第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績に関する説明

① 経営成績に関する分析

当第1四半期累計期間(2021年7月1日から2021年9月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の長期化した影響により緊急事態宣言発令が継続、社会・経済活動は大きく制限されました。新型コロナウイルスの経済への影響収束が見通せない状況が継続いたしました。

当社が事業ドメインとする非対面決済市場においても、インバウンドや日本国内での旅行需要が激減しており、特に本来最盛期である夏休み期間の航空、バス、鉄道などの交通関連事業への影響は依然として甚大でした。当社としても、ekaiinなど新商材の拡販、札幌本社への管理部移転・集約などコスト削減に取り組んでおりますが、感染症流行前の水準までの回復には一定の時間を要するものと考えられます。

一方、多種多様な業種業態においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が積極推進されており、生活者個々人の意識や消費行動も変容しております。その中で非対面・非接触によるサービス提供や商品購入は増加しており、ITが果たすべき社会的役割も増してきております。このようなパラダイムシフトのなか、当社は「ペーパーレス化」「キャッシュレス化」をキーワードに、重点施策「電子決済時代への対応」「バスIT化プロジェクト・MaaS事業推進」などのサービスを推進、その文脈上にある生活密着フィンテックプラットフォーム提供を目指す活動を行っております。

当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高2,095百万円(前年同期比5.5%減)、営業利益130百万円(前年同期比3.7%減)、経常利益は134百万円(前年同期比8.7%減)、当第1四半期純利益は108百万円(前年同期比6.2%増)となりました。

 

② 当社を取り巻く環境変化と対応戦略

当社が事業ドメインとする非対面決済市場については今後も一定の伸長を見込んでおり、ペーパーレス化及び決済においては、コンテンツサービスプロバイダーなどとのクラウドサービス連携を推進しております。

 

A.ペーパーレス化・キャッシュレス化におけるスマホ決済「支払秘書」

決済をスマホ上で行う「支払秘書」は、8電力会社に導入済で、中部電力では電力業界初となるSMS(ショートメッセージサービス)による電子請求を2020年4月に開始するなど、今後も請求のペーパーレス化は加速するものと考えております。

また、公金の支払いでも提携銀行が多い地域を中心として「支払秘書」で支払える案件が増加しているほか、当社がDX化を推進するバス・鉄道業界でもスマホ定期・回数券決済で支払秘書を使える路線が増加しています。

2021年2月には従来電子化が進んでいなかった会員管理領域においても、請求の電子化と様々な費用の決済を「支払秘書」とクレジットカードで行える会員管理システム「ekaiin.com(e会員ドットコム)」をリリースいたしました。また、現在のワンストップ決済からさらに進んだノンストップ決済(サービス名:おまかせ支払い)を安心・安全に行える「支払秘書」の新機能を拡充する開発を進めております。

一方、提携銀行は三井住友銀行、ゆうちょ銀行など36行と提携完了しましたが、一連の不正使用事件発生後、一部銀行において利用を凍結し、本人確認関連セキュリティ対策を実行後、再開作業を進めております。2021年10月31日現在、利用可能銀行数は12行まで回復、継続的な増加努力を行ってまいります。

 

B.バスIT化プロジェクトを積極推進

2016年8月に開始したスマホアプリ「バスもり!」の取扱路線は、スマホチケット、スマホ回数券、スマホ定期券、スマホフリーパス、企画券など取扱券種を拡大して取り扱い路線は370を超えました。コロナ禍における需要減のなか、生活路線としての利用が多いスマホ定期券や回数券において、未来に向けた需要を取り込んでおります。当社は継続的に公共交通業界向けのMaaSクラウドサービス「アルタイルトリプルスター」の機能追加開発を推進しております。

「アルタイルトリプルスター」はオールインワンのチケット販売システムで、バスの座席在庫管理、予約・購入受付、チケット発券とライフサイクル管理、そして売上情報の集計と事業者間の精算処理に至るまでの一連の業務の自動化を目指すトータルサービスです。

2020年1月から函館市の市電、バス、鉄道の相互乗り入れが可能なMaaS「DohNa!!(ドーナ!!)」を開始、その後周遊券などに利用が拡大、2021年10月には仙台市のMaaS事業においてもサービスを開始します。非接触によるチケット販売サービスである「バスもり!」「アルタイルトリプルスター」は、新型コロナウイルス感染症対策としても期待されており、今後も交通業界のDXを推進する「トータルクラウドサービス」として展開してまいります。

 

C.ウェルネットの主力商材「マルチペイメントサービス」の現況

非対面決済において「マルチペイメントサービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおります。当社は、30年以上にわたり様々な事業者に決済サービスを採用いただいておりますが、今後はスマホ中核決済にシフトし、事業者・コンシューマ双方の利便性向上ニーズに応えてまいります。

 

D.地域貢献活動・SDGs

地域社会への貢献として、北海道の工業高等専門学校に通う経済面で苦労する学生向けに設立したウェルネット奨学金により多くの学生を支援しております。支援を受けた学生から多数の感謝のお手紙をいただき、従業員のモチベーション向上にもつながっております。新型コロナウイルス感染症により2020年度は全国の多くの学生が影響を受けましたが、この支援の効果もあり北海道の4高専においては経済的な困窮を理由に退学した学生は0人との報告をいただきました。この活動は今後も継続してまいります。

また、札幌市は改正建築物省エネ法に基づき良好な生活環境が確保された持続可能な都市の実現を目指すとしており、環境に配慮した建築物の普及・促進を図ることを目的として、札幌市建築物環境配慮制度(CASBEE札幌)を定めました。当社は2021年6月竣工の札幌新本社において既にCASBEE札幌のAランクを取得しております。

さらに、札幌新本社の竣工に伴い従業員の健康・働く環境に配慮したオフィス設計・運営により「WELL認証」のプラチナランク取得を目指します。「WELL認証」は2014年に米国で始まったビルやオフィスなどの空間を「人間の健康」の視点で評価・認証する取り組みで、日本ではまだ登録件数の少ない先進的な試みです。この取り組みは、当社の最大の資産である従業員への投資であり、ひいては生産性向上、働き方改革など企業価値の向上に繋がると考えております。

 

E.収益予想と株主還元

収益予想につきましては、2021年8月17日に公表した業績予想に記載のとおりであります。なお、株主様への配慮として、配当性向については50%以上とする予定です。

 

(2)財政状態に関する説明

当第1四半期会計期間末における総資産は21,127百万円となりました。流動資産は13,979百万円であり、主な内訳は現金及び預金10,416百万円であります。現金及び預金には、回収代行業務に係る収納代行預り金が8,403百万円含まれておりますが、これは翌月の所定期日には事業者に送金されるものであり一時的に当社が保管するものであります。固定資産は7,148百万円であり、内訳は有形固定資産4,316百万円、無形固定資産705百万円、投資その他の資産2,126百万円であります。

 

(参考)現金及び預金の純額(回収代行業務に関する預り金を相殺した、正味の現預金残高)

 

前事業年度末

(2021年6月30日)

当第1四半期会計期間末

(2021年9月30日)

(A)現金及び預金(千円)

10,503,958

10,416,412

(B)収納代行預り金(千円)

8,349,597

8,403,981

(A)-(B)現金及び預金純額(千円)

2,154,360

2,012,430

 

一方、負債合計は14,148百万円となりました。主な内訳は収納代行預り金8,403百万円であります。

純資産合計は6,979百万円となりました。主な内訳は株主資本6,920百万円であります。

 

(3)業績予想などの将来予測情報に関する説明

2022年6月期の業績予想につきましては、2021年8月17日に公表した業績予想から変更ありません。

 

 

(4)研究開発活動

当第1四半期累計期間における研究開発費の発生はありません。なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。