文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「顧客を大切にして共に繁栄しよう」並びに「プロフェッショナリズムを繁栄の源泉にしよう」を企業理念とし、事業を通じて、取引先の満足度を高め、多様化するニーズに対して、「プロフェッショナルな商品及びサービスを提供」し続けることを目指しております。
(2)経営環境
人手不足を背景とした効率化への投資や企業業績の堅調な推移を背景に、新規取引の開始や既存取引の拡大等に伴い、当社グループの主力サービスである与信管理サービスを中心にサービスの利用は順調に推移いたしました。一方で米中の貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大などの影響による国内外の経済活動の停滞が想定されております。2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復していくことを前提にしております。また、当社の売上の83.2%は法人会員向けビジネスとなっており、下振れリスクが比較的低いことを前提に考えております。これらを踏まえて業績に与える影響を試算しており、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響、および2021年3月期連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。
しかしながら、感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合は、収益が減少する可能性があります。
(3)長期ビジョン「RismonG-20」及び「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」
当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2016年4月に2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第5次中期経営計画(2016~2018年度)」を制定し、鋭意取り組んでまいりました。その結果、利益につきましては目標を1年前倒しで達成いたしました。
2019年4月にスタートした「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」は、第5次中期経営計画を継承し、長期ビジョン「RismonG-20」の利益目標を1年前倒しに設定いたしました。また、事業をビジネスモデル別に管理し、各事業の役割を明確にすることで、グループ全体の安定成長を目指します。
長期ビジョン「RismonG-20」は、2020年の設立20年に向け、「一人前の会社になる」をキーワードに、①与信管理業界におけるリーダーになること、②ホワイトカラーの高齢化、空洞化への対応の中で、お客様が競争力を発揮できるようなサービスを提供すること、③既存事業の収益を安定成長させながら、継続的に利益を確保すると同時に安定配当の基盤をつくること、④新規事業、海外事業に積極的に挑戦することを実践してまいります。また、数値目標といたしましては、経常利益、ROE等について具体的な目標を設定して取り組んでまいります。社会的貢献及び企業価値の源泉を十分に理解し、短期的な収益の確保のみならず中長期的な視野に立ち、以下に掲げる全体的な基本方針並びに事業別の基本方針に沿った取り組みを遂行していくことで、当社を支える様々な関係者を含んだ当社の本源的な企業価値及び株主共同の利益を継続的に維持・向上させてまいります。
(全体的な基本方針)
① 事業規模について
既存事業の安定的な成長に加えて国内外の事業投資を拡大し、安定的な事業規模を目指します。
② 投資について
営業キャッシュ・フロー内での運用の中で、既存サービスの品質及び顧客満足度を高める投資やセキュリティ強化の投資を行うとともに、新サービスに積極的に投資してまいります。
③ 資本業務提携について
当社グループの中長期的戦略に合致し、企業価値向上に資することが見込まれる案件につきまして、引き続き資本業務提携を検討してまいります。
④ 株主還元について
当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付け、長期ビジョン「RismonG-20」の期間中に配当性向30%、総還元性向60%を目指し、今後も継続的かつ安定的な配当の実施を目指します。
(事業別の基本方針)
法人会員向けビジネス
グループ全体の収益基盤として、ストック型ビジネスモデルの強みを活かし、安定成長を目指します。
① 与信管理サービス事業
BPOサービス事業での業務請負運営ノウハウ及びシステムの管理運営ノウハウを総合し、会社設立来標榜している「あなたの会社のe-審査部」(与信管理アウトソーシング事業)となり、与信管理業界におけるリーダーを目指します。収益性の安定成長を最優先課題とし、より独自データベースを活用したサービスモデルへと移行し、既存データベースと独自データベースをコンバインしたAI評価モデルの構築、ソフトウェア投資水準の適正化により固定費を圧縮することで、限界利益率の向上を図ります。
② ビジネスポータルサイト事業
事業の核であるグループウェアは、広く一般的に利用されているソフトウェア及びハードウェアとの連携を強化することで安定成長を目指します。また、ポータル事業としての深化と強化を実現し、サービスの浸透度を深めてまいります。
③ 教育関連事業
コンテンツの充実化とサービスのシンプル化を進め、わかりやすいサービスコンセプトで事業拡大を目指します。また、コンテンツ及び講師の評価システムを構築し、評価の高いフリーランス等の人材活用を通して多様な働き方にも対応してまいります。
その他ビジネス
グループの先兵として新規ビジネスやアライアンスに挑戦し、サービス化、会員ビジネス化することでグループ商材と事業規模の拡大を目指します。
BPOサービス事業を含むその他ビジネス
・BPOサービス事業
BPOセンターの運営で培った強み、ノウハウを活かし、VERIFY機能のクラウドサービス化と新海外センターの構築を実現し、リソースの拡張とコストメリットを出すことで事業の拡大を目指します。
また、独自データベースのメンテナンス力の強化、AI活用のための教師データ作成などグループ全体のコスト削減に貢献いたします。
・海外事業
グループ商材の海外での拡販やシステム受託を進めてまいります。
・新規事業
周辺サービスやフィンテック企業との連携など新規事業につながるアライアンスや資本提携を積極的に行ってまいります。
(4) 対処すべき課題
当社グループは、当社を支える様々な関係者を含んだ当社の本源的な企業価値及び株主共同の利益を継続的に維持・向上させるために、短期的な収益の確保のみならず中長期的な視野に立ち、事業別に戦略的取り組みを実施することで中長期的な経営戦略を具現化し企業価値を高めるとともに、様々なリスク要因の経営への影響を最小化すべく、引き続き取り組んでまいります。
当社グループが従来より取り組んでおります課題は以下のとおりであります。
① 会員に対するサービスの浸透度合いについて
当社は、入会後の会員に対するサービスの浸透度合いを高めていくことが重要であると認識しております。
その実現に向けた取り組みとして、既存サービスへの追加投資を行い顧客満足度を高める等サービスの一層の拡充を図る施策を行うと同時に、既会員企業と緊密な関係構築を行う専門部隊を強化し対応してまいります。
② システム障害の防止と対応について
当社グループの業務及び提供するサービスは、独自に開発したASP・クラウドシステム等によって大部分が運営されております。
このシステムの安定的運用が経営上最も重要であると認識しております。
具体的には、効率的なキャパシティ管理、二重化構成、24時間監視、バックアップシステム等の施策を行うことにより、かかる障害の発生に伴う混乱及び損害発生の軽減に努めております。
さらに、障害発生時の緊急時対応計画手順書及び事業継続計画の整備や復旧訓練を実施しております。
③ 低コスト構造の維持
当社は、独自に開発したASP・クラウドシステム等と少数精鋭による効率的な業務運営に努めております。今後も当社は、業務拡大に伴うシステム投資や人員補強等の経営資源の増強を行うことが必要となりますが、引き続きグループ内での業務フローの共通化を進め、少数精鋭による低コストオペレーションを維持し、収益獲得のための体制をさらに強化してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(現在の事業内容に関するリスクについて)
① 当社グループの主要な収益構造において必要な情報使用料の仕入先の依存度について
当社グループは、与信管理サービス事業を中心とした事業活動を行っており、特に、与信管理サービス事業における売上高が全体に占める割合(セグメント間取引消去前)は61.3%であります。よって、企業情報のデータベースの質、量、継続利用性は当社グループの事業を継続する上で不可欠なものとなっております。当社グループは設立以来、当社株主でもある株式会社東京商工リサーチの有する企業データベースを利用しておりますが、当連結会計年度において当社グループの情報使用料全体に占める割合は76.2%であります。同社とは中長期的な成長と事業戦略等を視野に入れ、両社が相互のビジネスを発展させることを目的に、「業務提携契約書」及び「企業情報の取扱いに関する基本契約書」を締結し、設立以来、契約を更新しております。また、当連結会計年度末現在、同社は当社株式(自己株式を除く)の8.78%を保有し当社の筆頭株主となっており、今後も継続的に保有する意向であります。当社グループは、同社との間に良好な関係を構築しております。同社との契約の継続に支障をきたす要因は現在のところ発生しておりませんが、何らかの理由により当該情報利用契約等が継続されない場合は、当社グループの事業の継続性に極めて重大な影響を及ぼす可能性があります。
② 顧客情報の流出の可能性及び影響について
当社グループでは、会員企業に係る情報及びその他企業情報等多くの機密情報を扱っており、情報の取扱いには細心の注意を払っております。情報の取扱いに係わる社内規程の整備、定期的な社員教育の実施、システムのセキュリティ強化、情報取扱い状況の内部監査等を推進するとともに、「ISO/IEC27001」(注)認証及びプライバシーマークの取得等、会員企業の情報管理の強化に努めておりますが、万一、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等による情報の外部流出が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(注)ISO/IEC27001
企業の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)が、国際標準規格であるISO/IEC27001に準拠していることを認定する評価制度
③ システム障害について
当社グループでは、耐震性・防火性に優れた建物に機器等を設置し、24時間365日でのシステム稼動状況監視、電源及びシステムの二重化、外部からの不正侵入を検知する装置の導入、システムの大規模障害を想定した定期的な復旧テストの実施、システム運用規程の整備、システム運用に関する内部監査を行うとともに「ISO/IEC20000(ITサービスマネジメントシステム)」(注1)及び「ISO9001(品質マネジメントシステム」(注2)認証取得等の対策を実施しております。しかしながら、当社グループの事業においてインターネットを利用することによる外部からの不正な手段による通信の妨害、基幹通信ネットワークの障害、ネットワーク・サーバー等の機器動作不良、プログラムの動作不良、自然災害等の不測の事態が生じた場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
(注1)ISO/IEC20000(ITサービスマネジメントシステム)
ITを使用してサービスを提供する組織が、サービス品質及び顧客満足度向上のためにP・D・C・A(Plan・Do・Check・Act)サイクルを用いて継続的にサービス及びシステム運用を改善するための仕組み
(注2)ISO9001(品質マネジメントシステム)
主に情報システムの設計・開発のフェーズにおける品質向上のためにP・D・C・A(Plan・Do・Check・Act)サイクルを用いて継続的に改善するための仕組み
(競合について)
当社グループは、主に、インターネットを利用して格付付与及び与信限度額等を提供する与信管理サービス事業を行っております。同様のサービスを行う企業は数社存在いたしますが、現時点は当社グループの事業領域において先行者メリットを十分に享受し優位性を確保していると認識しております。しかし、新規参入者は増加すると予想されるため、競合他社の出現による会員企業数の減少及び競争激化等による収益性悪化により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループはビジネスポータルサイト事業において、グループウェアサービス「J-MOTTO」を提供しておりますが、近年はグループウェアについて競合他社が増加しており、グループウェアの商品価値は低下傾向にあります。これに対して当社グループは、サービスの付加価値を高めるため、独自の機能を搭載するカスタマイズを積極的に行い、コールセンターや操作説明会など、お客様の利用フォロー活動に注力し差別化を図っております。
また、当社グループは、株式会社ネオジャパンとの間で「グループウェアのライセンス契約書」を締結し、グループウェアサービス「J-MOTTO」に係るライセンスの提供を受けており、同社との関係は良好で、当該契約は現在まで自動更新されております。しかしながら、競争激化等による収益性の悪化、もしくは何らかの理由によりライセンス契約が継続されない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(サービスの陳腐化について)
インターネット関連技術及びそのビジネスモデルは変化が速いため、インターネットを積極的に利用している事業者は一定水準のサービスの提供を維持するためには、技術革新及びビジネスモデルの変化に積極的かつ柔軟に対応していく努力が必要であり、主としてASP・クラウドシステム等の機能追加及びセキュリティ強化のためのハードウェア増設等への積極的な投資を計画しております。このように、当社グループは今後も不断な経営努力を行っていく方針ですが、新サービス導入または既存サービス強化のために必要な新しい技術及びビジネスモデルを何らかの理由で適時かつ効果的に採用・応用できない可能性があります。また、新しいインターネット関連技術及びビジネスモデルの変化への対応には、相当の時間と費用が必要となる可能性があります。そのような状況が現出した場合には、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(新規事業に伴うリスクについて)
現在、当社グループは、これまでの与信管理サービス事業から得たノウハウを活用し、新規事業を展開していく方針であります。しかしながら、当社グループとしては、未経験分野もあり、不確定要素があることも否めません。これらの新規事業展開、業務提携に何らかの支障が発生する場合、あるいは予想以上の投資コストが必要になる場合等、現状では予測し得ない事態が発生する可能性は否定できず、かかる事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当社は、当社が出資する子会社等と協業し、相乗効果を発揮するため、必要に応じて当社役員及び当社従業員が子会社等の役員を兼任し、また当社から従業員の出向を行う場合があります。しかしながら、当社事業とその子会社等の事業に競合が生じた場合やその他の事由により、当社事業において相乗効果が発揮または期待できなくなる可能性があります。そのような場合には、当社役員及び従業員が役員を兼任、出向しているにも係わらず、当社事業の経営成績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。
(知的財産権について)
当社グループはこれまで、著作権法を含めた知的財産権に関して他社の知的財産権を侵害したとして、損害賠償や使用差止の請求を受けたことはありません。当社グループでは知的財産権の侵害を行っていないものと認識しておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できていないところで他社が特許権等を保有している可能性は否めません。また、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性はあり、その場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症に係るリスクについて)
① 需要減少による当社グループの財政状態の悪化リスクについて
世界的に広がる新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の経済は大きく減速しており、今後の世界経済の先行きは不透明な状況です。日本経済につきましても、インバウンドの減少や営業、外出自粛等の経済活動の制限により大幅な経済の落ち込みが想定されておりますが、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復していくことを前提に業績に与える影響を試算しております。しかしながら、感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合は、収益が減少する可能性があります。
そのような状況下においても当社グループは、従来より対処すべき課題としている「低コスト構造の維持」をさらに推し進め、刻々と変わる状況に柔軟に対応することで、感染症の影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。
② 従業員の感染リスクと事業継続リスクについて
当社グループは、お取引先様、当社グループ従業員及び家族の健康と安全の確保を第一に考え、営業訪問の自粛、リモートツールを活用した営業活動の推進、シフト制在宅勤務、フレックスタイム制度(時短勤務)、時差出勤の推奨、特別休暇の付与等、感染リスク低減のための措置を実施しております。また、出社時の検温と報告要請、マスクの着用、WEB会議の推進等もあわせて実施しております。
しかしながら、従業員が新型コロナウィルスに感染し、さらには社内での感染が拡大した場合には、事業活動に支障をきたし、ある一定期間正常な操業ができない可能性があります。
③ 提携・協力会社における感染リスクと取引継続不能リスクについて
当社グループ商材は、国内外の提携・協力会社のサービス供給によって支えられており、仮に感染症の影響によりこれら提携・協力会社の事業継続が困難となった場合、当社グループのサービス供給にも影響を及ぼす可能性があります。
④ 顧客の財政状態悪化に起因する需要消失や債権の回収不能リスクについて
感染症の影響により当社グループの得意先の財政状態が著しく悪化することにより、退会数の増加やサービス利用の消失、得意先に対して当社グループが有する売上債権の回収が困難となる可能性があります。
(その他)
① 人材について
当社は、当連結会計年度末現在において監査等委員を除く取締役3名(うち社外取締役1名)、監査等委員である取締役3名(3名全員が社外取締役)及び従業員が連結で142名、個別で99名と小規模であり、内部管理体制もこの規模に応じたものになっております。今後、事業拡大に伴い、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員の育成に取り組み、人員の増強を進め、内部管理体制の一層の拡充を図る方針であります。しかしながら、優秀な人材をタイムリーに獲得することは容易ではなく、必要な人材を採用できない、あるいは採用が遅れた場合は、適切かつ充分な組織対応ができず、効率的な事業運営に支障をきたす可能性があります。または、人材を採用し人材育成ができなかった場合や、各部署において相当数の社員が、短期間のうちに退職した場合も、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 訴訟について
当社グループの情報販売(格付情報)は「企業の格付けをする」という観点から、その格付情報を不服として、格付対象企業より訴訟を起こされる可能性があります。当社グループのサービス利用においては、会員企業との間に守秘義務契約があり、第三者からの格付情報を不服とする訴訟については、契約上起こる可能性は少ないと考えますが、訴訟という事態になり係争が長期化する場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
1.業績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、人手不足を背景とした効率化への投資や企業業績は堅調に推移していたものの、米中の貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大などの影響による国内外の経済活動の停滞を背景に、今後も引き続き、お客様のサービス選別が厳しくなることが考えられます。
こうした状況の下、当社グループは、2016年4月に制定した2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンである2019年4月にスタートした2ヶ年計画「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」の基本方針に沿い、以下のような取り組みを実施いたしました。
・自己株式の取得(4月)
・商談管理・日報管理システム「ハッスルモンスター」スマートフォンアプリ(iOS版)提供開始(4月)
・テクマトリックス株式会社と共同で人工知能(AI)活用によるRM格付精度向上の実証実験実施を公表(4月)
・業務拡大のため大阪支社を移転(5月)
・格付ロジック改定(定性項目の評価にAIを導入し、ビッグデータの分析をさらに多面化)(6月)
・公開研修講師陣が出演する動画eラーニングコースを提供開始(6月)
・株式会社TKCと大学向けWeb学習システム 「ビジネス実務与信管理学習ツール」を共同開発(7月)
・譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分を実施(7月)
・株主優待制度の拡充を決定(8月)
・自己株式の消却(9月)
・「RM格付 APIサービス」提供開始(11月)
・自己株式の取得(11月)
・与信先モニタリングサービスにおけるA~D格の「お見舞金制度」開始(11月)
・「与信管理論(第3版)」出版(12月)
・与信先モニタリングサービスにおけるE、F格の「リスクモンスター見舞金共済サービス」提供開始(12月)
・格付ロジック改定(ビッグデータを多面的に分析し、さらに格付精度を向上)(12月)
・自己株式の消却(3月)
・当連結会計年度に発表したリスモン調べ
「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」調査結果(4月)
「仕事・会社に対する満足度」調査結果(5月)
「この企業に勤める人と結婚したいランキング」調査結果(6月)
「金持ち企業ランキング」調査結果(7月)
「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果(7月)
「100年後も生き残ると思う平成生まれの日本企業」調査結果(8月)
「隣の芝生(企業)は青い」調査結果(9月)
「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果(10月)
「令和に飛躍が期待される新進気鋭企業ランキング」調査結果(11月)
「合コンしたいと思う企業ランキング」調査結果(12月)
「企業の取引リスクに対する意識」調査結果(12月)
「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査結果(1月)
「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査結果(1月)
「就職したい企業・業種ランキング」調査結果(2月)
「離婚したくなる亭主の仕事」調査結果(3月)
・当連結会計年度に発表したリスモン業界レポート
「非鉄金属製造業(2019年改訂版)」(4月)
「繊維・衣服等卸売業」(5月)
「情報サービス業」(6月)
「総合工事業」(7月)
「化学工業」(8月)
「不動産賃貸・管理業」(9月)
「道路貨物運送業」(10月)
「機械器具卸売業」(11月)
「飲食店(改訂版)」(12月)
「映像・音声・文字情報制作業」(12月)
「生産用機械器具製造業(改訂版)」(12月)
「石油製品・石炭製品製造業」(12月)
「社会保険・社会福祉・介護事業」(1月)
「医療業」(1月)
「不動産取引業」(1月)
「飲食料品卸売業」(1月)
「水運業」(2月)
「金属製品製造業」(2月)
「鉄鋼業」(2月)
「パルプ・紙・紙加工品製造業」(2月)
「設備工事業」(3月)
<連結業績について>
当連結会計年度の業績は、次のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
|
前連結 会計年度比(%) |
|
対売上比 (%) |
対売上比 (%) |
||||
|
売上高(千円) |
2,962,616 |
100.0 |
3,150,052 |
100.0 |
106.3 |
|
営業利益(千円) |
459,946 |
15.5 |
507,088 |
16.1 |
110.2 |
|
経常利益(千円) |
467,197 |
15.8 |
547,983 |
17.4 |
117.3 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) |
280,818 |
9.5 |
305,885 |
9.7 |
108.9 |
|
|
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
増減数 |
|
会員数合計(注) |
12,158 |
13,002 |
844 |
(注)会員数は登録されているID数
なお、上記においては当社グループの各サービスに重複登録している会員が一部おります。
(売上高)
主力の与信管理サービス、BPOサービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調に増加し、連結の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
(利益)
利益率の高いサービスの売上高が増加したこと等により、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)となりました。
(会員数合計)
当連結会計年度末における会員数は13,002会員と順調に増加いたしました。
<セグメント別の業績について>
セグメント別の売上高につきましては、セグメント間取引消去前の売上高で記載しております。
ア)与信管理サービス事業について
与信管理サービスの業績は、次のとおりであります。
|
サービス分野別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
||
|
|
ASP・クラウドサービス(千円) |
1,497,667 |
1,592,040 |
106.3 |
|
|
|
ポートフォリオサービス及び マーケティングサービス(千円) |
284,135 |
314,445 |
110.7 |
|
|
その他(千円) |
113,258 |
137,535 |
121.4 |
||
|
コンサルティングサービス売上高合計(千円) |
397,394 |
451,980 |
113.7 |
||
|
売上高合計(千円) |
1,895,061 |
2,044,021 |
107.9 |
||
|
セグメント利益(千円) |
349,405 |
377,401 |
108.0 |
||
|
会員数 |
前連結 会計年度末 |
当連結 会計年度末 |
増減数 |
|
与信管理サービス(注) |
6,195 |
6,527 |
332 |
(注)サービス相互提携を行う会員を含む
当連結会計年度の与信管理サービス事業の売上高の合計は2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)、セグメント利益は377,401千円(前連結会計年度比108.0%)となりました。
利益率の高いASP・クラウドサービスは、会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったことに伴い、1,592,040千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
ポートフォリオサービス及びマーケティングサービスは、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加し314,445千円(前連結会計年度比110.7%)となりました。また、反社・与信管理体制の構築支援等が好調で、その他の売上高が137,535千円(前連結会計年度比121.4%)となりました。その結果、コンサルティングサービスの売上高の合計は451,980千円(前連結会計年度比113.7%)となりました。
セグメント利益につきましても、サービス提供体制強化による人件費が増加したものの、売上高が増加したこと等により前連結会計年度を上回りました。
イ)ビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)について
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)の業績は、次のとおりであります。
|
サービス分野別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
|
|
|
ASP・クラウドサービス(千円) |
503,636 |
498,775 |
99.0 |
|
|
その他(千円) |
46,164 |
34,912 |
75.6 |
|
売上高合計(千円) |
549,800 |
533,687 |
97.1 |
|
|
セグメント利益(千円) |
163,603 |
148,255 |
90.6 |
|
|
会員数 |
前連結 会計年度末 |
当連結 会計年度末 |
増減数 |
|
ビジネスポータルサイト (グループウェアサービス等)(注) |
3,135 (139,113) |
3,228 (142,995) |
93 (3,882) |
(注)( )は外数でユーザー数
当連結会計年度のビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)の売上高の合計は533,687千円(前連結会計年度比97.1%)、セグメント利益は148,255千円(前連結会計年度比90.6%)となりました。
会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、売上高が減少しました。
セグメント利益につきましては、利益率が高いディスク容量の利用が減少したことや、サービスシステムのパブリッククラウド(注)への移行に伴う費用を計上したこと等により、前連結会計年度を下回りました。
(注)クラウドプロバイダー等が、広く一般のユーザーや企業向けにクラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービス
ウ)BPOサービス事業について
BPOサービスの業績は、次のとおりであります。
|
サービス分野別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
|
BPOサービス売上高合計(千円) |
368,754 |
386,962 |
104.9 |
|
セグメント損失(千円) |
20,758 |
6,992 |
- |
当連結会計年度のBPOサービス事業の売上高は386,962千円(前連結会計年度比104.9%)、セグメント損失は6,992千円(前連結会計年度はセグメント損失20,758千円)となり、損失額が減少しました。
エ)その他サービスについて
「教育関連事業」等を含むその他サービスの業績は、次のとおりであります。
|
サービス分野別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
|
その他サービス売上高合計(千円) |
306,817 |
368,594 |
120.1 |
|
セグメント利益(千円) |
40,694 |
72,374 |
177.9 |
|
会員数 |
前連結 会計年度末 |
当連結 会計年度末 |
増減数 |
|
その他サービス(注) |
2,828 |
3,247 |
419 |
(注)定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」または中国における与信管理及びグループウェアサービス等を利用できる会員
当連結会計年度のその他サービスの売上高は368,594千円(前連結会計年度比120.1%)、セグメント利益は72,374千円(前連結会計年度比177.9%)となりました。
当連結会計年度の教育関連事業は、定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」の会員数が2,614会員に増加し、定額の利用料が積み上がったことや、その他の売上高が増加したこと等により、売上高は好調に推移しました。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、中国における信用調査レポートの需要が伸び、売上高、利益ともに前連結会計年度を上回りました。
セグメント利益につきましては、売上高増加が寄与し、前連結会計年度を大きく上回りました。
なお、当社グループのセグメントを、法人会員向けビジネスとその他ビジネスに分類した場合の業績は、以下のとおりであります。
1.法人会員向けビジネス
法人会員向けビジネスに含まれるセグメントは、ア)与信管理サービス事業、イ)ビジネスポータルサイト事業及び エ)その他サービスのうちの教育関連事業であります。
法人会員向けビジネスの業績は、次のとおりであります。
|
事業別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比(%) |
|
|
|
与信管理サービス(千円) |
1,895,061 |
2,044,021 |
107.9 |
|
ビジネスポータルサイト(千円) |
549,800 |
533,687 |
97.1 |
|
|
教育関連(千円) |
161,818 |
195,844 |
121.0 |
|
|
法人会員向けビジネス売上高合計(千円) |
2,606,680 |
2,773,552 |
106.4 |
|
|
|
与信管理サービス(千円) |
349,405 |
377,401 |
108.0 |
|
ビジネスポータルサイト(千円) |
163,603 |
148,255 |
90.6 |
|
|
教育関連(千円) |
39,045 |
57,272 |
146.7 |
|
|
法人会員向けビジネス利益合計(千円) |
552,053 |
582,930 |
105.6 |
|
|
会員数 |
前連結 会計年度末 |
当連結 会計年度末 |
増減数 |
|
|
|
与信管理サービス |
6,195 |
6,527 |
332 |
|
ビジネスポータルサイト(注) |
3,135 (139,113) |
3,228 (142,995) |
93 (3,882) |
|
|
教育関連 |
2,249 |
2,614 |
365 |
|
|
法人会員向けビジネス会員数合計 |
11,579 |
12,369 |
790 |
|
(注)( )は外数でユーザー数
2.その他ビジネス
その他ビジネスに含まれるセグメントは、ウ)BPOサービス事業及び エ)その他サービスのうちのその他であります。
その他ビジネスの業績は、次のとおりであります。なお、中国における与信管理及びグループウェアサービス等の会員数は、633会員となりました。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
|
その他ビジネス売上高合計(千円) |
513,753 |
559,712 |
108.9 |
|
その他ビジネス損益(△は損失)(千円) |
△19,109 |
8,109 |
- |
2.財政状態の状況
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
|
|
|
流動資産(千円) |
2,649,461 |
2,574,739 |
△74,722 |
|
|
固定資産(千円) |
2,864,431 |
2,960,219 |
95,788 |
|
資産合計(千円) |
5,513,893 |
5,534,958 |
21,065 |
|
|
|
流動負債(千円) |
555,769 |
514,646 |
△41,123 |
|
|
固定負債(千円) |
416,943 |
387,947 |
△28,995 |
|
負債合計(千円) |
972,712 |
902,593 |
△70,119 |
|
|
純資産(千円) |
4,541,180 |
4,632,365 |
91,184 |
|
|
負債純資産合計(千円) |
5,513,893 |
5,534,958 |
21,065 |
|
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べ74,722千円減少し、2,574,739千円となりました。これは主に、現金及び預金ならびに有価証券が減少したことによるものです。固定資産は前連結会計年度末と比べ95,788千円増加し、2,960,219千円となりました。これは主に、無形固定資産の増加や投資有価証券の時価評価等によるものです。その結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ21,065千円増加し、5,534,958千円となりました。
流動負債は前連結会計年度末と比べ41,123千円減少し514,646千円となりました。これは主に未払金や未払法人税等が減少したことによるものです。固定負債は28,995千円減少し387,947千円となりました。その結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ70,119千円減少し、902,593千円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末と比べ91,184千円増加し、4,632,365千円となりました。また、自己資本比率は82.1%となりました。
3.キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前連結 会計年度比 (%) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー(千円) |
738,703 |
710,944 |
96.2 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー(千円) |
△255,171 |
△467,578 |
183.2 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー(千円) |
△195,150 |
△372,970 |
191.1 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)(千円) |
287,197 |
△132,346 |
- |
|
現金及び現金同等物の期末残高(千円) |
2,099,943 |
1,967,596 |
93.7 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ132,346千円減少し、期末残高は1,967,596千円(前連結会計年度比93.7%)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、710,944千円(前連結会計年度比96.2%)となりました。増加要因として主に税金等調整前当期純利益が482,121千円、減価償却費が334,833千円であったこと、減少要因として主に法人税等の支払額が177,136千円であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、467,578千円(前連結会計年度比183.2%)となりました。増加要因として主にシステムサーバーの増強等に伴う有形固定資産の取得による支出が72,426千円、サービスシステムの増強等に伴う無形固定資産の取得による支出が411,771千円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、372,970千円(前連結会計年度比191.1%)となりました。減少要因として主に自己株式の取得による支出が246,362千円、長期借入金の返済による支出が60,160千円、配当金の支払額が65,665千円であったこと等によるものです。
4.生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当社グループでは、概ね受注から納品までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
与信管理サービス(千円) |
2,040,475 |
107.8 |
|
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)(千円)(注)3 |
531,972 |
97.0 |
|
BPOサービス(千円)(注)4 |
331,399 |
102.5 |
|
報告セグメント計(千円) |
2,903,846 |
105.0 |
|
その他(千円)(注)5 |
246,206 |
124.4 |
|
合計(千円) |
3,150,052 |
106.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.インターネットを活用したグループウェアを中心として提供する中堅・中小企業向けビジネスポータルサイト「J-MOTTO(ジェイモット)」を利用できる会員向けサービス
4.デジタルデータ化サービス等を中心としたビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービス
5.「教育関連事業」等を含むその他サービス
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高の分析
主力の与信管理サービスは、利益率の高いASP・クラウドサービスの会員数が増加し定額の利用料が積み上がったことに加え、従量制サービスの利用が順調だったこと、ポートフォリオサービスの受注件数と受注単価が増加したことに伴い2,044,021千円(前連結会計年度比107.9%)となりました。
ビジネスポータルサイト(グループウェアサービス等)は、会員数及びユーザー数が増加し定額の利用料が積み上がったものの、ディスク容量の利用が減少したため、533,687千円(前連結会計年度比97.1%)となりました。
BPOサービスは、主力のデジタルデータ化等BPOサービスが堅調に推移したため、386,962千円(前連結会計年度比104.9%)となりました。
教育関連事業を含むその他サービスは、労働者派遣法の改正による教育訓練の義務化等が追い風となったこと等から、368,594千円(前連結会計年度比120.1%)となりました。
その結果、当連結会計年度の全体の売上高は3,150,052千円(前連結会計年度比106.3%)となりました。
② 収益の分析
主力の与信管理サービス、その他サービスの教育関連事業及び中国におけるサービス等の売上高が順調であったため、当連結会計年度の売上総利益は1,730,870千円(前連結会計年度比105.3%)となりました。一方、サービス提供体制強化による人件費が増加したため対売上比54.9%(前連結会計年度は55.5%)となりました。主力の与信管理サービスの利益の増加が寄与し、営業利益は507,088千円(前連結会計年度比110.2%)、対売上比16.1%(前連結会計年度は15.5%)、経常利益は547,983千円(前連結会計年度比117.3%)、対売上比17.4%(前連結会計年度は15.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は305,885千円(前連結会計年度比108.9%)、対売上比9.7%(前連結会計年度は9.5%)となりました。
③ セグメント別の分析
セグメント別の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 1.業績の状況」に記載のとおりであります。
④ 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 2.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、後述の「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 4.経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりであります。
2.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 3.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
|
|
2016年3月期 |
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
81.1 |
79.1 |
81.3 |
81.0 |
82.1 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
49.1 |
76.8 |
106.0 |
84.0 |
91.1 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
1.2 |
0.6 |
0.9 |
0.5 |
0.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
73.7 |
145.9 |
107.5 |
204.0 |
231.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る数値については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。
② 契約債務
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(千円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
長期借入金 |
275,800 |
60,160 |
120,320 |
95,320 |
- |
|
リース債務 |
4,665 |
809 |
1,687 |
1,784 |
384 |
③ 財務政策
当社グループは、運転資金及び恒常的な設備投資資金につきましては、原則として、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で得られる資金の範囲内で運用する方針であります。
2015年5月の本社移転に伴う土地及び建物等の購入にあたっての設備資金に関しましては、金融機関との友好的な関係を維持するために、当社において長期借入金として調達しております。
2020年3月31日現在、長期借入金の残高は275,800千円であります。
なお、当社は、運転資金としての借入を必要としない安定的な財務基盤を保持しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化、または想定以上に深刻化した場合の不測の事態に備えるため、十分な手元流動性の確保を目的として、資金繰りの万全を期すことができるように検討してまいります。
3.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの判断及び見積りを過去の実績や状況に応じ合理的に行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成において用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 投資有価証券の減損
当社グループは、投資有価証券の減損にあたり市場価格又は合理的に算定された価額のあるものについては、個々の銘柄の時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、著しく下落し、回復可能性がないものと判定し処理しております。個々の銘柄の時価が取得原価に比べ30%以上50%未満下落した場合も「著しく下落した」とする判定基準を設け、この場合の時価の回復可能性について過去の時価の推移に基づく一定の形式基準により判定し処理しております。また、時価を把握することが極めて困難と認められるものについては、個々の銘柄の1株当たり簿価純資産額が帳簿価額を50%以上下回っている場合及び保有資産に大幅な含み損がある可能性のある場合について、当該会社の資産の時価額を加味及び業績見通し等を斟酌したうえで減損処理の要否を決定しております。
② 固定資産の減損
当社グループは、各事業に供している事業用資産については、事業単位を基準とした管理会計上の区分に従ってグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能性の判断を見直し繰延税金資産の修正を行うため、それに伴い税金費用が変動する可能性があります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復していくことを前提に会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響、および2021年3月期連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。
4.経営戦略の現状と見通し
当社グループは、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえ、2016年4月に2016年度から2020年度までの長期ビジョン「RismonG-20」、その達成に向けたマイルストーンとして、「第5次中期経営計画(2016~2018年度)」を制定し、鋭意取り組んでまいりました。その結果、利益につきましては目標を1年前倒しで達成いたしました。
2019年4月にスタートした「第6次中期経営計画(2019~2020年度)」は、第5次中期経営計画を継承し、長期ビジョン「RismonG-20」の利益目標を1年前倒しに設定いたしました。主力の与信管理サービスを中心に順調に推移した結果、売上高、利益ともに目標を達成いたしました。引き続き、事業をビジネスモデル別に管理し、各事業の役割を明確にすることで、グループ全体の安定成長を目指します。
一方で、世界的に広がる新型コロナウィルス感染症の影響により、国内外の経済は大きく減速しており、今後の世界経済の先行きは不透明な状況です。日本経済につきましても、インバウンドの減少や営業、外出自粛等の経済活動の制限により大幅な経済の落ち込みが想定されておりますが、2021年3月期第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症に社会全体が順応していき、第3、第4四半期は、緩やかに回復をしていくことを前提にしております。
また、当社の売上の83.2%は法人会員向けビジネスとなっており、下振れリスクが比較的低いことを前提に考えております。これらを踏まえたセグメントごとの経営成績の見通しは、次のとおりであります。
ア)与信管理サービス事業
倒産件数の増加に対する警戒感が高まり、企業において与信管理のニーズも高まることが予想されます。さらに債権の保全を検討する企業が増加するものの、取引信用保険や保証ファクタリングの新規及び増額の受入れは厳しいため、より明確でわかりやすい判断指標による取引先モニタリングの需要や、当社が提供する低格付のモニタリング登録企業の倒産が支払いの対象となる「見舞金共済サービス」等の債権保全サービスが増加するものと見込まれます。
また、テレワークの普及など急速な社会情勢の変化に即した与信管理ルールの見直しや、ワークフローとの連携を提案していきます。一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、ポートフォリオサービスの減少や、一時的に退会数が増加することも考えられます。
イ)ビジネスポータルサイト事業
テレワークの普及等により、社内の情報共有ツールとしてのニーズが高まり、入会件数は前年度平均に比べ増加しており、登録ユーザー数やディスク容量の増加が期待されます。
しかしながら、感染症拡大の影響を大きく受けている旅行業界等の会員様については、登録ユーザー数縮小の動きも生じております。また、小規模企業の会員も多いことから、企業におけるコスト削減の煽りを受け、会員の退会率は増加傾向と予想されます。
ウ)BPOサービス事業
イベントやレジャー自粛の影響を受け、これらに係わる案件や処理件数が大幅に減少しており、国内外のデータセンターの稼働率は平常時と比べ7割程度で推移しており、足元の売上高は減少が見込まれます。
一方で、テレワークの普及等に伴い企業内の業務フローの見直しが急務になっており、紙媒体のデータ化やアウトソーシング需要は高まるものと思われ、積極的に提案してまいります。また、グループ連携を強化し、好調な反社チェックサービス等を積極的に展開してまいります。
エ)その他サービス
教育関連事業につきましては、集合型研修が軒並み中止となっているものの、新入社員を対象とした講座を中心にeラーニングサービスの申込みが大幅に増加しており、売上高は増加する見込みです。引き続き需要が見込まれる講座を中心に、コンテンツの充実化やWEBセミナーの推進を図ってまいります。
一方で、景気の低迷が長期間にわたって継続する場合には、大幅な業績悪化に伴うコスト削減により、企業における社員教育への意欲が低下し、退会数も増加する恐れがあります。
また、当社グループ商材の海外展開(中国)を事業とする利墨(上海)商務信息諮詢有限公司(リスクモンスターチャイナ)は、旧正月からの1ヶ月間は稼働することが出来ませんでしたが、徐々に稼働し、5月の連休明けより通常稼働しております。中国の経済活動が再開し、信用調査レポートの需要も引き続き堅調に推移することが見込まれます。
|
契約会社名 |
相手先の名称 |
契約の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
提出会社 |
株式会社東京商工リサーチ |
業務提携契約書 |
双方の収益の拡大を目指し、相互のビジネスを発展させるための取り決め |
2020年4月1日から 2021年3月31日まで 以後1年ごとの自動更新 |
|
企業情報の取扱いに 関する基本契約書 |
企業情報関連サービスの取扱いに関する基本事項等 |
2020年4月1日から 2021年3月31日まで 以後1年ごとの自動更新 |
該当事項はありません。