第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、みずみずしい感性で新しい価値を創造し、顧客・社員・社会との共生を図り、永続的な発展を続けていくことを経営の基本方針としており、「みなさまのサプリメントになる」(お客様や株主様を始めとするステークホルダーのみなさまが当社グループとかかわりを持つことで、より良い状態になること)をコンセプトに、グループ各社の経営努力とM&Aの活用により、企業価値のさらなる向上を図ってまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、既存企業の永続的な構造改革によるグループ各社の業績向上とM&Aやアライアンスによる新規事業取得により、当社グループの収益力向上と業容拡大を図ってまいります。目標とする指標に関しては、連結ベースでの売上高経常利益率とし、当面の数値目標を6.0%としております。

 

(3)経営環境及び経営戦略並びに対処すべき課題

① 移動体通信事業

 情報通信市場においては、スマートフォンやタブレット端末等の普及が急速に進む中、iPhoneなどの人気端末はもちろん、固定通信回線と携帯端末等とのセット割引についても各社が取扱いを開始するなど大手移動体通信事業者各社が取り扱う商品やサービスの競争力に大きな差はなくなっております。さらに、今後はSIM(携帯電話等に差し込んで使用する、契約者情報を記録したICカード)のロック解除義務化(SIMを他の通信事業者の携帯で利用できないよう制限されていた仕組みを、解除するよう義務化された)によって格安SIM販売会社も交えた顧客獲得競争も本格化することが予想されます。

 このような中、通信事業者各社は、ARPU(1契約当たりの平均売上金額)を高めるとともに、契約者数を増加させ、かつ顧客を囲い込むための施策を講じております。

 当社においても通信事業者からの要請に基づき、スマートフォンやタブレット端末の販売について、従来の利用者層のみならず、新たな利用者層の開拓にも注力するとともに、「au WALLET Market」(生活必需品や食料品等をauショップやインターネットで購入できるサービス)、「auでんき」、「auのほけん・ローン」などの付加価値サービスの利用者拡大にも努めていく必要があります。そのためには通信事業者の施策に対応できるショップ作りと、事業者が求める販売方法や、当社が推進する「お客様体験価値(=CX)向上」を実現できる能力の高い販売スタッフの確保が重要となります。

 このような経営環境に対応するため、通信事業者の施策に対応したショップ作りについては、エリアの拠点となる「核店舗の大型化」を推進しており、集客力のある好立地への店舗移転を実施しております。また、フロア接客を推進し、特定の商品の販売を強化するための店内レイアウト変更のリニューアルを随時行ってまいります。

 能力の高い販売スタッフの確保については、販売スタッフへの教育に注力しており、高度な説明能力を有し、事業者からの要請の高い商品、サービスを販売することのできるスタッフを育成するため、自社独自の教育プログラムの実施、資格取得支援等を行い、提案力向上による販売能力の強化を図ってまいります。

 店舗運営の効率化による機会損失の削減を進め、通信関連商材のみならず、生活必需品、電気サービス、金融サービスなど、お客様の生活をもっと豊かにする「ライフデザイン」を提案するショップとして、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

② 人材派遣事業

 人材派遣事業は、雇用関連の各指標も高い水準を示し、企業業績の回復とともに人材派遣需要も高まっているものの、それに見合うだけの供給が追い付いていないため、受注の取りこぼしが生じ、先行きは不透明な状況が続いております。

 このような経営環境に対応するため、各種採用施策を実施して登録スタッフの確保に注力するとともに、営業体制の見直しにより営業の強化を図り、一般派遣においては取引先数の拡大及び既存顧客でのシェア拡大、特定派遣及び業務請負においても既存顧客でのシェア拡大を行い、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

③ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業は、安全で快適な環境維持や省エネルギーに関する顧客のニーズは高まっておりますが、それにかかるコストの削減意識は依然として強く、単価の下落や同業他社との価格競争は、引き続き厳しい状況で推移するものと予想されます。

 このような経営環境に対応するため、大手取引先との取引実績による信用力を活かした新規顧客の開拓に注力するとともに、取引価格の見直し、業務工数の最適化、全社的なコスト削減を行い、利益率の向上を図ってまいります。

 また、従業員に対するコンプライアンス教育、業務品質向上のための研修等を継続して推進し、多様化・高度化する顧客ニーズに応える、より高品質なサービスの提供により、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

④ 店舗賃貸事業

 店舗賃貸事業は、景気回復への期待感から首都圏への出店需要は引き続き高く、また、低コストの出店手法として居抜きが広く認知されてきております。居抜きを活用した飲食店舗の開店・閉店支援サービスの契約件数及び出店支援の積み上げによる店舗管理業務の管理物件数は、今後も堅調に推移するものと思われますが、一方で優良物件の確保が課題となっております。

 このような経営環境に対応するため、不動産事業者との関係を強化し、優良物件情報の収集に注力するとともに、サブリースの管理物件数を積み上げることにより、安定的な収入の確保を図ってまいります。

⑤ 文具包装資材卸事業

 文具包装資材卸事業は、景気は回復傾向であるものの、消費者の節約志向が定着しており、リーズナブルな文具事務用品を取り扱う100円ショップや通信販売等に対する需要は堅調に推移しております。一方、海外仕入先であるアジア諸国の人件費高騰等による仕入コストの上昇傾向は今後も続くものと思われます。

 このような経営環境に対応するため、新商品や仕様変更等の提案により大手取引先への深耕を図るとともに、物流コスト等の見直しを随時行い、徹底した経営の効率化を果たすことにより、収益の拡大を図ってまいります。

 

2【事業等のリスク】

 事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 当社グループについて

(イ)日本国内の景気動向及び市場環境について

 当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気動向により、また、国内人口の減少等により市場は飽和状態にとなっており、同業他社との顧客獲得競争の激化から当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)災害について

 地震・台風等の自然災害が発生した場合は、当社グループの販売、営業、物流拠点に甚大な被害を被ることにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)個人情報について

 個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜及び損害賠償責任等により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)人材採用及び育成について

 当社グループが安定的に成長していくためには、優秀な人材の確保が必要となります。また労働環境の変化に対応できる人材の育成にも取り組んでおります。しかしながら、人材の定着率悪化や新規採用の不調による、人材不足により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ホ)M&Aへの取り組み方針について

 当社グループは、移動体通信事業を安定基盤として、新規事業分野へのM&A、事業提携に積極的に取り組むことにより、グループの業容拡大を目指す戦略を推し進めております。事前にリスクを回避するように努めておりますが、その後の市場環境の変化や不測の事態等により期待する成果を達成できない可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ヘ)訴訟リスクについて

 当社グループの事業活動に関連して、将来、取引先からのクレーム、労働問題、製造物責任等で訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

② 移動体通信事業について

(イ)店舗展開について

 移動体通信事業の店舗は、「auショップ」及び「UQスポット」であり、その新規出店は原則的にKDDI株式会社及びUQコミュニケーションズ株式会社(以下、「KDDIグループ」という。)の戦略に基づいて決定しております。そのため、新規出店の開設場所、規模及び運営形態等については、KDDIグループとの協議の上決定されることとなり、KDDIグループの経営方針によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)特定取引先への依存について

 移動体通信事業は、KDDIグループと代理店契約を締結しており、当社グループの主要な事業活動の前提となる事項となっております。当該契約は、当社が各条項に著しく違背した場合や円滑な履行が困難となった場合には、KDDIグループが契約を解除できることとなっております。また、当該契約は1年毎の自動更新になっておりますが、契約上はKDDIグループ及び当社の双方とも有効期間内であっても3ヶ月前(UQコミュニケーションズ株式会社は1ヶ月前)に通知することにより契約を解約できることとなっているため、KDDIグループの経営方針等が大きく変更された場合には、契約を解約されるリスクがあります。本報告書提出日現在、当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該契約の内容については、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。

 移動体通信事業は、販売する携帯端末をKDDIグループから仕入れており、主な売上高が携帯端末の販売及びKDDIグループから支払われる手数料であることから、KDDIグループへの仕入及び販売依存度がいずれも高くなっております。

 したがいまして、仕入及び販売について、KDDIグループの事業戦略や他移動体通信事業者に対する競争力によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

KDDIグループ

12,010

100.0%

14,551

94.9%

13,059

100.0%

16,088

95.5%

(注) 販売金額のうちKDDIグループ以外への販売先のほとんどは一般顧客であります。

(ハ)受取手数料に依存した収益構造について

 移動体通信事業は、KDDIグループが提供する携帯端末の販売や移動体通信サービスの加入契約の取次等を行うことにより、KDDIグループから手数料を収受しております。

(ⅰ)販売手数料 :携帯端末の新規販売並びに機種変更に係るKDDIグループからの受取手数料

(ⅱ)作業系手数料:故障対応等に係るKDDIグループからの受取手数料

(ⅲ)回線系手数料:保有顧客による回線の通話料等に応じたKDDIグループからの受取手数料

 受取手数料の金額、支払対象期間、支払対象サービス、通話料金に対する割合等の条件は、KDDIグループの事業方針等により決定または変更されることから、現在の取引条件から大幅な変更等が生じた場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 また、顧客が当社の運営する「auショップ」において移動体通信サービスへの加入契約をした後、一定の期間内に当該契約の解約等を行った場合には、当該加入契約に係る手数料の一部が、KDDIグループから支払われない可能性があります。これにより、一定期間内の解約が予想以上に増加した場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)法的規制について

 移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)、「古物営業法」、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(総務省告示第695号)及び社団法人電気通信事業者協会が定める「代理店の営業活動に対する倫理要綱」等により規制されており、当社では当該法令等を遵守し販売活動を行っております。しかしながら、当社の営業活動において、上記法令等に違反した場合には、信頼性の失墜、損害賠償請求、代理店契約の解約等の可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。

 なお、当事業においては、古物営業法に基づく古物営業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材派遣事業について

(イ)法的規制について

 人材派遣事業では、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づく一般労働者派遣事業及び職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)派遣登録者の確保について

 派遣登録者の確保は就職情報誌、ホームページ等の活用により求人活動を行う他、既登録者からの紹介も推奨しております。また、派遣登録者の能力については各派遣登録者のレベルに合わせた様々な研修及び制度でスキルアップに努めております。しかしながら、派遣登録者の確保が計画通り進まなかった場合や適格な派遣登録者がいない場合は、派遣機会を逃すことになり、業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)社会保険について

 社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、派遣元事業者が保険に加入させる義務があります。そのため、社会保険料の料率が改定された場合には人材派遣事業に負担が発生する可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。

④ ビルメンテナンス事業について

(イ)特定取引先への依存について

 ビルメンテナンス事業を行ういすゞビルメンテナンス株式会社は、平成15年1月にいすゞエステート株式会社よりビルメンテナンス事業を新設分割して設立し、現在もいすゞ自動車株式会社からの出資を受けております。主な取引先はいすゞ自動車株式会社であり、同社に対する販売依存度は平成30年3月期において41.1%となっております。特定取引先への依存度が高いため、特定取引先の方針変更等によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(ロ)法的規制について

 ビルメンテナンス事業の主な業務内容は、商業施設やオフィスビル等の清掃、設備管理及び施設警備等であり、消防法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、警備業法、建築基準法、電気事業法、環境基本法等、法的規制に基づく各種許可、登録ならびに認可等を受けております。

 今後、これらの法的規制の要件を満たすことができなかった場合には、事業活動に制約を受けるため、業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)管理委託費(価格)の低下について

 管理委託費の低下傾向は依然として継続しており、コスト削減要請に伴う管理仕様の見直しや契約更新時の値下げ要請による価格水準低下により、業績に影響が生じる可能性があります。

⑤ 店舗賃貸事業について

(イ)与信管理について

 店舗の開店希望者に対しては、面談を通じて事業計画や資金計画等の把握を行っており、管理物件については預り保証金を受領しております。

 不動産所有者に対しては、賃借契約に際して差入保証金を預託するため、審査及び与信管理を徹底しております。しかしながら、不動産所有者の倒産等が発生した場合は、差入保証金等の回収ができないリスクがあり、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)法的規制について

 店舗賃貸事業では、店舗造作物売買における「古物営業法」、不動産取引における「宅地建物取引業法」及び「建築基準法」等の法的規制を受けております。

 今後、これらの法令等の改正や新たな法令等の制定により規制が強化された場合、業績に影響が生じる可能性があります。

⑥ 文具包装資材卸事業について

(イ)海外経済の大きな変動について

 文具包装資材卸事業では、中国等を中心とした海外からの仕入を行っており、各地域の政治、経済、社会情勢の変化及び各種規制の動向等により、仕入が予定通りに出来ないリスクがあります。また、為替相場の大幅な変動があった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)在庫リスクについて

 文具包装資材卸事業では、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合は在庫不足または過剰在庫となり、業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)知的財産権について

 商品の企画にあたっては、他社メーカーの特許権、商標権、意匠権等の侵害について細心の注意を払っておりますが、これらの権利を侵害したとして裁判等の紛争に至った場合には、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)製造物責任について

 文具包装資材卸事業が提供する商品において欠陥が生じるリスクがあり、製造物責任による賠償やリコール等が発生した場合は、顧客の信頼喪失を招くとともに、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次の通りであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用環境に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調で推移しました。海外経済においても米国、欧州を中心として堅調に推移しておりますが、米国の保護主義政策や円高傾向が続いており、今後の景気が懸念されております。

 このような経済環境の中、移動体通信事業におきましては、フィーチャーフォン(従来型の携帯端末)からスマートフォンやタブレットへの移行が進む中、キャリア間のサービスや料金体系に大きな違いはなくなっております。また、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者。無線通信インフラを他携帯電話事業者等から借り受けてサービスを提供している事業者のこと)の台頭もあることから、物販や電気など通信以外のサービスを提供することにより集客力を高め、差別化を図っております。

 人材派遣事業につきましては、愛知県の自動車産業を中心とした製造業向け業務請負等が堅調に推移しております。
 ビルメンテナンス事業につきましては、緩やかな景気回復を背景として顧客企業の収益に改善の傾向がみられ、効率的かつ高品質なサービスへのニーズが高まってきております。

 なお、いすゞビルメンテナンス株式会社は、ビル、マンションのメンテナンス業務を営む株式会社代々木の杜企画他2社の株式を取得し、子会社化(当社の孫会社化)致しました。これに伴い、株式会社代々木の杜企画他2社がビルメンテナンス事業に加わりました。みなし取得日を平成30年3月31日としております。

 店舗賃貸事業につきましては、特に首都圏における外食産業の市場規模が拡大傾向にあり、出店費用を抑制できる居抜き物件の開拓に注力し、店舗転貸借契約数は好調に推移しております。なお、店舗賃貸事業を営む株式会社テンポイノベーションは、平成29年10月25日に東京証券取引所マザーズ市場に上場致しました。

 文具包装資材卸事業につきましては、同業他社との価格競争や海外仕入先であるアジア諸国の人件費上昇の影響により、厳しい状況となっております。

 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高37,311百万円(前年同期比7.5%増)となりました。損益面におきましては営業利益1,059百万円(前年同期比10.4%減)、経常利益1,094百万円(前年同期比10.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益547百万円(前年同期比27.5%減)となりました。

 セグメント別の概況は、次の通りであります。

ⅰ 移動体通信事業

 移動体通信事業においては、各ショップの立地や来店客層に合わせた週末キャンペーンの実施などにより、2台目需要としてのタブレット端末の販売強化、フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替え促進を、周辺商材と合わせて訴求を行った結果、増収となりました。

 損益面においては、販売スタッフ増強による人件費、週末キャンペーン等の販売促進費が増加し、減益となっております。

 なお、集客力及び営業力強化のため、2店舗の移転リニューアル(平成29年4月に「auショップ千種駅前(愛知県名古屋市)」から「auショップ今池(愛知県名古屋市)」へ移転、平成29年10月に「auショップ津桜橋(三重県津市)」)、3店舗の新規出店(平成29年7月に「auショップ藤が丘(愛知県名古屋市)」、平成29年11月に「UQスポットイオンモール名古屋茶屋(愛知県名古屋市)」、平成30年3月に「UQスポットイオンモール岡崎(愛知県岡崎市)」)を実施しております。

 また、平成29年12月に、東京都、神奈川県においてauショップ2店舗(auショップ下北沢、auショップ相模大野)を運営するエスエステレネットサービス株式会社より、auショップの運営事業を譲り受け、関東地区に進出しております。

 この結果、当該セグメントの売上高は16,851百万円(前年同期比9.9%増)、営業利益は305百万円(前年同期比30.1%減)となりました。

ⅱ 人材派遣事業

 人材派遣事業においては、製造業向け業務請負等が堅調に推移した結果、増収となりました。

 損益面においては、販管費の削減に努めた結果、売上高の増加もあり増益となりました。

 この結果、当該セグメントの売上高は2,495百万円(前年同期比14.4%増)、営業利益は63百万円(前年同期比532.7%増)となりました。

ⅲ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業においては、大手取引先からの継続案件・スポット案件が増加した結果、増収となりました。

 損益面においては、仕入先等の選定や値下げ交渉、業務効率の改善等により売上総利益率が改善しており、販管費の削減もあり増益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は4,252百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は219百万円(前年同期比2.8%増)となりました。

ⅳ 店舗賃貸事業

 店舗賃貸事業においては、首都圏における顧客の新規出店意欲が高まっており、飲食店舗の開店・閉店支援サービスの契約件数、店舗転貸借契約数とも好調に推移し、増収となりました。

 損益面においては、営業員の増員等により販売費及び一般管理費が増加したものの、売上高の増加により、増益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は6,689百万円(前年同期比24.2%増)、営業利益は396百万円(前年同期比27.4%増)となりました。

ⅴ 文具包装資材卸事業

 文具包装資材卸事業においては、主要取引先である100円ショップ、通販会社等への販売に苦戦し、減収となりました。

 損益面においては、仕入原価の上昇に対処すべく販売価格の見直しを進めた結果、売上総利益率は改善したものの、物流コスト等の販売費及び一般管理費が増加し、減益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は7,226百万円(前年同期比8.0%減)、営業利益は109百万円(前年同期比55.6%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,069百万円増加し、3,479百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は1,256百万円(前年同期比161.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(1,045百万円)や預り保証金の増加額(768百万円)等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1,140百万円(前年同期比6,435.7%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(624百万円)や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(190百万円)等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は953百万円(前年同期は272百万円の使用)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入(925百万円)等があったことによるものであります。

 

③仕入及び販売の実績

ⅰ仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

13,059

8.7

ビルメンテナンス事業

88

10.1

文具包装資材卸事業

6,262

△5.8

合計

19,410

3.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅱ販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

携帯端末等販売

15,099

10.2

作業系手数料

323

△0.3

回線系手数料

1,209

△1.7

その他

219

213.3

小計

16,851

9.9

人材派遣事業

人材派遣

2,076

14.3

業務請負

320

33.3

その他

98

△20.6

小計

2,495

14.4

ビルメンテナンス

事業

清掃

1,232

8.9

設備・警備

1,706

4.4

その他

1,313

△3.9

小計

4,252

2.9

店舗賃貸事業

イニシャル収入

628

10.1

ランニング収入

6,060

25.9

小計

6,689

24.2

文具包装資材卸事業

小売業

1,477

△0.6

通販業

4,713

△8.4

卸売業

643

△14.4

その他

392

△16.0

小計

7,226

△8.0

合計

37,515

7.5

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

KDDI株式会社

15,038

43.3

16,605

44.5

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を評価するにあたっては、課税主体毎に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを検討しておりますが、課税所得の見積りの前提とした諸条件の変化により、追加引当て若しくは引当額の取崩しが必要となる場合があります。

 また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。

 

②財政状態の分析

ⅰ 流動資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて17.4%増加し、10,821百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加(1,078百万円)、商品の増加(324百万円)等によるものであります。

ⅱ 固定資産

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて16.7%増加し、9,620百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(586百万円)等があったことによるものであります。

ⅲ 流動負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.1%増加し、8,166百万円となりました。これは、主として未払法人税等の増加(242百万円)等があったことによるものであります。

ⅳ 固定負債

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて20.6%増加し、5,196百万円となりました。これは、主として長期預り保証金の増加(769百万円)等があったことによるものであります。

ⅴ 純資産

 純資産は、前連結会計年度末に比べて28.2%増加し、7,078百万円となりました。これは、主として資本剰余金の増加(678百万円)、利益剰余金の増加(451百万円)等があったことによるものであります。

 

③経営成績の分析

ⅰ 売上高

 移動体通信事業におけるタブレット、スマートフォンを中心とした新機販売台数の増加、店舗賃貸事業における管理物件数の増加等により、売上高は前連結会計年度に比べて7.5%増加し、37,311百万円となりました。

ⅱ 営業利益

 移動体通信事業における人件費等の増加及び文具包装資材卸事業における物流費等の増加により、営業利益は前連結会計年度に比べて10.4%減少し、1,059百万円となりました。

ⅲ 経常利益

 店舗賃貸事業における上場関連費用等を計上した結果、経常利益は前連結会計年度に比べて10.3%減少し、1,094百万円となりました。

ⅳ 親会社株主に帰属する当期純利益

 減損損失41百万円、法人税等424百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて27.5%減少し、547百万円となりました。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。

 

⑤経営戦略の現状と見通し

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析

 「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成6年4月1日に日本移動通信株式会社(現、KDDI株式会社)と代理店契約を締結しております。契約内容は次の通りであります。

① 契約内容

移動電話サービス加入に関する業務委託並びに移動電話端末機及びその関連商品の売買

② 契約期間

自 平成6年4月1日 至 平成7年3月31日(以降1年毎の自動更新)

③ 営業施設の届け出

 当社が直営拠点を設置する場合には、KDDI株式会社に対してその旨を書面で申し出た上、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

④ 広告宣伝

 販売活動を行うに当たり、KDDI株式会社の商標・意匠・その他標章を使用する場合は、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

⑤ 契約解除

 本契約の各条項に著しく違背した場合や、本契約の円滑な履行が困難となった場合などには、KDDI株式会社は催告を要さずに通知のみをもって、本契約を解除できることとなっております。

⑥ 期間内解約

 本契約の有効期限内といえども、解約希望日の3ヶ月前迄に書面で相手方に通知することにより、本契約を解約できることとなっております。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。