第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和を背景に、企業収益や雇用情勢は回復基調にあるものの、資源価格の下落や中国をはじめとするアジア新興国の景気減速、円高、株安の進行や日銀によるマイナス金利導入等の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況で推移しました。

 このような経済環境の中、移動体通信事業におきましては、キャリア間のサービス、料金体系に大きな違いはなく、物販や電気など通信以外のサービスを提供することにより、差別化を図っております。また、総務省からスマートフォンの料金及び端末販売に関して講ずべき措置について、携帯電話事業者に対し要請を行うなど、今後の動向が不透明な状況となっております。

 人材派遣事業につきましては、平成27年9月30日に改正労働者派遣法が施行され、派遣期間制限の見直し、派遣労働者の雇用安定やキャリアアップなどが新たに盛り込まれました。このような状況の中、輸出関連の製造業を中心とした企業収益の改善により、東海地方の有効求人倍率は上昇し、完全失業率も低水準で推移するなど雇用情勢は改善している一方で、直接雇用化への流れが続いていることから、人材の確保が難しい状況となっております。

 ビルメンテナンス事業につきましては、輸出環境改善の恩恵を受ける製造業や公共投資増加の恩恵を受ける建設業等、顧客企業の収益に改善の傾向がみられる一方で、顧客企業のコスト削減意識は依然として強く、同業他社との価格競争や既存顧客からの仕様変更、減額要請により受注価格の下落傾向が続いております。

 飲食店舗賃貸事業につきましては、世帯1人当たり外食支出額の増加等、外食産業の市場規模が拡大に転じており、出店費用を抑制できる居抜き出店、店舗貸借時に信用を補完できるサブリースとも好調に推移しております。

 文具包装資材卸事業につきましては、所得環境の停滞が続いたことによる消費者の節約志向の定着により、100円ショップや通信販売等のリーズナブルな商品の需要が堅調に推移しているものの、海外仕入先であるアジア諸国の人件費上昇の影響で、仕入コストは増加傾向にあります。

 なお、文具事務用品卸事業を営む株式会社スガタと、包装資材卸事業を営む大明商事株式会社は平成28年1月に合併し、文具包装資材卸事業を営む株式会社ハピラに商号変更しております。

 また、前連結会計年度において、連結子会社であった克龍風速上海商貿有限公司の出資持分を譲渡し、連結の範囲から除外したことに伴い、当連結会計年度より、報告セグメント「海外事業」を廃止しております。

 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高33,074百万円(前年同期比22.4%増)となりました。損益面におきましては営業利益911百万円(前年同期比76.1%増)、経常利益935百万円(前年同期比81.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益577百万円(前年同期比223.6%増)となりました。

 セグメント別の概況は、次の通りであります。

① 移動体通信事業

 移動体通信事業においては、2台目需要としてのタブレット端末の販売強化、フィーチャーフォン(従来型の携帯端末)からスマートフォンへの買い替え促進を、各ショップの立地や来店客層に合わせた週末キャンペーンの実施などにより周辺商材と合わせて訴求を行いました。また、平成27年9月25日に発売されたiPhone6sの堅調な販売もあり、増収となりました。

 損益面においては、競合他社との価格競争による利益率の低下や販売員増加による人件費の増加等があったものの、販売台数の増加や、契約全体に対するスマートフォン比率の上昇に伴い、保有顧客の通信料等に応じて受け取る回線系手数料が増加し、増益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は14,703百万円(前年同期比11.7%増)、営業利益は310百万円(前年同期比135.9%増)となりました。

 ② 人材派遣事業

 人材派遣事業においては、製造業向け業務請負等が堅調に推移した結果、増収となりました。

 損益面においては、派遣スタッフ確保のための採用費増加等が響き、減益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は2,176百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は34百万円(前年同期比24.0%減)となりました。

③ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業においては、大手取引先からのスポット案件が減少した結果、減収となりました。

 損益面においては、仕入先等の選定や値下げ交渉等により売上総利益率が改善しているものの、売上高の減少が響き、減益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は4,053百万円(前年同期比4.9%減)、営業利益は198百万円(前年同期比3.4%減)となりました。

 ④ 飲食店舗賃貸事業

 飲食店舗賃貸事業においては、首都圏における顧客の新規出店意欲が高まっており、飲食店舗の開店・閉店支援サービスの契約件数、店舗管理業務(サブリース)の管理物件数とも好調に推移し、増収となりました。

 損益面においては、営業員の増員等により販売費及び一般管理費が増加したものの、売上高の増加により、増益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は4,227百万円(前年同期比30.1%増)、営業利益は284百万円(前年同期比82.1%増)となりました。

 ⑤ 文具包装資材卸事業

 文具包装資材卸事業においては、消費者の節約志向が定着しており、リーズナブルな商品を取り扱う100円ショップ、通信販売会社等への販売が堅調に推移し、増収となりました。

 損益面においては、仕入原価の上昇に対処すべく、販売価格の見直しを進めた結果、売上総利益率が改善し、増益となっております。

 なお、文具事務用品卸事業を営む株式会社スガタと、包装資材卸事業を営む大明商事株式会社は平成28年1月に合併し、文具包装資材卸事業を営む株式会社ハピラに商号変更しております。大明商事株式会社につきましては、みなし取得日を平成27年3月31日としていることから、当連結会計年度より収益寄与しております。

 この結果、当該セグメントの売上高は8,123百万円(前年同期比89.6%増)、営業利益は161百万円(前年同期比117.6%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ142百万円減少し、2,220百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。

 営業活動の結果獲得した資金は983百万円(前年同期比167.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(885百万円)や預り保証金の増加額(646百万円)等があったことによるものであります。

 投資活動の結果使用した資金は597百万円(前年同期比475.8%増)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出(202百万円)、保険積立金の積立による支出(193百万円)等があったことによるものであります。

 財務活動の結果使用した資金は527百万円(前年同期は92百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出(713百万円)等があったことによるものであります。

 

 

2【仕入及び販売の状況】

(1)仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

11,384

9.5

ビルメンテナンス事業

87

△8.6

飲食店舗賃貸事業

47

△7.6

文具包装資材卸事業

7,157

106.7

合計

18,677

32.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

携帯端末等販売

13,137

12.3

作業系手数料

320

9.4

回線系手数料

1,187

8.4

その他

58

△24.5

小計

14,703

11.7

人材派遣事業

人材派遣

1,834

△1.9

業務請負

212

△10.5

その他

129

133.7

小計

2,176

0.6

ビルメンテナンス

事業

清掃

1,127

8.0

設備管理・施設警備

1,551

△8.8

その他

1,375

△9.4

小計

4,053

△4.9

飲食店舗賃貸事業

建物賃料収入

3,505

29.6

手数料収入

374

35.6

その他

346

30.4

小計

4,227

30.1

文具包装資材卸事業

小売

1,621

32.0

通販

5,016

169.5

卸売

791

44.3

その他

693

7.3

小計

8,123

89.6

合計

33,284

22.4

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

KDDI株式会社

12,731

47.1

14,333

43.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 家計所得や投資の増加、輸出の持ち直しなどにより景気の回復基調が続くと見られますが、消費税率の引き上げや、依然として続く海外経済の下振れ懸念等が景気下押しリスクとして作用し、企業経営環境は予断を許さないものと予想されます。

 このような中、当社グループは、経営理念である「新しい価値の創造」、「社会との共生」、「永続的な発展」をもとに、経営方針である「既存企業の永続的な構造改革」と「M&A・アライアンスを活用した新規事業の開拓」に則り、業容拡大と企業価値のさらなる向上を図ってまいります。

 各事業における対処すべき課題及び対処方針は、次の通りです。

① 移動体通信事業

 情報通信市場においては、スマートフォンやタブレット端末等の普及が急速に進む中、iPhoneなどの人気端末はもちろん、固定通信回線と携帯端末等とのセット割引についても各社が取扱いを開始するなど大手移動体通信事業者各社が取り扱う商品やサービスの競争力に大きな差はなくなっております。さらに、今後はSIM(携帯電話等に差し込んで使用する、契約者情報を記録したICカード)のロック解除義務化(SIMを他の通信事業者の携帯で利用できないよう制限されていた仕組みを、解除するよう義務化された)によって格安SIM販売会社も交えた顧客獲得競争も本格化することが予想されます。

 このような中、通信事業者各社は、ARPU(1契約当たりの平均売上金額)を高めるとともに、契約者数を増加させ、かつ顧客を囲い込むための施策を講じております。

 当社においても通信事業者からの要請に基づき、スマートフォンやタブレット端末の販売について、従来の利用者層のみならず、新たな利用者層の開拓にも注力するとともに、「au WALLET Market」(生活必需品や食料品等をauショップやインターネットで購入できるサービス)、「auでんき」、「auのほけん・ローン」などの付加価値サービスの利用者拡大にも努めていく必要があります。そのためには通信事業者の施策に対応できるショップ作りと、事業者が求める販売方法を実現できる能力の高い販売スタッフの確保が重要となります。

 このような経営環境に対応するため、通信事業者の施策に対応したショップ作りについては、エリアの拠点となる「核店舗の大型化」を推進しており、集客力のある好立地への店舗移転を実施しております。また、フロア接客を推進し、特定の商品の販売を強化するための店内レイアウト変更のリニューアルを随時行ってまいります。

 能力の高い販売スタッフの確保については、販売スタッフへの教育に注力しており、高度な説明能力を有し、事業者からの要請の高い商品、サービスを販売することのできるスタッフを育成するため、自社独自の教育プログラムの実施、資格取得支援等を行い、提案力向上による販売能力の強化を図ってまいります。

 店舗運営の効率化による機会損失の削減を進め、携帯端末、固定通信回線をはじめ様々な通信関連商材を取り扱う「総合通信ショップ」として、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

② 人材派遣事業

 人材派遣事業は、雇用関連の各指標も高い水準を示し、企業業績の回復とともに人材派遣需要も高まっているものの、それに見合うだけの供給が追い付いていないため、受注の取りこぼしが生じ、先行きは不透明な状況が続いております。

 このような経営環境に対応するため、各種採用施策を実施して登録スタッフの確保に注力するとともに、営業体制の見直しにより営業の強化を図り、一般派遣においては取引先数の拡大及び既存顧客でのシェア拡大、特定派遣及び業務請負においても既存顧客でのシェア拡大を行い、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

③ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業は、安全で快適な環境維持や省エネルギーに関する顧客のニーズは高まっておりますが、それにかかるコストの削減意識は依然として強く、単価の下落や同業他社との価格競争は、引き続き厳しい状況で推移するものと予想されます。

 このような経営環境に対応するため、大手取引先との取引実績による信用力を活かした新規顧客の開拓に注力するとともに、取引価格の見直し、業務工数の最適化、全社的なコスト削減を行い、利益率の向上を図ってまいります。

 また、従業員に対するコンプライアンス教育、業務品質向上のための研修等を継続して推進し、多様化・高度化する顧客ニーズに応える、より高品質なサービスの提供により、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

④ 飲食店舗賃貸事業

 飲食店舗賃貸事業は、景気回復への期待感から首都圏への出店需要は引き続き高く、また、低コストの出店手法として居抜きが広く認知されてきております。居抜きを活用した飲食店舗の開店・閉店支援サービスの契約件数及び出店支援の積み上げによる店舗管理業務の管理物件数は、今後も堅調に推移するものと思われますが、一方で優良物件の確保が課題となっております。

 このような経営環境に対応するため、不動産事業者との関係を強化し、優良物件情報の収集に注力するとともに、サブリースの管理物件数を積み上げることにより、安定的な収入の確保を図ってまいります。

 

⑤ 文具包装資材卸事業

 文具包装資材卸事業は、景気は回復傾向であるものの、消費者の節約志向が定着しており、リーズナブルな文具事務用品を取り扱う100円ショップや通信販売等に対する需要は堅調に推移しております。一方、海外仕入先であるアジア諸国の人件費高騰等による仕入コストの上昇傾向は今後も続くものと思われます。

 このような経営環境に対応するため、新商品や仕様変更等の提案により大手取引先への深耕を図るとともに、物流コスト等の見直しを随時行い、徹底した経営の効率化を果たすことにより、収益の拡大を図ってまいります。

 

4【事業等のリスク】

 事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 当社グループについて

(イ)日本国内の経済情勢及び景気動向

 当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気変動により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)災害について

 地震・台風等の自然災害が発生した場合は、当社グループの販売、営業、物流拠点に甚大な被害を被ることにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)個人情報について

 個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜及び損害賠償責任等により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)M&Aへの取り組み方針について

 当社グループは、移動体通信事業を安定基盤として、新規事業分野へのM&A、事業提携に積極的に取り組むことにより、グループの業容拡大を目指す戦略を推し進めております。事前にリスクを回避するように努めておりますが、その後の市場環境の変化や不測の事態等により期待する成果を達成できない可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

② 移動体通信事業について

(イ)店舗展開について

 移動体通信事業の店舗は、すべて「auショップ」であり、その新規出店は原則的にKDDI株式会社の戦略に基づいて決定しております。そのため、新規出店の開設場所、規模及び運営形態等については、KDDI株式会社との協議の上決定されることとなり、KDDI株式会社の経営方針によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)特定取引先への依存について

 移動体通信事業は、KDDI株式会社と代理店契約を締結しており、当社グループの主要な事業活動の前提となる事項となっております。当該契約は、当社が各条項に著しく違背した場合や円滑な履行が困難となった場合には、KDDI株式会社が契約を解除できることとなっております。また、当該契約は1年毎の自動更新になっておりますが、契約上はKDDI株式会社及び当社の双方とも有効期間内であっても3ヶ月前に通知することにより契約を解約できることとなっているため、KDDI株式会社の経営方針等が大きく変更された場合には、契約を解約されるリスクがあります。本報告書提出日現在、当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該契約の内容については、「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。

 移動体通信事業は、販売する携帯端末をKDDI株式会社から仕入れており、主な売上高が携帯端末の販売及びKDDI株式会社から支払われる手数料であることから、KDDI株式会社への仕入及び販売依存度がいずれも高くなっております。

 したがいまして、仕入及び販売について、KDDI株式会社の事業戦略や他移動体通信事業者に対する競争力によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

KDDI株式会社

10,396

100.0%

12,281

93.3%

11,384

100.0%

13,863

94.3%

移動体通信事業合計

10,396

100.0%

13,164

100.0%

11,384

100.0%

14,703

100.0%

(注) 販売金額のうちKDDI株式会社以外への販売先のほとんどは一般顧客であります。

 

(ハ)携帯電話の買い替えサイクルの長期化について

 平成20年度に導入された分離販売制度により、通信料金と携帯端末料金が分離されたことから通信料金が値下げされる一方で、店頭での端末価格が高くなったことや、割賦販売及び解除料が必要な長期契約の浸透により、買い替えサイクルが長期化する傾向となっております。

 携帯端末販売に係る販売手数料を原資として収益を確保してまいりましたが、今後の販売台数の状況によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)受取手数料に依存した収益構造について

 移動体通信事業は、KDDI株式会社が提供する携帯端末の販売や移動体通信サービスの加入契約の取次等を行うことにより、KDDI株式会社から手数料を収受しております。

(ⅰ)販売手数料 :携帯端末の新規販売並びに機種変更に係るKDDI株式会社からの受取手数料

(ⅱ)作業系手数料:故障対応等に係るKDDI株式会社からの受取手数料

(ⅲ)回線系手数料:保有顧客による回線の通話料等に応じたKDDI株式会社からの受取手数料

 受取手数料の金額、支払対象期間、支払対象サービス、通話料金に対する割合等の条件は、KDDI株式会社の事業方針等により決定または変更されることから、現在の取引条件から大幅な変更等が生じた場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 また、顧客が当社の運営する「auショップ」において移動体通信サービスへの加入契約をした後、一定の期間内に当該契約の解約等を行った場合には、当該加入契約に係る手数料の一部が、KDDI株式会社から支払われない可能性があります。これにより、一定期間内の解約が予想以上に増加した場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ホ)法的規制について

 移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)、「古物営業法」、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(総務省告示第695号)及び社団法人電気通信事業者協会が定める「代理店の営業活動に対する倫理要綱」等により規制されており、当社では当該法令等を遵守し販売活動を行っております。しかしながら、当社の営業活動において、上記法令等に違反した場合には、信頼性の失墜、損害賠償請求、代理店契約の解約等の可能性があり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 なお、当事業においては、古物営業法に基づく古物営業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ヘ)携帯電話番号ポータビリティについて

 平成18年度から実施された携帯電話番号ポータビリティ(MNP:携帯電話の番号持ち運び制度)により移動体通信事業者間の乗り換えが比較的容易となったため、新機種の発売、サービス内容及び料金体系の変更等によって、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材派遣事業について

(イ)法的規制について

 人材派遣事業では、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づく一般労働者派遣事業及び職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)派遣登録者の確保について

 派遣登録者の確保は就職情報誌、ホームページ等の活用により求人活動を行う他、既登録者からの紹介も推奨しております。また、派遣登録者の能力については各派遣登録者のレベルに合わせた様々な研修及び制度でスキルアップに努めております。しかしながら、派遣登録者の確保が計画通り進まなかった場合や適格な派遣登録者がいない場合は、派遣機会を逃すことになり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)社会保険について

 社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、派遣元事業者が保険に加入させる義務があります。そのため、社会保険料の料率が改定された場合には人材派遣事業に負担が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

④ ビルメンテナンス事業について

(イ)特定取引先への依存について

 ビルメンテナンス事業を行ういすゞビルメンテナンス株式会社は、平成15年1月にいすゞエステート株式会社よりビルメンテナンス事業を新設分割して設立し、現在もいすゞ自動車株式会社からの出資を受けております。主な取引先はいすゞ自動車グループ各社であり、同グループに対する販売依存度は平成28年3月期において52.6%となっております。特定取引先への依存度が高いため、特定取引先の方針変更等によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)法的規制について

 ビルメンテナンス事業の主な業務内容は、商業施設やオフィスビル等の清掃、設備管理及び施設警備等であり、消防法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、警備業法、建築基準法、電気事業法、環境基本法等、法的規制に基づく各種許可、登録ならびに認可等を受けております。

 今後、これらの法的規制の要件を満たすことができなかった場合には、事業活動に制約を受けるため、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)管理委託費(価格)の低下について

 管理委託費の低下傾向は依然として継続しており、コスト削減要請に伴う管理仕様の見直しや契約更新時の値下げ要請による価格水準低下により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

⑤ 飲食店舗賃貸事業について

(イ)与信管理について

 飲食店舗の開店希望者に対しては、面談を通じて事業計画や資金計画等の把握を行っており、管理物件については預り保証金を受領しております。

 不動産所有者に対しては、賃借契約に際して差入保証金を預託するため、審査及び与信管理を徹底しております。しかしながら、不動産所有者の倒産等が発生した場合は、差入保証金等の回収ができないリスクがあり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)法的規制について

 飲食店舗賃貸事業では、古物営業法に基づく古物商の営業許可や宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業免許を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

⑥ 文具包装資材卸事業

(イ)海外経済の大きな変動について

 文具包装資材卸事業では、中国等を中心とした海外からの仕入を行っており、各地域の政治、経済、社会情勢の変化及び各種規制の動向等により、仕入が予定通りに出来ないリスクがあります。また、為替相場の大幅な変動があった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)在庫リスクについて

 文具包装資材卸事業では、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合は在庫不足または過剰在庫となり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)知的財産権について

 商品の企画にあたっては、他社メーカーの特許権、商標権、意匠権等の侵害について細心の注意を払っておりますが、これらの権利を侵害したとして裁判等の紛争に至った場合には、多額の費用負担が発生し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)製造物責任について

 文具包装資材卸事業が提供する商品において欠陥が生じるリスクがあり、製造物責任による賠償やリコール等が発生した場合は、顧客の信頼喪失を招くとともに、多額の費用負担が発生し、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成6年4月1日にKDDI株式会社(旧、日本移動通信株式会社)と代理店契約を締結しております。契約内容は次の通りであります。

① 契約内容

移動電話サービス加入に関する業務委託並びに移動電話端末機及びその関連商品の売買

② 契約期間

自 平成6年4月1日 至 平成7年3月31日(以降1年毎の自動更新)

③ 営業施設の届け出

 当社が直営拠点を設置する場合には、KDDI株式会社に対してその旨を書面で申し出た上、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

④ 広告宣伝

 販売活動を行うに当たり、KDDI株式会社の商標・意匠・その他標章を使用する場合は、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

⑤ 契約解除

 本契約の各条項に著しく違背した場合や、本契約の円滑な履行が困難となった場合などには、KDDI株式会社は催告を要さずに通知のみをもって、本契約を解除できることとなっております。

⑥ 期間内解約

 本契約の有効期限内といえども、解約希望日の3ヶ月前迄に書面で相手方に通知することにより、本契約を解約できることとなっております。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を評価するにあたっては、課税主体毎に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを検討しておりますが、課税所得の見積りの前提とした諸条件の変化により、追加引当て若しくは引当額の取崩しが必要となる場合があります。

 また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。

 

(2)財政状態の分析

① 流動資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.0%減少し、8,682百万円となりました。これは、主として現金及び預金の減少(142百万円)や受取手形及び売掛金の減少(107百万円)等によるものであります。

② 固定資産

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて9.6%増加し、7,528百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(588百万円)等があったことによるものであります。

③ 流動負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて5.7%増加し、7,552百万円となりました。これは、主として短期借入金の増加(200百万円)や支払手形及び買掛金の増加(143百万円)等があったことによるものであります。

④ 固定負債

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて5.3%減少し、3,979百万円となりました。これは、主として長期借入金の減少(634百万円)等があったことによるものであります。

⑤ 純資産

 純資産は、前連結会計年度末に比べて11.1%増加し、4,678百万円となりました。これは、主として利益剰余金の増加(539百万円)等があったことによるものであります。

 

(3)経営成績の分析

① 売上高

 移動体通信事業におけるスマートフォンを中心とした新機販売台数の増加、飲食店舗賃貸事業におけるサブリースの管理物件数の増加、平成27年3月31日にみなし取得した包装資材卸事業の寄与等により、売上高は前連結会計年度に比べて22.4%増加し、33,074百万円となりました。

② 営業利益

 移動体通信事業及び飲食店舗賃貸事業における人件費等の増加等があったものの、売上高の増加等により、営業利益は前連結会計年度に比べて76.1%増加し、911百万円となりました。

③ 経常利益

 ビルメンテナンス事業及び文具包装資材卸事業における保険解約返戻金等の増加等により、経常利益は前連結会計年度に比べて81.3%増加し、935百万円となりました。

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

 特別損失52百万円、法人税等271百万円を計上しているものの、経常利益が大幅に増加した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて223.6%増加し、577百万円となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載の通りであります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載の通りであります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。