文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当社グループが属する情報サービス産業においては、クラウドサービス市場の拡大、IoTやビッグデータ関連ビジネスに対する機運の高まり等、上向きの傾向にはあるものの、情報サービス産業間の競争は激しさを増しており、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当社を中心とするコンピュータプラットフォーム事業においては、データセンターサービスやクラウドサービスをはじめとする既存事業では営業活動を推進し、新規事業であるIoT事業、アンカーパーソン.TV事業では事業立ち上げのための整備を推進しました。また、連結子会社である株式会社ビービーエフ(以下、ビービーエフ)を中心とするファッションビジネスプラットフォーム事業は、順調に売り上げが推移しました。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメントの概況は、以下のとおりであります。
コンピュータプラットフォーム事業においては、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、スマート・エネルギー及びその他・海外事業に分け、サービスを展開しております。
データセンターでは、市場規模は堅調に拡大しているものの、当社は、第2サイトのサービスを本年(平成27年)9月に終了した影響を受けました。データセンターに対するニーズは多様化しており、そのような事業環境の変化に対応するため、本年4月に第5サイト(東京都江東区)の運用を開始したことにより、既存顧客との関係強化や新規顧客獲得への営業活動を推進しました。
クラウド・ソリューションでは、市場規模の拡大を背景に当社独自のc9サービス、当社の出資先でもある株式会社セキュアの監視用ネットワークカメラシステムを当社のクラウドサービスと連携させた画像解析型映像監視システムのサービスは、堅調に推移しました。今後は、大容量のデータ伝送を低レイテンシーで行えるサービスの拡充を図ってまいります。
データ・ソリューションでは、増大するデータを保存するニーズの高まりを受け、当社の主力プロダクトである米EMC社製の「Isilonシリーズ」の販売は堅調に推移しました。また、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等のユーザーが生成するコンテンツ、ビッグデータ等、データ量は増大傾向にあるため、これまで以上に大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・ディファインド・ストレージ)製品の販売についても推進しております。一方、決済関連事業を行う当社子会社の株式会社Lyudiaは、前期に生じた開発遅れ等の対応を進めております。
スマート・エネルギーでは、山口県防府市及び群馬県利根郡みなかみ町において太陽光発電事業を行っております。天候不順の影響を受けたものの、堅調に推移しました。
その他・海外事業では、新規事業であるIoT事業は、データの収集、仲介、取引をするサービスを行うための整備を推進しております。また、アンカーパーソン.TV事業は、クオリティの高い動画を制作・配信するためのサテライトスタジオをオープンさせるなど事業を推進しております。
この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は1,780百万円(前年同四半期比6.5%減少)、営業損失は新規事業への先行投資、Lyudiaの開発遅れ等の影響により60百万円(前年同四半期は62百万円の営業利益)となりました。
一方、ファッションビジネスプラットフォーム事業においては、ビービーエフが行うECシステム構築支援・運用サービス、TVショッピング支援サービス及びブランチ・アウトが行うファッションホールセールサービスを主軸とした事業を展開しております。
ECシステム構築支援・運用サービスでは、ブランドオフィシャルECサイト制作から受発注システム構築・運用、倉庫業務、商品配送業務まで、インターネット、携帯、スマートフォンを活用した通信販売に必要となるプラットフォームを一括して提供しております。大手既存ブランドの売り上げが拡大したことにより、業績は順調に推移しました。なお、本年9月末時点におけるサイト数は83サイトとなりました。
TVショッピング支援サービスでは、株式会社QVCジャパンを中心とするTV通信販売会社とファッションメーカーとを繋ぎ、商品企画、在庫・生産管理から販売に至るまでを支援することを可能としております。新規ブランドの立ち上げを着実に実施し、売り上げは堅調に推移しました。
ファッションホールセールサービスでは、ブランチ・アウトが大手小売店に対し、衣料品の販売・企画・デザイン・製造・生産管理を一貫して行っております。夏物は天候不順の影響を受けたものの、堅調に推移しました。
この結果、ファッションビジネスプラットフォーム事業の売上高は5,997百万円(前年同四半期比20.2%増加)、営業利益は122百万円(同11.6%増加)となりました。
以上の活動により、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は7,778百万円(前年同四半期比12.8%増加)となりました。営業利益はコンピュータプラットフォーム事業の減益により64百万円(同63.2%減少)、経常利益は52百万円(同56.5%減少)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は54百万円(前年同四半期は20百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、売り上げの増加に伴う受取手形及び売掛金の増加、新規事業等に関係する投資有価証券の増加等があったものの、有形及び無形固定資産の減少等により前連結会計年度末に比べ33百万円減少し、15,743百万円となりました。
負債合計は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ460百万円減少し7,551百万円となりました。
純資産合計は、新株予約権の行使による自己株式の減少、非支配株主持分の増加により、前連結会計年度末に比べ427百万円増加し、8,191百万円となりました。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は48百万円であり、主な研究開発活動は以下のとおりであります。
当社内に設置したCloud&SDN研究所では、産学連携のインターネット研究団体であるWIDEプロジェクトと連携し、SDN技術を応用したInternet eXchange(IX)の研究及び実証実験を進めるとともに、WIDEプロジェクトが運営する分散インターネット相互接続ポイントであるDIX-IE拠点を当社の大手町サイトに誘致しました。また、IXとクラウド間を相互接続する技術の研究開発を進め、一部サービスの実用化に結びつけました。さらに、仮想化技術を使ってネットワーク機能を汎用サーバ上で実現するNFV(Network Functions Virtualization)の検証も進めております。
一方、当社子会社の株式会社Lyudiaでは、世界最大のカード決済端末メーカーであるフランスのIngenico.S.Aの国内総代理店として国内のクレジットカード会社、小売企業、POSレジメーカーなどから受注した決済端末機器に搭載する各種決済アプリケーションや関連ソフトウェアの開発、さらに決済端末機器の機能を最大限に活用する POSゲートウェイサービスの開発を行っております。引続き、フランスのIngenico.S.Aとの協業により最先端の決済端末技術を学びつつ、日本市場に今後必要となる決済サービスを提供してまいります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、中期事業計画を着実に実行するために、以下の方針に基づき事業を推進してまいります。
当社グループが属する情報サービス産業においては、様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成するIoT(モノのインターネット)が注目されるとともに、IoTにより生成される多種多様なデータ(ビッグデータ)の利活用により新たなサービスや産業が創出されることが期待されております。
当社は、これまでインターネットデータセンターのパイオニアとして、データセンターサービスを主力事業として、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション等を提供してまいりました。データセンターサービスをはじめとした既存事業においては、企業間の競争が激しくなる中、顧客ニーズの変化・多様化を捉え、新規顧客の獲得、既存顧客との関係強化を図ってまいります。
既存事業の強化に加え、これまで培った事業基盤、知見、専門性を基に、IoT市場への参入、当社初となるコンシューマー向けサービスである「アンカーパーソン.TV」のサービスを開始する等、新規事業にも着手しております。新規事業では、必要な技術の開発等を行いながら、取引の安全を図り、付加価値の高いサービスを提供することにより事業を育成してまいります。
連結子会社であるビービーエフグループの業績は順調に拡大しており、今後も持続的な成長を図ってまいります。
また、当社グループにおける組織力の強化や優秀な人材の確保を行い、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用にもさらに力を入れ、企業の社会的責任を果たすべく取り組みをしてまいります。