第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善に加え、訪日観光客によるインバウンド消費の増加などにより、全体として緩やかな回復基調で推移しているものの、中国経済をはじめとする新興国経済の下振れリスクに加え、年初からの株安、原油安や日銀のマイナス金利導入、さらには軽減税率導入、来年4月に予定されている消費税再増税を睨んだ動き等から、慎重な消費マインドが継続しており、先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、引き続き円安基調に伴う原材料価格の高止まりや物流費の上昇、人手不足による人件費の上昇等、依然として厳しい経営環境が続いております。

こうした環境の中、当社グループは、好立地への積極的な新規出店を実施したほか、各グループ事業会社においてメニューの開発・刷新や来店動機につなげるべく付加価値のある営業施策等を実施し、既存店の店舗力の向上を図ったことに加え、近年のインバウンド消費の増加に対応すべく専門部署を立ち上げる等、訪日外国人の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。
 また、新規M&Aの実施に伴い、当連結会計年度より、株式会社KRフードサービスの106店舗、株式会社アールシー・ジャパンの3店舗が新たに連結されたことに加え、優良案件に絞り込んだ出店や商況の変化に合わせた業態変更及び撤退等の迅速な判断を行い、グループ全体では106店舗の新規出店、38店舗の撤退を実施した結果、当連結会計年度末における業務受託等を含む連結店舗数は779店舗となりました。

なお、当社は、平成27年6月30日付で株式会社KRフードサービスの株式99.8%、平成27年8月31日付で株式会社アールシー・ジャパンの全株式を取得し、連結子会社としております。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は103,271百万円(前連結会計年度比49.0%増)、営業利益6,749百万円(前連結会計年度比62.1%増)、経常利益7,340百万円(前連結会計年度比67.4%増)、当期純利益は、3,321百万円(前連結会計年度比48.9%減)となりました。

報告セグメントにつきましては、当社は飲食事業以外の報告セグメントが無いため、記載を省略しております。なお、飲食事業における主要カテゴリー毎の状況は以下のとおりです。

 

(CRカテゴリー)

当カテゴリーは、株式会社クリエイト・レストランツが運営する店舗で構成されており、郊外のショッピングセンターを中心に多様なブランドにてレストラン及びフードコートを運営しております。

株式会社クリエイト・レストランツでは、既存店舗の店舗力向上に注力するとともに、出店による新たなブラ  ンドを創造することに努めております。

当連結会計年度におきましては、ローストビーフ丼専門店やキャラクターカフェ等の新たな業態の開発を推進し、45店舗の新規出店、20店舗の撤退を実施しております。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は39,084百万円となり、連結店舗数は381店舗となっております。

 

(SFPカテゴリー)

当カテゴリーは、SFPダイニング株式会社が運営する店舗で構成されており、都心繁華街を中心に居酒屋を運営しております。主なブランドといたしましては手羽先唐揚げをはじめとする鶏料理専門店の「鳥良」や、海鮮居酒屋「磯丸水産」等があります。

当連結会計年度におきましては、引き続き海鮮居酒屋「磯丸水産」の好調な出店や「鳥良商店」、「きづなすし」等の出店により、44店舗の新規出店を実施しております。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は36,091百万円、連結店舗数は176店舗となっております。

 

(専門ブランドカテゴリー)

当カテゴリーは、当社100%出資の国内子会社である株式会社クリエイト吉祥、株式会社ルモンデグルメ、株式会社イートウォーク、株式会社YUNARIや99.97%出資の株式会社上海美食中心及び平成27年3月6日付で当社と株式会社クリエイト・レストランツとの共同新設分割により設立した株式会社グルメブランズカンパニーに加え、平成27年6月30日に株式99.8%を取得し子会社化した株式会社KRフードサービス、平成27年8月31日に全株式を取得し子会社化した株式会社アールシー・ジャパンが運営する店舗で構成されております。

当連結会計年度におきましては、株式会社KRフードサービスが新たに連結されたことに加え、株式会社YUNARIが「つけめんTETSU」等を出店した結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は25,198百万円、連結店舗数は192店舗となっております。

 

(海外カテゴリー)

当カテゴリーは、海外において展開している店舗で構成されており、シンガポール国内にて展開しているcreate restaurants asia Pte. Ltd.が運営する店舗、香港にて展開している香港創造餐飲管理有限公司が運営する店舗、中國創造餐飲管理有限公司を親会社とし、上海にて展開している上海創思餐飲管理有限公司が運営する店舗で構成されております。

当連結会計年度におきましては、香港にて「つけめんTETSU」や「ポムポムプリンカフェ」等、4店舗の新規出店及びM&Aにより11店舗が増加した一方、中国における不採算店舗の閉鎖等9店舗の撤退を実施いたしました。

以上の結果、当カテゴリーの当連結会計年度の売上高は2,832百万円、連結店舗数は30店舗となっております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが10,352百万円(前連結会計年度比64.3%増)の資金増、投資活動によるキャッシュ・フローが20,540百万円(前連結会計年度比154.3%増)の資金減、財務活動によるキャッシュ・フロー11,542百万円(前連結会計年度比12.7%増)の資金増となり、更に換算差額等を加味した当連結会計年度末の資金残高は15,136百万円(前連結会計年度比9.7%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は10,352百万円となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益6,713百万円、減価償却費3,777百万円及びのれん償却額827百万円を計上する一方で、法人税等の支払額2,238百万円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によって使用した資金は20,540百万円となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得よる支出12,147百万円、有形固定資産の取得による支出6,304百万円及び差入保証金の差入による支出1,677百万円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によって得られた資金は11,542百万円となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入16,444百万円及び社債の発行による収入3,700百万円等があった一方で、長期借入金の返済による支出5,812百万円等があったことによるものであります。

 

 

2【仕入及び販売の状況】

(1)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。

 

カテゴリー名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

CRカテゴリー

11,742,307

+8.6

SFPカテゴリー

10,414,334

+63.0

専門ブランドカテゴリー

7,535,531

+299.3

海外カテゴリー

731,218

+2.6

その他

△535,370

+68.8

合計

29,888,021

+53.4

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は、仕入価格で記載しております。

3.その他は、主に本社一括購入による仕入割戻であります。

4.上記の金額には、他勘定振替高は含まれておりません。

 

(2)販売実績

当連結会計年度における販売実績をカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。

 

カテゴリー名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

CRカテゴリー

39,084,813

+5.9

SFPカテゴリー

36,091,241

+61.9

専門ブランドカテゴリー

25,198,099

+239.5

海外カテゴリー

2,832,021

+14.0

その他

65,494

△68.7

合計

103,271,669

+49.0

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他は、主に業務受託収入であります。

 

3【対処すべき課題】

当社は、食の安全性に対する消費者意識の高まりや、外部環境の厳しさが増すと目される中、以下の課題に適切に対処してまいります。

 

(1)「食の安全・安心」への取り組み

お客様に「安全」なメニューをご提供し、「安心」して召し上がって頂けるようにすることは、飲食企業にとって最重要事項であると認識しております。当社グループといたしましては、「食の安全・安心」に対する全役職員の意識浸透及びレベルアップに全力で取り組んでまいります。

具体的には、お客様の目線から見た「食の安全・安心」に関するモラルについて、従業員に対するメッセージを繰り返し発信するとともに、経営理念の中核にあるのが「お客様からの信頼」であることを広く浸透させる取り組みを実施しております。また、食の安全安心推進室を中心に、料理や食材の取り扱いに関するマニュアルを随時見直し、これに基づく従業員教育の徹底、店舗オペレーションの強化に努めております。更に、店舗と本社の情報共有の仕組みを見直し、社内及びグループ間の報告・連絡体制を迅速化することに加え、店舗内のコミュニケーション及びチームワークの強化に取り組んでおります。

 

(2)お客様から支持される商品及び業態開発の推進

お客様の食に対するニーズは、近年のスマートフォン等の普及による情報収集力の向上やライフスタイルの変化等により多様化が進んでおり、加えてニーズの変化のスピードも速まっている中、業態(ブランド)及び立地の陳腐化も早まる傾向にあります。

当社では、このようなニーズの変化に機敏に対応していくために、新業態開発室を中心に、立地や店舗の規模に合う新たな業態の創出や、マーケティング調査等に取り組んでおります。今後もお客様のニーズに的確かつスピーディーに対応するため、マーチャンダイジングの強化を図るとともに、立地特性に応じた業態開発を推進してまいります。

 

(3)競争力強化に向けた各グループ事業会社の育成

今後も『グループ連邦経営』を推進するにあたり、各グループ事業会社の競争力の強化は当社グループの持続的成長にとって重要であり、各社の競争状況、役割、ステージに応じた効果的な経営指導及び機動的かつ最適な経営資源の配分を行っていくことが必要であると認識しております。そのために、当社が各社の経営状態を的確に把握できる管理体制の強化に努めるとともに、複数の専門的かつ特徴的な企業文化、戦略を持つ各社の経営陣が、グループ内にてそれぞれのノウハウや情報交換等を密に行い、個々の経営力を拡充することができ、加えて、各グループ事業会社が成長に向け、迅速かつ最適な意思決定が可能となる組織体制及び環境を整えてまいります。

 

(4)本社機能の更なる強化

『グループ連邦経営』の当社の役割として、グループ全体の経営戦略を策定、実行することのほかに、各グループ事業会社が持続的な成長戦略の実行に集中できる環境(プラットフォーム)を提供することも必要であると認識しております。具体的には、各社の間接部門業務の集約化、標準化による効率性の向上と多様な立地・業態に対する開発機能の強化、原材料・設備等の集約化によるコスト面でのシナジーの最大化、食の安全・安心やコンプライアンスに関連する情報の提供等において一層の強化に取り組み、各社の収益性の最大化に資する支援体制強化に努めてまいります。

 

(5)人材の確保及び育成の強化

当社グループは、現在、国内外の複数のグループ事業会社で構成されており、今後も継続的なM&A等の実施により、更にグループ事業会社は増加することが見込まれることから、高い専門性を持ち、様々な課題に対処し、進化させ、経営することができる人材の育成強化及び優秀な人材の確保が必須と認識しております。

そのため、人材の確保に関しましては、即戦力となる中途採用に加えて、将来の幹部人材の早期育成のために新卒採用を引き続き拡充してまいります。人材の育成に関しましては、「スピード、クリエイティブ、チャレンジ」という当社グループの経営理念を牽引することを期待される幹部人材の育成強化を計画的に実施できるよう教育・研修システムの整備を進めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項については、以下のようなものがあります。

なお、当社グループの事業においてはこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクの全てではありません。また、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)外食業界の動向について

① 既存店売上高の減少について

当社グループが属している外食産業については、生活防衛意識の高まりによる消費マインドの低下、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食市場の成長等の影響により、外食事業者の既存店売上高については減少する傾向にあります。

当社グループといたしましては、サービスの提供方法の変更、内装のリニューアル及び業態変更等を実施することにより、既存店売上高の維持拡大を目指しております。

ただし、当社グループが出店している商業施設、ショッピングセンター、駅前及び繁華街等の立地において商流の変化及び周辺の商業施設との競合等が生じることによる立地自体の集客力の低下、自然災害等の影響により、既存店舗の売上高が減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 食材の調達について

食材につきましては、残留農薬や鳥インフルエンザ等に代表されるように、その安全性が特に問われる環境下にあり、以前にも増して安全な食材の確保が重要になっております。

また、天候不順などによる農作物の不作や新規需要の増加、政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)の発動やTPPの発効など需給関係の変動を伴う事態が生じた場合、食材市況に大きな影響を与える可能性があります。

当社グループにおきましては、様々な業態を運営しているため、特定の食材に依存している事実はありませんが、安全かつ安定した食材の確保については、積極的に取り組む方針であります。

ただし、食材に係わる安全性の問題や、諸原材料価格の高騰による食材市況の変動激化等の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 短時間労働者に対する厚生年金適用拡大等について

厚生労働省は、将来にわたる年金財政の安定化等を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、一週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する厚生年金への加入基準の拡大を決定しております。

当社グループは、平成28年2月29日現在において19,591人の臨時従業員を雇用しており、業種柄多くの短時間労働者が就業しております。今後、当該年金制度が変更され、厚生年金適用基準の拡大が実施された場合には、当社グループが負担する保険料の増加等により当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(2)当社グループのビジネスモデルに係わるリスクについて

① 出店政策について

当社グループは、予め一定以上の集客を見込めるショッピングセンター、地下鉄を含む駅構内、百貨店等の商業施設、駅前、繁華街及び郊外ロードサイド等に出店しており、立地条件、賃貸条件、店舗の採算性等の観点から、好立地を選別した上で、出店候補地を決定しております。そのため、計画した出店数に見合った出店地を十分に確保できない可能性もあり、その場合には、当社グループの業績見通しに影響を与える可能性があります。

また、商業施設につきましては、商業デベロッパーとの交渉を経て、当社グループの計画した業態と異なる業態の出店を行う場合があります。当社グループにおいては、各業態によりその収益力に差異があるため、計画通りの店舗数を出店した場合であっても、業態構成の状況によっては、業績に影響が生じる可能性があります。

加えて、当社グループは、賃貸による出店形態を基本としており、賃貸借契約のうち、特に、定期賃貸借契約は、契約終了後再契約されない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 敷金・保証金について

当社グループは、賃貸による出店形態を基本としており、出店等に際しては、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れております。契約に際しては、賃貸人の信用状況の確認等を行い、十分検討しておりますが、今後、契約期間満了による撤退等が発生した際に、賃貸人の財政状況によっては、当該敷金・保証金の全部若しくは一部回収不能となる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 業態開発について

当社グループは、商業施設の価値向上といった商業デベロッパーのニーズに対して、新規に開発した業態を継続的に提案することに加え、駅前や繁華街においては、ドミナント戦略等により好調な業態の出店を加速させ、事業の拡大を図っております。ただし、市場の変化への対応の遅れ等により、お客様に受け入れられる業態を開発できなかった場合には、売上高が減少し、また、これにより商業デベロッパーとの関係が損なわれた場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 出退店時に発生する費用及び損失について

当社グループでは、新規出店時に什器、備品等の消耗品や、販売促進にかかる費用が一時的に発生するため、大量の新規出店や、期末に近い新規出店は、利益を押し下げる要因となります。また、収益性改善のため、業績の改善が見込めない店舗を閉鎖しておりますが、店舗閉鎖時においては、固定資産除却損、賃貸借契約解約及びリース契約解約による違約金等が発生するため、大量に店舗を閉鎖した場合には、一時的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 商標権の管理について

当社グループは、多業態による店舗展開を行っており、多数の店舗ブランドを保有しているため、同一ブランドをチェーン展開する飲食企業と比較して、商標権侵害等による係争・訴訟のリスクが相対的に高いものと認識しております。そのため、新たな業態の店舗を出店する際には、商標の出願、登録を行うか、若しくは商標登録には馴染まない一般的な名称を用いた店舗名を使用する等、第三者の商標権を侵害しないように常に留意しております。

過年度において出店した一部の業態においては、第三者が類似商標を登録している等の理由により、商標の登録が承認されていない業態、若しくは登録未申請の業態がありますが、これらはあくまで当社が独自に開発した知的所有権であり、第三者の商標権等の知的財産権には該当しないものと認識しております。従いまして、当社グループは既存登録商標との非類似性を主張することにより、商標権を取得する方針であります。

ただし、出店時における当社グループの調査内容が十分である保証はなく、当社グループの見解が法的に常に正当性があるとは保証できません。万一、当社グループが第三者の商標権等の知的財産権を侵害していると認定され、その結果、損害賠償請求、差止請求等がなされた場合、若しくは、当該事項により当社グループの信用力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、現在商標権に関する係争・訴訟はありません。

⑥ 人材の育成及び確保について

当社グループは、各社員の創意工夫がサービス力の強化、競争力の向上に寄与すると考えているため、店舗の運営、サービス提供方法等については、画一的な運用を行わず、現場における創意工夫を活かす仕組みとしております。その結果、各業態、各店舗によって、お客様に提供する食材、サービス内容及び店舗運営方法等が異なっており、また、各店舗における顧客満足度は、各店舗で提供するサービスの水準に影響を受けることとなります。そのため、当社グループは人材の育成及び確保を経営上の重要課題であると認識しております。

人材育成については、お客様へのより一層のサービス向上と店舗運営に焦点をあてたオペレーション教育、店舗マネジメント教育を計画的に実施できるよう教育・研修システムの整備を進めていく方針であります。また、人材確保については、即戦力となる中途採用に加えて、将来幹部となる人材を早期から育成するために新卒採用を拡充していく方針であります。

ただし、今後においても当社グループは積極的な業態開発及び店舗網の拡大を図っていく方針であるため、業容に見合った人材の育成及び確保が出来ない場合には、サービスの質の低下による信用力の低下が生じ、又は、出店計画通りの出店が困難となり、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

 

(3)法的規制等について

当社グループが属する外食産業においては、主な法的規制として、「食品衛生法」、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「健康増進法」、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」等の法的規制があります。これらの法的規制が強化され、その対応のため新たなコストが発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

① 食品衛生法に係わる規制について

当社グループが経営する店舗は、食品衛生法の規定に基づき、所管保健所より飲食店営業の営業許可を取得しております。食品衛生法は、飲食に起因する衛生上の危害防止、公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的としております。当社グループにおいては、衛生管理マニュアルに基づき、衛生管理体制の強化を図っておりますが、仮に食中毒事故等が発生した場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止の処分、被害者からの損害賠償請求、信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)に係わる規制について

平成13年5月に施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」が平成19年6月に改正され、同年12月より食品廃棄物等の発生量が年間100トン以上の外食事業者は、毎年度、主務大臣に定期報告を行うことが義務付けられております。また、食べ残し等の食品廃棄物について、発生抑制と減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、肥料等の原材料としての再生利用を促されております。

そのため、今後の出店の増加により食品廃棄物の排出量が増加する場合には、新たに対応費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 個人情報の管理について

当社グループは、従業員の情報及び店舗にご来店頂いたお客様の情報等の多数の個人情報を保有しており、全社を挙げて適正管理に努めておりますが、万が一個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により業績及び財務状態に影響を受ける可能性があります。

 

(4)金利変動の影響について

当社グループは、出店時における設備投資資金を主として金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における総資産に占める有利子負債の割合は46.6%となっております。現在は、当該資金を主として固定金利に基づく長期借入金により調達しているため、一定期間においては金利変動の影響を受けないこととなりますが、新たに借り換え等を行う際、資金調達コストが変動している場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)災害等及び感染症等の流行による影響について

当社グループは、国内外に店舗展開しておりますが、地震や津波、台風等の自然災害の発生や、自然災害に起因するライフラインや交通網の遮断・制限、感染症の流行等により、来店客数の減少、原材料の調達の阻害や従業員の人員の確保できない場合は、店舗運営に支障をきたし、営業が困難となることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)海外展開におけるカントリーリスクについて

当社グループは、海外へ店舗展開しておりますが、海外子会社及び関連会社の進出国における、市場動向、競合会社の存在、政治、経済、法律、文化、宗教、習慣や為替、その他の様々なカントリーリスクにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)M&A等による業容の拡大に係るリスクについて

当社グループは、成長戦略の一つとして、シナジー効果が期待できるM&A(企業の合併及び買収)について前向きに検討していくことを基本方針としております。

当社グル―プは、当社グループが展開するコアビジネスとのシナジー効果が期待できる事業のM&A(企業の合併及び買収)を含めた業容拡大を進めてまいりますが、これらの業容拡大がもたらす影響について、当社グループが予め想定しなかった結果が生じた場合には、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

(1)当社及び当社連結子会社の共同新設分割(簡易分割)による新会社設立

 当社は、平成27年3月6日付で、連結子会社である株式会社クリエイト・レストランツ(以下、「CR社」)との共同新設分割により、新たに株式会社グルメブランズカンパニー(以下、「GBC社」)を設立いたしました。
 本分割は、当社グループ事業会社や他社にはない、「独自性」や「特異性」のある「付加価値の高い商品」を専門的かつ戦略的に開発し、多様なブランドの創出を目的としております。

 本分割契約の概要は、次のとおりであります。

①本分割の方法

当社及びCR社を新設分割会社とし、GBC社を新設分割設立会社とする共同新設分割(簡易分割)であります。

②本分割の要旨

分割効力発生日  平成27年3月6日

③本分割に係る割当ての内容及び算定根拠

GBC社は、本分割に際して普通株式200株を発行し、その全てを当社に割り当てております。割当株式数は、本分割による当社の純資産への影響が軽微であり、またGBC社の株式の全てが当社に割り当てられることから、株式数を任意に定めることができると認められるため、完全子会社となるGBC社の効率的な管理を行う観点から決定しております。

④分割資産及び負債

 (単位:千円)

資産

負債

流動資産

5,141

流動負債

650

固定資産

4,720

固定負債

0

合計

9,861

合計

650

 

 

⑤GBC社の概要

イ. 商号

株式会社グルメブランズカンパニー

ロ. 本店所在地

東京都品川区東五反田五丁目10番18号

ハ. 代表者の役職・氏名

代表取締役社長 石井 克二

ニ. 主な事業内容

新規ブランド開発、ベーカリー・スイーツの店舗運営、業務受託事業等

ホ. 資本金

10百万円

ヘ. 設立年月日

平成27年3月6日

 

 

(2)株式会社KRフードサービスの株式取得

 当社は、平成27年5月28日開催の取締役会において、株式会社KRフードサービスの株式99.8%を取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。これに基づき、平成27年6月30日付で当社は株式会社KRフードサービスの株式99.8%を取得しておりますが、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)株式会社アールシー・ジャパンの株式取得

 当社は、平成27年8月4日開催の取締役会において、株式会社アールシー・ジャパンの全株式を取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。これに基づき、平成27年8月31日付で当社は株式会社アールシー・ジャパンの全株式を取得しておりますが、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日(平成28年5月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社グループが現在において見積り、判断及び仮定により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は次のとおりであります。

①ポイント引当金

顧客に付与したポイント使用に備えるため、将来行使されると見込まれる額をポイント引当金として計上しております。

②株主優待引当金

株主優待制度に基づく費用の発生に備えるため、株主優待券の利用実績に基づいて、翌連結会計年度以降に発生すると見込まれる額を計上しております。

③店舗閉鎖損失引当金

店舗閉鎖による損失に備え、社内にて閉鎖の意思決定を行った店舗に関わる将来の損失見積額を、店舗閉鎖損失引当金として計上しております。

④固定資産の減損

固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)を適用しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善に加え、訪日観光客によるインバウンド消費の増加などにより、全体として緩やかな回復基調で推移しているものの、中国経済をはじめとする新興国経済の下振れリスクに加え、年初からの株安、原油安や日銀のマイナス金利導入、さらには軽減税率導入、来年4月に予定されている消費税再増税を睨んだ動き等から、慎重な消費マインドが継続しており、先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、引き続き円安基調に伴う原材料価格の高止まりや物流費の上昇、人手不足による人件費の上昇等、依然として厳しい経営環境が続いております。

こうした環境の中、当社グループは、好立地への積極的な新規出店を実施したほか、各グループ事業会社においてメニューの開発・刷新や来店動機につなげるべく付加価値のある営業施策等を実施し、既存店の店舗力の向上を図ったことに加え、近年のインバウンド消費の増加に対応すべく専門部署を立ち上げる等、訪日外国人の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。
 また、新規M&Aの実施に伴い、当連結会計年度より、株式会社KRフードサービスの106店舗、株式会社アールシー・ジャパンの3店舗が新たに連結されたことに加え、優良案件に絞り込んだ出店や商況の変化に合わせた業態変更及び撤退等の迅速な判断を行い、グループ全体では106店舗の新規出店、38店舗の撤退を実施した結果、当連結会計年度末における業務受託等を含む連結店舗数は779店舗となりました。

なお、当社は、平成27年6月30日付で株式会社KRフードサービスの株式99.8%、平成27年8月31日付で株式会社アールシー・ジャパンの全株式を取得し、連結子会社としております。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は103,271百万円(前連結会計年度比49.0%増)、営業利益6,749百万円(前連結会計年度比62.1%増)、経常利益7,340百万円(前連結会計年度比67.4%増)、当期純利益は、3,321百万円(前連結会計年度比48.9%減)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、1[業績等の概要]に記載しております。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業領域である外食業界全般では残留農薬や鳥インフルエンザ、BSE等の食材リスクの顕在化や、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食との競合、外食店舗のオーバーストア傾向による外食店舗同士の過当競争等による需要減退の影響があります。また、個別店舗における食中毒事故等を起こした場合には、食品等の廃棄処分、営業許可の取り消し、営業の禁止、若しくは一定期間の営業停止の処分、被害者からの損害賠償請求、信用力低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社グループは「スピード、クリエイティブ、チャレンジ」という経営理念に基づき、業態、メニュー、サービス、雰囲気、価格帯等、立地特性に応じたレストランに対するお客様の様々なニーズにスピーディーにお応えするだけでなく、ニーズを先取りしたクリエイティブなレストラン・フードコートの提案にチャレンジすることを通じて、豊かな食生活への貢献を目指してまいります。

今後の見通しにつきましては、国内の経済状況は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、経済政策等の各種政策の効果により、景気の緩やかな回復が期待されるものの、中国をはじめとする新興国経済の下振れリスクや来年4月に予定されている消費税再増税を睨んだ動き等、予断の許さない状況が続くものと思われます。
 外食業界におきましても、引き続き円安基調による原材料価格の高騰や慢性的な人材不足の解消に向けた採用コストの増加等が懸念され、今後も厳しい経営環境が続くと予想されます。

このような環境のなか、当社グループは、継続して実施しております『グループ連邦経営』を推進し、複数の企業文化や戦略による成長、立地開発手法の多様化への対応、競争力強化に向けたグループ事業会社の育成、経営人材の育成、本社機能の更なる強化を図り、当社の求心力と各グループ事業会社の遠心力により、更なる企業価値の向上を目指してまいります。具体的には、①国内グループ事業会社がそれぞれ成長戦略を明確化し、着実に実行することによる成長機会の最大化及び持続的な成長、②良質なM&Aの実施による、継続的かつ複数の成長ブランドの獲得及び当社グループへの連結貢献、③拠点マネジメントの高度化による、ASEAN圏、中華圏、北米圏へのグローバル展開を促進してまいります。