第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当社グループは、高品質な自社開発パッケージソフトを核とした利益率の高いソリューションビジネスと、顧客増加に伴うサポート及びクラウドサービス提供による持続発展的なストックビジネスの両輪で、従来から事業に取り組んでおります。当連結会計年度においては、パッケージソフトの高品質化・高機能化を追求しつつ、市場の需要にいち早く応えた新しいサービス、新しいバージョンを提供することができましたが、新規事業の公会計ソリューション事業において、新しいバージョンの販売を後ろ倒しとする市場環境となったため、販売計画に差異を生じることとなり、業績予想を修正せざるを得ない結果となりました。

学園ソリューション事業におきましては、前期に引き続き、平成27年度から施行の学校法人新会計基準に対応した『キャンパスプラン.NET Framework』Ver.7.5の販売が好調で、通期で当初予定通りの業績を残すことができました。また、各業務の新しい需要に対応した『キャンパスプラン.NET Framework』Ver.8の開発を並行して行い、共済年金一元化対応、マイナンバー対応等、様々な新しい機能を搭載することで、次期以降に市場に訴求する準備を整えることができました。二極化が進行する市場に対し、中小規模法人へはパッケージ販売本数の拡大、資金力が豊富な大規模法人へは広範囲のカスタマイズ案件に対応できる体制を強化してまいりました。

ウェルネスソリューション事業におきましては、民間のフィットネスクラブ・公共の体育施設に会員管理システム『Hello』、メディカル系フィットネスクラブ、自治体健康増進事業、介護予防施設、大手企業の従業員健康支援部署にアンチエイジングサービス『Weldy Cloud』を提供しています。『Hello』は大手顧客からの継続的な受注とサポート・クラウドの定期収入により安定した業績で推移しましたが、『Weldy Cloud』の販売は開発が遅延したことにより、下期に計画した数字には至りませんでした。医療費抑制の大きな流れの中で、引き合いは活発であり、次期以降サービスの拡大に努めてまいります。

公立小中高校向け校務支援サービス『School Engine』のサービス提供を行っている公教育ソリューション事業におきましては、当連結会計年度においても、当社がトップシェアを占める都道府県立学校マーケットへのシステム導入を着実に進めることができました。他方、市町村立学校マーケットにおいては、当連結会計年度中の導入稼働には至らず次期以降の課題となっていますが、積極的な販促活動により受注に向けて営業活動を更に強化してまいります。

公会計ソリューション事業におきましては、既に全国180以上のユーザに導入実績のある『PPP』の特長を受け継ぎつつ、総務省の新統一会計基準に対応し、かつ「活用」機能を充実させた新バージョン、地方公会計パッケージソフト『PPP(トリプル・ピー) Ver.5 新統一基準対応版』をリリースし、当連結会計年度における拡販の準備を進めておりましたが、総務省がJ-LIS(地方共同法人 地方公共団体情報システム機構)に委託して開発を進めていた地方公会計ソフトが実質次年度となるリリース遅延に伴い、市場の停滞化の影響を受け、当連結会計年度に見込んでいたパッケージ販売の多くは次期以降に持ち越しとならざるを得なくなりました。そのような中にあって、先進的に公会計改革を進める自治体に対しては、新バージョンの提供を開始しており、既存ユーザへの継続的なサービス提供とあわせて、前期を上回る業績を上げることができました。

ソフトエンジニアリング事業におきましては、大企業、中堅企業向けに『規程管理システム』及び『契約書作成・管理システム』の販売を行っております。対象業種を問わない業務特化型パッケージで、クラウドによる提供も可能なビジネスという、新しいビジネスモデルを構築しつつあります。また、当連結会計年度より金融機関に特化した『規程管理システム』の開発に取り組み、並行して金融機関向け展示会等にも積極的に参加してプレ営業を開始しております。

保険薬局向け事業を営んでいる株式会社シンクにおきましては、引き続き保守サポート収入を安定的に確保いたしました。また新しいサービス、薬剤過誤防止ピッキングシステム『GOHL PICKING』の販売を開始し、より広範にわたるサービスを提供しています。

株式会社新公会計研究所につきましては、自治体の年度末を中心に予定通り納品を行い、売上を計上いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高2,676,280千円(前年同期比10.4%増)、営業利益157,190千円(前年同期比16.8%減)、経常利益150,274千円(前年同期比16.2%減)、当期純利益145,493千円(前年同期比21.4%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ65,460千円増加し、385,579千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 たな卸資産の増加321,784千円、売上債権の増加219,145千円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益173,155千円、ソフトウェア償却費336,201千円、仕入債務の増加125,859千円、未払金の増加42,245千円等による資金の増加により、180,709千円の増加(前連結会計年度は404,373千円の増加)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 ソフトウェアの取得による支出240,213千円等により、資金が253,425千円減少(前連結会計年度は268,321千円の減少)しました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 短期借入金の純増額200,000千円、長期借入れによる収入100,000千円により資金が増加しましたが、長期借入金の返済による支出117,176千円、社債の償還による支出35,000千円による資金の減少により、138,176千円の増加(前連結会計年度は158,699千円の減少)となりました。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

1.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

至 平成27年10月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

773,090

97.0

 報告セグメント計

773,090

97.0

その他事業

279

19.6

合計

773,370

96.9

(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

2.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

至 平成27年10月31日)

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

501,335

146.8

 報告セグメント計

501,335

146.8

その他事業

合計

501,335

146.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

至 平成27年10月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

2,676,702

113.4

1,099,846

112.0

 報告セグメント計

2,676,702

113.4

1,099,846

112.0

その他事業

106,015

57.7

64,397

84.6

合計

2,782,717

109.4

1,164,244

110.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

4.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年11月1日

至 平成27年10月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア事業

2,558,534

110.5

 報告セグメント計

2,558,534

110.5

その他事業

117,746

108.4

合計

2,676,280

110.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  平成25年11月1日

至  平成26年10月31日)

当連結会計年度

(自  平成26年11月1日

至  平成27年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社インテック

318,795

11.9

4.株式会社インテックは、前連結会計年度においては相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

3【対処すべき課題】

1.公共向けビジネスの展開

 当社グループは近年、地方自治体、公立の小中高校、公共の体育施設など、公共マーケットを対象としたビジネスに取り組んでおります。今後は、学校法人や民間企業向けの既存事業で培った技術やノウハウをもとに、民間マーケット事業で得た経験を活かして、公共分野におけるビジネス基盤を確立、拡大させていくことが重要と考えております。

 

2.クラウド型ソリューションビジネスの展開

 クラウド型ソリューションは、パッケージ納品時に一括回収していました金額を、月額サービス利用料といった形式で、長期間にわたり回収する仕組みとなり、経営の長期安定化を図れる一方で、短期的には収益の減少につながる恐れもあります。従って、パッケージソフトのフロービジネスによる収益の確保を図りつつ、ビジネス形態の移行を進めていくことが重要と考えております。

 

3.パッケージシステムに還元される広範囲カスタマイズへの対応

 二極化が進行する市場に対応して、資金力豊富な大規模ユーザを対象とした広範囲のカスタマイズに対応できる体制を強化し、さらにそのノウハウや機能がベースとなるパッケージシステムに還元され、新しい需要を生み出す原動力とすることが重要と考えております。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.業績の季節変動について

 当社グループの業績は、毎年3月及び9月に偏重する傾向があります。これは、当社グループの提供する製品・サービスを顧客の事業年度に合わせて納入、稼働させる必要があることから、4月あるいは10月の前月である3月あるいは9月が製品導入のピークを迎えることによるものであります。

 なお、当社グループの最近2連結会計年度の四半期別売上高は下表のとおりであります。

前連結会計年度

(平成26年10月期)

第1四半期

(11月から1月)

第2四半期

(2月から4月)

第3四半期

(5月から7月)

第4四半期

(8月から10月)

通期

 売上高(千円)

275,531

1,019,438

317,258

811,347

2,423,575

 割合(%)

11.4

42.0

13.1

33.5

100.0

 

当連結会計年度

(平成27年10月期)

第1四半期

(11月から1月)

第2四半期

(2月から4月)

第3四半期

(5月から7月)

第4四半期

(8月から10月)

通期

 売上高(千円)

348,171

1,102,520

295,878

929,710

2,676,280

 割合(%)

13.0

41.2

11.1

34.7

100.0

(注)1.売上高には消費税等は含まれておりません。
   2.割合は各期の売上高の合計を100.0%とした百分比を記載しております。

 

2.競合について

 当社グループでは、学園、ウェルネス施設向けを中心とした業種特化パッケージソフトの開発・販売等を行っておりますが、いずれの分野も競合会社が存在しております。当社グループでは、特定業種に特化したパッケージソフトによるトータルソリューションの提供により他社との差別化を図っておりますが、競合先による優れたシステムやサービスの提供等がなされた場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

3.技術革新について

 当社グループの事業は、コンピュータ技術、ネットワーク技術に密接に関連しております。これらの技術分野は技術革新のスピードが速く、それに伴うシステムを開発する必要が生じます。当社グループでは、ソフトウェア開発活動等を通じてコンピュータ技術等の進展に対応していく方針でありますが、短期間に予想を上回る速さで技術革新が進んだ場合には、当社グループの競争力低下を招く可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

4.知的所有権について

 当社グループは、当社グループの製品等が第三者の持つ知的所有権を侵害しないよう細心の注意を払っており、過去においてそのような訴訟を提起された事実はありません。しかしながら、当社グループの事業に関連する知的所有権が第三者に成立した場合、または当社グループの事業に関連して当社グループの認識していない知的所有権が既に存在した場合には、当該第三者からの損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があります。このような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

5.システム等の不具合について

 当社グループは、開発したパッケージソフト等を納品する前に社内において入念な確認を行っており、過去において提供した製品等に関し、ユーザ等から当社グループに責務のある不具合による損害賠償請求等の訴訟を提起された事実はありません。しかしながら、何らかの理由によりこのような事態が発生した場合、その不具合を修正するための費用の発生、損害賠償負担、当社グループの信用低下等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

6.公共マーケットを主とした新規事業の展開について

 当社グループは現在、学園、ウェルネス施設を中心とした業種特化パッケージソフトの開発・販売等を行っております。その他の公共マーケットを主とした新規事業の展開にあたっては、十分な調査・検討を行っておりますが、市場ニーズの急速な変化や公共マーケット特有の事象等、予期せぬ事態の発生や様々な外部要因の変化により、計画通りの業績に達することができない可能性があります。このような場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

7.少子化の影響について

 当社グループの学園ソリューション事業では学園向けパッケージソフトの開発・販売等を行っております。少子化によって顧客対象である大学、短期大学、専門学校等の学園の経営に影響を与えることが想定されますが、各学園は一層の経営効率化のために情報化投資を進めていることなどから、当社グループのビジネスチャンスは拡大傾向にあると考えております。また、従来は対象としていなかった公立の小中高校等の分野に、クラウドコンピューティングビジネスを展開し、実績を積み重ねております。しかしながら、当社グループが想定する以上の学園の経営環境悪化等によって、学園の情報化投資が減少した場合は、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

8.代表取締役への依存について

 当社の代表取締役会長兼社長である堂山道生は、当社グループの経営方針の決定を始め、営業、企画等において重要な役割を果たしております。当社においては、代表取締役に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により堂山道生の業務遂行が困難になった場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

9.人材の確保と内部管理体制について

 当社グループは、平成27年10月31日現在、従業員が200名未満と小規模であるため、内部管理体制は組織規模に応じたものとなっております。当社グループでは業務拡大を想定した人員の増強及び内部管理体制の一層の充実を図っておりますが、人材の確保及び内部管理体制の充実が円滑に進まなかった場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

10.情報管理体制について

 当社グループは、業務の性格上、顧客の機密情報に接することがあります。当社グループでは機密情報の取扱いに細心の注意を払っておりますが、万一機密情報が漏洩した場合には、損害賠償負担、当社グループの信用低下等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 ソフトウェア開発業務に関連する調査研究は継続して行っておりますが、特別の研究開発費を投じての活動は行っておりません。営業活動及びソフトウェア開発活動を通じて、ノウハウの蓄積及び開発環境の合理化を進めており、次の開発活動に活かしております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末の残高より456,511千円増加して3,608,282千円となりました。流動資産の残高は1,831,968千円であり、主な内訳は、現金及び預金385,579千円、受取手形及び売掛金1,009,711千円であります。固定資産の残高は1,776,313千円であり、主な内訳は、土地420,300千円、ソフトウェア587,430千円、ソフトウェア仮勘定147,711千円であります。負債は、前連結会計年度末の残高より321,598千円増加して1,976,578千円となりました。流動負債の残高は1,308,517千円であり、主な内訳は、支払手形及び買掛金308,030千円、短期借入金500,000千円であります。固定負債の残高は668,061千円であり、主な内訳は、長期借入金383,508千円であります。純資産は、前連結会計年度末の残高より134,913千円増加して1,631,703千円となりました。

 

2.経営成績の分析

(売上高・売上原価・売上総利益)

 当連結会計年度の売上高は2,676,280千円、売上原価は1,672,665千円となり、売上総利益は1,003,615千円となりました。

 主力事業である学園ソリューション事業を中心に、パッケージソフト販売、サポート及びクラウドサービスの売上は前年を上回る結果となりましたが、ソフトウェア償却費の増加により売上原価が増大したため、売上高は増加しましたが、売上総利益は前事業年度の実績をやや上回る結果となりました。

(販売費及び一般管理費・営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は846,424千円となり、営業利益は157,190千円となりました。なお、販売費及び一般管理費の主な内訳は、給料及び手当374,287千円等であります。

(営業外損益・経常利益)

 当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が2,637千円、営業外費用が9,553千円となり、経常利益は150,274千円となりました。なお、営業外費用の主な内訳は支払利息8,291千円等であります。

(特別損益・当期純利益)

 当連結会計年度の特別損益は、特別利益が22,880千円となり、当期純利益は145,493千円となりました。

 

3.キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度は、営業活動及び財務活動で得たキャッシュ・フローを投資活動に充当いたしました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加321,784千円、売上債権の増加219,145千円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益173,155千円、ソフトウェア償却費336,201千円、仕入債務の増加125,859千円、未払金の増加42,245千円等による資金の増加により、180,709千円の増加となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、ソフトウェアの取得による支出240,213千円等により、資金が253,425千円減少しました。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増額200,000千円、長期借入れによる収入100,000千円により資金が増加しましたが、長期借入金の返済による支出117,176千円、社債の償還による支出35,000千円等による資金の減少により、138,176千円の増加となりました。