文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、みずみずしい感性で新しい価値を創造し、顧客・社員・社会との共生を図り、永続的な発展を続けていくことを経営の基本方針としており、「みなさまのサプリメントになる」(お客様や株主様を始めとするステークホルダーのみなさまが当社グループとかかわりを持つことで、より良い状態になること)をコンセプトに、グループ各社の経営努力とM&Aの活用により、企業価値のさらなる向上を図ってまいります。
(2)経営環境及び経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 移動体通信事業
移動体通信事業においては、通信事業者各社の方針により、携帯電話の販売市場において、環境の変化が継続することが予想されます。その一方、デジタル化の進展による情報格差の拡がり、「5G(第5世代移動通信システム)」対応の携帯電話端末の普及や関連サービスの高度化に伴い、リアルのお客様との接点を持つことの価値、対面販売の価値は増していくものと見込んでおります。
このような認識を踏まえ、当社は、エリアを限定した集中的な店舗展開と、au・UQの両ブランドを取り扱っているという強みを生かし、多様なお客様のニーズにお応えすることにより、質と量の両面で更なる発展を目指してまいります。また、店舗の魅力を更に高める施策として、引き続き店舗の改装や集客力のある好立地への店舗移転、オペレーションの見直し等を進めてまいります。同時に、法人のお客様に向けたオフィス商材の販売、ソリューションサービスの提供を強化することにより、通信を通じたお客様の満足度向上を図ってまいります。
さらに、企業として変化の速い経営環境に即応し続けていくためには、従業員一人一人が向上心を持って継続的に成長してゆくこと、その力を最大に生かすことができる組織力の強化が重要であると考えております。当社では「挑戦と変化」を掲げ、育成スキルの向上、営業活動のスピード向上、コンプライアンス推進、業務改革による効率化、また従業員エンゲージメント向上を図るため、従業員の研修制度の充実、ITツールの導入、社内提案や表彰等の制度の導入、組織体制の変更を行いました。今後も更なる成長・組織力強化のため、継続的な取り組みを行ってまいります。
② 人材派遣事業
人材派遣事業においては、企業と働き手が各々希望する賃金のミスマッチの調整、慢性的な人手不足への対応、外国人労働者の受入れ緩和による外国人材の活用など、新たな課題や需要への対応に伴い人材ビジネス市場は引き続き拡大することが予想されます。一方で人材派遣事業は総じて利益率が低く、また総合派遣型の大手企業が圧倒的なシェアを占めていることから、中小事業者における厳しい状況は今後も続くと予想されます。
このような経営環境に対応するため、技術者派遣で培った教育訓練制度の転用・共用による人材育成を強化することにより、獲得が困難である専門的知識を有する人材を必要とする高付加価値分野への拡大を目指します。また、地域企業との更なる取引の強化に加え、就業中のみならずその前後も含めたフォローを通じ登録人材をストックする仕組みを構築することで、総合派遣型の大手企業との差別化を図ってまいります。
③ ビルメンテナンス事業
ビルメンテナンス事業においては、オフィスビル、マンションをはじめとする施設に対するメンテナンスへの需要は継続しております。しかしながら、高いニーズの一方で、それにかかるコストの削減意識は依然として強く、原材料価格の高騰も相まって、同業他社との価格競争は、引き続き厳しい状況で推移するものと予想されます。また、長年続いている人材不足への対応、とりわけ若年層の確保が業界としての課題となっております。
このような経営環境に対応するため、大手取引先との取引実績による信用力を活かした新規顧客の開拓に注力するとともに、取引価格の見直し、業務工数の最適化、全体的なコスト削減を行い利益率の向上を図ってまいります。また、人材不足への対応のため、ITの導入による業務効率化、清掃・警備ロボット等の活用を検討してまいります。
④ 店舗転貸借事業
店舗転貸借事業においては、インバウンドを含む人流の回復が顕著となる中で、外食業界において、今後は夜間来客と法人需要が回復に向かう可能性が高いものと思われます。人手不足の深刻化、原材料・光熱費の高騰への対応として、好立地でありながら固定費を抑制できる小規模な居抜き物件が人気化していることから、引き続きこのような市場性の高い店舗物件の仕入れに注力する方針であります。また、原材料や光熱費の高騰に加え、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済本格化に起因するテナント募集の増加等により、平常時より優良店舗物件の仕入機会が拡大する可能性がありますので、幅広く情報収集を行いつつ積極的に対応してまいります。
⑤ 不動産売買事業
不動産売買事業においては、店舗転貸借事業との連携を強化し、情報収集と顧客開拓を進め、物件売買の機会を的確に捉えることで、引き続き不動産業者とのリレーションシップ強化を行ってまいります。
⑥ 卸事業
卸事業においては、文具・生活用品等の企画・販売では、文具・雑貨市場は飽和状態にあり、将来的な拡大は期待できないことに加え、恒常的な円安、原材料・エネルギー価格の高止まりが継続することにより、更なる商品開発の強化やコストの改善が求められることが予想されます。
このような環境のもと、商品の上市スピードを上げるとともに、高付加価値品へのシフト、安価な生産委託先の開拓、eコマース販売の強化を推し進め、よりよい商品、サービスをお客様へ提供し続けることができるよう努めてまいります。また、人材育成、IT化など生産性向上に向けた投資も並行して行ってまいります。
自然派化粧品の企画・販売では、社会全体におけるSDGs、サスティナブルな消費スタイルへの関心が高まっていること、また化粧品に対するニーズの多様化が見込まれることから、これに合わせた新規販路の開拓や、ブランド育成・商品開発を図ってまいります。
⑦ 海外事業
海外事業においては、経済活動の回復に伴う企業の求人需要の高まりの中、低価格を売りにした競合他社が台頭してきております。このような環境下、東南アジア圏の情報発信に注力するとともに、コンプライアンスを重視しながらサービスの品質の向上を図ることにより、顧客からの信頼獲得に注力してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、既存企業の永続的な構造改革によるグループ各社の業績向上とM&Aやアライアンスによる新規事業取得により、当社グループの収益力向上と業容拡大を図ってまいります。目標とする指標に関しては、連結ベースでの売上高経常利益率とし、当面の数値目標を6.0%としております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
クロップスグループは、「お客様」「社員」「株主」「地域社会」等、全てのステークホルダーに対する責務の重大性を認識し、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定による経営により、企業価値の最大化に努めております。
当社のサステナビリティに関する取り組みについては、取締役会において検討を行っておりますが、特に気候変動問題については、当社の事業に重大な影響を及ぼすことは現時点で想定されないため、その方針の策定及び開示については中長期的な検討課題と捉え、今後も検討を重ねてまいります。
(1)ガバナンス
サステナビリティに関するガバナンスについては、「
(2)リスク管理
サステナビリティに関するリスク管理については、リスク管理規定を定め、リスク管理体制の整備及びリスク事案への対応を行っております。詳細に関しましては、「
(3)戦略、指標及び目標
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針、指標及び目標につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、いずれの事業セグメントにおいても、人材こそが最大の財産であるとの基本認識の下、従前より育成・評価・処遇の仕組みを構築・運用しております。移動体通信事業においては、2021年より、自発的かつ持続的な従業員と会社の発展向上を目的として、新たな人事評価・処遇制度と人材育成制度を導入し、適正な評価と処遇の実現により、従業員一人一人が成長を実感できることを目指してまいりました。具体的な育成制度としては、販売スタッフをはじめとした営業部門スタッフ向けの研修や、バックオフィススタッフ、マネジメント職群への階層別研修などがあります。また、定期的に各種の従業員サーベイを実施し、各人事施策の効果検証や、従業員のモチベーションの維持・向上に活用しております。
これらに加え、2023年に、従業員エンゲージメントをより高め、優秀な人材の採用・定着と自発的な成長を促進することで、従業員と会社のより一層の持続的発展を目指すべく、経営層・管理職層が一体となり、当社のミッション・ビジョン・バリューの再構築を行うとともに、それを実現するための施策を一部開始いたしました。具体的には、多様な働き方に対応する副業制度の導入、個々の能力・キャリア開発促進のための社内外によるコーチングやカウンセリングの実施、社内提案や表彰等の制度の導入などがあります。また併せて人材開発・組織開発を推し進めるための組織体制の変更を行いました。2024年は再構築したミッション・ビジョン・バリューの全社的な浸透と、各施策の実施・改善、また人材育成・評価・処遇制度などの更なる見直しを進めてまいります。
なお、上記方針については正社員定着に関する改善率を新たな指標として定めており、年12%の改善を目標としております。
また、店舗転貸借事業・不動産売買事業、ビルメンテナンス事業など、特に個々の人材の能力の発揮が会社業績に強く反映される事業においても、重要かつ喫緊な経営課題として、採用・教育・処遇の見直しを進めております。
人材の多様性確保の観点からは、もとより当社は年齢・性別・国籍・採用形態などに係わらず、公平な育成・評価・処遇を行なっており、提出会社における現在の女性管理職比率は25.0%となっております。
また、当社は2023年2月に愛知県より「あいち女性輝きカンパニー」の認証を受けております。これは、愛知県が、働く場における女性の「定着」と「活躍」の拡大を図るため、女性の活躍促進に向け、トップの意識表明や採用拡大、職域拡大、育成、管理職登用のほか、ワーク・ライフ・バランスの推進や働きながら育児・介護ができる環境づくりなどの取り組みを行っている企業等を認証するものであり、当社は今後もこのような就業環境を維持・充実させてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当社グループについて
(イ)日本国内の景気動向及び市場環境について
当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気動向により、また、国内人口の減少等により市場は飽和状態となっており、同業他社との顧客獲得競争の激化から当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)災害について
地震・台風等の自然災害が発生した場合は、当社グループの販売、営業、物流拠点に甚大な被害を被ることにより、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ハ)個人情報について
個人情報の漏洩や不正利用などの事態が生じた場合には、社会的信用の失墜及び損害賠償責任等により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ニ)人材採用及び育成について
当社グループが安定的に成長していくためには、優秀な人材の確保が必要となります。また労働環境の変化に対応できる人材の育成にも取り組んでおります。しかしながら、人材の定着率悪化や新規採用の不調による、人材不足により、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ホ)M&Aへの取り組み方針について
当社グループは、移動体通信事業を安定基盤として、新規事業分野へのM&A、事業提携に積極的に取り組むことにより、グループの業容拡大を目指す戦略を推し進めております。事前にリスクを回避するように努めておりますが、その後の市場環境の変化や不測の事態等により期待する成果を達成できない可能性があり、そのような事態になった場合には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ヘ)のれんの減損について
当社グループは、M&Aに伴い発生した相当額ののれんを計上しております。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等によりのれんの評価額が帳簿価額より下落した場合に、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
(ト)訴訟リスクについて
当社グループの事業活動に関連して、将来、取引先からのクレーム、労働問題、製造物責任等で訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
② 移動体通信事業について
(イ)店舗展開について
移動体通信事業の店舗は、「auショップ/au Style」及び「UQスポット」であり、その新規出店は原則的にKDDI株式会社(以下、「KDDI」という。)の戦略に基づいて決定しております。そのため、新規出店の開設場所、規模及び運営形態等については、KDDIとの協議の上決定されることとなり、KDDIの経営方針によっては、業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)特定取引先への依存について
移動体通信事業は、KDDIと代理店契約を締結しており、当社グループの主要な事業活動の前提となる事項となっております。当該契約は、当社が各条項に著しく違背した場合や円滑な履行が困難となった場合には、KDDIが契約を解除できることとなっております。また、当該契約は1年毎の自動更新になっておりますが、契約上はKDDI及び当社の双方とも有効期間内であっても3ヶ月前に通知することにより契約を解約できることとなっているため、KDDIの経営方針等が大きく変更された場合には、契約を解約されるリスクがあります。本報告書提出日現在、当該契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、当該契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当該契約の内容については、「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」に記載の通りであります。
移動体通信事業は、販売する携帯端末をKDDIから仕入れており、主な売上高が携帯端末の販売及びKDDIから支払われる手数料であることから、KDDIへの仕入及び販売依存度がいずれも高くなっております。
したがいまして、仕入及び販売について、KDDIの事業戦略や他移動体通信事業者に対する競争力によっては、業績に影響が生じる可能性があります。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
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仕入金額 |
依存率 |
販売金額 |
依存率 |
仕入金額 |
依存率 |
販売金額 |
依存率 |
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KDDI |
12,843 |
100.0% |
17,810 |
92.2% |
15,503 |
98.6% |
22,524 |
96.8% |
(注) 販売金額のうちKDDI以外への販売先のほとんどは一般顧客であります。
(ハ)受取手数料に依存した収益構造について
移動体通信事業は、KDDIが提供する携帯端末の販売や移動体通信サービスの加入契約の取次等を行うことにより、KDDIから手数料を収受しております。
(ⅰ)販売手数料 :携帯端末の新規販売並びに機種変更に係るKDDIからの受取手数料
(ⅱ)作業系手数料:故障対応等に係るKDDIからの受取手数料
(ⅲ)回線系手数料:保有顧客による回線の通話料等に応じたKDDIからの受取手数料
受取手数料の金額、支払対象期間、支払対象サービス、通話料金に対する割合等の条件は、KDDIの事業方針等により決定または変更されることから、現在の取引条件から大幅な変更等が生じた場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
また、顧客が当社の運営する「auショップ/au Style」及び「UQスポット」において移動体通信サービスへの加入契約をした後、一定の期間内に当該契約の解約等を行った場合には、当該加入契約に係る手数料の一部が、KDDIから支払われない可能性があります。これにより、一定期間内の解約が予想以上に増加した場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
(ニ)法的規制について
移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)、「古物営業法」、「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」(総務省告示第695号)及び社団法人電気通信事業者協会が定める「代理店の営業活動に対する倫理要綱」等により規制されており、当社では当該法令等を遵守し販売活動を行っております。しかしながら、当社の営業活動において、上記法令等に違反した場合には、信頼の失墜、損害賠償請求、代理店契約の解約等の可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。
なお、当事業においては、古物営業法に基づく古物営業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
③ 人材派遣事業について
(イ)法的規制について
人材派遣事業では、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づく一般労働者派遣事業及び職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可を取得しております。事業主が欠格事由に該当したり法令に違反した場合は、事業の停止を命じられる可能性があり、そのような事態になった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)派遣登録者の確保について
派遣登録者の確保は就職情報誌、ホームページ等の活用により求人活動を行う他、既登録者からの紹介も推奨しております。また、派遣登録者の能力については各派遣登録者のレベルに合わせた様々な研修及び制度でスキルアップに努めております。しかしながら、派遣登録者の確保が計画通り進まなかった場合や適格な派遣登録者がいない場合は、派遣機会を逃すことになり、業績に影響が生じる可能性があります。
(ハ)社会保険について
社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、派遣元事業者が保険に加入させる義務があります。そのため、社会保険料の料率が改定された場合には人材派遣事業に負担が発生する可能性があり、業績に影響が生じる可能性があります。
④ ビルメンテナンス事業について
(イ)特定取引先への依存について
ビルメンテナンス事業を行ういすゞビルメンテナンス株式会社は、2003年1月にいすゞエステート株式会社よりビルメンテナンス事業を新設分割して設立し、現在もいすゞ自動車株式会社からの出資を受けております。主な取引先はいすゞ自動車株式会社であり、同社に対する販売依存度は2024年3月期において32.9%となっております。特定取引先への依存度が高いため、特定取引先の方針変更等によっては、業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)法的規制について
ビルメンテナンス事業の主な業務内容は、商業施設やオフィスビル等の清掃、設備管理及び施設警備等であり、消防法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、警備業法、建築基準法、電気事業法、環境基本法等、法的規制に基づく各種許可、登録ならびに認可等を受けております。
今後、これらの法的規制の要件を満たすことができなかった場合には、事業活動に制約を受けるため、業績に影響が生じる可能性があります。
⑤ 店舗転貸借事業について
(イ)与信管理について
店舗の開店希望者に対しては、面談を通じて事業計画や資金計画等の把握を行っており、管理物件については預り保証金を受領しております。
不動産所有者に対しては、賃借契約に際して差入保証金を預託するため、審査及び与信管理を徹底しております。しかしながら、不動産所有者の倒産等により多額の差入保証金を回収できなかった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)法的規制について
店舗転貸借事業では、店舗造作物売買における「古物営業法」、不動産取引における「宅地建物取引業法」及び「建築基準法」等の法的規制を受けております。
今後、これらの法令等の改正や新たな法令等の制定により規制が強化された場合、業績に影響が生じる可能性があります。
(ハ)感染症・伝染病などの爆発的な流行について
店舗転貸借事業では、新型コロナウイルス感染症のような感染症・伝染病の爆発的な流行に伴い、新規出店意欲の低下や転貸借契約の解約増加等により、売上高の減少や後継となる入居者が見つからず空き家が増加する可能性があります。また、テナントからの家賃減額要請や賃料収入が滞納又は回収不能となる可能性があります。株式会社テンポイノベーションでは、後継となるテナント入居者への営業や早期賃料回収及び家主等との賃料交渉等によりテナントからの賃料収入の滞納リスク等を事前に防止するよう努力しておりますが、大規模な感染症・伝染病の爆発的な流行が長期にわたる場合、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。
⑥ 不動産売買事業について
(イ)販売用不動産の在庫について
不動産売買事業では、販売用不動産及び仕掛販売用不動産を保有しております。これらの不動産については、販売計画に基づいて適切な不動産管理を行っておりますが、当初の販売計画から大幅な乖離が発生する可能性があります。また、不動産は市場動向によっては滞留又は販売価格の見直しが発生する可能性があり、販売計画や不動産の市場価格に基づいて見直しが発生する可能性があります。この場合、不動産の評価損の計上等により、業績に影響が生じる可能性があります。
⑦ 卸事業について
(イ)海外経済の大きな変動について
卸事業では、中国等を中心とした海外からの仕入を行っており、各地域の政治、経済、社会情勢の変化及び各種規制の動向等により、仕入が予定通りに出来ないリスクがあります。また、為替相場の大幅な変動があった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)在庫リスクについて
卸事業では、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合は在庫不足または過剰在庫となり、業績に影響が生じる可能性があります。なお、当該リスクに対し、当社において内部監査の充実等、子会社管理体制の強化を図っております。
(ハ)知的財産権について
商品の企画にあたっては、他社メーカーの特許権、商標権、意匠権等の侵害について細心の注意を払っておりますが、これらの権利を侵害したとして裁判等の紛争に至った場合には、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。
(ニ)製造物責任について
卸事業が提供する商品において欠陥が生じるリスクがあり、製造物責任による賠償やリコール等が発生した場合は、顧客の信頼喪失を招くとともに、多額の費用負担が発生し、業績に影響が生じる可能性があります。
⑧ 海外事業について
(イ)海外事業展開リスクについて
海外事業では、アジア地域を中心とした10ケ国に海外展開しており、予期しない法規制の改正、政情不安等により業績に影響が生じる可能性があります。
(ロ)感染症・伝染病などの拡大について
海外事業では、国を超えた人材の流動性を前提としているため、感染症・伝染病の拡大やパンデミックの発生に伴い、労働者の移動制限が長期に及ぶ場合には、業績に影響が生じる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、人手不足や原材料価格の上昇などを起因とする物価の高止まりと欧米を中心とした金融引締め継続による不透明な経済環境が続く中、政府による各種政策の効果もあり、企業収益には総じて改善傾向が、雇用情勢及び個人消費には持ち直しの動きがそれぞれみられました。先行きについては、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の緊迫化等の地政学リスクの高まりや中国経済停滞への懸念などから、不透明な状況が続いております。
このような経済環境の中、移動体通信事業につきましては、携帯電話等販売市場において、スマートフォンの高機能化に伴う価格高騰により、端末の買い替えサイクルは長期化傾向にあります。こうした中、通信事業者は、携帯電話の販売だけでなく、金融サービス、ポイントサービスやスマートフォンを利用した決済サービスを連携させながら提供することにより、ARPU(1契約あたり収入)の向上や、長期的な顧客基盤の維持・拡大に引き続き注力しております。
人材派遣事業につきましては、新規求人倍率及び有効求人倍率が高水準で推移しておりますが、職業による偏りが顕著となっており、市場が求める労働力と就業希望ニーズのマッチング力が求められております。
ビルメンテナンス事業につきましては、オフィスビルや医療機関、マンションなどの施設において継続的なメンテナンスサービスが求められており、また、高度経済成長期に建設されたオフィスビルやマンションの老朽化が進んでいる状況下、建替えが難しい場合の相応のメンテナンスに対する需要も発生しております。
店舗転貸借事業及び不動産売買事業につきましては、外食業界において、「5類」への移行に伴う人流増及び円安に後押しされたインバウンドの回復等により、売上高、来客数は伸長しましたが、利益面では原材料と光熱費の高騰もあり、厳しい状況となりました。また、夜間来客と法人需要の戻りは鈍く、引き続き飲酒業態において回復の遅れがみられました。東京主要地域の不動産市況については、インバウンド需要回復の恩恵を受ける地域を中心にテナント募集に増加が確認できる一方で、ブランド力に乏しい駅外周部等の店舗物件、固定費が膨らむ大型の店舗物件や集客面に課題がある空中階の店舗物件は、出店需要に弱さが残る状況が継続しました。
卸事業につきましては、文具・生活用品等の企画・販売では、趣味の多様化やSNSの利用者増加等により、筆記具や雑貨を中心とした個人向けの需要が堅調に推移しましたが、原材料・エネルギー価格の上昇や、円安による物価高の長期化など、先行き不透明な状況も続いております。自然派化粧品の企画・販売では、環境重視のライフスタイルを意識した消費者の増加、サスティナビリティやSDGsへの社会的な関心の高まり等により、国内の自然派・オーガニック化粧品への需要は堅調でありますが、化粧品に対するニーズの多様化により、商品開発や販売方法について、他社との差別化が求められております。
海外事業につきましては、新型コロナウイルス感染症による、国境を超えた労働者の移動制限が緩和されたこともあり、需要は回復しつつあります。東南アジア圏においては、輸出主導経済のベトナム、マレーシア、タイでは成長ペースに若干の鈍化がみられるものの、内需主導経済のインドネシア、フィリピンは堅調に推移しており、総じて拡大傾向にあります。
このような事業環境の下、当連結会計年度の連結業績は、売上高54,487百万円(前年同期比12.6%増)となりました。損益面におきましては営業利益2,127百万円(前年同期比6.4%減)、経常利益2,316百万円(前年同期比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,206百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
セグメント別の概況は、次の通りであります。
ⅰ 移動体通信事業
携帯電話市場の飽和や、携帯端末の買い替えサイクル長期化が進む中、当連結会計年度の市場動向は厳しい状況が続きました。当社においても、携帯端末の新規契約や機種変更のみならず、お客様のニーズに合わせた最適な料金プランの提案や、LTV商材の販売拡大等により、ARPUの向上にも努めてまいりましたが、収益面では厳しい結果に終わりました。株式会社モバイルドリームを2022年12月に完全子会社化したことにより、売上高は23,355百万円(前年同期比20.9%増)となりましたが、店舗増に備えた人員増加等により営業利益は455百万円(前年同期比16.4%減)となりました。
ⅱ 人材派遣事業
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症により大きく落ち込んだ派遣労働者ニーズの回復が進んだこと、また旺盛な求人ニーズに合わせ、派遣単価の引き上げにも取り組んだことにより、売上高は2,558百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は58百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
ⅲ ビルメンテナンス事業
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の鎮静化による除菌・消毒等のスポット案件の減少はありましたが、大手顧客向けの清掃・設備管理等が順調に拡大し、売上高は6,120百万円(前年同期比3.5%増)となりました。一方で、人材採用・定着の観点から従業員の処遇を見直したこともあり、営業利益は270百万円(前年同期比31.4%減)となりました。
ⅳ 店舗転貸借事業及び不動産売買事業
当連結会計年度においては、外食業界は売上高、来客数が伸長した一方で、原材料や光熱費の高騰、また人手不足による営業の機会損失もあり、経営面では厳しい状況となりました。また飲食店舗の不動産市況については、経済社会活動の正常化に伴い様子見傾向の軽減が見られたものの、相対的に条件が劣後する物件の需要には弱さが残りました。
このような環境下、店舗転貸借事業においては、好条件な物件の積極的な仕入れと、採用と教育による営業力の強化を進め、また中長期的課題であるDX化も推進した結果、売上高は13,553百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益は809百万円(前年同期比15.8%減)となりました。
また不動産売買事業においては、店舗転貸借事業との連携強化による既存転貸物件の売却情報取得を進めるとともに、人員増を含む組織強化にも着手し、顧客開拓に注力した結果、売上高は710百万円(前年同期比19.0%減)、営業利益は164百万円(前年同期比34.3%減)となりました。
ⅴ 卸事業
当連結会計年度においては、雑貨を中心とした個人向け需要の拡大に自社開発商品がマッチしたことと、仕入コスト高騰に対応した値上げの効果等により、売上高は7,576百万円(前年同期比5.1%増)となりました。さらに前連結会計年度に実施した在庫処分の効果もあり、営業利益は375百万円(前年同期は営業損失25百万円)となりました。
ⅵ 海外事業
当連結会計年度においては、各国における新型コロナウイルス感染症に関わる規制の緩和による労働力需要の回復傾向が進んだこと、また JOB LINKS CORPORATION を連結の範囲に含めたことにより、売上高は613百万円(前年同期比30.0%増)となりました。一方で、事業拡大に伴う一時的な人員増加等による販売管理費増加により営業損失は2百万円(前年同期は営業利益86百万円)となりました。
a.財政状態の分析
ⅰ 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて13.0%増加し、18,518百万円となりました。これは、主として売掛金の増加(934百万円)、販売用不動産の増加(486百万円)等によるものであります。
ⅱ 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて3.7%増加し、14,862百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(418百万円)等があったことによるものであります。
ⅲ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて11.7%増加し、11,197百万円となりました。これは、主として買掛金の増加(362百万円)、短期借入金の増加(300百万円)等があったことによるものであります。
ⅳ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて9.3%増加し、8,963百万円となりました。これは、主として長期預り保証金の増加(527百万円)等があったことによるものであります。
ⅴ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて5.8%増加し、13,219百万円となりました。これは、主として利益剰余金の増加(1,016百万円)等があったことによるものであります。
b.経営成績の分析
ⅰ 売上高
主に移動体通信事業や店舗転貸借事業の増収により、売上高は前連結会計年度に比べて12.6%増加し、54,487百万円となりました。
ⅱ 営業利益
主に移動体通信事業における販売管理費の増加等により、営業利益は前連結会計年度に比べ6.4%減少し、2,127百万円となりました。
ⅲ 経常利益
営業利益の減少等により、経常利益は前連結会計年度に比べて4.8%減少し、2,316百万円となりました。
ⅳ 売上高経常利益率
販売管理費の増加による営業利益率の悪化等により経常利益率は前連結会計年度に比べて0.7%減少し、4.3%となりました。
ⅴ 親会社株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益の減少により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて2.6%増加し、1,206百万円となりました。
最近5年間における売上高経常利益率の推移は、以下のとおりであります。
|
決算年月 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
|
経常利益(百万円) |
2,114 |
2,296 |
2,672 |
2,432 |
2,316 |
|
売上高経常利益率(%) |
4.9 |
5.6 |
5.9 |
5.0 |
4.3 |
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ463百万円増加し、7,472百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,519百万円(前年同期は1,590百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(2,252百万円)、棚卸資産の増加額(953百万円)、法人税等の支払額(842百万円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は268百万円(前年同期は2,053百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(96百万円)や無形固定資産の取得による支出(60百万円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は813百万円(前年同期は56百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出(157百万円)、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出(278百万円)、子会社の自己株式の取得による支出(272百万円)等があったことによるものであります。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは主に営業活動によって得られた資金により、また必要に応じて経済動向、金融市況を踏まえた調達
手段によって得られた資金により、新規出店及び既存店舗の改装に係る設備投資等を行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載の通りであります。
また、過去3年のフリーキャッシュ・フローの推移については以下の通りであります。
(単位:百万円)
|
回次 決算年月 |
第45期 2022年3月 |
第46期 2023年3月 |
第47期 2024年3月 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー |
2,228 △725 △871 |
1,590 △2,053 56 |
1,519 △268 △813 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
7,285 |
7,008 |
7,472 |
|
フリーキャッシュ・フロー 前年増減額 |
1,502 △303 |
△462 △1,965 |
1,251 1,714 |
(注) フリーキャッシュ・フローは、以下の計算式によっております。
フリーキャッシュ・フロー = 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
a.資金需要の主な内容と配分
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であり
ます。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元につ
きましては、財務の健全性に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。
b.資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び金融機関からの借入に
よる外部資金を有効に活用しております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加え
て強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調
達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
③仕入及び販売の実績
ⅰ仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメント |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
移動体通信事業 |
16,362 |
27.4 |
|
ビルメンテナンス事業 |
128 |
△5.1 |
|
不動産売買事業 |
932 |
68.2 |
|
卸事業 |
6,059 |
0.8 |
|
合計 |
23,482 |
20.2 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
ⅱ販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメント |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
||
|
移動体通信事業 |
携帯端末等販売 |
21,418 |
24.7 |
|
作業系手数料 |
619 |
45.1 |
|
|
回線系手数料 |
1,163 |
△25.1 |
|
|
その他 |
153 |
△9.4 |
|
|
小計 |
23,355 |
20.9 |
|
|
人材派遣事業 |
人材派遣 |
1,796 |
10.3 |
|
業務請負 |
611 |
△3.3 |
|
|
その他 |
206 |
8.8 |
|
|
小計 |
2,614 |
6.7 |
|
|
ビルメンテナンス 事業 |
清掃 |
2,424 |
△1.8 |
|
設備・警備 |
1,831 |
5.6 |
|
|
その他 |
1,864 |
8.8 |
|
|
小計 |
6,120 |
3.5 |
|
|
店舗転貸借事業 |
店舗転貸借 |
13,553 |
11.2 |
|
不動産売買事業 |
不動産売買 |
710 |
△19.0 |
|
卸事業 |
小売業 |
2,587 |
10.0 |
|
通販業 |
4,285 |
4.9 |
|
|
卸売業 |
704 |
△9.1 |
|
|
小計 |
7,576 |
5.1 |
|
|
海外事業 |
労務管理受託 |
613 |
30.0 |
|
報告セグメント計 |
54,544 |
12.6 |
|
|
その他 |
△56 |
△8.9 |
|
|
合計 |
54,487 |
12.6 |
|
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
KDDI株式会社 |
18,352 |
37.9 |
23,153 |
42.5 |
④重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(のれんの評価)
連結貸借対照表の資産の部にはのれんが計上されております。当該のれんは、他の企業又は事業を取得した場合、その取得に要した費用(取得原価)が受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合に計上されるものであります。また、当該のれんの算定において用いられる取得に要した費用並びに受け入れた資産及び引き受けた負債の算定には一定の前提条件を置いており、見積りの要素を含んでおります。
こののれんは、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって均等償却しております。
なお、のれんの評価方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
(卸事業における滞留在庫の評価)
株式会社ハピラは2024年3月期において商品781百万円を保有しております。商品の評価については、収益性の
低下に基づく簿価切下げの方法によっており、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価
額まで減額し、当該減少額を評価損として計上しております。また、正常営業循環過程から外れた滞留在庫につい
ては、収益性の低下の事実を反映するために、処分見込価額まで帳簿価額を切下げております。
同社では、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止に努めておりま
すが、卸事業では同業他社との価格競争及び市場ニーズの変化が激しいことから、販売予測を誤った場合や市場環
境の変化により、過剰在庫が発生する可能性があります。そのため、過去の販売動向を加味して、正常営業循環過
程から外れた商品の評価を処分見込価額まで切下げておりますが、商品の販売可能性を踏まえた正常営業循環過程
にあるか否かの判断には不確実性があることから、販売可能性の判断に影響を与えるような状況の変化が発生した
場合には、評価損の計上が必要となる可能性があります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。
⑥経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
当社は、1994年4月1日に日本移動通信株式会社(現、KDDI株式会社。以下「KDDI」という。)と代理店契約を締結しております。契約内容は次の通りであります。
① 契約内容
移動電話サービス加入に関する業務委託並びに移動電話端末機及びその関連商品の売買
② 契約期間
自 1994年4月1日 至 1995年3月31日(以降1年毎の自動更新)
③ 営業施設の届け出
当社が直営拠点を設置する場合には、KDDIに対してその旨を書面で申し出た上、事前にKDDIの承認を得ることとなっております。
④ 広告宣伝
販売活動を行うに当たり、KDDIの商標・意匠・その他標章を使用する場合は、事前にKDDIの承認を得ることとなっております。
⑤ 契約解除
本契約の各条項に著しく違背した場合や、本契約の円滑な履行が困難となった場合などには、KDDIは催告を要さずに通知のみをもって、本契約を解除できることとなっております。
⑥ 期間内解約
本契約の有効期限内といえども、解約希望日の3ヶ月前迄に書面で相手方に通知することにより、本契約を解約できることとなっております。
当社は、2022年12月7日にKDDIと、資本業務提携契約を締結しております。契約内容は次の通りであります。
① 資本提携
当社の普通株式420,000株(議決権数4,200個)を処分し、2023年1月31日にKDDIがその全てを引き受けました。
② 業務提携
両当事者は、両当事者の企業価値の向上を図ること等を目的とし、以下に定める事項について業務の提携を実施することとなっております。
・KDDI
KDDIが指定する物品・サービスの販売、提供に係る店舗の展開、及び販売促進等に関わる各種戦略・方針の策定に関する役割の遂行
・当社
KDDIの定める戦略・方針に沿い、当社運営店舗における高効率・高品質な店舗運営の維持・向上、及び販売促進等に関わる各種企画、施策等の実施に関する役割の遂行
該当事項はありません。