文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当社グループが属する情報サービス産業においては、クラウドサービス市場の拡大やIoT、人工知能、ビッグデータ関連ビジネスが進展するなど、上向きの傾向にはあるものの、情報サービス産業間の競争は激しさを増しており、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当社を中心とするコンピュータプラットフォーム事業においては、データセンターサービスやクラウドサービスをはじめとする既存事業では、顧客ニーズの多様化に即した営業活動を推進し、IoT事業等の新規事業では、サービス開始に向け実証実験や基盤整備を進めました。一方、連結子会社である株式会社ビービーエフ(以下、ビービーエフ)及びその子会社を中心とするファッションビジネスプラットフォーム事業の業績は順調に推移いたしました。
なお、当第1四半期連結会計期間より、ファッションビジネスプラットフォーム事業の「ECシステム構築支援・運用サービス」の名称を「EC業務支援サービス」に変更しております。
当第1四半期連結会計期間におけるセグメントの概況は、以下のとおりであります。
コンピュータプラットフォーム事業においては、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、スマート・エネルギー及びその他・海外事業に分け、サービスを展開しております。
データセンターでは、売り上げを増加させるために、当社データセンターの特長を訴求した営業活動を展開し、既存顧客との関係強化や新規顧客獲得に向け、お客様のニーズに合ったサービスの提案、提供を行っております。
クラウド・ソリューションでは、市場規模の拡大を背景に当社独自のc9サービス、amazon web services やMicrosoft Azureへの接続サービスが堅調に推移いたしました。また、EMCジャパン株式会社とクラウドにおけるサービスプロバイダー契約を締結したことにより、今後、同社のストレージ技術を採用したクラウドサービスにおける技術開発、マーケティング、営業活動などで協業してまいります。
データ・ソリューションでは、増大するデータの保存ニーズの高まりを受け、当社の主力プロダクトである米EMC社製の「Isilonシリーズ」の販売に注力するとともに、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等のユーザーが生成するコンテンツやビッグデータ等、データ量が増大傾向にあるため、これまで以上に大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)製品の販売を推進いたしました。また、使用頻度が低くなったデータを長期的に保管するデータアーカイブシステム「光ディスクライブラリー」の販売も行っております。
スマート・エネルギーでは、山口県防府市、群馬県利根郡みなかみ町に加え、本年(平成28年)6月に当社3か所目となる太陽光発電事業を栃木県日光市において開始したこともあり、売り上げは増加いたしました。
その他・海外事業では、新規事業であるIoT事業は、当社の持分法適用関連会社である米国EverySense,Inc.と共同でサービスプラットフォームの開発を行い、今秋、データの収集、仲介、取引を行うサービスを開始する予定です。アンカーパーソン.TV事業は、ネットシネマを中心に質の高いコンテンツの配信を行ってまいります。また、当社完全子会社の株式会社エーアイスクエアでは、独自開発の自然言語解析技術を活用した人工知能と人とのハイブリッドコンタクトセンターである「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)センター」を本年10月に開設し、コンタクトセンター業務の自動化・効率化・高度化等を望んでいるお客様にサービスを開始しております。
この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は1,707百万円(前年同四半期比4.1%減少)、営業損失は9百万円(前年同四半期は60百万円の営業損失)となりました。
一方、ファッションビジネスプラットフォーム事業においては、ビービーエフが行うEC業務支援サービス、TVショッピング支援サービス及びブランチ・アウトが行うファッションホールセールサービスを主軸とした事業を展開しております。
EC業務支援サービスでは、ブランドオフィシャルECサイト制作から受発注システム構築・運用、倉庫業務、商品配送業務まで、インターネット、携帯、スマートフォンを活用した通信販売に必要となるプラットフォームを一括して提供しております。主として、大手既存ブランドの売り上げが順調だったことにより、業績は拡大しました。なお、本年9月末時点におけるサイト数は83サイトとなりました。
TVショッピング支援サービスでは、株式会社QVCジャパンを中心とするTV通信販売会社とファッションメーカーとを繋ぎ、商品企画、在庫・生産管理から販売に至るまでを支援することを可能としております。既存ブランドに加え、新規ブランドの売り上げも堅調に推移しました。
ファッションホールセールサービスでは、ブランチ・アウトが大手小売店に対し、衣料品の販売・企画・デザイン・製造・生産管理を一貫して行っております。大手小売店向けの夏物から秋冬物への入れ替わりがスムーズであったため売り上げは順調に推移したものの、秋物は残暑の影響を受け鈍い動きが見られました。また、中国で事業を展開している上海布藍綺国際貿易有限公司の業績も堅調に推移しました。
この結果、ファッションビジネスプラットフォーム事業の売上高は7,059百万円(前年同四半期比17.7%増加)、営業利益は222百万円(同81.0%増加)となりました。
以上の活動により、当第1四半期連結会計期間における当社グループの売上高は8,767百万円(前年同四半期比12.7%増加)となり、営業利益は215百万円(同235.5%増加)となりました。経常利益は持分法による投資損失の計上等により161百万円(同208.8%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4百万円(前年同四半期は54百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、主に現金及び預金、前払費用の増加等により前連結会計年度末に比べ260百万円増加し、16,548百万円となりました。
負債合計は、買掛金や借入金の増加等により前連結会計年度末に比べ292百万円増加し、8,177百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や非支配株主持分の増加等があったものの、配当金の支払い等により前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、8,371百万円となりました。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結会計期間の研究開発費の総額は17百万円であり、全てコンピュータプラットフォームセグメントに関するものであります。主な研究開発活動は以下のとおりであります。
当社内に設置したCloud&SDN研究所では、産学連携のインターネット研究団体であるWIDEプロジェクトと連携し、SDN技術を応用したInternet eXchange(IX)の研究及び実証実験を進め、IXとクラウド間を相互接続するサービスを開始いたしました。また、仮想化技術を使ってネットワーク機能を汎用サーバ上で実現するNFV(Network Functions Virtualization)の検証や日本仮想化技術株式会社とオープンスタックの検証も進めております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、中期事業計画を着実に実行するために、以下の方針に基づき事業を推進してまいります。
当社グループが属する情報サービス産業においては、様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成するIoT(モノのインターネット)関連ビジネスが進展するとともに、IoTにより生成される多種多様なデータ(ビッグデータ)を利活用することにより新たなサービスや産業が創出されることが期待されております。
当社は、これまでインターネットデータセンターのパイオニアとして、データセンターサービスを主力事業として、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション等を提供してまいりました。データセンターサービスをはじめとした既存事業においては、企業間の競争が激しくなる中、顧客ニーズの変化・多様化に対応したサービスラインアップの拡充を図り、新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化を推進しております。
また、新規事業では、これまで培った事業基盤、知見、専門性を基に、IoTサービスを開始するための実証実験、コンシューマー向け動画配信サービスである「アンカーパーソン.TV」サービスにおける質の高いコンテンツの充実、独自開発の自然言語解析技術等を活用したコンタクトセンターの効率的な運営に資するサービス提供のため、基盤整備を進めております。新規事業では、必要な技術の開発等を行いながら、取引の安全を図り、付加価値の高いサービスを提供することにより事業を育成してまいります。
他方、連結子会社であるビービーエフグループの業績は、顧客企業の順調な業績を背景に拡大しており、今後も持続的な成長を図ってまいります。
また、当社グループにおける組織力の強化や優秀な人材の確保を行い、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用にもさらに力を入れ、企業の社会的責任を果たすべく取り組みをしてまいります。