第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当社グループが属する情報サービス産業においては、クラウドサービス市場の拡大やIoT、人工知能、ビッグデータ関連ビジネスに対する機運の高まり等、上向きの傾向にはあるものの、情報サービス産業間の競争は激しさを増しており、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。
 このような環境のもと、当社を中心とするコンピュータプラットフォーム事業においては、データセンターサービスやクラウドサービスをはじめとする既存事業では営業活動を推進いたしました。IoT事業等の新規事業においては、昨年(平成27年)7月に海外拠点となる連結子会社BBTOWER SAN DIEGO INC.を設立したこと、同年12月に人工知能技術を活用したサービスを提供する株式会社エーアイスクエア(以下、エーアイスクエア)を設立したこと、また、平成28年2月には、国内外のIoTベンチャーの発掘・育成等を目的にグローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社を設立する等、新規事業の基盤整備を着実に推進してまいりました。一方、連結子会社である株式会社ビービーエフ(以下、ビービーエフ)及びその子会社を中心とするファッションビジネスプラットフォーム事業は、順調に売り上げが推移いたしました。

 

当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの概況は以下のとおりであります。

 

コンピュータプラットフォーム事業においては、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、スマート・エネルギー、及びその他・海外事業に分け、サービスを展開しております。

データセンターでは、市場規模は堅調に拡大しているものの、当社は、昨年9月に第2サイトのサービスを終了したため、その影響を受けましたが、データセンターの売り上げを増加させるために、引き続き既存顧客との関係強化や新規顧客獲得への営業活動を推進し、顧客ニーズに合ったサービスの提案、提供を行っております。

クラウド・ソリューションでは、市場規模の拡大を背景に当社独自のc9サービスは、概ね堅調に推移いたしました。また、ビッグデータの分析・活用ソリューションをクラウドで提供しているamazon web servicesへの対応に加え、Microsoft Azureへの対応としてAzureの導入前コンサルティングからシステム構築、運用監視までワンストップで対応する「Microsoft Azure構築・運用支援サービス」を開始いたしました。これにより、複数のクラウドサービスを適材適所に組み合わせた環境を提供することが可能となりました。また、資本・業務提携を締結している株式会社セキュア(以下、セキュア)とセキュアが保有する監視カメラ運用などのセキュリティ技術と画像解析技術を活用したクラウド型のセキュリティサービスの提供を開始いたしました。今後もクラウド・ソリューションのラインアップを図り、運用管理の効率化に資するサービスを提供してまいります。

データ・ソリューションでは、増大しているデータを保存するニーズが高まっていることを受け、当社の主力プロダクトである米EMC社製の「Isilonシリーズ」の販売に引き続き注力いたしました。この他、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等のユーザーが生成するコンテンツやビッグデータ等、データ量が増大傾向にあるため、これまで以上に大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)製品を販売するとともに、本製品のパフォーマンスを最大化するインターコネトクトソリューションの販売も開始いたしました。また、決済関連事業を行う当社子会社の株式会社Lyudia(以下、Lyudia)は、開発の遅れはあるものの、業績向上のための努力をしております。なお、Lyudiaは、平成28年4月に、フランスのIngenico GroupS.A.に対し当社保有のLyudia株式を一部譲渡したため、第4四半期連結会計期間から、持分法適用関連会社へと変更となる予定です。

 

スマート・エネルギーでは、山口県防府市、群馬県利根郡みなかみ町において太陽光発電事業を行っており、売り上げは堅調に推移いたしました。また、栃木県日光市において、当社3か所目となる太陽光発電所の設置を進めております。

その他・海外事業では、新規事業であるIoT事業は、当社の持分法適用関連会社である米国EverySense,Inc.と共同でサービスプラットフォームの開発を行っており、今後、データの収集、仲介、取引を行うサービスに繋げてまいります。アンカーパーソン.TV事業は、クオリティの高い動画を制作・配信するためのサテライトスタジオをオープンさせるとともに、コンテンツの拡充を図っております。また、当社子会社の株式会社エーアイスクエアでは音声認識技術を活用し、コールセンター業務の効率化につながるサービスを提供するための基盤整備を進めております。

この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は5,340百万円(前年同四半期比6.3%減少)、営業損失は新規事業への先行投資、Lyudiaの開発遅れの影響等により237百万円(前年同四半期は129百万円の営業利益)となりました。

 

一方、ファッションビジネスプラットフォーム事業においては、ビービーエフが行うECシステム構築支援・運用サービス、TVショッピング支援サービス及びブランチ・アウトが行うファッションホールセールサービスを主軸とした事業を展開しております。

ECシステム構築支援・運用サービスでは、ブランドオフィシャルECサイト制作から受発注システム構築・運用、倉庫業務、商品配送業務まで、インターネット、携帯、スマートフォンを活用した通信販売に必要となるプラットフォームを一括して提供しております。大手既存ブランドの売り上げが拡大したことにより、業績は順調に推移いたしました。なお、本年3月末時点におけるサイト数は85サイトとなりました。

TVショッピング支援サービスでは、株式会社QVCジャパンを中心とするTV通信販売会社とファッションメーカーとを繋ぎ、商品企画、在庫・生産管理から販売に至るまでを支援することを可能としております。新規ブランドの立ち上げを着実に実施し、売り上げは堅調に推移しました。

ファッションホールセールサービスでは、ブランチ・アウトが大手小売店に対し、衣料品の販売・企画・デザイン・製造・生産管理を一貫して行っております。夏物、冬物は天候不順や暖冬の影響を受けたものの、大手小売店向けの商品企画、販促企画が奏功し、売り上げは堅調に推移いたしました。

この結果、ファッションビジネスプラットフォーム事業の売上高は20,426百万円(前年同四半期比14.0%増加)、営業利益は681百万円(同28.8%増加)となりました。

 

以上の活動により、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は25,766百万円(前年同四半期比9.1%増加)となりました。営業利益は新規事業への先行投資等もあり448百万円(同32.2%減少)、経常利益は386百万円(同41.7%減少)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は78百万円(前年同四半期は161百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、売り上げの増加に伴う受取手形及び売掛金の増加、新規事業等に関係する投資有価証券の増加等により前連結会計年度末に比べ962百万円増加し、16,738百万円となりました。

負債合計は、買掛金や未払金の増加等により前連結会計年度末に比べ570百万円増加し8,582百万円となりました。

純資産合計は、新株予約権の行使による自己株式の減少、非支配株主持分の増加により、前連結会計年度末に比べ391百万円増加し、8,155百万円となりました。

 

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は146百万円であり、主な研究開発活動は以下のとおりであります。
 当社内に設置したCloud&SDN研究所では、産学連携のインターネット研究団体であるWIDEプロジェクトと連携し、SDN技術を応用したInternet eXchange(IX)の研究及び実証実験を進め、IXとクラウド間を相互接続するサービスを開始いたしました。また、仮想化技術を使ってネットワーク機能を汎用サーバ上で実現するNFV(Network Functions Virtualization)の検証や日本仮想化技術株式会社とOpenStackの検証も進めております。
 また、IoT事業では、当社の持分法適用関連会社である米国EverySense,Inc.と共同で、マーケティング等に活用するための必要な情報を収集できるIoTプラットフォームの開発を行っております。
  一方、当社子会社の株式会社Lyudiaでは、世界最大のカード決済端末メーカーであるフランスIngenico.S.A.の国内総代理店として国内のクレジットカード会社、小売企業、POSレジメーカーなどから受注した決済端末機器に搭載する各種決済アプリケーションや関連ソフトウェアの開発、さらに決済端末機器のプロセッサーとの接続を容易にするPOSゲートウェイサービスの開発を行っております。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当社グループは、中期事業計画を着実に実行するために、以下の方針に基づき事業を推進してまいります。

 

当社グループが属する情報サービス産業においては、様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成するIoT(モノのインターネット)が注目されるとともに、IoTにより生成される多種多様なデータ(ビッグデータ)を利活用することにより新たなサービスや産業が創出されることが期待されております。
 当社は、これまでインターネットデータセンターのパイオニアとして、データセンターサービスを主力事業として、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション等を提供してまいりました。データセンターサービスをはじめとした既存事業においては、企業間の競争が激しくなる中、顧客ニーズの変化・多様化を捉え、新規顧客の獲得、既存顧客との関係強化を図ってまいります。
 既存事業の強化に加え、これまで培った事業基盤、知見、専門性を基に、IoT市場への参入およびサービスを開始するための基盤整備、当社初となるコンシューマー向け動画配信サービスである「アンカーパーソン.TV」サービスの開始、人工知能技術を活用したサービスを提供するために設立した子会社の始動等、新規事業を推進しております。新規事業では、必要な技術の開発等を行いながら、取引の安全を図り、付加価値の高いサービスを提供することにより事業を育成してまいります。
 他方、連結子会社であるビービーエフグループの業績は順調に推移しており、今後も持続的な成長を図ってまいります。
 また、当社グループにおける組織力の強化や優秀な人材の確保を行い、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用にもさらに力を入れ、企業の社会的責任を果たすべく取り組みをしてまいります。