第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。  

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、創業50年を迎え、第2創業期として、次の50年にむけ「あしたの常識をつくる コミュニケーション・コンサルティングカンパニー」へというビジョンを掲げています。

従来から、PR業務、メディアトレーニング業務、危機管理コンサルティングサービス、デジタル領域におけるPR施策を展開してまいりました。

しかしながら、昨今、企業を取り巻くコミュニケーションの課題は、多様化、複雑化する一方にあり、クライアント企業様が我々に期待する役割も変化しております。特に、デジタル分野において、広告とPRの垣根は低く、競合する企業も多様化しております。

このような環境の下、従来のPR会社の枠を超えて、クライアント企業様の多様化するコミュニケーションの課題に対して、PRも含めた様々な解決策を提案することができる、コミュニケーション・コンサルティングカンパニーへと進化し、当社グループ全体で様々なサービスを提供してまいります。

そのため、既存事業を深化させるためのコンサルティング力の向上、新サービスの開発、提供可能サービスの幅の拡大を図り、当社グループの価値を高めるべく努めてまいります。あわせて、多くの優秀な人材の獲得及び育成を通じプロフェッショナルなコンサルティング集団へと進化を図り、当社グループの成長を加速させるとともに、収益力の向上及び株主価値の増大に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、経営基盤を強化し更なる企業価値の向上を実現するために、成長性、安全性、収益性の向上に努めております。

成長性では、総資本、自己資本、売上高、営業利益、経常利益につきまして常に成長を目指すべく事業展開を行っております。特に、成長期にある当社グループにとっては、売上高、営業利益を重要指標としています。

また、安全性では、当連結会計年度では自己資本比率82.0%と健全な財務状態となっており、引き続き財務体質の強化に努めてまいります。収益性では、当連結会計年度では自己資本当期純利益率が4.1%、総資産経常利益率が4.9%、売上高営業利益率が5.1%となりましたが、全ての収益性の経営指標が前年を上回る成長を継続して実現できるような高収益企業を目指します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社は、創業50年を迎え、PR活動よりもさら広い範囲で企業・団体のコミュニケーションを支援する「コミュニケーションコンサルティングカンパニー」への成長を目指してまいります。

 このビジョンを実現するため「コア事業拡大」「新規事業拡大」「人材強化」「経営力強化」の4つの分野への投資を続けています。特に今後も成長の見込めるデジタル領域のソリューション拡充、海外でのサービス提供は、当社グループの成長に大きく寄与すると考え、積極的に進めています。

   コア事業拡大、新規事業拡大

・当社の強みであるヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティングなど専門性の高いコンサルティングサービスの提供

・マーケティング領域でのサービス提供

・デジタル領域でのサービス強化、拡充、新規サービスの開発

海外において、

・中国、東南アジアでの提供可能サービスの拡大

・新規拠点開発

  人材強化、経営力強化

・専門性を有する優秀人材の確保

・研修、人事交流等など多種多様な経験を通した人材育成の機会の創出

・生産性向上のためのIT活用

・人的リソースの適正配置の推進

・多様な働き方への対応

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

1.コミュニケーションサービス事業に関するリスク

(1)人材の確保

当社グループの成長性及び優位性は、優秀な人材の確保に大きく依存します。当社グループでは、新卒採用および中途採用を積極的に行い、独自の教育・研修制度によりコミュニケーションプロフェッショナルの早期育成に努めておりますが、人材を十分に確保ができなかった場合や、人材の流出があった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、離職の抑制および多様性のある人材の確保のため、公正で柔軟な人事制度の導入とともに、多様な働き方への対応など労務環境のさらなる改善を推進しております。

 

(2)メディアとの関係

当社グループは、マスメディアおよびデジタルメディア各社に対し有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディア各社と良好な関係を築いておりますが、誤った情報の提供等により、メディアとの信頼関係を失った場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、社内教育機関においてメディアを含めた多様な講師によるコミュニケーション研修を実施しております。

 

(3)情報管理

当社グループは、業務の性質上クライアントの機密情報や個人情報を取り扱う機会があるため、万が一これらの情報の漏洩や不正使用などがあった場合、損害賠償、クライアントの信頼喪失、社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、取り扱う情報の種類に応じてISO27001(ISMS/情報セキュリティマネジメントシステム)認証またはプライバシーマークの認証の取得をする他、情報セキュリティガイドラインの徹底、定期的な社内教育、内部監査の実施等の対策を講じており、情報セキュリティの継続的な確保に努めております。

 

(4)知的財産権

当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう社内教育やチェック体制等による防止に努めておりますが、万が一、事業の過程で第三者の知的財産権の侵害が発生し、知的財産に係る訴訟等の紛争に発展した場合、当社グループの経営成績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

リスクへの対応策として、法務部門において第三者の知的財産権等を調査するとともに、社員が法令遵守を徹底するようコンプライアンスマニュアルの配布および定期的な社内教育を実施しております。

 

2.事業環境、経営戦略に関するリスク

(1)経済の状況

当社グループは、既存のクライアントと長期的・安定的な関係を築くとともに、積極的な営業による新規クライアントの獲得に努めておりますが、経済状況の変化に伴うクライアントの広報・広告関連予算の増減により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

特に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化した場合、世界的な経済状況の悪化による広報・広告需要の低下リスクがあります。当社ではオンライン上のサービス提供などコロナ禍における事業展開を積極的に進めておりますが、今後の景気動向により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループは広報・広告事業にとどまることなく事業領域の拡大を図るため、M&A、新規事業の開拓や競合他社とのサービスの差別化等を推進し、経営成績の向上に努めてまいります。あわせて、財政状況の向上のためコスト削減、生産性の向上等の対策を継続して実施しております。

 

(2) M&A、新規事業等

当社グループは、企業価値の向上と事業領域の拡大を目的に、M&A・事業提携、新規事業や新規市場の開拓を積極的に推進する方針です。しかしながら、財務状況の悪化、予測と異なる状況による事業計画との著しい乖離等により、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、経営企画部門の人員を拡充し、市場状況・事業環境のタイムリーで的確な把握と、予測精度向上のための調査・分析、事業計画の進捗把握と改善に注力しております。

 

(3)海外市場における事業展開

当社グループは、中国子会社、シンガポール子会社及び欧米企業・団体の業務を中心とする国内子会社が連結業績へ組み入れられております。さらに積極的に海外市場における事業展開や新規事業の開拓を推進しておりますが、カントリーリスクや為替変動リスクのほか、当該地域のマーケットと事業戦略とのずれ等のリスクが存在し、それらによる損失の発生により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、現地子会社および事業部と定期的に情報を共有し、当該地域のマーケットの状況把握に努めております。また、経営企画部門に多国籍に対応できる人材を配し、海外市場のタイムリーで的確な把握に基づいた事業戦略の構築を図っております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度の日本経済は、企業収益及び雇用環境の改善が継続するなかで、個人消費をはじめとする内需を中心に景気は緩やかに回復しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい状況が続きました。緊急事態宣言解除後は、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されておりますが、その影響はいまだに癒えることなく、依然として感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があり、景気の先行きは不透明な状況となっております。

 

 このような状況のもと、当連結会計年度における当社単体に、日本・中国・シンガポールの連結子会社を加えた当社グループは、当社単体が前期に対して増収減益となったものの、中国子会社が大幅な減収減益、広報・PRのデジタルトランスフォーメーションを推進する株式会社ショーケースとの合弁会社「プラップノード株式会社」での開発費用等が先行で発生したことなどにより、減収減益の結果となりました。

 

 単体におきましては、訪日外国人によるインバウンド需要の消滅、記者会見やイベントの中止や延期、東京オリンピック・パラリンピック延期によるプロジェクトの停止など、新型コロナウイルス感染症によって業績へ大きな影響を受けております。一方で、既存リテナークライアントとの契約維持や、ヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティング案件といった当社の強みが発揮できる案件を継続的に受注しているほか、このような環境に合わせ「リモート記者会見パッケージ」や「リモートメディアトレーニングプログラム」といった新サービスの提供を開始し、デジタル化を進めるとともに、徹底したコスト削減の推進を行いましたが、増収減益の結果となりました。

 

 国内の既存の連結子会社は、感染症の流行以降、既存リテナークライアントの業務は維持しておりましたが、主に海外クライアントを主要クライアントとした会社は、感染症の流行の影響を強く受け、新規案件の獲得が前期と同水準まで受注ができず、国内連結子会社全体では、減収減益の結果となりました。引き続き、当社グループ内での人的リソースの最適化、効率化を進め、営業体制の拡充を実施し、業績の挽回をはかってまいります。

 

 海外の連結子会社のうち、中国の連結子会社においては、複数の消費財、化学メーカーなどからリテナー業務、スポット業務を受注したものの、米中貿易摩擦による中国経済の減速や感染症の流行の影響を大きく受け、前期業績に寄与した広告代理店からの大型案件の未受注や、業務の停止や縮小が発生したため、大幅な減収減益となりました。こうした状況の中での業績の回復・挽回を目指し、コスト削減の推進、ソリューションの幅を拡大するための専門部署の立ち上げ、新規営業の拡大・深耕などの対策を進めております。シンガポールの連結子会社においては、東南アジアの複数国にて、複数の業務を受注し、成長を続けていますが、その成長スピードを加速させるため、東南アジアを中心としたプロモーション・イベントの企画・制作、訪日プロモーション施策を行うPOINTS.SG.PTE.LTD.と資本業務提携を行い子会社化いたしました。今後、ポインツグループがもつ東南アジアでの営業ネットワークとノウハウを活用し、東南アジアを中心としたアジアパシフィック各国におけるサービスの拡充をはかり、営業の深耕を更に進めてまいります。

 

 デジタル領域に特化したサービスを提供するため、クラウドマーケティング支援サービスを行う株式会社ショーケースとの合弁会社「プラップノード株式会社」を新規設立し、サービス開発を進め、広報・PRを一貫してサポートするSaaS型ツールの提供に向けた取り組みを進めております。

 

これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,759百万円(前年同期比22.2%減)、営業利益は241百万円(前年同期比65.0%減)、経常利益は260百万円(前年同期比62.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は174百万円(前年同期比57.2%減)となりました。なお、セグメント業績は、「その他」区分に含まれている物品販売事業の影響額が軽微なため記載を省略しております。

 

② 財政状態の状況

(流動資産)

当連結会計年度における流動資産の残高は、4,650百万円と前連結会計年度に比べ236百万円の減少となりました。これは、現金及び預金113百万円及び電子記録債権9百万円が増加したものの、受取手形及び売掛金294百万円、たな卸資産94百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度における固定資産の残高は、567百万円と前連結会計年度に比べ100百万円の増加となりました。これは、のれん21百万円ソフトウエア仮勘定26百万円、投資その他の資産に含まれる長期性預金46百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度における流動負債の残高は、628百万円と前連結会計年度に比べ188百万円の減少となりました。これは、未成業務受入金35百万円1年内返済予定の長期借入金5百万円が増加したものの、支払手形及び買掛金204百万円、未払法人税等35百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(固定負債)

当連結会計年度における固定負債の残高は、214百万円と前連結会計年度に比べ25百万円の増加となりました。これは、退職給付に係る負債3百万円が減少したものの、役員退職慰労引当金5百万円が増加したことに加え、長期借入金16百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は、4,374百万円と前連結会計年度に比べ26百万円の増加となりました。これは、為替換算調整勘定4百万円が減少したものの、非支配株主持分12百万円、利益剰余金18百万円が増加したことが主な要因であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額131百万円、配当金の支払額155百万円、仕入債務の減少額200百万円等の要因により減少したものの、税金等調整前当期純利益241百万円、売上債権の減少額290百万円、たな卸資産の減少額93百万円等の要因により、前連結会計年度に比べ156百万円増加し、当連結会計年度は3,509百万円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、317百万円(前年同期は得られた資金691百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益241百万円、売上債権の減少額290百万円が生じたものの、法人税等の支払額131百万円、仕入債務の減少額200百万円が生じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用された資金は、23百万円(前年同期は使用された資金10百万円)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入12百万円貸付金の回収による収入6百万円が生じたものの、定期預金の預入による支出14百万円有形固定資産の取得による支出15百万円無形固定資産の取得による支出14百万円が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用された資金は、131百万円(前年同期は使用された資金246百万円)となりました。これは、非支配株主からの払込みによる収入28百万円が生じたものの、配当金の支払額155百万円が生じたことによるものであります。

 

④ 外注、受注及び販売の状況

当社グループの報告セグメントは、「その他」区分に含まれている物品販売事業の影響額が軽微であり、報告セグメントはPR事業のみの報告セグメントであるため記載を省略しております。

なお、その他事業として営んでおりました物品販売等の事業につきましては、第2四半期に事業を廃止しております。

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産および負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大が会計上の見積りに与える影響については、感染症拡大による影響が一時的であると想定していることから、現時点においては軽微なものと判断しております。

 

② 経営成績の分析

 当連結会計年度の日本経済は、景気は緩やかに回復しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい状況が続きました。緊急事態宣言解除後は、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きが続くことが期待されておりますが、その影響はいまだに癒えることなく、依然として感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があり、景気の先行きは不透明な状況であります。

 

 このような状況のもと、当社グループは、当社単体が前期に対して増収減益となったものの、中国子会社が大幅な減収減益、広報・PRのデジタルトランスフォーメーションを推進する株式会社ショーケースとの合弁会社「プラップノード株式会社」での開発費用等が先行で発生したことなどにより、減収減益の結果となりました。

 

 単体は、増収増益の結果となりました。訪日外国人によるインバウンド需要の消滅、記者会見やイベントの中止や延期、東京オリンピック・パラリンピック延期によるプロジェクトの停止など、新型コロナウイルス感染症によって業績へ大きな影響を受けました。一方で、既存リテナークライアントとの契約維持や、ヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティング案件といった当社の強みが発揮できる案件を継続的に受注、デジタル新サービス「リモート記者会見パッケージ」「リモートメディアトレーニングプログラム」の提供を開始し、デジタル化を推進、徹底したコスト削減の推進を行いました。

 

 国内の既存の連結子会社は、減収減益の結果となりました。感染症の流行以降、既存リテナークライアントの業務は維持しておりましたが、主に海外クライアントを主要クライアントとした会社は、感染症の流行の影響を強く受け、新規案件の獲得ができなかったことによるものです。人的リソースの最適化、効率化を進め、営業体制の拡充を実施し、業績の挽回をはかってまいります。

 

 海外の連結子会社のうち、中国の連結子会社においては、大幅な減収減益の結果となりました。複数の消費財、化学メーカーなどからリテナー業務、スポット業務を受注したものの、米中貿易摩擦による中国経済の減速や感染症の流行の影響を大きく受け、大型案件の未受注や、業務の停止や縮小が発生したことによるものです。業績の回復を目指し、コスト削減の推進、ソリューションの幅の拡大、新規営業の深耕などの対策を進めております。シンガポールの連結子会社においては、東南アジアの複数国にて、複数の業務を受注し、成長を続けていますが、その成長スピードを加速させるため、POINTS.SG.PTE.LTD.と資本業務提携を行い子会社化することで、東南アジア地域でのネットワーク構築サービス提供可能地域の拡大を行い、クライアント様の海外広報、PRの課題について解決できる体制を整えていきます。

 

 デジタル領域に特化したサービスを提供するため、クラウドマーケティング支援サービスを行う株式会社ショーケースとの合弁会社「プラップノード株式会社」を新規設立しました。広報・PRを一貫してサポートするSaaS型ツールの開発を進めております。広報・PRの枠を超えたコミュニケーション領域でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しております。

 

これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,759百万円(前年同期比22.2%減)となりました。利益面については、営業利益は241百万円(前年同期比65.0%減)、経常利益は260百万円(前年同期比62.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は174百万円(前年同期比57.2%減)となりました。

なお、セグメント業績は、「その他」区分に含まれている物品販売事業の影響額が軽微なため記載を省略しております。

 

当連結会計年度における主な勘定科目等の増減の状況は次のとおりです。

(売上高)

当連結会計年度において売上高は4,759百万円と前連結会計年度に比べ1,355百万円(△22.2%)の減収となりました。これは、当社単体の売上高が104百万円(2.8%)の増収となったものの、連結子会社について減収となったことによるものです。

 

(営業利益)

営業利益は、241百万円と前連結会計年度に比べ447百万円(△65.0%)の減益となりました。これは、外注費等の売上原価が前連結会計年度に比べ961百万円(△21.4%)減少したものの、販売費及び一般管理費が52百万円(5.7%)増加したことに加え、売上高が前連結会計年度より1,355百万円(△22.2%)の減収となったことによるものです。

 

(経常利益)

経常利益は、260百万円と前連結会計年度に比べ437百万円(△62.7%)の減益となりました。これは、前連結会計年度に比べ補助金収入8百万円債務勘定整理益4百万円が増加したものの、為替差損1百万円が増加したことに加え、営業利益が447百万円(△65.0%)の減益となったことによるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、174百万円と前連結会計年度に比べ232百万円(△57.2%)の減益となりました。これは、主に非支配株主に帰属する当期純利益97百万円が減少したものの、経常利益437百万円(△62.7%)の減益や事務所移転費用18百万円が増加となったことによるものです。

 

③資本の財源及び資金の流動性について

当社グループにおける資金需要の主なものは、人件費、外注費、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フローによる資金調達となります。

内部留保金の使途につきましては、更なる成長に向け、長期的な視点に立ったサービス開発への投資、事業拡大のための買収資金確保、IT/デジタルへの投資等の資金需要に活用していく方針としております。

 

④キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

回次

第46期

第47期

第48期

第49期

第50期

 決算年月

2016年8月

2017年8月

2018年8月

2019年8月

2020年8月

 自己資本比率(%)

71.6

71.8

71.5

         79.7

         82.0

 時価ベースの自己資本比率(%)

85.6

130.1

111.2

110.2

104.2

 債務償還年数(年)

0

 インタレスト・カバレッジ
 ・レシオ(倍)

1,025.3

 

 

各指標の算出式は次のとおりであります。

 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの目標とする経営指標は、経営基盤を強化し更なる企業価値の向上を実現するために、成長性、安全性、収益性の向上に努めており、全ての収益性の経営指標が前年を上回る成長を継続して実現できるような高収益企業を目指しています。特に成長性では、総資本、自己資本、売上高、営業利益につきまして常に成長を目指すべく事業展開を行っております。当連結会計年度の経営上の目標達成状況においては、自己資本は経営目標を達成したものの、総資本、売上高、営業利益につきましては未達成となりましたが、当社グループは創業50年を迎え、次の50年に向けた「PRAP Next 50」を掲げ、経営目標の達成に向けて、中長期プランに基づいた、プラップグループの新たな成長基盤を構築して行きます。

当社グループの強みは、総合力と専門性、豊富な経験とナレッジによるコンサルテーションサービスです。この強みをさらに最大化させるべく、中長期における戦略として、「コア事業の拡充」「新規事業の推進・開発」「人材強化」「経営力の強化」に取り組んでいます。コア事業においては、長年にわたり、様々な業種/分野のPR支援を請け負ってきた経験値をもとにそれぞれの業種に即した専門性の高いコンサルティングサービスの提供を実施していきます。

新規事業においては、「デジタル領域の拡大・強化」「海外事業の展開」に取り組んでいます。「デジタル領域の拡大・強化」として、広報・PRを一貫してサポートするSaaS型ツールの提供をしている「プラップノード」を中心に、デジタル領域のソリューション拡大/新サービスの提供を実施していく考えです。また、コミュニケーション・コンサルティング・カンパニーへと成長を図るため、「プレシジョンマーケティング」を中心に、デジタルマーケティング領域へ事業の幅を拡大していきます。

「海外事業の展開」としては、中国・東南アジア地域でのビジネスを推進しています。そのため、提供サービスの拡大、新規拠点開発に取り組んでいきます。

これらを支えるため、「人材強化」「経営力強化」として、専門性を有する優秀人材の確保・成長のための教育機会の創出に加え、生産性向上のためのITツールの活用、多様な働き方に対応する制度、改訂などを積極的に実施していく考えです。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約書名

契約内容

契約期間

㈱プラップジャパン

オグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイド

米国

Principles of
Partnership

WPP Group plc.のPR部門であるオグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイドからPR先進国である米国のPR情報及びノウハウの提供を受けるとともに、同社が担当しているクライアントを当社に紹介するというものであります。

2005年3月16日~2006年3月15日以降1年毎自動更新

 

(注)オグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイドとのPrinciples of Partnership は、2002年1月22日に締結されたものが改定されたものです。

 

(2)子会社株式の取得

当社は、2020年8月20日開催の取締役会において、株式会社プレシジョンマーケティングの発行済株式の92%を取得して子会社化することを決議し、2020年9月1日付で株式を取得したことにより子会社化しました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、20百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。

 

 (PR事業)

PR事業における研究開発活動の状況につきましては、デジタルコミュニケーション領域におけるソリューション提供を目的として設立したプラップノード株式会社において、PR活動をデジタル化し、生産性の向上とデータの可視化に基づく成果拡大に貢献し、広報・PRを一貫してサポートするSaaS型ツールのサービスを開発しております。

 

(その他の事業)

該当事項はありません。