第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、下記に記載の事項を除き、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在しておりません。

 

(キュレーションプラットフォーム事業に関連するリスク)

当社は、「新規事業・その他」のセグメント区分に属するキュレーションプラットフォーム事業において、根拠が不明確で誤った知識の提供につながりかねない医療関連記事の掲載を行っていたことが判明し、加えて、他者が作成した記事等に対して不適切な取り扱いをしているのではないか、それが組織的になされたものではないか、さらには企業文化・風土に起因する問題ではないか、という指摘を受け、平成28年11月29日以降、順次、各キュレーションプラットフォームサービスの記事を非公開化し、平成28年12月7日までに全てのキュレーションプラットフォームサービスの運営を停止いたしました。これを受けて、平成28年12月15日開催の取締役会において、当該一連の問題に関し、詳細な事実関係の調査及び原因の究明並びに必要な改善策の検討等が必要であると判断し、当社との利害関係を有しない独立した委員のみで構成する第三者委員会を設置しました。第三者委員会による調査等の期間は3ヶ月を目途としており、平成29年3月上旬を目途に第三者委員会から調査報告書を受領し公表する予定です。

当該一連の問題に関連して以下の可能性があり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

・キュレーションプラットフォーム事業の運営プロセスの抜本的見直しや再構築又は事業継続の見直し

・当社ブランド及び信用の毀損による当社グループの商品・サービスの販売不振及び当社グループにとって重要な取引・提携等の見直しや解消等

・キュレーションプラットフォームサービスのユーザ、取引先、提携先及び権利者等からの補償等の請求等に伴う費用・損失の発生

 

なお、上記は本四半期報告書提出日現在において当社が判断したものです。また、前事業年度の有価証券報告書に記載の事業等のリスクについては、第三者委員会の調査報告書を受領後に、改めて見直し検討を行うこととしております。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 (1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日から平成28年12月31日まで)におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続きました。先行きについては、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。

このような状況の下、平成29年3月期において当社グループは、中長期で企業価値を向上させるべく、主力のゲーム事業における競争優位性を一層高める取り組みと、中長期で成長する構造的な強みを持つ事業の創出及び育成に継続して取り組んでまいります。

当第3四半期連結累計期間において、売上収益は、前年同期並みとなりました。ゲーム事業は前年同期比で減収となりましたが、新規事業・その他及びスポーツ事業が増収となりました。

売上原価・販売費及び一般管理費は、合計では、前年同期比で若干の減少となりました。IP(知的財産)の活用に関連した支払手数料及び広告宣伝費等が減少いたしました。

その他の収益は、6,336百万円(前年同期比302.3%増)となりました。平成28年12月28日付で行った「DeNAショッピング」及び「auショッピングモール」の名称で運営してきた事業をKDDI株式会社に譲渡したことに伴う譲渡益を計上しております。

その他の費用は、6,523百万円(同63.5%増)となりました。平成28年12月5日に開示(注1)のとおり、新規事業・その他に属するキュレーションプラットフォーム事業において、すべてのサービスの記事を非公開化しており、当該事業の事業計画等が未定であることから、関連するのれん等の減損損失をその他の費用に計上しております。また、DeNA Global, Inc.等の欧米のゲーム事業に関わる海外子会社の解散・清算(注2)に伴い、関連するソフトウェアの除却や拠点閉鎖に伴う諸費用が発生いたしました。

親会社の所有者に帰属する四半期利益は28,803百万円(同244.5%増) となりました。上述のとおり、欧米のゲーム事業に関わる海外子会社を解散し清算することを決議しておりますが、その進捗に伴い、過年度の当社単体決算において計上した関係会社株式評価損に係る繰延税金資産を計上しており、法人税等調整額を通じ、親会社の所有者に帰属する四半期利益を押し上げました。

 

以上の結果、当社グループの売上収益は108,720百万円(同0.0%増)、営業利益は18,663百万円(同27.1%増)、税引前四半期利益は20,980百万円(同29.9%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は28,803百万円(同244.5%増)となりました。

 

(注1)平成28年12月5日付適時開示「キュレーションプラットフォーム事業に関するお知らせ~第三者調査委員会の設置および当社キュレーションプラットフォームサービス全記事非公開化に関するお知らせ~」

(注2)平成28年10月18日付適時開示「海外子会社の解散及び清算に関するお知らせ」

 

 

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

①ゲーム事業

ゲーム事業の売上収益は74,039百万円(前年同期比10.8%減)、セグメント利益は18,747百万円(同2.7%減)となりました。

平成29年3月期下期以降、アプリでのより大きな成功を見据え、リソース配分・地域拠点のあり方を中心に同事業の戦略を見直しました。 アプリ成長へ向けた取り組みでは、任天堂との協業タイトル「SUPER MARIO™ RUN(スーパーマリオラン)」 を平成28年12月15日(太平洋標準時)より国内外で配信開始いたしました。また、 同社との協業以外のグローバルのアプリのコイン(ゲーム内仮想通貨)消費も同22.3%増の592億円(うち国内470億円、海外122億円)と堅調に推移いたしました。なお、国内市場におけるコイン消費は、1,053億円(同4.8%減)となりました。アプリが堅調に推移した一方で、利益率の高いブラウザのコイン消費は減少いたしました。

 

②EC事業

EC事業の売上収益は14,698百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益は1,394百万円(同27.0%減)となりました。

取扱高が成長基調にある旅行代理店サービスや、決済代行サービスは堅調に推移しましたが、オークションサービスは利用減少等により前年同期比で減収となりました。

なお、上述のとおりショッピングサービスにおいては、「DeNAショッピング」及び「auショッピングモール」の名称で運営してきた事業を平成28年12月28日付でKDDI株式会社に譲渡いたしました。

 

③スポーツ事業

スポーツ事業の売上収益は12,349百万円(前年同期比46.9%増)、セグメント利益は2,404百万円(同3,041.0%増)となりました。株式会社横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数が増加し、好調に推移しました。

なお、平成28年1月に連結子会社となった株式会社横浜スタジアムは、平成29年3月期より通期で業績貢献いたします。

 

④新規事業・その他

新規事業・その他の売上収益は8,371百万円(前年同期比121.3%増)、セグメント損失は3,614百万円(前年同期は3,678百万円の損失)となりました。

当区分には、キュレーションプラットフォーム事業(注1)、IP創出プラットフォーム事業、ヘルスケア事業、オートモーティブ事業(注2)等を含んでおります。

うち、第3四半期連結累計期間のキュレーションプラットフォーム事業の売上収益は3,689百万円、営業損失は1,687百万円でした(注3)が、平成28年12月7日以降、運営する全てのサービスの記事を非公開化しております。

 

(注1)キュレーションプラットフォームとは、インターネット上に散在する情報を、独自の観点で目利きするキュレーターと呼ばれる人たちが、各自が興味をもつテーマについてひとつの記事にまとめあげて公開できるウェブサイトまたはアプリのことです。

(注2)自動運転技術を活用した取り組み等、自動車領域における事業です。

(注3)本数値は、共通費等の配賦後の管理会計上の当該事業の業績であり、金融商品取引法に基づく監査手続を受けておりません。

 

 

 (2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は295,940百万円(前連結会計年度末比41,079百万円増)となりました。

 流動資産は131,310百万円(同11,488百万円増)となりました。主な増加要因は現金及び現金同等物が7,555百万円増加したこと等によるものであり、主な減少要因はその他の短期金融資産が1,174百万円減少したこと等によるものであります。

 非流動資産は164,631百万円(同29,592百万円増)となりました。主な増加要因は繰延税金資産が15,844百万円増加したこと等によるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は61,503百万円(同2,970百万円増)となりました。

 流動負債は49,327百万円(同2,996百万円減)となりました。主な減少要因は未払法人所得税が3,432百万円減少したこと等によるものであり、主な増加要因は買掛金及びその他の短期債務が968百万円増加したこと等によるものであります。

 非流動負債は12,176百万円(同5,966百万円増)となりました。主な増加要因はその他の非流動負債が4,461百万円増加したこと等によるものであります。

 当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、234,437百万円(同38,109百万円増)となりました。主な増加要因は利益剰余金が25,857百万円増加したこと等によるものであります。

 流動性に関する指標としては、当第3四半期連結会計期間末において流動比率266.2%、親会社所有者帰属持分比率76.7%となっております。

 

 (3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7,555百万円増加し、82,724百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は15,017百万円(前年同期は18,432百万円の収入)となりました。主な収入要因は税引前四半期利益20,980百万円、減価償却費及び償却費8,362百万円であり、主な支出要因は法人所得税支払額9,725百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は4,034百万円(前年同期は30,555百万円の支出)となりました。主な支出要因は無形資産の取得9,950百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は3,749百万円(前年同期は19,256百万円の収入)となりました。主な支出要因は配当金支払額2,906百万円であります。

 

 

 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。

 

基本方針
 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、携帯電話やPC等におけるインターネットサービスをはじめとする当社グループの事業の全体に係る幅広い知識と豊富な経験を有し、また当社を支える株主、従業員、ユーザ、取引先、広告主、地域社会等の様々なステークホルダーとの信頼関係を十分に理解した上で、企業価値及び株主共同の利益を中長期的に最大化できる者が望ましいと考えております。
 上場会社である当社の株主は、当社株式の自由な取引を通じて決定されるものである以上、特定の買付者等による買付等に応じるか否かについても、最終的には株主の判断に委ねられるべきものです。しかしながら、株式の大量買付等の中には、企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付等の行為について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益に必ずしも資さないと評価されるべきものもあります。
 当社は、このような大量買付等を行う買付者等は、例外的に当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断し、法令及び定款によって許容される限度において、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資する相当の措置を講じてまいります。

 

 (5)従業員数

①連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。

②提出会社の状況

当第3四半期累計期間において、当社の従業員数の著しい増減はありません。

 

 (6)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

ゲーム事業では、国内では、既存有力タイトルのさらなる強化と新規タイトルの投入に引き続き取り組んでまいります。中国では、有力IPを活用したアプリ展開を継続しつつ、欧米圏を含むグローバル市場向けには、任天堂株式会社との業務・資本提携におけるタイトルをはじめ、外部パートナーとの協業タイトルを主軸に展開してまいります。ただし、通期の業績予想の策定にあたっては、任天堂株式会社との業務・資本提携におけるタイトルのうち、平成29年2月以降に配信開始のタイトルについては、現時点での合理的な見積もりが難しいことから、織り込んでおりません。

 

EC事業では、旅行代理店サービスや決済代行サービスの取扱高拡大や、食品・日用品分野に注力してまいります。

 

スポーツ事業は、第4四半期連結会計期間はプロ野球のオフシーズンに該当するため、売上収益は限定的です。

 

新規事業・その他では、コスト管理の徹底や投資の見極めを適切に行いつつ、各事業の成長フェーズを見極めながら、収益化に向けた取り組みを進めてまいります。

なお、キュレーションプラットフォーム事業については、現在、全てのサービスの記事を非公開化しており、事業計画等が未定であることから、第4四半期連結会計期間においては、売上収益はないものと見込んでおります。