化を常時行うと共に、個人情報保護に関する各種規程を定めて運用しており、また、ユーザーに対しても当社グループのサイト上にプライバシーポリシーを掲出し取り組みを明示しております。

 

⑬インターネットを巡る法的規制の現状と今後の可能性及び影響について

当社グループの事業に関連したインターネットを巡る法的規制は限定的ですが、今後インターネットユーザー及び関連事業者を対象とした法的規制が制定された場合、「ぐるなび」における情報表示等に関する大規模な改修が必要となり、相応の費用が発生するなど、業績に影響を与える可能性があります。

 

⑭震災等の巨大災害の発生について

震災等の巨大災害が大都市で発生した場合には、多数の飲食店等の顧客に甚大な被害が生じるほか、当社の人員、施設、システム等にも著しい損害が発生することが予想され、顧客やサービス提供の基盤の喪失により、収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。

これに対し当社グループは、サーバーの二重化や事業継続計画の策定など、事業基盤を維持するための様々な対策を講じております。

 

⑮海外子会社及び海外事業について

海外子会社及び海外事業においては、当該国の政治・経済情勢や規制状況の変化に起因した代金回収や事業遂行の遅延・不能等が発生する場合があり、業績に影響を与える場合があります。

 

⑯訴訟

当社グループがステークホルダーを含む第三者から損害賠償などの訴訟を起こされた場合、当社グループの事業展開に支障が生じたり、保有するブランドイメージを毀損したりする場合があります。また金銭的負担により、業績に影響が出る場合があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要になる事項については、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積りは不確実性をともなうため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及び当該経営成績等に関する経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により第1四半期において急速に悪化し極めて厳しい状況となりました。第2四半期には社会経済活動レベルが段階的に引き上げられ持ち直しの動きが見られましたが、12月以降は感染症再拡大によりその動きも停滞いたしました。

当社サービスの対象である外食産業は、緊急事態宣言下における営業時間短縮や消費者の外出自粛、生活様式の変容等により売上が大幅に落ち込み、極めて厳しい経営状況が続きました。

 

当連結会計年度末において、流動資産が現預金及び売掛金の減少を主因に前年度末比6,337百万円減少したのに加え、固定資産が有形及び無形固定資産の減損処理、繰延税金資産の取り崩し等により同4,073百万円減少したことから、総資産は同10,411百万円減少13,567百万円となりました。

負債は、未払金や未払法人税等の減少、賞与引当金の取り崩し等により前年度末比516百万円減少4,192百万円となりました。

なお「Go To Eatキャンペーン」の運営に伴い、流動資産(現預金)及び流動負債(預り金)にそれぞれ1,508百万円を計上しております。

純資産は、主に利益剰余金の減少により前年度末比9,895百万円減少9,375百万円となりました。

 

当社では、今般の新型コロナウイルス感染症による事業への影響の長期化に備え、金融機関との間のコミットメントライン契約の締結により機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しております。

 

当連結会計年度の売上高は16,181百万円(前期比52.3%)となりました。事業の区分別売上高は下表のとおりです。

(単位:千円)

 

当連結会計
 年度

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

 

ストック型サービス

10,480,521

1,350,617

3,148,975

3,250,255

2,730,672

 

(対前年同期比、%)

43.8

22.5

52.7

53.3

46.9

 

スポット型サービス

2,803,361

125,081

412,931

1,750,024

515,323

 

(対前年同期比、%)

62.3

12.9

40.4

115.8

51.7

飲食店販促サービス

13,283,882

1,475,699

3,561,907

5,000,279

3,245,995

(対前年同期比、%)

46.8

21.1

50.9

65.7

47.6

プロモーション

2,137,728

133,066

317,915

1,033,148

653,597

(対前年同期比、%)

269.9

112.6

177.4

514.9

222.3

関連事業

759,595

174,594

160,935

184,363

239,702

(対前年同期比、%)

43.9

38.7

37.1

39.9

62.7

合計

16,181,206

1,783,360

4,040,757

6,217,791

4,139,296

(対前年同期比、%)

52.3

23.6

53.1

75.2

55.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

飲食店販促サービスのうちストック型サービスの売上高は、第1四半期において実施した請求金額の減免対応の影響に加え、資金繰りの悪化等を背景とした加盟飲食店の退会や契約金額減額が年間を通じて高水準で発生したことから前期比43.8%に落ち込み、また有料加盟店舗数は前期末より10,973店舗減少し44,532店舗となりました。他方スポット型サービスについては、第3四半期において「Go To Eatキャンペーン」等の需要喚起策の効果が見られたものの、総じて消費者の外食需要低下によるネット予約利用の減少を主因とし売上高が前期比62.3%となりました。プロモーションについては、「Go To Eatキャンペーン」の運営受託収入及び後述の「ぐるなびFOODMALL」の運営に係る費用補助収入を計上したことから前期を大幅に上回りました。関連事業については前期実施した「レッツエンジョイ東京」事業及び法人向けフードデリバリー事業、また当期に実施した「SURF&SNOW」事業の会社分割を主因とし前期を下回りました。

 

費用面については、原価が主に売上減少に伴い減少したほか、ネット予約利用減少に伴うポイント費用の低減、広告費の投下抑制、人員採用の厳格化と賞与の減額に伴う人件費の減少等により前期を下回りました。

 

以上の結果、営業損失は7,423百万円(前期は営業利益1,826百万円)、経常損失は7,269百万円(前期は経常利益1,894百万円)となりました。なお第4四半期において固定資産の減損処理に伴う減損損失1,982百万円を計上したこと、第2四半期及び第4四半期において繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額を863百万円計上したことにより親会社株主に帰属する当期純損失は9,704百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益949百万円)となりました。

 

当社は当期、厳しい事業環境に置かれた外食産業の復興と当社業績の回復・再成長を目指し、新型コロナウイルス感染拡大を機に飲食店が新たに抱える経営課題の解決支援と、消費者がより安心して便利に飲食店を楽しむことのできる仕組みの構築に取り組んでまいりました。具体的な取り組みは以下のとおりです。

まず飲食店のコロナ禍における売上確保に関して、イートイン以外の販売チャネル多角化支援として「ぐるなび」サイトにおけるテイクアウト情報の充実・露出強化や、楽天グループ株式会社の運営する事前注文・決済型テイクアウトサービス「楽天リアルタイムテイクアウト」との連携を開始(7月)しました。また飲食店の業務効率及び生産性向上に関して、6月よりテイクアウトでの販売チャネル多角化や顧客・座席管理の効率化、効果的な情報発信等コロナ禍の飲食店に必要な支援をパッケージ化した新サービスプランの提供を開始したほか、農林水産省の実施する復興施策の一環として7月に開設した飲食店向け国産食材ECサイト「ぐるなびFOODMALL ~Farm to Restaurant to Table~」の運営を受託し飲食店の食材仕入れ支援にも取り組みました。

他方消費者の安心・安全に配慮したお店選びのサポート策として、店舗ページでの新型コロナ感染症対策の実施状況の表示(7月)や、検索機能への感染症対策を実施している飲食店の絞り込み機能の追加(9月)を実施したほか、12月には飲食店の混雑状況を可視化しリアルタイムに情報発信するサービス「飲食店LIVEカメラ」の実証実験を開始しました。加えて11月にLINE株式会社が提供する「LINEで予約」との連携を開始したほか、サイト内の検索・予約導線の改良に継続的に取り組むことで「ぐるなび」サイトの利便性向上に取り組みました。これらの取り組みの結果として、ユーザー基盤である楽天ID連携会員数が前期末比79.3%増の455万人へと拡大いたしました。

 

一方で、感染症の収束の見通しは不透明であり影響の長期化が懸念される中において、安定的な事業継続を目的とした固定費の削減にも着手いたしました。具体的には、全国21か所の当社オフィスのうち、東京本社及び大阪営業所についてはオフィスの一部返却による面積削減、神戸営業所については大阪営業所への統合、その他の営業所(名古屋、福岡を除く)についてはオフィスの移転(縮小)を2020年11月以降段階的に実施しております。同時に、社内手続きのオンライン化・プロセス見直し、フレックスタイム等人事制度の整備等、場所や時間にとらわれることなく働くための仕組みや環境の整備も進めることで、社員のより一層の価値創造性、生産性の向上を図っております。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年の4,177百万円の収入から3,815百万円の支出に転じました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、147百万円の支出(前年は182百万円の収入)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより187百万円の支出(前年比140百万円の支出減)となりました。

以上のほか為替換算差を含め、現金及び現金同等物の期末残高は当年度において4,145百万円減少し、7,507百万円となりました。

 

当社グループにおける主な資金需要は、営業活動等に係る人件費やサービスの制作・運用に係る外注費、事務所賃借料等の運転資金のほか、サービスの拡大・強化に係るソフトウェア投資等の設備資金です。これらの資金需要について自己資金を充当しております。

 

なお、生産実績については、当社グループは飲食店販促支援事業を主たる事業として行っており、生産に該当する事項はありません。また、当社グループの主たる業務である飲食店販促支援事業は、提供するサービスの性格上、受注の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。