1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………P.2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………P.2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………P.7
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………P.8
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………P.8
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………P.14
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………P.15
(1)連結財政状態計算書 ……………………………………………………………………………P.15
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………P.17
(3)連結持分変動計算書 ……………………………………………………………………………P.19
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………P.21
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………P.22
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………P.22
(セグメント情報) …………………………………………………………………………………P.22
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………P.25
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………P.25
4.個別財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………P.26
(1)貸借対照表 ………………………………………………………………………………………P.26
(2)損益計算書 ………………………………………………………………………………………P.28
(3)株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………………P.29
5.補足情報 ………………………………………………………………………………………………P.31
(1)受注状況 …………………………………………………………………………………………P.31
(2)ストック比率に関する補足情報 ………………………………………………………………P.31
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症による社会の混乱が徐々に収束に向かうなか、行動制限の緩和等により社会経済活動が正常化に向かう動きは見受けられたものの、感染再拡大の懸念は完全には払拭されていません。長期化するロシアのウクライナ侵攻は、食料やエネルギー分野を中心に世界的な商品市況の高騰を引き起こしており、原材料価格の高騰によるインフレ、半導体不足によるハイテク製品の納期遅延などの悪影響も残存しております。為替水準については、やや落ち着きを取り戻しているものの、日本の金融緩和政策は当面維持される見通しです。また、米国をはじめとする先進諸国でのインフレが抑制される兆しは見えつつも、まだまだ先行きが不透明のため、各国中央銀行の利上げは停止していません。そのため、為替水準は一進一退の状況が継続しており、日本経済における貿易赤字拡大、消費者物価の上昇は継続しており、引き続き日本経済の先行きは不透明な状況にあります。
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけとしたリモートワーク等の新しい働き方が定着し、ランサムウェア等のサイバー攻撃が激しさを増していることから、大手企業を中心に、経営課題としてセキュリティ対策の意識が高まり、サイバーセキュリティ対策製品やサービスの需要は依然として拡大しています。そのような状況下、当社のコア事業である情報基盤事業においては、クラウド型セキュリティ対策製品の需要は引き続き好調に拡大しています。また、当社が提供する統合セキュリティ監視サービスも堅調で、付加価値向上に向けた戦略が実を結びつつあります。加えて、本格的なクラウド時代の到来に備え、インフラの構築・運用手法もクラウドを前提としたもの(クラウドネイティブ)にシフトし始めており、クラウドネイティブ技術を積極的に活用したソリューションの提供にも取り組んでいます。
アプリケーション・サービス事業では、CRM分野において、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い、新規の引き合いは堅調です。また、海外においては、ソーシャルデータ分析クラウド分野でタイ最大手企業であるWisesight社、並びに、タイにおけるCDP (Customer Data Platform)※1並びにマーケティング CRM のトップベンダーである Choco Card Enterprise社との資本・業務提携を行うとともに、2023年4月20日にタイの駐在員事務所を現地法人化し、引き続き、ASEAN市場での事業展開の加速に取り組みます。ソフトウェア品質保証分野では、企業向けシステムや組込ソフトウェアの品質を担保するためのテストツールの需要は引き続き堅調です。また、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業などで組込みソフトウェアの品質向上を目的とした需要は底堅く、引き続き好調な受注環境を維持しております。教育分野は、引き合いが順調に推移し私立有名校を中心に導入実績は拡大しております。また、教育と探求社との資本業務提携により、ビジネスの拡大を加速してまいります。
今期より新たに事業部門として独立させた医療システム事業では、2022年4月1日に新たにスタートした新生PSP株式会社(2018年に当社から分社化し連結対象子会社であった株式会社NOBORIと、2022年2月に連結子会社化した旧PSP株式会社が2022年4月1日に合併しました。)が、顧客基盤の統合、サービス・製品の集約と統合に着手するとともに、ストック型ビジネスへの転換を目的として、医用画像管理システム(PACS)のクラウド化を推進しています。また、ヘルスケアITソリューション事業領域でのキヤノンメディカルシステムズ株式会社との協業や、デジタル病理関連事業の推進を目的にメドメイン株式会社との資本業務提携を行いました。さらに、新生PSP株式会社においても、株式会社NOBORIで推進していた個人向けのPHR(Personal Health Record)サービス※2の利用者拡大に努めています。AI医療画像診断支援サービス事業については、2022年4月1日に新生PSP株式会社とエムスリー株式会社との合弁会社として設立されたエムスリーAI株式会社を中心に、AIの診療現場への流通を加速させています。
「より良い未来を創造するITのプロフェッショナル集団」を企業理念とする当社は、2021年5月10日に新中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」を発表しました。今後、社会の隅々にまでデジタルがビルトインされ、デジタルを活用したビジネスモデルの変革であるDX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進む状況において、当社はデジタル化への急激なシフトと産業構造の劇的な変化を新たな成長機会と捉え、社会課題を解決するためのサービスの提供を通して持続可能な社会の創造に貢献することを目指します。新型コロナウイルスの感染拡大を契機に私たちの暮らしは「NEW NORMAL」と呼ばれる新しい様式へと変わりつつあります。新中期経営計画では「NEW NORMAL」の先に来る新しい社会を見据えてSDGsの観点も取り入れ、社会にとって必要不可欠な領域に向けて事業を加速していきます。
新中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」では、前中期経営計画「GO BEYOND 3.0」の中核的事業戦略を継続しつつ、7つの基本戦略を定めその実現を目指します。
■中核的事業戦略(継続)
・クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進
・セキュリティ&セイフティ(安全と安心)の追求
■7つの基本戦略
1)取引製品の拡大・新規サービスの立ち上げ
2)サービス化の加速(サービス比率拡大)
3)データの利活用(AIの利用を含む)
4)多様なアライアンス・M&A(既存事業の拡充と新規事業の創出)
5)海外市場での事業の拡大
6)グループ間連携の強化によるシナジーの創出
7)人材育成/組織開発(ダイバーシティの推進を含む)
当社グループでは、上記戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・沖縄クロス・ヘッド株式会社、OCH株式会社に社名変更、またコーポレートロゴも変更
・OCH株式会社、ワンストップで簡単に導入できる中小企業向けセキュリティ対策製品「OCH SG-ONE」の販売を開始
・日本プルーフポイント株式会社より「PARTNER OF THE YEAR 2022」並びに「DEAL REGISTRATION OF THE YEAR 2022」を受賞
・タニウム合同会社より2021年度の「MVP Partner of the Year」を受賞
第2四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社、次世代型クラウド総合支援サービス「Cloud Compass」の提供を開始
・クラウドネイティブ活用ソリューション「テクマトリックスNEO」をリリース
・OCH株式会社、JRQSSと新しい働き方の支援に向けた業務提携契約を締結
・Votiro社のクラウド型ファイル無害化ソリューション「Votiro Cloud」の販売を開始
・クロス・ヘッド株式会社、「Pleasanter on AWS」の提供を開始
・OCH株式会社、DXを促進するアクロリア社と協業し、業務内容の標準化・効率化を支援する「octpath」の提供を開始
・SentinelOne Vigilance MDRサービスの取扱いを開始
・パロアルトネットワークス社 Cortex(R) Xpanse の活用を支援するアタックサーフェスマネジメントサービスの提供を開始
第3四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社、「デジタル・ワゴン for ファイルサーバー」の提供を開始
第4四半期連結会計期間
・パロアルトネットワークス社の「2022 JAPAN Distribution Partner of the Year」を受賞
・クロス・ヘッド株式会社、予約ルームズと Garoon を連携させる CROSSLink 365 の新サービスを提供開始
・OCH株式会社、マルチ SIM ルーターを活用し、IT 運用管理をリモートで実現するサービス「Remote Rack」をリリース
・OCH株式会社、Linux とアンチウィルスソフトをパッケージングした「MIRACLE With EPP サポートパック」を販売開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:強力なオブジェクト認識能力を誇るUIテスト自動化ツール 「Ranorex日本語版」に最新版のVersion 10.2の販売を開始
・教育分野:AI型教材「Qubena (キュビナ)」を開発・提供する株式会社COMPASSとスタディ・ログ 利活用に関する共同プロジェクトを開始
・教育分野:「個別最適な学び」の実践を支援する「時間割作成システム」について特許を取得
・教育分野:学校法人梅花学園 梅花中学校・梅花高等学校向けにクラウドサービス「ツムギノ(tsumugino)」を導入
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:アーキテクチャ分析ツール「Lattix 2022.1.1 日本語版」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:「テクマトリックス Redmine クラウドサービス」の提供を開始
・ソフトウェア品質保証分野:Java対応テスト自動化ツール「Jtest 2022.1」の販売を開始
・教育分野:京都教育大学附属桃山小学校向けにクラウドサービス「ツムギノ( tsumugino )」を導入
・教育分野:教育現場に最適な「コメント投稿システム」について特許を取得
・株式会社カサレアル、「IT 導入支援事業者」に採択 声優・モデル業界向けクラウド型スケジューラー「ボイスケ/モデスケ」を補助金対象 IT ツールとして提供を開始
第3四半期連結会計期間
・CRM分野:Choco Card社(タイ王国・CDP大手)と資本・業務提携 タイ及びASEAN地域でのCRMソリューション事業拡大を加速
・CRM分野:ベルシステム24、インツミット、テクマトリックス、3社共同で台湾市場向け顧客分析・活用サービス「CRM Next」提供開始
・CRM分野:FastSeriesの導入ユーザー 中日本高速道路株式会社様が「2022 CRMベストプラクティス賞」を受賞
・教育分野:通知表や各種証明書などの「帳票作成装置及び帳票作成方法」について特許を取得
・教育分野:学校法人鶴学園 なぎさ公園小学校向けにクラウドサービス「ツムギノ( tsumugino )」を導入
・教育分野:ツムギノ、クラウド型教育プラットフォーム「まなびポケット」との連携を開始
・山崎情報設計株式会社、アレクシアフィンテック株式会社に社名変更
・クラウドサービス情報開示認定機関ASPICより「最優秀ビジネス活用賞」及び「最優秀・認定取得賞」を受賞
第4四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:マイクロサービスの開発とテストのサポートツール「SOAtest/Virtualize 2022.2」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C 言語/C++言語対応テストツール「C++test 2022.2」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:C#/VB.NET 対応静的解析・動的解析ツール「dotTEST 2022.2」の販売を開始
・教育分野:教育機関向け EdTech 分野で、教育と探求社と資本・業務提携
◇医療システム事業部門
第1四半期連結会計期間
・PSP株式会社、脳の健康状態を"見える化"する「ブレインヘルスケア・プログラム」をSplink、ミレニアとの3社連携により提供を開始
・PSP株式会社、PHRアプリ「NOBORI」とマイナポータルとの連携を開始
第2四半期連結会計期間
・PSP株式会社、メドメインと資本業務提携しデジタル病理の推進を加速
第3四半期連結会計期間
・PSP株式会社、旧株式会社NOBORIと旧PSP株式会社との事業統合が進展し、新規医療施設に対するクラウド型PACSの提案機会が増加
第4四半期連結会計期間
・PSP株式会社、IT導入補助金2023のIT導入支援事業者に採択
以上の結果、当連結会計年度の売上収益は、459億50百万円と前期比94億36百万円(25.8%)の増加となり、過去最高となりました。売上総利益は163億69百万円と前期比39億13百万円(31.4%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、主に人件費が増加したことにより、111億73百万円と前期比29億3百万円(35.1%)の増加となりました。この結果、営業利益は50億98百万円と前期比13億63百万円(36.5%)の増加となりました。
以上により、税引前利益は50億66百万円と前期比13億48百万円(36.3%)の増加、親会社の所有者に帰属する当期利益は29億50百万円と前期比5億78百万円(24.4%)の増加となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「(5)連結財務諸表に関する注記事項 (セグメント情報)」の「(2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
当連結会計年度における情報基盤事業の業績は、前期までに積み上げた受注残と新規案件の受注により好調に推移しました。また、サブスクリプション型の課金モデルであるクラウド型セキュリティ対策製品の受注も拡大傾向にあります。西日本地域での販売も前期からの好調さを維持しています。当連結累計期間の連結受注高、売上収益は前年実績を上回りましたが、営業利益については、急激な円安の進行、人件費・販管費の増加、新規事業として取り組みを始めたクラウドネイティブ活用ソリューションへの投資、オフィス移転費用の計上などの影響により、前年実績を僅かに上回る水準に留まりました。製品別では、クラウド時代のセキュリティに対応した「SASE(Secure Access Service Edge)※3」、「CASB (Cloud Access Security Broker)※4」、「Cyber Hygiene※5」、「SDP (Software Defined Perimeter)※6」等、新しい世代のセキュリティ対策製品も注目度が高まってきており実績も増加しております。また、ロシアのウクライナへの軍事侵攻以降、Emotetやランサムウェア等のマルウェアへの感染が拡大しており、感染経路としては依然としてメール経由が多いため、次世代メールセキュリティ製品の需要も旺盛です。デジタルコンテンツが指数関数的に増加していることから、ストレージ分野の受注も好調です。
クロス・ヘッド株式会社は、受注高、売上収益、営業利益ともに計画を上回りました。インフラ構築案件の受注は引き続き堅調に推移しております。また、中部事業所を開設し、東海地区における販路拡大にも取り組みました。
OCH株式会社は、売上収益・営業利益ともに計画値をやや下回りました。なお、独自企画製品・サービスの受注は堅調で、サブスクリプション化が進展し、ストック型ビジネスへの転換が引き続き進行しております。主力製品の一部において市場競争が激化しているため、適宜、製品ポートフォリオの見直しに着手しています。
以上により、同事業の売上収益は293億5百万円と前期比45億94百万円(18.6%)の増加、営業利益は31億25百万円と前期比70百万円(2.3%)の増加となり、売上収益、営業利益ともに過去最高となりました。
当連結会計年度におけるアプリケーション・サービス事業の業績は、受注面は堅調に推移し、売上収益、営業利益ともに前期実績を上回る数値を達成しました。なお、教育事業においては、受注が好調に推移したことにより、前倒しの投資が発生したこと、また、ビジネスソリューション事業において一部不採算案件が発生したことが影響し営業利益は計画を下回りました。
CRM分野では、通期では受注の計画値を上回りましたが、上半期での受注の遅れから売上収益は計画値を下回る結果となりました。一方で、営業利益については前期実績、計画ともに上回りました。
ソフトウェア品質保証分野においては、依然として車載分野でのテストツールの需要が旺盛で受注の計画は上回りましたが、サブスクリプション化の進展により売上収益、営業利益ともに計画を若干下回りました。
ビジネスソリューション分野では、上半期において想定していた案件の失注があり、受注面では前期実績を下回りました。金融関連で発生した不採算案件も営業利益面でのマイナス要因となりました。
アレクシアフィンテック株式会社(旧山崎情報設計株式会社)は、既存案件への対応等により新規営業活動が停滞したことにより、売上収益・営業利益ともに計画を下回る結果となりました。営業体制の立て直し、営業活動の促進による受注の積み上げが課題となっています。株式会社カサレアルでは、受注高、売上収益、営業利益ともに前年実績を上回りました。特に、IT研修など教育事業が好調で全体の業績を牽引しています。
新規事業であるEdTech事業については、有名私立先進校や国・公立校への導入が進みました。引き続き、事業の垂直立ち上げを実現すべく営業・マーケティング活動を大幅に強化し、導入作業に携わる技術要員を増強するなど、積極投資を継続しています。
以上により、同事業の売上収益は73億円と前期比58百万円(0.8%)の増加となり、過去最高となりました。営業損失は20百万円と前期比27百万円(56.8%)の減少となりました。
③ 医療システム事業
医療分野では、2022年4月1日に新たにスタートした新生PSP株式会社の医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR(Personal Health Record)サービス※2の開発や、AIベンチャー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続し、順調に成果が上がっています。オンプレミス製品の販売と保守により売上が構成される旧PSPの医用画像管理システム(PACS)事業において、期初に計画していたクラウドへの移行が、当連結累計期間において期初想定よりも穏やかなスピードで進捗しているため、新生PSP株式会社全体の業績は、計画値に対して売上収益、営業利益ともに大幅に増加しました。
その他、医療関連の連結対象子会社である合同会社医知悟の業績は、受注高、売上収益、営業利益いずれも計画を超過しており、堅調さを維持しています。
株式会社A-Lineについては、診療用放射線の安全管理体制整に関する医療法施行規則の一部を改正する省令が既に施行されていますが、監督機関による監査がコロナ禍において進んでいないため、医療機関における放射線量管理システム導入に対する投資意欲が想定通りに盛り上がらない傾向にありますが、線量管理システム「MINCADI」の受注は増加傾向にあり、売上収益は順調に増加し、営業損失は縮小しました。
以上により、同事業の売上収益は93億44百万円と前期比47億84百万円(104.9%)の増加となりました。営業利益は19億93百万円と前期比12億65百万円(173.8%)の増加となりました。
(当期の財政状態の概況)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という。)から95億3百万円(22.5%)増加し、517億70百万円となりました。前渡金が49億50百万円増加したことが主な要因であります。非流動資産の残高は、前年度末から36億84百万円(36.0%)増加し、139億20百万円となりました。有形固定資産が26億15百万円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から131億87百万円(25.1%)増加し、656億91百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から80億54百万円(28.8%)増加し、360億44百万円となりました。契約負債が93億43百万円増加したことが主な要因であります。非流動負債の残高は、前年度末から14億17百万円(32.9%)増加し、57億29百万円となりました。リース負債が14億61百万円増加したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から94億72百万円(29.3%)増加し、417億73百万円となりました。
資本合計の残高は、前年度末から37億15百万円(18.4%)増加し、239億17百万円となりました。利益剰余金22億31百万円増加したことが主な要因であります。以上により、親会社所有者帰属持分比率は28.9%となりました。
(利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当)
当社は、株主価値の向上の一環として株主に対する利益還元を重要課題と位置付けております。利益配分に関する基本方針は、株主への利益還元と内部留保充実のバランスを総合的に判断し、決定しております。配当政策としては、期末業績における連結での配当性向20%以上を基本方針としております。こうした中、2023年3月期の配当は、2022年5月9日開催の取締役会において中間配当を1株につき7円、期末配当につきましては1株につき14円とする(年間配当を1株につき21円とする)ことを決議致しましたが、当連結会計年度においては、中間配当を1株につき7円、期末配当につきましては、2023年4月27日の取締役会決議に基づき1株につき16円とし、年間配当金は1株につき23円となります。
なお、次期(2024年3月期)の配当予定につきましては、中間配当を1株につき8円、期末配当を1株につき16円とし、年間配当額は1株につき24円とする予定です。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、200億71百万円と前期比19億15百万円(10.6%)の増加となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローについては、契約負債の増加等により、収入は63億48百万円と前期比10億65百万円(20.2%)の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、前連結会計年度と比較して、有形固定資産の取得による支出及び投資の取得による支出等により、支出は31億31百万円と前期比33億26百万円(-%)の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローについては、前連結会計年度と比較して、非支配持分への子会社持分売却による収入等により、支出が12億99百万円と前期比6億59百万円(33.7%)の減少となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
(次期の見通し)
2021年5月10日発表した新中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」の2年目にあたる当連結会計年度(2023年3月期)は、受注高、売上収益、営業利益ともに計画を大きく上回り、過去最高を更新しました。
上記の定量的な成果に加え、新中期経営計画の基本戦略に沿った取り組みにも注力しました。例えば、2022年12月にグループ会社5社を含めた本社機能の移転及び集約を実施しました。この本社機能の集約により、中期経営計画の基本戦略にも掲げている「グループ間連携の強化によるシナジーの創出」を追求し、中期経営計画の着実な遂行と持続的成長の実現を進めています。
同じく中期経営計画の基本戦略にも掲げている「多様なアライアンス・M&A」の取り組みとして、CRM分野の海外事業の拡大を目的としたChoco Card Enterprise社との資本・業務提携、教育分野でのビジネス強化を目的とした教育と探求社との資本業務提携、デジタル病理関連事業の推進を目的としたメドメイン株式会社との資本業務提携等を実施しました。
情報基盤事業部門では、最先端のネットワークセキュリティ関連技術の動向を先取りし、積極的に新規商材を発掘し、取引製品の拡大・新規サービスの立ち上げに引き続き取り組んでまいります。合わせて、各種自社サービスと組み合わせ、競合他社との差別化を推進していきます。自社サービスの開発においては、クラウドネイティブ・ソリューション「NEO」の製品化に向けた投資を積極的に推進するとともに、次世代統合監視サービス「TPS」の販売強化に取り組んでいきます。
また、当該セグメントにおける連結子会社との事業連携も加速させ、情報基盤のライフサイクル全般をカバーする総合的なサービス提供力の向上に努めます。
これにより、同セグメントの売上収益は322億60百万円を見込んでおります。
アプリケーション・サービス事業部門では、CRM分野、ビジネスソリューション分野、ソフトウェア品質保証分野、教育分野それぞれにおいて、クラウドサービス(SaaS)を加速度的に推進します。また、顧客企業でソフトウェア開発の内製化が進む中で、顧客向けの受託開発を担当していた技術リソースの一部を「自社独自サービス開発(ベストプラクティスのクラウドサービス)」や「自社付加価値を高める既存クラウドサービスの拡充」に戦略的にシフトしていきます。
CRM分野においては、従来の電話やメールといったコミュニケーション手段にとどまらず、SNS等の多様なチャネルに対応したコンタクトセンターCRMソリューションを提供しています。AIを活用したチャット・ボット等の最先端技術を活用し、コンタクトセンターの運用効率化に貢献していきます。当該分野においても、クラウド化を推し進めると同時に、民間のみならず自治体の広聴業務向けの事業拡大に取り組みます。また、ソーシャルデータ分析クラウド分野でタイ最大手企業であるWisesight社との資本・業務提携や、タイにおけるマーケティングCRMのトップベンダーであるChoco Card社と資本・業務提携、また、タイ駐在員事務所の現地法人化を通して、急速に発展しているASEAN(特にタイとインドネシア)地域での顧客拡大に取り組み、ビジネスのグローバル化を推進していきます。
ソフトウェア品質保証分野においては、様々なデバイスがインターネットで相互接続されるIoTやM2M(機器間の通信)の拡がりにより、組込みソフトウェアの品質向上は社会的にも非常に重要な課題となってきています。医療機器、自動車、鉄道、電子機器等様々な分野で機能安全の国際規格への対応が必要となってきています。組込みソフトウェアの品質向上・機能安全(セイフティ)に対する需要を的確に捉えて行くと同時に、複雑化、大規模化する企業内情報システム分野におけるソフトウェア品質向上のニーズにも応えていきます。DevOps※7やOSS※8 に対応した開発支援ツールの提供にも力を入れます。当該分野においても、クラウド型サービスの提供を推進しています。
ビジネスソリューション分野では、従来の特定顧客向け受託開発ビジネスで積み上げてきた技術力を活かし、新しい分野でのベストプラクティスをシステム化したクラウドサービスの創出に取り組んで行きます。また、当社が知見を蓄積した学術分野や、金融工学の技術を活用した金融機関向けのリスク管理分野でのビジネス拡大にも取り組んでいきます。
政府のGIGAスクール構想※9により急速にデジタル化が進む教育分野においては、10年振りに改訂された学習指導要領において「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)や「個別最適な学び」の実現が謳われています。その目標を実現するためには、これまでの発想とは全く違う新しいコミュニケーション・プラットフォームや校務支援クラウドサービスが必要です。この市場の変化と新しいニーズに対応するために当社が開発したクラウドサービス「ツムギノ」を積極的に拡販していきます。合わせて、教育ビジネスの強化、販路拡大に向けて多様なアライアンス・M&Aの検討を継続していきます。
当該セグメントにおける連結子会社は、単体事業との事業シナジーを追求しつつ、それぞれの専門分野で事業の拡大を図ります。
これにより、同セグメントの売上収益は78億50百万円を見込んでおります。
医療システム事業部門においては、2022年4月1日に新たにスタートした新生PSP株式会社(2018年に当社から分社化し連結対象子会社であった株式会社NOBORIと、2022年2月に連結子会社化した旧PSP株式会社が2022年4月1日に合併しました。)が、顧客基盤の統合、サービス・製品の集約と統合に着手するとともに、ストック型ビジネスへの転換を目的として、医用画像管理システム(PACS)のクラウド化を推進しています。特に、他社に先行してサービスを開始した医療情報クラウドサービス「NOBORI」は、クラウド型PACS(医用画像管理システム)市場において圧倒的なシェアを獲得しており、引き続き市場を牽引していきます。また、新生PSP株式会社においても、株式会社NOBORIで推進していた個人向けのPHR(Personal Health Record)サービス※2事業やAI医療画像診断支援サービス事業といった、蓄積された医療データの利活用を行う新規事業への先行投資を継続しつつも、これら事業の収益化に取り組みます。AI医療画像診断支援サービス事業については、2022年4月1日に新生PSP株式会社とエムスリー株式会社との合弁会社として設立されたエムスリーAI株式会社を中心に、AIの診療現場への流通を加速させています。
また、これまで旧PSP株式会社が販売してきたオンプレミス形式の医用画像管理システムをクラウド型PACSに移行していくことも戦略的且つ加速度的に進めます。
これにより、同セグメントの売上収益は93億90百万円を見込んでおります。
以上により、売上収益は495億円、営業利益は53億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は32億10百万円を見込んでおります。なお、業績予想につきましては、国際財務報告基準(IFRS)に基づく会計数値となります。
(中期経営計画「BEYOND THE NEW NORMAL」の結果)
※2023年3月期より医療システム事業部門はアプリケーション・サービス事業部門より分離独立しております。それにより、2022年3月期におけるアプリケーション・サービス事業の目標に対する結果については、アプリケーション・サービス事業と医療システム事業の合算値となります。
(事業等のリスク)
決算短信に記載した事業の概況、経理の概況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、決算短信の提出日現在において当社グループが判断したものです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しないものについても、投資判断上重要と考えられる事項について積極的に開示しております。ただし、当社グループの事業リスクを必ずしも全て網羅するものではないことをご留意ください。
① 海外ベンダーとの取引について
当社グループの取扱い製品には、Palo Alto Networks, Inc.(米国)をはじめ、海外のネットワーク機器メーカーやソフト開発ベンダー等の製品が当連結会計年度において仕入金額の6割程度含まれております。また、新規性の高い技術を扱うという当社グループの事業戦略上、当社グループの仕入先には小規模な海外ベンチャー企業も含まれております。こうした仕入先が買収された場合、日本法人を設立して販売網の見直しを行う場合、或いは倒産した場合等には、当社グループが従来同様の販売代理権を継続できる保証はなく、場合によっては製品の調達が困難となる可能性もあります。当社グループでは、仕入先との関係強化に日頃から努めておりますが、万が一当社グループの主力製品の仕入に支障が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に重大な影響が及ぶ可能性があります。
②取扱い製品の競争力について
当社グループの取扱い製品は、現時点において、各製品分野でデファクト・スタンダード(実質的な業界標準)となった競争力の高い製品が中心であると認識しており、また、ソリューションやインテグレーション等の付加価値の高いビジネスを増やすことで仕入先の競争力低下による影響を受けにくい事業構造への改善を進めております。しかしながら、IT業界の技術革新は著しく、競争も激化しているため、当社グループもしくは仕入先による技術革新への対応や価格低下への対応が遅れた場合、当社グループの事業の競争力が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
③ 当社グループの競争力について
当社グループは、最先端製品の調達、コールセンターや医療等特定業務分野におけるパッケージソフトの開発やクラウドサービスの提供等により、各事業において競合他社との差別化と付加価値の確保に努めております。しかしながら、当社グループが先行する分野への大手企業の参入、新興企業の台頭等により当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、景気の低迷等によって企業のIT投資が抑制されるような環境下においては、他社との価格競争の激化により売上収益(売上高)及び利益が減少し、当社グループの事業、業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
④ システム障害の可能性について
当社グループが提供するシステムやクラウドサービスは、顧客業務において重要な役割を担っています。これらのシステムやクラウドサービスにおいて、不具合やオペレーションミス等により重大な障害が発生した場合、発生した損害の補償を求められることや、当社グループ全体の信用力やブランドイメージにも悪影響が及ぶことが考えられ、当社グループ全体の事業、業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
⑤ 為替変動による影響について
当社グループの取扱い製品のうち、海外から仕入れた製品の大部分は米ドル建で契約しております。当社グループは為替変動によるリスクをヘッジする目的で先物為替予約を行っており、また状況に応じて販売先に対する価格交渉を行っておりますが、必ずしもすべてのリスクをヘッジできるものではなく、為替相場の急激な変動があった場合等には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
⑥ 受託開発案件の採算について
当社グループがアプリケーション・サービス事業で行う受託開発は、プロジェクトの見積りの誤り、作業進捗の遅れ、契約不適合責任の履行等により、自社での超過経費の負担が発生し、プロジェクトの採算が悪化する可能性があります。このような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ M&A、資本・業務提携について
当社グループは、シェア拡大及び事業規模拡大策として、同業他社や当社グループの事業を補完しうる他社等に対するM&Aや資本・業務提携の実施を経営の重要課題と位置付けております。
M&A等の実行に際しては、対象企業に対して財務・税務・法務・ビジネス等に関する詳細なデューディリジェンスを行い、各種リスクの低減に努めておりますが、デューディリジェンスの実行後、これらの調査で確認・想定されなかった事象が判明あるいは発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。また、M&A等が当社の予測通り円滑に進捗するとは限らず、M&A等の結果、仮に実施に至ったとしても、当社が想定した事業上のシナジーや事業の効率化等の効果が生じる保証はなく、また当社グループの収益構造が変化する等のディスシナジーが生じる可能性もあります。
また、当社グループは、M&Aや資本・業務提携等により関係会社、取引先等の株式等を保有しております。当社グループは、原則として保有する全ての株式等を公正価値で評価しており、当該株式等の公正価値が著しく下落した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 法的規制について
当社及び当社グループ会社(クロス・ヘッド株式会社、OCH株式会社、株式会社カサレアル及びアレクシアフィンテック株式会社)では、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可を取得しており、エンジニア派遣サービスの提供を行っております。
医療システム事業では、2005年4月に施行された改正薬事法において、当社連結子会社であるPSP株式会社(旧株式会社NOBORI)が開発・販売する医用画像システムの一部の製品が「管理医療機器」と指定されました。これに伴い、薬事法における製造業、製造販売業、販売賃貸業の許可を取得しております。更に、その薬事法を元に2014年11月に改定された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)への対応も行っております。このように当社グループの提供するサービスは、薬事法や薬機法の影響を受けるものであって、診療報酬の改訂によって当該分野の業績に影響が及ぶ可能性があります。
CRM分野、ビジネスソリューション分野、医療分野においては、電気通信事業法に基づく電気通信事業の届出を行っており、同届出に基づくサービスの提供を行っております。
当社グループでは、当該許可の諸条件や各法令の遵守に努めておりますが、万が一法令違反に該当するような事態が発生した場合や、関連法令の制定・変更及び行政対応等の動向によっては、規制対応費用が増加すること等により、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
⑨ 検収時期による業績の変動について
当社グループでは、ストック型ビジネスの推進により、売上収益(売上高)が特定時期に偏重する季節性は薄れてきておりますが、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システムの工期との兼ね合いから通期決算期末(3月末)に役務提供の完了及び売上収益(売上高)計上が集中する傾向があります。このため、技術者の業務集中又は不測の事態等により役務提供の完了及び売上計上が決算期末を超えて遅延した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
⑩ 人材の確保
当社グループでは、ITサービス産業において一般的な労働集約型ビジネスではない、より高付加価値なストック型ビジネスの拡大を目指しておりますが、更なる成長に向けては、優秀な人材の確保・育成は不可欠であります。当社グループでは、新卒の定期採用においては、潜在能力の高い人材を、また中途採用においては、即戦力として活用できる経験者を幅広く採用しております。
ITが全産業分野に浸透して行く中、IT人材の獲得競争は、同業者間のみならず、異業種やベンチャー企業の間でも熾烈になってきております。今後、当社グループが事業拡大に必要な人材を十分に確保・育成できない場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 無形資産(ソフトウェア)について
当社グループは市場販売目的のソフトウェア(パッケージソフト)及び自社利用のソフトウェアのうち第三者提供目的のソフトウェア(クラウドサービス、ASPサービス)を無形資産として資産計上しており、一定期間で償却を行っております。ソフトウェアの開発に際しては、市場性等を慎重に見極めておりますが、市場や競合状況の急激な変化などにより、今後利用が見込めなくなった場合や、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、除却あるいは減損の対象となる可能性があります。このような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ パンデミック・自然災害の発生について
パンデミック(感染症・伝染病の世界的な大流行)や天災事変等の自然災害の発生に起因して、当社グループの従業員やビジネスパートナー企業の事業活動に影響が生じた場合は、当社の事業継続にも大きな影響が出る可能性があります。また、サプライチェーンの乱れ等、経済活動の混乱に波及した場合は、当社グループが提供する製品や保守、各種ITサービスに対する投資動向にも影響を与える恐れがあります。さらには、このような場合、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 大型の継続取引における資金繰りについて
昨今、サイバーセキュリティ分野においてもクラウドサービス化が進み、複数年にわたるサブスクリプション契約など顧客との継続取引契約が大型化する傾向にあります。その際、顧客よりの資金回収が単年度毎となり、一方で、海外ベンダーへの支払いが一括前払いとなるケースがあります。その場合、当社には資金繰り負担が発生するため、回収サイクルと前渡金負担のギャップを注視し、資金繰り計画に留意する必要があります。
⑭ 情報セキュリティについて
当社グループは、幅広く事業を展開しており、顧客企業が保有する個人情報や機密情報等を取り扱う場合があります。コンピュータウィルスや不正アクセス等により、または自然災害等の不測の事態によって、これらの情報の漏洩や改竄等が発生した場合、顧客企業等から損害賠償請求や当社グループの信用失墜による取引関係悪化の事態を招き、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
このため、内部統制システムの基本方針に沿って、情報セキュリティ管理及び個人情報保護に関する内部規程を定めています。2006年11月に外部認証機関に基づく監査を経て、国際規格「ISO/IEC 27001」及び国内企画「JIS Q27001」を取得しており、取得以降は、毎年の定期監査、もしくは更新監査を受けております。
内部の体制としては、経営者をトップとした情報セキュリティ委員会を構成し、四半期毎に委員会を開催し、情報セキュリティマネジメントに係るPDCAサイクルの実施状況の共有や社内課題(セキュリティ対策の強化等)の検討を行っています(コーポレート部門の社員を中心とする「事務局会議」は毎月開催)。
運用状況の評価は、毎年内部監査と外部監査により実施しております。また、セキュリティ・インシデントが発生した際に迅速な事態の収束、被害の最小化を実現できる体制を構築しております。その他、全従業員を対象としたセキュリティ研修を毎年定期実施しており、インシデントが発生した部署においては、再教育を実施する等、再発防止の対策も講じています。
⑮ 半導体や部品の不足による製品の納期遅延について
戦争の勃発や地政学的リスクの増大による世界情勢の混乱、パンデミックや自然災害の発生、経済安全保障上の調達・供給制限等、あらゆる不測の事態に起因して半導体や部品の安定的な調達が困難になった場合は、当社グループが提供する製品の納期遅延が発生するリスクがあります。このような場合には、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(用語解説)
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性を高めること等を目的として、2021年3月期より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。
該当事項はありません。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、各社に製品・サービス別の事業部を置き、各事業部は取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループは事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「情報基盤事業」、「アプリケーション・サービス事業」、「医療システム事業」の3つを報告セグメントとしております。
「情報基盤事業」は、当社及び子会社のクロス・ヘッド株式会社、OCH株式会社から構成されており、ネットワーク、セキュリティ、ストレージ等の製品販売、インテグレーション、保守・運用・監視等のサービスを提供しております。「アプリケーション・サービス事業」は、当社及び株式会社カサレアル、アレクシアフィンテック株式会社から構成されており、ビジネスソリューション、ソフトウエア品質保証、CRMの対面市場向けに、システム開発、アプリケーション・パッケージ、クラウド(SaaS)サービス、テスト等の付加価値の高いアプリケーション・サービスを提供しております。「医療システム事業」は、PSP株式会社、合同会社医知悟、株式会社A-Lineから構成されており、医療市場向けに医療関連のソフトウェア開発・インテグレーション及びクラウドサービス等を提供しております。
当連結会計年度より、事業部門毎の経営責任を明確化すると共に、グループ経営の推進を加速させることを目的として、2事業部門体制から3事業部門体制へ変更したことに伴い、「アプリケーション・サービス事業」に含まれていた「医療システム事業」について報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成しております。
報告セグメントの会計処理の方法は、当社グループの連結財務諸表作成の会計方針と同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部売上収益は市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(注) 1.セグメント間の売上収益の調整額は、セグメント間取引消去によるものであります。
2.セグメント利益(△は損失)の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.セグメント間の売上収益の調整額は、セグメント間取引消去によるものであります。
2.セグメント利益(△は損失)の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
製品及びサービスの区分が報告セグメント区分と同一であるため、記載を省略しております。
本邦の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益の大部分を占めるため、記載を省略しております。
本邦に所在している非流動資産の金額が連結財政状態計算書の非流動資産の金額の大部分を占めるため、記載を省略しております。
売上収益の10%以上を占める単一の外部顧客との取引はありません。
該当事項はありません。
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
5.補足情報
受注及びストック比率に関する補足情報
(1)受注状況
当連結会計年度における各セグメントの受注高及び受注残高の状況は以下のとおりです。
(2)ストック比率に関する補足情報
当連結会計年度における各セグメントのストック比率は以下のとおりです。なお、ストック比率につきましては、情報基盤事業及びアプリケーション・サービス事業については当社単体での数値を記載しており、医療システム事業については、連結子会社であるPSP株式会社の数値を記載しております。