文中に関する将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)前中期経営計画(2016年6月期~2020年6月期)の振り返り
① 前中期経営計画の方針
2020年6月期で終了しました前中期経営計画では、①ストックビジネスをベースにした継続的かつ安定的な成長、②お客様にとって価値がさらに拡がるような付加価値の高いサービスの創造、③機能分化による意思決定と人材育成の早期化の3つの基本戦略を通じて、基盤事業の収益強化と成長が期待される分野の戦略的な強化による持続的成長を方針として事業を進めてまいりました。
② 前中期経営計画の評価
主な推進結果とその評価は以下のとおりです。
1)ストックビジネスをベースにした継続的かつ安定的な成長
新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、業績目標数値は未達となりましたが、新たな顧客獲得と既存顧客の高いリピート率により着実にストックを積み上げ、安定的な売上と利益の成長が果たせました。
2)お客様にとって価値がさらに拡がるような付加価値の高いサービスの創造
収益構造の大きな変革には至っておりませんが、新たな事業やサービスの研究開発を進めた結果、複数の事業やサービスの育成が進展し、二つの基盤事業とともに第三事業分野において、新中期経営計画に繋がる取り組みができたと考えております。
3)機能分化による意思決定と人材育成の早期化
事業単位及び役割機能別の組織体制を導入することにより、幹部人材の早期育成と意思決定等の経営の迅速化を図るとともに、チームによる経営体制への移行によりグループの総合力をもとにした共創経営への変革を進め、グループ経営管理と業務執行の分離を推進する持株会社体制への移行を2020年7月1日付けで完了いたしました。
その結果、着実な利益成長とともに、自己資本の積み上げにより、財務基盤の強化が進み、継続的な増配を実施しました。また、2020年6月期からは配当に関する経営指標であるDOE(連結株主資本配当率)の基準を3.5%から4.0%以上に引き上げ、より一層の株主還元の充実を図りました。
なお、前中期経営計画の期間中の2016年11月にはマザーズ市場から東証市場第二部へ、さらに2019年6月に東証市場第一部への市場変更を行っております。
(単位:百万円)
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2015年6月期 実績 |
2020年6月期 計画 |
2020年6月期 実績 |
5ヵ年 増減 |
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連結売上高 |
6,629 |
9,738 |
8,626 |
+1,997 |
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連結営業利益 |
612 |
1,276 |
855 |
+243 |
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売上高営業利益率(%) |
9.2 |
13.1 |
9.9 |
+0.7% |
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1株当たり当期純利益(円) |
47.22 |
- |
58.05 |
+10.83円 |
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1株当たり配当額(円) |
12.5 |
21.0 |
28.0 |
+15.5円 |
③ 新中期経営計画に向けた方針と課題認識
前中期経営計画では、計画策定時に定めた方針に従い事業活動を遂行してまいりました。さらなる進化に向け、中期ビジョン「NEXT STANDARD 2025」を描きその実現に向けた方針を設定いたしました。
企業集団の基本方針
アウトソーシングを通じて人の暮らしを豊かにする企業集団として、顧客の声に学び、発想力と創造力に加えてグループシナジーを結集することにより、次の時代の標準となるようなニーズを先取りした製品やサービスを提供し、唯一無二の企業集団への成長を目指します。
●ストックビジネスをベースにした継続的かつ安定的な成長の継続、対象の拡大
●お客様にとって価値がさらに拡がるような付加価値の高いサービスの創造の継続推進、新しい事業分野での重 点拡大
●開発育成を進めてきた複数の事業やサービスの融合、シナジーを活かす新しい事業分野として創出
●情報通信技術への投資を進め、継続取組みである生産性・品質の向上及びコスト低減を加速
●連結ROE10%以上、DOE4.0%以上の継続推進、株主還元のさらなる高水準化
(2)新中期経営計画(2021年6月期~2025年6月期)
① 中期ビジョン
サンネクスタグループのグループビジョン「ビジョナリーカンパニーの創造」に向けて、中期に目指す姿を中期ビジョンとして定めています。
「NEXT STANDARD 2025」
〜アウトソーシングを通じて人の暮らしを豊かにする〜
2025年6月期に向けて、時価総額250億円を超える企業集団を目指します。
その事業構成は、2つの基盤事業である、社宅マネジメント分野の事業とマンションマネジメント分野の事業に加えて、インキュベーション分野(新規創出の事業分野)からマネジメントサポート事業等の新規事業を中心に推進します。住まいと暮らしを支える人々のマネジメントスタイルの変革支援を事業の中心において、住まいの安全・安心・快適を推進します。
<サンネクスタグループの事業分野>
アウトソーシング・スタイルを基軸にして、2つの基盤事業を展開しています。
また、将来の中核事業を生み出し、育てる取組みを複数展開しています。
② 新中期経営計画における基本方針と経営戦略
コロナ禍を契機とした事業構造の変化、デジタル化の一層の推進、働き方改革の浸透など様々な環境変化が想定される中で、それらを前提として掲げる新中期経営計画の方針と経営戦略は以下のとおりです。
1)サンネクスタグループ基本方針
アウトソーシングを通じて人の暮らしを豊かにする企業集団として、顧客の声に学び、発想力と創造力に加えてグループシナジーを結集することにより、次の時代の標準となるようなニーズを先取りした製品やサービスを提供し、唯一無二の企業集団への成長を目指します。
<経営戦略>
イ)ストックビジネスをベースにした継続的かつ安定的な成長
既存ストック分野の拡充(規模と収益性の拡大)とその対象の拡大(アウトソーシングサービスの対象を中堅中小企業や個別業界向けサービスに拡大)を進めます。
ロ)情報通信技術(ICT)の活用によるサービスの変革と生産性の向上
積極的にICTを活用し、サービスの運営に加えて、サービスそのものを進化させます。
ハ)グループシナジーの結集による新しい基盤事業の創出
これまで発掘・育成してきた新規事業やサービスの融合により、複合価値の高いアウトソーシングサービスへ進化・発展させます。
2)社宅マネジメント事業の基本方針
ITサービス等の技術革新とその普及に伴い利用者の要求レベルが高まっていることや、テレワークに代表される多様な働き方が急速に拡がり就業環境が大きく変化する中で、新しい潮流となるような住宅制度設計やその運用をコンサルテーションサービスとして提供することで、高付加価値型アウトソーシングの進化を継続します。
<経営戦略と施策>
コンサルティングによる付加価値の訴求とオペレーショナルエクセレンスを追求しながら、ICTを積極的に活用し、既存市場での存在感を高めていくことに加えて、新たな市場にサービスを展開することによりさらなる事業拡大を実現します。
3)マンションマネジメント事業の基本方針
マンション管理会社が提供するサービスに対する顧客からの要求は多様化・高度化し続けており、マンション管理会社において生産性の向上は重要な経営課題となっていることから、その解決に向けた取組みを基本とします。また、住民から最も頼られる存在となる為に、関係するステークホルダーと協同し、利便性と省力化の両立を追求します。
<経営戦略と施策>
既に取り組みを始めている「高度にデジタル化された新たな管理モデル」の構築と運用を行い、その対象範囲の段階的な拡大を推進します。
4)インキュベーション事業の基本方針
新たな基盤事業の創出と既存事業の高付加価値化につながる事業やサービスの研究開発とその育成を推進します。また、これまでに研究開発を行い事業化してきた各サービスを融合させ、新しいコンセプトのアウトソーシングサービスとしてマネジメントサポート事業を積極的に育成します。
<経営戦略と施策>
中堅企業向けのアウトソーシングサービスの一環として、住まいの事業者を対象とした「マネジメントサポート事業」を育成します。コンタクトセンターを中核に、これまでマンションマネジメント事業で提供してきたマンションコールセンターサービスや、新規事業として育成してきた見守りセキュリティーサービス、保険手続きBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス等を融合させ、複合型のアウトソーシングサービスとして展開していきます。
5)人材に関する方針
サンネクスタグループは、「人材」をかけがえのない経営資源として位置づけ、自己実現の夢をもった社員を支援し、個々人の能力・専門性を最大限に活かせる職場づくりを目指すことで、企業集団として持続的な成長を果たしていきます。「成長に向けた必要人材の充足」と「全従業員の持続的なエンゲージメントの向上」の2つを最重要テーマとします。また、これらを支える取組みとして、「健康経営」をベースに、「従業員のキャリアアップにつながる環境整備や支援」を行っていきます。
6)ESGへの取り組み方針
サンクネクスタグループは、企業理念に基づき、企業活動を通じて経済的な役割を果たすとともに、環境及び社会に対しての役割もまた同様に担い、その責任が果たせる統治体制の整備・運用・強化により、持続的な企業価値の向上に取り組んでいきます。
E(Environment):環境への取組方針
集団への啓蒙と行動変容を通じて環境に優しい活動を推進します。また、人の住まいと暮らしの安全・安心・快適を推進する事業者として住環境へ潤いの提供を行います。
S(Social):社会への取組方針
社会の繁栄に向けて、集う人々の幸福の創造と拡大とともに、絆の向上も図り、また将来の繁栄を築く人材の育成を推進します。
G(Governance):ガバナンスへの取組方針
コーポレート・ガバナンスに対する様々な期待や基本潮流にこたえながら、持続的な企業価値の向上を図るために、当社グループはサンネクスタグループ株式会社を中核に据えた、ホールディングス体制へ移行しました。また当社においては取締役会の過半数を社外役員により構成するとともに、監査等委員会設置会社への移行を行います。これらの変革を通じて、経営陣の世代交代を行いつつ、集団経営体制を実現し、企業規模の拡大と迅速な意思決定が進むコーポレート・ガバナンスを実践していきます。
③ 経営数値目標
(単位:百万円)
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2021年6月期 計画 |
2023年6月期 計画 |
2025年6月期 目標 |
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連結売上高 |
9,500 |
11,300 |
14,000 |
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連結営業利益 |
850 |
1,290 |
2,100 |
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売上高営業利益率(%) |
8.9% |
11.4% |
15.0% |
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1株当たり当期純利益(円) |
59 |
86 |
133 |
2つの基盤事業において成長基調を追求しながら、次なる事業の創造と育成も同時に進め、収益構造を変革することで将来に向けた安定化と持続的な成長による規模拡大を図ります。
④ 重要な経営指標
目標とする経営指標につきましては、成長に関する目標数値として「売上高成長率」「営業利益成長率」「1株当たり当期純利益」を、収益効率に関する目標数値として「売上高営業利益率」と定め、これら指標の向上に注力してまいります。
また、資本効率と株主還元に関する目標値として「ROE(株主資本利益率)」「DOE(株主資本配当率)」「TSR(株主総利回り)」を定め、株主資本の有効活用を目指しつつ、強固な財務基盤の確保を図り、最適資本構成の構築を推進しながら、企業価値の向上を図ります。
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2025年6月期目標(連結) |
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売上高成長率(5ヵ年) |
60%以上 |
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営業利益成長率(5ヵ年) |
150%以上 |
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売上高営業利益率 |
15.0%以上 |
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1株当たり当期純利益 |
133円 |
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RОE(株主資本利益率) |
10%以上 |
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DOE(株主資本配当率) |
5.0%以上 |
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TSR(株主総利回り)5ヵ年 |
200%以上 |
⑤ 投資計画
事業拡大と生産性向上を目的とした投資を中心に、研究開発を含めて5ヵ年累計で最大15億円規模の投資を計画しています。
<2021/6月期-2025/6月期 累計> (単位:億円)
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事業拡大 開発投資 |
生産性向上 投資 |
研究開発 投資 |
計 |
5ヵ年成長率 |
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売上 |
営業利益 |
|||||
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社宅マネジメント事業 |
2.9 |
4.0 |
5.0 |
14.9 |
46% |
54% |
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マンションマネジメント事業 |
2.4 |
40% |
145% |
|||
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インキュベーション事業 |
564% |
- |
||||
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全社 |
- |
0.6 |
- |
- |
||
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連結合計 |
9.9 |
5.0 |
14.9 |
63% |
157% |
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⑥ 報告セグメントの変更
中期ビジョンの実現に向けて、2つの基盤事業である社宅マネジメント分野の事業とマンションマネジメント分野の事業に加えて、インキュベーション分野(新規創出の事業分野)からマネジメントサポート事業等の新規事業を中心に推進します。
今後、「住まいと暮らしを支える人々のマネジメントスタイルの変革支援」を事業の中心において、住まいの安全・安心・快適を推進することから、マネジメントアプローチによる管理を一層強化するため、2021年6月期より報告セグメントの名称変更とサービスの事業軸の見直しを実行することとしました。
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<旧セグメント> |
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<新セグメント> |
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社宅管理事務代行事業 |
⇒ |
社宅マネジメント事業 |
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施設総合管理事業 |
マンションマネジメント事業 |
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その他事業 |
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インキュベーション事業 |
※「その他事業」の区分変更に際して、事業構造を吟味した結果、従来「その他事業」に区分していたコスト削減サービスを「社宅マネジメント事業」に含める変更を併せて行っています。
(2020年7月21日付「報告セグメントの変更に関するお知らせ」を参照ください。)
(3)株主還元
企業基盤の中長期的な安定に資する内部留保の充実と株主の皆様に対する利益還元を最重要政策と位置づけ、株主の皆様のご期待に応えるべく努力してまいります。
株主還元につきましては、配当性向35%以上を前提にしつつ、DOE(株主資本配当率)4.0%以上、TSR(株主総利回り)200%以上を目標に、また、2025年6月期に向けてはDOE5.0%以上を目指し、安定的かつ継続的な株主還元の充実を図ってまいります。
(4)新型コロナウイルス感染症の影響も含めた今後の見通し
当社グループは、大規模な自然災害や感染症の流行など世界中で様々な変化が予測の幅を超えて発生する、いわゆる「ニューノーマル(新しい日常)」を見据え、様々な環境変化が想定される中で、デジタル化の一層の推進や健康経営をベースにした働き方改革の浸透等を図りながら、今後の市況の変化等を見越した事業拡大と生産性向上への投資を行い、2つの基盤事業において成長基調を追求しながら、次なる事業の創造と育成も同時に進め、収益構造を変革することで、企業価値の向上に努めてまいります。
2021年6月期は、新型コロナウイルス感染拡大への対策を講じながら徐々に収束に向かうものと想定しておりますが、2020年6月期後半の活動自粛から2つの基盤事業におけるストックの新規稼働遅れが見込まれ、活動再開後におきましても新規顧客開拓のためのセミナー開催など本格的な活動再開は第2四半期以降になると考えております。また、市場の状況においても、一部の顧客企業や管理組合において投資に対する意思決定に慎重な姿勢が見られることや周辺サービスにおける消費者の購買意欲回復には時間を要することを見越しており、マンション管理に付帯する修繕工事や周辺の不動産・リフォームサービスへの影響も考慮しております。加えて、生産性向上に向けた取り組み費用や2021年6月期からの持株会社への移行・整備コストが増加することから、売上高95億円、営業利益8億50百万円、経常利益8億90百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5億70百万円を目指します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)社宅マネジメント事業に関するリスク
住宅制度や人事制度に関する政策や法令等の変更に関するリスク
社宅マネジメント事業は、企業等の福利厚生制度や転勤制度に深く関連しており、企業の人事制度や国内の不動産管理や取引に纏わる法令や税制の影響を受けております。今後、前述の制度に関する枠組みの見直し、および関連する法令や税制が大きく変更されることにより、当社グループの提供するサービスの形態に変更が生じた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)インキュベーション事業に関するリスク
法的規制に関するリスク
インキュベーション事業は、新規事業創出に向けて複数のサービスを展開する中で業際型のビジネスも含まれており、現時点では保険業法や警備業法などの影響下にあります。今後、関連法令や制度の変更により、事業展開に新たな制限を受ける可能性があります。
当社グループでは、これらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンス重視の徹底を図っておりますが、その取り組みの範囲を越えた事象が発生した場合、また、予期せぬ法的規制の導入や強化・変更により、法的規制遵守等に係るコスト負担が増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営全般に関するリスク
① 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、ITを活用して事業や業務の効率的を進めるとともに、データを活用したビジネスを展開しており、個人番号(マイナンバー)を含む多数のお客様の個人情報や機密情報をお預かりしております。そのため、停電、自然災害、機器やソフトウェアの欠陥等によるシステム及びネットワーク障害、あるいはサイバー攻撃等の予測できない障害の発生、個人情報を含む機密情報についての紛失や漏洩、改ざん等、また当社グループが提供するシステムサービスの業務の不履行等が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が生じるとともに、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績および財政状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、万が一の場合に備えて最大限の保守・保全の対策を講じるとともに、社内規程の整備や社員教育の徹底、ウイルス対策ソフト導入やソフトウェア更新による脆弱性解消などセキュリティシステムの強化による様々な対策と情報管理体制の強化に努めております。
② 人材の確保に関するリスク
当社グループの競争力の源泉は人材であり、本格的な人口減少社会を迎え、一層の経済規模の縮小が懸念される中、将来の成長と成功のためには、有能な人材の確保と育成が欠かせないものと考えております。
そのため、適正な人材の採用・育成・維持・確保が計画通りに進捗しない、または有能な人材が社外に流出する可能性があり、これらのリスクが顕在化した場合、あるいは、人材不足の対策として技術革新を活用した省力化取り組み等が遅れた場合には、事業の進化や継続性に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、社員に向けて相互信頼を高める取り組みや「健康経営」「自己成長取組」の推進による社員の健康と生活の質の向上、仕事への意欲増進の取り組みを進めています。また、ダイバーシティの側面では、活用できる人材の幅を広げる(高齢者、外国人、時短者、遠隔者、女性、障がい者、シングル等)ことに加え、現役世代で介護にかかわる人材が増えることも想定した就労環境・制度を一層に整える事に取り組み、雇用の維持・拡大をはかる取り組みを進めております。
③ 減損会計等に関するリスク
当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれん及び無形固定資産を連結貸借対照表上に計上しており、事業特性を考慮し、5年~10年で均等償却しております。当該のれん及び無形固定資産については将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の著しい変化等によりのれん及び無形固定資産の評価額が帳簿価額より下落した場合には減損損失の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、継続的な業績のモニタリングを行っており、投資に対する回収が困難となる前に対策を講じるように努めております。また、取引関係のある取引先の株式など市場性のある株式を中心として政策保有目的の有価証券を保有しており、市場価格変動のリスクを負っております。2020年6月末時点での評価益は2,900百万円、総資産に対する比率は30.1%でありますが、株式市況の動向等によりましては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取締役会にて定期的に個別銘柄ごとに資本コスト等を踏まえた投資の妥当性や経済合理性の判断を行い、保有に合理性が認められない株式については縮減を進めることとしております。
④ 自然災害に関するリスク
大規模な地震、風水害等の自然災害に関するリスクは年々高まっており、これらの大規模災害が想定を超える規模で発生した場合には、事務所施設の損壊、システム障害、交通機関マヒによる従業員の通勤不能、社会インフラの寸断等により、当社グループも事業活動の停滞あるいは停止を余儀なくされ、事業活動の復旧に長期間を要した場合や多額の費用が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業継続に大きな影響を及ぼすあらゆるリスクを想定し、従業員の安否を確認する仕組みとして安否確認システムを導入するとともに、経営リスク管理規程や危機管理規程により、緊急対策が直ちに発動される体制を整えております。また、これらの災害・事故等の事象を網羅的に考慮した「事業継続計画」を策定し、発生した事象の復旧に対してはバックアップセンターを活用して、速やかに対処できるよう対策を講じております。
⑤ 新型コロナウイルス感染拡大に関するリスク
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、その終息時期がいまだ見通せない状況にあります。現時点では、新型コロナウイルスの感染拡大が当社グループに与える影響は一時的なものであると認識しておりますが、新型コロナウイルス感染症が、当社の想定を超える規模で拡大、長期化した場合やアフターコロナにおいて生活様式やマーケットに大きな変化が起こった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、緊急事態宣言解除後も従業員に対するマスク着用、手洗い・うがい・咳エチケットの徹底やアルコール消毒液の配備、時差出勤など、感染対策に努めながら事業活動を行っております。また、各事業において、アフターコロナを見据えたIT化・デジタル化の推進に努めております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善等により景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済活動が抑制され、景気は急速に悪化しており、先行きは極めて不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、社宅管理事務代行事業においては、各企業が福利厚生制度の充実を重要視する傾向は変わらず、加えて働き方改革等による残業抑制や生産性向上取り組み等と相まって、更なる外部委託ニーズにつながっており、アウトソーシングへの関心は高い状態を維持しております。一方、施設総合管理事業においては、マンション管理における修繕積立金不足等の問題から管理組合による管理費見直しに伴う受注競争は依然として厳しく、人件費や輸送コストの上昇による建築コストの高騰、技能労働者の需給状況等についても引き続き注視すべき状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、①ストックビジネスをベースにした継続的かつ安定的な成長、②お客様にとって価値が更に拡がるような付加価値の高いサービスの創造、③機能分化による意思決定と人材育成の早期化の3つの基本戦略を通じて、5ヵ年中期経営計画(2015年7月~2020年6月)の達成に向けて取り組んでまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、業績目標数値は未達となりましたが、新たな顧客獲得と既存顧客の高いリピート率により着実にストックを積み上げております。また、目標とした規模の収益構造の変革には至っておりませんが、新たな事業やサービスの研究開発を進めた結果、複数の事業やサービスの育成が進展しております。
さらに、事業単位及び役割機能別の組織体制を導入することにより、幹部人材の早期育成と意思決定等の経営の迅速化を図るとともに、チームによる経営体制への移行によりグループの総合力をもとにした共創経営への変革を進め、グループ経営管理と業務執行の分離を推進する持株会社体制への移行を2020年7月1日付けで完了いたしました。
その結果、売上高は86億26百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益は8億55百万円(同10.5%減)、経常利益は9億2百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億61百万円(同18.7%減)となりました。
セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報」の「4.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
(社宅管理事務代行事業)
社宅管理事務代行事業においては、一部新規取り組みの投資案件に期ずれが発生したものの、期首計画に沿って事業拡大に向けたオペレーション人員やシステム関連の増強を進めながら、ストック件数の積み上げが堅調に推移しており、概ね計画どおりの進捗となりました。
その結果、当事業部門の業績は、売上高39億18百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益6億75百万円(同2.7%減)となりました。
(施設総合管理事業)
施設総合管理事業においては、管理サービスに関わる人員の増強を行いましたが、育成に時間を要していることから、新規受注や修繕工事の受注拡大に一部遅れが生じました。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の懸念から、第4四半期以降、新規顧客受注を全面的に停止した他、管理組合の総会や理事会の開催中止や延期に伴い、リプレイスや修繕工事に時期ずれが発生し、下半期にリカバリーを予定していた不動産サービスやリフォーム工事などの専有部サービスにおいても販売活動や部材調達に遅れが生じた結果、当事業部門の業績は、売上高41億19百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益63百万円(同48.0%減)となりました。
(その他事業)
その他事業においては、育成段階にある複数のサービスを拡大したものの、新たに取り組んでいる保険サービスにおいて費用が先行したことに加え、営業活動自粛の影響を受け、売上への寄与が大きく遅れたことから、当事業部門の業績は、売上高5億88百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益は1億12百万円(同17.2%減)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ4億18百万円増加し、58億92百万円となりました。これは主に、現金及び預金が4億87百万円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ4億8百万円増加し、44億68百万円となりました。これは主に、保有株式の時価評価に伴い投資有価証券が3億66百万円、無形固定資産のその他に含まれる顧客関連無形資産が38百万円増加したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ46百万円増加し、20億51百万円となりました。これは主に、未払法人税等が70百万円、その他に含まれる未払消費税等が45百万円増加し、営業預り金が41百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億3百万円増加し、10億50百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が96百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ6億76百万円増加し、72億59百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の発生5億61百万円、保有株式の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金が2億45百万円増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億87百万円増加し、当連結会計年度末には36億79百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は8億57百万円(前連結会計年度は7億8百万円の資金の増加)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益9億1百万円及び法人税等の支払額2億69百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果支出した資金は1億97百万円(前連結会計年度は0百万円の資金の支出)となりました。これは主として、固定資産の取得による支出1億24百万円及び事業譲受による支出53百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果支出した資金は1億77百万円(前連結会計年度は1億21百万円の資金の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額2億50百万円及び株式の発行による収入75百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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社宅管理事務代行 |
3,869,561 |
103.6 |
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社宅管理事務代行事業 |
システム導入 |
49,030 |
93.5 |
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小計 |
3,918,592 |
103.5 |
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マンション等施設管理 |
2,497,905 |
102.1 |
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施設総合管理事業 |
修繕工事 |
1,173,266 |
101.6 |
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その他 |
448,488 |
89.4 |
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小計 |
4,119,660 |
100.4 |
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その他事業 |
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588,236 |
107.0 |
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合計 |
8,626,489 |
102.2 |
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(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
イ)売上高
当連結会計年度における当社グループの売上高は、一部新規受注活動や新サービスの展開活動に遅れが生じる中で、リカバリーを想定していた第4四半期以降において新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受け、前連結会計年度に比べて2.2%増の86億26百万円となりました。
社宅管理事務代行事業においては、ストック件数の積み上げが堅調に推移し、前連結会計年度に比べて3.5%増の39億18百万円となりました。
施設総合管理事業においては、新規受注に一部遅れが生じたことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた結果、前連結会計年度に比べて0.4%増の41億19百万円となりました。
その他の事業においては、育成段階にある複数のサービスが拡大し、前連結会計年度に比べて7.0%増の5億88百万円となりました。
ロ)営業費用、営業利益
売上原価については、前連結会計年度に比べて3.2%増加し66億円となりました。販売費及び一般管理費については、前連結会計年度に比べて7.2%増加の11億70百万円となりました。これら営業費用の増加は人件費やシステム関連費用等の増加が主な要因であります。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べて10.5%減少し、8億55百万円となりました。
なお、セグメント別の営業損益については、社宅管理事務代行事業は前連結会計年度に比べて2.7%減の6億75百万円、施設総合管理事業は前連結会計年度に比べて48.0%減の63百万円、その他事業は前連結会計年度に比べて17.2%減の1億12百万円となりました。
ハ)営業外損益、経常利益
営業外収益については、補助金収入の計上が5百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べて4百万円減少しました。また、営業外費用については、支払利息の計上が3百万円減少したことに加え、前年に発生のあった訴訟和解金が1百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べて4百万円減少しました。
その結果、経常利益は前連結会計年度に比べて10.0%減少し、9億2百万円となりました。
ニ)特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益については、新株予約権戻入益が5百万円減少したことに加え、前年に発生のあった固定資産売却益が19百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べて25百万円減少しました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて1億25百万円減少し、9億1百万円となり、税金費用3億39百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて1億28百万円減少し、5億61百万円となりました。
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ8億26百万円増加し、103億61百万円となりました。これは主に、現金及び預金が4億87百万円増加したことに加え、保有株式の時価評価に伴い投資有価証券が3億66百万円増加したことによります。
負債合計については、前連結会計年度末に比べ1億50百万円増加し、31億2百万円となりました。これは主に、営業預り金が41百万円減少したものの、未払法人税等及び未払消費税等が1億15百万円増加し、保有株式の時価評価などによる繰延税金負債の増加が96百万円あったことによります。
純資産合計については、前連結会計年度末に比べ6億76百万円増加し、72億59百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3億6百万円増加したこと、保有株式の時価評価による有価証券評価差額金が2億45百万円増加したこと、ストックオプションの権利行使により資本金及び資本準備金が1億7百万円増加したことによります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権や営業立替金の減少、仕入債務の増加等により、前連結会計年度に比べて1億49百万円増加し、8億57百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出やサンネクスタリーシング社における事業譲受による支出等により、前連結会計年度に比べて1億97百万円増加し、1億97百万円の支出となりました。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて47百万円減少し、6億59百万円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額の増加等により、前連結会計年度に比べて56百万円増加し、1億77百万円の支出となりました。
その結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べて4億87百万円増加し36億79百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、社宅管理事務代行事業におきましては、転勤手続きにともなう社宅の賃貸借契約の契約金を顧客企業に代わって当社が一時的に立替払いを行っており、転勤者が集中する異動期等には多額の営業立替金が発生することとなるため、金融機関と当座借越枠を設定し、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。また、その他の事業遂行上の必要な資金や中期経営計画上の事業拡大と生産性向上を目的とした戦略的投資に必要な資金は、営業活動によるキャッシュ・フローから安定的に確保し、内部留保の蓄積を基本とした自己資金を中心に賄うこととしております。
一方、今後の事業展開に伴う新たな資金需要が発生した場合には、自己資金に加え、金融機関からの借入も選択の範囲においております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づいて行っております。なお、連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項(追加情報)」に記載しております。
(1)フランチャイズ契約について
当社は、社宅の事務管理業務及び採用・転勤に伴う社宅の手配・提供業務とその周辺事務手続を一括して受託しております(社宅アウトソーシング)。そのため、各地に赴任する転勤者及び採用者向けの社宅手配・提供に対応する加盟店ネットワーク(以下、「日本社宅ネット」という。)を全国規模で展開しており、各地の不動産会社との間でフランチャイズ契約を締結しております。
フランチャイズ契約の当事者は、フランチャイザーである当社とフランチャイジーとなる加盟店であり、契約の要旨は以下のとおりであります。
当事者間(当社及び加盟会社)で締結する契約
①契約の名称
「日本社宅ネット」フランチャイズ加盟契約
②加盟金及びライセンス使用料の対価
フランチャイズ加盟契約の締結により、社宅斡旋管理業務を中心とした法人対応ノウハウ及び社宅アウトソーシング営業ノウハウ、商標、サービスマークの継続的な使用を認めており、対価として加盟金等を受領しております。
(2)新設分割による持株会社体制への移行について
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
当社グループは、トータル・アウトソーシング・サービスのリーディングカンパニーとして、次のスタンダードとなる新たな価値・サービスを創造していくとともに、重要課題として、将来の中核事業となるような第3、第4のビジネスの創出と育成を掲げ、新規事業の創出に取り組んでおります。
なお、当社グループの研究開発活動は、顧客に潜在する問題やニーズを把握し、問題解決の手法を提供するサービスの改善や従来にはない新たなサービスの構築など、経常的な活動に起因するものであるため、研究開発費の金額は記載しておりません。
当連結会計年度における主な研究開発活動状況を示すと、従来の大手企業を中心としたフルアウトソーシング型のサービスに加え、これまでニーズに応えきれなかった中小企業向けの社宅アウトソーシングへも対応範囲を拡大させるため、新たなシステムの開発を推進しており、固定資産として