第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。  

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「あしたの常識をつくる コミュニケーションコンサルティング・グループ」へというビジョンを掲げています。

従来から、PR業務、メディアトレーニング業務、危機管理コンサルティングサービス、デジタル領域におけるPR施策を展開してまいりました。

しかしながら、昨今、企業を取り巻くコミュニケーションの課題は、多様化、複雑化する一方にあり、クライアント企業様が我々に期待する役割も変化しております。特に、デジタル分野において、広告とPRの垣根は低く、競合する企業も多様化しております。

このような環境の下、従来のPR会社の枠を超えて、クライアント企業様の多様化するコミュニケーションの課題に対して、PRも含めた様々な解決策を提案することができる、コミュニケーションコンサルティング・グループへと進化し、当社グループ全体で様々なサービスを提供してまいります。

そのため、既存事業を深化させるためのコンサルティング力の向上、新サービスの開発、提供可能サービスの幅の拡大を図り、当社グループの価値を高めるべく努めてまいります。あわせて、多くの優秀な人材の獲得及び育成を通じプロフェッショナルなコンサルティング集団へと進化を図り、当社グループの成長を加速させるとともに、収益力の向上及び株主価値の増大に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、持続的な企業価値の向上を実現するために、成長性、安全性、収益性に関する各指標の改善に努めています。成長性では売上高、営業利益、EBITDAの持続的拡大、安全性では高水準の自己資本比率の維持、収益性では自己資本利益率の向上を目指して、事業展開を実施しています。

当連結会計年度の連結経営指標は、売上高、営業利益、EBITDAともに前年同期比で増加し、自己資本比率は71.4%と高水準を維持する一方、自己資本利益率は前年同期比で低下しました。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社グループは、PR活動よりもさら広い範囲で企業・団体のコミュニケーションを支援する「コミュニケーションコンサルティング・グループ」への成長を目指してまいります。

 このビジョンを実現するため「コア事業拡大」「新規事業拡大」「人材強化」「経営力強化」の4つの分野への投資を続けています。特に今後も成長の見込めるデジタル領域のソリューション拡充、海外でのサービス提供は、当社グループの成長に大きく寄与すると考え、積極的に進めています。

   コア事業拡大、新規事業拡大

・当社の強みであるヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティングなど専門性の高いコンサルティングサービスの提供

・デジタル領域でのサービス強化、拡充、新規サービスの開発

・PRとデジタル/マーケティングを融合したサービス開発

海外において、

・中国、東南アジアでの提供可能サービスの拡大

・新規拠点開発

  人材強化、経営力強化

・専門性を有する優秀人材の確保

・研修、人事交流など多種多様な経験を通した人材育成の機会の創出

・生産性向上のためのIT活用

・人的リソースの適正配置の推進

・多様な働き方への対応

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。

当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

1.コミュニケーションサービス事業に関するリスク

(1)人材の確保

当社グループの成長性及び優位性は、優秀な人材の確保に大きく依存します。当社グループでは、新卒採用および中途採用を積極的に行い、独自の教育・研修制度によりコミュニケーション領域におけるプロフェッショナルの早期育成に努めておりますが、人材を十分に確保ができなかった場合や、人材の流出があった場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、離職の抑制および多様性のある人材の確保のため、公正で柔軟な人事制度の導入とともに、多様な働き方への対応など労務環境のさらなる改善を推進しております。

 

(2)メディアとの関係

当社グループは、マスメディアおよびデジタルメディア各社に対し有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディア各社と良好な関係を築いておりますが、誤った情報の提供等により、メディアとの信頼関係を失った場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、社内教育機関においてメディアを含めた多様な講師によるコミュニケーション研修を実施しております。

 

(3)情報管理

当社グループは、業務の性質上クライアントの機密情報や個人情報を取り扱う機会があるため、万が一これらの情報の漏洩や不正使用などがあった場合、損害賠償、クライアントの信頼喪失、社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、取り扱う情報の種類に応じてISO27001(ISMS/情報セキュリティマネジメントシステム)認証またはプライバシーマークの認証の取得をする他、情報セキュリティガイドラインの徹底、定期的な社内教育、内部監査の実施等の対策を講じており、情報セキュリティの継続的な確保に努めております。

 

(4)知的財産権

当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害しないよう社内教育やチェック体制等による防止に努めておりますが、万が一、事業の過程で第三者の知的財産権の侵害が発生し、知的財産に係る訴訟等の紛争に発展した場合、当社グループの経営成績及び社会的信用に影響を与える可能性があります。

リスクへの対応策として、法務部門において第三者の知的財産権等を調査するとともに、社員が法令遵守を徹底するようコンプライアンスマニュアルの配布および定期的な社内教育を実施しております。

 

2.事業環境、経営戦略に関するリスク

(1)経済の状況

当社グループは、既存のクライアントと長期的・安定的な関係を築くとともに、積極的な営業による新規クライアントの獲得に努めておりますが、経済状況の変化に伴うクライアントの広報・広告関連予算の増減により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

特に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化した場合、世界的な経済状況の悪化による広報・広告需要の低下リスクがあります。当社グループではオンライン上のコミュニケーションサービス提供や、マーケティング、デジタルソリューション提供などコロナ禍における事業展開を積極的に進めておりますが、今後の景気動向により、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループはコミュニケーションコンサルティング事業を軸に、さらなる事業領域の拡大のため、M&A、新規事業の開拓や競合他社とのサービスの差別化等を推進し、経営成績の向上に努めてまいります。あわせて、財政状況の向上のためコスト削減、生産性の向上等の対策を継続して実施しております。

 

(2) M&A、新規事業等

当社グループは、企業価値の向上と事業領域の拡大を目的に、M&A・事業提携、新規事業や新規市場の開拓を積極的に推進する方針です。しかしながら、財務状況の悪化、予測と異なる状況による事業計画との著しい乖離等により、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、経営企画部門の人員を拡充し、市場状況・事業環境のタイムリーで的確な把握と、予測精度向上のための調査・分析、事業計画の進捗把握と改善に注力しております。

 

(3)海外市場における事業展開

当社グループは、中国子会社、シンガポール子会社及び欧米企業・団体の業務を中心とする国内子会社が連結業績へ組み入れられております。さらに積極的に海外市場における事業展開や新規事業の開拓を推進しておりますが、カントリーリスクや為替変動リスクのほか、当該地域のマーケットと事業戦略とのずれ等のリスクが存在し、それらによる損失の発生により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

このリスクへの対策として、現地子会社および事業部と定期的に情報を共有し、当該地域のマーケットの状況把握に努めております。また、経営企画部門に多国籍に対応できる人材を配し、海外市場のタイムリーで的確な把握に基づいた事業戦略の構築を図っております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が高水準で続く欧米や、各国における変異株の出現など、行動制限を強化する動きが相次ぎました。一方、中国経済は景気回復の勢いが加速し、回復基調が継続しています。日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、各種政策やワクチン接種を通じて経済活動の再開を進めましたが、断続的な感染拡大と制限措置により、経済活動全般の正常化の時期は見通せない状況にあります。

 

 このような状況のもと、当社グループはコミュニケーションコンサルティング事業を軸に、広告、マーケティングやデジタルソリューションなど、コミュニケーションコンサルティングの領域で事業をさらに拡大しています。当社単体を含む国内コミュニケーションサービス関連事業会社、国内デジタルサービス事業子会社、中国・シンガポールの海外子会社ともに増収増益となり、M&Aにおけるのれん償却額の増分を吸収し、グループ全体でも増収増益を果たしました。

 

 当社単体含む国内コミュニケーションサービス関連事業子会社では、ヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティングおよびトレーニング案件といった当社の強みが発揮できる新規業務を継続的に受注しています。当社単体においては、新規の問い合わせや新規提案数が、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を上回り、特に下期にかけてペースが加速しました。また、デジタル広告子会社との連携を深め、デジタル領域のサービスを強化したことにより、SNSキャンペーンやデジタル広告施策などの売上が当社業績にも寄与しました。その結果、当社単体としては、個別受注業務は1,991百万円、その他の業務は1,867百万円となりました。

 

 国内のデジタルサービス事業については、デジタルマーケティングソリューション企業の「株式会社プレシジョンマーケティング」が、当社との連携のみならず、海外子会社との連携によって新規開拓の実を結ぶなど、グループ全体でのシナジー効果を牽引しています。また、「プラップノード株式会社」が開発した広報PR業務のSaaS型クラウドサービス「PRオートメーション」は、自動クリッピング機能の拡充を図るなど、継続的にアップデートを重ねています。また「IT導入補助金」対象ツールに認定されました。今後も、クライアントのコミュニケーション活動の課題に対して、PR発想でのコミュニケーションコンサルティングとデジタルソリューションとを統合し、今まで以上に幅広いサービス提供を推進します。

 

 海外の連結子会社のうち、中国の連結子会社は、新規案件の受注拡大とコスト管理の徹底により、収益が改善しました。東南アジアにおいては、シンガポールのデジタルクリエイティブエージェンシーである「WILD ADVERTISING & MARKETING PTE.LTD.」(以下、WILD)が、当社グループとの連携により日本企業のグローバルサイト分析・戦略立案の案件を獲得しています。WILDはシンガポールの広告業界アワードで表彰されるなど、優秀なエージェンシーとして現地で評価されています。引き続き、WILDの顧客であるローカル企業やグローバル企業に対する営業深耕を図ることで、今後さらなる連携強化および東南アジア地域でのデジタルマーケティング事業の規模拡大を目指します。

 

これらの結果、当連結会計年度の売上高は過去最高の8,211百万円(前年同期比72.5%増)、営業利益は312百万円(前年同期比29.5%増)、経常利益は336百万円(前年同期比29.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は140百万円(前年同期比19.5%減)となりました。

 

なお、当社グループの報告セグメントは従来「PR事業」「その他事業」の2事業に区分して報告しておりましたが、第1四半期連結会計期間より「PR事業」の単一セグメントに変更しております。

この変更は、その他事業として営んでおりました物品販売等を、前第2四半期に事業を廃止したためであります。

この変更により、当社グループの報告セグメントは単一セグメントとなることから、前連結会計年度及び当連結会計年度のセグメント情報の記載を省略しております。

また、当第4四半期連結会計期間より、従来「PR事業」として表示していた報告セグメントの名称を「コミュニケーションコンサルティング事業」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

② 財政状態の状況

(流動資産)

当連結会計年度における流動資産の残高は、4,629百万円と前連結会計年度に比べ20百万円の減少となりました。これは、受取手形及び売掛金526百万円、たな卸資産99百万円が増加したものの、現金及び預金720百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度における固定資産の残高は、1,277百万円と前連結会計年度に比べ709百万円の増加となりました。これは、ソフトウェア仮勘定26百万円が減少したものの、ソフトウェア47百万円、のれん420百万円、投資有価証券50百万円、差入保証金225百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度における流動負債の残高は、1,315百万円と前連結会計年度に比べ686百万円の増加となりました。これは、支払手形及び買掛金525百万円、未払法人税等37百万円、未成業務受入金82百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(固定負債)

当連結会計年度における固定負債の残高は、202百万円と前連結会計年度に比べ11百万円の減少となりました。これは、長期借入金1百万円、退職給付に係る負債6百万円が増加したものの、役員退職慰労引当金42百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は、4,389百万円と前連結会計年度に比べ14百万円の増加となりました。これは、利益剰余金26百万円、自己株式の取得及び処分93百万円により減少したものの、資本剰余金45百万円、為替換算調整勘定13百万円、非支配株主持分74百万円が増加したことが主な要因であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益325百万円、仕入債務の増加額204百万円等の要因により増加したものの、売上債権の増加額256百万円、法人税等の支払額111百万円、連結子会社の取得による支出372百万円、敷金及び保証金の差入による支出206百万円、自己株式の取得による支出137百万円、配当金の支払額159百万円等の要因により、前連結会計年度に比べ759百万円減少し、当連結会計年度は2,749百万円となりました。  

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、224百万円(前年同期は得られた資金317百万円)となりました。これは主に、売上債権の増加額256百万円、法人税等の支払額111百万円が生じたものの、税金等調整前当期純利益325百万円、仕入債務の増加額204百万円が生じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用された資金は、689百万円(前年同期は使用された資金23百万円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出40百万円、投資有価証券の取得による支出49百万円、連結子会社の取得による支出372百万円、敷金及び保証金の差入による支出206百万円等が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用された資金は、310百万円(前年同期は使用された資金131百万円)となりました。これは、自己株式の売却による収入49百万円、長期借入れによる収入20百万円が生じたものの、自己株式の取得による支出137百万円、配当金の支払額159百万円、短期借入金の純増減額50百万円、借入金の返済による支出26百万円等が生じたことによるものであります。

 

④ 外注、受注及び販売の状況

当社グループは、企業の広報活動の支援・コンサルティング業務を中心としたコミュニケーションコンサルティング事業のみの単一セグメントであるため記載を省略しております。

 

なお、当連結会計年度において、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の相手先は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

A社  

998

12.2

 

 

      (注) 1 前連結会計年度は販売実績が10%未満のため、記載を省略しております。

            2 A社との契約上守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。

            3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産および負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

また、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りに関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)(新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 経営成績の分析

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的に経済活動全般の制限が実施されましたが、当社グループはコミュニケーションコンサルティング事業を軸に、広告、マーケティングやデジタルソリューションなど、事業領域の拡大を実現しました。

 

 当社単体含む国内コミュニケーションサービス関連事業子会社では、ヘルスケア、IT、危機管理広報コンサルティングおよびトレーニング案件といった当社の強みが発揮できる新規業務を継続的に受注し、当社単体においては、新規の問い合わせや新規提案数が、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を上回り、特に下期にかけてペースが加速しました。また、デジタル広告子会社との連携を深め、デジタル領域のサービス強化に努めました。

 

 国内のデジタルサービス事業では、2020年9月にグループインしたデジタルマーケティングソリューション企業のプレシジョンマーケティングが、当社との連携のみならず、海外子会社との連携によって新規開拓の実を結ぶなど、グループ全体でのシナジー効果を牽引しました。また、プラップノードが開発した広報PR業務のSaaS型クラウドサービス「PRオートメーション」は、自動クリッピング機能の拡充を図るなど、継続的にアップデートを重ねています。

 

 海外の連結子会社のうち、中国の連結子会社は、新規案件の受注拡大とコスト管理の徹底により、収益が改善しました。東南アジアにおいては、2021年3月にグループインしたシンガポールのデジタルクリエイティブエージェンシーであるWILD ADVERTISING & MARKETINGが、当社グループとの連携により日本企業のグローバルサイト分析・戦略立案の案件を獲得するなど、連結業績の向上に貢献しました。

 

これらの結果、当連結会計年度の売上高は過去最高の8,211百万円(前年同期比72.5%増)、営業利益は312百万円(前年同期比29.5%増)、経常利益は336百万円(前年同期比29.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は140百万円(前年同期比19.5%減)となりました。

 

当連結会計年度における主な勘定科目等の増減の状況は次のとおりです。

(売上高)

当連結会計年度において売上高は8,211百万円と前連結会計年度に比べ3,452百万円(72.5%)の増収となりました。これは、当社単体の売上高が9百万円(0.3%)の増収となったことに加え、第1四半期連結会計期間より連結子会社化した株式会社プレシジョンマーケティング及び、第3四半期連結会計期間より連結子会社化したWILDの影響によるものです。

 

(営業利益)

営業利益は、312百万円と前連結会計年度に比べ71百万円(29.5%)の増益となりました。これは、外注費等の売上原価が前連結会計年度に比べ2,839百万円(80.2%)、販売費及び一般管理費が541百万円(55.4%)増加したものの、売上高が前連結会計年度より3,452百万円(72.5%)の増収となったことによるものです。

 

(経常利益)

経常利益は、336百万円と前連結会計年度に比べ76百万円(29.2%)の増益となりました。これは、前連結会計年度に比べ為替差損6百万円が増加したものの、補助金収入5百万円、保険解約返戻金3百万の増加に加え、営業利益が71百万円(29.5%)の増益となったことによるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益) 

親会社株主に帰属する当期純利益は、140百万円と前連結会計年度に比べ33百万円(△19.5%)の減益となりました。これは、事務所移転費用18百万円が減少、経常利益が76百万円(29.2%)の増益となったものの、退職給付制度終了損11百万円、法人税、住民税及び事業税46百万円、法人税等調整額11百万円、非支配株主に帰属する当期純利益59百万円が増加したことによるものです。

 

③資本の財源及び資金の流動性について

当社グループにおける資金需要の主なものは、人件費、外注費、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フローによる資金調達となります。

内部留保金の使途につきましては、更なる成長に向け、長期的な視点に立ったサービス開発への投資、事業拡大のための買収資金確保、IT/デジタルへの投資等の資金需要に活用していく方針としております。

 

④キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

回次

第47期

第48期

第49期

第50期

第51期

 決算年月

2017年8月

2018年8月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

 自己資本比率(%)

71.8

71.5

79.7

         82.0

         71.4

 時価ベースの自己資本比率(%)

130.1

111.2

110.2

104.2

89.0

 債務償還年数(年)

0

0

 インタレスト・カバレッジ
 ・レシオ(倍)

1,025.3

313.5

 

 

各指標の算出式は次のとおりであります。

 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、持続的な企業価値の向上を実現するために、成長性、安全性、収益性に関する各指標の改善に努めています。成長性では売上高、営業利益、EBITDAの持続的拡大、安全性では高水準の自己資本比率の維持、収益性では自己資本利益率の向上を目指して、事業展開を実施しています。

当連結会計年度の経営上の目標達成状況については、新たにグループインした連結子会社の業績貢献等により、売上高、営業利益、EBITDAともに前期比で増加を果たし、また、自己資本比率は71.4%と高水準を維持することができましたが、自己資本利益率は、親会社株主に帰属する当期純利益が減少した結果、前期比で低下しました。

当社グループの強みは、総合力と専門性、豊富な経験とナレッジによるコンサルテーションサービスです。この強みをさらに最大化させるべく、中長期における戦略として、「コア事業の拡充」「新規事業の推進・開発」「人材強化」「経営力の強化」に取り組んでいます。コア事業においては、長年にわたり、様々な業種/分野のコミュニケーション領域における課題解決を支援してきた経験をもとにそれぞれの業種/分野に即した専門性の高いコンサルティングサービスの提供を実施していきます。

新規事業においては、「デジタル領域の拡大・強化」「海外事業の展開」に取り組んでいます。「デジタル領域の拡大・強化」として、広報・PR業務のSaaS型クラウドサービス「PRオートメーション」を提供しているプラップノードを中心に、デジタル領域のソリューション拡大/新サービスの提供を実施していく考えです。また、コミュニケーションコンサルティング・グループへの進化に向けて、プレシジョンマーケティング、WILD ADVERTISING & MARKETINGを中心に、デジタルマーケティング領域へ事業の幅を拡大していきます。

「海外事業の展開」としては、中国・東南アジア地域でのビジネスを推進しています。そのため、提供サービスの拡大、新規拠点開発に取り組んでいきます。

これらを支えるため、「人材強化」「経営力強化」として、専門性を有する優秀人材の確保・成長のための教育機会の創出に加え、生産性向上のためのITツールの活用、多様な働き方に対応する制度、改訂などを積極的に実施していく考えです。

 

4 【経営上の重要な契約等】

業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約書名

契約内容

契約期間

㈱プラップジャパン

オグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイド

米国

Principles of
Partnership

WPP Group plc.のPR部門であるオグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイドからPR先進国である米国のPR情報及びノウハウの提供を受けるとともに、同社が担当しているクライアントを当社に紹介するというものであります。

2005年3月16日~2006年3月15日以降1年毎自動更新

 

(注)オグルヴィ・パブリック・リレーションズ・ワールドワイドとのPrinciples of Partnership は、2002年1月22日に締結されたものが改定されたものです。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。