第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは、仮設機材等の提供を通じて質の高いサービスを広くお客様に提供し、事業を通じた社会貢献を果たすことを目指しております。また、常にお客様のニーズにお応えするために新商品の開発及びサービスの向上に努め、新しい価値を提供し続けることにより、当社グループのさらなる発展を図るとともに、社会、株主、そして従業員に対して信頼と期待に応え、事業の永続的な企業価値向上を目指してまいります。

永続的な発展に欠くことのできない安定的なキャッシュ・フローを確保するため、また、景気循環に左右される業界環境において、様々な変化に柔軟に対応できるビジネスモデルの構築を進めてまいります。

 

(2021 中期経営計画ビジョン)

「トランスフォームにより新たな価値を創造し、お客様のパートナー企業となることで、持続的な成長を目指す。」

 

(2)経営環境

(販売事業、レンタル事業)

当連結会計年度において、2020年4月の緊急事態宣言の発令以降、都市部における建設工事が一時中断、マンションの大規模修繕工事の計画が延期されるなど、下半期にかけて民間工事分野での影響が色濃くみられました。この状況は、2022年3月期上半期までは少なからず継続すると予想しておりますが、下半期より、大型物流倉庫の新設、ビルやマンションの維持修繕工事が再開されるなど、都市部における計画済み工事案件の発注が再開されると見込んでおります。さらに当社が提唱してきた安全性・施工性・保管効率に優れた次世代足場が本格な普及期を迎えており、下半期の需要回復を見越して、第2四半期会計期間の後半から販売需要が高くなり、第3四半期会計期間にかけては、例年のトレンド通り、レンタル需要が高まってくるとみております。中長期的には、社会インフラの再整備、災害対策としての防災・減災工事や老朽化したマンション、ビルなどの修繕、建替え工事、また、2025年に大阪で開催が予定されている国際博覧会に関連した建設工事などにより、公共・民間工事ともに底堅く推移するものと見込んでおります。

仮設機材関連以外の分野、特に環境関連として当社グループが取り組んでいる太陽光発電パネル架台は、政府の再生エネルギー政策の推進によって需要が再活性し、アグリ事業では、大手企業がIT技術を駆使した先端的な農業に取り組んでいることから、当社が供給する高機能農業用ハウスの需要が高まっていくものと考えております。加えて、政府が推進する建設DX(デジタルトランスフォーメーション)により、図面データの3D化や空間計測需要が高まってくることが予測され、これらを積極的に取り組んできた当社グループにとって大きなビジネスチャンスになるとみております。これら需要を確実に取り込むため、これまで以上に顧客ニーズを素早く捉え、より顧客満足度を高めるサービスの見直し・開発を進めてまいります。

(海外事業)

新型コロナウイルス感染症による影響が継続すると思われるフィリピン子会社では、都市部における外出制限が解除されず、事業活動も制限され、当連結会計年度と同様に厳しい状況が続くものと見ております。韓国子会社におきましては、韓国内の建設投資と輸出先周辺国の経済回復が期待されますが、飛躍的な回復は見込めず、横這いの状況が続くと見ております。ベトナム子会社は、日本国内向けの製品を主に製造しているため、日本国内の販売事業の回復と共に、緩やかに好転してくることを予想しております。海外事業全般においては、アフターコロナを見据え、経営体制の再点検及び整備、またアライアンス施策などを進めていくことでさらなる成長に繋げてまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と中長期的な会社の経営戦略

当社グループの業績は、これまでの実績から外部環境に大きく左右され、特に今回の新型コロナウイルス感染症拡大のように経済活動が減退する状況下では、業績が著しく変動する傾向にあります。

この課題認識をもとに、2019年3月期を初年度とする前中期経営計画におきまして、「安定収益基盤の確立」等を掲げ、利益体質への転換、新たな収益事業の創出等に取り組んでまいりました。将来に向けての継続的な企業成長並びに安定収益を確保するために、また、今後起こりうる様々な外部環境変化への柔軟性を保持するため、さらには競合企業との競争環境下において、顧客から常に選ばれる企業となるために、当社グループの事業の一つ一つを顧客目線で丁寧に磨き上げ、持続的に新たな価値を生み出し、永続的に企業価値を向上させる体制・体質づくりが重要課題であると認識しております。

これら課題の認識から、当社グループは、「次世代足場におけるトップシェアの維持・拡大」、「維持補修工事へと移行する市場への対応」、「仮設部門以外における収益事業の育成」、「海外事業基盤の収益成長」を中期的に対応すべき経営課題と認識し、2022年3月期を初年度とする中期経営計画において、それぞれの課題に対応するための基本戦略を策定いたしました。これら基本戦略に基づき、当社グループは、中期経営計画ビジョンの実現、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2021 中期経営計画 基本戦略)

① 「Iq(アイ・キュー)システム」を中心としたハードとソフトを融合したサービスの開発

「Iqシステム」の次世代足場における製品面での優位性に代表されるハード面だけではなく、足場の管理・運用・コンサルティングなどのソフト面の提供によって、ハードとソフトの融合による新たなサービスを生み出し、次世代足場のデファクトスタンダード獲得のための競合優位性を構築してまいります。

 

② 維持補修・再インフラ関連製品の強化

日本国内の建設工事の元請完工高における維持補修(リフォーム・リニューアル)工事の割合は、増加傾向にあります。日本の高度経済成長期に整備新幹線、高速道路、鉄道などの主要インフラの整備が進み、これらインフラが建設されてから、およそ50年が経過し、全国各地で維持補修工事が進行しております。これら工事に対応する製品として、主に高速道路の維持修繕工事において、優れた施工性と安全性を提供するパネル式吊り棚足場「スパイダーパネル」、システム吊り棚足場「V-MAX」、ダムや送電設備など特に山間部における維持修繕工事において、大型クレーン等の重機の構台を工具レスで組立可能な「YTロックシステム」などの拡販に努めてまいります。また、レンタル事業におきましては、主に高層マンション向けに出荷してきました移動昇降式足場「リフトクライマー」に関しまして、土木分野での活用が広がり、建築・土木の両分野での拡販に努めてまいります。

 

③ 仮設部門以外の事業育成

仮設部門以外での事業分野では、アグリ事業の成長を促進させてまいります。埼玉県羽生市におきまして、当社が製造販売する農業用グリーンハウス「G-Castle NEO48(ジー・キャッスル・ネオ・48)」、「G-Castle Pro1(ジー・キャッスル・プロ・1)」を用いて実際に果菜類を栽培し、その性能を評価するための実証農場を建設しております。この実証農場では、当社製グリーンハウスの性能評価だけではなく、顧客の施設見学を受け入れ、また、ハウス内の環境制御装置や最適な栽培方法の検証を行い、その検証結果を販売促進に活用いたします。センシング技術を導入し、栽培に関する各種データを収集し、これらデータを顧客へ提供するなどの二次活用も進め、事業拡大に努めてまいります。

 

④ 海外事業基盤の再整備

海外事業基盤の再整備につきましては、特にフィリピンの子会社では、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、そこからの回復を待つことになりますが、依然として経済成長率は高く、有望な市場であり、建設投資はコロナ以前に回復すると見込んでおりますので、それまでに管理体制や事業基盤の整備を進め、さらなる成長に向けて強化してまいります。

 

(4)目標とする経営指標

当社グループは、毎期の業績目標を着実に達成することが企業価値の増大に繋がると考えております。そのため、第一の目標としては、2022年3月期の業績目標の達成に注力する所存であります。

当社グループは、2022年3月期を初年度とする新たな3ヵ年計画「2021 中期経営計画」を策定いたしました。当社グループの中期的な経営指標として、本中期経営計画において、最終年度となる2024年3月期連結業績の営業利益50億円を目標に掲げております。

本中期経営計画の経営ビジョンの実現に向けた各基本戦略を推進し、トランスフォームを完成させるため、施策の推進、積極的な投資を実施し、目標達成へ尽力してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)建設投資動向等の影響について

当社グループは、建設用仮設機材の開発・製造・販売及びレンタルを主たる事業としております。当社グループの主要取扱品目は、主に建設現場で使用される仮設機材であるため、当社グループの業績は建設投資動向の影響を受ける傾向にあります。建設投資動向は、民間設備投資や国及び地方公共団体の公共事業予算に影響を受けます。そのため、建設投資動向が著しく変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)貸倒れリスクについて

当社グループの取引先は3,000社以上に及んでおり、売上債権は特定の取引先に集中することなく、多数の取引先に対して分散されております。売上債権の貸倒れリスクは、これら多数の取引先の財務状況に影響を受けることになりますが、当社グループの取引先のほとんどは建設会社であり、建設業界を含む全般的な景気低迷の結果、売上債権の貸倒れが増加し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。そのため当社グループでは、信用不安のある取引先とはその信用状況を勘案して慎重に取引を行うように努めております。

 

(3)借入金を中心とした有利子負債への依存について

当社グループは、仮設機材の購入代金の大部分を借入金、社債及び割賦払いにより調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率は下表のとおり高い水準で推移しております。今後、借入金利が上昇に転じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2020年3月期

(千円)

2021年3月期

(千円)

有利子負債残高

(対総資産額比率)

29,633,690

(50.0%)

27,620,107

(48.9%)

純資産額

(自己資本比率)

18,497,805

(30.5%)

18,768,878

(32.3%)

総資産額

59,282,537

56,454,848

支払利息

274,839

239,144

(注) 有利子負債残高は、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定のものを含む)、社債(1年内償還予定のものを含む)、リース債務(流動負債及び固定負債)、流動負債の「その他」のうちの未払金、固定負債の「その他」のうちの長期未払金の合計であります。

 

(4)長期借入金等の財務制限条項について

当社は、金融機関数社とシンジケートローン契約を締結しておりますが、これらの契約には、各年度の第2四半期会計期間末及び年度決算期末における連結貸借対照表において、純資産の部の金額が資産の部の合計額の10%を下回らないことや、各年度の決算期末における連結損益計算書の経常損益の額が2期連続して赤字とならないこととする財務維持要件が付加されております。これらの条件に抵触した場合には、シンジケート団の貸付金額の三分の二以上を占める多数貸出人の要請があれば、当社は期限の利益を喪失し直ちに返済義務を負うこととなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)仕入価格の変動について

当社グループが取り扱う仮設機材は、主に鋼製品であり、鉄鋼原材料市況に大きく影響されます。そのため、当該市況により仕入価格が著しく変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)賃貸資産に係る会計処理について

当社の取り扱う仮設機材は、主に建設現場で使用されており、取引先がレンタル先の建設現場において当社の仮設機材を紛失した場合や、損耗の激しい状態等で返却され、当社が同一機材として使用不可能と判断した場合は、取引先から当該仮設機材の滅失価格(仮設機材の再調達価額相当の金額)を受領することとなっております。当社は、この場合、会計処理上滅失価格の受領額を売上計上し、当該機材の帳簿価額を売上原価に計上しております。また、レンタル終了時に貸し出した仮設機材以外の同種機材を取引先より受け入れる場合があります。これは、取引先が不要と判断した機材を当社で受け入れているものであり、これらの機材に関して、その後の整備により当社の品質基準に適合し、新たに当社の仮設機材として活用可能であると判断した場合には、当該機材を資産計上し、資産計上額を賃貸資産受入益として営業外収益に計上しております。そのため、滅失価格の受領に伴う売上高、レンタル終了時の仮設機材の受け入れに伴う営業外収益等が変動し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(7)関連当事者取引について

種類

会社等の名

称又は氏名

所在地

資本金又

は出資金

(千円)

事業の内容又は職業

議決権等の所有(被所有)割合(%)

関連当事者

との関係

取引の内容

取引金額

(千円)

科目

期末残高

(千円)

主要株主

髙宮東実

(注)2

当社

名誉会長

(被所有)

直接11.5

名誉会長業務の委嘱

(注)2

名誉会長業務の委嘱

(注)2

12,000

役員及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社等

㈱アットキャド

東京都

渋谷区

30,000

CAD製図の総合アウトソーシングサービス

仮設計画図面の作成

仮設計画図面の作成

(注)3

16,804

売掛金

2,847

(注)1.上記金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。

2.当社の主要株主髙宮東実は、2006年4月1日付で取締役を退任し、名誉会長に就任いたしました。名誉会長業務の委嘱の具体的な内容は、必要に応じて取締役会等の諮問にこたえるほか、事業運営に関する助言、幹部社員教育に関する相談等であります。報酬額については、委嘱する業務の内容等を勘案し、取締役会にて協議の上決定しております。

3.取引条件及び取引条件の決定方針等については、市場価格を勘案し、一般の取引条件と同様に決定しております。

 

(8)建設業法について

当社工事部が行う仮設工事事業は、建設業法に定められた一般建設業「とび・土工工事業」の許可を受けております。工事部の主な取引先は建設会社及びリフォーム業者等であり、取引を行う場合一般建設業の許可については必須事項となっておりますので、一般建設業の許可の取消や停止事由が発生した場合は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)為替変動リスクについて

為替相場の変動は、連結決算における在外子会社財務諸表の円貨換算額に影響を与えるため、為替相場に著しい変動が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)製造物責任(PL)について

当社グループの製品及び商品には、製造物責任のリスクが内在しております。製品の欠陥や商品の経年劣化に起因して大規模な製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11)自然災害・感染症の流行について

当社グループでは、地震、台風等の自然災害及びウイルス等の感染症の流行により操業停止をせざるを得ないような事態の発生に備え、国内外での生産拠点及びレンタル機材物流拠点の分散や従業員の安全確保及び早期復旧対策等を実施しておりますが、予想を超える規模・範囲での従業員や建物の被災や新型インフルエンザ等世界規模での感染症流行が発生した場合、操業停止・各国の経済停滞やサプライチェーンの停滞等により、当社グループの事業運営・業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、流行中の新型コロナウイルスについては、在宅勤務比率の引上げや交代勤務、営業人員の直行直帰徹底により従業員の感染リスクを抑えながら、顧客への製品・サービス供給を維持しております。今後も供給責任を果たすべく、働き方と生産性の検証を進めて参ります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により、厳しい状況からのスタートとなりました。各国の状況、対応は様々ですが、一部では経済活動も再開され、緩やかな回復基調へ推移するだろうと期待されておりました。しかしながら足元では、変異種を含めた新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴い、経済活動が再び制限され、依然として厳しい状況が続いております。

当社グループが関連する国内建設業界は、公共工事は堅調に推移したものの、民間建設工事の一部の現場において、工事の中断や遅延、着工の延期など、下期にかけて影響が色濃くみられました。海外におきましても、販売子会社が所在するフィリピンでは、政府による外出・移動制限措置が頻出するなど、先行き不透明な厳しい状況が続いております。

このような環境の中で、当社グループは2021年3月期を最終年度とする中期経営計画において、「トランスフォームにより新たな価値を創造し、業界の質的発展を牽引する企業グループを目指す」という経営ビジョンを掲げ、経営基盤の強化、収益基盤の革新、海外展開の加速、新たな成長事業の創出、この4施策に取り組んでまいりました。

 

a.財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、56,454,848千円となり、前連結会計年度末と比べ2,827,689千円減少いたしました。この主な要因は、受取手形及び売掛金の減少2,425,996千円等によるものであります。

負債合計は、37,685,969千円となり、前連結会計年度末と比べ3,098,762千円減少いたしました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の減少758,541千円、短期借入金の減少1,922,040千円、未払法人税等の減少412,761千円等によるものであります。

純資産合計は、18,768,878千円となり、前連結会計年度末と比べ271,072千円増加いたしました。この主な要因は、利益剰余金の増加205,548千円等によるものであります。

 

b.経営成績の状況

当連結会計年度の経営成績は、売上高38,812,092千円(前年同期比15.7%減)、営業利益1,586,458千円(前年同期比57.2%減)、経常利益1,569,601千円(前年同期比55.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益857,528千円(前年同期比63.8%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(販売事業)

次世代足場に対する関心は、依然として高く、新規及び継続案件ともに、引合いは堅調に推移いたしました。しかしながら、先行き不透明な情勢が、企業マインドを押し下げ、顧客が購入の最終決定を保留するという動きがみられました。

これらの結果、売上高11,990,202千円(前年同期比21.6%減)、営業利益1,404,920千円(前年同期比27.4%減)となりました。

(レンタル事業)

工事の中断や遅延、着工の延期により、仮設機材の出荷は減少いたしました。収益面では、大型現場終了に伴う仮設機材の返却による機材整備料の増加、センター移転に伴う仮設機材の移動運搬費の増加などにより、セグメント利益率が低下いたしました。

これらの結果、売上高24,009,482千円(前年同期比8.1%減)、営業利益1,793,272千円(前年同期比40.7%減)となりました。

(海外事業)

販売子会社であるDIMENSION-ALL INC.(フィリピン)におきましては、当連結会計年度の前半に発令された、マニラ首都圏の外出・移動制限措置により事業活動が制限され、大幅な減収となりました。製造子会社であるホリーコリア(韓国)及びホリーベトナム(ベトナム)においては、原材料・部品の調達に大きな影響はなく、日本向けの仮設機材の製造及び販売は順調に推移いたしました。

これらの結果、売上高5,300,447千円(前年同期比27.5%減)、営業損失99,772千円(前年同期は営業利益410,481千円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度末に比べ789,784千円増加し、7,712,422千円(前年同期比11.4%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、5,035,416千円の収入(前連結会計年度は3,771,941千円の収入)となりました。主な要因は、賃貸資産の取得による支出909,651千円、たな卸資産の増加額1,596,657千円、仕入債務の減少額800,724千円等があったものの、税金等調整前当期純利益1,458,518千円、減価償却費4,815,929千円、売上債権の減少額2,546,411千円等があったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,382,642千円の支出(前連結会計年度は3,836,821千円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,209,040千円等があったことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,873,810千円の支出(前連結会計年度は1,590,981千円の収入)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入5,820,000千円等があったものの、短期借入金の減少額1,992,350千円、長期借入金の返済による支出5,831,283千円、配当金の支払額651,979千円等があったことによります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比

(%)

販売事業(千円)

5,144,483

73.3

レンタル事業(千円)

海外事業(千円)

3,610,831

76.1

合計(千円)

8,755,314

74.5

(注)1.金額は、製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当社グループは、製造する製品のほとんどが見込生産であり、レンタルや販売する製品についても、顧客企業と締結している契約に規定されているのは、料金算定の基礎となる単価及び概算の見積金額であり、受注金額の算定に必要なレンタル期間や滅失機材の数量等については、工事の進捗状況や使用状態により変動いたします。従いまして、受注金額を確定することが困難な状況であるため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比

(%)

販売事業(千円)

11,732,166

77.9

レンタル事業(千円)

23,891,852

91.6

海外事業(千円)

3,188,073

64.7

合計(千円)

38,812,092

84.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度におきまして、新型コロナウイルス感染症拡大による景気後退の影響などにより、全事業セグメントにおいて減収減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益が予想と大きく乖離した要因として、連結子会社において、買収時に想定した事業計画を下回る業績であったため、のれんの減損損失の計上がございました。

事業セグメント別では、販売事業におきまして、仮設機材の次世代足場への更新投資が進んでおり、当社グループにおきましても引き合い件数は増加傾向にあり、期末を迎えて、それら引き合い案件の成約件数が増加いたしましたが、それまでの買い控え等による低迷した売上高を補完するまでにはいたりませんでした。

レンタル事業におきまして、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、マンション関連の維持補修工事で住民説明会が開催できないなどを理由に延期となったこと、前連結会計年度にピークを迎えた北陸新幹線延伸工事向けの仮設機材が返納基調となったことなどにより、賃貸資産稼働率が伸び悩んだことにあります。前連結会計年度におきましては、第3四半期会計期間で保有する賃貸資産の平均稼働率が過去最高となっておりましたが、北陸新幹線延伸工事を中心に大口の機材返納があり、それらを補う新規工事への出荷も弱く、第1四半期から第3四半期まで、ほぼ横ばいで推移し、年度末の返却でさらに低下いたしました。

海外事業につきましては、フィリピンの現地子会社が首都圏の外出・移動制限措置により、工事案件が進まない状況となり、韓国子会社も経済環境の悪化の影響を受けております。

このような状況下で当社グループは、今回の新型コロナウイルス感染症拡大のような経済活動が減退する局面では、業績が著しく変動する傾向にあります。将来に向けての継続的な企業成長並びに安定収益を確保するために、また、今後起こりうる様々な外部環境変化への柔軟性を保持し、将来を見据えた先行投資を継続するため、安定的な収益基盤の構築によって収益を確保し、永続的に企業価値を向上させる体制・体質づくりを推進していくことが課題であると認識しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要は、掲げている「トランスフォームにより新たな価値を創造し、業界の質的発展を牽引する企業グループを目指す」という経営ビジョン達成のための設備投資と、日々の生産及び営業活動に必要な運転資金です。これらの資金需要の当社グループの調達方針は、「安定的・継続的な資金調達」と「財務体質の健全性の維持・強化」を基本方針としております。

安定的・継続的な資金調達を目的に、国内においては、参加金融機関10行とのシンジケートローンによる資金調達をメインとしております。海外の必要資金については、ドル建て親子ローンを実行する一方で、参加金融機関3行とのグローバル・クレジット・ファシリティー契約に基づく、各海外子会社の自国通貨での調達を行なう事で、調達コスト及び為替変動リスクの低減に努めております。また、当社グループの有利子負債総額の半分程度を、金利スワップ等により固定化する事で金利上昇リスクの低減にも努めております。

金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの運営に必要な資金の安定的・継続的な調達は、今後も可能であると考えております。

今後も、「安定的・継続的な資金調達」と「財務体質の健全性の維持・強化」という二つの方針の両立を目指すべく、間接金融または直接金融の多様な調達手段の中から、当社にとって有利な手段を適宜選択し、資金調達を行ってまいります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成におきましては、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りが必要とされます。当該見積りに関しましては、当社グループにおける過去の実績率等を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

シンジケートローン契約について

当社は、2020年5月22日開催の取締役会決議に基づき、設備資金の安定的かつ効率的調達を目的として、㈱三菱UFJ銀行を主幹事とする金融機関10行からなるシンジケート団と以下のとおりシンジケートローン契約を締結いたしました。

契約日   2020年5月26日

契約金額  6,000,000千円

借入利率  3ヶ月Tibor+0.7%

契約期限  2025年4月30日

担保    無担保

保証    無保証

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は84,777千円であります。

なお、当該研究開発費は、当社における建設用仮設機材等の開発によるものであります。