独立監査人の監査報告書

 

 

 

2025年8月8日

株式会社フィスコ

取締役会 御中

 

UHY東京監査法人

 

東京都品川区

 

 

指定社員
業務執行社員

 

公認会計士

安河内 明

 

 

 

指定社員
業務執行社員

 

公認会計士

谷田 修一

 

 

 

監査意見

 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社フィスコの2022年1月1日から20221231日までの連結会計年度の訂正後の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。

 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社フィスコ及び連結子会社の20221231日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

 

投資有価証券の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

会社は、2022年12月31日現在、連結貸借対照表に投資有価証券を2,372,117千円(総資産の64.4%)計上している。注記事項(金融商品関係及び有価証券関係)に記載のとおり、当該残高には時価のある株式2,300,866千円及び市場価格のない株式等71,251千円が含まれている。

また、当連結会計年度末においては時価のある株式における市場価格の著しい下落を含め、保有する投資有価証券のうち時価及び実質価額が著しく低下したものについて、投資有価証券評価損2,713,875千円を連結損益計算書の特別損失に計上している。

時価のある株式については、市場価格が著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理を実施している。時価の算定にあたって経営者の判断が重要な影響を与えるものではないが、将来における回復可能性の検討は不確実性が高く、経営者の重要な判断を伴う事項である。

また、市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により純資産を基礎とした実質価額が著しく下落した場合には、回復可能性等が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き相当の減損処理を実施している。将来における回復可能性の検討は不確実性が高く、経営者の重要な判断を伴う事項である。

投資金額が多額であるため、減損処理が行われると損益に重要な影響を及ぼすこと、また、実質価額が著しく下落した場合に行う回復可能性等の検討は、経営者の判断を伴うことから、当監査法人は投資有価証券の評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、投資有価証券の評価に係る会計処理の妥当性を確かめるため、主に以下の監査手続を実施した。

(1)内部統制の評価

・投資有価証券の評価に関する決算財務報告プロセス

の内部統制の整備及び運用状況を検討した。

(2)投資有価証券の評価に係る会計処理の検討

・時価のある株式の評価については、市場価格の著

しい下落に該当する株式の時価の回復可能性について

経営者への質問を実施するとともに、会社の判断の

合理性を確かめた。

・市場価格のない株式等の評価については、投資先の

直近の決算書を入手するとともに、投資先の財政状態

もしくは経営成績に重大な影響を与えるような事実が

発生していないか、通常入手可能な公表情報を検討

した。また、実質価額が著しく下落している株式につ

いては、会社による実質価額の回復可能性にかかる

判断の合理性を確かめた。

・投資有価証券評価損計上額の再計算を実施した。

 

 

 

 

活発な市場が存在しない暗号資産(FSCC)の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

追加情報(暗号資産評価額の訂正)に記載のとおり、会社は当連結会計年度第2四半期において、当社が保有する活発な市場が存在しない暗号資産であるFSCCの評価額について、訂正を行った。

活発な市場が存在しない暗号資産の評価については、移動平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により行っている。収益性の低下に基づく簿価切下げについては、連結会計年度末における処分見込価額(ゼロ又は備忘価額を含む。)が取得原価を下回る場合には、処分見込価額まで帳簿価額を切下げている。一般的に活発な市場が存在しない暗号資産は、市場価格がなく、客観的な価額としての時価を把握することが困難な場合が多いと想定されるものの、会社グループが保有する暗号資産は市場価格が存在するため、処分見込価額として市場価格を採用している。

しかしながら、当連結会計年度第2四半期末直前に代表取締役(当時は取締役)である中村孝也および取締役松崎祐之が、それぞれ取締役を兼務していた会社において、当該取引日にFSCCを大量に購入していた事実が確認された。これらの取引に加え、他の購入者による取引も重なったことにより、短期間においてFSCCの価格が一時的に高騰し、結果として、会社は当連結会計年度第2四半期末日の市場価格は公正な評価額として採用できないと判断した。

これを受け、会社はFSCCの当連結会計年度第2四半期末における評価の妥当性について再検討を実施し、処分見込価額として当該取引日の直前における市場価格を採用することが適切と判断し、当連結会計年度第2四半期末のFSCCの評価に係る会計処理の訂正を行った。

このように、活発な市場が存在しない暗号資産の評価においては、処分見込価額の検討が重要であり、市場価格が存在する場合であっても、市場価格を処分見込価額として使用できない可能性及び追加的な評価の切下げが必要となるか否か慎重な判断が必要となることから、当監査法人は活発な市場が存在しない暗号資産(FSCC)の評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、活発な市場が存在しない暗号資産(FSCC)の評価に係る会計処理を確かめるため、主に以下の監査手続を実施した。

① 活発な市場が存在しない暗号資産の評価方法について社内規程を閲覧した。

② 当連結会計年度第2四半期末におけるFSCCの評価に影響を及ぼしうる中村氏、松崎氏が関与した当連結会計年度第2四半期末直前のFSCCに係る市場取引について、社内調査報告書を閲覧し、当該調査に関与した社外取締役、監査役に質問した。

③ 当連結会計年度第2四半期末直前に行われた中村氏、松崎氏が取締役を兼務していた会社におけるFSCC取引の目的、当該取引時点の会社の暗号資産売買に係るルール等について両氏に質問した。

④ 当連結会計年度第2四半期末におけるFSCCの評価について、会社が当初の会計処理を訂正した再検討後の処分見込価額の再計算を行った。

⑤ 中村氏、松崎氏が取締役を兼任していた会社のFSCCの取引記録を入手し、当連結会計年度第2四半期末以外で、処分見込価額として市場価格を使用すべきでない四半期末日もしくは連結会計年度末日が存在しないか検討を行った。

⑥ 今後の暗号資産取引に関する会社の内部統制について、管理担当取締役及び監査役に質問した。

 

 

 

その他の記載内容

 その他の記載内容は、有価証券報告書の訂正報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 当監査法人の訂正後の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。

 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。

 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。

 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

 

 

その他の事項

 有価証券報告書の訂正報告書の提出理由に記載されているとおり、会社は、連結財務諸表を訂正している。なお、当監査法人は、訂正前の連結財務諸表に対して2023年3月30日に監査報告書を提出しているが、当該訂正に伴い、訂正後の連結財務諸表に対して本監査報告書を提出する。

 

連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

連結財務諸表監査における監査人の責任

 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

利害関係

会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

以 上

 

 

(注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。