第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、『社会の進歩発展に貢献する事で、同志の心物両面の豊かさを追求する』を経営理念としております。

■市場を開拓・創造する強い意思と誠実かつ公明正大な事業展開により、社会の進歩発展に貢献します。

■同志とは、信じあえる高潔な役職員、お客様、及びお取引いただいている事業関連者を指します。

■当社役職員は、豊かな心、真の問題解決力、高い専門性を発揮し、お客様と価値の交換を行う事により、心物両面の豊かさを追求します。

この経営理念に基づいて当社グループは、日本の決済プロセスのインフラとなり、消費者と事業者にとって安全で便利な決済の実現に貢献することを使命と考え、以下を基本方針として事業を推進しております。

・時流への適応

先進性 製品の技術的優位性の確保に努めます。
柔軟性 成長市場でのスピード感のある提案活動を実践します。

・存在価値の確立

独自性 お客様視点のサービスを通じて存在意義の確保に努めます。
収益性 収益性向上の追求により競合他社を圧倒し業界での地位を揺るぎないものといたします。
自主性・教育 自己完結度の高いビジネスマンを目指し、成果、姿勢、マインド全ての面で見本となります。

・利益の条件の追求

社会性 健全なビジネスに徹し、多様な決済手段における未開拓市場を積極的に開拓し続けます。
合理性 経済合理性を常に念頭に置き公平な立場で経営判断を迅速に下していきます。

・株主への責務

資本効率を意識し株主価値の向上に努めます。積極的なIR活動を行い、株主及び投資家の皆様向けに適宜、適切な情報提供を行います。

なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、経営指標として25%の営業利益成長を重視しております。
当社グループは25%の営業利益成長を継続するための投資を中長期的に行い、当連結会計年度の営業利益成長率は25.0%となりました。2022年9月期の営業利益成長率も25.0%を見込んでおります。

当社グループは電子商取引(EC)市場を中心としたオンライン決済インフラを担う企業として、より安全で便利なEC環境を創造し、日本のEC化率の向上及び当社事業展開国・地域でのEC拡大に貢献してまいります。また、さらに新事業の展開、事業パートナー会社との業務・資本提携、子会社設立、並びに海外事業展開等により事業規模の拡大に努めてまいります。

 

(3) 経営環境

① 企業構造

当社グループは、当社及び連結子会社14社により構成されており、決済代行事業、金融関連事業と決済活性化事業を行っております。当社グループの事業全体の売上収益及び営業利益に対し、主力事業である決済代行事業の売上収益は約74%、営業利益は約87%を占めております。事業構成及び内容については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。

 

② 事業を行う市場の状況

当社グループの事業が主として立脚する電子商取引(EC)市場は、スマートフォンの利便性の高まりや物流の改革など外部環境の変化による物販の消費者向け(BtoC)ECの利用拡大を受け高成長を継続しております。また、物販以外のサービス領域や、公共料金・税金などの公金、医療等の生活に密着した分野等における決済のオンライン化も着実に進行しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う新たな生活様式に関わるオンライン消費の浸透も見られております。加えて、企業間取引(BtoB)のEC化や個人間取引(CtoC)のEC化など、ECの領域自体も拡大しております。また、連結子会社であるGMOフィナンシャルゲート株式会社が立脚する対面市場においては、クレジットカード及びそれ以外の手段も含めた決済のキャッシュレス化加速の機運も高まっており、新たなビジネスチャンスが生まれると共に、当社グループの事業領域もますます拡大する見込みとなっております。

 

③ 競合他社との競合優位性

当社グループの各事業がサービスを展開する市場には、複数の競合他社が存在します。競合他社との競合優位性の内容については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク (2) 事業環境について ③ 競合について」に記載しております。

 

④ 主要製品・サービス内容

当社グループの主力サービスである決済代行サービスは、当社及びGMOイプシロン株式会社より、主にオンライン課金分野・継続課金分野において、消費者向け電子商取引(BtoC EC)をはじめとしたオンラインで販売等を行う事業者とクレジットカード会社等の各決済事業者との間の決済情報を繋ぎ、加盟店に対して、クレジットカード決済・コンビニ収納・電子マネー・Pay-easy・代引・口座振替・PayPal・キャリア決済・多通貨決済等の決済業務が効率よく実現できる決済代行サービスを提供しております。また、GMO-Z.COM PAYMENT GATEWAY PTE. LTD.等において、海外各国の決済代行サービスを提供しております。
対面分野については、GMOフィナンシャルゲート株式会社において、対面でのクレジットカード決済、デビットカード決済、バーコード決済、QRコード決済等の決済代行サービスを提供しております。

金融機関・金融サービス事業者等に向けたサービスにおいては、株式会社横浜銀行と共同開発した銀行口座と連動したスマート決済サービス「銀行Pay」等を提供しております。また、金融関連サービスにおいては、主に連結子会社であるGMOペイメントサービス株式会社を通じ、消費者が商品を受け取った後に、コンビ二や郵便局等から代金を支払う「GMO後払い」を提供しております。

 

⑤ 顧客基盤

当社グループの主力事業が主に対象とする顧客は、主に消費者向け電子商取引(BtoC EC)をはじめとしたオンラインや対面で販売等を行う事業者であり、当連結会計年度末現在において約13万の事業者にサービスを提供しており、加盟店の業種業態や事業規模は多岐に渡っております。

 

⑥ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響については、事業活動面において、2020年1月27日よりリモートワークによる在宅勤務体制を導入いたしましたが、生産性や効率面における特段の低下は前会計年度に引き続き見られておりません。また業績面においては、当社の決済代行事業自体が多種多様な加盟店に向けてサービス提供していることにより、過去より経済危機など有事の影響を受けにくい特徴があることに加え、新しい生活様式に伴うオンライン決済の拡大や、対面決済分野でのキャッシュレス化の推進等の動きを捉えており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大状況によっては、一部プロジェクトの遅滞の発生や、今後の民間消費全般の低迷により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性はあるものの、当社グループの売上収益に対する影響は現時点では軽微であると考えております。

 

(4) 優先的に対処すべき課題

① 情報セキュリティの強化

当社グループは、クレジットカード等の決済代行サービスを主とした事業を行っているため、クレジットカード情報などの重要な情報を管理しております。
情報流出を防止するため、リスク管理体制強化の一環として、当社グループ事務所全てを対象範囲として、情報セキュリティ管理のグローバル・スタンダード基準とされるISO/IEC 27001:2013(国内規格JIS Q 27001:2014)への適合認証を、上場決済代行サービス会社として初めて取得しております。これにより、当社グループの情報セキュリティマネジメントシステムが、厳格な国際基準に準拠し適切で安全であることと客観的に判定されております。
また、JCB・American Express・Discover・MasterCard・VISAの国際クレジットカードブランド5社が共同で策定した、クレジット業界におけるグローバルセキュリティ基準PCI DSSについては、2008年12月に最初の認証を取得した後、年次での再認証監査を12回経た上で、2020年12月に最新の認証を取得しております。
個人情報の取扱いに関しては、日本工業規格「JIS Q 15001:2017個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定するプライバシーマークを取得しており、法律への適合性に加え、自主性により高いレベルの個人情報保護マネジメントシステムを確立及び運用しております。

 

② システム開発力の強化

当社グループは、事業分野においてインターネットと深く係わり合っており、競争力のある製品をお客様に提供するためには、その技術やサービスをタイムリーに採用していくことが重要と認識しております。
現状では、内部人員でシステム環境の変化やお客様の要望を吸収しシステムの設計を行い、外部にプログラミングを委託し効率よく質の高いサービスを提供すべく対応しております。高度な技術を有した開発要員の確保を継続し、更なるシステム開発力とサービス強化に努めてまいります。

 

③ 業務提携型ビジネスの強化

当社グループは、安定的成長を確保するため、加盟店を多数抱える企業・各決済事業者・ECサイト構築支援事業者などに対し相互が利益享受可能な業務提携を確立し、効率的な加盟店獲得を進めていくことが不可欠と認識しております。
このような形態のビジネスは当社グループの営業上の特徴であり、今後も業務提携型ビジネスを積極的に推進し、その進捗管理には経営陣が責任を持って対応いたします。

 

④ 事業ポートフォリオの拡大

当社グループは、経営戦略として、消費者向け電子商取引(BtoC EC)を中心に、公金・公共料金やサービス・コマース、BtoB及びCtoC EC市場におけるオンライン課金、またGMOペイメントサービス株式会社の設立により決済サービスに進出するなど、常に新しい事業領域の拡大に努めてまいりました。また、海外7拠点の連結子会社を通じ海外展開を強化、連結子会社であるGMOフィナンシャルゲート株式会社による対面市場での事業を拡大し、経営戦略の実行をさらに推し進めました。今後も決済代行サービスをコアとした多角的な事業ポートフォリオの拡張を進め、収益の継続的な拡大に努めてまいります。

 

⑤ サステナビリティ経営の推進

当社グループは、経営理念「社会の進歩発展に貢献する事で、同志の心物両面の豊かさを追求する」のもと、オンライン化・キャッシュレス化・ペーパーレス化・DX(デジタル・トランスフォーメーション)等を支援する決済を起点としたサービス提供、決済・金融技術での社会イノベーションの牽引などのSDGsへの取り組みを行っており、今後もサステナビリティ経営の高度化に努めてまいります。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

以下については、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

また、当社グループとして必ずしも特に重要なリスクとは考えていない事項についても投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、株主及び投資家の皆様に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスクについては、以下に説明する複数の個別リスクと関連しますが、本報告書提出時点における当該リスクの影響を鑑み、(1)にまとめて説明しております。

 

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行う必要があります。また、以下の記載は本株式への投資に関連するすべてのリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。

記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、感染防止に向けたワクチン接種が進み今後終息に向かっていくものと期待しておりますが、当面は先行きの見通しが困難な状況が続くものと見込まれます。この状況を踏まえ、当社グループの事業活動及び業績に影響が及ぶリスクについて説明いたします。

① 事業活動

事業活動面においては、多くの国が都市封鎖や外出や移動、出入国の制限措置を実施する中、当社グループは2020年1月27日より感染状況に応じたリモートワークによる在宅勤務体制を導入しており、一部プロジェクトのシステム開発等が遅滞する可能性がございます。

(対応策)

当連結会計年度末現在において、生産性や効率面における特段の低下は見られておりませんが、当社グループ及びGMOインターネットグループでは、様々な有事に備えて日常的にBCP(事業継続計画)の構築に取り組み、社会状況を総合的に勘案し、従業員の命を守り、サービスや事業活動の継続のために、出社体制をレベル1-5に設定し、致命率や基本再生産数の動向・分析、感染者流入の動向・分析、ウイルス・細菌の特性等の情報に基づく独自の判断基準により迅速に意思決定ができる体制を整え、本社オフィス等の拠点において感染症が発生した場合でも、その影響を最小化する体制を構築しております。また、在宅勤務が可能な環境も整備しており、出社時においては時差出勤の推奨、オフィスでのマスク着用の徹底、ウェブ会議やウェブ配信への切替等を実施しております。なお、当連結会計年度において当社グループでは、GMOインターネットグループとの連携のもと、従業員及び取引先・地域住民の方などに企業が職場等でワクチン接種を進める職域接種を2021年6月以降、実施いたしました。

 

② 業績

業績面においては、当社グループの決済代行事業自体が安定的な収益基盤をベースにしたビジネスモデルであることや、多種多様な加盟店に向けてサービス提供していることにより過去より経済危機など有事の影響を受けにくい特徴があることに加え、新しい生活様式に伴うオンライン決済の拡大や、対面決済分野でのキャッシュレス化の推進等の動きを捉えた営業推進を進捗させておりますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大状況によってはプロジェクトの遅滞の発生や、今後の民間消費全般の低迷により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、金融関連事業においては、「GMO後払い」や国内外の加盟店や事業者にレンディングサービス等の信用リスクを伴うサービスにおいて、経済環境の悪化により想定以上の貸倒が発生し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当連結会計年度末現在においては、当社グループの業績に対する影響は軽微であり、財政状態への影響はございませんが、当社グループ全体での影響を最小化するべく引き続きマクロ影響を受けにくいビジネスモデルの強化に加え、コロナ禍においてより企業ニーズが増大しているDX(デジタル・トランスフォーメーション)支援サービスや決済のオンライン化、キャッシュレス化に関わるビジネスの拡大を図ってまいります。

 

(2) 事業環境について

① 業界動向について

当社グループは、消費者向け電子商取引(BtoC EC)をはじめとした非対面販売を行う事業者及び対面販売を行う事業者とクレジットカード会社等の各決済事業者との間の決済情報を繋ぎ、加盟店に対して、クレジットカード等の決済業務が効率よく実現できるサービスを提供しており、一般的に「決済代行」と呼ばれる業界に位置しております。

当業界は、「インターネットという通信インフラの普及」「非対面取引の加盟店の増加」「消費者の非対面取引の利用拡大による非対面商取引市場の拡大」「決済のキャッシュレス化」等の各要素が相乗的に効果を生み、今日まで成長を続けてまいりました。当業界各社は、市場拡大のため更なる情報セキュリティ向上、取引の安全性向上、並びに導入時の簡便性向上に注力しておりますが、これらの要素の変化が当社のビジネスに影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き消費者向け電子商取引(BtoC EC)の健全な拡大に資するべく、上記のような要素の変化をいち早く捉え、更なる情報セキュリティ向上、取引の安全性向上、並びに導入時の簡便性向上を図ってまいります。

 

② 電子商取引(EC)の普及について

日本におけるEC市場は拡大を続けております。しかしながら、契約当事者の顔が見えず相手方の特定や責任追及が困難なこと等から悪質商法が行われやすい環境であり、ECをめぐる新たな法的規制や個人消費の減退等によりEC自体が消費者に受け入れられない場合、EC普及の低迷やEC市場の停滞が懸念されます。このとき、EC市場規模と密接な関係にある非対面決済代行事業の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き消費者向け電子商取引(BtoC EC)の健全な拡大に資するべく、情報セキュリティ対策を強化し、新たな法的規制等にも率先した対応を行ってまいります。

 

③ 競合について

当社グループは、顧客である加盟店のニーズに合致した製品やサービスの開発・提供、決済代行サービスに加え顧客の売上向上に繋がる付加価値サービスの提供、サービス導入から運用までの一貫した加盟店サポート体制、最新技術を見据えた安定的な基幹システムの構築・運用、並びに東京証券取引所市場第一部の企業であることによる信頼性等により、継続的に競争力を高め、顧客満足度を向上し競合他社との差別化を実現しております。さらに顧客の問題を解決するサービスや顧客ニーズをきめ細かく反映した製品やサービスを継続して提供することで先行者メリットを継続して享受、非対面クレジットカード等の決済代行サービス事業最大規模の顧客基盤を背景に市場における価格支配力を確保、システムのOEM提供等を通じたクレジットカード会社等との営業協力関係の一層の緊密化、並びに関連サービスベンダー(各種決済に係わるサービス提供事業者)とのパートナーシップ構築や当社代理店の拡大を通じ事業規模の保持と拡大を推し進めております。

しかしながら、今後競合他社が当社グループのサービスを模倣・追随し、これまでの当社グループの特徴が標準的なものとなり差別化が難しくなること、これまでにない全く新しい技術を活用した画期的なサービスを展開する競合他社が出現すること、並びに競合他社が低価格を前面に打ち出した営業を展開する等の結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き顧客である加盟店のニーズに合致した製品やサービスの開発・提供、決済代行サービスに加え顧客の売上向上に繋がる付加価値サービスの提供、サービス導入から運用までの一貫した加盟店サポート体制、最新技術を見据えた安定的な基幹システムの構築・運用等を強化し、継続的な競争力と顧客満足度の更なる向上により競合他社との差別化を図ってまいります。

 

④ 技術動向(革新)への対応について

インターネット・情報セキュリティの技術革新が著しく進み、消費者向け電子商取引(BtoC EC)においても決済手段の多様化やスマートフォン利用の拡大など常に進化しております。今後当社グループが新たな技術やサービスへの対応が遅れた場合、当社グループの加盟店に対するサービスが陳腐化し、その結果競合他社に対する競争力が低下する恐れがあり、場合によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、より堅牢なサービスの追求・新たなサービスの開発のためのマーケティング活動を強化すると共に、世界の先端技術及びサービスの発信地である米国シリコンバレーに拠点を置くなど最新技術及びサービスに関する情報の入手や、それらを有するスタートアップへの出資活動等により技術革新への対応を行ってまいります。

 

⑤ 法令による規制について

当社グループは、電子商取引(EC)市場に立脚し、クレジットカード等の決済代行事業、金融関連事業、決済活性化事業を行っております。決済代行事業においては、2018年6月1日に「割賦販売法の一部を改正する法律」(「改正割賦販売法」)が施行され、当改正に伴う加盟店に対する管理の強化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があり、また今後、同法がさらに改正された場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、金融関連事業においては、加盟店のキャッシュ・フロー改善に資する早期入金サービス、成長資金を融資するトランザクションレンディング、海外事業者に向けたレンディングサービス、送金サービスを提供しているため、これらのサービスに関連する法改正(貸金業法、出資法、資金決済法等)に伴う業務規制の変更等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
上記に加え、当社グループでは、弁護士や外部諸団体を通じて新たな規制の情報が直ちに入手できる体制を整えておりますが、今後当社グループの事業環境でもあるEC・インターネットに関連する規制、クレジットカード業界に関する規制、並びに当社グループのお客様である加盟店の事業に関連する規制等の制定により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、法令改正や規制変更等に伴う業績への影響の可能性を排除できるよう、引き続き弁護士や外部諸団体を通じて新たな法令や規制に関する情報収集ができる体制を強化すると共に、法務部門の拡充を図り適正に対処してまいります。

 

(3) 事業活動について

① 稼動店舗について

当社グループは、これまでの営業活動の結果、順調に稼動店舗数が増加してまいりました。

しかしながら、競争の激化等により稼動店舗数が減少する可能性があります。当社グループは稼動店舗に対して月次固定費等を課金するビジネスモデルであるため、このような事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、他社サービスへの乗換えが容易ではないシステム・サービス特性に加え、今後とも変化するニーズに応え続けるきめ細かい顧客対応により継続的に取引関係を維持いたします。また、業務提携型ビジネスの強化等により、引き続き新規顧客獲得にも注力してまいります。

 

② 情報処理センターネットワークの利用について

当社グループのクレジットカード決済代行サービスは、株式会社NTTデータが運営するCAFISのネットワーク及び株式会社日本カードネットワークが運営するCARDNETのネットワークを利用するものであり、今後これらのネットワークシステム障害等の理由により、当サービス提供が困難になる可能性があります。

(対応策)

現在、クレジットカード会社の多くが決済情報の授受にCAFIS・CARDNETセンターを利用しており、いずれのネットワークも利用が困難になるという事態が発生する可能性は極めて低いと考えておりますが、万が一、どちらか片方のネットワークでそのような事態が生じた場合には、もう一方のネットワークやその他手段等を代替して接続いたします。

 

③ 経営上の重要な契約について
a.業務代行に関する契約

当社グループは、クレジットカード会社と加盟店間の加盟店契約において発生するクレジットカード決済に係る売上承認請求業務及び売上請求業務等を事務代行するために、必要な提携契約を各クレジットカード会社と締結しております。

万が一、主要なクレジットカード会社から契約解除の申し出や条件変更等の接続制限がなされた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、常に主要なクレジットカード会社との連絡を密にすると共に、当社グループが提供する機能をさらに強化し、より強固な関係を築いてまいります。

b.代表加盟に関する契約

当社グループは、加盟店のクレジットカード決済業務に係る事務を代行する目的として、各クレジットカード会社と包括加盟に関する契約を締結しております。

但し、通常クレジットカード会社が加盟店に対して行う売上代金支払いを当社グループの責任範囲で行うため、当社グループが加盟店に代金支払いを完了した後に、加盟店の不正な売上請求や倒産等の契約解除に相当する状態となったことが判明した場合には、その回収が困難になるチャージバックリスクが生じます。

また、対面決済領域においては、前払い式の継続的サービス提供を行っている加盟店が倒産した場合に、当該加盟店の顧客が継続的サービス提供の対価として当該加盟店に対して前払いした金額のうち、加盟店が倒産した時点において、顧客が未だ提供を受けていないサービスに対する対価の金額の相当分を当社グループが負担するリスクがあります。

(対応策)

当社グループは、加盟店の契約時にクレジットカード会社の審査に加え、当社グループにおいても開設サイトの存在確認、及び特定商取引に関するサイト上の表記確認や契約後の途上与信審査を行い、さらに月毎に滞留債権管理を実施しております。

c.マルチペイメントサービスに関する契約

原則として、上記の「a.業務代行に関する契約」及び「b.代表加盟に関する契約」に記載のリスクが考えられ、同様の対応策をとっております。

 

④ 知的財産権について

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害することのないように、啓蒙及び社内管理体制を強化しておりますが、当社グループの事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは困難であり、当社グループが把握できないところで第三者が既に特許・著作権・その他知的財産を保有している可能性は否めません。また、今後当社グループの事業分野において第三者が当社グループより早く特許・著作権・その他知的財産を保護し、損害賠償又は使用差止等の請求を受けた場合は、当社グループの業績に何らかの影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き啓蒙及び社内管理体制を強化すると共に、上記のような事実が判明したときは直ちに、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し解決に努める体制を整えております。

 

⑤ 事業投資について

当社グループは、事業シナジーのある事業への投資、子会社化や子会社設立、並びに投資事業組合の運営管理を行っております。今後の投資先・子会社・投資事業組合が計画どおりに進捗せず経営状態が悪化した場合、当社グループの経営成績、財政状態、並びに事業計画等に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、投資先選定にあたっては当該企業の財務内容等、詳細なデューデリジェンスを行い、また投資後については経営陣が定期的にモニタリングを行うこと等により可能な限りリスクを回避するように努めております。

 

⑥ 子会社の管理体制について

当社は、関係会社として連結子会社14社、持分法適用関連会社4社を有しております。各社の損益状況は、連結子会社であれば当社グループの連結財務諸表に結合され、持分法適用関連会社であれば持分法損益として当社グループの連結財務諸表に取り込まれ、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、連結子会社についてその運営にあたり、適切な管理及び支援を行っておりますが、当該連結子会社の業績の悪化、不祥事等の発生、外部環境の急速な悪化や経営状況が一定期間以上改善しない場合には、リスク管理の観点や連結全体の収益性、成長性を総合的に考慮し、売却する等の対応を行い当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社は、子会社の管理体制については関係会社規程を整備すると共に、当社より取締役を派遣し経営指導するなど、実際の運用についても適切に行っております。また、引き続き連結子会社についてその運営にあたり、月次、四半期等での業績、外部環境の変化及び財政状況のモニタリングを強化し、適切な管理及び支援を行ってまいります。

 

⑦ 信用リスクについて

当社グループは、事業活動を行う中で、加盟店や消費者、海外の出資先や事業パートナー等への信用供与を行っております。当社グループとして加盟店及び消費者への与信情報は一定の規定に従って審査しておりますが、予想を超えた未回収が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き加盟店及び消費者、海外の出資先や事業パートナー等への与信情報を一定の規定に従って慎重に審査すると共に、信用供与先の分散化を図り信用リスクの軽減を図ってまいります。

 

⑧ 海外事業について

当社グループは、海外への事業展開を加速させており、決済代行事業のほか、金融関連事業としてのレンディングサービスを行っております。海外の事業展開においては予期しない法律・規制の変更や経済環境の変化等のリスクが存在するほか、戦争、テロリズム、紛争又はその他の要因による社会的又は政治的混乱等の発生や、同事象からも起因するレンディングサービスにおける貸倒リスク、為替リスク等の顕在化により当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、海外の事業展開に関し、現地拠点でのモニタリングを強化すると共に、特に投資及び融資の分散化により、貸倒リスク、為替リスクの軽減を図ってまいります。

 

⑨ 災害リスクについて

当社グループは、地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動等の自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為等が発生した場合、営業活動への影響、物的、人的な損害が発生する可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、上記のような自然災害やテロ行為等への備えとして、システム構成の冗長化等の然るべき対応を便宜図っており、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法や手段を取り決めております。

 

⑩ 人材について

当社グループは、人材は最も重要な財産と考え、優秀な人材採用と人材育成を行っております。しかしながら、事業規模の拡大に応じた人材育成や外部からの人材採用等が計画どおりに進まない場合や、在職する人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの業績及び今後の事業発展に影響を与える可能性があります。

(対応策)

当社グループは、引き続き人事部門を中心に安定的な新卒採用及び中途採用においては専門的な知識を有する人材の獲得を継続すると共に、社内研修等の充実により、優秀な人材の確保・育成を行ってまいります。また成果主義に基づく評価制度や福利厚生の充実等により定着率の向上を図ってまいります。

 

⑪ 事務・オペレーションリスクについて

当社グループの急速な事業拡大に伴う事務量の増加、加盟店契約の複雑化、取次店の料率変更による事務量の増加等により、事務手続きのミスが起こる可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、社内規範や事務手続きの標準化及び文書化、事務・オペレーションのシステム化によりリスクの軽減に取り組んでまいります。

 

(4) 情報セキュリティについて

① システムダウン及び情報セキュリティについて

当社グループのサービスは、通信事業者が提供する公衆回線、専用回線及びインターネット網を利用することを前提としたものであるため、自然災害又は事故・外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入・コンピュータウイルス・サイバー攻撃等により、通信ネットワークの切断やアプリケーションの動作不良が予測されます。また、予期せぬクレジットカード会社など決済事業者のシステムダウンや当社グループのシステムの欠陥により、当サービスが停止する可能性もあります。

このような事象が発生した場合は、当社グループに損害賠償請求や障害事後対応により営業活動に支障をきたし機会損失が発生し、さらに当サービスへの信用が失墜する可能性があります。

(対応策)

当社グループでは、情報セキュリティの基本方針を定め、全社レベルの情報セキュリティの状況を正確に把握し、必要な対策を迅速に実施できるようにするため、情報セキュリティ委員会を設置しております。また、外部・内部からの不正侵入に対するセキュリティ対策、24時間のシステム監視態勢、システム構成の冗長化、保険への加入並びに社内規程の整備運用等によりシステムダウン及び情報セキュリティのリスクに対処してまいります。

 

② 個人情報の流出の可能性及び影響について

当社グループサービスを利用する場合、クレジットカード番号を当社グループのコンピュータシステムに送信する必要があります。また、一部のサービスにおいてはクレジットカード番号のほかに氏名・住所・電話番号・メールアドレス等の個人情報の登録を求める場合があり、登録された情報は当社グループの管理下にあるデータベースにて保管しております。

昨今、企業から個人情報漏洩が相次ぐ中、個人情報の扱いに対する社会的関心が高まっております。2017年5月には改正個人情報保護法が全面施行され、今後個人情報管理の更なる徹底が必要となります。

このような中、当社グループでは社団法人日本クレジット協会へ加入し、同協会で義務化されている個人情報保護指針に基づく個人情報管理の運用を実施しているほか、プライバシーマークを取得するなど万全な体制を整備しておりますが、このような状況下において万が一クレジットカード情報等の重要な情報が外部に流出した場合には、当社グループへの社会的信用の失墜が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(対応策)

当社グループは、情報セキュリティの基本方針を定め、全社レベルの情報セキュリティの状況を正確に把握し、必要な対策を迅速に実施できるようにするため、情報セキュリティ委員会を設置しております。また、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき課題 ①情報セキュリティの強化」に記載のとおり、リスク管理体制強化の一環として情報セキュリティにかかる各種認証を取得しております。

 

③ 加盟店等からのカード情報の流出について

万が一、当社グループの加盟店等からクレジットカード情報が漏洩した際は、原則、加盟店等が賠償負担を行うため当社グループに影響はございません。しかしながら、加盟店等に賠償負担する支払い能力がない場合、当社グループが連帯責任として、クレジットカード再発行手数料等の賠償を負担する可能性があります。

(対応策)

当社グループは、当該リスクを軽減するため、クレジットカード情報を加盟店等ではなく当社グループが保持するサービスの促進、及び情報を保持する加盟店等の管理強化等を行っております。

 

 

(5) 親会社グループとの関係について

当社グループの親会社であるGMOインターネット株式会社は、2021年9月30日において当社の議決権の40.73%を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業、インキュベーション事業を行っております。

① GMOインターネットグループにおける当社グループの位置づけについて

当社グループは、GMOインターネットグループのインターネットインフラ事業に区分される総合的な決済関連サービス及び金融関連サービスを担う会社として位置づけられております。

 

② GMOインターネットグループとの取引について

当連結会計年度における当社グループとGMOインターネットグループとの重要な取引は、「第5 経理の状況
1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.関連当事者取引」に記載しております。

 

③ 親会社等との役員の兼務関係について

有価証券報告書提出日現在における当社の役員15名のうち、親会社であるGMOインターネット株式会社及びその企業グループの役員又は従業員を兼ねる者は9名であり、うち1名は当社の代表取締役及び同社の取締役を兼任しております。当社における役職、氏名及び同社における役職は以下のとおりです。

氏名

当社における役職

親会社等又はそのグループ企業での役職

相浦  一成

代表取締役社長

■親会社

GMOインターネット株式会社

取締役副社長グループ決済部門統括(非常勤)

熊谷  正寿

取締役会長(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長グループ代表

 

■親会社の関係会社

GMOリサーチ株式会社 取締役会長

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社 取締役会長

GMOペパボ株式会社 取締役会長

GMOメディア株式会社 取締役会長

GMO TECH株式会社 取締役会長

GMOアドパートナーズ株式会社 取締役会長

安田  昌史

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社

取締役副社長グループ代表補佐 グループ管理部門統括

 

■親会社の関係会社

GMOメディア株式会社 取締役

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社 取締役

GMOペパボ株式会社 取締役

GMOリサーチ株式会社 取締役

GMOアドパートナーズ株式会社 取締役

GMO TECH株式会社 取締役

GMOフィナンシャルホールディングス株式会社 取締役

GMOあおぞらネット銀行株式会社 社外取締役

山下  浩史

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社

専務取締役 グループシステム部門統括兼システム本部長

川崎  友紀

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社 取締役グループ法務部長

佐藤  明夫

取締役(非常勤)

■親会社の関係会社

GMOあおぞらネット銀行株式会社 社外取締役

新井  輝洋

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社 常務取締役グループ投資戦略担当

稲垣  法子

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社 取締役グループ財務部長

島原  隆

取締役(非常勤)

■親会社

GMOインターネット株式会社 グループリスク管理本部長兼グループ金融事業連携・グループ内部監査室長

 

■親会社の関係会社

GMOあおぞらネット銀行株式会社 社外監査役

 

 

 

④ 親会社等からの独立性の確保について

当社が事業活動を行う上で、「重要な決議事項」に限り親会社であるGMOインターネット株式会社に事前通知することとなっておりますが、当社は各事業における営業活動等、すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。また、GMOインターネットグループからの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

当社グループの営業取引における親会社等の企業グループへの依存度は低く、一部を除いてはそのほとんどは当社グループと資本関係を有しない一般企業との取引となっております。また、親会社等のグループとのその他の取引については少数株主保護の観点から原則として行わない方針となっております。

当社グループが親会社等の企業グループと取引を行う場合には、新規取引開始時及び既存取引の継続時も含め、取引条件等の内容の適正性を、その他第三者との取引条件との比較等から慎重に検討して実施しております。具体的には、定期的に第三者との取引条件と総合的に比較検討し、適正な条件であることを親会社等から独立した立場の社外取締役も参加する取締役会に報告することとしております。

なお、支配株主と少数株主との利益が相反する重要な取引・行為については、独立社外取締役を含む独立性を有する者で構成された特別委員会にて審議・検討を行ったうえで、取締役会に答申され、決定されます。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の概況

a.経営成績の概況

当連結会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)の業績は、以下のとおりです。

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2019年10月1日

    至 2020年9月30日

当連結会計年度

(自 2020年10月1日

    至 2021年9月30日

増減率(%)

売上収益

33,046,404

41,667,235

26.1

営業利益

10,388,667

12,987,207

25.0

税引前利益

10,989,321

13,285,643

20.9

親会社の所有者に帰属する当期利益

7,624,148

8,818,820

15.7

 

 

(ⅰ)売上収益

売上収益は41,667,235千円(前年同期比26.1%増)となりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の影響は限定的にとどまり、キャッシュレス決済の拡大により全体としては好調に推移しました。オンライン課金分野・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面分野においても当社グループのサービス提供を拡大したことにより、決済代行事業が増収となりました。金融関連事業は、後払い型の決済サービス「GMO後払い」の取扱高が引き続き伸長したことに加え、早期入金サービス等の拡大により増収となりました。決済代行事業の売上収益は30,812,806千円(前年同期比33.7%増)、金融関連事業の売上収益は10,151,451千円(前年同期比7.8%増)、決済活性化事業の売上収益は717,861千円(前年同期比19.2%増)となりました。詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概況 b.セグメントの業績」に記載しております。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の今後の影響については、依然として民間消費全般の見通しが不透明な状況にあります。しかしながら、当社グループの事業自体は様々な業種の加盟店にサービスを提供しておりマクロ経済の影響を受けにくい特徴があることに加え、決済のオンライン化、キャッシュレス化の流れが後押しされる状況にもあることから、当社グループの売上収益に対する影響は現時点では軽微と判断しております。加えて、大手及び成長性のある加盟店や金融機関等の開拓、大型案件の獲得のほか、DXプラットフォームや次世代決済プラットフォーム「stera」など重点施策の収益拡大により、全てのセグメントにおいて売上収益の拡大を見込んでおります。

 

 

 

品目別売上収益は、以下のとおりです。

(単位:千円)

品目別

前連結会計年度
(自  2019年10月1日
 至  2020年9月30日)

当連結会計年度
(自  2020年10月1日
 至  2021年9月30日)

増減率(%)

イニシャル

(イニシャル売上)

2,380,734

5,314,553

123.2

ストック

(固定費売上)

5,709,969

6,573,815

15.1

フィー

(処理料売上)

8,931,712

10,865,687

21.7

スプレッド

(加盟店売上)

16,023,987

18,913,179

18.0

合計

33,046,404

41,667,235

26.1

 

 

(ⅱ)営業利益

営業利益は12,987,207千円(前年同期比25.0%増)となり、当連結会計年度の業績予想及び当社グループが経営目標として掲げる25%の営業利益成長を達成しております

決済代行事業のセグメント利益(営業利益)は14,424,791千円(前年同期比24.6%増)となり、金融関連事業のセグメント利益(営業利益)は2,093,180千円(前年同期比16.3%増)、決済活性化事業のセグメント損失(営業損失)は106,886千円(前年同期はセグメント利益(営業利益)77,496千円)となりました。

 

(ⅲ)税引前利益

税引前利益は13,285,643千円(前年同期比20.9%増)となり、当連結会計年度の営業利益が前年同期比25.0%増だったのに対し、税引前利益が前年同期比20.9%増となりました。これは主に前年同期は持分法による投資利益が517,217千円計上されていたことによるものです。

 

 

b.セグメントの業績

セグメントの業績は以下のとおりです。

(単位:千円)

セグメント別

前連結会計年度
(自  2019年10月1日
 至  2020年9月30日)

当連結会計年度
(自  2020年10月1日
 至  2021年9月30日)

増減率(%)

決済代行事業
 売上収益
 セグメント損益(△は損失)

23,037,620

11,581,232

30,812,806

14,424,791

33.7

24.6

金融関連事業
 売上収益
 セグメント損益(△は損失)

9,416,169

1,799,806

10,151,451

2,093,180

7.8

16.3

決済活性化事業
 売上収益
 セグメント損益(△は損失)

602,024

77,496

717,861

△106,886

19.2

調整額

 売上収益
 セグメント損益(△は損失)

△9,410

△3,069,868

△14,884

△3,423,878

 

合計
 売上収益
 セグメント損益(△は損失)

33,046,404

10,388,667

41,667,235

12,987,207

26.1

25.0

 

 
(ⅰ)決済代行事業

決済代行事業については、主にオンライン課金分野・継続課金分野と対面分野における決済代行サービス、金融機関・金融サービス事業者等に向けた支援サービスの拡大に取り組んでおります。オンライン課金分野・継続課金分野においては、EC市場の順調な成長のもと、大手から中小規模まであらゆる業態の加盟店開拓やEC以外の幅広い事業者における当社グループのサービス利用の拡大に注力いたしました。

当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響は、限定的にとどまりました。オンライン課金分野・継続課金分野において、EC市場及びキャッシュレス決済の拡大により少額決済が増加、また巣籠消費の定着に伴う日用品、デジタルコンテンツや公金・公共料金等の決済も増加した結果、(金融関連事業の「GMO後払い」を含む)決済処理件数は前年同期比36.9%増、決済処理金額は36.3%増となりました。また、東京電力エナジーパートナー株式会社が推進する電気料金支払い等のデジタル化を支援する「SMS選択払い」を含む新規プロジェクトのサービス提供が開始いたしました。

対面分野においては、感染拡大に伴う実店舗での消費減少の影響を受けやすい環境にあったものの、政府・自治体のキャッシュレス決済推進等に伴い決済端末販売が好調に推移し、次世代決済プラットフォーム「stera」端末の販売台数も増加したことが、イニシャル売上と当セグメントの決済処理件数・金額の拡大に繋がりました。また、注力市場である自動精算機や券売機等の無人決済市場(Unattended Market)での案件の受注も順調に進捗いたしました。

以上の結果、売上収益は30,812,806千円(前年同期比33.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は14,424,791千円(前年同期比24.6%増)となりました。

 

(ⅱ)金融関連事業

金融関連事業(マネーサービスビジネス:MSB)については、加盟店のニーズに応える入金サイクルを設定し、キャッシュ・フロー改善に資する早期入金サービスや、決済データ等を活用して成長資金を提供する加盟店向け融資サービスであるトランザクションレンディング、海外事業者に向けたレンディングサービス、送金サービス、給与即時受け取りサービスの「即給 byGMO」等のほか、連結子会社であるGMOペイメントサービス株式会社を通じて「GMO後払い」を提供しております

当連結会計年度においては、決済サービスである「GMO後払い」は、取扱高は引き続き伸長したものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を勘案し与信を保守的にしたことや前年同期における巣籠消費需要の反動等から売上収益の成長率は低下いたしました。しかし、与信関連費用を一定水準に抑えることができたことから、セグメント利益の拡大に貢献いたしました。早期入金サービスは決済代行事業の拡大に伴い好調に推移し、海外事業者に向けたレンディングサービスにおいても、今後安定的な収益性が見込める新たな融資先の開拓が進捗し、売上収益の増加に貢献しました。また、企業間決済を支援する金融関連サービスにおいて、サービスの拡充及び金融機関との連携にも取り組みました

以上の結果、売上収益は10,151,451千円(前年同期比7.8%増)となりセグメント利益(営業利益)は2,093,180千円(前年同期比16.3%増)となりました。

また、金融関連事業の拡大に伴い増加する運転資金や貸付金等の資金需要に充当するために2018年6月19日に発行した2023年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債が、2021年4月21日付で社債要項に定める130%コールオプション条項の条件が充足されたため、当初の予定に対し約2年前倒しとなる2021年6月18日までに普通株式への転換が完了いたしました。

さらに、今後の持続的な成長に向け、更なる資金を低コストで確保することを目的に、金融関連事業のうち、主として海外レンディング、トランザクションレンディング、早期入金サービス等のサービスの拡大に伴い増加する運転資金や貸付等の資金及び、決済及びフィンテック分野の企業のM&A戦略実行、又は投資資金(ファンドを通じた投資(自己出資分)を含む。)を資金使途とし、2021年6月22日に社債額面200億円の2026年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行いたしました。

 

(ⅲ)決済活性化事業

決済活性化事業については、商品の売れ行きを確認しながら広告運用や分析を行い当社グループ加盟店の売上向上に繋げるマーケティング支援サービスや、医療受付現場の業務効率化に繋がる医療特化型予約管理システム「メディカル革命 byGMO」等を提供する連結子会社のGMO医療予約技術研究所株式会社のサービスを提供しております。

当連結会計年度において、GMO医療予約技術研究所株式会社は、予約・問診票記入・受付・決済といった行為をスマホアプリから行えるほか、導入している複数の医療機関の診察券をスマートフォン1つに集約することができるサービスを提供しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による需要が高まったことから売上収益が前年同期比で85.6%増となり、当セグメントの売上収益の増加に貢献しました。なお、直近の事業運営の状況を鑑み、GMO医療予約技術研究所株式会社に係るのれん等の減損損失166,576千円を計上しております。また、SSLクーポン及び配送サービスは取扱い減少に伴い減収となりました。

以上の結果、売上収益は717,861千円(前年同期比19.2%増)となり、セグメント損失(営業損失)は106,886千円(前年同期はセグメント利益(営業利益)77,496千円)となりました。

 

 

c.財政状態
(ⅰ)資産

当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ23,433,270千円増加し、215,455,892千円となりました。これは主に現金及び現金同等物8,693,158千円、前渡金14,281,294千円が増加したことによるものです。

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.現金及び現金同等物」に記載したとおり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物には関係会社預け金が22,930,000千円含まれており、連結財政状態計算書上の関係会社預け金2,000,000千円と合わせると、関係会社預け金の残高は24,930,000千円となっております。これはGMOインターネットグループがグループ全体で資金運用を行うために導入しているキャッシュマネジメントシステム(以下、「CMS」という。)を利用し、手元資金を預け入れたものです。そのため、当社グループにおいて事業の進捗に伴って資金需要が増大した際には、CMSの返済期日が到来していなくても、所定の日数より前に申請することで、随時資金を引き出すことが可能です。

 

(ⅱ)負債

当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ933,594千円減少し、157,635,512千円となりました。これは主に社債2,778,977千円が増加した一方、借入金3,773,285千円が減少したことによるものです。

 

(ⅲ)資本

当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べ24,366,864千円増加し、57,820,379千円となりました。これは主に剰余金の配当3,826,483千円により減少した一方、当期利益8,982,961千円の計上、転換社債型新株予約権付社債の発行1,006,926千円、転換社債型新株予約権付社債の転換17,040,858千円により増加したことによるものです。

 

② キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首残高に比べ8,693,158千円増加し、104,523,965千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは以下のとおりです。

 

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果使用した資金は6,343,236千円(前年同期は49,188,824千円の獲得)となりました。これは主に税引前利益13,285,643千円により資金が増加した一方、前渡金の増加14,281,294千円、法人所得税の支払額4,653,399千円により資金が減少したものです。

 

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果得られた資金は2,230,999千円(前年同期は4,493,307千円の使用)となりました。これは主に無形資産の取得による支出1,677,505千円、関係会社預け金の預入による支出2,000,000千円により資金が減少した一方、関係会社預け金の払戻による収入5,000,000千円により資金が増加したものです。

 

c.財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果得られた資金は12,781,695千円(前年同期は785,107千円の使用)となりました。これは主に短期借入金の純減少額3,020,000千円、配当金の支払額3,826,280千円により資金が減少した一方、社債の発行による収入21,057,055千円により資金が増加したものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは決済代行事業、金融関連事業及び決済活性化事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため記載しておりません。

 

b.受注実績

生産実績と同様の理由により記載しておりません。

 

c.販売実績

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概況 b.セグメントの業績」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。

 

主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上収益(千円)

割合(%)

売上収益(千円)

割合(%)

株式会社ZOZO

3,994,272

12.1

 

(注) 当連結会計年度の株式会社ZOZOに対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を含む会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

財政状態の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概況 c.財政状態」に記載しております。

 

b.経営成績

経営成績の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の概況 a.経営成績の概況及びb.セグメントの業績」に記載しております。

 

c.キャッシュ・フロー

(ⅰ)キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー」に記載しております。

(ⅱ)資本の財源及び資金の流動性について

当社グループにおける主な資金需要は、金融関連事業の拡大に伴い増加する運転資金や貸付金等によるものです。主な資金調達は、短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、長期性資金については金融機関からの長期借入や社債での調達を基本としております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による、世界的な経済活動の停滞やその長期化等で当社グループの資金繰りに及ぼす影響に備え、コミットメントライン契約を締結し資金調達の十分な流動性を確保しております。

(ⅲ)財務政策

当社グループは、持続的な企業価値の向上とそれを通じた株主還元の向上を実現するために、資本効率を向上させつつ、財務の健全性・柔軟性も確保された、最適な資本構成を維持することを基本方針としております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

会社名

契約の名称

契約の内容

契約期間

自動更新

株式会社三井住友フィナンシャルグループ、
株式会社三井住友銀行、

三井住友カード株式会社及び
GMOインターネット株式会社

資本提携契約書

合弁会社を通じた決済代行サービスに関する資本提携に係る契約

自 2021年3月24日
至 2026年3月23日

有(5年)

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。