文中の将来に関する事項は、当四半期連結累計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当社は、2018年(平成30年)12月期より決算日を6月30日から12月31日に変更いたしました。これに伴い、当第2四半期連結累計期間(2019年1月1日から2019年6月30日)に対応する前年同四半期連結累計期間がないため、対前年同四半期連結累計期間との比較については記載しておりません。
当社グループが属する情報サービス産業においては、インターネット利用の増大、ソフトウェア・ハードウェア技術の進展、IoT(モノのインターネット)の普及により、クラウド市場、IoT/ビッグデータ/人工知能(AI)市場等が拡大しております。
このような環境の下、事業環境の変化に対応し、事業基盤を強固にするべく事業ポートフォリオの入れ替えを進めました。
具体的には、コンピュータプラットフォーム事業において、本年(2019年)1月、当社はサービス基盤拡充のため、株式交換により株式会社ティエスエスリンク(以下、ティエスエスリンク)を子会社化いたしました。また、IoT/AIソリューション事業では、本年1月、当社は株式会社IoTスクエアの全株式を譲渡し、同社は連結子会社から外れました。
当第2四半期連結累計期間における各セグメントの概況は、以下のとおりであります。
(コンピュータプラットフォーム事業)
コンピュータプラットフォーム事業においては、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、その他に分け、サービスを展開しております。
データセンターでは、大手町の新データセンターについて第2期工事を進めており、第2期工事完了後の新データセンター全体における設置可能ラック数は約750ラックです。本年6月末時点の750ラックに対する契約率は約7割となり、お客様のご利用用途はCASE(注)やAI用途に広がっております。残りのラックについても引き合いは多く、契約成立に向け商談を行ってまいります。
クラウド・ソリューションでは、クラウド市場の規模は拡大しており、当社独自のc9サービス、セキュリティ関連のSaaS(Software as a Service)サービス等の売り上げは堅調に推移し、パブリッククラウドサービスの売り上げは伸長しました。
データ・ソリューションでは、大容量化への対応、安定運用等、お客様のニーズに即したストレージの活用方法を提案することにより、当社の主力プロダクトであるDELL EMC社製の「Isilonシリーズ」の販売は堅調に推移しました。また、これまで以上に大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)製品の販売も堅調に推移しました。
その他では、ティエスエスリンクが情報漏洩対策ソフトウェア製品の開発、販売等を行っており、独自製品である「パイレーツ・バスター®」、「コプリガード®」等の売り上げは堅調に推移しました。また、情報セキュリティサービスとして提供しているPCデータのクラウドバックアップサービスの売り上げも堅調に推移しました。
この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は4,288百万円となり、営業損益は新データセンターの固定費負担等により368百万円の損失となりました。
(IoT/AIソリューション事業)
IoT/AIソリューション事業では、株式会社エーアイスクエア(以下、AI2)、グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社(以下、GiTV)等を中心に事業を展開しました。
AI2では、コンタクトセンター業務、ヘルプデスク業務をはじめ、業務の自動化・効率化・高度化を望んでいるお客様に対し、独自開発の自然言語解析技術を活用したAIソリューションを提供しております。企業内外の問合わせ応答業務を支援する自動応答システム「Quick QA」、会話文から書籍まで様々な文書を要約する「Quick Summary」等の自社ソリューションについて、セミナー開催や展示会出展を実施し拡販を図りました。今後は、SIerやソフトウェアベンダーを通じた代理店販売の拡大にも取り組んでまいります。
GiTVが組成したファンドであるGiTV FundⅠInvestment,L.P.は、AIやIoT関連のベンチャー企業に投資を実行しております。
この結果、IoT/AIソリューション事業の売上高は165百万円となり、営業損益は事業拡大に伴う採用費や人件費等の増加により126百万円の損失となりました。
(メディアソリューション事業)
メディアソリューション事業は、ジャパンケーブルキャスト株式会社(以下、JCC)及びその子会社である沖縄ケーブルネットワーク株式会社(以下、沖縄ケーブル)が行っております。
日本全国のケーブルテレビ事業者及び番組供給事業者向けの通信ネットワーク事業を行うJCCは、デジタル多チャンネル配信のプラットフォームサービス「JC-HITS」、ケーブルテレビのコミュニティチャンネル向けデータ放送サービス「JC-data」をはじめ多様なサービスを提供しております。加えて、北海道情報通信基盤利用促進協議会の参加5自治体に対し、緊急情報や地域情報を操作しやすい受話器一体型端末等で提供するIP告知システムのサービスを本年4月より開始しました。また、凸版印刷株式会社、JCC、当社の3社で、超高精細・高品質の風景映像等、ヒーリング効果が期待される4K映像を家庭用4K対応テレビ向けに配信するサービスの提供を目指し実証実験を行っております。
沖縄ケーブルは、沖縄地域のケーブルテレビ加入者数の増大のために、超高画質・超高精細な4K衛星放送サービス、24時間いつでも地域の防災・防犯情報が見られるデータ放送サービス等の提供に際しJCCと連携を図り、本年4月よりこれらのサービスの提供を開始しております。
この結果、メディアソリューション事業の売上高は2,806百万円となり、営業利益は設備更新費用の削減等もあり291百万円となりました。
以上の活動により、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は7,260百万円、営業損失は197百万円、経常損失は207百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は342百万円となりました。
(注):C=「Connected:コネクティッド化」、A=「Autonomous:自動運転化」、S=「Shared/Service:シェア/
サービス化」、E=「Electric:電動化」の頭文字を取った造語。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金や投資有価証券等の増加により、前連結会計年度末に比べ1,413百万円増加し24,563百万円となりました。
負債合計は、主に借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ95百万円増加し13,074百万円となりました。
純資産合計は、株式会社ティエスエスリンクを完全子会社とする株式交換に伴う自己株式の減少及び資本剰余金の増加、新株予約権の行使に伴う株式の発行による資本金及び資本剰余金の増加、非支配株主持分の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,318百万円増加し11,489百万円となりました。
なお、当社は、大手町に開設した新データセンターの投資に伴う資金需要に対し、機動的な資金調達を行うため、昨年(2018年)3月に取引銀行等5社と総額40億円のコミット型シンジケートローン契約を締結しており、本年(2019年)6月末における借入残高は40億円です。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して1,472百万円増加し、8,713百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純損失を計上したものの、減価償却費やのれん等の償却費、未払消費税等の増加により762百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出等により1,037百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入や新株予約権の行使に伴う株式の発行等により1,632百万円の収入となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
IoT/ビッグデータ/人工知能(AI)時代が進展する中、これらのビジネス領域を成長機会と捉え、自然言語解析技術をはじめとするAI技術を活用したAIサービス等の新規事業を創出、育成してまいりました。新規事業の創出、育成には資金、時間等を要しますが、当社グループが培った事業基盤、知見、専門性を活用し、必要な技術を開発しながら基盤整備や実証実験等を行っております。今後は、新規事業を早期に立ち上げるための体制の強化が急務であります。
当社の主力事業であるデータセンターについては、新データセンターの開設を機に新規顧客獲得に向けた受注活動を行うとともに、既存顧客との関係強化による取引拡大にも努め、データセンター企業の先駆者として、競争に勝ち残るためにも、多様化する顧客ニーズに対応したデータセンターサービスを今後も提供してまいります。クラウド・ソリューション、データ・ソリューション等のサービスについても、サービスラインアップの拡充、サービス品質の維持・向上等により、顧客ニーズに対応してまいります。また、新たに当社グループに加わった子会社等とは、早期にシナジー効果を発揮できるように連携を深めてまいります。
なお、企業価値を向上させる取組みとして、コンプライアンスを始めとする社員教育の充実を通じて組織力を強化すると共に、内部統制システムの構築及び運用にも更に力を入れ、企業の社会的責任を果たすべく取り組んでまいります。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は60百万円であり、主にコンピュータプラットフォームセグメントに係るものであります。
コンピュータプラットフォームセグメントでは、当社内に設置したCloud&SDN研究所において、SDN(Software Defined Networking)技術を応用したInternet eXchange(IX)の研究及び実証実験を進め、IXとクラウド間を相互接続するサービスを提供するとともに、更なる高度化にも取り組んでおります。仮想化技術については、ネットワーク機能を汎用サーバ上で実現するNFV(Network Functions Virtualization)の検証を進めております。また、ホワイトボックススイッチとネットワークOSの技術、DDoS(Distributed Denial of Service Attack)対策技術、コンテナ技術、データセンター間接続の伝送技術等にも着目し、研究を進めております。なお、株式会社ティエスエスリンクでは情報漏洩対策ソフトの開発を行っております。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業に必要な資金を安定的に確保することを基本方針としております。資金調達については、自己資金、金融機関からの借入のほか、新データセンター第2期工事の資金需要に対応するため、行使価額修正条項付新株予約権の発行により資金を調達しております。