第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績に関する説明

① 経営成績に関する分析

当第3四半期累計期間(2021年7月1日から2022年3月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、未だ予断を許さない状況です。

当社が事業ドメインとする非対面決済市場においても、インバウンドや国内旅行など移動が激減し、この2022年3月末における航空、バス、鉄道などの交通関連事業に関する影響もコロナ前には未だ戻っておりません。

一方、様々な業種業態においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が積極推進されており、非対面・非接触サービスも増加、ITが果たすべき社会的役割も増してきております。このようなパラダイムシフトのなか、当社は「ペーパーレス化」「キャッシュレス化」をキーワードに、重点施策「電子決済時代への対応」「バスIT化プロジェクト・MaaS事業」などを推進、その文脈上にある生活密着フィンテックプラットフォームを見据えた活動を行っております。また、会員管理システム「ekaiin.com(e会員ドットコム)」などによる決済+α(コンテンツプラットフォーム)を推進するとともに、札幌新本社への間接部門集約による業務効率化も進めてまいりました。

当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高6,732百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益576百万円(前年同期比12.9%増)、経常利益585百万円(前年同期比8.0%増)、当第3四半期純利益は419百万円(前年同期比11.9%増)となりました。

 

② 当社を取り巻く環境変化と対応戦略

当社が事業ドメインとする非対面決済市場については今後も一定の伸長を見込んでおり、ペーパーレス化及び決済において、決済+α機能の拡大、コンテンツクラウドサービスプロバイダーとの連携を推進しております。

 

A.ペーパーレス化・キャッシュレス化における“スマホ決済”「支払秘書」

決済を銀行口座と連携するスマホで行う「支払秘書」は、8電力会社に導入済、また公金支払いでも提携銀行が多い地域を中心に「支払秘書」で支払える案件が増加しているほか、“バスもり!”を中心として当社がDX化を推進するバス・鉄道業界でもスマホ定期・回数券決済で支払秘書を使える路線が増加しています。

2021年2月には従来電子化が進んでいなかった会員管理領域においても、請求の電子化と様々な費用の決済を「支払秘書」とクレジットカードで行える会員管理システム「ekaiin.com(e会員ドットコム)」をリリース、東本願寺の寄付金募集、明治大学のPC・レンタルガウンの販売、高校OBの同窓会費集金、クラウドファンディングなどで採用されました。また、現在のワンストップ決済からさらに進んだ新機能「ノンストップ決済」の開発を完了し、マーケティング活動に入っております。

一方、提携銀行は三井住友銀行、ゆうちょ銀行など36行と提携完了しましたが、一連の不正使用事件発生による本人確認関連セキュリティ対策を完了し再開作業を進めております。2022年3月末日現在、利用可能銀行数は19行まで回復、新規を含め継続的な増加努力を行ってまいります。

 

B.バスIT化プロジェクトを積極推進

2016年8月に開始したスマホ電子チケットアプリ“バスもり!”は、1回券、回数券、定期券、フリーパス、企画券など電子化券種を拡大し、取り扱い路線は470を超えました。コロナ禍において、非対面で購入できるスマホ定期やスマホ回数券は拡大しました。また、5年前から開発してきたMaaSクラウドサービス「アルタイルトリプルスター」についても機能拡大を継続しております。「アルタイルトリプルスター」はオールインワンのチケット販売システムで、乗物やイベントの在庫・時刻表管理、チケット予約・購入・発券・認証、そして売上情報の集計と精算処理に至るまでの一連の業務の自動化を実現できるトータルクラウドサービスです。特に複数事業者が共同提供するMaaSにおいて、多大な労力を要する精算業務について十分な経験を当社が持っていることは大きなアドバンテージと認識しております。

2020年1月から函館市の市電、バス、鉄道に利用できるMaaS「DohNa!!(ドーナ!!)」を開始、2021年仙台MaaS、2022年1月にはオホーツクエリアの「OkhoNavi(オホナビ)」、2月にはJAL MaaSに参画するなど、旺盛な交通業界のDX需要に積極的に対応しております。

 

C.ウェルネットの“主力商材”「マルチペイメントサービス」の現況

非対面決済において「マルチペイメントサービス」は引き続き伸長するポテンシャルがあると見込んでおります。当社は、30年以上にわたり様々な事業者に決済サービスを採用いただいておりますが、ニーズに応じたスマホ決済を導入してまいります。今後も事業者・コンシューマ双方の利便性向上に応資する決済ゲートウェイを目指します。

 

D.地域貢献活動・SDGs

地域社会への貢献として、北海道の工業高等専門学校に通う経済面で苦労する学生向けに設立した“ウェルネット奨学金”により多くの学生を支援しております。支援を受けた学生から多数の感謝のお手紙をいただき、従業員のモチベーション向上にもつながっております。新型コロナウイルス感染症により2021年度も全国の多くの学生が影響を受けましたが、この支援の効果もあり北海道の4高専においては経済的な困窮を理由に退学した学生0を達成したとのご報告をいただきました。この活動は今後も継続してまいります。

また、札幌市は改正建築物省エネ法に基づき良好な生活環境が確保された持続可能な都市の実現を目指すとしており、環境に配慮した建築物の普及・促進を図ることを目的として、札幌市建築物環境配慮制度(CASBEE札幌)を定めました。当社は2021年6月に竣工した札幌新本社において既にCASBEE札幌のAランクを取得しております。

さらに、札幌新本社の竣工に伴い従業員の健康・働く環境に配慮したオフィス設計・運営により「WELL認証」のプラチナランク取得を目指しています。「WELL認証」は2014年に米国で始まったビルやオフィスなどの空間を「人間の健康」の視点で評価・認証する先進的な取り組みであり、当社は、当社の最大の資産である従業員への投資と捉え、生産性向上、働き方改革など企業価値の向上に繋がると考えております。

 

E.収益予想と株主還元

収益予想につきましては、2021年8月17日に公表した業績予想に記載のとおりであります。なお、株主様への配慮として、配当性向については50%以上とする予定です。

 

  (2)財政状態に関する説明

資産、負債、及び純資産の状況

当第3四半期会計期間末における総資産は25,051百万円となりました。流動資産は18,084百万円であり、主な内訳は現金及び預金14,102百万円であります。現金及び預金には、回収代行業務に係る収納代行預り金が11,749百万円含まれておりますが、これは翌月の所定期日には事業者に送金されるものであり、一時的に当社が保管するものであります。固定資産は6,967百万円であり、内訳は有形固定資産4,248百万円、無形固定資産632百万円、投資その他の資産2,086百万円であります。

一方、負債合計は17,762百万円となりました。主な内訳は収納代行預り金11,749百万円であります。

純資産合計は7,289百万円となりました。主な内訳は株主資本7,232百万円であります。

 

(参考)現金及び預金の純額(回収代行業務に関する預り金を相殺した、正味の現預金残高)

 

前事業年度

(2021年6月30日)

当第3四半会計期間末

(2022年3月31日)

(A)現金及び預金(百万円)

10,503

14,102

(B)収納代行預り金(百万円)

8,349

11,749

(A)-(B)現金及び預金純額(百万円)

2,154

2,353

 

(3)研究開発活動

当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は17百万円であります。

 

(4)業績予想などの将来予測情報に関する説明

2022年6月期の業績予想につきましては、2021年8月17日に公表した業績予想から変更ありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。