当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度に有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、株価の下落や外国為替市場における円相場の不安定な動きや原油価格の下落傾向等もあり、緩やかな回復基調から一転して、先行きに対する不透明感が増しております。
このような状況のもと、当社グループは、今後の更なる成長に向けて、フィンテック(*1)分野を戦略的注力領域と位置付け、既存金融市場と仮想通貨市場の双方で様々な金融サービスを展開していく予定としております。
両市場の技術・ナレッジを相互に転用することで、当社グループにしかできないユーザー志向の『次世代金融サービス』を展開していく方針です。
1月には、暗号通貨技術とブロックチェーン技術に基づいたソフトウェアとサービスを展開しているテックビューロ株式会社(以下「テックビューロ」といいます。)と事業提携いたしました。フィンテック分野で注目を集めるブロックチェーン(*2)技術は、金融サービスの勘定システムに限らず、P2Pネットワーク(*3)によるゼロダウンタイムの情報管理システムを構築することが可能で、同社が開発するプライベート・ブロックチェーン(*4)技術「mijin」をデータ処理エンジンとして活用します。これまでは、システムに障害が発生すると復旧するまで長時間要することがありましたが、このような事象を回避するため、当社の配信システムのゼロタイムダウン化に関する実証実験を開始しました。
4月には、ビットコイン取引所の運営事業等を行う株式会社フィスコ・コイン(以下「フィスコ・コイン」といいます。)を設立いたしました。
設立当初は、ビットコイン取引所の運営を手掛け、取引システムの外販も視野に入れ、仮想通貨を活用した金融仲介機能の全般を担う存在も志向し、仮想通貨を利用した金融派生商品の開発やその運用、仮想通貨を利用した社債発行、クラウドファンディング等のB2Bサービスなど、仮想通貨に関するあらゆるサービスをワンストップで提供する仮想通貨のハブとなることを目指しております。
情報サービス事業におきましては、従来より、当社ではLaQoo+による株価自動予測システムを手掛け、アルゴリズムトレードの研究を継続しております。昨今におけるコンピューターの処理能力の向上もあり、AI(人工知能)の機能も増し、最先端かつ異次元の仕組みをつくる環境が整ってきたと判断し、2月に子会社である株式会社SJI(以下「SJI」といいます。)との連携によるフィスコAI株価自動予測システムの開発に着手いたしました。
さらに当社は、SJI及び中国生態道徳教育促進会並びに北京大学生態文明研究センターとAI(人工知能)分野に関して、共同研究を実施することといたしました。
(*1)フィンテック(Fintech)とは、金融(Financial)と技術(Technology)を掛け合わせた造語で、金融とITを融合させた金融システムの革新的活用を意味します。
(*2)ビットコインによって発明された、P2P方式によるデータ処理の基盤技術です。複数のコンピューターが分散型合意形成を行い、暗号署名しながらブロック単位で複数データを処理するのが特徴です。
(*3)P2Pとは、ネットワーク上で対等な関係にある端末間を相互に直接接続し、データを送受信する通信方式。データの送り手と受け手が分かれているクライアントサーバ方式などと対比される用語で、利用者間を直接つないで音声やファイルを交換するシステムなどが実用化されています。
(*4)自社内、もしくはパートナー間でのみ利用可能な、プライベートP2Pネットワークとして利用できるように開発され、「ゼロダウンタイム」というブロックチェーンの恩恵を得ることができるだけではなく、圧倒的なセキュリティレベルと高いパフォーマンス、大幅なコスト削減が可能となります。
また3月には、当社はSJI及び株式会社アドバンスト・メディア(以下「アドバンスト・メディア」といいます。)並びに株式会社白ヤギコーポレーション(以下「白ヤギコーポレーション」といいます。)の4社でIR分野での連携を推進することを合意いたしました。
具体的には、企業の決算説明会や企業との1 on 1ミーティング時の音声データをアドバンスト・メディアの音声認識技術を用いて即時にテキスト化し、そのテキストデータを主に機関投資家に対して提供する予定です。
白ヤギコーポレーションは、自然言語処理、機械学習、データ解析のエキスパート企業であり、説明会や取材のテキスト解析を行う予定です。機関投資家にとって決算説明会や1 on 1ミーティングは、時間・編集等多大な労力を費やす作業となっており、情報取得自体が目的化しているともいえます。それら全ての音声をテキスト化することにより、機関投資家は調査の大幅な省力化を達成し、本来行うべき企業分析や投資判断といったコア業務に時間を割くことが可能になります。
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さらには、企業の決算説明会や企業との1 on 1ミーティング時の音声データ及びそれをテキスト化したデータが一定以上溜まった際にビックデータ解析を行うことにより、当社は他社が持ち得ない意味のある膨大なデータを保有することとなり、これまで分析対象でなかった曖昧なものを含め、データ解析を行うことを想定しております。これらの技術や蓄積したデータは、当社の次世代のコアコンピタンスとなるとともに、新たなフィンテック事業に転換され、収益基盤の拡大につながると見込んでおります。 |
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4月には、ブロックチェーン推進協会(BCCC)の発起メンバーとして参画しました。BCCCは、ブロックチェーン技術の未来を確信するメンバーが、相互に情報交換、切磋琢磨しながら、ブロックチェーンを普及啓発し、自らブロックチェーンの適用領域を拡大することによって、わが国産業の国際競争力増進に貢献するとともに、ブロックチェーン技術の進化にも寄与する場の提供を行うことを目的としております。
また、テックビューロとの業務提携及び同社が第三者割当増資により発行するA種優先株式の一部を引き受けることにつき決議いたしました。
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本提携により、テックビューロが手掛ける仮想通貨取引所「Zaif」のシステム基盤を当社が提供を受けることにより、当社における取引所システムの基礎構築が省略化できることとなり、迅速に当社の仮想通貨取引所システムを立ち上げ・サービス提供を開始することが可能となりました。 テックビューロの豊富なビジネス経験を反映した既存のシステム基盤を活用しつつ、フィスコの投資家への圧倒的な知名度とネットワークを活用することで、競争優位のある取引所の運営を早期に実現してまいります。 |
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デバイス事業におきましては、株式会社ネクスグループ(以下「ネクスグループ」といいます。)が、健康コーポレーション株式会社の子会社であるRIZAP株式会社と業務提携を行い、国内最大級の複合福祉施設を運営する社会福祉法人善光会の協力のもと、高齢者が安心して利用できるRIZAP介護プロジェクトを始動し、システム開発を手がけるSJIや株式会社ネクス・ソリューションズ(以下「ネクス・ソリューションズ」といいます。)により高齢者に対する様々なトレーニングデータの収集から分析までをシステム化することで、新たなサービスの品質向上や利用者をサポートするアプリケーションの開発などを行ってまいります。
農業ICT事業(NCXX FARM)につきましては、圃場の規模を現在の140坪から、総面積1,640坪まで拡大し、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」の事業拡大を進めてまいります。
また、1月には、株式会社テクノスジャパンと株式会社ZMPが出資するテクノスデータサイエンス・マーケティング株式会社(以下「TDSM」といいます。)と自動車テレマティクス分野において業務提携を行いました。
株式会社ネクス(以下「ネクス」といいます。)は国内市場向けとして、業界最高レベルのデータ取得数、車両対応数を持つOBDⅡデータ通信端末「GX410NC」を製品化し車両からのデータ取得技術と通信技術を保有しており、すでに本通信端末を活用した実証試験を多くの企業でスタートさせております。
TDSMは各業界・業務毎に経験豊富なデータサイエンティストを多数保有しており、高度な解析スキルを強みとしております。TDSMは、すでにIoTを活用したデータ分析の実績があるほか、独自のアルゴリズム解析技術を搭載したAI自社製品も提供しております。当業務提携の一環として、テレマティクスデータ解析ソリューションを提供し、リアルタイムで大量の車両データ取得からデータ分析までをワンストップに提供することを可能とします。
また、今回はマイクロソフト社が提供するMicrosoft Azure基盤を用いて、テレマティクスプラットフォームを提供することにより、ネクスが従来進めてきた解析ソリューションの事業効率化及びコスト軽減化を実現し、顧客企業にとっても早期立ち上げを可能にします。
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国内最大のデータ種類及び最大車種数に対応したデバイスを活用することで、エコドライブによるコスト削減・フリート保険料負担軽減化、昨今問題になっている事故の抑制・防止、居眠り防止や渋滞抑制等、多くのニーズにこたえることが可能となり、今後、普及が進む自動運転においても、運行データの収集や地域毎の車両の流れや傾向などの予測にも分析されたテレマティクス・ビッグデータを活用できる可能性があるため、両社は市場の拡大に沿った売上拡大を図るべく継続してノウハウを蓄積し、ビジネスを展開していく予定です。 |
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ネクス・ソリューションズでは、既存の継続した案件の安定した受注に加え、新たにスタートした「地銀システム再構築」、「エネルギーの自由化に伴うシステム開発」などの受注が順調に推移しております。中部、関西、九州の事業所に加えて昨年度本格稼働した関東事業部も金融系システムを中心とした事業拡大が順調に進んでおります。
SJIにおきましては、有利子負債の圧縮をはじめとする財務改善策を着実に進めるとともに、ビジネスパートナー(発注先)の開拓促進にも注力いたしました。これらの施策を行った結果、SJIの従来からの得意分野である金融業界・情報通信業界向け案件が好調に推移していることに加え、サービス業界向案件も好調であり、売上高及び利益とも、計画を上回るペースで進捗しており、平成28年10月期第1四半期より、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに黒字転換いたしました。
SJIは、フィンテック分野を戦略的注力領域と位置付け、社長が陣頭指揮をとるフィンテック戦略室の設置及び顧問の招聘や、ブロックチェーン技術を用いたフィンテック実証実験を金融機関の預金口座管理をモデルに開始するなどの取り組みに着手し、実践的な金融業界へのサービス提供を具現化するため、その活動を強力に進めてまいります。さらに、SJIはこれまで売却可能な事業子会社については概ね売却を完了させており、残る子会社につきましても、整理する方向で準備を進めております。
株式会社ケア・ダイナミクス(以下「ケア・ダイナミクス」といいます。)では、介護ロボットの導入支援において、CYBERDYNE株式会社と共同で、ロボットスーツHAL®の介護施設に対するデモンストレーションを実施し、取扱製品もロボットスーツHAL®をはじめとし、装着型の歩行支援器具や数種類の見守りセンサーの取り扱いを開始し、取扱品目も増えてきました。また、一定額以上(20万円超)の介護ロボットを介護保険施設・事業所へ導入する費用を助成する厚生労働省の「介護ロボット等導入支援特別事業(平成27年度補正予算)」にあわせ、積極的なプロモーションを行なったことにより、100件を超える施設から介護ロボット導入のお問い合せを頂いております。
今後も、様々な種類の介護ロボットの提供や、ウェアラブル端末や通信機器を利用したICTサービスの提供などを行い、介護事業者の支援を行ってまいります。
インターネット旅行事業におきましては、訪日外国人向け専用サイトをオープンし、アジアを中心に検索エンジン対策を実施してまいりました。
2月には、訪日外国人向けのレンタカーサービスを手がけるクーコム株式会社と業務提携を行うことでレンタカーの販売が可能となり、個人旅行客の足の確保を行いました。また、予想されるホテル不足対策として、マンション販売・賃貸事業者の株式会社シノケングループ、株式会社ハウスドゥの2社と民泊事業における業務提携に向けた検討を開始いたしました。
一方、「トラベルコンシェルジュ」の登録数も順調に推移し、前期末の300名から平成28年2月末現在で380名に増
加しております。活躍の場も広がりつつあり、前連結会計年度に締結した株式会社ソウ・ツーとの業務提携により、平成28年5月に予定されている蔦屋書店「枚方Tサイト」のオープン時に、コンシェルジュ派遣を行う予定であり、同社との協業の推進を図ってまいります。
また、「トラベルコンシェルジュ」が中心となり企画した「こだわる人の旅」では、毎月新しい「こだわりの
旅」を発表しております。12月には、かつて産業革命時代に交通網として重要な役割を果たした水路を、宿泊もできるナローボートで巡る『ナローボートでゆったりクルーズ』を、1月には中国映画の巨匠チャン・イーモウ氏が演出する『中国壮大な野外ショー』を、2月にはイギリスの伝統文化『美しく彩られたイングリッシュガーデンを巡るイギリス旅行』をリリースいたしました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は2,897百万円(前年同期比21.8%増)、売上原価は株式会社ネクスの製品原価の高騰の影響を受けて2,317百万円(前年同期比15.1%増)と増加いたしました。売上総利益は580百万円(前年同期比58.1%増)となり、販売費及び一般管理費は、のれんの償却額を185百万円計上したことにより795百万円(前年同期比72.7%増)となりました。営業損益は、デバイス事業における売上減少による売上総利益率の低下により、売上原価、販売費及び一般管理費を吸収することができず、営業損失214百万円(前年同期は93百万円の営業損失)となり、経常損失284百万円(前年同期は93百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損益は、株式会社SJIにおいて発生しました見積遅延損害金戻入額58百万円等の特別利益を79百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純損失162百万円(前年同期は35百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
なお、セグメントごとの業績は、次のとおりです。
① 情報サービス事業
個人向けサービスにおいては、「クラブフィスコ」及び「LaQoo+(ラクープラス)」並びに「マーケット マスターズ」のサービスによる売上高がリサーチレポーターのレポートの販売が好調に推移し、11百万円(前年同期比19.2%増)と増収となりました。
ポータルサービスは、「YAHOO!JAPAN ファイナンス」における当社のページビュー数が、ここ数年好調に継続しており、売上高は12百万円(前年同期比3.5%減)と微減となりました。
企業IR支援サービス分野においては、フィスコIRに一本化した制作物の受注が好調に推移したことにより、115百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
法人向けリアルタイムサービスにおいては、同サービスの市場拡大が見込めないため、収益率を高めつつ他のサービス分野へのリソースシフトを継続しております。その結果、当該売上高は41百万円(前年同期比11.0%減)となりました。アウトソーシングサービスにおいては、売上高は前年同期並みの56百万円(前年同期比0.1%増)を確保いたしました。
この結果、情報サービス事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は240百万円(前年同期比2.2%増)となり、セグメント利益は25百万円(前年同期は1百万円のセグメント損失)となりました。
② デバイス事業
ネクスでは、M2Mおよびモバイルコンピューティング向けのLTE-USBドングルは順調に売上が推移しております。また、新製品のOBDⅡ型データ通信ユニット、GX410NCにつきましては数百台のサンプルを既に取引先各社に導入しており、下期にかけての販売に向けて販売促進を強化しております。
デバイス事業の売上高は、当初より当該四半期での受注予定が少なく、売上自体が少額のため、原価および販管費の固定費分をまかなうまでの利益が確保できずセグメント損失を計上しております。SJIは、昨年7月より経費削減に取り組み、9月より単月黒字化になりました。なお、ネクス・ソリューションズ、ケア・ダイナミクスにつきましては、概ね予定通りに推移しております。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、SJIの売上高が加算されたことにより2,281百万円(前年同期比251.2%増)となったものの、セグメント損失71百万円(前年同期は106百万円のセグメント損失)を計上いたしました。
③ インターネット旅行事業
インターネット旅行事業の売上高は、前年から続くイスラム国による大都市パリ・フランスでのテロの影響が
かなり長く尾をひいており、特に旅行単価が高く収益率の良いヨーロッパ旅行が大きな影響を受けております。
売上構成としては、イタリア、スペイン、フランス方面のハネムーンを中心とした海外旅行事業売上が252百万円、国内旅行事業売上が25百万円、合計277百万円(前年同期比20.1%減)となりました。利益面では、売上高の減少による影響を受けて10百万円のセグメント損失(前年同期は4百万円のセグメント利益)となりました。ヨーロッパにおけるテロの影響を懸念する旅行者が、アメリカ・オーストラリアやハワイ方面に旅行先を変更したことなどにより、一部回復傾向が見られます。
④ 広告代理業
広告代理業の売上高は86百万円(前年同期比92.4%減)と大幅に減少いたしました。これは前年同期において、株式会社シヤンテイが大型案件の受注による売上分を計上したことによるものであります。セグメント損益は、売上高の大幅な減少に伴い、セグメント損失11百万円(前年同期は90百万円のセグメント利益)となりました。
⑤ コンサルティング事業
コンサルティング事業の売上につきましては、株式会社バーサタイルのコンサルティング業務が中心となっております。同事業の売上高は12百万円(前年同期比2.0%増)となり、セグメント損失12百万円(前年同期は11百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2,430百万円減少し、14,481百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,192百万円減少したこと、短期貸付金が797百万円減少したこと並びに未収入金が598百万円減少したことが主因であります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて2,520百万円減少し8,719百万円となりました。これは主に、短期借入金が408百万円減少したこと、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,262百万円減少したこと、支払手形及び買掛金が398百万円減少したことなどによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ90百万円増加の5,762百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が162百万円減少した一方で、非支配株主持分が195百万円増加したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、受託開発も含めて5百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。