第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策を背景に、企業収益は回復傾向にありますが、その一方で円高の進行や、英国のEU離脱に伴う欧州経済への懸念もあり、景気の先行きは依然不透明な状況が続きました。

 いま世界では、蒸気による第1次産業革命、電気による第2次産業革命、ITによる第3次産業革命を経て、第4次産業革命を迎えつつあります。第4次産業革命では車や家電などすべてのものがインターネットに接続され、そのビッグデータの高度な解析が可能となり、AI(人工知能)やブロックチェーンの発展により、現在よりはるかに効率化・省力化された未来が予測され、それらが半ば自律的に現実社会を動かすこととなると言われております。現実世界(Physical Part)の制御対象のさまざまな状態を数値化し、仮想世界(Cyber Part)において定量的に分析することで新しい知見を引き出し、さらに現実世界へフィードバック及び制御するCyber-Physical Systemが実現されることになります。そのような世界においては、現実世界のビックデータをIoT技術によって保持、収集する能力、それらを仮想世界においてAIやブロックチェーンによって管理、分析する能力が重要になっていきます。

 このような状況のもと、当社では、マーケットの変化に即応する自動学習型の株価自動予測モデル構築を目指し、新時代に相応しいフィスコAI株価自動予測システムを開発しております。これまでの株価予測サービス

「LaQoo+」による株価自動予測システムを大幅に改良し、AIによる株価自動予測システム「フィスコAI」をリリースいたしました。これにより、アナリストによる地道な作業、単一アルゴリズムによる柔軟性の乏しい従来型の株価の調査や株価自動予測システムから脱却し、アナリストの分析の質・量を飛躍的に向上させ、柔軟性の高いアルゴリズムによる株価の調査や株価予測が可能となります。また、AIが成長することでアナリストも成長し、それがまたAIの成長を促すような共存共益、かつ相互の成長スパイラルの仕組みの構築も目指してまいります。

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https://www.fiscoai.com/

 4月には、仮想通貨を利用した金融派生商品の開発やその運用、仮想通貨を利用した社債発行等のB2Bサービス、クラウドファンディング等のB2Cサービスなど、仮想通貨に関するあらゆるサービスをワンストップで提供する仮想通貨のハブとなることを目指し、株式会社フィスコ仮想通貨取引所(2016年7月1日、株式会社フィスコ・コインより商号変更。以下「フィスコ仮想通貨取引所」といいます。)を設立いたしました。フィスコ仮想通貨取引所は、8月には増資を行い、ビットコインの取扱いをはじめとして、本格的に稼動を開始いたしました。12月にも増資を実行し、資本体制を充実し事業体制を強化していく予定です。また、当社においてもトークンであるフィスココインを希望株主に配布いたしました。フィスココインは業務提携先のテックビューロ株式会社(以下「テックビューロ」といいます。)が運営する仮想通貨取引所「Zaif」にて取り扱われております。

 また、2015年6月に子会社化いたしました株式会社カイカ(2017年2月に「株式会社SJI」より商号変更、以下「カイカ」といいます。)は、40年以上にわたり金融業を中心に製造業・公共事業・流通業等のシステム開発を行っており、現在、フィンテック関連ビジネスを戦略的注力領域に掲げ、特に重要な要因としてブロックチェーン技術に注目し、様々な取り組みを行っております。

 さらに、2016年8月には、株式会社チチカカ(以下「チチカカ」といいます。)を子会社化し、新たに服飾品の販売を中心とする「ブランドリテールプラットフォーム事業※」を開始いたしました。昨今、ファッション業界にもIT化の動きが出ており、デバイス機器を利用した店舗在庫の管理や、AR(拡張現実)を利用した試着サービス、販売データなどをビックデータ化しAIと組み合わせる事で、お客様の好みに合わせたアイテムをレコメンドするサービス、また衣類そのものに導電性の高い繊維やセンサーを組み込んで、ウェアラブル端末の操作をしたり、生体データの送信をしたりするなど、様々な展開が考えられます。今後は、ファッション業界向けのIoT関連サービスの開発と普及に向けた取り組みを行うと共にブランドリテールプラットフォーム事業を当社グループの収益の基盤の一つとして成長させることを目指しております。

 ※「ブランドリテールプラットフォーム事業」とは、雑貨及び衣料などの小売り事業、ブランドのトレードマーク(商標権)を扱うライセンス事業のことを言います。

 

 情報サービス事業におきましては、株式会社フィスコIR(以下「フィスコIR」といいます。)へ企業調査レポート事業を移管し、より総合的な企業IR支援サービスを提供できる体制となったことから、フィスコIRは統合レポート、アニュアル・レポート、CSRレポート、株主通信、企業調査レポート等、クライアント企業のニーズに適合したIR制作物をワンストップで提供できるようになっており、なかでも、企業調査レポートにおいては順調に売上を伸ばしております。

 今後も、当社及びフィスコIRは、日本企業における投資家向け広報・IR活動が転換期を迎えているとの認識のもと、投資家と企業を繋ぐ唯一無二のプラットフォームを構築するとともに、比較的レポートが少ない中小型株の企業等の情報を補完して、資本市場の活性化に寄与したいと考えております。また、上場会社をはじめとする約500社の顧客と取引があることから、当社グループの事業である広告代理業、コンサルティング事業、インターネット旅行事業、デバイス事業のハブとして、クロスセルを推進し事業の拡大を目指してまいります。

 また、当期におきましては株式会社實業之日本社(以下「實業之日本社」といいます。)と業務提携契約を締結して当社が全面協力したテーマ株ムック本「FISCO 株・企業報」(原則として季刊)の発売を開始するとともに、社会人として必要不可欠とされているビジネスや金融市場での現場体験に基づいた企業分析の視点や金融・経済の生きた知識の学びの機会として、大学生を対象としてこれらをレクチャーするフィスコキャンパスの取り組みなども開始し、あらゆる層へ当社の情報を届けるという目的に向けて歩を進めております。

 さらに、テックビューロと資本・業務提携を行い、同社の豊富なビジネス経験を反映した仮想通貨取引所「Zaif」の既存のシステム基盤を活用しつつ、当社の投資家への圧倒的な知名度とネットワークを活用することで、フィスコ仮想通貨取引所による競争優位性のある仮想通貨取引所の運営を早期に実現すべく事業体制を整えております。

 

 当連結会計年度の売上高は、情報サービス事業におきましては、概ね計画どおり推移いたしました。

 デバイス事業におきましては、カイカの業績を取り込んだことにより、売上高は大幅に増加いたしました。しかしながら、2016年4月28日付のカイカ株式の特設注意市場銘柄の指定継続の影響により、新規案件の受注獲得が思うように伸びず計画を下回る結果となりました。また株式会社ネクス(以下「ネクス」といいます。)においては一部製品の受注が計画を下回り、結果として売上高は計画を下回って推移いたしました。

 営業損益につきましては、ネクスにおいて、前期より一部顧客の間で延伸になっている受託開発案件の製品仕掛について保守的に見直し、棚卸資産を減じたことにより製造原価が329百万円増加したこと、また、カイカにおいて売上の減少から想定した利益が得られなかったこと等により、営業損失となりました。

 さらに、カイカにおいて、子会社の株式の譲渡を行い、関係会社株式売却益として182百万円を特別利益として計上する一方で、チチカカにおいて、グループ入り後に2016-2017年秋冬の商品の販売見通し及び、各店舗の採算性を再度厳格に評価し、不採算となりうる可能性の高い店舗を新たに18店舗抽出し、期中に退店決定した店舗も含め合計で320百万円の減損損失を計上いたしました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は14,004百万円(前期比37.2%増)となり、売上原価は10,776百万円(前期比29.8%増)、販売費及び一般管理費は4,006百万円(前期比62.7%増)となりました。販売費及び一般管理費は、のれん償却額696百万円を含めて1,544百万円の増加となりました

 その結果、営業損失は778百万円(前期は554百万円の営業損失)となり、経常損失は1,003百万円(前期は952百万円の経常損失)となりました。

親会社株主に帰属する当期純損益は、カイカの子会社株式譲渡による関係会社株式売却益182百万円等の特別利益340百万円を計上したものの、のれんおよびチチカカの不採算店舗にかかる減損損失として計764百万円等の特別損失859百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失1,193百万円(前期は143百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)と前期実績を大幅に上回る減益となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は、以下のとおりであります。

1)情報サービス事業

 個人投資家向けサービスは、ECサイト「クラブフィスコ」による投資情報コンテンツ(「マーケット展望」、「IPOナビ」、「FX デイリー&ウィークリーストラテジー」、「フィスコ日本株分析」等)の販売に加え、「フィスコ マーケット マスターズ」、株価予測サービス「フィスコAI」による投資助言事業を展開しております。

 当連結会計年度におきましては、マーケットの回復を受けて、個人投資家向けサービスの売上高は123百万円(前期比202.8%増)と大幅な増加となりました。

 ポータルサービスの売上高は、「YAHOO!JAPAN ファイナンス」における当社のページビュー数が好調を維持・継続したものの、売上高は46百万円(前期比15.4%減)にとどまりました。

 企業IR支援サービス分野におきましては、フィスコIRによる企業調査レポートサービスの受注が好調に推移したことにより、売上高は910百万円(前期比9.9%増)となりました。

 法人向けリアルタイムサービスにおいては、金融情報専用端末における金融機関の散発的な解約もあり、売上高は159百万円(前期比12.0%減)となりました。アウトソーシングサービスにおいては、証券会社及びインターネット専業金融取引業者などの契約が順調に推移し、売上高は228百万円(前期比2.6%増)となりました。

 また、当期よりスタートしたプラットフォームサービス(スマートフォンアプリ及びウェブ版「株・企業報」

https://web.fisco.jp/FiscoPFApl/TopTopicsWeb )では、プラットフォームで管理している各種情報の提供による売上およびプラットフォームでの広告による売上が順調に推移し、売上高24百万円を計上しております。

 これらの結果、情報サービス事業の売上高は1,499百万円(前期比12.2%増)となり、セグメント利益は361百万円(前期比9.7%増)となりました。

2)デバイス事業

 子会社である高付加価値の通信機器デバイスを製造するネクスと、同じく子会社で製造・金融・流通・社会・公共などの業種におけるコンサルテーションから設計・構築・運用・保守のシステム開発事業を行う株式会社ネクス・ソリューションズ(以下「ネクス・ソリューションズ」といいます。)によって、デバイス製品のハードの提供だけに留まらず、サーバーアプリケーションや、その他のアプリケーションサービスなどのIoT関連サービスの提供に注力をしてまいりました。

 農業ICT事業(NCXX FARM)につきましては、2015年12月に圃場の規模を140坪から、総面積1,640坪まで拡大することを公表し、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」と、特許農法による「化学的土壌マネジメント」+ICTシステムによる「デジタル管理」のパッケージ販売を行う「フランチャイズ事業」の事業を推進いたしました。「6次産業化事業」では、2016年9月には贈答品として「黄いろのトマトのキーマカレー/桐箱入り」の販売を開始、さらに10月には糖度が高く、抗酸化作用のあるリコピンが多く含まれた2種類の黄色いトマトをふんだんに使用した無添加の「黄いろのトマト100%ジュース」の販売を開始いたしました。また、各地での物産展に積極的に参加するなど、商品のプロモーションを強化してまいりました。東京銀座にある岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」でも一部製品の取り扱いを開始いたしました。

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「黄いろのトマトのキーマカレー/桐箱入り」

「黄いろのトマト100%ジュース」

 

 

 フランチャイズ事業では、企業向けにパッケージ販売を行い、既に11月からシステム稼動を開始いたしました。また、自社圃場におきまして定期的に、特許農法と農業ICTの説明会を開催しており、地方自治体や学校法人から研修の一環として活用していただくなど全国各地からの見学や問い合せも増えてきております。

 引き続き、自社圃場でのICTシステムの改良とノウハウを蓄積させ「安全」な食材が「安定」して「効率」よく収穫できるビジネスモデルを確立してまいります。

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 ネクスは、2015年より販売を開始しております、OBDⅡ型自動車テレマティクスデータ収集ユニット「GX410NC」を使用した、ソリューションの提供に注力をしてまいりました。2016年8月にはネクス・ソリューションズと共同で、介護送迎車用のOBDⅡソリューション「ドライブケア」(http://www.care-dynamics.jp/obd2/)の開発、販売を開始しております。このシステムにより、介護施設をはじめとする様々な送迎業務を行う事業者の運転業務の管理者や指導者は、同時に運行される複数の車両の運行状況を確認しながら、それぞれの車両の送迎中に発生した危険運転(急発進、急停車、急ハンドル)を全て把握でき、管理者や指導者がわかりやすい形式表示をすることで、運転手の運転特性の把握と個々に応じた適切な指導を行うことが出来ます。また、継続して走行データを確認することにより、それぞれの運転手の改善度合いや適切なフォローを行うことが可能となります。

 ネクス・ソリューションズは、既存顧客からの継続・安定した受注に加えて昨年度に続き今期においても地銀の「システム再構築」や、大手ガス会社の「エネルギーの自由化に伴うシステム開発」などの受注が順調に推移いたしました。中部、関西、九州の各事業所に加え昨年度に本格稼働した関東事業部も金融系システムを中心とした技術者の確保及び事業受注拡大が順調に推移しております。

 カイカは、次期からの本格的な成長に向けた体制を整えるとともに、既存顧客への積極的な営業活動や提案活動に加え、親会社グループとコラボレーションしたグループ横断的な営業活動を行うことで、新規顧客の開拓を促進するなど着実に業務を推進してまいりました。また、フィンテック分野においては、ビットコイン関連のシステム開発の受注や大手企業でのブロックチェーン実証実験の支援受託等、着実に案件を積み重ね確実なスタートアップを切っております。しかしながら、2016年4月28日付で特設注意市場銘柄の指定継続となり、新規案件の受注は一部獲得が難しい状況となりました。また、特設注意市場銘柄指定解除後の2016年9月24日以降早々に、与信回復による受注増を想定しておりましたが、顧客の多くが3月末決算の会社であり、本格的な受注増となる時期は顧客の新年度にあたる本年4月以降と想定され、予定を下回る結果となりました。

 介護ロボットの導入支援につきましては、厚生労働省の「介護ロボット等導入支援特別事業(平成27年度補正予算)」においてロボットスーツHAL®の導入検討先法人に対し5月、6月とHAL体験会を実施しており、その他の取り扱い製品も含めた多数の受注をいただき、今期の売上に貢献することとなりました。

 また、介護事業者支援サービスとして、様々な介護ロボットの販売代理店業務を行い、新たなサービスの提供を行っております。また、前述した介護送迎車用のOBDⅡソリューション「ドライブケア」の販売も開始いたしました。

 以上の結果、デバイス事業の売上高は8,994百万円(前期比58.7%増)と増加しているものの、ネクスにおいて、前期より一部顧客の間で延伸になっている受託開発案件の製品仕掛について保守的に見直し、棚卸資産を減じたことにより製造原価が329百万円増加したこと、また、カイカにおいて売上の減少から想定した利益が得られなかったこと等により、セグメント損失は661百万円(前期は430百万円のセグメント損失)となりました。

 

3)インターネット旅行事業

 インターネット旅行事業のイー旅ネットグループでは、旅行商材の氾濫する中、多様化・高度化する消費者ニーズに対応でき、多くのお客様から満足度の高いコメントを多数いただいております。これは、その背景として、厳選された経験豊富な「トラベルコンシェルジュ」(旅行コンサルタント)が登録されている、日本で唯一のインターネットによるオーダーメイド旅行会社としての体制を構築できたことに他なりません。

 2015年には訪日外国人向け専用サイトをオープンし、アジア地域における閲覧者を中心に検索エンジン対策を実施してまいりました。訪日旅行者数は予想をはるかに上回る勢いで、2016年には前年比22%増の2,400万人となりました。このような中、インバウンド向けコンテンツの充実を図るべく2016年4月には、訪日外国人向けに需要の多い英語のスキー専用サイトを新設し、2016年10月には、明治30年創業の出版社で、経済誌や専門誌、文芸書などを取扱う實業之日本社の協力を得て、国内のスキー場204コースを掲載いたしました。また、同じく10月に、パラリンピック選手派遣や数々の障がい者国際大会を専門に取り扱う株式会社グロリアツアーズ(以下「グロリアツアーズ」といいます。)の全株式を取得し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて障がい者スポーツのマーケットにも力を入れてまいります。ウェブトラベルのコンシェルジュ事業とともに一般の旅行会社では対応が難しい特徴のある事業基盤を構築してまいります。

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 一方、「トラベルコンシェルジュ」の登録数も順調に推移し、前期末の380名から2016年11月末現在で410名と増加しております。また、コンシェルジュが、主にPCスキルなどの高い事務処理能力や高い語学力といった旅行以外の特技を生かせる場として、クラウドソーシング事業を推進し、コンシェルジュの帰属意識を高め優秀な人材確保に努めてまいります。

 ここ数年継続中の「トラベルコンシェルジュ」が中心となり企画した「こだわる人の旅」では、毎月新しい「こだわりの旅」を発表しております。2016年9月には地球のダイナミズムを感じる旅『アイスランドのダイナミズム体験』を、10月にはウィンタースポーツだけではないスイス『歴史と文化のスイス』を、11月にはマレーシアを再発見する旅『マレー半島再発見紀行』をリリースいたしました。これからも継続してこだわりの旅をご案内してまいります。

 売上高は、昨年から続くイスラム国によるテロからゆるやかに回復し、安全とされるカナダ及びアメリカ方面とオーストラリアのハネムーンを中心とした海外旅行事業売上が1,471百万円、国内旅行事業売上が151百万円となりました。また、10月に入りお客様からの見積もり依頼件数は、「ウェブトラベル」サイトで前期比122%、「イー旅ネット」サイトを含めた見積もり依頼件数も回復傾向となっております。受注件数も前期比107%となり、売上高総利益率も16%を維持しております。これは第3四半期の傾向と同様、テロの影響を懸念する旅行者が一旦様子見から、渡航先をアメリカ、オーストラリアやハワイ方面に変更して回復しているもので、この傾向は今後もしばらく続くものと思われます。通期では2015年12月にはテロの影響が残ったものの、徐々に回復し受注件数は2,937件(前年比101%)と第3四半期以降の受注は順調に推移しております。

 一方で、岩手県花巻市からの依頼で「地方創生加速化交付金事業」の体験型観光推進コンサルティングを当社のバックアップで受注し、イー旅ネットホームページ内の「e-旅カタログ」( http://www.e-tabinet.com/catalog/ )に、花巻市のアクティビティを掲載することで送客を行うなどの取り組みを行っております。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,623百万円(対前期比3.1%減)、グロリアツアーズ子会社化に伴う販売費及び一般管理費の増加により、セグメント利益は3百万円(対前期比56.1%減)となりました。

4)広告代理業

 広告代理業におきましては、企業のコミュニケーション需要が従来のマスメディアからデジタル/オンラインメディアに急速にシフトしております。そのため、顧客の広告予算が横ばいもしくは削減される一方で、広告効果を把握しやすいオンラインメディア活用が増加し、紙メディアを中心とする従来メディアの活用を中止・削減する傾向が顕著になっております。またオンラインメディアではターゲット捕捉のための新たなテクノロジーの導入が著しく、ネット専業代理店も台頭し競合環境は厳しさを増しております。

 株式会社フィスコダイヤモンドエージェンシー(以下「フィスコダイヤモンドエージェンシー」といいます。)では、顧客による広告計画の大幅な見直しの影響を受け、レギュラー出稿のあった雑誌広告や紙メディア・ツールを中心とする大口案件の中止により、当初見込みを下回る結果となりました。

 一方では年度後半よりネット動画制作への取り組みを本格化し、オンラインメディアのなかでもモバイル対応を重点施策として進め、結果を出し始めております。またテレビ広告の需要は衰えることなく、衛星放送を中心に販売しており予定通り推移いたしました。

 同事業の売上高は319百万円(前期比78.4%減)、セグメント損失は50百万円(前期は70百万円のセグメント利益)と大幅に減少いたしました。これは、上記理由に加え株式会社シヤンテイ(以下「シヤンテイ」といいます。)において前期に計上されたスポットの大型案件がなくなったことによるものです。

 

5)コンサルティング事業

 コンサルティング事業におきましては、株式会社バーサタイル(以下「バーサタイル」といいます。)が主に当社グループ内の業務効率化のためのコンサルティング業務を実施いたしました。バーサタイルは、海外子会社であるMEC S.R.L.SOCIETA' AGRICOLAから輸入したワインの販売、飲食事業に加え、「CoSTUME NATIONAL」の全世界に向けたライセンス事業の開始、拡大のため、既に所有しているアジア向けトレードマークに加え、欧米向けトレードマークの取得を目指しております。

 同事業の売上高は35百万円(前期比24.1%減)となり予想より増加しているものの、商標権の償却により販売費及び一般管理費が予想より増加し、結果としてセグメント損失は50百万円(前期は53百万円のセグメント損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比して1,229百万円減少し、2,256百万円となりました

 

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は9百万円の減少(前連結会計年度は1,107百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権による減少額1,541百万円及び棚卸資産の減少額396百万円があった一方で、仕入債務の減少額567百万円及び未払金の減少額634百万円があったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は665百万円の増加(前連結会計年度は709百万円の減少)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出額209百万円及び無形固定資産の取得による支出額379百万円があった一方で、子会社株式の売却による収入額554百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入額512百万円等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は1,898百万円の減少(前連結会計年度は482百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入879百万円及び短期借入れによる収入350百万円等があった一方で、短期借入金の返済による支出845百万円及び長期借入金の返済による支出3,044百万円があったことによるものであります

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

デバイス事業

7,140,282

116.0

合計

7,140,282

116.0

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2.金額は、製造原価によっております。

   3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比(%)

受注残高

(千円)

前年同期比(%)

情報サービス事業

944,864

296.6

129,400

173.9

デバイス事業

7,871,348

138.4

1,380,776

62.5

広告代理業

217,200

60.4

1,459

5.7

合計

9,033,413

142.0

1,511,637

65.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2.金額は、販売価格によっております。

   3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

情報サービス事業

1,499,076

112.2

デバイス事業

8,994,911

158.7

インターネット旅行事業

1,623,696

96.9

広告代理業

319,510

21.6

コンサルティング事業

35,590

75.9

ブランドリテール

プラットフォーム事業

1,516,846

 報告セグメント計

13,989,633

137.1

その他

14,964

1,737.3

合計

14,004,597

137.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度より、株式会社チチカカ及び株式会社バーサタイルが営むアパレル小売業を新たに「ブランドリテールプラットフォーム事業」に含めております。

4.「ブランドリテールプラットフォーム事業」には、株式会社チチカカの3か月分の販売実績、株式会社バーサタイルの2か月分の販売実績が計上されております。

 

(4)仕入実績

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

ブランドリテール

プラットフォーム事業

605,460

合計

605,460

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度より、株式会社チチカカが営むアパレル小売業を新たに「ブランドリテールプラットフォーム事業」に含めております。

4.「ブランドリテールプラットフォーム事業」には、株式会社チチカカの3か月分の仕入実績、株式会社バーサタイルの2か月分の仕入実績が計上されております。

 

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、経営方針に基づく経営戦略の実践において、投資家の皆様のご期待にお応えし、友好かつ継続的な関係を維持していただくためには、健全な財務体質強化と持続的な成長拡大が必要であると認識しております。そのため、下記の対処すべき課題を掲げ、その対応に取り組んでまいります。

 ①  コンテンツ制作体制の増強・整備と品質管理体制の強化
 当社グループは、既存事業の中核である情報サービス事業におけるコンテンツの品質を高めるため、オペレーションの最適化を進めております。
 すべてのコンテンツ作業を戦略的に分析し、コンテンツの属性に応じて作業を標準化する一方、個性を生かす作業時間を増加させ、迅速性・正確性の確保と同時に高付加価値を追求するリソース配分を進め、コンテンツ制作から情報配信までを一元管理できる体制を構築しております。今後も更なるオペレーションの最適化及びコンテンツ制作の多極化に取り組んでまいります。また、より専門化、より多様化する商品を開発するため、持続的なアナリスト教育とスタッフ個々のレベルアップに取り組んでまいります。
②  販売・マーケティング体制の強化
 個人投資家、機関投資家、金融法人及び事業法人等の様々なニーズに即応するサービスの開発提供及び高付加価値化のために、主に金融機関向けの営業を担当する営業開発部と事業法人向けのサービス提供を目的とした株式会社フィスコIRを中核に営業活動を展開しております。ますます激動する株式市場及び為替市場を中心としたマーケット・プレイヤーの多様化するニーズに応えるサービスを提供できるよう顧客サービスの強化に取り組んでまいります。
③  ウェブサイト及びスマートフォンアプリ運営の拡充
 無料スマートフォンアプリ及びウェブ版『株・企業報』並びに有料課金サイト「クラブフィスコ」においては、定性情報とともに定量情報を横断的に提供しておりますが、特に個別銘柄に関してのデータベースの構築、インターフェイス改良及びデータ処理速度の向上、システムトラブルの対応等に経営資源を継続的・計画的に投下してまいります。
④  システムの強化、バックアップシステムの拡充
 コンテンツ供給の多様化、個人顧客をはじめとする供給先の増加、社内情報ネットワークの複雑化、今日的にますます重要となったコンプライアンス上の要請などにより、社内インフラをはじめとするシステムの強化と災害等に対応したバックアップ体制の強化を図っております。今後もこのような内外の体制を厳格に維持する必要があるため重点的に資本投下を継続してまいります。
⑤  コンテンツ配信における最新テクノロジーの適正な評価
 当社グループのコンテンツ販売にシステム開発や維持は欠かせないものですが、テクノロジーの進化が思わぬ陳腐化や競争力低下を引き起こす可能性があります。当社グループでは、いたずらに新技術を追い求めるのではなく、俯瞰的にこれをとらえ、適時適切に最新テクノロジーを評価した上で設備投資計画を策定、実行すべきと考えております。
⑥ ブランドリテールプラットフォーム事業の拡充、安定化
 新規セグメントのブランドリテールプラットフォーム事業につきましては、株式会社チチカカ、株式会社バーサタイルを中心とし、ファッション業界向けのIoT関連サービスの開発と普及に向けた取り組みを行うと共に、服飾品の販売、輸入販売を行っている「CoSTUME NATIONAL」のトレードマーク(商標権)のライセンス事業、また、服飾品のみならず、ワインその他の小売事業やそれを足がかりとしたアジアでの事業展開も視野に入れ、本事業を新たな収益基盤の一つとなる様に拡充、安定化を図ってまいります。
⑦ 連結子会社とのシナジー効果の追及
 当社グループは、それぞれの事業の特性や強みを活かし、グループ全体の最適化を進めることが重要な課題であると認識しております。今後、さらに顧客に付加価値の高いサービスの提供を可能とするため、グループ全体でのシナジー効果を追求し企業価値の増進に努めてまいります。
⑧  グループ会社間のサービスの提供
 国内のみならず在外グループ間でのサービスの提供が拡大するにつれ、その代価の決定に、より客観的な根拠が必要となっております。このため、きめ細かなコスト計算を図るとともに第三者価格などの情報を入手し、合理的な算定根拠を明示して、厳格な承認手続きのもとにグループ間の取引を進めてまいります。
⑨  チャイニーズウォールの拡充
 連結子会社の増加に伴い、当社のみならず連結子会社にも内部監査体制を充実させ、フロントランニング行為や利益相反を起こす可能性のあるリスクに備えて組織的な内部監査体制のもとにチャイニーズウォールを拡充する必要があります。


⑩  関係会社の適時適切な計数管理
 海外子会社を含め、連結財務諸表作成のための各子会社の適時適切な会計記録の作成と予算管理が課題となっており、月次報告を基礎とする定期的な計数管理の精度を高めるために当社及び各子会社の連携を強化してまいります。
⑪  全社的な課題
 内部統制の運用及びその評価については取締役による検証のほか、一定の計画に従った定期的な内部監査や外部専門家によるチェックを実施しており、継続的に有効な管理体制の構築を目指しております。直近の課題として国際会計基準導入を視野に、全社統制、決算・財務報告プロセスにおける統制及びIT全般統制を整備してまいります。
 

 

4【事業等のリスク】

本有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる事項を以下に記載いたします。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

当社グループでは、経営判断の各局面において下記のリスクを中心に多面的な観点から、慎重かつ迅速に協議を重ねて事業を推進しておりますが、すべてのリスク要因等を網羅することは不可能であり、また予測したリスクの発生の態様、程度等も一概でなく、当社グループの将来の業績に少なからず影響を与える事態が発生する可能性は否定できません。したがいまして、当社株式への投資のご判断に当たっては、下記内容を十分にご理解いただくとともに、多角的にご検討くださいますようあらかじめ申し上げます。

(1) 事業環境の変動

  当社グループを取り巻く環境について、国内外の経済情勢の変動は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。特に、情報サービス事業において、重要顧客層である金融業界の再編が起きた場合、株式や為替等の金融商品市場が急激に変動した場合または金融商品市場の分析手法の高度化やサービス提供方法の多様化に対応できず、当社グループが提供するサービスが顧客のニーズにマッチできなくなった場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。また、デバイス事業の属する通信業界(携帯端末)は、製品のライフサイクルが短く、当社グループの商品が陳腐化した場合や新技術等への迅速な対応ができなかった場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(2) アジアへの事業展開に伴うリスク

  当社グループは中国・香港・台湾等の海外へ事業展開を進めております。それに伴い、生産委託取引先や在外子会社等との外貨建取引のさらなる増加を見込んでおります。デリバティブ取引(外国為替証拠金取引)や為替予約等の活用により為替相場の変動リスクを軽減するように努めておりますが、予測の範囲を超える急激な為替変動は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。また、これらの国・地域において、政情や治安が不安定になったり、為替、貿易、雇用等現地での事業展開に影響する法令や政策が変更されたり、経済状況が悪化する等事業環境が変化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(3) 法律の改正

  当社グループは事業の遂行にあたって、金融商品取引法、電波法、旅行業法、製造物責任法、個人情報保護法、景品表示法、特定商取引法、知的財産権法等の法的規制の適用を受けています。法律の改正等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(4) 法令遵守違反及び情報の漏洩等

  当社グループは、情報サービス事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱う場合や、他企業等の情報を受け取る場合がありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、「中立且つ公正であること」を経営の最重要方針としている当社グループのブランド価値が毀損し、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外で事業を展開するうえで、それぞれの国・地域での法令・規制を遵守することが必要であり、その意識を高めることに努めていますが、完全にコンプライアンスリスクを回避することは困難であり、関連法令・規制上の義務を実行できない場合、または役職員による不正行為等が行われた場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(5) 自然災害の影響

  国内外の地震、台風、洪水、津波等の自然災害、戦争、テロ行為、感染症の流行等様々な外的要因は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特にインターネット旅行事業においては、これらの災害が発生した地域への渡航が大幅に減少することも想定されます。また、情報サービス事業やデバイス事業等の機能が停止する可能性があります。

(6) グループ会社への出資

  当社グループでは、業務の専門性、国際性、効率化、利益相反の回避等を勘案しつつ、新規事業に関しては、別法人を介してグループ全体の事業展開を図っております。こうしたグループ会社への出資は、その会社の業績いかんでは想定した利益を生み出さず、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(7) 新規事業への参入に伴うリスク

  当社グループでは、グループ経営の安定化を目指して、新たな事業領域の拡大を行っており、新規事業へ参入するために、企業買収や海外展開等も予想されます。これらの実現のために、事業投資資金及び企業買収資金等が突発的に発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

(8) 当社グループにおける人的資源への依存について

  当社グループの事業において収益を確保するためには、人的資源の位置付けは非常に重要です。そのため、優秀な人材の退社等により当社グループのノウハウや技術が流出した場合や継続して優秀な人材を養成・確保できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業は人的資源に高く依存しているため、情報の誤謬や配信ミス等が人為的ミスにより発生する場合があります。そのため、当該人為的ミスにより、当社グループが提供する情報に不適切な内容が含まれていた場合や第三者の権利を侵害した場合は、当社グループのブランド価値が毀損し、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 当社グループにおけるシステムトラブルの影響

  当社グループは、システムの保守管理について、遠隔操作カメラとセンサー常設によるサーバールーム監視体制の強化、電源や機器とプログラムの二重化、ファイアーウォール設置と第三者によるその監視、社内規程の遵守及びサーバールームへの入室可能者の限定等の対策を講じています。しかしながら、自然災害、火災・事故、外部からの不正な手段によるサーバーへの侵入等により、データベース管理運用システム、コンテンツ配信用システム、クラブフィスコ運用管理システム等の当社グループの業務上重要な基幹システムに障害が発生した場合には当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、システムの不具合による予期しない配信障害が発生した場合、当社グループの情報配信体制等に対する顧客、取引先からの評価に変化が生じ、その後の事業戦略に影響が及ぶ可能性があります。

(10) 重要な訴訟等に係るリスク

  当社グループは、情報サービス事業、ファンド組成・運用事業を含めたコンサルティング事業、デバイス事業、インターネット旅行事業、広告代理業等を展開していますが、これらに関連して、コンテンツの購読者、投資先及び投資家、製品の製造・販売・購入者、特許権者、サービスユーザー等より直接または間接的に法的手続等を受ける可能性があります。当社グループが今後当事者となる可能性のある訴訟及び法的手続きの発生や結果を予測することは困難ではありますが、当社グループに不利な結果が生じた場合は、当社グループの業績、財政状態及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 特定取引先への依存

  当社グループの各事業のうち、情報サービス事業、デバイス事業、広告代理業におきましては、特定の取引先による売上が高い割合を占めております。当社グループは、当該特定取引先以外の取引先の開拓に努めており、依存度を低減する施策を実施しておりますが、必ずしも奏功するとは限りません。また、特定取引先との取引に何らかの支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 収益構造が下半期偏重となることについて

  当社グループの各事業のうち、情報サービス事業、コンサルティング事業及び広告代理業におきましては、主要顧客先である国内金融機関及び事業会社の多くが3月決算の会社であるため、当該法人顧客の決算期前後に当たる当社の上半期においては、契約の解約が発生し、一方で、当社の下半期にかけて、追加契約及び新規契約が発生する傾向があります。また、インターネット旅行事業におきましては、夏休みや新婚旅行による海外旅行の需要が当社の下半期に当たる8月及び9月にかけて高まります。したがいまして、当社グループの売上及び利益は下半期に偏重する傾向があります。

(13) 商品仕入れについて

  当社グループのうち、ブランドリテールプラットフォーム事業において販売する商品の多くは、海外からの輸入によるものです。このため、当該国における予期しない法規制の変更、政情不安、大規模な自然災害の発生、社会的混乱や、為替レートの著しい変動が発生した場合、同社への商品供給体制に影響を及ぼし、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(14) 固定資産の減損

  当社グループのうち、株式会社チチカカ(以下、「チチカカ」といいます。)では、損益が継続してマイナスである店舗及び移転・退店が決定した店舗のうち、固定資産簿価を回収できないと判断した資産について減損損失を認識しております。今後、損益が継続してマイナスである店舗が増加した場合、多額の減損損失を計上することも予想され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(15) 店舗移転・閉鎖に伴う損失について

  当社グループのうち、チチカカではテナント契約期間満了により、移転または閉鎖を行うことがあります。この場合、原状回復に伴う固定資産撤去、移転先への新規投資等を行うため、コストが発生いたします。今後、移転・閉鎖店舗が増加した場合、多額の固定資産除却損、販売管理費を計上することも予想され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(16) 潜在株式による希薄化

  当社グループでは、役職員のモチベーションの向上、また優秀な人材を確保する目的で、新株予約権(ストック・オプション)の付与を行っております。平成28年12月31日現在、新株予約権による潜在株式総数は、1,233,500株(3,267個)であり、これは発行済株式総数の約3.3%に当たります。これらの潜在株式は将来的に当社株式の希薄化や株式の供給要因となり、当社の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

1.テックビューロ株式会社による第三者割当増資の引受契約

  当社は平成28年4月28日開催の取締役会において、また、連結子会社の株式会社カイカ(平成29年2月に「株式会社SJI」より商号変更、以下「カイカ」といいます。)は、平成28年5月9日開催の取締役会において、それぞれテックビューロ株式会社(以下「テックビューロ」といいます。)との業務提携及び同社が第三者割当増資により発行するA種優先株式の一部を引き受ける契約を締結することについて決議いたしました。

(1)資本提携の目的

  当社の当該提携を行う目的は、仮想通貨経済圏の発展・拡大を早期に実現することにあります。当社は、株式会社フィスコ仮想通貨取引所(平成28年7月1日、株式会社フィスコ・コインより商号変更。以下「フィスコ仮想通貨取引所」といいます。)の設立・運営を皮切りに、仮想通貨に関わるあらゆるサービスをB to B/B to C両面においてワンストップで提供する仮想通貨プラットフォーマーとなることを目指しております。本提携で、テックビューロが手掛ける仮想通貨取引所「Zaif」のシステム基盤を当社が提供を受けることにより、当社における取引所システムの基礎構築が省略化でき、迅速に仮想通貨取引所システムを立ち上げ、サービス提供を開始することが可能となります。また、カイカは、戦略的注力領域と位置付けているフィンテック戦略を強化すること及びフィスコ仮想通貨取引所のシステムの導入にあたり、テックビューロとの連携により、カスタマイズの開発に携わることを目的としております。

(2)業務提携の内容

 (当社) フィスコ仮想通貨取引所において、Zaifベースのビットコイン取引所の開設及び運営、ビットコインの業界環境の調査、ビットコイン事業全般のコンサルティング

 (カイカ)「mijin」の実証実験サポートサービスの請負ビジネス、「mijin」によるシステム構築

(3)第三者割当増資の概要

  当社は、テックビューロが実施する第三者割当増資において、A種優先株式333株を1株当たり450千円、総額149,850千円で引き受けました。

  カイカはA種優先株式111株を1株当たり450千円、総額49,950千円で引き受けました。なお、当該A種優先株式1株は、いつでも普通株式1株に転換することができます。

(4)資本参加および業務提携の相手先の概要(平成28年4月28日現在)

(1)商号

テックビューロ株式会社

(2)本店所在地

大阪府大阪市西区西本町一丁目4番1号

(3)代表者の役職・氏名

代表取締役 朝山 貴生

(4)事業内容

ビットコインなどの暗号通貨を取り扱う為替APIの提供およびビットコイン取引所の運営等

(5)資本金の額

61,032千円

(6)設立年月日

平成26年6月16日

(7)大株主および持株比率

朝山 貴生 76.5%、日本テクノロジーベンチャーパートナーズCC投資事業組合 16.5%、朝山 道央 4.1%

 

2.株式会社チチカカの株式取得

 当社及び当社の連結子会社である株式会社ネクスグループは、平成28年6月30日開催の取締役会において、平成28年8月1日付で株式譲渡人である株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションによる第三者割当増資を条件として、株式会社チチカカの株式を取得する契約を締結することにつき決議いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

3.株式会社グロリアツアーズの株式取得

 当社の連結子会社であるイー・旅ネット・ドット・コム株式会社は、平成28年9月30日会社法第370条、定款第20条第4項(取締役会の決議に替わる書面決議)において、株式会社グロリアツアーズの議決権の100%を取得し、同社を子会社化することを決定し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度における研究開発活動については、以下のとおりです。

 主にデバイス事業分野において今後の成長が期待される自動車テレマティクス分野への取り組みとして、OBDⅡ型自動車テレマティクスデータ収集ユニット「GX410NC」に関する開発に注力してまいりました。本製品の特徴は業界最高レベルの車種対応数(1,000車種以上)とデータ取得数を実現しており、今後より多くのデータ取得を目的とするビッグデータビジネスのニーズに十分応えられる製品となっております。また、モバイルの特徴を最大限に生かし、車種追加をソフトウェアアップデートで実現しますので、毎年リリースされる新型車種、特定用途の車両についても、お客様のご要望により順次ソフトウェアのアップデートを行う事ができるものとなっています。加えて製品単体だけでなく製品を使ってさまざまなソリューションを提供するテレマティクス・サービスシステムの開発を行うとともに、トライアルサーバを構築、お客様への提供を開始しております。

 一方で昨年に引き続き「NCXX Racing」として、鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦、「トラッキングアプリ」を用いて走行中のバイクのデータ収集の試験を行うなど、オートバイ向けGPSデータロガーの製品化に向けた取り組みを進めております。

 以上により当連結会計年度における当社グループの研究開発費は受託開発費191,754千円も含め、217,341千円となりました。

 なお、情報サービス事業、インターネット旅行事業、広告代理業、コンサルティング事業、ブランドリテールプラットフォーム事業においては、研究開発活動を行っていないため、記載しておりません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。

 経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。

 

(繰延税金資産)

 企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金又は損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表への繰延税金資産計上の要否を検討しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減少され、税金費用が計上される可能性があります。

 

(貸倒引当金)

 当社グループは、債権に対し貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金は、過去の貸倒損失の実績及び回収可能性に疑義がある債権の個別評価に基づいて計上しております。入手可能な情報に基づき貸倒引当金は十分であると考えておりますが、将来、債権先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

ⅰ.資産の増減

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比して1,465百万円減少し、15,444百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比して2,137百万円減少いたしました。これは現金及び預金が1,249百万円減少したこと、貸倒引当金の減少が2,714百万円あった一方で、短期貸付金が1,194百万円減少したこと及び未収入金が1,651百万円減少したことによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比して671百万円増加いたしました。これは、のれんが1,139百万円減少、長期貸付金が1,061百万円減少、長期未収入金が1,095百万円減少したものの、有形固定資産合計が340百万円増加、商標権が788百万円増加、差入保証金が547百万円増加、貸倒引当金が1,990百万円減少したことなどが主たる要因であります。これらは、主に株式会社チチカカを連結の範囲に含めたことに伴うものです。

ⅱ.負債の増減

 負債につきましては、前連結会計年度末における負債総額が11,240百万円だったのに対し、当連結会計年度末は230百万円減少11,010百万円となりました。これは、繰延税金負債が670百万円増加したものの、長期借入金が786百万円減少し、1年内返済予定の長期借入金が364百万円減少したことが主たる要因であります。

ⅲ.純資産の増減

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比して1,235百万円減少4,434百万円となりました。これは、利益剰余金が1,193百万円減少したことが主たる要因であります。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

 売上高につきましては、前期比3,797百万円増加14,004百万円となりました。これは当連結会計年度において、株式会社カイカを通期連結したこと及び株式会社チチカカを連結の範囲に含め同社の売上を計上したことが主たる要因です。

 売上原価は、株式会社カイカの通期連結、株式会社チチカカの連結及び株式会社ネクスにおける仕掛品の評価減等により、前期比2,476百万円増加10,776百万円となりましたが、売上高の増加が大きく売上総利益は1,320百万円増加3,228百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、株式会社カイカを通期連結したこと及び株式会社チチカカを連結したことに伴い、のれんの償却額を含めて1,544百万円増加4,006百万円となりました。営業損益は、主に株式会社カイカの通期連結、株式会社チチカカの連結及び株式会社ネクスにおける仕掛品の評価減による売上原価の上昇の影響を受けたこと等により、778百万円の営業損失となり、経常損失は1,003百万円(前期は952百万円の経常損失)と減少いたしました

 親会社株主に帰属する当期純損益は、株式会社カイカの子会社株式譲渡による関係会社株式売却益182百万円等の特別利益340百万円を計上したものの、のれんおよび株式会社チチカカの不採算店舗にかかる計764百万円の減損損失を含む特別損失859百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失1,193百万円(前期は143百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)と前期実績を大幅に上回る減益となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況につきましては、1「業績等の概要」に記載しております。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 当社は創業以来一貫して、中立・公正を是とした金融情報配信事業を、金融機関向けを中心に行ってまいりました。現在では、金融機関、インターネット金融商品取扱業者並びに機関投資家だけでなく、ヤフーをはじめとするポータルサイトへの情報配信やスマートフォンアプリ及びウェブ版「株・企業報」により個人投資家に対しても金融情報を提供しており、インターネット空間における金融情報配信業者として圧倒的な知名度を誇っています。

 これらの事業の推進により、「フィスコ」のインターネット空間での圧倒的な知名度が梃子となり、投資家と企業IRを齟齬なくつなぐという、唯一無比の情報配信業者となることを目指しております。これは、企業のみならず投資家や消費者を含む巨大なネットワーク化を可能とするため、金融情報だけでない様々なコミュニケーションが行われることとなり、単なるIRや情報配信を超えた様々なサービス・事業の機会を内包したものとなります。

 そしてグループ全体としては、これまでも、金融情報配信事業で培ったブランド力及び迅速かつ正確な情報の分析力・編集力・配信力を中核とする戦略資産を、能動的に各事業会社へ転用し収益化することと、その事業が持つノウハウの吸収を目的として、周辺事業のポートフォリオの構築を行っており、業界内で一定以上の競争力を有する事業でポートフォリオ構築に成功しております。これらポートフォリオ企業と進化するフィスコ本体事業とのシナジーは、お互いに高めあい、高い収益率を生むことになります。

 今後、金融情報配信事業に加え、上場企業のIR受託業務のトップランナーとなり、「上場企業の経営課題ソリューション企業」へと転身を図ってまいります。

 売上の向上には、自律成長の他、M&Aを積極的に推進する予定ですが、M&Aにおいては低PBRや高キャッシュフロー企業の買収を堅持し、企業価値の大幅な向上を目指してまいります。

 

 なお、次期のセグメント別の見通しは以下のとおりであります。

 (情報サービス事業)

 情報サービス事業におきましては、フィスコIRに移管いたしました「企業調査レポート」業務において、新商品の開発、人材育成・採用強化により引き続き上場企業の顧客拡大を目指してまいります。また、統合レポート、アニュアル・レポート業務におきましては、現場に携わる人材および組織力の強化やブランドの強化を図ることにより既存顧客を逃すことなくシェア拡大に努めてまいります。

 当社におきましては、プラットフォーム戦略の多角化としてのスマートフォンアプリ及びウェブ版「株・企業報」の認知度の拡がりにより、同プラットフォームでの広告の取扱いが可能になり、収益の多角化を図ります。さらに、實業之日本社との協業による「FISCO 株・企業報」(経済・株式投資誌)のコンテンツ作成によって、紙媒体への当社コンテンツ配信が可能になるとともに、雑誌とアプリ及びウェブが連動したコンテンツ配信も可能となります。さらに、グループ企業であるカイカ、フィスコ仮想通貨取引所および社外の協力AI企業とともにフィスコAIのバージョンアップも推進いたします。

 (デバイス事業)

 デバイス事業におきましては、引き続き、自動車テレマティクスをはじめとするIoT関連サービスの拡充、フィンテックのなかでも特にブロックチェーン技術の活用、株価自動予測システムなどのAI(人工知能)を活用したサービスの開発、現場での利便性を追求した介護ロボットの開発、ICTの導入による効率的なアグリビジネスの展開など、注目される成長分野へ積極的な参入をしてまいります。

 ブロックチェーン技術を応用した、中央集権的な役割を有しない自立分散型組織(DAO※2)により、様々な取引は、中央の管理者や仲介者を介さずに取引者間で成立するサービスへと変化し、プログラムにより自動的に実行される契約(スマートコントラクト)へ変化すると言われております。取引プロセスを自動化することで、決済期間の短縮や不正の防止、仲介者を介さないためコストの削減にも期待が持たれており、例えば、レンタカーにおいてもWeb上で予約を行い仮想通貨での支払を実行すれば、指定するスマートフォンが車のキーとなり、わざわざ店頭に出向かなくてもレンタカーの利用ができたり、自動運転の電気自動車が交差点で停車中に充電を行い自動で充電料金の決済がされたり、また冷蔵庫の食材の在庫が無くなると冷蔵庫が自動でスーパーへ発注を行い購入物の決済がされるなど、その他様々なサービスにも大きな変化が生じる可能性があります。

 株式会社ネクスグループは、このような今までになかった市場が形成される将来に向けて、様々な機器間をつなぐIoTデバイスとソリューションの開発者、そして仮想通貨のシステムインテグレーターとしてのプレゼンスの確立を目指しております。

※2「DAO」とは、Decentralized Autonomous Organization の略称。

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 IoTデバイスを取扱うネクスでは、新製品のOBDⅡ型データ通信ユニット、GX410NCにつきましては、主に車両管理のソリューションを提供する法人や商社など約20社に対して、4千台を上回るサンプル導入を行いましたが、導入に向けた試験運用期間や導入に際しての顧客側でのシステム開発に、想定以上に時間を要したため、今期中の本格的な受注に至りませんでした。引き続き顧客のフォローアップを行いながら早期の本格受注に繋がる様に営業を強化してまいります。

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OBDⅡ型データ通信ユニット「GX410NC」

 ネクス・ソリューションズでは、引き続き、顧客とのリレーションを高め安定的な受注を生み出す一方で、グループ全体のプロジェクトに対する開発を積極的に行い、通信機器のソフトウェア開発から関連アプリケーションの開発、農業ICTや金融関連、ロボット関連のシステム、アプリケーションの開発を行い、グループ全体の事業のサポートを行いながら、自社での製品化を目指してまいります。

 カイカでは、2016年10月には中期経営計画を公表し、目標値の必達と今後の飛躍に向けた地盤固めの1年として、「フィンテック関連ビジネスの強化」をテーマに事業に邁進いたします。特に、ブロックチェーン技術のトッププレイヤーとなるべく、人材の採用・育成等に注力してまいります。また、既存顧客に対する当社の金融業界向けシステム開発の実績とこれまで取り組んできたフィンテック関連ビジネスにおける実績を組み合わせることで、競合他社にない付加価値を顧客に訴求し、コアパートナーとしての取引を拡大してまいります。ブロックチェーンの適用範囲は極めて広く、今後社会インフラ全体が刷新されることが予想されます。金融のみならず、流通・小売、医療、公共などあらゆる分野において、サービスやソリューションの提供を行うことで、現在の開発支援ビジネスから運用・保守サービスへ展開し、将来的には自社開発のソフトウェアパッケージ製品の販売を視野に入れたストックビジネスへの転換を目指してまいります。

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 株式会社ケア・ダイナミクスでは、既に提供している介護事業者向けASPシステムの販売拡大に加え、400以上のサービス導入先のネットワークを活かし、介護ロボットの導入を進めてまいります。取り扱い製品も、CYBERDYNE株式会社のロボットスーツHAL®を始め、様々な用途の介護ロボットを取り揃え、高齢者と介護施設の様々なニーズに対応してまいります。

 ロボット関連の開発につきましては、様々なコミュニケーションロボットが出回る中で、本当に介護現場で役に立つロボットであることと、施設が導入しやすい価格帯であることにこだわり、引き続き介護ロボットの試験機の導入と、高齢者とのコミュニケーションについての実証実験を繰り返しております。現場でも使用しやすく、導入のしやすいコスト体系などを実現させ、早期の製品化に向けて開発を進めてまいります。

 農業事業は、今期より圃場の規模を総面積1,640坪まで拡大し、農作物の生産、加工、販売を行う「6次産業化事業」の事業拡大を行いました。規模拡大後の1期目の収穫を終え、来期に向けた定植作業を行っており、3月より各種ミニトマトの出荷を再開する予定です。引き続きトマトを利用した加工品の開発と販売の強化に注力するとともに、さらなる圃場の拡大を検討してまいります。また、NCXX FARMの特徴である、特許農法による「化学的土壌マネジメント」+ICTシステムによる「デジタル管理」、新たに、製品の「販売サポートシステム」を加えた、一連のシステムのパッケージ販売を行う「フランチャイズ事業」も、引き続きフランチャイジーの獲得に向けて営業パートナーを増やすなど積極的に獲得を行い、新たな事業の柱となる様に拡大をしてまいります。

(インターネット旅行事業)

 インターネット旅行事業では、新たなトラベルコンシェルジュの採用や研修によりスキルアップして、拡充を図るとともに、「こだわりの旅」の提案により、ホスピタリティ精神あふれる質の高いオーダーメイド旅行サービスの提供に努めてまいります。また、円安を背景に増加する訪日外国人をターゲットにしたインバウンド業務につきましては、有力な提携先と積極的に協業をすることで、収益の機会を積極的に取り込んでまいります。また、2016年10月には、パラリンピック選手派遣や数々の障がい者国際大会を専門に取り扱うグロリアツアーズの株式を取得し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて障がい者スポーツのマーケットにも力を入れてまいります。ウェブトラベルのコンシェルジュ事業とともに一般の旅行会社では対応が難しい特徴のある事業基盤を構築してまいります。

 

(コンサルティング事業)

 コンサルティング事業は、バーサタイルを中核として、引き続き国内外における新たな金融ソリューション、ファンド関連事業、大学生の就職活動における企業調査レポートの活用などリクルート分野の開拓をしてまいります。

 

(広告代理業)

 広告代理業につきましては、これからも引き続きフィスコダイヤモンドエージェンシーと販売促進物&ノベルティ制作会社であるシヤンテイが一体となり、当社グループの既存顧客並びにインターネットを中心とした配信媒体を複合的に活用して、積極的に新規クライアント企業の開拓に努めてまいります。

 

(ブランドリテールプラットフォーム事業)

 ブランドリテールプラットフォーム事業につきましては、チチカカ、バーサタイルを中心とし、ファッション業界向けのIoT関連サービスの開発と普及に向けた取り組みを行うと共に、服飾品の販売、輸入販売を行っている「CoSTUME NATIONAL」のトレードマーク(商標権)のライセンス事業、また、服飾品のみならず、ワインその他の小売事業やそれを足がかりとしたアジアでの事業展開も視野に入れ、本事業を新たな収益基盤の一つとなる様に拡大、安定化を図ってまいります。チチカカでは、2016年10月に単月黒字化をしておりますが、来期も引き続き不採算店舗の閉店や人員体制の見直しを行い、さらなる収益の安定化に取り組んでまいります。

 

 以上により、平成29年12月期の業績見通しにつきましては、売上高20,483百万円、営業利益269百万円、経常利益169百万円、親会社株主に帰属する当期純損失337百万円を見込んでおります。

 平成29年12月期のEBITDAは1,019百万円を見込んでおります。

「EBITDA」=営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額