第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大は当社の事業活動に影響を及ぼす可能性がありますが、現段階では不透明かつ未確定要素が多いことから、引き続き今後の状況を注視してまいります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績に関する説明

      ①経営成績に関する分析

当事業年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益と雇用情勢の改善を背景に、緩やかな回復基調で始まりましたが、米中貿易摩擦の長期化にともなう中国経済の減速、各地に甚大な被害をもたらした大型台風襲来などの自然災害や国内における消費税増税の影響に加え、特に、当四半期の後半からは、新型コロナウイルス感染症拡大による急速な世界経済の停滞がもたらされるなど、日本経済の先行きは極めて不透明な状況に陥っております。

これらは当社のビジネスにも大きな影響を及ぼしており、特に、大規模な運航・運行のキャンセルとなった航空やバス・鉄道など輸送機関関連の影響が本年3月より顕著になってまいりました。

 

当社が事業ドメインとする非対面決済市場では、昨秋の消費税増税を契機に加速した決済のキャッシュレス化などの動きが今後も活発化するものと予測されます。新型コロナウイルス感染症拡散への歯止めとして政府が発出した緊急事態宣言に基づく外出自粛要請に伴い、非対面決済のニーズは一層高まっており、様々なサービスのデジタル化が加速されると予測されます。さらに、当社が手掛ける送金サービスでは、航空券、乗車券のキャンセルや各種イベントの中止などにともなう事業者様の返金ニーズに対しても使命感をもって対応しております。

 

「電子マネー化時代への対応」「バスIT化プロジェクトの推進」「事業者サイドに立ったコンシューマ向けサービス支援」を推進する「中期経営5か年計画(2016年7月-2021年6月)」の4年目にあたる当四半期累計期間の経営成績は、新規取引先導入による増加や送金サービスによる取扱額の増加はあったものの、既存事業者の取扱金額が減少したこともあり、売上高7,113百万円(前年同期比6.7%減)と減少いたしました。

損益面につきましては、大規模開発が一段落したことに加え、開発・運用に関するノウハウを社内蓄積し、内製化を進めるなど、経費削減等の取り組みを行った結果、営業利益699百万円(前年同期比55.7%増)、経常利益706百万円(前年同期比51.4%増)、当期純利益489百万円(前年同期比50.7%増)となりました。

 

②新中期経営5か年計画(2016年7月-2021年6月)の現況

A.ウェルネットの“スマホ決済”「支払秘書」の現況

今後拡大が予想されるキャッシュレス社会に対応できるスマホ決済サービス「支払秘書」をファーストクライアントの関西電力が2017年8月3日にサービスイン。その後九州電力、北海道電力(当社単独採用)、東北電力、四国電力(当社単独採用)、北陸電力(当社単独採用)、中部電力(当社単独採用)が同サービスを開始、中部電力においては、電力業界としては日本初となるSMS(ショートメッセージサービス)による電気料金の電子請求/電子決済を本年4月から実現し、ペーパーレス化、キャッシュレス化が加速しつつあります。提携銀行も三井住友銀行、ゆうちょ銀行など34行となり、さらに拡大予定であります。導入事業者も電力、バス、鉄道、航空など生活インフラ事業者の他、当社“マルチペイメントサービス”を既に導入済の事業者においても採用が拡大しております。

 

B.バスIT化プロジェクト「バスもり!」の現況

2016年8月に投入したスマホアプリ“バスもり!”の取扱路線は順調に増加、スマホ一回券、スマホ回数券、スマホ定期券、スマホフリーパスなど取り扱う券種を拡大、さらにタブレット型車載端末などサービスバリエーションの追加効果もあり、320路線に導入されました。第3四半期決算における主なトピックといたしましては、北海道庁、函館市を中心に道南地域の交通事業者11社と共同で、ICTを活用した実証実験「DohNa!!(ドーナ)」を実施いたしました。専用のアプリのダウンロードを必要とせず、ウェブブラウザ上で一日乗車券等の「検索」「購入」「利用」が可能となり、QRコードによる降車も試験運用いたしました。本取り組みは2020年度も引き続き継続しており、地域交通の課題をIT(MaaS)で解決してまいります。その他西鉄グループや北海道中央バスの新しい路線でスマホ回数券(バスもり!)を販売開始いたしました。また、鉄道におけるスマホ定期の採用がアルピコ交通上高地線、上田電鉄などいわゆる民間鉄道会社にも広がっております。

さらに“バスもり!”では複数の新サービスも開発中で、今後“バスもり!”をトータル的なクラウドサービスに発展させてまいります。「支払秘書」「バスもり!」ともに、提携パートナーを拡大し、利用者数・決済数増加を図っていく予定であります。

 

C.ウェルネットの“主力商材”「マルチペイメントサービス」の現況

経済産業省の「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査

2019年5月16日発表)によれば、日本の消費者向け電子商取引市場(B to C)の市場規模は2018年で18兆円と前年に比べ9.0%の増加となっており、非対面決済の場面においては「マルチペイメントサービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおります。

さらにこの決済のデジタル化を推進(当社の“スマホ決済”「支払秘書」へ移行)することにより、当社・導入事業者・提携収納機関とのWIN-WINの関係を築いてまいります。

 

D.収益予想と株主還元

新型コロナウイルスによる経済活動の変化による影響により、予測がより困難な状況となったため収益予想は未定とさせていただきます。なお、株主様を第一と考え、配当性向については50%以上といたします。

 

  (2)財政状態に関する説明

資産、負債、及び純資産の状況

当第3四半期会計期間末における総資産は17,268百万円となりました。流動資産は12,558百万円であり、主な内訳は現金及び預金8,937百万円であります。現金及び預金には、回収代行業務に係る収納代行預り金が7,442百万円含まれておりますが、これは翌月の所定期日には事業者に送金されるものであり一時的に当社が保管するものであります。固定資産は4,709百万円であり、内訳は有形固定資産2,042百万円、無形固定資産1,022百万円、投資その他の資産1,645百万円であります。

一方、負債合計は10,261百万円となりました。主な内訳は収納代行預り金7,442百万円、買掛金435百万円であります。

純資産合計は7,006百万円となりました。主な内訳は株主資本6,933百万円であります。

 

(参考)現金及び預金の純額(回収代行業務に関する預り金を相殺した、正味の現預金残高)

 

前事業年度

(2019年6月30日)

当第3四半期末

(2020年3月31日)

(A)現金及び預金(千円)

12,915,351

8,937,058

(B)収納代行預り金(千円)

9,393,868

7,442,649

(A)-(B)現金及び預金純額(千円)

3,521,483

1,494,409

 

(3)研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、7百万円であります。

 

(4)業績予想などの将来予測情報に関する説明

2020年6月期の業績につきましては、現時点で新型コロナウイルス感染症の拡大が経営成績に与える影響を合理

的に算定することは困難であるため、今後合理的な算定が可能と判断された時点で速やかにお知らせいたします。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。