第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、みずみずしい感性で新しい価値を創造し、顧客・社員・社会との共生を図り、永続的な発展を続けていくことを経営の基本方針としており、「みなさまのサプリメントになる」(お客様や株主様を始めとするステークホルダーのみなさまが当社グループとかかわりを持つことで、より良い状態になること)をコンセプトに、グループ各社の経営努力とM&Aの活用により、企業価値のさらなる向上を図ってまいります。

 

(2)経営環境及び経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 移動体通信事業

 移動体通信事業においては、端末の高価格化による買い替えサイクルの長期化、通信料金と端末代金の完全分離を内容とする改正電気通信事業法(2019年10月施行)、総務省による各種ルールの見直し等の影響を受け、携帯電話の販売台数は減少傾向にあります。また、今後も新型コロナウイルス等の感染症による外出自粛に伴う来客数の減少や時間短縮営業となった場合、減収となる可能性があります。一方、通信事業者各社は、携帯電話の販売だけでなく、光回線、電気、電子決済、保険、ウエアラブル端末等、ライフスタイルに合わせた様々なサービスの提供により収益を得る方向へとシフトしており、今後の5GやIoT等の最新技術の普及に伴い、事業環境の大きな変化と共に携帯電話市場は新たなステージに移行しつつあります。

 このような経営環境に対応するため、通信事業者からの要請に基づくスマートフォンやタブレット端末の販売について、従来の利用者層のみならず、新たな利用者層の開拓にも注力するとともに、「au PAY マーケット(au Wowma!)」(日用品、グルメからファッション、家電に至るまで、たくさんの商品やお店と出会える総合通販サイト)、「auでんき」、「auのほけん・ローン」などの付加価値サービスの利用者拡大にも努めていく必要があり、今後は、通信事業者が求める販売方法や、当社が推進する「お客様体験価値(=CX)向上」を理解し、実現できる能力の高い販売スタッフの確保と、通信事業者の施策に対応できるショップ作りが重要となります。

 能力の高い販売スタッフの確保につきましては、その基盤である人材の採用と育成、これらを育む社風作りに注力し、接客品質の向上とお客様への総合的な付加価値提案力向上のため、自社独自の教育プログラムの実施、資格取得支援等により、提案力向上による販売能力の強化を図ってまいります。

 通信事業者の施策に対応できるショップ作りにつきましては、エリアの拠点となる「核店舗の大型化」を推進しており、集客力のある好立地への店舗移転を実施しております。また、フロア接客を推進し、特定の商品の販売を強化するための店内レイアウト変更を随時行ってまいります。

 また今後は、店舗運営の効率化による機会損失の削減を進め、通信関連商材のみならず、生活必需品、電気サービス、金融サービスなど、お客様の生活をもっと豊かにする「ライフデザイン」を提案するショップとして、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

② 人材派遣事業

 人材派遣事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下で一気に導入が進んだITソフトの活用による在宅ワークやWEB上での会議・商談、時差出勤の多様化など、働き方についての価値観が大幅に変化しつつある中、これまでの女性や高齢者、外国人など多様な人材の労働参加率の向上といった課題とともに、こうした社会全体での働き方についての価値観の変化に柔軟に対応し、企業や求職者のニーズに適切に応えていくことが、今後における重要な差別化要因となります。

 このような経営環境に対応するため、スキルの高い登録スタッフの確保に注力するとともに、営業体制の見直しによる営業の強化を図り、一般派遣においては取引先数の拡大及び既存顧客でのシェア拡大、技術者派遣及び業務請負においても既存顧客でのシェア拡大を行い、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

③ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業においては、市場規模は拡大傾向にあるものの、人材不足と賃金上昇により、中小ビルメンテナンス企業にとっては依然厳しい状況が続いております。また、安全で快適な環境維持や省エネルギーに関する顧客のニーズは高まっておりますが、それにかかるコストの削減意識は依然として強く、単価の下落や同業他社との価格競争は、引き続き厳しい状況で推移するものと予想されます。一方、新型コロナウイルス感染症拡大による経済全体の縮小が懸念される中、今後は消毒・除菌といった公衆衛生関連業務へのニーズの高まりが予想されます。

 このような経営環境に対応するため、人材不足に対しては、外国人労働者の活用や異業種からの採用の推進等により、人材の確保と就業者の若返りを図ってまいります。また、直接的な収益圧迫要因となる賃金上昇に対しては、低収益物件の仕様見直しや価格交渉等を通じ、収益の改善を図ってまいります。加えて、大手取引先との取引実績による信用力を活かした新規顧客の開拓に注力するとともに、効率的な作業機材・資材等の導入による業務効率化、全社的なコスト削減を行い、利益率の向上を図ってまいります。

 また、従業員に対するコンプライアンス教育、業務品質向上のための研修を継続的に実施し、多様化・高度化する顧客ニーズに応える、より高品質なサービスの提供により、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

④ 店舗転貸借事業

 店舗転貸借事業においては、東京を中心とした地域における飲食店舗の出店需要は引き続き高く、居抜き物件に対する需要も高い一方で、店舗物件の総数に対する転貸借物件数の割合は未だ僅少であり、今後の事業の拡大余地は大きいといえます。しかし、店舗転貸借ビジネスに関しては、転貸借契約について所謂又貸しといったネガティブなイメージがあるなど、一般的な認知度は未だ低い状況にあります。

 このような経営環境に対応するため、WEBサイトでの情報発信、広告宣伝活動及びIR活動を通じた積極的な情報開示により認知度向上と転貸借事業の魅力及び利点の訴求を行ってまいります。また、店舗不動産・管理・飲食設備・法務といった専門知識及びノウハウが求められ、人的資源に大きく依存した事業であることから、専門部署による人材採用、外部講師や幹部社員による教育プログラムの随時更新と実施により、高いスキルを持つ人材の育成を図ってまいります。同時に、店舗物件のスタンダードを確立すべく、専門性の追求とともに組織の充実を図り、更なる転貸借物件の積み上げを行うことで、さらなる収益の拡大を図ってまいります。

 なお、直近では新型コロナウイルス感染症による外出自粛や飲食店に対する営業時間の制限要請等の影響を受け、主要顧客である外食産業では経営の悪化が拡大しており、新規出店希望者の減少や既存テナントの売上減少に伴う解約増加等による減収が予想されます。

 このような経営環境に対応するため、店舗転貸借事業に関する積極的な情報開示やテナントからの問い合わせに対し迅速に対応できる体制を整え、不動産オーナー及び不動産業者の協力のもと、物件ごとの個別対応を図ってまいります。

 ⑤ 不動産売買事業

   不動産売買事業においては、コロナウイルス感染症の収束後、不動産市場での優良店舗物件の確保にあたり、物件

  の流動性上昇が予想されております。

   このような経営環境に対応するため、不動産事業者、WEBサイト等による優良物件情報の収集、精査、検討を行

  ってまいります。

⑥ 卸事業

 卸事業においては、文具包装資材の企画・販売では、海外情勢の動向次第で為替相場が不安定になるなど、先行き不透明な状況は続いておりますが、消費者の節約志向の定着により、リーズナブルな文具事務用品を取り扱う100円ショップや通信販売等に対する需要は堅調に推移する一方、同業他社との価格競争は今後も続くものと思われます。自然派化粧品の企画・販売では、安全・安心志向の高まり、エコやロハスなど、環境を重視したライフスタイルを意識した消費者の増加、倫理的消費(エシカル消費)の高まりを背景に、国内の自然派・オーガニック化粧品市場では、国産のみならず海外ブランドの参入も進んでおります。加えて、商品の高機能化や従来の百貨店・専門店からドラッグストア・バラエティストアなどへの販売店舗の多様化に伴う認知度向上により、国内自然派・オーガニック化粧品市場は拡大を続けております。

 このような経営環境に対応するため、新商品や仕様変更等の提案による大手取引先への深耕を図るとともに、成長分野への選択と集中、新たな需要の開拓やユーザーのトレンドを捉えた新規商品・販売方法の開発、物流コスト等の見直しを随時行い、徹底した経営の効率化を果たすことにより、収益の拡大を図ってまいります。

 ⑦ 海外事業

   海外事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大による労働者の移動制限等に伴い、事業内容の一つである労

  働ビザ申請の減少による減収が予想されます。

   このような経営環境に対応するため、受託業務の多様化とともに対象国の拡大を図り、リスク分散と収益の安定化

  を図ってまいります。また、各国現地スタッフとのタイムリーなコミュニケーションにより、納期管理やサービス品

  質の向上等、管理体制の強化に努めてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、既存企業の永続的な構造改革によるグループ各社の業績向上とM&Aやアライアンスによる新規事業取得により、当社グループの収益力向上と業容拡大を図ってまいります。目標とする指標に関しては、連結ベースでの売上高経常利益率とし、当面の数値目標を6.0%としております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 当社グループについて

(イ)日本国内の景気動向及び市場環境について

 当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気動向により、また、国内人口の減少等により市場は飽和状態にとなっており、同業他社との顧客獲得競争の激化から当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)災害について

 地震・台風等の自然災害が発生した場合は、当社グループの販売、営業、物流拠点に甚大な被害を被ることにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)個人情報について

 個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜及び損害賠償責任等により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)人材採用及び育成について

 当社グループが安定的に成長していくためには、優秀な人材の確保が必要となります。また労働環境の変化に対応できる人材の育成にも取り組んでおります。しかしながら、人材の定着率悪化や新規採用の不調による、人材不足により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ホ)M&Aへの取り組み方針について

 当社グループは、移動体通信事業を安定基盤として、新規事業分野へのM&A、事業提携に積極的に取り組むことにより、グループの業容拡大を目指す戦略を推し進めております。事前にリスクを回避するように努めておりますが、その後の市場環境の変化や不測の事態等により期待する成果を達成できない可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

(ヘ)のれんの減損について

 当社グループは、M&Aに伴い発生した相当額ののれんを計上しております。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等によりのれんの評価額が帳簿価額より下落した場合に、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります

(ト)訴訟リスクについて

 当社グループの事業活動に関連して、将来、取引先からのクレーム、労働問題、製造物責任等で訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

② 移動体通信事業について

(イ)店舗展開について

 移動体通信事業の店舗は、「auショップ」及び「UQスポット」であり、その新規出店は原則的にKDDI株式会社及びUQコミュニケーションズ株式会社(以下、「KDDIグループ」という。)の戦略に基づいて決定しております。そのため、新規出店の開設場所、規模及び運営形態等については、KDDIグループとの協議の上決定されることとなり、KDDIグループの経営方針によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)特定取引先への依存について

 移動体通信事業は、KDDIグループと代理店契約を締結しており、当社グループの主要な事業活動の前提となる事項となっております。当該契約は、当社が各条項に著しく違背した場合や円滑な履行が困難となった場合には、KDDIグループが契約を解除できることとなっております。また、当該契約は1年毎の自動更新になっておりますが、契約上はKDDIグループ及び当社の双方とも有効期間内であっても3ヶ月前(UQコミュニケーションズ株式会社は1ヶ月前)に通知することにより契約を解約できることとなっているため、KDDIグループの経営方針等が大きく変更された場合には、契約を解約されるリスクがあります。本報告書提出日現在、当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該契約の内容については、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。

 移動体通信事業は、販売する携帯端末をKDDIグループから仕入れており、主な売上高が携帯端末の販売及びKDDIグループから支払われる手数料であることから、KDDIグループへの仕入及び販売依存度がいずれも高くなっております。

 したがいまして、仕入及び販売について、KDDIグループの事業戦略や他移動体通信事業者に対する競争力によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

仕入金額

依存率

販売金額

依存率

KDDIグループ

13,061

100.0%

16,370

94.0%

10,565

100.0%

15,060

94.1%

(注) 販売金額のうちKDDIグループ以外への販売先のほとんどは一般顧客であります。

(ハ)受取手数料に依存した収益構造について

 移動体通信事業は、KDDIグループが提供する携帯端末の販売や移動体通信サービスの加入契約の取次等を行うことにより、KDDIグループから手数料を収受しております。

(ⅰ)販売手数料 :携帯端末の新規販売並びに機種変更に係るKDDIグループからの受取手数料

(ⅱ)作業系手数料:故障対応等に係るKDDIグループからの受取手数料

(ⅲ)回線系手数料:保有顧客による回線の通話料等に応じたKDDIグループからの受取手数料

 受取手数料の金額、支払対象期間、支払対象サービス、通話料金に対する割合等の条件は、KDDIグループの事業方針等により決定または変更されることから、現在の取引条件から大幅な変更等が生じた場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 また、顧客が当社の運営する「auショップ」において移動体通信サービスへの加入契約をした後、一定の期間内に当該契約の解約等を行った場合には、当該加入契約に係る手数料の一部が、KDDIグループから支払われない可能性があります。これにより、一定期間内の解約が予想以上に増加した場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)法的規制について

 移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)、「古物営業法」、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(総務省告示第695号)及び社団法人電気通信事業者協会が定める「代理店の営業活動に対する倫理要綱」等により規制されており、当社では当該法令等を遵守し販売活動を行っております。しかしながら、当社の営業活動において、上記法令等に違反した場合には、信頼性の失墜、損害賠償請求、代理店契約の解約等の可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。

 なお、当事業においては、古物営業法に基づく古物営業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材派遣事業について

(イ)法的規制について

 人材派遣事業では、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づく一般労働者派遣事業及び職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)派遣登録者の確保について

 派遣登録者の確保は就職情報誌、ホームページ等の活用により求人活動を行う他、既登録者からの紹介も推奨しております。また、派遣登録者の能力については各派遣登録者のレベルに合わせた様々な研修及び制度でスキルアップに努めております。しかしながら、派遣登録者の確保が計画通り進まなかった場合や適格な派遣登録者がいない場合は、派遣機会を逃すことになり、業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)社会保険について

 社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、派遣元事業者が保険に加入させる義務があります。そのため、社会保険料の料率が改定された場合には人材派遣事業に負担が発生する可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。

④ ビルメンテナンス事業について

(イ)特定取引先への依存について

 ビルメンテナンス事業を行ういすゞビルメンテナンス株式会社は、2003年1月にいすゞエステート株式会社よりビルメンテナンス事業を新設分割して設立し、現在もいすゞ自動車株式会社からの出資を受けております。主な取引先はいすゞ自動車株式会社であり、同社に対する販売依存度は2020年3月期において32.2%となっております。特定取引先への依存度が高いため、特定取引先の方針変更等によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(ロ)法的規制について

 ビルメンテナンス事業の主な業務内容は、商業施設やオフィスビル等の清掃、設備管理及び施設警備等であり、消防法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、警備業法、建築基準法、電気事業法、環境基本法等、法的規制に基づく各種許可、登録ならびに認可等を受けております。

 今後、これらの法的規制の要件を満たすことができなかった場合には、事業活動に制約を受けるため、業績に影響が生じる可能性があります。

(ハ)管理委託費(価格)の低下について

 管理委託費の低下傾向は依然として継続しており、コスト削減要請に伴う管理仕様の見直しや契約更新時の値下げ要請による価格水準低下により、業績に影響が生じる可能性があります。

⑤ 店舗転貸借事業について

(イ)与信管理について

 店舗の開店希望者に対しては、面談を通じて事業計画や資金計画等の把握を行っており、管理物件については預り保証金を受領しております。

 不動産所有者に対しては、賃借契約に際して差入保証金を預託するため、審査及び与信管理を徹底しております。しかしながら、不動産所有者の倒産等が発生した場合は、差入保証金等の回収ができないリスクがあり、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)法的規制について

 店舗転貸借事業では、店舗造作物売買における「古物営業法」、不動産取引における「宅地建物取引業法」及び「建築基準法」等の法的規制を受けております。

 今後、これらの法令等の改正や新たな法令等の制定により規制が強化された場合、業績に影響が生じる可能性があります。

  (ハ)新型コロナウイルス感染症の感染拡大について

     店舗転貸借事業では、新型コロナウイルス感染症の拡大やパンデミックの発生に伴い、新規出店意欲の低下や

    転貸借契約の解約増加等により、売上高の減少や後継となる入居者が見つからず空き家が増加する可能性があり

    ます。また、テナントからの家賃減額要請や賃料収入が滞納又は回収不能となる可能性があります。株式会社テ

    ンポイノベーションでは、後継となるテナント入居者への営業や早期賃料回収及び家主等との賃料交渉等により

    テナントからの賃料収入の滞納リスク等を事前に防止するよう努力しておりますが、長期にわたり新型コロナウ

    イルス感染症による影響が継続した場合、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

  ⑥ 不動産売買事業について

  (イ)販売用不動産の在庫について

     不動産売買事業では、販売用不動産及び仕掛販売用不動産を保有しております。これらの不動産については、

    販売計画に基づいて適切な不動産管理を行っておりますが、当初の販売計画から大幅な乖離が発生する可能性が

    あります。また、不動産は市場動向によっては滞留又は販売価格の見直しが発生する可能性があり、販売計画や

    不動産の市場価格に基づいて見直しが発生する可能性があります。この場合、不動産の評価損の計上等により、

    業績に影響が生じる可能性があります。

⑦ 卸事業について

(イ)海外経済の大きな変動について

 卸事業では、中国等を中心とした海外からの仕入を行っており、各地域の政治、経済、社会情勢の変化及び各種規制の動向等により、仕入が予定通りに出来ないリスクがあります。また、為替相場の大幅な変動があった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

(ロ)在庫リスクについて

 卸事業では、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合は在庫不足または過剰在庫となり、業績に影響が生じる可能性があります。

なお、当該リスクに対し、親会社である株式会社クロップスにおいて内部監査の充実等、子会社管理体制の強化を図っております。

(ハ)知的財産権について

 商品の企画にあたっては、他社メーカーの特許権、商標権、意匠権等の侵害について細心の注意を払っておりますが、これらの権利を侵害したとして裁判等の紛争に至った場合には、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。

(ニ)製造物責任について

 卸事業が提供する商品において欠陥が生じるリスクがあり、製造物責任による賠償やリコール等が発生した場合は、顧客の信頼喪失を招くとともに、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。

  ⑧ 海外事業について

  (イ)海外事業展開リスクについて

     海外事業では、アジア地域を中心とした11ケ国に海外展開しており、予期しない法規制の改正、政情不安等に

    より業績に影響が生じる可能性があります。

  (ロ)新型コロナウイルス感染症の感染拡大について

     海外事業では、国を超えた人材の流動性を前提としているため、新型コロナウイルス感染症の拡大やパンデミ

    ックの発生に伴い、労働者の移動制限が長期に及ぶ場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次の通りであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続くなか、個人消費は2019年10月の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動により、一時的には減少となったものの、その後は緩やかな景気の持ち直しが見られました。しかし、長引く米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題といった海外要因、新型コロナウイルス感染症拡大により国内外経済への負の影響が懸念されるなど、景気の先行き不透明な状態が続いています。

 このような経済環境の中、移動体通信事業におきましては、2019年10月に施行の改正電気通信事業法により、通信料金と端末代金の完全分離、期間拘束の行き過ぎた囲い込みの是正及び携帯電話の販売代理店の不適切な販売等を是正するための届け出制度の導入等、事業環境が大きく変化いたしました。このため、通信事業者各社は電気通信事業法の改正に適切に対応し、幅広いサービスの提供により、ARPA(契約者1人あたりの平均売上金額)を高めるとともに、契約者数を増加させ、かつ自社顧客流出抑止のための施策を講じてまいりました。

 人材派遣事業につきましては、派遣スタッフの確保が難しい状況となっておりますが、愛知県の自動車産業を中心とした製造業向けの業務請負等が堅調に推移いたしました
 ビルメンテナンス事業につきましては、緩やかな景気回復を背景とした顧客企業の収益に改善の傾向がみられ、効率的かつ高品質なサービスへのニーズが高まりました。

 店舗転貸借事業及び不動産売買事業につきましては、主要顧客である外食産業において、昨秋の連休を直撃した台風や消費税増税の対応による影響により、売上が一時的に前値を下回ったものの、その後は持ち直している状況にあります。また、事業展開している東京主要エリアにおける商業不動産賃料は高水準で安定的に推移しており、引き続き需要は好調を維持いたしました。

 卸事業につきましては、同業他社との価格競争や物流コストの上昇等の影響により、厳しい状況となっておりますが、自然派化粧品の企画・卸販売等は堅調に推移いたしました。

 海外事業につきましては、2019年10月にアジア地域進出を目的として、シンガポール共和国において労働ビザ申請、給与計算、税金・社会保険料計算等の受託業務を行う INNOVARE HOLDINGS PTE.LTD. の株式取得を行い、連結子会社といたしました。なお、 INNOVARE HOLDINGS PTE.LTD. につきましては、2019年12月31日をみなし取得日としているため、当連結会計年度の連結損益計算書に同社の業績は含まれておりません。

 また、グループ全体として、新型コロナウイルスの本格的な感染拡大が3月以降であったこともあり、業績への影響は殆どありませんでした。

 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高42,934百万円(前年同期比4.6%増)となりました。損益面におきましては営業利益2,021百万円(前年同期比53.5%増)、経常利益2,114百万円(前年同期比60.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益769百万円(前年同期比32.8%増)となりました。

 セグメント別の概況は、次の通りであります。

ⅰ 移動体通信事業

 移動体通信事業においては、端末の高価格化などによる買い替えサイクルの長期化や、2019年10月施行の改正電気通信事業法、総務省による各種ルールの見直しの影響もあり携帯電話の販売台数が計画を下回ったことにより、減収となりました。

 損益面においては、キャッシュバックや値引きの抑制、2019年3月から全社的に取り組んでいる生産性向上のための業務見直しによるコスト削減が功を奏し、増益となりました。

 なお、集客力及び営業力強化のため、1店舗の移転リニューアル(2019年7月に「auショップ下北沢(東京都世田谷区)」)を実施いたしました。また、事業効率化のため、2019年5月31日をもって1店舗(「auショップ半田インター(愛知県半田市)」)を閉店いたしました。

  この結果、当該セグメントの売上高は16,010百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は690百万円(前年同期

 比221.1%増)となりました。

ⅱ 人材派遣事業

 人材派遣事業においては、製造業向け業務請負等が堅調に推移したものの、派遣スタッフの確保が難航したことにより売上高が伸びず、減収となりました。

 損益面においては、人件費等の販売費及び一般管理費は減少したものの、売上高の減少により減益となりました。

 この結果、当該セグメントの売上高は2,728百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益は80百万円(前年同期比6.0%減)となりました。

ⅲ ビルメンテナンス事業

 ビルメンテナンス事業においては、全年のスポット案件分の受注が無かったものの、継続案件の増加により増収となりました。

 損益面においては、売上高の増加に加え、合併(株式会社代々木の杜企画を吸収合併)に伴う経費削減効果による、販売費及び一般管理費の減少により、増益となっております。

 この結果、当該セグメントの売上高は5,623百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は314百万円(前年同期

比6.6%増)となりました。

 店舗転貸借事業

 店舗転貸借事業においては、年間を通じ首都圏における商業不動産の需要が好調を維持している中、営業体制の強化や不動産業者とのリレーションシップ強化等に取り組み、新規契約件数及び後継付け件数(閉店した店舗に対し新規出店者と転貸借契約を締結したもの)とも好調に推移し、増収となりました。

 損益面においては、売上高は増加したものの、本社オフィスの拡張や人件費の増加等による販売費及び一般管理費の増加により、減益となりました。

  この結果、当該セグメントの売上高は9,385百万円(前年同期比16.0%増)、営業利益は568百万円(前年同期

 比19.4%減)となりました。

 不動産売買事業

 不動産売買事業においては、店舗転貸借事業の更なる推進のための不動産業者とのリレーションシップ強化を目的とした店舗不動産の仕入販売や建築販売の取り組みにより、増収となりました。

 損益面においては、店舗不動産の仕入販売件数の増加に伴い、増益となりました。

 この結果、当該セグメントの売上高は599百万円(前年同期比341.1%増)、営業利益は216百万円(前年同期比653.9%増)となりました。

ⅵ 卸事業

 卸事業においては、主要取引先である100円ショップ、通販会社等への販売が好調だったことに加え、2019年6月30日にみなし取得した株式会社七つの海が寄与した結果、増収となりました。

 損益面においては、物流コスト等の販売費及び一般管理費の増加があったものの、株式会社七つの海が寄与した結果、増益となりました。

 この結果、当該セグメントの売上高は8,750百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益は193百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。

ⅶ 海外事業

 上述のとおり、2019年12月31日をみなし取得日としているため、当連結会計年度の連結損益計算書に同社の業績は含まれておりません。

 

 a.財政状態の分析

ⅰ 流動資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて13.4%増加し、13,625百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加(2,372百万円)等によるものであります。

   ⅱ 固定資産

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて9.5%増加し、11,416百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(756百万円)等があったことによるものであります。

   ⅲ 流動負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて3.9%増加し、8,405百万円となりました。これは、主として未払法人税等の増加(139百万円)等があったことによるものであります。

ⅳ 固定負債

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて25.4%増加し、7,403百万円となりました。これは、主として長期預り保証金の増加(831百万円)等があったことによるものであります。

ⅴ 純資産

 純資産は、前連結会計年度末に比べて9.2%増加し、9,232百万円となりました。これは、主として利益剰余金の増加(625百万円)等があったことによるものであります。

 

 b.経営成績の分析

ⅰ 売上高

 店舗転貸借事業における転貸借物件数の増加、卸事業における株式会社七つの海の株式取得等により、売上高は前連結会計年度に比べて4.6%増加し、42,934百万円となりました。

ⅱ 営業利益

 店舗転貸借事業における人件費等の増加及び卸事業における物流費等の増加があったものの、移動体通信事業における生産性向上のための業務見直し、またビルメンテナンス事業における合併によるコスト削減効果により、営業利益は前連結会計年度に比べて53.5%増加し、2,021百万円となりました。

ⅲ 経常利益

 ビルメンテナンス事業における保険解約返戻金等の計上、店舗転貸借事業における違約金収入の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べて60.7%増加し、2,114百万円となりました。

   ⅳ 売上高経常利益率

     販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上高、営業外収益の増加により、経常利益率は前連結会計年

    度に比べて1.7%増加し、4.9%となりました。

ⅴ 親会社株主に帰属する当期純利益

 減損損失274百万円、事業再編損53百万円、法人税等673百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて32.8%増加し、769百万円となりました。

 最近5年間における売上高経常利益率の推移は、以下のとおりであります。

 

決算年月

2016年

3月期

2017年

3月期

2018年

3月期

2019年

3月期

2020年

3月期

経常利益(百万円)

935

1,220

1,094

1,316

2,114

売上高経常利益率(%)

2.8

3.5

2.9

3.2

4.9

 

 c.キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,342百万円増加し、6,044百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は3,094百万円(前年同期は165百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(1,756百万円)、たな卸資産の減少額(983百万円)、預り保証金増加額(831百万円)、法人税等の支払額(665百万円)等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は413百万円(前年同期比34.8%減)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(138百万円)等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は338百万円(前年同期は689百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純減少額(600百万円)等があったことによるものであります。

 

②資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループは主に営業活動によって得られた資金により、また必要に応じて経済動向、金融市況を踏まえた調達

手段によって得られた資金により、新規出店及び既存店舗の改装に係る設備投資等を行っております。

 なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載の通りであります。

 また、過去3年のフリーキャッシュ・フローの推移については以下の通りであります。

(単位:百万円)

回次

決算年月

第41期

2018年3月

第42期

2019年3月

第43期

2020年3月

営業活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,256

△1,140

953

165

△634

689

3,094

△413

△338

現金及び現金同等物の期末残高

3,479

3,701

6,044

フリーキャッシュ・フロー

前年増減額

116

△345

△468

△584

2,680

3,149

(注) フリーキャッシュ・フローは、以下の計算式によっております。

フリーキャッシュ・フロー = 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー

 a.資金需要の主な内容と配分

  当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、派遣人件費、販売費及び一般管理費等の営

 業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、

 株主還元につきましては、財務の健全性に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。

 b.資金調達

  当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び金融機関からの借入に

 よる外部資金を有効に活用しております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加え

 て強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調

 達に関しては問題なく実施可能と認識しております。

 

③仕入及び販売の実績

ⅰ仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

10,565

△19.1

ビルメンテナンス事業

134

62.1

不動産売買事業

337

△19.1

 卸事業

7,165

13.2

合計

18,202

△8.5

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ⅱ販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメント

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

移動体通信事業

携帯端末等販売

14,539

△8.2

作業系手数料

241

△19.6

回線系手数料

1,131

3.4

その他

97

△47.1

小計

16,010

△8.1

人材派遣事業

人材派遣

2,200

△3.8

業務請負

440

15.7

その他

87

△22.7

小計

2,728

△1.9

ビルメンテナンス

事業

清掃

2,155

2.9

設備・警備

1,744

3.5

その他

1,723

△0.3

小計

5,623

2.1

店舗転貸借事業

店舗転貸借

9,385

16.0

不動産売買事業

不動産売買

599

341.1

卸事業

小売業

2,480

39.0

通販業

4,888

5.4

卸売業

1,077

119.4

その他

304

△17.2

小計

8,750

20.1

報告セグメント計

43,097

4.5

その他

△162

合計

42,934

4.6

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。

3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

KDDI株式会社

16,862

41.1

15,588

36.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

④重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

 (販売用不動産の評価)

  株式会社テンポイノベーションの販売用不動産について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額

 を正味売却価額まで減額し、当該減少額を評価損として計上いたします。正味売却価額の算定に当たっては、慎重

 な検討を行っておりますが、販売計画や市場環境等の変化により、見積時に前提とした条件や仮定に変更が生じ、

 正味売却価額が帳簿価額を下回った場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、販売用不動産にお

 ける正味売却価額の見積りについては、販売用不動産の所在する地域の市場動向や価格情報、物件における収益利

 回り等に基づいて算定しております。

 (在庫の評価)

  株式会社ハピラの在庫について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額

 し、当該減少額を評価損として計上します。同社における適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機

 会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合や市場環境等の変化により、過剰在庫が

 発生し、評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、正味売却価額の見積りに当たっては、毎四半期末時

 点で保有している在庫について、直近一年間の販売実績を加味し、将来の販売可能性が見込めないものを規則的に

 処分見込価額まで引き下げる方法によっております。

 (のれんの減損)

  当社グループでM&Aに伴い計上したのれんについて、事業環境の変化等により、株式取得時に想定していた収

 益及び将来キャッシュ・フローが見込めなくなった場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を

 減損損失として計上します。なお、のれんにおける回収可能価額の見積りについては、被取得企業における過去の

 実績や当該企業が所在する各国の経済情勢及び当該企業を取り巻く市場環境等を踏まえた事業計画に基づく収益及

 び将来キャッシュ・フローにより算定しております。

 

  ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。

 

⑥経営戦略の現状と見通し

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、1994年4月1日に日本移動通信株式会社(現、KDDI株式会社)と代理店契約を締結しております。契約内容は次の通りであります。

① 契約内容

移動電話サービス加入に関する業務委託並びに移動電話端末機及びその関連商品の売買

② 契約期間

自 1994年4月1日 至 1995年3月31日(以降1年毎の自動更新)

③ 営業施設の届け出

 当社が直営拠点を設置する場合には、KDDI株式会社に対してその旨を書面で申し出た上、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

④ 広告宣伝

 販売活動を行うに当たり、KDDI株式会社の商標・意匠・その他標章を使用する場合は、事前にKDDI株式会社の承認を得ることとなっております。

⑤ 契約解除

 本契約の各条項に著しく違背した場合や、本契約の円滑な履行が困難となった場合などには、KDDI株式会社は催告を要さずに通知のみをもって、本契約を解除できることとなっております。

⑥ 期間内解約

 本契約の有効期限内といえども、解約希望日の3ヶ月前迄に書面で相手方に通知することにより、本契約を解約できることとなっております。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。