当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用情勢は堅調であるものの、足踏み状態が長期化しており、年明け以降は円高・株安の進行やマイナス金利の導入、欧州情勢への不安などにより先行きの不透明感は増大しております。
当業界においては、平成27年8月より一部の原子力発電所が再稼働し、今後他の原子力発電所再稼働へ向けた対応がなされる中、平成28年4月より低圧を含め電力小売自由化が開始されるなど大きな転換期を迎えております。同月には経済産業省がエネルギー革新戦略を決定し、関係府省庁が連携して再生可能エネルギー電源の普及拡大策を推し進める方針が示されました。産業トップランナー制度の全産業への展開や中小企業の省エネ設備投資支援、省エネに係る国民運動の抜本的強化の推進などが掲げられており、省エネルギーサービスの需要は一層増加するものと思われます。同年5月には改正FIT法が通常国会にて成立し、エネルギーミックスによる再生可能エネルギー比率の導入水準22~24%とした目標達成のための見直しが行われ、太陽光に偏らない電源間でバランスの取れた導入の促進のため、バイオマス発電を含むリードタイムの長い電源の導入拡大策が明記されております。再生可能エネルギーの中でもバイオマス発電は出力が安定しており、地域活性化への期待からも国内各地で普及が進んでおりますが、こうした政府や関係省庁の後押しもあり、今後市場はより一層拡大して行くものと思われます。
このような状況の中、当社グループにおいては株主の皆様をはじめ、多くの関係者の皆様方からのご支援のもと、本年2月に東京証券取引所市場第一部指定を果たすことができました。また、4月より当社グループは「エフオングループ」としてブランドの統一を図り、グループ内においての結束を強固なものとしております。こうしたことにより、更なる飛躍と企業価値の向上を目指してまいります。発電事業においては、大分県豊後大野市で建設を進めて参りました木質バイオマス発電の3号機となる豊後大野発電所が、8月に商業運転を開始いたしました。さらに、6月には栃木県壬生町にて新たな木質バイオマス発電事業を推進することを決定し、中期経営計画の達成に向け木質バイオマス関連分野への投資を着実に拡大しております。一方、同月に連結子会社のソレイユ日田では太陽光発電設備の譲渡を実施し、今後発電事業については木質バイオマス発電へ一層の集中を図ることといたしました。
当連結会計年度の業績は、売上高6,150百万円(前年同期比12.8%減)、営業利益1,300百万円(前年同期比16.3%減)、経常利益1,172百万円(前年同期比19.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は繰延税金資産の計上を行った結果1,880百万円(前年同期比94.6%増)となりました。
(省エネルギー支援サービス事業)
当連結会計年度では、新規顧客の獲得が伸び悩み、省エネルギー設備の受注及び販売は減少いたしました。既存のオンサイト自家発電事業の一部プロジェクトにおいても契約の期間満了や燃料調達に関する契約内容の見直しがあり、外部売上については前期と比較して減収減益となりました。一方、連結子会社であるエフオン豊後大野にて進行中の新たな木質バイオマス発電所の建設を請け負い、内部売上高が計上されたことから、事業セグメント全体では増収となりました。
この結果、当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、グループ内取引を含めた売上高では7,241百万円(前年同期比33.8%増)、外部顧客に対する売上高では1,387百万円(前年同期比42.0%減)、営業利益80百万円(前年同期比61.1%減)となりました。
(グリーンエナジー事業)
当連結会計年度では、木質バイオマス発電所のエフオン日田において平成27年7月に予防保全的計画外停止を実施し、一部の部品について保守整備を行いました。また、同年11月から12月にかけての定期保守点検では4年毎に実施するタービンの解放点検を行い、法定の安全管理審査を完了しております。その他の期間においては順調に稼働いたし、売上高は若干の増収となりました。営業利益については、新設のエフオン豊後大野発電所において人員を雇用したことによる人件費の増加や、ユーティリティ仕入の計上、発電前の購入電力等の試運転経費が計上されたことなどにより減益となりました。
この結果、当連結会計年度の本事業セグメントの業績は売上高で4,762百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益1,420百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は1,980百万円減少し、1,734百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,977百万円(前年同期2,457百万円の収入)となりました。これは事業用資産等譲渡益183百万円やたな卸資産130百万円の増加があった一方、税金等調整前当期純利益1,330百万円、減価償却費963百万円などが計上されたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4,934百万円(前年同期2,804百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の売却による収入774百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出5,888百万円などがあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、976百万円(前年同期3,113百万円の収入)となりました。これは長期借入金の返済による支出1,957百万円や割賦債務の支払額535百万円があった一方、長期借入による収入3,501百万円や、社債の発行による収入198百万円などがあったことによるものです。
省エネルギー支援サービス事業では、サービスの提供にあたり製品の生産は行っておりませんので、生産実績について記載すべき事項はありません。グリーンエナジー事業における生産は、それぞれの事業における発電所の発電であり、その実績は次のとおりです。
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セグメントの名称 |
発電実績(MWh) |
前年同期比(%) |
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グリーンエナジー事業 |
169,308.71 |
1.7 |
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合計 |
169,308.71 |
1.7 |
(注) グリーンエナジー事業の発電実績は、㈱エフオン日田、㈱エフオン白河、ソレイユ日田㈱3箇所の発電所より送電された電力です。
省エネルギー支援サービス事業においては、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。また、グリーンエナジー事業においても、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。いずれも、受注販売の方式を採用しておりませんので、受注状況について記載すべき事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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省エネルギー支援サービス事業 |
1,387 |
△42.0 |
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グリーンエナジー事業 |
4,762 |
2.2 |
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合計 |
6,150 |
△12.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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日本テクノ株式会社 |
4,340 |
61.58 |
4,512 |
73.38 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
平成28年4月に電力小売完全自由化が実施され、一般消費者の方も電気の価格や料金体系、ご家庭で使用する電気の再生可能エネルギーの割合からその他の付加サービスについてなど、様々な場面で電気エネルギーの利用に関して少なからず興味を持ち、理解を深める状況となってまいりました。一方で、供給サイドとなる電気事業では、FIT制度の見直しや電気事業者の枠組み再編、送配電網の有用な活用といった電力システム改革に関する施策が具体的に進んでおります。
こうした中当社グループでは、現在建設中の大分県豊後大野市の木質バイオマス発電所の操業に向け、最終調整を行っております。この発電所が、無事、商業運転に移行し安定的な稼働を維持することで、従来のエフオン日田、エフオン白河に加え約1.5倍の発電量を備えることから、当社グループの業績は、ステップを一段昇ることとなります。また、当社グループでは第4号機となる栃木県壬生町における木質バイオマス発電所の新設についても推進を決定しており、再生可能エネルギーの更なる発展とますますの事業基盤の整備に向け、開発を推進してまいります。
日本における再生可能エネルギーは、今後とも政策如何に関わらず従来型電源の補完的役割を脱することはありません。第3の電源として、普及促進されていくとは言え、主力電源と位置づけるには、数多くの課題を解決して行かなくてはなりません。当社グループでも、現在の高稼働率を引き続き実現するため、オペレーション、整備、燃料管理の各分野において、運営ノウハウの蓄積、進化を進めてまいることが重要な経営課題であると考えております。
「事業等のリスク」には、当社グループの財政状態、経営成績並びに現在及び将来の事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが入手可能な情報等に基づいて判断したものです。
①省エネルギー支援サービス事業について
ⅰ パフォーマンス契約であること
省エネルギー支援サービス事業は、対象施設全体のエネルギー使用状況に関する調査、診断、コンサルティングから施工、維持管理、その後の効果の測定・検証の提供までを一貫して行い、実施した省エネルギー対策について、一定の省エネルギー効果を保証するものです。
ギャランティード・セイビングス契約は、ESCO事業者による省エネルギー方策の提案に基づき、顧客企業が省エネルギー設備の投資を実施し、資金調達も顧客企業が行うものです。ESCO事業者は、省エネルギー設備導入による効果を測定・検証します。
シェアード・セイビングス契約は、ESCO事業者が顧客企業に代わり省エネルギー設備の設備投資を行うものであり、省エネルギー設備導入により生じる顧客企業におけるコスト削減効果を、顧客とESCO事業者が分けあうものです。当社グループにおける契約形態は、シェアード・セイビングス契約が中心となっております。
ギャランティード・セイビングス契約及びシェアード・セイビングス契約はいずれも、一定のエネルギー削減効果をESCO事業者が保証するパフォーマンス契約を包含しており、一定の省エネルギー効果が実現できない場合には、ESCO事業者は顧客企業に対してパフォーマンス契約に基づく省エネルギー保証値を補償するリスクを負っております。
またシェアード・セイビングス契約は、ESCO事業者が顧客に代わり省エネルギー設備の投資を行うため、顧客信用力に起因する設備投資に係る回収リスクを潜在的に内包しております。当社グループにおいては、小型案件の一部例外を除いて、金融機関との間で当該回収リスクは金融機関が負うノン・リコース型ファイナンス契約を組成することにより、顧客の倒産リスクを回避しております。
ⅱ 燃料価格の変動について
省エネルギー支援サービス事業の一つのサービス・メニューとしてオンサイト発電サービスがあります。本サービスは、ESCO事業者が顧客に代わり自家発電設備への投資を行い、自家発電設備の運転・維持管理を代行し、顧客に電力等を供給するものです。
本サービス実施のためには、重油・LNG等の発電用燃料を当社グループが調達する必要があります。重油・LNG等の燃料価格は、世界的な原油需要や産油国の動向により変動しますが、燃料価格の高止まり又は著しい高騰等の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅲ 設備の安定稼動について
当社グループが保有するオンサイト発電設備(自家発電代行サービス用設備)等の運営においては、設備が安定稼動するようにメーカー及びメンテナンス会社と十二分に協議を重ね、保守・点検を実施し、運営を行っております。しかしながら、当社グループの想定外の理由に伴い、計画した稼動を行うことが出来ず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅳ 個別事業の中途清算等について
省エネルギー支援サービス事業の契約形態のうちシェアード・セイビングス契約では設備所有を当社が担っており、顧客とのエネルギーサービス契約は契約終了時に更新又は設備の購入の選択権を顧客が有しております。当事業スキームでは、原則的に設備は法定耐用年数に相当する期間利用することを前提としておりますが、何らかの事情により事業を中止及び契約期間中又は終了時に清算することとなり、顧客が設備購入を選択した場合、購入額と設備の簿価又は設備に係る債務残高との差異、あるいはその他債務の負担等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②グリーンエナジー事業(再生可能エネルギーによる発電事業)について
当社グループの運営する発電所は、平成24年7月に施行されたFITに基づく発電事業を営んでおります。
この制度を背景として、現在、木質バイオマス発電所を大分県日田市及び豊後大野市、福島県白河市で操業しております。FITの電力買取条件については、調達価格等算定委員会にて調達買取価格等について検討がなされ年度ごとに見直しが行われます。同制度にて発電設備認定を受け決定された調達期間(日田発電所、白河発電所は平成25年3月認定を起点として約14年、豊後大野発電所は平成28年7月送電開始を起点として20年)及び調達買取価格は調達期間中に変更されることはありませんが、新設発電所の調達買取価格は、同制度の適用決定時期により当初計画された事業計画の価格と乖離する可能性があります。その場合、当社グル―プの事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、政策の転換等により既存の発電所が同制度の適用を受けられなくなった場合、同じく当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅰ 木質バイオマス燃料の確保について
木質バイオマス発電所の運営においては、安定的な燃料を確保することが重要です。当社グループが燃料として使用する木質バイオマス燃料は、伐採木材、製材所や木工加工メーカー等から排出される廃材、建築解体現場から排出される建築廃材等を粉砕加工したものです。当社グループは、木質バイオマス燃料製造会社(以下、「燃料製造会社」)から木質バイオマス燃料を購入いたしますが、自然災害等の不測の事態により燃料製造会社から木質バイオマス燃料の供給が中断する場合や燃料価格の高止まり又は著しい高騰等の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅱ 木質バイオマス燃料の品質の確保について
木質バイオマス発電所の運営においては、安定的な燃料量を確保することと共に、その品質の安定化が重要です。 当社グループは、調達する木質バイオマス燃料の品質に関し燃料製造会社と契約書や合意書を取り交わしておりますが、想定された規格に満たない品質の燃料、もしくは燃料に異物が混入した場合には、発電設備に損傷を与える可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅲ 設備の安定稼動について
木質バイオマス発電所の運営においては、設備が安定稼動するようにメーカー及びメンテナンス会社と十二分に協議を重ね、保守・点検を実施し、運営を行っております。しかしながら当社グループの想定外の事態が発生し設備が損傷した場合、計画した発電を行うことが出来ず当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ⅳ FITの木質バイオマス発電事業の売上総利益率について
FITの木質バイオマス発電では、未利用木材、一般木材、リサイクル木材の混合割合により電力販売単価が変動します。電力販売単価の計算は、これらの木質チップの熱価量、水分量、購入量等により定められた方法によりバイオマス比率を計算し、電力量の加重平均により求めます。これらの要素は燃料が自然由来のものであるため常に変動することから、ある特定の期間の売上総利益率が変動する可能性があります。
③自然災害及び不測の事故等について
当社グループが保有するオンサイト発電設備(自家発電代行サービス用設備)及び木質バイオマス発電所、さらには推進中の新設木質バイオマス発電所について、自然災害、人為的なミス、テロ、燃料供給の中断又はその他の不測の事態により、事業運営や事業計画に支障を来たし、ひいては顧客企業、周辺地域に悪影響を及ぼす可能性があります。
④国のエネルギー政策の転換又は国際社会情勢の変化について
現在、我が国はエネルギー政策基本法に基づき省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入を進めております。また国際社会においては、気候変動に関する国際連合枠組条約に基づき温室効果ガスの削減が取り組まれております。同条約の京都議定書は、これをロシアが正式に批准したことにより、平成17年2月16日に発効し、国際社会における温暖化ガス削減に向けた実効性のある取組みが確立されることになりました。
我が国のエネルギー政策は、施行されたFITにより今後様々な分野で変革が進行すると予想されます。これらの基本方針や施策の変更により、当社グループの事業運営や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑤法的規制について
当社グループの事業の一部は、「電気事業法」による規制を受けており、本法規を遵守する義務があります。また、経済産業省資源エネルギー庁が実施する新エネルギー事業者支援対象補助金や独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施するエネルギー使用合理化事業者支援事業補助金等の交付を受けております。したがって、国の補助金の適正運用を定めた「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」の適用を受けます。
当社グループが保有するオンサイト発電設備においては、廃油(エンジンオイル)の処理が必要であり、当社グループは排出者として「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を遵守する義務があります。当社グループがこれら法律及び規制を遵守できなかった場合には、当社グループの事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループは、当社の役員、従業員及び子会社従業員に対するインセンティブを目的としてストックオプション制度を導入しております。会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づく新株予約権を当社の役員、従業員及び子会社従業員に対して付与しております。
現在付与している新株予約権に加えて、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。
⑦特定販売先への高依存度について
当社グループのグリーンエナジー事業における発電所は、いずれもFITの認定発電所であり同制度により一般電力会社による電力買取が義務付けられているため、当社グループが発電した電力は電力会社への販売が確保されておりますが、電力供給手続きや取引条件等で比較的有利な条件を提示した日本テクノ株式会社に木質バイオマス発電所の電力を全量販売しております。このため、当社グループの平成28年6月期連結会計年度における同社への売上高4,512百万円は、当社グループ連結売上高の73.38%を占めております。同社との契約は1年毎に見直しており、当社グループは安定的な電力販売を行う方針でありますが、同社との電力販売契約において販売条件の変更又は解約等が発生した場合や、他の電気事業者と同様の条件で電力販売契約が締結できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、同社は平成28年6月30日現在、当社の発行済株式総数の33.65%を所有しております。このことから同社による当社株主総会での議決権行使が、当社の事業運営等のガバナンスに影響を与える可能性があります。しかしながら、今後の新たな省エネルギー及び再生可能エネルギーに関するビジネス展開を拡充していく点で、同社との協調関係を構築することは当社の企業価値向上に資するものであり、株主の皆様の利益向上にもつながるものと考えております。なお、当社の事業活動において、同社からの制約は無く、事業運営上の独立性は確保されていると認識しております。
⑧有利子負債依存度について
当社グループは、運転資金、設備投資資金について金融機関及びリース会社から調達しております。このため総資産に占める有利子負債(借入金、社債、リース債務、長期未払金)の割合が平成28年6月30日現在で53.0%と高い水準にあります。今後、有利子負債依存度が高い状態で金利が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨シンジケートローンについて
当社の子会社は、発電所建設資金の調達を行うためシンジケートローン契約を締結しております。当該契約には財務制限条項が付されており、これらの条項に抵触し、当該債務の一括返済を求められた場合、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、繰延税金資産の計上について回収可能性を検討し、妥当と判断される額を流動資産、固定資産及び法人税等調整額に計上しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績
(売上高及び売上原価)
省エネルギー支援サービス事業においては既存のオンサイト自家発電事業の一部のプロジェクトで契約の満期終了があったことにより売上高は大幅に減少となりました。一方グリーンエナジー事業においては、木質バイオマス発電所のエフオン日田において予防保全的計画外停止の実施がありましたが、その他の期間は順調に稼働し前期比ほぼ横ばいとなりました。この結果、当連結会計年度における売上高は、6,150百万円(前年同期比12.8%減)となりました。
売上原価については、グリーンエナジー事業において燃料仕入高の増加があったものの、定期メンテナンス費が減少したことや、省エネルギー支援サービス事業においても一部のプロジェクトで契約の満期終了があったことによる仕入高の減少があり、売上総利益は1,772百万円(前年同期比13.6%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は472百万円(前年同期比5.2%減)と前年とほぼ同水準となりました。
(営業外収益及び営業外費用)
当連結会計年度における営業外収益は17百万円(前年同期比4.5%増)と前年とほぼ同水準、営業外費用は145百万円(前年同期比18.3%増)となりました。営業外費用増加の主な要因は、バイオマス発電所において設備の除却があったことや、エフオン豊後大野において土地取得時の補償金支払いがあったことよるものです。
(特別利益及び特別損失)
当連結会計年度は特別利益の計上は183百万円(前年同期計上無し)で、これはソレイユ日田において太陽光発電設備一式を譲渡したことによる譲渡益が計上されたものです。特別損失は25百万円(前年同期381百万円)で、主な内容は、エフオンブランド発足による社名変更・ブランド統一費用が計上されたことによるものです。
(3) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、一部オンサイト自家発電プロジェクトの契約満期による資産の譲渡や除却など減少要因もありましたが、豊後大野発電所建設のための固定資産取得により大幅に増加いたしました。その結果、前連結会計年度より3,631百万円増加し21,873百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計についても、一部オンサイト自家発電プロジェクトの契約満期による長期未払金の減少がありましたが、豊後大野発電所の設備投資による未払金の増加や、長期借入金の増加があり前連結会計年度より1,764百万円増加し14,478百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加があり、前連結会計年度より1,866百万円増加し7,394百万円となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
平成28年4月より電力小売全面自由化がスタートいたしました。これに先立ち様々な業種の方々が小売電気事業者への登録を申請し、平成28年8月9日現在で334件の事業者が経済産業省の事業者登録を完了しております。色々な事業者が電気の小売市場に参入することで、競争が活性化し多様な料金メニュー・サービスの開拓が進められることが期待されるとともに、再生可能エネルギーを中心とした電気を供給する事業者から電気を購入すること、居住エリア外で発電した電気、例えばふる里で発電した電気を選ぶことや住居地近くの自治体が運営する事業者から電気を買うことなど電気の地産地消についても可能となります。これらの消費者の期待するニーズに合わせた電力供給の仕組みが整備されることで、新たな付加価値創造に繋がっていくものと考えます。
当社グループでは、こうした様々なニーズを期待する消費者へ直接的に電気の販売を行っている小売電気事業者に対して、100%国産の自然由来の木質チップや建築・土木の木質廃資材のリサイクル燃料を基に発電した電気を販売しクリーンで安心な国産電気エネルギー供給の一翼を担っております。
政府の指導する電力システム改革は、電力事業者を(1)発電部門、(2)送配電部門、(3)小売部門に分類再編成し、より効率的な供給システムへ改革、発展していくものと思われますが、こうしたエネルギー需給構造の変革の中で、今後、種々の課題対応や施策が実施され各種法条例に基づく補助金や規制緩和又は業界の商流変更等の事象が当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となり得ると考えております。
(5) 経営戦略の現状と見通し
平成28年6月16日に公表したエフオングループ第4次中期経営計画において、「省エネルギー」と「国産再生可能エネルギー」の推進、拡充を目指し、エネルギー基本計画のエネルギーミックスの実現に貢献するため、特に木質バイオマス関連分野への投資を拡大していくことを当面の戦略としています。既存の木質バイオマス発電所3基の高稼働を維持し健全な財務基盤を確保するとともに、安定的な燃料供給のためストックヤードやチップ加工センターの整備のほか、森林資源調査、森林経営といった分野にも取組んでまいります。また、本中期経営計画の期間中に新たに4号機の着工を推進してまいります。
当社グループは、前項の電力システム改革とFIT制度の見直しを背景に、環境に優しく国産の持続可能な資源によるエネルギー創出に資するべく、既存設備については発電所のさらなるオペレーティング技術の向上、適切な設備保守、最適燃料使用比率の追及をテーマに人材育成や地元の林業、木材関係者らとの協力体制の整備、強化を図ってまいります。新規の発電所については、諸手続きを継続的に進め早期の開発着手を実現してまいります。これらにより安定的な電力の供給と地元関連産業の活性化を推進していくことが社会貢献につながり企業価値の向上に資するものと考えております。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物が前連結会計年度末に比べ1,980百万円減少し1,734百万円となりました。当連結会計年度における状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
省エネルギー支援サービス事業では、既存のオンサイト自家発電プロジェクト、業務系省エネプロジェクトが、当初の設置・サービス開始から相当程度の期間が経過しエスコ事業としての役割を終え、顧客の意向により契約満期終了となる案件が増加すると想定しております。生産機器や業務機器は、10年前と比較して、機器そのものの定格効率や中間負荷時の効率は格段に向上しています。従って、機器の更新自体がエネルギー効率の改善に直結するほか、顧客の設備仕様に合った機器配置や動線、手順の改善を合わせたシステム全体としての効率改善を支援すること、加えて行政の求める省エネ基準を満たし助成制度を利活用することで顧客ニーズの実現に貢献したいと考えております。今後、東京オリンピックの開催に向け進むであろう産業界の既存設備の更新や社会インフラ整備を機に、政府の目指すエネルギーミックスの最適化を視野に入れ、総合エネルギーマネジメントのエキスパートとしてエネルギー施策を支援してまいります。
グリーンエナジー事業において木質バイオマス発電事業の分野は、発電量を人がコントロールできる電源、また、バイオガスやバイオディーゼルと比較して既知の技術をすぐに利用できる電源として、化石燃料電源に替えて二酸化炭素の排出量を低減させる必要から近々に一定の発展を遂げる分野であると考えられます。木質バイオマス発電事業を拡大発展させるには、森林系未利用チップの分野で今まで活用されていなかった森林系未利用チップの生産に欠かせない林業、運搬、加工といった地場の燃料供給環境が整うことが必要であり、これら二つの事業分野はともに拡大発展していくものと判断されます。当社グループでは、すでに一定程度環境の整備が整っている大分県日田市、福島県白河市を足掛かりとして、エフオン豊後大野、エフオン壬生の木質バイオマス発電所の開発を通じ、ユーザーとして未利用木材の利用促進に参画し森林再生や周辺産業の発展に貢献してまいる所存です。
これらの活動を通じて、さらなる事業領域の拡大と収益基盤の安定的な発展を目指してまいります。