第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、中国の景気減速など先行きの不透明感はあるものの、米国では個人消費や雇用、企業の設備投資などが底堅く推移し、政府による積極的な各種政策により、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。

当社グループが属するIT業界は、EC市場及びインターネット広告市場の拡大を背景としたネット通販サイトの構築需要やインターネット広告需要が拡大しております。また、企業の相次ぐ情報漏えい事件の影響によりセキュリティへのIT投資意欲の高まりや、クラウドサービス市場の拡大を背景としたクラウドサービス需要が拡大するなど、企業のIT投資は順調に推移いたしました。

このような状況の中で、当社グループはECサイト構築パッケージ「ecbeing」を活用したECソリューション事業の業績拡大したことに加え、セキュリティビジネス及び当社独自のサービスである「SCクラウド」の拡大に注力してまいりました。

これらの結果、売上高は122億77百万円(前期比2.8%増)、営業利益は14億61百万円(同0.4%減)、経常利益は15億55百万円(同2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億17百万円(同8.1%増)となりました。

 

 当連結会計年度におけるセグメントの業績の概要は、次のとおりであります。

① ECソリューション事業

ECサイト構築パッケージ「ecbeing」の販売、カスタマイズ及びデータセンターでのホスティングサービスの提供に加えて、プロモーション等の付加価値サービスを提供し、トータル的なECソリューションを提供しております。

ECソリューション事業は、インターネット広告売上高、保守及びホスティング売上高が伸長したことにより、売上高は58億38百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(経常利益)は13億51百万円(同18.9%増)となりました。

 

② システムインテグレーション事業

当社グループが開発した3つのソフトウェアプロダクト(「X-point」、「AgileWorks」、「L2Blocker」)の販売、ネットワーク構築を提供しております。

システムインテグレーション事業は、ネットワーク構築及び当社独自のサービスである「SCクラウド」のクラウドサービス売上高が伸長したことにより、売上高は26億20百万円(前期比2.6%増)、セグメント利益(経常利益)は7億33百万円(同23.2%減)となりました。

 

③ 物品販売事業

法人顧客向けにパソコン及びサーバー等のIT機器の販売、市販パッケージソフトウェアを提供しております。

物品販売事業は、市販パッケージソフトの売上高が伸長したことにより、売上高は38億18百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(経常利益)は79百万円(同16.3%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して17億29百万円増加し、52億68百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、12億74百万円(前期は14億18百万円の獲得)となりました。これは、主に法人税等の支払が6億29百万円、売上債権の増加が1億56百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が15億99百万円、減価償却費が2億70百万円、退職給付に係る負債の増加が1億68百万円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、7億33百万円(前期は7億96百万円の使用)となりました。これは、主に投資有価証券の取得による支出が5億38百万円、有価証券の取得による支出が4億91百万円、有形・無形固定資産の取得による支出が4億1百万円あったものの、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が21億98百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2億78百万円(前期は2億42百万円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払が2億84百万円あったこと等によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品もあるため、セグメントごとに生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 

 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

販売高(千円)

前期比(%)

ECソリューション事業

5,838,051

2.9

システムインテグレーション事業

2,620,420

2.6

物品販売事業

3,818,884

2.9

合計

12,277,355

2.8

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループの属するIT業界は、EC市場の拡大を背景としたECサイト構築需要が拡大していることや、企業の相次ぐ情報漏えい事件の影響によりセキュリティへのIT投資意欲が高まっております。また、クラウドサービス市場の拡大を背景としたクラウドサービス需要の急激な拡大やIT技術者の人材不足が深刻化するなど、IT業界を取り巻く環境は大きく変化しており、この環境変化に対して、より迅速かつ柔軟に対応していくことが求められています。

そのため、当社グループが更なる成長を目指すためには、ECソリューション事業及びシステムインテグレーション事業の拡大を図ることが急務であり、人材の確保・育成、販売体制の強化及び知名度の向上に加え、製品機能の強化の充実が課題となっております。

このような状況を踏まえ、次のような課題を掲げて計画的かつ迅速に取り組んでまいります。

 

① 人材の確保・育成

当社グループは、主力製品であるECサイト構築パッケージ「ecbeing」を活用したECソリューション事業の拡大により成長を遂げておりますが、IT技術の進歩に伴い顧客の要求も高くなり開発案件の難易度は高くなっております。また、IT技術者の人材不足が深刻化しております。今後も更に市場拡大が見込まれる中で、成長を果たしていくためには、IT技術者の人材確保や、顧客の様々な要望に応えられる開発スキル向上のための人材育成が重要であると認識しております。

そのため、積極的な人材採用の実施により人材確保に努めると同時に、能力を向上させるための研修の実施と評価制度の充実により、社員の能力を最大限に発揮させる仕組みを確立してまいります。

 

② 販売体制の強化及び知名度の向上

当社グループは、ECサイト構築需要の拡大により主力製品であるECサイト構築パッケージ「ecbeing」を活用したECソリューション事業の拡大により成長を遂げております。また、企業の相次ぐ情報漏えい事件の影響によるセキュリティへのIT投資意欲の高まりを受けて、セキュリティビジネスの拡大や、当社独自のサービスである「SCクラウド」のクラウドビジネスの拡大などにより成長を遂げております。

今後も更に市場拡大が見込まれる中で、成長を果たしていくためには、販売体制の強化及び知名度の向上が重要であると認識しております。

そのため、セキュリティビジネスやクラウドビジネスの拡大のための重点顧客戦略の推進により、販売体制の強化を図ると同時に、展示会またはセミナー等を通じて、知名度の向上を図ってまいります。

 

③ ソフトウェアの製品機能の強化

当社グループが独自で開発したECサイト構築パッケージ「ecbeing」、ワークフロー「X-point」「AgileWorks」、不正接続PC検知・排除システム「L2Blocker」の製品が、今後も継続的な成長を果たしていくためには、市場での優位性を高めるための製品機能の強化が不可欠であると認識しております。

そのため、時代の急激に変化する市場とテクノロジーの進歩に素早く対応できるための更なる製品機能の強化やオプション機能の開発等の実施により、製品機能を充実させ、競合他社との差別化を図ってまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のある代表的なリスクには、次のようなものが考えられます。これらの項目は、リスクの代表的なものであり、実際に起こりうるリスクは、これらに限定されるものではありません。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1 当社グループの事業について

(1)業界の動向について

① ソフト系IT業界の動向について

 当社グループのECソリューション事業及びシステムインテグレーション事業は、主としてソフトウェアプロダクトの販売、システムの開発やネットワークの構築等の役務提供により成り立っております。これらの事業区分が属する業界はソフト系IT業界(ソフトウェア業、情報処理サービス業、インターネット関連サービス業の総称。国土交通省の定義による。)であり、当該業界はIT関連サービスの需要動向に左右されると考えられます。ソフト系IT市場の動向は経済環境の影響を受けやすいため、今後の経済情勢が悪化した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

②  ソフトウェアプロダクトを取り巻く市場環境について

 当社グループのECソリューション事業において主力製品であるECサイト構築パッケージ「ecbeing」の成長は、今後のEC市場の動向あるいは各企業における志向性の高まりが鍵を握るものと思われます。

 ECはBtoB(企業間取引)とBtoC(対消費者取引)に大別されます。

 わが国におけるBtoB市場は、全体取引額自体が大きく伸長していることに加え、大手企業が自社のシステムをグループ傘下の中堅・中小企業に展開するなど、これまでECが浸透していなかった層にまで裾野が広がり、順調に成長しております。

 また、BtoC市場についても、消費者の裾野の広がりに伴い、食料品の繰り返し購買や実店舗でも普通に購入可能な日用生活雑貨等が購入される傾向が増加するなど、ECが生活に欠かせないものとして普及・拡大しつつあります。

 なお、現在のところ、EC市場の成長を阻害する社会構造及び業界環境の変化はないと考えられますが、EC市場の成長が止まるあるいは縮小するような場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ パソコン、サーバー等のハードウェア及びパソコン向けパッケージソフトウェアに係る市場の動向について

 パソコン、サーバー等のハードウェア及びパッケージソフトウェアは、情報通信社会の発達・成熟とともに必要不可欠なものとなっているものの、これらは企業収益により情報化投資意欲が大きく左右されることから、今後経済情勢が悪化した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)収益構造の変化に伴うリスクについて

 当社グループは、ECソリューション事業を成長ビジネスとして位置づけ、収益構造の構築を進めております。平成27年3月期(連結)においては、全社売上高に対するECソリューション事業売上高の割合は47.5%、平成28年3月期(連結)においては、同47.6%と推移しております。

 しかしながら、今後、ソフト系IT市場及びEC市場等が、当社グループが想定する程には成長せず、結果としてECソリューション事業の成長が阻害された場合には、利益率の低下を招き、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)業績の季節偏重について

 当社グループは、ECソリューション事業及びシステムインテグレーション事業において、システムのカスタマイズまたは構築を行っております。これらのシステム開発業務は、顧客都合により、9月及び3月に顧客の検収が集中する傾向があります。このため、何らかの要因により検収遅延が生じた場合には、当社グループの売上計上時期が翌期にずれ込むことにより、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)開発プロジェクトについて

 当社グループが行うシステム開発業務は、プロジェクトごとに作業工数や費用の見積り及び管理を行っておりますが、作業進捗の遅延や想定外の費用負担により採算性の悪化または不採算となる可能性があります。

 また、顧客の検収後のシステムに予期し得ない不具合が生じた場合には、それに起因する損害賠償請求を受ける可能性や、当社グループの信頼性が低下する可能性があり、そのような場合には当社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)人材の育成・確保について

 当社グループが、ECサイト構築パッケージ「ecbeing」及びソフトウェアプロダクト(「X-point」「AgileWorks」「L2Blocker」)の販売・開発体制の強化を図り継続的な成長を果たすためには、人材の確保・育成が重要な課題であるものと認識しております。当社グループは、戦力増強を図るため、新卒の定期採用及び中途採用を継続的に行い人材確保に努めておりますが、想定どおりの人材確保が進まない場合や、人材の社外流出が発生した場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)競合について

 当社グループの主力製品であるECサイト構築パッケージ「ecbeing」において、現在のところ、同種のECサイト構築パッケージソフトウェアは、当社グループが認識する限りにおいて数タイトル存在し、それらのソフトウェアメーカーは当社グループの競合者と言えますが、当該競合者の製品に「ecbeing」の販売が脅かされている状況にはないものと認識しております。また、大手ソフトウェアメーカーなどが新たな競合製品の販売を開始した事実もありません。

 しかしながら、「ecbeing」はパッケージソフトウェアであることから、常なる陳腐化リスクに晒されていることに鑑み、今後もECサイト構築市場における優位性を維持し、更なる競争力の強化を図るため、製品機能強化に努めております。

 もっとも、今後においてEC市場が更なる成長を遂げた場合、または企業の志向性が更に高まった場合には、大手ソフトウェアメーカーなどが新たにECサイト構築パッケージ分野に参入しない保証はなく、このような事態が起きた場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)インターネットの障害等について

 当社グループは、ECサイト構築パッケージ「ecbeing」のホスティングサービスを行うにあたり、インターネットに特有の技術的または社会的なリスク要因を想定し、インターネットサーバーに係る万一の障害や事故に備えたリアルタイムのバックアップ体制をはじめ、不正アクセスやコンピュータウィルスを防御するネットワークセキュリティ等、必要な管理体制を整えております。今後も引き続きネットワークセキュリティと情報管理に係る強化を継続する予定であります。

 しかしながら、基幹システム及びネットワークの障害等を完全に予防または回避することは困難であり、このような事態が起きた場合には、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)自然災害等について

 地震、火災及びその他の自然災害や停電等が発生した場合には、事業所及びシステムが被害を受ける可能性があります。その結果、その対応に巨額の費用を要したり販売等事業活動に大きな影響が生じるため、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

2 法的規制等について

 許認可について

 当社グループは、ECソリューション事業及びシステムインテグレーション事業について従業員を顧客企業に派遣する場合があることから、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」に基づき、特定労働者派遣事業に係る届出を厚生労働大臣に提出しております。また、当社グループは派遣元事業主として、派遣労働者等の福祉増進のための措置、派遣契約の内容等、派遣先における就業条件の明示等の措置を講じております。

 しかしながら、今後、当該法令が改正される、または新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループは今後も特定労働者派遣のみを行う予定であり、一般労働者派遣及び紹介予定派遣を行う予定はありません。

 

3 当社グループの経営について

(1)投資に関するリスクについて

① 事業投資について

 当社グループは、現在の事業ドメインと全く方向性が異なる新規事業分野への進出及び多角化は計画しておりませんが、今後も主にソフトウェアプロダクトの開発及び販売に係る有力企業への資本参加を伴う業務提携や有望な技術、ノウハウまたは販売チャネルを有する企業の買収などを行う可能性があります。

 当社グループは、このような資本参加を伴う業務提携または買収にあたり、慎重に判断する方針でありますが、これらの判断時点における当社グループの見込み通りに計画が実現する保証はなく、当社グループが負担する費用を回収できない可能性があります。

 

② 有価証券の投資について

 当社グループは、取引先との関係維持や効率的な資金運用を目的として、株式等の有価証券を保有しております。これらの有価証券には、市場価格がある上場株式や株価の算定が困難な非上場株式等があります。当社グループでは、時価または実質価額が著しく下落し、かつ回復の可能性が認められないと判断した場合には減損処理を行っており、将来の市況または投資先の業績不振等により、取得原価に比べて著しく価値が下落した場合は評価損の計上が必要となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)知的財産権等の侵害に係るリスクについて

 ソフトウェア開発、システム開発受託等に関連した特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟及びクレームが発生した事実はありません。また、当社グループは事業推進にあたり弁理士事務所及び日本IT特許組合を通じた特許調査を実施しており、ソフトウェア開発に使用する技術が他社の特許権等に抵触しているという事実を認識しておりません。

 しかしながら、わが国において、知的財産権の侵害の有無に係る確認の範囲は自ずと限定されるため、知的財産権の侵害に係る問題を完全に回避することは困難であります。万が一、他人から知的財産権を侵害しているとの指摘が行われた場合、当社グループは紛争解決までに多大な時間及び金銭コストを負担しなければならない恐れがあり、その場合には当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)個人情報等の管理について

 当社グループは、顧客、役員及び従業員の個人情報をも含めた重要な業務管理情報についてID及びパスワードによって管理するとともに、インターネットを通じた外部からのアクセスによる情報流出の防止策を採用しております。また、情報セキュリティマネジメントシステムの「ISO/IEC 27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」に基づいた認証を取得しており、継続・更新の審査を受けております。

 しかしながら、このようなマネジメントシステムを有していても、個人情報を含むそれらの重要情報に係る社外漏洩を完全に防止できず、当該情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社グループが損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、当社グループの情報管理体制に係る良くない風評が発生し、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)業務管理情報システムに係るリスクについて

 当社グループは、業務管理情報システムにより、顧客情報の管理、労働債務の管理、給与の支払、顧客に対する売掛代金等の請求、与信管理等の業務を行っており、当社グループの業務効率は当該システムに大きく依存しております。

 このため、当該システムが稼動しているサーバーが、不測の事態(地震等の災害に伴う停電、故障等)により、バックアップサーバーを含め同時に停止した場合には、当社グループの業務の遂行に支障をきたし、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。

① 貸倒引当金の計上基準

 当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しておりますが、将来顧客の財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合、追加引当または貸倒損失が発生する可能性があります。

② 有価証券の減損処理

 当社グループは、取引先との関係維持や効率的な資金運用を目的として、株式等の有価証券を保有しております。これらの有価証券は、市場価格がある上場株式や株価の算定が困難な非上場株式等があります。当社グループでは、時価または実質価額が著しく下落し、かつ回復の可能性が認められないと判断した場合には減損処理を行っており、将来の市況または投資先の業績不振等により、取得原価に比べて著しく価値が下落した場合は減損処理が必要となる可能性があります。

③ 繰延税金資産の回収可能性の評価

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合、繰延税金資産は減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の財政状態、経営成績の分析

① 財政状態の分析

 (資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ20.3%増加し、82億13百万円となりました。これは、主に現金及び預金が8億31百万円、有価証券が4億63百万円増加したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ20.1%減少し、25億59百万円となりました。これは、主に有形・無形固定資産が1億79百万円増加したものの、投資有価証券が9億2百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて7.4%増加し、107億72百万円となりました。

 

 (負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ2.6%増加し、26億2百万円となりました。これは、主に未払法人税等が83百万円、賞与引当金が15百万円減少したものの、買掛金が1億40百万円増加したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ29.2%増加し、8億87百万円となりました。これは、主に繰延税金負債が37百万円減少したものの、退職給付に係る負債が1億68百万円、資産除去債務が66百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.2%増加し、34億89百万円となりました。

 (純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7.0%増加し、72億83百万円となりました。これは、主にその他有価証券評価差額金が2億32百万円減少したものの、利益剰余金が7億16百万円増加したこと等によるものであります。

 

② 経営成績の分析

 経営成績の分析については、「第2 事業の状況  1 業績等の概要 (1)業績」に記載してあるとおりであります。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況  3 対処すべき課題、4 事業等のリスク」に記載してあるとおりであります。

 

(4)経営戦略の現状と見通し

    経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況  3 対処すべき課題」に記載してあるとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 資本の財源及び資金の流動性についての分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載してあるとおりであります。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

   経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況  3 対処すべき課題」に記載してあるとおりであります。