文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、「思いをかたちに」を経営理念とし、最新のデジタルテクノロジーと独自のネットワークシステムで、写真そのものが持つ表現力を深め、広げていきたいと考えております。当社が目指すのは、撮影後のフォトイノベーションであり、新しい写真文化の創造を使命としております。
当社のビジネスは、ITデジタル技術・印刷および色管理技術・ヒューマンリテラシーなど広範囲にわたる複合的な技術やノウハウの集約によって成り立っています。インターネットなどの通信インフラにより提供された画像データに高度な画像処理技術や写真印刷技術などを施すことで、完全にカスタマイズされたサービスを一人一人のお客様に提供し、究極の顧客満足を得る企業を目指してまいります。
さらに、画像映像の新しい表現方法や、インターネットを活用した新規ビジネスなど、新しい取り組みにも常に挑戦してまいります。
当社は、新しい写真文化の創造を使命としており、事業の拡大を通じて、より多くの感動を提供してまいりたいと考えております。そのために、事業の安定的成長と適切な利益の獲得が重要な経営目標であると認識しております。従いまして、当社は、経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。
当社は、安定成長型ストックビジネスであるメモリアルデザインサービス事業とチャレンジング型ビジネスであるパーソナルパブリッシングサービス事業、空中結像という新しい市場の創造を目指すエアリアルイメージング事業という位置づけの異なる3つの事業にバランスよく力を注いでまいります。
当社の属する写真業界は、デジタルカメラの普及やブロードバンドの一般化による大きな変革期を迎えております。このような環境のもと、デジタル写真処理、印刷、製本などすべての機能を内製化している強みを生かし、顧客ニーズの変化を的確に捉えた新サービスの開発、提案を推し進めるとともに、既存サービスのさらなる浸透に邁進してまいります。
メモリアルデザインサービス事業は、当社設立以来の中核事業であり、安定的な成長と利益獲得の基盤が確立しております。当事業では、遺影写真加工のさらなるシェアアップと強固な顧客基盤への多様なサービスの提供および生産性の向上を重点施策として今後の安定成長を目指すとともに、当社の保有する技術やサービスの他市場への展開を模索してまいります。
パーソナルパブリッシングサービス事業は、数千億円といわれる写真アウトプット市場をターゲットにしており、大きなポテンシャルを有しております。当事業の認知度が一定程度広まってまいりましたが、未だ十分とはいえません。当事業の認知度の向上に努め、印刷による1冊から写真集という新しい写真文化の浸透に注力してまいります。海外を含めた写真館などのプロフェッショナル写真分野及び写真愛好家を中心とするハイエンドアマチュアや一般コンシューマ分野それぞれにおいて、当事業の知名度を向上させ、業容の拡大を図っていく方針であります。生産面においては、業容の拡大に応じた適切な生産能力の増加と生産効率の向上に努めるとともに、顧客ニーズに即した発注ツールの開発や製品ラインナップの充実に注力いたします。また、スマートフォンやタブレットに対応したビジネスの確立にも努めるとともに、OEMでの供給など当社の製造技術や信頼性を活かしたビジネスへも取り組んでまいります。
エアリアルイメージング事業は、当社が取得しました空中結像技術を活用して、画像映像の新しい表現方法の確立を目指しております。空中結像を可能にするプレートの開発、製造、販売により当社の成長の原動力とすべくチャレンジしてまいります。
また、上記3事業にとどまらず、ベンチャー企業との提携を含め、新しいビジネスや市場の創造に取り組んでまいります。
今後の見通しとしましては、国内企業の業績回復など明るい兆しがあるものの、市場における競争環境の激化により楽観できない状況が継続するものと思われます。葬儀葬祭業界は、家族葬の増加により葬儀単価が下落傾向にあり、葬儀演出に関する差別化ニーズが増加しております。プロフェッショナル写真業界では、デジタル化が進み、撮影技法だけでなく、画像処理、レイアウトなどのデジタルスキルが重要となってきております。また、一般コンシューマではスマホによる写真撮影が一般化し、写真共有による楽しみが浸透しております。このような環境のもと、継続して成長していくために、以下の項目を対処すべき課題と認識しております。
平成23年より開始しましたエアリアルイメージング事業は、そのユニークな技術力、シンプルな構造、利用可能性の広さなどから、展示会やデモンストレーションなどでの評価は高いものの、ASKA3Dプレートの低コストでの量産化には想定以上の時間を要しており、十分に事業として確立していないのが現状です。
このたび樹脂製ASKA3Dプレートのサンプル供給が可能となったことで、国内外のお客様にサンプルプレートを購入いただくとともに、さらなる品質の向上と量産体制の構築を進めてまいります。あわせて、展示会にも積極的に出展することで、ASKA3Dプレートの導入を加速化し、エアリアルイメージング事業の収益化を実現してまいります。
従来より展開しておりますメモリアルデザインサービス事業、パーソナルパブリッシングサービス事業とも安定した売上、利益を獲得しておりますが、さらなる飛躍を課題として認識しております。
両事業とも、豊富な顧客基盤や技術力を強みとしており、メモリアルデザインサービス事業の「tsunagoo」やパーソナルパブリッシングサービス事業のOEM供給などその強みを生かした新サービスやマーケットの創出を進めており、今後もさらに推進してまいります。
平成30年7月27日開催の株主総会後の取締役会にて、設立以来初めて社長が交代いたしました。また、執行役員4名を選任し、既存事業および新規事業開発において権限を委譲することで、よりスピーディーな意思決定を可能にしてまいります。このような新しい経営管理体制のもとで、変化が激しい経営環境の中、会社の継続的な成長を実現いたします。
以下において、当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意下さい。
(1) 葬儀施行価格の低下傾向の影響等について
当社のメモリアルデザインサービス事業が対象とする葬儀業界においては、高齢化社会が一段と進行する中でマーケット自体の拡大が見込まれるものの、会葬者の減少により、葬儀施行価格が全般的に低下傾向にあります。当社が取扱う遺影写真等の葬儀施行価格全体に占める割合は相対的に低く、葬儀施行価格の低下の影響は限定的なものと考えており、また、当社では遺影写真自体の高品質化による他社との差別化や葬儀演出関連の新サービスの提案により販売単価の低下を抑制するよう努めております。さらに、画像加工業務の効率化などにより利益率向上にも努めております。しかしながら、このような施策を行ったにもかかわらず、全体的な葬儀施行価格の低下の影響を受け、遺影写真の販売単価の低下が余儀なくされた場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、昨今、お亡くなりになった方を葬儀を行わず直接火葬場へ送る、いわゆる直葬が増加傾向にあり、直葬におきましては遺影写真を作成しないことが多くあります。現在のところ、全体に占める割合は僅少でありますが、将来大きく増加した場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 競合の影響について
当社が、メモリアルデザインサービス事業において主として行っている、遺影写真等画像のデジタル加工、通信出力サービスは、当社が独自に他社に先駆けて開発したものであり、長年培ってきた技術やノウハウによって高い品質を維持するとともに、全国的な自社サポート拠点の設置による安定的なサービス供給体制を構築しており、他社の追随を許さないものとなっております。当サービスにおきましては、全体の遺影写真に対する、フルリモートコントロールによる通信出力を活用したデジタル画像加工が占める割合は現在のところまだ相対的に低く、今後とも同方法への切り替え需要が見込めるものと思われます。現在のところ、当社と類似したサービスを提供している会社はありますが、品質、サポート体制、顧客基盤、新サービス開発力において当社に優位性があるものと認識しております。従いまして、当事業を推進していくうえで、他社との競合が激化するような可能性は低いものと考えておりますが、将来において、新たな技術、手法による遺影写真等の画像加工サービスが開発され、当社が提供するサービスに置き換わるような事象が生じた場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、パーソナルパブリッシングサービス事業において提供しております、高品質なオンデマンド写真印刷による、少ロット、低価格の個人向け写真集の作製は、メモリアルデザインサービス事業で蓄積してきた高い画像処理ノウハウや、高度なカラーマネジメント技術、特殊印刷機制御技術など広範囲にわたる技術やノウハウを基として確立した事業であります。当社と同様の事業を行う会社は存在しますが、品質、営業・サポート体制、顧客基盤、新製品開発力において当社に優位性があるものと認識しております。しかしながら将来において、技術開発とマーケティングの両面において能力の高い企業が市場に参入し、競争の激化によって当社の優位性が失われた場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) システム障害について
当社の事業はインターネットなど通信ネットワークを利用しているため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピューターウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入等により、通信ネットワークの切断、ネットワーク機器等の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社の事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社においては、このようなリスクを回避するため、自動バックアップシステムの構築や、緊急時のシステム対応の徹底、自家発電設備の導入等の対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず何らかの要因でシステムに障害が発生した場合、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 顧客情報や顧客資産の管理について
当社は、写真画像の加工や写真集作製のサービス提供を行っており、この過程において顧客情報を取扱うことになります。また、サービスによってはネガフィルムなど顧客資産を預かることになります。
そうした顧客情報の機密保持につきましては、情報を取扱うデータベースへのパスワードによるアクセス制御等セキュリティ対策を整えるほか、徹底した社員へのモラル教育実施や内部監査の強化などを行うことで、当社内部からの漏洩防止に努めるとともに、個人情報に関してはプライバシーマークを取得するなど管理体制を整備しております。また、顧客資産の管理につきましては、管理手法の徹底、教育、付保などの対策を講じております。こうした対策にもかかわらず、不測の事態により顧客情報の漏洩または顧客資産の紛失が発生した場合、当社の社会的信用の低下や賠償の支払などにより、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) サービスの展開について
当社は、新しい写真文化の創造を目指して、常に他社に先駆けて積極的に新サービスを展開する方針であります。新サービスの展開にあたっては、当社において研究開発やシステム開発を行う必要があり、当該開発が様々な要因により時間を要して対応が遅れた場合や、必ずしも当初の想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
また、開発が想定どおりに進捗した場合であっても、販売網の構築や新サービスの認知に時間がかかることや顧客ニーズに十分応えることができないなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) エアリアルイメージング事業について
当社は、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術を取得し、エアリアルイメージング事業として、事業を開始しました。非常に斬新でユニークな技術であるがゆえに、さらなる技術開発に想定より時間がかかったり、コストがかかる可能性があります。また、空中結像を可能にする反射パネルの試作化には成功しており、これから量産化研究を進めますが、量産化が想定通り進まない可能性があります。マーケティングが上手く行えなかったり、販売パートナーの開拓や製品・技術の認知に時間がかかったり、顧客ニーズに十分応えることができない可能性があります。これらの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当技術は、高照度、高精細、高い飛び出し距離など優位性を持っておりますが、当技術より優れた技術が出現し、当技術が陳腐化する等の原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 海外での事業展開の進捗について
当社は、パーソナルパブリッシングサービス事業においては、新しい写真文化の創造を目指して、アメリカなど海外に事業を展開する方針であります。また、エアリアルイメージング事業においても、海外市場を含めて営業展開を図っております。海外への事業展開にあたっては、文化、言語、習慣の違いなどからマーケティングに想定以上の時間がかかったり、適切な代理店網の構築が十分にできないことやサービスの認知に想定以上の時間がかかるなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 販売代理店との関係について
当社は、海外におけるパーソナルパブリッシングサービス事業の展開においては、各エリアごとに販売代理店を設置し、販売代理店と協働して市場の拡大を図っております。現時点では、販売代理店と友好的かつ安定的な関係を維持しておりますが、今後何らかの理由により有力な販売代理店との関係が悪化した場合、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 為替変動の影響について
当社は、特にパーソナルパブリッシングサービス事業においては、新しい写真文化の創造を目指して、アメリカなど海外に事業を展開する方針であり、海外向け売上も一定の規模があります。海外向け売上は外貨建て取引が中心であり、急激な円高となった場合は、海外向け売上の採算が悪化し、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 知的財産権について
当社は、積極的に特許権、商標権等の出願を行い、知的財産権の保全を図っていく方針でありますが、これらの登録出願が認められない可能性があり、そのような場合には当社の今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の知的財産権が侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用が発生するなど、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社ではこれまで知的財産権に関しての侵害訴訟等を提起されておりません。しかしながら、当社の事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは非常に困難であり、当社が把握できないところで知的財産権を侵害している可能性は否定できません。また、今後当社の事業分野における第三者の特許権など知的財産権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があり、そのような場合には当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 生産能力の集中について
当社は、メモリアルデザインサービス事業の生産能力の約3分の2、パーソナルパブリッシングサービス事業の生産能力のほとんどが広島県広島市の本社及びその周辺に集中しております。これは生産能力の集中による生産設備の高稼動や、効率的な生産体制の構築、生産人員の教育の容易さなど集中させているメリットが十分にあると判断しているためであります。メモリアルデザインサービス事業では、オペレーションセンターを国内3か所(広島・千葉・滋賀)に分けて設置するなど、そのリスクを分散すべく対策をとっておりますが、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故、物流網の障害などが生じた場合、製品・サービスの供給が滞り、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 代表取締役会長への依存について
当社の代表取締役会長である福田幸雄は、当社の創設者であり、会社経営の最高責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめとして、当社の事業推進において重要な役割を果たしております。
このため、当社では同氏に対する過度な依存を回避するよう、権限の委譲などにより経営リスクの軽減を図るとともに、他の経営陣の育成に努めるなど経営体制の構築に努めておりますが、同氏が何らかの理由により業務遂行に支障を来たすような事態となった場合、当社の業績や事業の推進に影響を与える可能性があります。
(13) 小規模組織であることについて
当社は、平成30年4月末現在、取締役4名、監査役3名並びに従業員346名と規模が比較的小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものになっております。今後につきましては、事業拡大に伴い人員増強を図り、社内管理体制もあわせて強化・充実させていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応が出来なかった場合は、結果として当社の事業遂行及び拡大に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、小規模な組織であるため、業務を特定の個人に依存している場合があります。平成30年5月より執行役員を設け、権限移譲を進めており、今後も、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成などを進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出などにより、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
(14) 役員退職慰労金について
当社では、役員退職慰労金については在任期間の経過ではなく、在任中の功労に応じて支給する方針のため、会社の業績動向により、その金額は減額されたり、場合によっては支払われないこともあります。従いまして、支給金額の上限の目安となる算定基準は設けているものの、支給見込額の合理的予測は困難であり、引当金を計上しておりませんが、役員が退任し、費用負担が発生した場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国経済は、米国政権の今後の政策動向や地政学リスクの高まりなど先行き不透明感があるものの、政府の景気対策や日銀の金融政策により、企業収益や雇用環境に改善が続き、全体的に緩やかな回復基調で推移してまいりました。
このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するメモリアルデザインサービス事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するパーソナルパブリッシングサービス事業、空中結像という今までにないユニークな技術で、新しい市場を創造し、夢の実現を目指すエアリアルイメージング事業、それぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
平成30年3月には、超高速3Dデータ処理技術をコア技術として、全身高速3Dスキャナーおよび3Dデータ処理システムの開発、製造、販売を行っているベンチャー企業である株式会社VRCと資本業務提携を行いました。
セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(メモリアルデザインサービス事業)
当事業におきましては、主力である遺影写真加工収入や動画等葬儀演出サービス収入は想定をやや下回りましたが、ハード機器売上は好調に推移し、エアリアルイメージング事業とのコラボ商品である「飛鳥焼香台」の売上も寄与いたしました。また、葬祭市場での豊富な顧客基盤を活用し葬儀社と喪主と会葬者を繋ぐ新サービス「tsunagoo」に弔電機能も加え、葬儀社へのプロモーションを進めてまいりました。
利益面におきましては、画像処理オペレーターの人件費率が上昇したことに加え、第3四半期以降、発送配達費が想定以上の値上げにより増加し、セグメント利益は想定を下回る結果となりました。
以上の結果、売上高は2,524,634千円(前期比104.0%)、セグメント利益は750,399千円(前期比94.2%)となりました。
(パーソナルパブリッシングサービス事業)
当事業では、国内プロフェッショナル写真市場は「アスカブック」、国内一般消費者市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
国内プロフェッショナル写真市場では、自社営業による顧客獲得に加え、展示会の出展や全国デジタルフォトセミナー、ワークショップの開催に加え、新製品を投入し、市場へのさらなる浸透を推進いたしました。その結果、プロフェッショナル写真家向けの売上は堅調に推移いたしました。また、高評価サービスである「赤ちゃん等身大フォト」の専用サイトを開設し、その拡販、浸透にも努めてまいりました。
国内一般消費者市場では、効率的なネット広告や各種キャンペーンの実施に加え、SNSの活用や展示会「CP+」への出展、新製品の投入などで、サービスの浸透を図ってまいりましたが、新規顧客の獲得に苦戦し、一般消費者向け売上は前期実績を下回りました。一方、OEM供給につきましては、サービスの浸透により、売上は順調に伸長いたしました。それに対応して、予定通りOEM部門の印刷設備、製本設備を増強いたしました。
利益面におきましては、第3四半期以降、発送配達費が想定以上の値上げにより増加したものの、特にOEM売上の伸びにより稼働率が向上したことが寄与し、セグメント利益は想定以上に増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,271,521千円(前期比110.8%)、セグメント利益は778,088千円(前期比118.3%)となりました。
(エアリアルイメージング事業)
当事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指し、平成23年3月に開始しました事業であります。従来、空中結像を可能にする当社独自技術のプレートをAIプレートと称しておりましたが、平成30年1月に海外ブランドと統一し、サービスブランドをASKA3D、プレート名をASKA3Dプレートといたしました。
当事業におきましては、空中結像を可能にするASKA3Dプレートの量産化を最重要課題として取り組んでおります。
ガラス製ASKA3Dプレートにつきましては、十分なコストダウンは図れていないものの、高品質の空中結像を可能にする大型プレートを供給しており、国内外の展示会へ出展したことにより、小ロットではありますが、サイネージや研究開発目的での販売が増加してきております。また、メモリアルデザインサービス事業とのコラボレーション企画である「飛鳥焼香台」向けのプレート供給も行ってまいりました。
高い量産性と低コスト化を目指しています樹脂製ASKA3Dプレートにつきましては、その完成に向け、複数回にわたる金型の製作や製造工程の見直し、試作品の改良などトライアルアンドエラーを繰り返してまいりましたが、ようやくサンプルが完成し、平成30年6月よりサンプル供給が開始できることとなりました。量産体制の早期確立を目指すとともに、さらなる品質の向上を図ってまいります。
マーケティング面におきましては、国内外それぞれ自社営業による販売活動のほか、シーテックなど国内2か所および米国やドバイなど海外3か所での展示会に出展いたしました。そのほか、ASKA3Dプレートを組み込んだATMを共同開発し国内外の展示会に参考出品いたしました。ASKA3Dプレート販売先がプレートを活用した製品等を展示会に出展されるケースも増えてまいりました。また、本年6月にはドイツの展示会に出展いたしました。
費用面では、国内外の展示会に積極的に出展した結果、広告宣伝費が大きく増加いたしました。また、樹脂製ASKA3Dプレートの量産実現に向けて集中的に研究開発を行い、研究開発費が増加いたしました。そのほか、人員増強に伴う人件費や、海外での旅費交通費、および特許関連費用も増加いたしました。
以上の結果、売上高は118,204千円(前期比195.3%)、セグメント損失は250,467千円(前期は183,742千円の損失)となりました。
以上の結果、売上高は5,904,010千円(前期比108.6%)となり、利益面につきましては、パーソナルパブリッシングサービス事業の利益が増加したものの、エアリアルイメージング事業で先行費用により損失が拡大したため、経常利益は795,949千円(前期比98.9%)、当期純利益は556,890千円(前期比97.3%)となりました。
(全般)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ、390,650千円増加し、5,715,897千円となりました。その主な要因は、土地が178,805千円増加、投資有価証券が93,500千円増加したためであります。また、自己資本比率は前事業年度末に比べ1.1ポイント上昇し、87.4%となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ、99,103千円増加し、3,408,490千円となりました。その主な要因は、利益の順調な計上により現金及び預金が33,529千円増加し、売上増加に伴い売掛金が40,740千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ、291,547千円増加し、2,307,407千円となりました。その主な要因は、土地が178,805千円増加、投資有価証券が93,500千円増加したためであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ、4,021千円減少し、704,183千円となりました。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ、1,897千円減少し、11,700千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ、396,569千円増加し、5,000,014千円となりました。その主な要因は、利益剰余金が380,482千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、設備投資、ソフトウェア開発投資を行うとともに、投資有価証券の取得を行った一方、確実な利益の計上により営業活動からの資金を順調に獲得した結果、前事業年度末に比べ、33,529千円増加し、1,706,781千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、788,191千円(前事業年度は818,011千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益774,383千円、減価償却費309,094千円を計上した一方、法人税等の支払額として236,814千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、596,942千円(前事業年度は293,619千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得433,241千円、無形固定資産の取得58,482千円、投資有価証券の取得99,900千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、157,530千円(前事業年度は164,281千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払167,225千円によるものであります。
a. 生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
|
第22期 (自 平成28年5月1日 至 平成29年4月30日) |
第23期 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
||
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前期比(%) |
生産高(千円) |
前期比(%) |
|
パーソナルパブリッシングサービス事業 |
1,396,291 |
103.2 |
1,487,079 |
106.5 |
|
エアリアルイメージング事業 |
104,986 |
149.5 |
104,692 |
99.7 |
|
合計 |
1,501,278 |
105.5 |
1,591,772 |
106.0 |
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 メモリアルデザインサービス事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
|
第22期 (自 平成28年5月1日 至 平成29年4月30日) |
第23期 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
||
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前期比(%) |
仕入高(千円) |
前期比(%) |
|
メモリアルデザインサービス事業 |
505,849 |
98.7 |
560,772 |
110.9 |
|
パーソナルパブリッシングサービス事業 |
80 |
― |
2,047 |
2,545.4 |
|
合計 |
505,929 |
98.7 |
562,819 |
111.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 エアリアルイメージング事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。
メモリアルデザインサービス事業、パーソナルパブリッシングサービス事業、エアリアルイメージング事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、メモリアルデザインサービス事業においては概ね1日以内、パーソナルパブリッシングサービス事業においては概ね20日以内、エアリアルイメージング事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
|
第22期 (自 平成28年5月1日 至 平成29年4月30日) |
第23期 (自 平成29年5月1日 至 平成30年4月30日) |
||
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
メモリアルデザインサービス事業 |
2,427,256 |
104.1 |
2,524,634 |
104.0 |
|
パーソナルパブリッシングサービス事業 |
2,951,308 |
106.1 |
3,271,521 |
110.8 |
|
エアリアルイメージング事業 |
59,634 |
102.2 |
107,854 |
180.9 |
|
合計 |
5,438,199 |
105.1 |
5,904,010 |
108.6 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
第23期において、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありますが、守秘義務を負っているため、顧客の名称、売上高の公表は控えさせていただきます。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載しております。
(全般)
当事業年度の経営成績は、売上高5,904,010千円(前期比108.6%)、経常利益795,949千円(前期比98.9%)、当期純利益556,890千円(前期比97.3%)となりました。
当社は経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。当事業年度の売上高増加率は8.6%であり、前事業年度に比べ、3.5ポイント向上いたしました。これは、パーソナルパブリッシングサービス事業において、OEM供給部門が伸びたことが主な要因であります。また、売上高経常利益率は13.5%となり、前事業年度に比べ、1.3ポイント下落いたしました。これは、メモリアルデザインサービス事業において、画像処理オペレータの増員などにより粗利率が低下したことや、エアリアルイメージング事業において、広告宣伝費や特許関連費用、研究開発費などの先行費用が増加しセグメント損失幅が拡大したことが主な要因であります。
(売上高)
売上高は、前事業年度に比べ、465,811千円増加し5,904,010千円(前期比108.6%)となりました。
各セグメントの売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上原価)
売上原価は、前事業年度に比べ、237,376千円増加し2,863,298千円となり、売上原価率は前事業年度に比べ、0.2ポイント増加の、48.5%となりました。これは主に、メモリアルデザインサービス事業において画像処理オペレータの人件費率が上昇したことによるものであります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ、240,539千円増加し2,252,012千円となり、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前事業年度に比べ、1.1ポイント増加の、38.1%となりました。これは主に、全社的に発送配達費が増加したことや、エアリアルイメージング事業における研究開発費が増加したことによるものであります。
(営業外損益及び特別損益)
営業外収益は、前事業年度に比べ、3,258千円増加し7,249千円となりました。
営業外費用は、前事業年度に比べ、178千円減少し計上はありませんでした。
特別損失は、前事業年度に比べ、18,662千円増加し21,566千円となりました。これは主に、パーソナルパブリッシングサービス事業において、生産設備を除却したことや、サービスを終了したソフトウェアを除却したことによるものであります。
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。
当社の事業活動における資金需要の主なものは、パーソナルパブリッシングサービス事業における生産設備やエアリアルイメージング事業における研究開発費等になります。また、自社で生産、研究を行っていることから、生産、研究拠点の拡充を行う場合には、資金需要が発生します。
該当事項はありません。
当事業年度の研究開発活動は、デジタル技術を応用したネットワーク型情報社会が確立していく中、当社の強みである画像処理技術や写真印刷技術を生かした新製品の開発及び新市場の開拓に積極的に取り組んでおります。ネットワーク型情報社会では、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク技術、画像処理技術、組版技術、写真印刷技術、製本技術など専門分野が細分化しており、当社は画像処理技術及び写真印刷技術の研究をメインとし、各専門分野のエキスパートと情報交換、技術協力により、新たなサービスの企画開発を行っております。また、新しい映像画像の表現方法として、空中結像技術を取得し、さらなる研究開発を進めております。
研究開発体制としましては、メモリアルデザインサービス事業とパーソナルパブリッシングサービス事業につきましては、システム開発グループが中心となり、両事業部門と密接に連携することにより、効率的な研究開発活動を行っております。また、エアリアルイメージング事業につきましては、エアリアルイメージング事業部が研究開発活動を行っております。
当事業年度の研究開発費の総額は147,333千円となっております。メモリアルデザインサービス事業とパーソナルパブリッシングサービス事業は共有の研究開発も行っているため、研究開発費は、両事業につきましては、セグメント別に区分しておりません。
セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(メモリアルデザインサービス事業)
メモリアルデザインサービス事業では、主として、お客様の多様なニーズにこたえる高付加価値サービスの開発、商品化に取り組んでおります。当事業年度は、主として、葬儀社と喪主と会葬者をつなぐ新サービス「tsunagoo」の開発に注力してまいりました。
(パーソナルパブリッシングサービス事業)
パーソナルパブリッシングサービス事業では、「デジタルカメラから写真集」という新しい写真表現方法に役立つ発注ツールやコミュニケーションツールの開発に重点的に取り組んでおります。当事業年度は、主として、フォトブック等の受注システムの改良開発や新サービスに係るソフト開発に取り組んでまいりました。
(エアリアルイメージング事業)
エアリアルイメージング事業では、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術の開発に取り組んでおります。当事業年度は、主として、空中結像を可能にするプレートにおきまして、新製法による樹脂製プレートの量産技術の研究開発に重点的に取り組んでまいりました。当事業年度における研究開発費の金額は107,854千円であります。